【解決手段】LED電源装置(1)は、交流入力電圧を直流変換して平滑コンデンサ(114)を充電するAC/DC変換部(10)と、一次側のスイッチング素子(201)のスイッチング動作によって平滑コンデンサの電圧を変圧して、変圧された第1の二次出力をLED(2)に供給するDC/DCコンバータ(20)と、交流入力電圧を検出する入力電源検出部(60)と、DC/DCコンバータの第2の二次出力が給電されてスイッチング素子を駆動するように構成され、交流入力電圧の停止が検出された場合に、第2の二次出力に対する第1の二次出力の割合を低減するようにスイッチング素子の駆動を制御する制御部(30、40、50)を備える。
請求項1に記載のLED電源装置において、前記制御部が、前記交流入力電圧の停止が検出された場合に前記第1の二次出力の電圧が前記LEDの順方向降下電圧未満となるように前記スイッチング素子の駆動を制御する、LED電源装置。
請求項1又は2に記載のLED電源装置において、前記AC/DC変換部が、前記交流入力電圧を整流する全波整流器と、前記平滑コンデンサを含み前記全波整流器の脈流出力を昇圧して該平滑コンデンサに充電する力率改善回路を含み、前記入力電源検出部及び前記制御部が、前記脈流出力に基づいて前記交流入力電圧の停止を検出するように構成されたLED電源装置。
請求項1又は2に記載のLED電源装置において、前記入力電源検出部が、前記交流入力電圧を整流する整流器を備え、前記入力電源検出部及び前記制御部が、前記整流器の脈流出力に基づいて前記交流入力電圧の停止を検出するように構成されたLED電源装置。
請求項1又は2に記載のLED電源装置において、前記入力電源検出部が、前記平滑コンデンサの平滑電圧を検出するように構成され、前記平滑電圧が所定の閾値未満となった場合に前記入力電源検出部及び前記制御部が前記交流入力電圧の停止を検出するように構成されたLED電源装置。
請求項1から5のいずれか一項に記載のLED電源装置において、前記制御部が、外部からの調光指令信号が示す調光率に応じて前記スイッチング素子の駆動を制御するように構成されるとともに、前記調光率が所定の調光率以下の場合でかつ前記交流入力電圧の停止が検出された場合に前記第2の二次出力に対する前記第1の二次出力の割合を低減するように構成されたLED電源装置。
請求項1から7のいずれか一項に記載のLED電源装置において、前記DC/DCコンバータがトランスを有する絶縁型フライバックコンバータからなり、前記トランスの補助巻線に前記制御部が接続されたLED電源装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態1.
図1に、本発明の第1の実施形態に係るLED電源装置1及びそれを用いたLED照明装置3の回路構成図を示す。LED照明装置3はLED電源装置1及びLED2を含む。交流電源ACからの入力電圧がLED電源装置1の入力端子T1及びT2に入力され、LED電源装置1の高電位出力端子T3及び低電位出力端子T4からの直流出力がそれぞれ配線W1及びW2を介してLEDモジュール2の端子T5及びT6に供給される。LED電源装置1の端子T7及びT8からは、外部の調光器からの調光指令信号が入力される。
【0017】
LED電源装置1は、AC/DC変換部10、DC/DCコンバータ20、駆動制御部30、出力制御部40、補助電源部50、及び入力電源検出回路60を備える。駆動制御部30、出力制御部40及び補助電源部50をまとめて制御部(30、40、50)というものとする。LED2は、端子T5と端子T6間に直列接続された複数のLED素子を含む。なお、LED電源装置1とLED2とは、1つの筐体において一体化されていてもよいし、2つの筐体において別体として構成されていてもよい。本明細書における説明において、各回路又は構成要素が上記のどのブロックに属するかは便宜的なものであり、本発明を拘束するものではない。
【0018】
AC/DC変換部10は、全波整流器101、入力コンデンサ102、力率改善回路(以下、「PFC」という)110、及び必要に応じて全波整流器101の前段に電流ヒューズ、ノイズフィルタ等を備える。入力交流電圧が全波整流器101によって全波整流され、入力コンデンサ102に発生する脈流電圧がPFC110に供給される。PFC110は、インダクタ111、スイッチング素子112、ダイオード113、コンデンサ114(平滑コンデンサ)及びPWM制御回路115を含む。以降の説明において、コンデンサ114の負極側電極と同電位のノードを一次側グランドというものとする。
【0019】
スイッチング素子112はPWM制御回路115によって高周波スイッチングによりPWM制御され、これにより入力力率が改善される。スイッチング素子112がオンの期間においては、全波整流器101からの脈流電圧がインダクタ111及びスイッチング素子112に流れることによりインダクタ111にエネルギーが蓄えられる。スイッチング素子112がオフの期間においては、インダクタ111に蓄えられているエネルギーがダイオード113を介してコンデンサ114に充電される。これにより、コンデンサ114には入力電源電圧から昇圧された電圧が充電される。PWM制御回路115は、PWM制御におけるオン幅を適宜制御してスイッチング素子112をPWM駆動する。この動作によりPFC110は、昇圧された直流電圧を出力する。なお、コンデンサ114は、LED電源装置1の定格電力に応じて1μF〜1000μF程度、好ましくは10μF〜100μF程度の電解コンデンサであればよい。
【0020】
本実施例では、DC/DCコンバータ20は絶縁型フライバックコンバータからなる。DC/DCコンバータ20は、スイッチング素子201、トランス202、ダイオード203、及びコンデンサ204を含み、必要に応じて消磁用の抵抗205及びコンデンサ206を備える。コンデンサ204は、電解コンデンサ(図示)であってもよいし、フィルムコンデンサであってもよい。コンデンサ204の負極側電極と同電位のノードを二次側グランドというものとする。DC/DCコンバータ20において、スイッチング素子201、トランス202の一次主巻線N1、抵抗205及びコンデンサ206が一次側回路を構成し、トランス202の二次主巻線N2、ダイオード203及びコンデンサ204が二次側回路を構成する。
【0021】
DC/DCコンバータ20において、スイッチング素子201のオン期間にコンデンサ114からのエネルギーがトランス202の一次主巻線N1に蓄積され、スイッチング素子201のオフ期間にそのエネルギーがトランス202の二次主巻線N2側からダイオード203を介してコンデンサ204に充電される。降圧比は、回路効率を考慮して一次主巻線N1に対する二次主巻線N2の巻数比と同程度に設定されればよく、出力電流はスイッチング素子201のPWM制御におけるオンデューティ(オン幅)によって決まる。スイッチング素子201は、駆動制御部30によって駆動される。なお、以降の説明において、DC/DCコンバータ20の出力電流を「出力電流Iout」といい、DC/DCコンバータ20の出力電圧を「出力電圧Vout」という。なお、以下の実施形態においては、出力電流IoutはLED電流に等しく、出力電圧VoutはLED電圧に等しい。
【0022】
駆動制御部30は駆動制御ICからなる(以下、「駆動制御IC30」ともいう)。駆動制御IC30の基準電位は一次側グランドであり、後述する一次側制御電圧Vcc1を受けて動作する。駆動制御IC30は、フォトカプラ417のフォトトランジスタのコレクタ端子に接続されるFB端子(FB)、スイッチング素子201のゲート端子に接続された出力端子(OUT)等を有する。駆動制御IC30の内部では、FB端子は内部基準電圧源301(例えば5Vの定電圧源)に抵抗302を介して接続され、OUT端子がゲート回路303に接続される。ゲート回路303では、FB端子の入力電圧に応じて、出力端子からのゲート信号のパルス幅が決定される。具体的には、駆動制御IC30では、FB端子の入力電圧(制御信号)の増加に対してゲート信号のパルス幅が増加するように構成されているものとし、これにより(コンデンサ114の電圧が一定であれば)FB端子の入力電圧の増加に対して出力電流Ioutは増加する。FB端子の入力電圧を決定するフォトカプラ417のフォトトランジスタの出力状態は出力制御部40によって決定される。
【0023】
出力制御部40は、定電流制御回路410及び調光制御回路420を含み、駆動制御部30によるDC/DCコンバータ20の出力を制限するよう機能する。出力制御部40の基準電位は二次側グランドであり、後述する二次側制御電圧Vcc2の供給を受けて動作する。
【0024】
定電流制御回路410は、電流検出抵抗411、オペアンプ412、抵抗413〜416、及びフォトカプラ417を含む。なお、オペアンプ412の周辺には、必要に応じてさらに抵抗が接続される。
【0025】
電流検出抵抗411は二次側グランドと低電位側出力端子T4の間に挿入された低抵抗素子からなり、出力電流Ioutに比例した電圧が電流検出抵抗411に発生する。
オペアンプ412は出力電流Ioutを一定化させる機能を担う定電流制御用のオペアンプである。すなわち、スイッチング素子201は、出力制御部40による定電流制御によって駆動制御部30を介してPWM制御される。オペアンプ412の負入力端子(−)には電流検出抵抗411によって検出された電流検出値が抵抗(不図示)を介して入力され、正入力端子(+)には出力電流Ioutの目標値に対応する電流基準値が入力される。電流基準値は、全光点灯時においては、二次側制御電圧Vcc2の抵抗413及び414による分圧値となり、調光時には、調光制御回路420によって調整される。オペアンプ412の負入力端子と出力端子間には帰還抵抗415が接続される。オペアンプ412の出力端子は抵抗416を介してフォトカプラ417のフォトダイオードのカソードに接続され、フォトカプラ417のフォトダイオードのアノードには二次側制御電圧Vcc2が供給される。オペアンプ412は、負入力端子に入力される電流検出値と、正入力端子に入力される電流基準値との誤差を増幅して出力する。言い換えると、オペアンプ412は電流検出値が電流基準値に一致するように上記PWM制御におけるオン幅を決定することになる。
【0026】
調光制御回路420は、ACフォトカプラ421、抵抗422、マイクロコントローラ(MCU)423、D/Aコンバータ(DAC)424を含む。なお、MCU423及びDAC424の周辺には、必要に応じてさらに抵抗、コンデンサ等が接続される。ACフォトカプラ421は入力側の逆並列接続されたフォトダイオードと出力側のフォトトランジスタを内蔵する。ACフォトカプラ421は、外部の調光器からの調光指令信号(本実施形態では、調光指令信号はデューティ比が調光率に対応するPWM調光信号であるものとする)をレベル変換する。ACフォトカプラ421によってレベル変換されたPWM調光信号はMCU423に入力される。MCU423は入力された信号に応じて調光率を演算し、演算された調光率に応じたデジタルの電流基準値を出力する。MCU423からのデジタルの電流基準値はDAC424によってアナログ変換され、そのアナログ値が抵抗(不図示)を介して電流基準値として定電流制御回路410(オペアンプ412)に出力される。これにより、調光制御回路420、定電流制御回路410及び駆動制御部30を介して、外部の調光器からの調光指令信号に応じて、DC/DCコンバータ20が定電流制御される。
【0027】
本実施形態においては、電流検出値が電流基準値よりも小さいと、オペアンプ412の出力端子電圧はハイ側に振れ、フォトカプラ417のフォトダイオードに流れる電流が減少するとともにフォトトランジスタからの出力電流も減少する。一方、電流検出値が電流基準値よりも大きいと、オペアンプ412の出力端子電圧はロー側に振れ、フォトカプラ417のフォトダイオードに流れる電流が増加するとともにフォトトランジスタからの出力電流も増加する。上述したように、駆動制御IC30はフォトカプラ417のフォトトランジスタの出力電流の減少(FB端子電圧の増加)に対してPWM制御のパルス幅を増加させるように構成されている。したがって、電流検出値が電流基準値よりも小さいと、オペアンプ412はスイッチング素子201のPWM制御のパルス幅を増加させる方向、すなわち出力電流Ioutを増大させる方向に作用する。逆に、電流検出値が電流基準値よりも大きいと、オペアンプ412はスイッチング素子201のPWM制御のパルス幅を減少させる方向、すなわち出力電流Ioutを低下させる方向に作用する。これにより、通常点灯時には出力電流Ioutのフィードバックによる定電流制御が行われる。
【0028】
補助電源部50は、一次側グランドを基準電位とする補助電源回路510及び二次側グランドを基準電位とする補助電源回路520を含む。補助電源回路510は、トランス202の一次側補助巻線N3、ダイオード511及びコンデンサ512を含む。一次主巻線N1に対する一次側補助巻線N3の巻数比に応じた電圧が一次側補助巻線N3に発生する。一次側補助巻線N3に発生する電圧はダイオード511及びコンデンサ512によって整流及び平滑され、駆動制御IC30の制御電源となる。なお、コンデンサ512の電圧を一次側制御電圧Vcc1というものとする。
【0029】
補助電源回路520は、トランス202の二次側補助巻線N4、ダイオード521、コンデンサ522、及び三端子レギュレータ523(レギュレータ回路)を含む。一次主巻線N1に対する二次側補助巻線N4の巻数比に応じた電圧が二次側補助巻線N4に発生する。二次側補助巻線N4に発生する電圧はダイオード521及びコンデンサ522によって整流及び平滑され、この平滑された電圧が、三端子レギュレータ523で降圧及び安定化される。なお、三端子レギュレータ523の入力電圧を二次側補助電圧Vsといい、三端子レギュレータ523の出力電圧を二次側制御電圧Vcc2というものとする。本実施形態では、5Vの二次側制御電圧Vcc2が出力制御部40に供給される。
【0030】
電源電圧検出部60は、フォトカプラ601、抵抗602及び抵抗603を含む。フォトカプラ601のフォトダイオードは、抵抗602を介して全波整流器101の出力端に接続される。フォトカプラ601のフォトトランジスタのエミッタ端子は二次側グランドに接続され、コレクタ端子は抵抗603を介して二次側制御電源Vcc2に接続されるとともにMCU423の所定の入力端子に接続される。フォトカプラ601のフォトダイオードは入力電源電圧に略比例する光量を発生させ、フォトトランジスタにはその光量に応じた電流が流れる。
【0031】
すなわち、入力電源が投入(オン)されている場合には、フォトカプラ601のフォトダイオードには全波整流器101の脈流出力に対応する光出力が発生し、これに応じた脈流電流がフォトトランジスタに流れる。これにより、フォトカプラ601のフォトトランジスタのコレクタ端子には上記脈流電圧が反転した反転脈流電圧が発生する。一方、入力電源が遮断(オフ)されている場合には、フォトカプラ601のフォトダイオードには光出力が発生せず、フォトトランジスタにも電流は流れない。フォトカプラ601のフォトトランジスタのコレクタ端子の電圧は二次制御電源Vcc2の電圧で一定となる。なお、抵抗603がフォトカプラ601のフォトトランジスタのエミッタ端子と二次側グランドの間に接続されるとともにMCU423に接続され、コレクタ端子が二次側制御電源Vcc2に接続される構成としてもよい。この場合、MCU423への入力電圧(フォトカプラ601のフォトトランジスタのエミッタ電圧波形)は上記脈流電圧波形と同じ極性の(すなわち、反転されない)電圧波形となる。
【0032】
MCU423はフォトカプラ601のフォトトランジスタのコレクタ電圧波形から、入力電源電圧のオン/オフを判定することができる。MCU423は、調光指令値で指定された調光率のもとで、入力電源のオン/オフに応じて電流基準値を切り換える。詳細を後述するように、MCU423は、入力電源のオフ時に電流基準値を、LED消灯に対応する値まで低下させるように動作する。フォトカプラ601からの出力は入力電源電圧の全波整流波形に基づくため、入力電源電圧のオン/オフは、入力電源電圧の半サイクル以内(50Hzの場合、10ms以内)に検出され得る。なお、検出精度を高めるために、入力電源電圧の数サイクル〜数十サイクルに対応する期間(例えば、数十ms〜数百ms)が判定期間として設定されてもよい。
【0033】
次にLED電源装置1の動作を説明する。まず、
図2に比較例によるLED電源装置の入力電源オフ時(すなわち、消灯動作時)の各部波形を示す。比較例によるLED電源装置は、上記LED電源装置1から入力電源検出部60を除いたものである。
図2は、(a)コンデンサ114の平滑電圧Vdc、(b)一次側制御電圧Vcc1、(c)二次側補助電圧Vs(実線)及び二次側制御電圧Vcc2(破線)、(d)駆動制御IC30のFB端子電圧Vfb、並びに(e)出力電流Iout(すなわちLED電流)を示し、横軸は時間である。なお、図は模式図であり、寸法通りではない。
【0034】
時刻t1までは、平滑電圧Vdcは400V、一次側制御電圧Vcc1は18V、二次側補助電圧Vsは18V、二次側制御電圧Vcc2は5V、FB端子電圧Vfbは1.1V、出力電流Ioutは100mAであるものとする。全光時の出力電流は600mAであり、本例では、約17%の調光状態で入力電源がオフされる場合が例示される。なお、比較例及び各実施形態では、一次側の補助電源回路510の電圧供給能力は補助電源回路520のものとほぼ同等であるものとする。
【0035】
時刻t1において、入力電源ACがオフされる。これにより、平滑電圧Vdcが低下し始め、二次側補助電圧Vsも低下し始める。一方、三端子レギュレータ523の入力電圧は動作可能電圧よりも高いので正常な動作を継続し、二次側制御電圧Vcc2は通常点灯時と同様に5Vに維持される。また、一次側制御電圧Vcc1も駆動制御IC30の動作可能電圧(例えば8V程度)よりも高いので通常点灯時と同様に動作を継続し、FB端子電圧Vfbは時刻t1以前と同様に1.1Vに維持される。ただし、平滑電圧Vdcの低下に伴い出力電流Ioutは減少していく。
【0036】
時刻t2において、一次側制御電圧Vcc1が駆動制御IC30の動作可能電圧(8V程度)以上である一方で、二次側補助電圧Vsが三端子レギュレータ523の動作可能電圧を下回ることにより、二次側制御電圧Vcc2が低下を開始し、5V以下となる。これにより、フォトカプラ417のフォトダイオード及びフォトトランジスタの電流が減少し、FB端子電圧Vfbが上昇を開始する。
【0037】
時刻t2〜t3において、時刻t2以降のFB端子電圧Vfbの上昇に応じて、駆動制御IC30がPWM制御におけるオン幅を増加させ、出力電流Ioutが急峻に上昇する。この出力電流Ioutの急峻な上昇が閃光となる。時刻t2〜t3の閃光点灯により、コンデンサ114の電荷が一気に放電され、平滑電圧Vdcは瞬時に低下する。これにより、時刻t3において、LED2は消灯し、LED電源装置1は完全に停止する。なお、本例においては、時刻t1〜t2は数秒であり、時刻t2〜t3は数十m秒程度である。
【0038】
図3に、本実施形態によるLED電源装置1の入力電源オフ時(すなわち、消灯制御時)の各部波形を示す。
図2と同様に、
図3は、(a)コンデンサ114の平滑電圧Vdc、(b)一次側制御電圧Vcc1、(c)二次側補助電圧Vs(実線)及び二次側制御電圧Vcc2(破線)、(d)駆動制御IC30のFB端子電圧Vfb、並びに(e)出力電流Iout(すなわちLED電流)を示し、横軸は時間である。なお、図は模式図であり、寸法通りではない。
【0039】
図2の例と同様に、時刻t1までは、平滑電圧Vdcは400V、一次側制御電圧Vcc1は18V、二次側補助電圧Vsは18V、二次側制御電圧Vcc2は5V、FB端子電圧Vfbは1.1V、出力電流Ioutは100mAである。全光時の出力電流は600mAであり、約17%の調光状態で入力電源がオフされた状態が例示される。なお、出力電圧Voutは35V〜90V程度となる。
【0040】
時刻t1において、入力電源ACがオフされる。これにより、入力電源検出部60からMCU423への入力が二次側制御電圧Vcc2の電圧で一定となり(
図1参照)、MCU423はDAC424を介してオペアンプ412における電流基準値を低下させる。これにより、駆動制御IC30のFB端子電圧Vfbが1.1Vから0.8Vに低減される。なお、この状態において、実質的に電流フィードバックは作用していなくてもよく、例えば、最小の二次出力が維持される。このFB端子電圧Vfbの低下により、DC/DCコンバータ20の二次側(二次主巻線N2側)出力電圧はLED2の順方向降下電圧Vf未満となり、LED2は消灯する。その後もスイッチング素子201は、PWM制御のパルス幅を狭くした状態(例えば、最小パルス幅)で駆動を継続する。このスイッチング動作により、平滑電圧Vdc、一次側制御電圧Vcc1及び二次側補助電圧Vsが徐々に低下していく。この状態においては、スイッチング素子201の駆動におけるパルス幅は最小化されるものの平滑電圧Vdcが比較的高い状態となるため、一次側及び二次側制御電圧Vcc1及びVcc2の低下における傾斜は緩やかなものとなる。この時点では、三端子レギュレータ523の入力電圧は動作可能電圧よりも高いので正常な動作を継続し、二次側制御電圧Vccは通常点灯時と同様に5Vに維持される。また、一次側制御電圧Vcc1も駆動制御IC30の動作可能電圧(例えば8V程度)よりも高いので通常点灯時と同様に動作を継続する。
【0041】
時刻t2において、一次側制御電圧Vcc1が駆動制御IC30の動作可能電圧(8V)を下回ると(本例においては、時刻t2において、二次側制御電圧Vcc2は5Vであるものとする)、駆動制御IC30及びスイッチング素子201の駆動が停止され、LED電源装置1の全体の動作が停止する。時刻t1から時刻t2までの時間は、本例では30秒〜50秒程度となる。
【0042】
なお、
図3に示す例では、時刻t2の時点で、一次側制御電圧Vcc1が給電される駆動制御部30が、二次側制御電圧Vcc2が給電される出力制御部40よりも先に動作を停止する例を示したが、動作停止の順序が逆であってもよい。
図4に、二次側制御電圧Vcc2が給電される出力制御部40が、一次側制御電圧Vcc1が給電される駆動制御部30よりも先に動作を停止する例を示す。
【0043】
図3と同様に、
図4は(a)コンデンサ114の平滑電圧Vdc、(b)一次側制御電圧Vcc1、(c)二次側補助電圧Vs(実線)及び二次側制御電圧Vcc2(破線)、(d)駆動制御IC30のFB端子電圧Vfb、並びに(e)出力電流Iout(すなわちLED電流)を示し、横軸は時間である。なお、図は模式図であり、寸法通りではない。
【0044】
図3の例と同様に、時刻t1までは、平滑電圧Vdcは400V、一次側制御電圧Vcc1は18V、二次側補助電圧Vsは18V、二次側制御電圧Vcc2は5V、FB端子電圧Vfbは1.1V、出力電流Ioutは100mAである。全光時の出力電流は600mAであり、約17%の調光状態で入力電源がオフされた状態が例示される。
【0045】
時刻t1において、
図3の例と同様に、入力電源ACがオフされると、駆動制御IC30のFB端子電圧Vfbが1.1Vから0.8Vに低減され、DC/DCコンバータ20の二次側(二次主巻線N2側)出力電圧はLED2の順方向降下電圧Vf未満となり、LED2が消灯する。その後もスイッチング素子201は、PWM制御のパルス幅を狭くした状態(例えば、最小パルス幅)で駆動を継続する。このスイッチング動作により、平滑電圧Vdc、一次側制御電圧Vcc1及び二次側補助電圧Vsが徐々に低下していく。なお、三端子レギュレータ523の入力電圧は動作可能電圧よりも高いので正常な動作を継続し、二次側制御電圧Vccは通常点灯時と同様に5Vに維持される。また、一次側制御電圧Vcc1も駆動制御IC30の動作可能電圧(例えば8V程度)よりも高いので通常点灯時と同様に動作を継続する。
【0046】
時刻t2において、一次側制御電圧Vcc1は動作可能電圧(8V)以上である状態で、二次側制御電圧Vcc2が低下すると、比較例の場合と同様に、FB端子電圧Vfbは急峻に上昇する。しかし、時刻t1〜t2までの動作により、平滑電圧Vdcが充分に低下しているので、LED2の再点灯乃至は閃光点灯は起こらない。言い換えると、LED2の順方向降下電圧をVf、一次主巻線N1の巻数をT1、二次主巻線N2の巻数をT2とした場合に、時刻t2までに、Vdc<Vf×(T2/T1)、となっていれば、LED2に閃光は発生し得ない。
【0047】
図3及び
図4に関して上述したように、入力電源停止後に、トランス202を介したコンデンサ114のエネルギーの供給比率に関して、二次主巻線N2に接続されたLED2側に対する供給(第1の二次出力)に対する、二次補助巻線N3及びN4が接続された制御部(30、40、50)側に対する供給(第2の二次出力)が増加する。これにより、比較例に示したような、二次側出力制御が効かない状態でコンデンサ114のエネルギーが消灯間際のLED2において一気に放出される閃光現象が防止される。
【0048】
なお、上記においては、調光率が17%の場合について説明したが、本発明は他の調光率における消灯制御についても同様に実施できる。ただし、調光率が浅い(明るい)場合又は全光時には、入力電源ACの遮断直後のスイッチング素子201の駆動によりコンデンサ114の電圧が直ちに放電されるのでコンデンサ114の残電圧をエネルギー源とする閃光は起こりにくい。したがって、調光率が所定の調光率以下である場合に、上述したような入力電源オフ時のLED2への出力低減制御が行われるようにしてもよい。例えば、この所定の調光率は、20%程度であればよい。
【0049】
以上のように、本実施形態によるLED電源装置1によると以下の効果が得られる。
(1)閃光の防止
本実施形態では、入力電源検出部60によって交流入力電圧ACの停止が検出された場合に、制御部(30、40、50)は、DC/DCコンバータ20から制御部への二次出力(第2の二次出力)に対するDC/DCコンバータ20からLED2への二次出力(第1の二次出力)の割合を低減するようにスイッチング素子201の駆動を制御する。したがって、入力電源遮断後に、DC/DCコンバータ20の一次側のコンデンサ114の残存エネルギーがLED2において一気に放出される状態が回避され、LED消灯直前の閃光が防止される。特に、交流入力電圧ACの停止が検出された場合にLED2への出力電圧がその順方向降下電圧Vf未満となるようにスイッチング素子201が駆動制御されるので、確実にLED2における閃光が防止される。
【0050】
(2)高い応答性
また、本実施形態では、入力電源検出部60及びMCU423が、入力電源電圧に基づく脈流出力に基づいてその停止を検出するように構成される。これにより、入力電源停止から数十ms程度で速やかに上記の消灯制御が開始され、高い応答性で閃光が防止される。
【0051】
(3)適時な消灯制御
さらに、本実施形態では、調光率が所定の調光率以下の場合でかつ入力電圧ACの停止が検出された場合に上記の消灯制御が行われる。したがって、閃光のおそれがない点灯状態(例えば全光時)においては、入力電源停止後に比較的早くLED電源装置1を停止させることができる。
【0052】
実施形態2.
第1の実施形態では、AC/DC変換部10が力率改善回路を含む構成を示したが、本実施形態では、AC/DC変換部10がいわゆるコンデンサインプット型の回路からなる構成を示す。
図5に、本実施形態によるLED電源装置1及びそれを用いたLED照明装置3の回路図を示す。
図1に示す第1の実施形態との相違は、AC/DC変換部10及び入力電源検出部60にある。なお、
図5において、
図1と同様の符号が付された要素は、特に断りがない限り
図1と実質的に同様の要素を示すものとし、その詳細な説明を省略する。
【0053】
AC/DC変換部10は、全波整流器101及びコンデンサ114を含み、全波整流器101の出力端が直接コンデンサ114に接続される。入力電源検出部60は、フォトカプラ601、抵抗602、抵抗603及び全波整流器604(整流器)を備える。AC/DC変換部10において、全波整流器101の出力はコンデンサ114によって平滑されるため、全波整流器101の出力端においては、入力電源ACの電圧を脈流状態で(すなわち、遅延なく)検出することができない。そこで、全波整流器604が入力電源ACと全波整流器101の間のACラインに接続され、入力電源電圧を全波整流した脈流出力がフォトカプラ601に入力される。全波整流器604に流れる電流は抵抗602によって制限されるので、全波整流器604には全波整流器101よりも電流容量の小さい素子を用いることができる。
【0054】
なお、
図6Aに一変形例として示すように、全波整流器604の代わりにダイオード605(整流器)が接続される構成としてもよい。この場合、ダイオード605のアノードが一方のACラインに接続され、フォトカプラ601のフォトダイオードのカソードが他方のACラインに接続され、フォトカプラ601には半波整流波形が入力される。フォトカプラ601からMCU423への入力は入力電源電圧の半波整流波形に基づくため、入力電源電圧のオン/オフは、入力電源電圧の1サイクル以内(50Hzの場合には、20ms以内)に検出され得る。なお、検出精度を高めるために入力電源電圧の数サイクル〜数十サイクルに対応する期間(例えば、数十ms〜数百ms)が判定期間として設定されてもよい。
【0055】
あるいは、
図6Bに他の変形例として示すように、全波整流器604及びダイオード605を接続せずに、フォトカプラ601の代わりにACフォトカプラ606が接続される構成としてもよい。この場合、ACフォトカプラ606の並列フォトダイオードが抵抗602を介してACラインに接続される。
【0056】
図5、
図6A及び
図6Bに示す形態において、入力電源オフ時の消灯制御は、
図3又は
図4に示した第1の実施形態のものと同様である。これにより、本実施形態においても、第1の実施形態に関して上述した効果(1)閃光の防止、(2)高い応答性、及び(3)適時な消灯制御と同様の効果を得ることができる。
【0057】
実施形態3.
上記第1及び第2の実施形態では、入力電源検出部60が入力電源ACによる脈流出力を検出する構成を示したが、本実施形態では、入力電源検出部60がコンデンサ114の平滑電圧を検出する構成を示す。
図7に、本実施形態によるLED電源装置1及びそれを用いたLED照明装置3の回路図を示す。
図1に示す第1の実施形態との相違は、入力電源検出部60の接続及びMCU423の動作にある。なお、
図7において、
図1と同様の符号が付された要素は、特に断りがない限り
図1と実質的に同様の要素を示すものとし、その詳細な説明を省略する。
【0058】
入力電源検出部60の抵抗602はコンデンサ114の正極端に接続される。これにより、フォトカプラ601のフォトダイオード及びフォトトランジスタには直流電流が流れ、MCU423には直流電圧が入力される。MCU423は、フォトカプラ601からの入力電圧が所定値を超えると(すなわち、コンデンサ114の平滑電圧Vdcが閾値を下回ると)上記の消灯制御を行うように構成される。したがって、MCU423における演算は簡素なものでよい。なお、閾値は通常点灯時の平滑電圧Vdcの80〜90%程度の電圧であればよい。
【0059】
図8に、本実施形態によるLED電源装置1の入力電源オフ時(すなわち、消灯制御時)の各部波形を示す。
図3と同様に、
図8は、(a)コンデンサ114の平滑電圧Vdc、(b)一次側制御電圧Vcc1、(c)二次側補助電圧Vs(実線)及び二次側制御電圧Vcc2(破線)、(d)駆動制御IC30のFB端子電圧Vfb、並びに(e)出力電流Iout(すなわちLED電流)を示し、横軸は時間である。なお、図は模式図であり、寸法通りではない。
【0060】
図3の例と同様に、時刻t1までは、平滑電圧Vdcは400V、一次側制御電圧Vcc1は18V、二次側補助電圧Vsは18V、二次側制御電圧Vcc2は5V、FB端子電圧Vfbは1.1V、出力電流Ioutは100mAである。全光時の出力電流は600mAであり、約17%の調光状態で入力電源がオフされた状態が例示される。なお、出力電圧Voutは35V〜90V程度となる。
【0061】
時刻t1において、入力電源ACがオフされる。これにより、
図2に示す比較例の場合と同様に、平滑電圧Vdcが低下し始め、二次側補助電圧Vsも低下し始める。一方、三端子レギュレータ523の入力電圧は動作可能電圧よりも高いので正常な動作を継続し、二次側制御電圧Vcc2は通常点灯時と同様に5Vに維持される。また、一次側制御電圧Vcc1も駆動制御IC30の動作可能電圧(例えば8V程度)よりも高いので通常点灯時と同様に動作を継続し、FB端子電圧Vfbは時刻t1以前と同様に1.1Vに維持される。ただし、平滑電圧Vdcの低下に伴い出力電流Ioutは減少していく。
【0062】
時刻t2において、平滑電圧Vdcが閾値(例えば、350V)を下回ると、この状態が入力電源検出部60及びMCU423によって検出され、MCU423はDAC424を介してオペアンプ412における電流基準値を低下させる。これにより、駆動制御IC30のFB端子電圧Vfbが1.1Vから0.8Vに低減される。このFB端子電圧Vfbの低下により、DC/DCコンバータ20の二次側(二次主巻線N2側)出力電圧はLED2の順方向降下電圧Vf未満となり、LED2は消灯する。その後もスイッチング素子201は、PWM制御のパルス幅を狭くした状態(例えば、最小パルス幅)で駆動を継続する。このスイッチング動作により、平滑電圧Vdc、一次側制御電圧Vcc1及び二次側補助電圧Vsが徐々に低下していく。なお、三端子レギュレータ523の入力電圧は動作可能電圧よりも高いので正常な動作を継続し、二次側制御電圧Vccは通常点灯時と同様に5Vに維持される。また、一次側制御電圧Vcc1も駆動制御IC30の動作可能電圧(例えば8V程度)よりも高いので通常点灯時と同様に動作を継続する。
【0063】
時刻t3において、一次側制御電圧Vcc1が駆動制御IC30の動作可能電圧(8V)を下回ると(本例においては、時刻t3において二次側制御電圧Vcc2は5V以上であるものとする)、駆動制御IC30及びスイッチング素子201の駆動が停止され、LED電源装置1の全体の動作が停止する。時刻t1〜t3の時間は、時刻t1〜t2においてコンデンサ114のエネルギーがLED2で放出された分だけ、第1の実施形態(
図3)の時刻t1〜t2までの時間よりも若干短くなる。
【0064】
なお、第1の実施形態の
図4に示す例と同様に、出力制御部40の動作停止が駆動制御部30の動作停止よりも先に起こる場合であっても閃光は起こらない。逆に、平滑電圧Vdc<順方向降下電圧Vf×(二次主巻線N2ターン数T2/一次主巻線N1ターン数T1)となった時点で出力制御部40が駆動制御部30に最大デューティ(最大オン幅)でスイッチング素子201を駆動させるようにしてもよい。これにより、閃光の可能性がなくなった時点でコンデンサ114の残電圧を放電させ、迅速に消灯制御を終了させることができる。
【0065】
以上より、本実施形態においても、第1の実施形態に関して上述した効果(1)閃光の防止及び(3)適時な消灯制御に加えて、以下の効果(4)を得ることができる。なお、本実施形態は第2の実施形態(コンデンサインプット型回路)に適用することもできる。
【0066】
(4)設計自由度の向上
本実施形態によると、入力電源検出部60の出力は直流となる。従って、出力制御部40における電流基準値切換え構成に設計の自由度が増す。例えば、フォトカプラ601のフォトトランジスタのコレクタ電圧が所定値を超えると(すなわち、平滑電圧Vdcが閾値未満となると)抵抗414に追加の抵抗が並列接続されて電流基準値が低減される構成等とすることができる。
【0067】
<変形例>
以上に本発明の好適な実施形態を示したが、本発明は、例えば以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0068】
(1)DC/DCコンバータ20の変形
上記各実施形態においては、DC/DCコンバータ20として、フライバックコンバータを示したが、DC/DCコンバータ20は他の方式のコンバータからなるスイッチング電源回路であってもよい。例えば、DC/DCコンバータ20は、フォワード型コンバータ、非絶縁型の降圧チョッパ回路等であってもよい。
【0069】
(2)出力制御部40の変形
上記各実施形態においては、出力制御部40が定電流制御(電流フィードバック制御)を行う構成を示したが、駆動制御部30の出力を制限できれば定電流制御は行われなくてもよい。例えば、出力制御部40が出力電流をフィードフォワード制御する構成であっても本発明の有利な効果を享受できる。また、上記各実施形態では、消灯制御においては第1の二次出力の電圧をLED2の順方向降下電圧Vf未満としてLED2を消灯させる構成としたが、閃光が防止される範囲で第1の二次出力の電圧を順方向降下電圧Vf付近としてLED2を減光させる構成としてもよい。
【0070】
(3)補助電源部50の変形1
上記各実施形態においては、補助電源部50の一次側の補助電源回路510が二次補助巻線N3から制御電源を生成する構成を示したが、スイッチング素子201に対して設けられたスナバ回路から制御電源を生成する構成としてもよい。例えば、
図9に示すように、スイッチング素子201のドレイン端子にコンデンサ513が接続され、ソース端子(一次グランド)にダイオード514のアノードが接続される。そして、コンデンサ513とダイオード514の接続点がダイオード515のアノードに接続され、ダイオード515のカソードがコンデンサ512の正極端に接続される。これにより、スイッチング素子201のオン/オフ時にコンデンサ513に発生するパルス状の電圧を一次側制御電圧Vcc1の生成に利用することができる。なお、コンデンサ513に発生する電圧、すなわち、補助電源回路510の電源生成能力は、(平滑電圧Vdcが同じであれば)スイッチング素子201の駆動におけるパルス幅ではなくスイッチング周波数に依存する。したがって、消灯制御時にスイッチング素子201の駆動パルス幅を狭めても一次側電源電圧Vcc1の供給能力が比較的高い状態で確保される。
【0071】
(4)補助電源部50の変形2
上記各実施形態においては、二次側補助電圧Vsから二次側制御電圧Vcc2を生成するレギュレータ回路として三端子レギュレータ523を用いたが、シリーズレギュレータによる降圧回路を用いてもよいし、降圧チョッパ回路、リンギングチョークコンバータ回路等を用いてもよい。また、上記各実施形態においては、DC/DCコンバータ20がフライバックコンバータで構成され、一次側制御電圧Vcc1及び二次側補助電圧Vsが、フライバックコンバータのトランスの補助巻線から生成される構成を示したが、これらの制御電圧が生成される構成はこれに限られない。例えば、DC/DCコンバータ20がフォワード型コンバータからなる場合には、一次側制御電圧Vcc1及び二次側補助電圧Vsは、トランス二次巻線に直列接続されるチョークコイルに設けられた補助巻線から生成されるようにすることもできる。