【解決手段】保持手段40は、磁性を有する接着シートASを磁着して保持可能な磁性を有する磁着手段42を有する。押圧手段50は、保持手段40で保持した接着シートASの極性に対して磁着手段42の極性を全体的または部分的に変更可能な極性変更手段を有する。画像形成手段30は、繰出手段20で繰り出される接着シートASに磁性を有する画像GAを形成可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の自動貼り用ラベルを被着体に貼付するには、電磁石で引き付けて保持した自動貼り用ラベルを被着体に押圧する必要があり、ときに、自動貼り用ラベルまたは被着体が脆弱または軟弱である場合、それらの破損または変形等を回避するために、電磁石で保持した自動貼り用ラベルと被着体とを離間させた状態で、当該自動貼り用ラベルに空気を吹き付け、当該吹き付けた空気の押圧力で被着体に自動貼り用ラベルを押圧して貼付することが行われるが、この場合、電磁石で保持した自動貼り用ラベルに空気を吹き付けるための設備が別途必要となる。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、接着シートや被着体の破損や変形等を防止して接着シートを被着体に貼付することが可能なシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一形態であるシート貼付装置は、接着シートを繰り出す繰出手段と、前記繰出された接着シートを保持する保持手段と、前記保持手段で保持した接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、前記保持手段は、磁性を有する前記接着シートを磁着して保持可能な磁性を有する磁着手段を有し、前記押圧手段は、前記保持手段で保持した接着シートの極性に対して磁着手段の極性を全体的または部分的に変更可能な極性変更手段を有する。
【0006】
また、前記繰出手段で繰り出される接着シートに磁性を有する磁性層を形成する磁性層形成手段を備えていてもよい。
【0007】
本発明の別の一形態であるシート貼付方法は、接着シートを繰り出す繰出工程と、前記繰出された接着シートを保持する保持工程と、前記保持工程で保持した接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧工程とを備え、前記保持工程は、磁性を有する磁着手段で磁性を有する前記接着シートを磁着して保持し、前記押圧工程は、前記保持工程で保持した接着シートの極性に対して磁着手段の極性を全体的または部分的に変更可能な極性変更手段を用いる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、磁着手段で磁着して保持した接着シートの極性に対して磁着手段の極性を変更することで、磁石の反発力で被着体に接着シートを押圧して貼付することができるので、簡易な構成で、接着シートや被着体の破損や変形等を防止して接着シートを被着体に貼付することが可能になる。
【0009】
また、磁着手段の極性を部分的に変更可能とする場合には、接着シートと被着体との間の空気を追い出しながら、接着シートを徐々に被着体に貼付することができ、それらの間に気泡が介在することなく当該接着シートを被着体に貼付することができる。
【0010】
さらに、磁性層形成手段を備える場合は、磁性を有さない汎用の接着シートであっても、磁着手段で接着シートを保持する保持手段で保持させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0013】
なお、本明細書および図面におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は所定平面内の軸とし、Z軸は当該所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」が紙面に直交する手前方向であってY軸の矢印方向で「後」がその逆方向とする。
【0014】
図1において、本実施形態にかかるシート貼付装置10は、接着シートASを繰り出す繰出手段20と、繰出手段20で繰り出される接着シートASに磁性を有する磁性層としての画像GAを形成する磁性層形成手段としての画像形成手段30と、画像GAが形成されて繰り出された接着シートASを保持する保持手段40と、保持手段40で保持した接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する押圧手段50と、接着シートASの形状を認識可能な認識手段60と、シート貼付装置10の全体的な動作を制御可能に設けられるとともに、第1画像形成手段71および第2画像形成手段72を備えたパーソナルコンピュータやシーケンサなどの制御手段70とを備え、ベルトコンベアや多関節ロボットなどにより構成され、被着体WKを搬送する搬送手段CVの上方に配置されている。
【0015】
なお、本願発明における磁性とは、磁気を帯びた性質、すなわち、外界からの磁気の影響がなくなっても磁石としての性質を残す性質であり、磁性を有するものとしては、例えば、フェライト磁石やネオジム磁石などの硬磁性体が例示できる。
また、本願発明における磁着性とは、磁性を有することなく磁石によって引き付けられる性質、すなわち、外界からの磁気の影響がなくなると磁石としての性質がなくなる性質であり、磁着性を有するものとしては、例えば、鉄やケイ素鋼などの軟磁性体が例示できる。
さらに、本願発明における磁着とは、磁力によって引き付ける(引き寄せる)ことを意味する。
【0016】
繰出手段20は、基材シートBSの一方の面に接着剤AD層が積層された接着シートASが剥離シートRLの一方の面に仮着された原反RSを支持する支持ローラ21と、原反RSを案内する複数のガイドローラ22と、剥離シートRLを折り返して当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板23と、駆動機器としての回動モータ24Aによって駆動する駆動ローラ24との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ25と、図示しない駆動機器で駆動し、剥離シートRLを回収する回収ローラ26とを備えている。
【0017】
画像形成手段30は、磁性を有し、第1画像形成手段71の指令によって形成される画像GAとしての第1画像GA1と、磁性を有し、第2画像形成手段72の指令によって形成される画像GAとしての第2画像GA2とを接着シートASの基材シートBS上に形成可能な画像形成装置31を備えている。
【0018】
第1画像GA1は、例えば、主にメッセージ性のある画像であって、文字、記号、図形、絵柄、および、これらの組み合せなどであり、接着シートASが配送用の伝票の場合、送り先の住所や氏名などの文字や記号が例示でき、接着シートASが装飾用のシートの場合、図形や絵柄、さらには文字や記号も例示できる。
【0019】
第2画像GA2は、
図2に示すように、保持手段40で磁着可能な位置に、保持手段40で磁着可能な大きさで基材シートBSに形成された画像であって、第1画像GA1とは異なり、メッセージ性があってもなくてもよく、接着シートASを保持手段40で引き付けて保持させるためのシート保持用の画像であれば何でもよい。
【0020】
画像形成装置31としては、サーマルプリンタ、インクジェットプリンタ、ドットインパクトプリンタ、レーザプリンタ、銀塩写真プリンタ、各種刷版印刷機(凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷など)など、様々な方式の印刷(印字)手段を用いることができる。そして、画像GAが磁性を有するようにするためには、画像GAを形成するためのインク、トナーなどに、例えば、磁性を有する材料を粉末化したり個片化したりした粉体を含ませればよい。
【0021】
保持手段40は、下面が接着シートASを支持する支持面41Aとされた支持プレート41と、支持プレート41内に設けられ、画像GAによって磁性を有する接着シートASを磁着して保持可能な磁性を有する磁着手段としてのフェライト磁石やネオジム磁石などの永久磁石42とを備えている。永久磁石42は、S極MSとN極MNとが上下方向に重なり、支持プレート41に対してX軸と平行な軸線を中心として回転可能に設けられている。
【0022】
押圧手段50は、その出力軸51Aで支持プレート41を支持する駆動機器としての直動モータ51と、X軸と平行な軸線を中心として回転可能な出力軸53Aで永久磁石42を支持する駆動機器であって、保持手段40で保持した接着シートASの極性に対して永久磁石42の極性を全体的に変更可能な極性変更手段としての回動モータ53とを備えている。
【0023】
認識手段60は、画像形成装置31よりも原反RSの繰出方向上流側に配置され、接着シートASの形状を認識可能な光学センサや撮像手段などによって構成されている。
【0024】
次に、シート貼付装置10を用いたシート貼付方法について説明する。
【0025】
先ず、オペレータが原反RSを
図1に示すようにセットした後、認識手段60よりも原反RSの繰出方向下流側にある接着シートASを剥離シートRLから剥離しておき、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータなどの入力手段を介して運転開始の信号を入力すると、繰出手段20が回動モータ24Aおよび図示しない駆動機器を駆動し、原反RSを繰り出す。原反RSが繰り出されると、認識手段60により接着シートASの形状が認識され、当該認識手段60で認識された先頭の接着シートASが剥離板23上の所定位置(接着シートASの先端が、画像形成装置31が画像を形成する位置よりも原反RSの繰り出し方向上流側)に到達したことを光学センサや撮像手段などの図示しない検知手段が検知すると、繰出手段20が回動モータ24Aおよび図示しない駆動機器の駆動を停止し、当該繰出手段20がスタンバイ状態となる。
【0026】
そして、搬送手段CVが被着体WKを支持プレート41の直下に配置して停止すると、押圧手段50が回動モータ53を駆動し、永久磁石42をそのS極MSが下方となる初期位置とするとともに、繰出手段20が回動モータ24Aおよび図示しない駆動機器を駆動し、原反RSを繰り出す(繰出工程)。そして、第1画像形成手段71が画像形成手段30に指令を行うことにより、当該画像形成手段30が画像形成装置31を駆動し、接着シートASの繰り出しに同期させて、基材シートBS上の所定の位置に、上面側がN極GAN、下側がS極GASとなる第1画像GA1を形成する。画像形成装置31で第1画像GA1が形成された接着シートASは、剥離板23で剥離されて
図1中実線で示す初期位置にある支持プレート41の支持面41Aで第1画像GA1が磁着されて保持され(保持工程)、次の接着シートASが剥離板23上の所定位置に到達したことを図示しない検知手段が検知すると、繰出手段20が回動モータ24Aおよび図示しない駆動機器の駆動を停止し、再び繰出手段20がスタンバイ状態となる。このとき、当該次の接着シートASにも上記と同様にして第1画像GA1が形成されている。
【0027】
次いで、押圧手段50が直動モータ51を駆動し、
図1中二点鎖線で示すように、支持プレート41を被着体WKの上方所定距離の位置まで下降させ、押圧手段50が回動モータ53を駆動し、永久磁石42を180度回転させて接着シートASの極性に対して永久磁石42の極性を変更させる。これにより、永久磁石42のN極MNが下方に位置し、当該永久磁石42のN極MNと第1画像GA1の上面側のN極GANとが反発しあい、接着シートASが支持面41Aから離間して被着体WKに押圧されて貼付される(押圧工程)。その後、押圧手段50が直動モータ51および回動モータ53を駆動し、支持プレート41および永久磁石42を初期位置に復帰させる。そして、搬送手段CVが、接着シートASが貼付された被着体WKを次工程の装置などに搬送し、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0028】
ここで、例えば、接着シートASの基材シートBSに予め文字、記号、図形、絵柄などが施されている場合や、必要に応じて無字や無印刷の接着シートASを被着体WKに貼付する場合などにおいては、第1画像形成手段71が画像形成手段30に指令を行うことはない。よって、第1画像GA1が形成されない接着シートASは、保持手段40で保持されないこととなってしまう。そこで、原反RSが繰り出されても第1画像形成手段71の指令がないときや、第1画像形成手段71の指令がなく原反RSが繰り出されたときには、第2画像形成手段72が画像形成手段30に指令を行うことにより、画像形成手段30が画像形成装置31を駆動し、接着シートASの繰り出しに同期させて、基材シートBS上の所定の位置に第2画像GA2を形成する。第2画像GA2が形成された接着シートASは、上述の保持工程において、支持面41Aで第2画像GA1が磁着されて保持され、上述と同様の工程を経ることとなる。なお、第1、第2画像GA1、GA2の接着シートAS上への形成は、認識手段60による接着シートASの認識結果に基づいて所定のタイミングで所定の位置に行うことができる。
【0029】
以上のような本実施形態によれば、永久磁石42で磁着して保持した接着シートASの極性(画像GAの極性)に対して永久磁石42の極性を変更することで、磁石の反発力で被着体WKに接着シートASを押圧して貼付することができるので、簡易な構成で、接着シートASや被着体WKの破損や変形等を防止して接着シートASを被着体WKに貼付することが可能になる。
【0030】
また、画像形成手段30を備える場合は、磁性を有さない汎用の接着シートASであっても、永久磁石42で接着シートASを保持する保持手段40で保持させることができる。
【0031】
なお、本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、繰出手段は、接着シートASを繰り出すことができるものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせて、その範囲内でなんら限定されることはない(他の手段についての説明は省略する)。
【0032】
また、第2画像形成手段72は、第1画像形成手段71の指令があるときにでも、画像形成手段30に指令を行うことができる。つまり、例えば、第1画像GA1が接着シートAS上の面の一部に偏って形成されるようなときや、接着シートASの重さや面積に比べて第1画像GA1の占める面積が小さすぎる場合には、支持プレート41で接着シートASを保持したときに、当該接着シートASの一部が垂れ下ってしまったり、当該接着シートASが支持プレート41から落下してしまったりするという不都合が発生する。そこで、第1画像GA1に第2画像GA2も追加して形成することで、接着シートAS全体が支持プレート41により確実に保持されるようにすることができる。なお、第2画像GA2は、第1画像GA1が形成されていない部位に形成してもよいし、第1画像GA1が形成されている部位に形成してもよいし、それら両方の部位に形成してもよい。
【0033】
さらに、磁着手段は、
図2(a)に示すように、永久磁石42の代わりに電磁石42Aを用いてもよい。この場合、押圧手段50は、電磁石42Aの電流方向を反転可能な極性変更手段としての電流方向変向手段55を備えている。この場合も、画像GAの上面側がN極GANである接着シートASに対し、押圧手段50が電流方向変向手段55を駆動し、電磁石42Aの下側をS極MSとして接着シートASを支持プレート41で支持する。そして、押圧手段50が電流方向変向手段55を駆動し、電流方向を反転させて電磁石42AのS極MSとN極MNとを反転させる。これにより、電磁石42Aの下側がN極MNとなり、当該電磁石42AのN極MNと第1画像GA1の上面側のN極GANとが反発し合い、接着シートASが支持面41Aから離間して被着体WKに押圧されて貼付される。
【0034】
また、押圧手段50は、接着シートASに対して永久磁石や電磁石の極性を部分的に変更可能としてもよい。押圧手段50が電磁石を備える場合、
図2(b)、(c)に示すように、磁着手段を複数の電磁石42Bで構成し、各電磁石42Bに電流方向変向手段55で個別に通電し、個別の電磁石42Bの電流方向を反転させるようにすることができる。この場合、押圧手段50が電流方向変向手段55を駆動し、全ての電磁石42Aの下側をS極MSとして接着シートASを支持プレート41で支持する。そして、押圧手段50が電流方向変向手段55を駆動し、各電磁石42Bの電流方向を時間差をもって反転させ、
図2(b)に示すように、接着シートASの右側から左側に向けて(左側から右側向けて、または、手前側から奥側に向けてでもよい)徐々に電磁石42AのS極MSとN極MNとを反転させたり、
図2(c)に示すように、接着シートASの中央部から左右両端側に向けて(手前奥両端側に向けてでもよいし、放射方向に向けてでもよい)徐々に電磁石42AのS極MSとN極MNとを反転させたりすることができる。これにより、接着シートASと被着体WKとの間の空気を追い出しながら、接着シートASを徐々に被着体WKに貼付することができ、それらの間に気泡が介在することなく接着シートASを被着体WKに貼付することができる。
なお、押圧手段50が複数の永久磁石を備える場合でも、個別の永久磁石を180度回転させる極性変更手段としての複数の回動モータを採用し、上記と同様の動作ができるようにしてもよい。
【0035】
さらに、
図1および
図2の例において、永久磁石42、回動モータ53および電磁石42Aは、それぞれ単数でもよいし複数でもよい。
また、押圧手段50は、直動モータ51を設けずに、繰出手段20から繰り出された接着シートASを支持プレート41で支持した位置から、接着シートASを支持面41Aから離間させて被着体WKに押圧して貼付してもよい。
【0036】
さらに、画像形成装置31によって、磁性を有するものを排除した磁着性を有する材料を含むインク、トナーで画像GAを接着シートASに形成し、当該磁着性を有する材料を磁化させる永久磁石、電磁石、着磁ヨーク、着磁コイルなどの磁性層形成手段としての磁力付与手段80を設けてもよい。磁力付与手段80は、磁性を有する材料を含むインク、トナーで形成された画像GAに対し、さらに磁化する構成でもよい。
【0037】
また、被着体WKに貼付した画像GAの磁気を除去する共振減衰脱磁器、熱脱磁器、交流脱磁器などの磁気除去手段を設けてもよい。この場合、画像GAの磁気が被着体WKや他の装置などに何らかの悪影響をもたらすことを防止することができる。
【0038】
さらに、剥離手段は、剥離板23に代えて、ローラで構成してもよい。
また、認識手段60の配置位置は、画像形成手段30に対して原反RSの繰出方向上流側であればどこでもよい。
さらに、認識手段60を設けずに、認識手段60の認識結果に基づくことなく画像形成手段30が画像GAを形成する構成としてもよい。
また、被着体WKを移動させつつ、前記同様の接着シートASの貼付動作を行ってもよい。
さらに、磁性層形成手段は、例えば、接着シート、両面接着シート、接着剤など接着シートASに磁性を有するものを積層したり、接着したりするものでもよいし、磁力付与手段80で磁化できるもの(磁性層)を積層したり、接着したりするものを含んで構成されてもよい。
また、接着シートASは、基材シートBSや接着剤AD層に磁性を有するものや、磁力付与手段80で磁化できるものを含んでいてもよく、この場合、磁性層形成手段はあってもなくてもよい。
【0039】
また、被着体WKを他の装置で搬送する場合、本発明において搬送手段CVは不要であり、その他、本願発明の独立請求項に構成要件として記載されていない構成要素については、それぞれ必要に応じて採用すればよく、なくてもよい。
さらに、本発明において制御手段70は、あってもなくてもよく、ない場合には、本願発明のシート貼付装置10を含む周辺機器をも制御する上位のパーソナルコンピュータやシーケンサなどの制御手段で制御することができる。
以上の説明においてN極とS極とを逆にしてもよい。
【0040】
また、本発明における接着シートAS、被着体WKの材質、種別、形状などは、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性などの接着形態に限定されることはなく、感熱接着性のものが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプなどの加熱手段を設ければよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤AD層だけの単層のもの、基材シートBSと接着剤AD層との間に中間層を有するもの、基材シートBSの上面にカバー層を有するなどの3層以上のもの、更には、基材シートBSを接着剤AD層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層または複層の中間層を有するものや、中間層のない単層または複層のものであってよい。また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハなどの半導体ウエハ、回路基板、光ディスクなどの情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板など、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シートなどの任意の形状の任意のシート、フィルム、テープなどを前記のような任意の被着体WKに貼付することができる。
【0041】
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボットなどの電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダなどのアクチュエータなどを採用することができる上、それらを直接的または間接的に組み合せたものを採用することもできる(前記実施形態で例示したものと重複するものもある)。