特開2015-204513(P2015-204513A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2015-204513送信装置、受信装置および送受信システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-204513(P2015-204513A)
(43)【公開日】2015年11月16日
(54)【発明の名称】送信装置、受信装置および送受信システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20151020BHJP
【FI】
   H04N21/436
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-82785(P2014-82785)
(22)【出願日】2014年4月14日
(71)【出願人】
【識別番号】399011195
【氏名又は名称】ザインエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100110582
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 昌聰
(72)【発明者】
【氏名】竹内 亮
(72)【発明者】
【氏名】三浦 賢
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164TA02S
5C164UB04S
5C164UB10S
5C164UB71P
5C164UD63S
(57)【要約】
【課題】ノイズによって送信装置における符号化処理と受信装置における復号化処理との間の同期が外れた場合に早期に両者間の同期を回復することができる送受信システムを提供する。
【解決手段】送受信システム1は、画像データを送出する送信装置10と、この送信装置10から送出された画像データを受信する受信装置20と、を備える。送信装置10は、シリアライザ11、符号化部12、データバッファリング部13、データ選択部14、カウンタ15および同期信号生成部16を含む。データバッファリング部13は、クロックに同期してデータをnビット毎に入力してバッファリングする。データ選択部14は、カウンタ15によるカウント値に基づいて、データバッファリング部13によりバッファリングされているデータから選択したmビットデータを出力する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロックが埋め込まれたシリアルデータを送信する送信装置であって、
クロックのパルスをカウントするカウンタと、
前記カウンタによるカウント値に基づいて、前記クロックのPサイクル期間に第1レベルであって前記Pサイクル期間に続くQサイクル期間に第2レベルである周期(P+Q)の同期信号を生成する同期信号生成部と、
前記クロックに同期してデータをnビット毎に入力してバッファリングするデータバッファリング部と、
前記カウンタによるカウント値に基づいて、前記データバッファリング部によりバッファリングされているデータから選択したmビットデータを出力するデータ選択部と、
前記同期信号が前記第1レベルである期間に前記クロックに同期して前記データバッファリング部からmビットデータを読み出し該データを符号化して当該符号化後のデータを出力し、前記同期信号が前記第2レベルである期間に前記クロックに同期して特定データを出力する符号化部と、
前記符号化部から出力されたデータをシリアルデータに変換して該シリアルデータを送出するシリアライザと、
を備え、
n,m,P,Qは自然数、n<m、n(P+Q) ≦ mP である、
ことを特徴とする送信装置。
【請求項2】
クロックが埋め込まれたシリアルデータを受信する受信装置であって、
送られてきたシリアルデータを受信し、そのシリアルデータをパラレルデータに変換して、クロックに同期して該パラレルデータを出力するデシリアライザと、
前記デシリアライザから出力されたパラレルデータが特定データであるか否かを判別して、前記パラレルデータが前記特定データでないPサイクル期間に第1レベルであって前記パラレルデータが前記特定データであるQサイクル期間に第2レベルである周期(P+Q)の同期信号を再生するとともに、前記同期信号が前記第1レベルである期間に前記パラレルデータを復号化して前記クロックに同期して当該復号化後のmビットデータを出力する復号化部と、
前記クロックのパルスをカウントし、前記同期信号の1周期毎にカウント値を初期化するカウンタと、
前記クロックに同期して前記復号化部から出力されたmビットデータを入力してバッファリングするデータバッファリング部と、
前記カウンタによるカウント値に基づいて、前記データバッファリング部によりバッファリングされているデータから選択したnビットデータを出力するデータ選択部と、
を備え、
n,m,P,Qは自然数、n<m、n(P+Q) ≦ mP である、
ことを特徴とする受信装置。
【請求項3】
データを送信する請求項1に記載の送信装置と、前記送信装置から送られてきたデータを受信する請求項2に記載の受信装置と、を備えることを特徴とする送受信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、受信装置および送受信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置等の画像表示装置に画像を表示する為の画像データを伝送する送受信システムが特許文献1に開示されている。この文献に開示された送受信システム2は、図1に示されるとおり、画像データを送出する送信装置10Aと、この送信装置10Aから送出された画像データを受信して画像表示装置に画像を表示させる受信装置20Aと、を備える。
【0003】
送信装置10Aは、シリアライザ11および符号化部12を含む。符号化部12は、送信すべき画像データ(パラレルデータ)を符号化する。シリアライザ12は、この符号化されたパラレルデータをシリアルデータに変換して、クロックが埋め込まれたシリアルデータを受信装置20Aへ送出する。
【0004】
送信装置10Aから送出されたデータを受信する受信装置20Aは、デシリアライザ21および復号化部22を含む。デシリアライザ21は、受信データに基づいてシリアルデータおよびクロックを復元するとともに、シリアルデータをパラレルデータに変換する。復号化部22は、このパラレルデータを復号化して画像データを再生する。受信装置において受信データに基づいてシリアルデータおよびクロックを復元する技術はCDR(clock data recovery)と呼ばれる。
【0005】
このようなCDR技術を採用してシリアルデータを伝送する送受信システムは、パラレルデータを伝送する場合と比較すると、データ伝送の為の伝送路の本数を少なくすることができ、その伝送路に接続される基板の面積を小さくすることができる。また、この送受信システムは、クロックが埋め込まれたデータを伝送するので、データとクロックとの間のスキューの問題が原理的に生じることがなく、高速・大容量のデータ伝送をすることができる。
【0006】
受信装置においてデータおよびクロックを正確に復元する為に、送信装置から受信装置へ伝送されるシリアルデータは高頻度でレベルが遷移する必要がある。伝送されるシリアルデータにおいて高頻度のレベル遷移を保証する為に、送信装置において符号化処理が行われ、その符号化処理に対応する復号化処理が受信装置において行われる。ここで用いられる符号化処理は例えば8B10B符号化処理やスクランブル処理などである。
【0007】
送信装置において符号化処理されたシリアルデータを受信装置において正確に復号化処理する為に、送信装置と受信装置との間で通信の同期をとる為の特定のビット列を有するデータ(特定データ)を送信装置から受信装置へ送る。従来の送受信システムでは、データイネーブル信号(DE信号)に基づいて所定のタイミングで特定データを伝送する。DE信号は、有効データ(画像データ)を伝送する期間に第1レベル(例えばHレベル)となり、無効データ(ブランキンググデータ)を伝送する期間に第2レベル(例えばLレベル)となる。このDE信号のレベル遷移のタイミングで特定データを伝送することができる。画像データの1ライン毎に特定データを伝送する場合、画像データの複数ライン毎に特定データを伝送する場合、および、画像データの1フレーム毎に特定データを伝送する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−135801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のような送受信システムにおいて、送信装置から伝送路を経て受信装置へシリアルデータが伝送される際に、静電気等の外因によりシリアルデータに一時的にノイズが重畳する場合がある。このノイズにより、送信装置における符号化処理と受信装置における復号化処理との間の同期が外れる場合がある。そして、ノイズが一時的であっても、同期が一旦外れると、その後に特定データが伝送される時まで同期が外れたままとなって正確なデータ送受信ができない。その結果、画像表示装置において、動画の場合は画面がチラつき、静止画の場合は画面上に正しく画像が表示されない部分が現れて、画像表示上の障害が顕著に現れる。特に、図1のように同期信号がDE信号としての機能を兼ねている場合には、特定データがノイズにより損傷するとDE信号を復元できず、画像データが1ライン消失し、画像表示上の障害がより顕著に現れる。
【0010】
図2は、送信装置から伝送路を経て受信装置へ伝送されるシリアルデータに一時的にノイズが重畳した場合に、そのデータに基づく画像表示上の問題点を説明する図である。この図は、画像データの1ライン毎に特定データを伝送する場合を示している。この場合、或るフレームにおいて、ノイズが重畳した或る行の或る画素から、その行の終わりの画素まで、正しく画像が表示されない部分(図中のハッチング領域)となってしまう。図2中では、特定データは、画像の無効期間(ブランキング期間)の開始を示すブランキングスタート(BS)、及び、ブランキング期間の終了を示すブランキングエンド(BE)として模式的に表記されている。
【0011】
なお、このような同期外れの問題は、画像データを伝送する場合だけでなく、一般にデータを符号化して伝送する場合にも存在する。
【0012】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、ノイズによって送信装置における符号化処理と受信装置における復号化処理との間の同期が外れた場合に早期に両者間の同期を回復することができる送信装置、受信装置および送受信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の送信装置は、クロックが埋め込まれたシリアルデータを送信する送信装置であって、(1)クロックのパルスをカウントするカウンタと、(2) カウンタによるカウント値に基づいて、クロックのPサイクル期間に第1レベルであってPサイクル期間に続くQサイクル期間に第2レベルである周期(P+Q)の同期信号を生成する同期信号生成部と、(3) クロックに同期してデータをnビット毎に入力してバッファリングするデータバッファリング部と、(4) カウンタによるカウント値に基づいて、データバッファリング部によりバッファリングされているデータから選択したmビットデータを出力するデータ選択部と、(5) 同期信号が第1レベルである期間にクロックに同期してデータバッファリング部からmビットデータを読み出し該データを符号化して当該符号化後のデータを出力し、同期信号が第2レベルである期間にクロックに同期して特定データを出力する符号化部と、(6) 符号化部から出力されたデータをシリアルデータに変換して該シリアルデータを送出するシリアライザと、を備えることを特徴とする。n,m,P,Qは自然数、n<m、n(P+Q) ≦ mP である。
【0014】
本発明の受信装置は、クロックが埋め込まれたシリアルデータを受信する受信装置であって、(1)送られてきたシリアルデータを受信し、そのシリアルデータをパラレルデータに変換して、クロックに同期して該パラレルデータを出力するデシリアライザと、(2) デシリアライザから出力されたパラレルデータが特定データであるか否かを判別して、パラレルデータが特定データでないPサイクル期間に第1レベルであってパラレルデータが特定データであるQサイクル期間に第2レベルである周期(P+Q)の同期信号を再生するとともに、同期信号が第1レベルである期間にパラレルデータを復号化してクロックに同期して当該復号化後のmビットデータを出力する復号化部と、(3) クロックのパルスをカウントし、同期信号の1周期毎にカウント値を初期化するカウンタと、(4) クロックに同期して復号化部から出力されたmビットデータを入力してバッファリングするデータバッファリング部と、(5) カウンタによるカウント値に基づいて、データバッファリング部によりバッファリングされているデータから選択したnビットデータを出力するデータ選択部と、を備えることを特徴とする。n,m,P,Qは自然数、n<m、n(P+Q) ≦ mP である。
【0015】
本発明の送受信システムは、データを送信する上記の本発明の送信装置と、送信装置から送られてきたデータを受信する上記の本発明の受信装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ノイズによって送信装置における符号化処理と受信装置における復号化処理との間の同期が外れた場合に、早期に両者間の同期を回復することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】比較例の送受信システム2の構成を示す図である。
図2】比較例の送受信システム2における画像表示上の問題点を説明する図である。
図3】本実施形態の送受信システム1の構成を示す図である。
図4】送信装置10のデータバッファリング部13およびデータ選択部14の構成を示す図である。
図5】受信装置20のデータバッファリング部23およびデータ選択部24の構成を示す図である。
図6】本実施形態の送受信システム1における各信号および各データを説明する図である。
図7】本実施形態の送受信システム1における画像表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
図3は、本実施形態の送受信システム1の構成を示す図である。送受信システム1は、画像データを送出する送信装置10と、この送信装置10から送出された画像データを受信する受信装置20と、を備える。送信装置10から受信装置20へ伝送されるデータは、クロックが埋め込まれたシリアルデータである。
【0020】
送信装置10は、受信装置20へ送信すべきデータを入力するとともに、クロックを入力し、クロックに同期した処理を行って、クロックが埋め込まれたシリアルデータを生成し送出する。送信装置10は、シリアライザ11、符号化部12、データバッファリング部13、データ選択部14、カウンタ15および同期信号生成部16を含む。
【0021】
カウンタ15は、クロックのパルスをカウントする。同期信号生成部16は、カウンタ15によるカウント値に基づいて、周期(P+Q)の同期信号を生成する。この同期信号は、第1レベル(例えばHレベル)であるPサイクル期間と、第2レベル(例えばLレベル)であるQサイクル期間とを交互に繰り返す。1サイクル期間は、クロックの1周期の期間である。
【0022】
データバッファリング部13は、クロックに同期してデータをnビット毎に入力してバッファリングする。データバッファリング部13に入力されるデータには、有効データ(画像データ)に加えて無効データ(ブランキンググデータ)が含まれ、また、有効データと無効データとを識別するためのDE信号が含まれる。データ選択部14は、カウンタ15によるカウント値に基づいて、データバッファリング部13によりバッファリングされているデータから選択したmビットデータを出力する。なお、データバッファリング部13およびデータ選択部14については後に詳述する。
【0023】
符号化部12は、同期信号が第1レベルである期間に、クロックに同期してデータバッファリング部13からmビットデータを読み出し、該データを符号化して、当該符号化後のデータを出力する。ここで用いられる符号化処理は、例えば、マンチェスター符号化処理、8B10B符号化処置、スクランブル処理などである。また、符号化部12は、同期信号が第2レベルである期間に、クロックに同期して特定データを出力する。この特定データは、符号化後データと異なる特定のビット列を有する。シリアライザ11は、符号化部12から出力されたデータ(符号化後データおよび特定データ)をシリアルデータに変換して、該シリアルデータを受信装置20へ送出する。
【0024】
なお、n,m,P,Qは自然数である。n<m であり、n(P+Q) ≦ mP である。好適には、n(P+Q) = mP である。
【0025】
受信装置20は、クロックが埋め込まれたシリアルデータを送信装置10から受信する。受信装置20は、デシリアライザ21、復号化部22、データバッファリング部23、データ選択部24およびカウンタ25を含む。
【0026】
デシリアライザ21は、送信装置10から送られてきたシリアルデータを受信し、この受信したシリアルデータに埋め込まれていたクロックを復元し、この復元クロックを分周したクロックを出力する。また、デシリアライザ21は、受信したシリアルデータをパラレルデータに変換して、クロックに同期して該パラレルデータを出力する。
【0027】
復号化部22は、デシリアライザ21から出力されたパラレルデータが特定データであるか否かを判別して、この判別結果に基づいて周期(P+Q)の同期信号を再生する。この同期信号は、パラレルデータが特定データでないPサイクル期間に第1レベルとなり、パラレルデータが特定データであるQサイクル期間に第2レベルとなる。また、復号化部22は、同期信号が第1レベルである期間にパラレルデータを復号化して、クロックに同期して当該復号化後のmビットデータを出力する。復号化部22における復号化処理は、送信装置10の符号化部12における符号化処理に対応するものであり、この符号化処理に同期して行われる。
【0028】
カウンタ25は、デシリアライザ21から出力されたクロックのパルスをカウントし、復号化部22から出力された同期信号の1周期毎にカウント値を初期化する。データバッファリング部23は、クロックに同期して復号化部22から出力されたmビットデータを入力してバッファリングする。データ選択部24は、カウンタ25によるカウント値に基づいて、データバッファリング部23によりバッファリングされているデータから選択したnビットデータを出力する。なお、データバッファリング部23およびデータ選択部24については後に詳述する。
【0029】
図4は、送信装置10のデータバッファリング部13およびデータ選択部14の構成を示す図である。同図にはカウンタ15および同期信号生成部16も示されている。また、同図には、データバッファリング部13に入力されるnビットデータが模式的に示され、データ選択部14から出力されるmビットデータが模式的に示されている。ここでは、n=8、m=10としている。
【0030】
データバッファリング部13は、直列的に接続されてクロックに同期してnビットデータを保持するデータ保持部131,132を有する。データ選択部14は、nビットデータを記憶する記憶部141〜143を有する。記憶部141は、データバッファリング部13のデータ保持部132により保持されたnビットデータを記憶する。記憶部142は、データバッファリング部13のデータ保持部131により保持されたnビットデータを記憶する。記憶部143は、データバッファリング部13に入力されたnビットデータを記憶する。
【0031】
すなわち、記憶部141は、nビットデータ[A0〜A7]を記憶し、記憶部142は、これに続くnビットデータ[B0〜B7]を記憶し、記憶部143は、更に続くnビットデータ[C0〜C7]を記憶することができる。データ選択部14は、記憶部141〜143により記憶されたデータに基づいて、mビットデータ[A0〜A7,B0,B1]を出力し、続いてmビットデータ[B2〜B7,C0〜C3]を出力する。
【0032】
図5は、受信装置20のデータバッファリング部23およびデータ選択部24の構成を示す図である。同図にはカウンタ25も示されている。また、同図には、データバッファリング部23に入力されるmビットデータが模式的に示され、データ選択部24から出力されるnビットデータが模式的に示されている。ここでも、n=8、m=10としている。
【0033】
データバッファリング部23は、直列的に接続されてクロックに同期してmビットデータを保持するデータ保持部231,232を有する。データ選択部24は、mビットデータを記憶する記憶部241〜243を有する。記憶部241は、データバッファリング部23のデータ保持部232により保持されたmビットデータを記憶する。記憶部242は、データバッファリング部23のデータ保持部231により保持されたmビットデータを記憶する。記憶部243は、データバッファリング部23に入力されたmビットデータを記憶する。
【0034】
すなわち、記憶部241は、mビットデータ[A0〜A7,B0,B1]を記憶し、記憶部242は、これに続くmビットデータ[B2〜B7,C0〜C3]を記憶し、記憶部243は、更に続くmビットデータ[C4〜C7,D0〜D5]を記憶することができる。データ選択部24は、記憶部241〜243により記憶されたデータに基づいて、nビットデータ[A0〜A7]を出力し、続いてnビットデータ[B0〜B7]を出力し、更に続いてnビットデータ[C0〜C7]を出力する。
【0035】
図6は、本実施形態の送受信システム1における各信号および各データを説明する図である。同図(a)はクロックを示し、同図(b)はDE信号を示し、同図(c)はnビットデータを示し、同図(d)は同期信号を示し、同図(e)はmビットデータを示す。ここでも、n=8、m=10としている。また、P=8、Q=2 としている。
【0036】
送信装置10においてクロック(同図(a))に同期して入力されるnビットデータ(同図(c))が有効データ(画像データ)である期間では、DE信号(同図(b))はHレベルである。同期信号生成部16により生成される周期(P+Q)の同期信号(同図(d))は、Pサイクル期間においてHレベルとなり、Qサイクル期間においてLレベルとなる。データ選択部14から出力されるmビットデータ(同図(e))は、同期信号がHレベルであるPサイクル期間では、画像データ(図中でA0〜J7と表記)であり、同期信号がLレベルであるQサイクル期間では、画像データではなく特定データ(図中でBS,BEと表記)である。
【0037】
受信装置20では、送信装置10の処理と逆の処理により、受信したデータに基づいてクロック,DE信号および同期信号を復元することができ、画像データと特定データとを識別することができ、nビットデータを取得することができる。
【0038】
n,m,P,Qの間で n<m、n(P+Q) ≦ mP なる関係が満たされることにより、同期信号がHレベルであるPサイクル期間に画像データを伝送することができ、同期信号がLレベルであるQサイクル期間に特定データを伝送することができる。すなわち、DE信号がHレベルであって画像データを伝送する有効データ期間内においても、周期(P+Q)で特定データを伝送することができる。
【0039】
この特定データの送受信のタイミングを用いることで、送信装置10の符号化部12における符号化処理と受信装置20の復号化部22における復号化処理との間の同期をとることができる。そして、ノイズによって送信装置10の符号化部12における符号化処理と受信装置20の復号化部22における復号化処理との間の同期が外れた場合であっても、早期に両者間の同期を回復することができる。
【0040】
図7は、本実施形態の送受信システム1における画像表示の一例を示す図である。同図に示されるように、送信装置10から伝送路を経て受信装置20へ伝送されるシリアルデータに一時的にノイズが重畳した場合、或るフレームにおいてノイズが重畳した或る行の或る画素から次に特定データが伝送されるときまで表示が乱れる。その特定データの伝送によって送信装置10の符号化部12における符号化処理と受信装置20の復号化部22における復号化処理との間の同期が回復するので、その特定データの伝送のとき以降は、正常な表示が行われ得る。したがって、画面のチラつき等が低減され画像表示の品質が向上する。
【0041】
なお、以上の実施形態では、送信装置から受信装置へ伝送するデータが画像データである場合について説明した。しかし、本発明は、一般に符号化データをシリアルデータとして伝送する場合であって送信側の符号化処理と受信側の復号化処理との間で同期をとる送受信システムにも適用され得る。
【符号の説明】
【0042】
1…送受信システム、10…送信装置、11…シリアライザ、12…符号化部、13…データバッファリング部、14…データ選択部、15…カウンタ、16…同期信号生成部、20…受信装置、21…デシリアライザ、22…復号化部、23…データバッファリング部、24…データ選択部、25…カウンタ。
図1
図3
図4
図5
図6
図2
図7