特開2015-209260(P2015-209260A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社吉野工業所の特許一覧
<>
  • 特開2015209260-吐出ポンプ付き容器 図000003
  • 特開2015209260-吐出ポンプ付き容器 図000004
  • 特開2015209260-吐出ポンプ付き容器 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-209260(P2015-209260A)
(43)【公開日】2015年11月24日
(54)【発明の名称】吐出ポンプ付き容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/34 20060101AFI20151027BHJP
   B65D 41/04 20060101ALN20151027BHJP
【FI】
   B65D47/34 D
   B65D41/04 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-94007(P2014-94007)
(22)【出願日】2014年4月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】後藤 孝之
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084BA02
3E084CC04
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC04
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB11
3E084LA14
3E084LB02
3E084LC01
3E084LC06
3E084LD22
(57)【要約】
【課題】装着キャップの成形性の向上と緩み発生の抑制を両立させることができる吐出ポンプ付き容器を提供する。
【解決手段】外周面に雄ねじ23が形成された口部22を有する容器体20と、前記雄ねじ23に対する装着キャップ33の周壁33aに形成された雌ねじ36の螺着により、容器体20内に垂下させたシリンダ31の上部が前記口部22に固定される吐出ポンプ30とを備え、吐出ヘッド35は、該吐出ヘッド35を押し下げた状態で、シリンダ31の上端に回転不能に嵌着された補助キャップ34に螺着可能である吐出ポンプ付き容器1において、装着キャップ33の周壁33aの雌ねじ36には、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域Xのみにねじ山36aを設けると共に、該複数帯域X内に、前記雄ねじ23のねじ山23aに食い込む緩み防止突起37を設ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に雄ねじが形成された口部を有する容器体と、
前記雄ねじに対する装着キャップの周壁に形成された雌ねじの螺着により、前記容器体内に垂下させたシリンダの上部が前記口部に固定され、前記シリンダ内より上方に突出したステムの上端に設けられた吐出ヘッドの上下動にて前記容器体内の内容物を吐出させる吐出ポンプとを備え、
前記吐出ヘッドは、該吐出ヘッドを押し下げた状態で、前記シリンダの上端に回転不能に嵌着された補助キャップに螺着可能である吐出ポンプ付き容器において、
前記装着キャップの周壁の雌ねじは、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域のみにねじ山を有すると共に、該複数帯域内に、前記雄ねじのねじ山に食い込む緩み防止突起を有することを特徴とする吐出ポンプ付き容器。
【請求項2】
前記緩み防止突起は、前記雄ねじのねじ山側面に対し、径方向外側から径方向内側に向かって食い込む、請求項1に記載の吐出ポンプ付き容器。
【請求項3】
前記緩み防止突起は、前記雌ねじのねじ山上面に連なりつつ該雌ねじの旋回軌道に沿って延びる帯状の突起であり、前記旋回軌道に沿って下方に向かうにつれて前記周壁からの突出厚みが低減する傾斜面を有する、請求項2に記載の吐出ポンプ付き容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器体と、容器体の口部にシリンダの上部が装着キャップの螺着により固定された吐出ポンプとを備える吐出ポンプ付き容器に関し、特に、装着キャップの成形性の向上と緩み発生の抑制を両立させようとするものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されるように、外周面に雄ねじが形成された口部を有する容器体と、前記雄ねじに対する装着キャップの周壁に形成された雌ねじの螺着により、容器体内に垂下させたシリンダの上部が前記口部に固定され、シリンダ内より上方に突出したステムの上端に設けられた吐出ヘッドの上下動にて容器体内の内容物を吐出させる吐出ポンプとを備え、吐出ヘッドは、該吐出ヘッドを押し下げた状態で、シリンダの上端に回転不能に嵌着された補助キャップに螺着可能である吐出ポンプ付き容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−189317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるような従来の吐出ポンプ付き容器では、装着キャップの周壁の雌ねじは、ねじ山が全周に亘って連続的に形成されており、これを射出成形するに際しては、該周壁の内周面を成形したコア(金型)を回転させてねじ山に沿って抜き、離型させる必要があり、その成形性には向上の余地があった。
【0005】
そこで、装着キャップの周壁の雌ねじを、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域のみにねじ山を有する間欠ねじとして構成すれば、前記のコアとして、コラプシブルコアとも称される径方向に縮径させて抜くコアを用いることが可能となり、成形性を向上できると考えられる。
【0006】
しかしながら、このような間欠ねじとした場合には、従来の全周にねじが掛かる装着キャップの場合と比較すると、締め付けトルクが減少し、ねじの緩みを生じ易くなってしまう。特に、前記したような吐出ポンプ付き容器の場合、その使用開始時に、吐出ヘッドを補助キャップから螺脱させるために吐出ヘッドを回転させた際に、該吐出ヘッドの回転に伴い装着キャップのねじが緩み、前記の螺脱が妨げられてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、前記の現状に鑑み開発されたもので、装着キャップの成形性の向上と緩み発生の抑制を両立させることができる吐出ポンプ付き容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
1.外周面に雄ねじが形成された口部を有する容器体と、
前記雄ねじに対する装着キャップの周壁に形成された雌ねじの螺着により、前記容器体内に垂下させたシリンダの上部が前記口部に固定され、前記シリンダ内より上方に突出したステムの上端に設けられた吐出ヘッドの上下動にて前記容器体内の内容物を吐出させる吐出ポンプとを備え、
前記吐出ヘッドは、該吐出ヘッドを押し下げた状態で、前記シリンダの上端に回転不能に嵌着された補助キャップに螺着可能である吐出ポンプ付き容器において、
前記装着キャップの周壁の雌ねじは、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域のみにねじ山を有すると共に、該複数帯域内に、前記雄ねじのねじ山に食い込む緩み防止突起を有することを特徴とする吐出ポンプ付き容器。
【0009】
2.前記緩み防止突起は、前記雄ねじのねじ山側面に対し、径方向外側から径方向内側に向かって食い込む、前記1の吐出ポンプ付き容器。
【0010】
3.前記緩み防止突起は、前記雌ねじのねじ山上面に連なりつつ該雌ねじの旋回軌道に沿って延びる帯状の突起であり、前記旋回軌道に沿って下方に向かうにつれて前記周壁からの突出厚みが低減する傾斜面を有する、前記2の吐出ポンプ付き容器。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、装着キャップの周壁の雌ねじを、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域のみにねじ山を有する間欠ねじとして構成することで成形性を向上でき、しかも、該複数帯域内に設けた緩み防止突起が、容器体の口部に形成された雄ねじのねじ山に食い込むことで、装着キャップの緩み発生を抑制することができる。
【0012】
したがって、本発明によれば、装着キャップの成形性の向上と緩み発生の抑制を両立させることができる吐出ポンプ付き容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る吐出ポンプ付き容器の一部断面側面図である。
図2図1の吐出ポンプ付き容器の装着キャップを示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
図3図1の一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1図3を参照して、本発明の一実施形態に係る吐出ポンプ付き容器1について詳細に例示説明する。
なお、本明細書において上方及び下方とは、それぞれ、容器本体20を起立させ、装着キャップ33を取り付けた状態での上方及び下方を意味するものとする。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る吐出ポンプ付き容器1は、容器体20と、吐出ポンプ30とを備える。容器体20は、胴部21の上部を縮径させた口部22を有するボトル状を成し、口部22の外周面には、雄ねじ23が形成されている。
【0016】
吐出ポンプ30は、シリンダ31、ステム32、装着キャップ33、補助キャップ34及び吐出ヘッド35を有する。吐出ポンプ30は、容器体20の口部22の雄ねじ23に対する装着キャップ33の周壁33aに形成された雌ねじ36の螺着により、容器体20内に垂下させたシリンダ31の上部に形成されたフランジ31aが前記口部22に固定され、シリンダ31内より上方に突出したステム32の上端に設けられた吐出ヘッド35の上下動にて容器体20内の内容物を吐出させるように構成されている。なお、符号31bは、パッキンを示す。吐出ヘッド35は、図1に示したように、該吐出ヘッド35を押し下げた状態で、シリンダ31の上端に回転不能に嵌着された補助キャップ34に螺着可能である。補助キャップ34は、本例では、シリンダ31の上端にアンダーカットにより嵌着されると共に、補助キャップ34側の廻り止めリブ34aとシリンダ31側の廻り止めリブ31cによってシリンダ31に対する回転が防止されている。また、吐出ヘッド35は、本例では、吐出ヘッド35の外周壁35aが補助キャップ34の外周壁34bに螺着するようになっている。なお、吐出ヘッド35を補助キャップ34に螺着させるための構成としては、これ以外にも種々の構成を採用することができる。例えば、ステム32の上端に嵌合する吐出ヘッド35の嵌合筒の外周面に雄ねじを設ける一方で、補助キャップ34の頂壁内周縁から垂下する内周壁の内周面に雌ねじを設け、これらのねじによって螺着させるようにしてもよい。或いは、補助キャップ34の頂壁に螺筒を立設する一方で、この補助キャップ34側螺筒に径方向外側又は径方向内側から螺着する吐出ヘッド35側螺筒を吐出ヘッド35に設けるようにすることも可能である。
【0017】
図2に示すように、装着キャップ33の周壁33aの内周壁に形成される雌ねじ36は、周方向に間隔を空けて(本例では、等間隔で)配置された複数帯域Xのみにねじ山36aを有している。複数帯域X内には、雄ねじ23のねじ山23a(図3参照)に食い込む緩み防止突起37が設けられている。本例では、緩み防止突起37は、前記雄ねじ23のねじ山側面23asに対し、径方向外側から径方向内側に向かって食い込むようになっている。より具体的には、緩み防止突起37は、前記雌ねじ36のねじ山上面36auに連なりつつ該雌ねじ36の旋回軌道に沿って延びる帯状の突起であり、前記旋回軌道に沿って下方に向かうにつれて前記周壁33aからの突出厚みが低減する傾斜面37a(図2(b)参照)を有する。
【0018】
また、本例では、前記雌ねじ36の旋回軌道に沿って連なる少なくとも2つの緩み防止突起37が設けられている。より具体的には、緩み防止突起37は、複数帯域X(本例では4つの帯域X)のそれぞれにおいて、各ねじ山36aに対応してそれぞれ2つの緩み防止突起37が設けられている。
【0019】
本例では、装着キャップ33と容器体20とは、いずれも合成樹脂製とすることができるが、容器体20の素材としては、装着キャップ33の材質よりも柔らかい材質のもの(例えば、HDPE(高密度ポリエチレン))を用いることが、緩み防止突起37を容器体20の口部22のねじ山23aに効果的に食い込ませる観点から好ましい。
【0020】
かかる構成によれば、装着キャップ33の周壁33aの雌ねじ36を、周方向に間隔を空けて配置された複数帯域Xのみにねじ山36aを有する間欠ねじとして構成することで、装着キャップ33の射出成形時に、周壁33aの内周面を成形するコア(金型)として、コラプシブルコアとも称される径方向に縮径させて抜くコアを用いることが可能となるため、成形性を向上させることができる。
【0021】
しかも、複数帯域X内に設けた緩み防止突起37が、容器体20の口部22に形成された雄ねじ23のねじ山23aに食い込むことで、装着キャップ37の緩み発生を抑制することができる。特に、本例では、緩み防止突起37は、前記雄ねじ23のねじ山側面23asに対し、径方向外側から径方向内側に向かって食い込むようになっているため、前記雄ねじ23のねじ山23aに対して最も外周側で係止力を作用させて、効果的に締結トルクを向上させることができる。また、本例では、緩み防止突起37は傾斜面37aを有しているため、緩み防止突起37を前記雄ねじ23のねじ山側面23asに効果的に食い込ませることができる。
【0022】
前述したところは、本発明の一実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、容器体20の口部22に形成された雄ねじ23のねじ山側面23asに対し、径方向外側から径方向内側に向かって食い込む緩み防止突起37に代えて、又は加えて、図3に二点鎖線で示すように、前記雄ねじ23のねじ山下面23alに対し、下方から上方に向かって食い込む緩み防止突起37’を設けてもよい。この場合、緩み防止突起37’は、周壁33aに連なりつつ雌ねじ36の旋回軌道に沿って延びる帯状の突起であり、前記旋回軌道に沿って下方に向かうにつれて雌ねじ36のねじ山上面36auからの突出厚みが低減する傾斜面37a’を有するものとすることが好ましい。
【符号の説明】
【0023】
1 吐出ポンプ付き容器
20 容器体
21 胴部
22 口部
23 雄ねじ
23a ねじ山
23as ねじ山側面
23al ねじ山下面
30 吐出ポンプ
31 シリンダ
31a フランジ
31b パッキン
31c 廻り止めリブ
32 ステム
33 装着キャップ
33a 周壁
34 補助キャップ
34a 廻り止めリブ
34b 外周壁
35 吐出ヘッド
35a 外周壁
36 雌ねじ
36a ねじ山
36au ねじ山上面
37,37’ 緩み防止突起
37a,37a’ 傾斜面
X 帯域
図1
図2
図3