【解決手段】凝縮器に接続される一次室11と蒸発器に接続される二次室12とを構成する円筒状の本体ケース1内に、弁ポート21が形成された弁座部材2と、この弁座部材2と一体の円筒状のガイド部材3とを設ける。ガイド部材3内にニードル弁4を弁ポート21側に付勢するコイルばね6を設ける。ガイド部材3でニードル弁4を軸線Lに沿ってガイドして弁ポート21の開度を可変にする。ガイド部材3と本体ケース1との隙間を弁ポート21から二次室12に対して冷媒を送り出す本体側流路13とする。ガイド部材3内のニードル弁4の背空間を中間圧力室44とする。中間圧力導入路45により、弁ポート21からの冷媒を中間圧力室44内に導入する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の絞り装置(差圧式膨張弁)では、通常運転時には想定した差圧によって弁開度も決まるため、良好な制御性が得られる。しかしながら、例えば二次側圧力(蒸発器の圧力)が高くなった場合、差圧が想定値より小さくなって弁閉の状態となり一次側圧力(凝縮器の圧力)も二次側圧力に追従して高くならざるを得ない。このため、二次側圧力が過度に上昇した場合や、圧縮機の運転開始時においては、凝縮器の圧力も必要以上に上昇し、その結果、圧縮機の吐出温度も異常な上昇をし、圧縮機が停止してしまうという問題がある。
【0006】
また、特許文献3の
図2のような構成とした場合、弁ポート通過後の冷媒の流路中にコイルばねが配置されるため、キャビテーションによる振動がコイルばねに伝わり、音が増幅されたり冷媒通過時の振動がコイルばねに伝わり、異音が発生するという問題がある。
【0007】
本発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたものであり、弁体による弁開度を一次側圧力と二次側圧力の差圧のみによらず凝縮圧力に追従した制御とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の絞り装置は、冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器との間に設けられ、前記凝縮器により冷却された冷媒を減圧して前記蒸発器に送り出す絞り装置であって、前記凝縮器に接続される一次室と前記蒸発器に接続される二次室とを構成する本体ケースと、弁ポートが形成され前記本体ケース内で前記一次室と前記二次室との間に配設された弁座部材と、前記弁ポートの軸線と同軸にして前記本体ケース内の前記二次室側に配置された円筒状のガイド部材と、前記ガイド部材によりガイドされて前記軸線に沿って移動することにより前記弁ポートの開度を可変にする弁体と、前記ガイド部材内に配置され前記弁体を前記弁ポート側に付勢するばね部材と、を備え、前記ガイド部材と前記本体ケースとの隙間を前記弁ポートから前記二次室に対して冷媒を送り出す本体側流路とするとともに、前記ガイド部材内の前記弁体の背空間を中間圧力室とし、前記弁ポートからの冷媒を前記中間圧力室に導入する中間圧力導入路を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2の絞り装置は、請求項1に記載の絞り装置であって、前記本体側流路の流路面積よりも、前記中間圧力導入路の流路面積の方が小さくなっていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の絞り装置は、請求項1または2に記載の絞り装置であって、前記弁体中間圧力導入路が、前記弁体と前記ガイド部材との隙間により構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の絞り装置は、請求項1または2に記載の絞り装置であって、前記弁体中間圧力導入路が、前記弁体の内部に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の絞り装置によれば、冷凍サイクルの凝縮器により冷却された冷媒を減圧して蒸発器に送り出す絞り装置において、弁体の背空間となる中間圧力室に、一次室の圧力に近い中間圧力を導入するようにしたので、一次室の圧力と二次室の圧力の差圧のみによる制御に比べて、より凝縮圧力に追従した制御が可能となり、二次室の圧力が高くなっても、凝縮圧力に従って冷房運転を継続することができる。
【0013】
請求項2の絞り装置によれば、、請求項1の効果に加えて、中間圧力導入路から中間圧力室に導入される冷媒は、本体側流路を流れる冷媒より流量が十分小さくなり、冷媒が中間圧力室内のばね部材を通過する際に、騒音が発生することもない。
【0014】
請求項3の絞り装置によれば、請求項1または2の効果に加えて、弁ポートからの冷媒を中間圧力室に導入するための中間圧力導入路を容易に形成できる。
【0015】
請求項4の絞り装置によれば、請求項1または2の効果に加えて、弁ポートからの冷媒を中間圧力室に導入するための中間圧力導入路を弁体の内部に形成したので、中間圧力導入路を流れる冷媒の流量の設定が容易になる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明の絞り装置の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態の絞り装置の縦断面図(
図1(A))及び平断面図(
図1(B))、
図2は第1実施形態の絞り装置におけるストッパ部材の平面図(
図2(A))及び縦断面図(
図2(B))、
図3は実施形態の冷凍サイクルの概略構成図である。なお、
図1、
図5及び
図6において、(B)図は(A)図におけるA−A断面である。
【0018】
まず、
図3の冷凍サイクルについて説明する。この冷凍サイクルは、例えば車載用の空気調和機を構成しており、車両の動力が伝達される圧縮機100と、凝縮器110と、実施形態の絞り装置10と、蒸発器120とを有している。圧縮機100で圧縮された冷媒は凝縮器110に供給され、この凝縮器110で冷却された冷媒は絞り装置10に送られる。絞り装置10は後述のように冷媒を膨張減圧して蒸発器120に送る。そして、この蒸発器120により車室内が冷却され、冷房の機能が得られる。蒸発器120で蒸発した冷媒は圧縮機100に循環される。
【0019】
図1に示すように、絞り装置10は、金属管からなる本体ケース1と、金属製の弁座部材2と、ガイド部材3と、「弁体」としてのニードル弁4と、調整ねじ5と、「ばね部材」としてのコイルばね6と、ストッパ部材7とを備えている。なお、弁座部材2とガイド部材3は金属材の切削等により一体に形成されている。
【0020】
本体ケース1は軸線Lを中心とする円筒状の形状で、前記凝縮器110に接続される一次室11と前記蒸発器120に接続される二次室12とを構成している。弁座部材2は本体ケース1の内面に整合する略円柱形状である。弁座部材2の外周面の全周(軸線L廻りの全周)には、かしめ溝2aが形成されており、このかしめ溝2aの位置で本体ケース1をかしめることにより、弁座部材2(及びガイド部材3)が本体ケース1内に固定されている。これにより、弁座部材2は一次室11と二次室12との間に配設されている。
【0021】
また、弁座部材2には、軸線Lを中心とする円柱孔をなす弁ポート21が形成されるとともに、弁座部材2と同軸にして弁ポート21から一次室11側に開口するねじ穴22が形成されている。ねじ穴22の内周には雌ねじ部22aが形成されている。
【0022】
ガイド部材3は円筒状の形状であり弁座部材2から二次室12内に立設されており、このガイド部材3と本体ケース1との隙間は本体側流路13となっている。ガイド部材3は軸線Lを中心とする円柱状のガイド孔31を有するとともに、弁座部材2に隣接する位置にガイド孔31と外部(二次室12)とを導通する開放孔32が形成されている。また、ガイド孔31の端部内周面には雌ねじ部31aが形成されている。
【0023】
ニードル弁4は、先端部41aの端面を略平坦にした円錐状のニードル部41と、ガイド部材3のガイド孔31内に挿通される挿通部42と、挿通部42の端部に形成されたボス部43とを有している。挿通部42は略円柱状の形状をしており、この挿通部42がガイド孔31に挿通されることで、ニードル弁4は軸線Lに沿って移動するようにガイドされる。そして、ガイド孔31のニードル弁4の背空間は、中間圧力室44となっている。なお、ニードル部41の先端部41aは、差圧に応じて絞り装置の弁開度を可変制御することで冷媒の流量を調整している際にニードル弁4が二次室12側に移動して弁ポート21の開度が最大となった時でも、弁ポート21から外れないようなニードル部の一部分である。
【0024】
また、挿通部42の側面2カ所にはDカット面42aが形成されており、このDカット面42aとガイド孔31の内面との隙間は、弁ポート21側の空間から中間圧力室44に通じる中間圧力導入路45となっている。なお、ボス部43には、ガイド孔31の内周面にはねを摺接させた菊ばね43aが填め込まれている。この菊ばね43aにより、ニードル弁4とガイド孔31とのクリアランスによるニードル弁4の振動が防止される。
【0025】
調整ねじ5は略円柱状の形状で、その外周に雄ねじ部5aが形成されるとともに、二次室12側の端部にマイナスドライバを嵌合するスリット5bが形成されている。また、調整ねじ5にはその中心に抜き孔51が貫通して形成されている。
【0026】
コイルばね6は、ガイド孔31内で菊ばね43aを介してニードル弁4と調整ねじ5との間に圧縮した状態で配設されている。そして、調整ねじ5は、その外周の雄ねじ部5aをガイド孔31の雌ねじ部31aに螺合することにより、ガイド部材3に取り付けられている。これにより、コイルばね6はニードル弁4を一次室11側に付勢しており、このニードル弁4を付勢する付勢力は、調整ねじ5のガイド部材3に対するねじ込み量により調整される。
【0027】
ストッパ部材7は略円柱状の形状で、その外周に雄ねじ部7aが形成されている。また、このストッパ部材7には、軸L周りに3つの導通孔71が形成されている。そして、ストッパ部材7は、その外周の雄ねじ部7aを弁座部材2のねじ穴22の雌ねじ部22aに螺合することにより、弁座部材2に取り付けられている。
【0028】
図1の状態では、ニードル弁4のニードル部41の先端部41aは、弁ポート21から一次室11側に突出している。このニードル部41の先端部41aの端面はストッパ部材7のストッパ面72に当接しており、このニードル部41と弁ポート21との間には隙間が形成されている。すなわち、ニードル弁4は弁座部材2に対して着座していない状態である。このニードル部41と弁ポート21との隙間は、一次室11から二次室12側への冷媒の流れを絞って膨張減圧する「オリフィス」となる。ニードル部41の先端部41aの位置(弁体の一次室側端部の位置)はストッパ部材7により位置決めされる。このオリフィスを流れる冷媒の流量、すなわちブリード流量は、ストッパ部材7の弁座部材2に対するねじ込み量により調整できる。このように、ねじ込み量により調整できるので、ブリード流量をきわめて精度良く調整できる。ストッパ部材7の位置調整をした後は、ストッパ部材7は、例えば接着、ろう付け、かしめ等により弁座部材2に固定する。
【0029】
以上の構成により、凝縮器110からの高圧冷媒は一次室11に流入すると、
図4に矢印で示すように、一次室11の冷媒は、ストッパ部材7の導通孔71から弁ポート21とニードル部41との隙間(オリフィス)を通ってガイド孔31内に流出する。このガイド孔31に流出した冷媒は分流され、一方の流れの冷媒はガイド部材3の開放孔32から本体側流路13に流れ、他方の流れの冷媒は中間圧力導入路45を通って中間圧力室44に流入する。本体側流路13の冷媒はそのまま二次室12に流れ込むが、中間圧力室44の冷媒は、調整ねじ5の抜き孔51を介して二次室12に流れ出す。
【0030】
ここで、一次室11の冷媒の圧力をP1、中間圧力室44の冷媒の圧力をPM、二次室12の冷媒の圧力をP2とする。中間圧力室44には弁ポート21の通過直後の冷媒が導入されるため、この中間圧力室44の冷媒の圧力PMは二次室12側の冷媒の圧力P2より高くなる。すなわち、
P2<PM<P1
の関係になる。
このように、中間圧力室44の圧力PMは、二次室12の圧力P2に比べて、一次室11の圧力P1により近い圧力(中間圧力)とすることができる。
【0031】
圧力P2と圧力PMはニードル弁4に対して弁閉方向に力を及ぼし、圧力P1はニードル弁4に対して弁開方向に力を及ぼす。すなわち、P1とP2の差圧とP1とPMの差圧による力は、ニードル弁4に対して弁開方向に作用する。このニードル弁4に作用する差圧による力は、コイルばね6の付勢力とバランスして、ニードル弁4の位置すなわち弁ポート21の開度が決まる。
【0032】
したがって、この実施形態の場合と、中間圧力室44及び中間圧力導入路45が無く、二次室12の圧力P2だけが弁閉方向に作用するような場合とを、同じ弁開度として比較すると、実施形態の場合のほうが、中間圧力室44の圧力PMの分だけ、後者よりもコイルばね6のばね定数を小さくすることができる。さらに、一次室11の圧力P1とこの圧力P1に近い中間圧力室44の圧力PMとにより弁開度を決めることができるので、より凝縮圧力(凝縮器110の圧力)に追従した制御が可能となる。これにより、二次室12の圧力が高くなっても、凝縮圧力に従って冷房運転を継続することができる。
【0033】
また、本体側流路13の流路面積A1よりも、中間圧力導入路45の流路面積A2の方が小さくなっている。したがって、中間圧力導入路45から中間圧力室44に導入される冷媒は、本体側流路13を流れる冷媒より流量が十分小さくなり、冷媒が中間圧力室44内のコイルばね6を通過する際に、騒音が発生することもない。
【0034】
また、この実施形態では、ストッパ部材7によりニードル弁4が弁座部材2に着座しない構造になっているので、例えば冷凍サイクルに冷媒をチャージする時に二次側の配管からチャージして二次室12に高圧が印加されても、ニードル部41が弁ポート21に食い込んでしまうようなことがない。さらに、前記のようにストッパ部材7によりニードル部41と弁ポート21との最小隙間(オリフィス)を確保する構造となっているので、仮に、この隙間に異物が詰まっても、ニードル弁4を開動作させることで、この異物を流してしまうことができる。すなわち、弁ポートの周囲やニードル部に小孔などのブリードポートを設ける構造では異物が詰まりっぱなしになる可能性があるが、実施形態ではそのようなことがない。
【0035】
また、ストッパ部材7によりニードル部41の位置を微調整できる構造となっているので、簡単な構造で弁ポート21との最小隙間(オリフィス)を調整できるとともに、ストッパ部材7は弁ポート21に連通する位置に設けてあるので、このストッパ部材7の取り付け部での裏洩れ等を全く考慮する必要がない。
【0036】
図5は第2実施形態の絞り装置の縦断面図(
図5(A))及び平断面図(
図5(B))である。なお、以下の第2実施形態及び第3実施形態において第1実施形態と同様な要素には
図1乃至
図4と同符号を付記して重複する説明は適宜省略する。また、第2実施形態及び第3実施形態の絞り装置10も
図3の冷凍サイクルに設けられるのも第1実施形態と同様である。
【0037】
この第2実施形態の絞り装置10は、ニードル弁4に、弁ポート21側の空間から中間圧力室44に通じる中間圧力導入路46を設けたものである。この中間圧力導入路46は、ニードル部41の側面から中心に斜めに穿った孔と、ボス部43及び挿通部42の中心を穿った孔とで構成されている。そして、第1実施形態と同様に、弁ポート21から流出した冷媒の一部の冷媒はこの中間圧力導入路46を通って中間圧力室44に流入する。したがって、この第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、凝縮圧力(凝縮器110の圧力)に追従した制御が可能となる。これにより、二次室12の圧力が高くなっても、凝縮圧力に従って冷房運転を継続することができる。
【0038】
また、本体側流路13の流路面積A1よりも、中間圧力導入路46の流路面積A2の方が小さくなっている。したがって、中間圧力導入路46から中間圧力室44に導入される冷媒は、本体側流路13を流れる冷媒より流量が十分小さくなり、冷媒が中間圧力室44内のコイルばね6を通過する際に、騒音が発生することもない。なお、この第2実施形態では、中間圧力導入路46の径によって流量が決まるので、流量の設定が容易になる。
【0039】
図6は第3実施形態の絞り装置の縦断面図(
図6(A))及び平断面図(
図6(B))である。第1実施形態ではニードル弁4の挿通部42にDカット面42aを形成することにより、中間圧力導入路45を設けるようにしているが、この第3実施形態の絞り装置10は、ニードル弁4の挿通部47の外径をガイド孔31の内径より小さくし、この挿通部47とガイド孔31との隙間を、弁ポート21側の空間から中間圧力室44に通じる中間圧力導入路48としたものである。そして、第1実施形態と同様に、弁ポート21から流出した冷媒の一部の冷媒はこの中間圧力導入路48を通って中間圧力室44に流入する。したがって、この第3実施形態でも、第1実施形態と同様に、凝縮圧力(凝縮器110の圧力)に追従した制御が可能となる。これにより、二次室12の圧力が高くなっても、凝縮圧力に従って冷房運転を継続することができる。
【0040】
また、本体側流路13の流路面積A1よりも、中間圧力導入路48の流路面積A2の方が小さくなっている。したがって、中間圧力導入路48から中間圧力室44に導入される冷媒は、本体側流路13を流れる冷媒より流量が十分小さくなり、冷媒が中間圧力室44内のコイルばね6を通過する際に、騒音が発生することもない。なお、この第3実施形態ではニードル弁4はガイド孔31により直接はガイドされないが、前記同様に菊ばね43aにより、ニードル弁4はガイド孔31に倣ってガイドされる。
【0041】
以上の実施形態では、弁体がニードル弁である例について説明したが、本発明はこれに限らず、ガイド部材に挿通する挿通部を有するボール弁や頂角の大きな円錐形状の弁などでもよい。この場合も、ガイド部材のガイド孔の弁体(挿通部)の背空間を中間圧力室とし、弁ポートから流出した冷媒の一部の冷媒を中間圧力導入路を通って中間圧力室に流入させれば、前記実施形態と同様に、凝縮圧力(凝縮器110の圧力)に追従した制御が可能となる。
【0042】
また、上記ボール弁や頂角の大きな円錐形状の弁などの場合でも、弁座部材に対して一次室側に配置したストッパ部材により、弁体の一次室側端部にストッパ部材を当接させて、この一次室側端部の位置を位置決めすれば、前記実施形態と同様に、ブリード量を弁座部材に対するねじ込み量により調整できる。なお、本発明はストッパ部材に限定されず、ストッパ部材を設けない場は、弁体や弁ポートにブリードポートを設けるようにしてもよい。
【0043】
また、上記各実施形態では、弁体を弁ポート側に付勢するばね部材としてコイルばねを用いた例について説明したが、単一の板ばねや、複数の板ばねを積層したものをばね部材として用いることもできる。この場合も、各実施形態と同様に、冷媒が中間圧力室内のばね部材を通過する際に、騒音が発生することもない。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。