特開2015-209291(P2015-209291A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-209291(P2015-209291A)
(43)【公開日】2015年11月24日
(54)【発明の名称】シート積載装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/36 20060101AFI20151027BHJP
   B65H 31/26 20060101ALI20151027BHJP
【FI】
   B65H31/36
   B65H31/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-90886(P2014-90886)
(22)【出願日】2014年4月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000184735
【氏名又は名称】株式会社小森コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】230112449
【弁護士】
【氏名又は名称】光石 春平
(74)【代理人】
【識別番号】100102945
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100120673
【弁理士】
【氏名又は名称】松元 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100182224
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲三
(72)【発明者】
【氏名】須田 裕之
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太郎
【テーマコード(参考)】
3F054
【Fターム(参考)】
3F054AA01
3F054AC01
3F054BA01
3F054BB12
3F054BG11
3F054BH07
3F054BH13
(57)【要約】
【課題】シート搬送手段から搬送されたシートを整列させて積載することが容易にできるシート積載装置を提供する。
【解決手段】搬送ベルト32から搬送されたシート1を積載する排紙台114と、排紙台114のシート1の搬送方向前方側に配設されて搬送ベルト32から搬送されたシート1の搬送方向前方側の端部に当接する前当て板123とを備えているシート積載装置100において、排紙台114に積載されたシート1の搬送方向後方側の端部に対して当接離反移動できるように配設された後当て部材142を備えた。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート搬送手段から搬送されたシートを積載する積載手段と、
前記積載手段のシートの搬送方向前方側に配設されて前記シート搬送手段から搬送されたシートの搬送方向前方側の端部に当接する先端側当て部材と
を備えているシート積載装置において、
前記積載手段に積載されたシートの搬送方向後方側の端部に対して当接離反移動できるように配設された後端側当て部材を備えている
ことを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシート積載装置において、
前記シート搬送手段から搬送されたシートの搬送方向前方側の端部を前記先端側当て部材に当接させるように当該シート搬送手段から搬送されたシートを案内するシートガイド部材を備えている
ことを特徴とするシート積載装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシート積載装置において、
前記シートガイド部材が、前記積載手段の上方に位置するように前記先端側当て部材から突出し、前記シート搬送手段側よりも当該先端側当て部材側ほど下方に位置するように傾斜したガイド面を有するものである
ことを特徴とするシート積載装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート積載装置において、
前記先端側当て部材が、シートの搬送方向に沿って移動可能に支持されている
ことを特徴とするシート積載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート搬送手段から搬送されたシートを先端側当て部材に当接させて積載手段に積載するシート積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、印刷機において、印刷されたシートを排紙台上に紙積みする排紙装置としては、印刷されたシートを搬送ベルトで搬送して前当て板に当てて排紙台上に積載するものが知られている(例えば、下記特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−217311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したような従来の排紙装置においては、例えば、搬送ベルトによるシートの搬送速度が速いと、シートが前当て板に当たったときに大きく跳ね返ってしまう一方、搬送ベルトによるシートの搬送速度が遅いと、シートが前当て板にまで到達しなくなってしまうため、排紙台上にシートを整列させて積載するように調整することが難しかった。
【0005】
このような問題は、印刷されたシートを排紙台上に紙積みする前述したような排紙装置に限らず、シート搬送手段から搬送されたシートを先端側当て部材に当接させて積載手段に積載するシート積載装置であれば、前述したような排紙装置の場合と同様にして起こり得ることである。
【0006】
このようなことから、本発明は、シート搬送手段から搬送されたシートを整列させて積載することが容易にできるシート積載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決するための、本発明に係るシート積載装置は、シート搬送手段から搬送されたシートを積載する積載手段と、前記積載手段のシートの搬送方向前方側に配設されて前記シート搬送手段から搬送されたシートの搬送方向前方側の端部に当接する先端側当て部材とを備えているシート積載装置において、前記積載手段に積載されたシートの搬送方向後方側の端部に対して当接離反移動できるように配設された後端側当て部材を備えていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るシート積載装置は、上述したシート積載装置において、前記シート搬送手段から搬送されたシートの搬送方向前方側の端部を前記先端側当て部材に当接させるように当該シート搬送手段から搬送されたシートを案内するシートガイド部材を備えていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係るシート積載装置は、上述したシート積載装置において、前記シートガイド部材が、前記積載手段の上方に位置するように前記先端側当て部材から突出し、前記シート搬送手段側よりも当該先端側当て部材側ほど下方に位置するように傾斜したガイド面を有するものであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るシート積載装置は、上述したシート積載装置において、前記先端側当て部材が、シートの搬送方向に沿って移動可能に支持されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るシート積載装置によれば、積載手段に積載されたシートの搬送方向後方側の端部に対して後端側当て部材が当接離反移動することにより、先端側当て部材と協働してシートを搬送方向に揃えることができるので、シート搬送手段から搬送されたシートを整列させて積載することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るシート積載装置を排紙装置に利用した両面デジタル印刷機の主な実施形態の概略構成図である。
図2図1の両面デジタル印刷機の排紙装置の要部の抽出拡大図である。
図3図2の矢線 III方向から見た図である。
図4図2の矢線IV方向から見た図である。
図5図2の矢線 V方向から見た図である。
図6図3の矢線VI方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るシート積載装置の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
【0014】
〈主な実施形態〉
本発明に係るシート積載装置を両面デジタル印刷機の排紙装置に利用した場合の主な実施形態を図1〜6に基づいて説明する。
【0015】
図1に示すように、シート1が積載される供給台である給紙台11の上方には、当該給紙台11上からフィーダボード13上へシート1を一枚ずつ送り出すサッカ装置12が配設されている。前記フィーダボード13のシート搬送方向下流側は、シート1の端部を着脱可能に保持するくわえ装置20Aaを一つ有するいわゆる一倍胴の渡胴20Aの近傍に位置している。前記フィーダボード13のシート搬送方向下流側と前記渡胴20Aとの間には、当該フィーダボード13から当該渡胴20Aの前記くわえ装置20Aaにシート1を受け渡すスイング装置14が配設されている。
【0016】
前記渡胴20Aには、シート1の端部を着脱可能に保持する三つのくわえ装置21a〜21cを周方向に沿って等間隔で有するいわゆる三倍胴の印刷胴21が対接している。前記印刷胴21の前記渡胴20Aとの対接位置よりも回転方向下流側には、当該印刷胴21の周面に保持されたシート1に対してインキを噴射して印刷を施すインクジェットノズルヘッド22A〜22Dが先端側を当該印刷胴21の外周面に対向させるようにして配設されている。前記印刷胴21の前記インクジェットノズルヘッド22A〜22Dとの対向位置よりも回転方向下流側には、当該印刷胴21の周面に保持されて印刷されたシート1のインキを乾燥させる乾燥ランプ23が正面を当該印刷胴21の外周面に対向させるようにして配設されている。
【0017】
前記印刷胴21の、前記乾燥ランプ23との対向位置よりも回転方向下流側と、前記渡胴20Aとの対接位置よりも回転方向上流側との間には、シート1の端部を着脱可能に保持するくわえ装置20Baを一つ有するいわゆる一倍胴の渡胴20Bが対接している。前記渡胴20Bの前記印刷胴21との対接位置よりも回転方向下流側には、シート1の端部を着脱可能に保持するくわえ装置20Caを一つ有するいわゆる一倍胴の渡胴20Cが対接している。
【0018】
前記渡胴20Cの前記渡胴20Bとの対接位置よりも回転方向下流側には、シート1の端部を着脱可能に保持するくわえ装置24aを一つ有するものの前記渡胴20A〜20Cの二倍の胴径をなすいわゆる二倍胴の反転用倍胴24が対接している。前記印刷胴21の前記渡胴20Bとの対接位置よりも回転方向下流側と当該印刷胴21の前記渡胴20Aとの対接位置よりも回転方向上流側との間と、前記反転用倍胴24の前記渡胴20Cとの対接位置よりも回転方向下流側との間には、当該反転用倍胴24に保持されているシート1の、前記くわえ装置24aに保持された端部と異なる端部を前記印刷胴21の前記くわえ装置21a〜21cにくわえ替えさせて反転させるように受け渡す反転用スイング装置25が配設されている。
【0019】
前記渡胴20Cの、前記渡胴20Bとの対接位置よりも回転方向下流側と前記反転用倍胴24との対接位置よりも回転方向上流側との間には、シート1の端部を着脱可能に保持するくわえ装置31aを一つ有するいわゆる一倍胴の紙取胴31が対接している。前記紙取胴31の前記渡胴20Cとの対接位置よりも回転方向下流側には、ローラ32aの回転により走行して当該紙取胴31からのシート1を搬送するシート搬送手段である搬送ベルト32の走行方向上流側が連絡している。前記搬送ベルト32の走行方向下流側には、シート1を積載するシート積載装置100が連絡しており、当該シート積載装置100は、以下のような構成となっている。
【0020】
図2〜4において、101はフレームであり、シート1の搬送方向と直交する水平方向に対をなすようにして配設されている。前記フレーム101には、上下方向へ長手方向を向けたガイドレール111がそれぞれ取り付けられている。前記ガイドレール111には、スライダ112が当該ガイドレール111に沿ってスライド移動可能にそれぞれ取り付けられている。前記スライダ112には、シート1の搬送方向に沿う水平方向へ長手方向を向けた支持ブラケット113がそれぞれ取り付けられている。前記支持ブラケット113上には、シート1を積載される積載台である排紙台114が載せられている。
【0021】
前記フレーム101の、前記ガイドレール111の上端側近傍及び下端側近傍には、スプロケット115,116が回転可能に支持されている。前記スプロケット115,116間には、エンドレスチェーン119が巻き掛けられており、当該エンドレスチェーン119は、さらに、スプロケット117を介して駆動スプロケット118にも掛け渡されている。前記エンドレスチェーン119は、その一部が前記スライダ112に固着されている。
【0022】
つまり、前記駆動スプロケット118を駆動回転させると、前記エンドレスチェーン119が走行移動し、前記スライダ112が前記ガイドレール111に沿ってスライド移動することにより、前記支持ブラケット113を介して前記排紙台114が昇降移動するようになっているのである。
【0023】
図2,3,5に示すように、前記フレーム101の、前記ガイドレール111よりも上方でシート1の搬送方向前方側には、シート1の搬送方向に沿って長手方向を向けたガイドレール121が対をなして設けられている。前記ガイドレール121の上面には、対をなす移動ブロック122の上方側の係合部122aが当該ガイドレール121の長手方向に沿って移動できるようにそれぞれ係合している。対をなす前記移動ブロック122の間の下方寄りには、シート1の搬送方向前方側の端部(先端部)を当接させる先端側当て部材である前当て板123が取り付けられている。
【0024】
前記前当て板123のシート1との当接面には、シート1の搬送方向前方側の端部を当該前当て板123に当接させるようにシート1を案内するシートガイド部材であるガイドプレート124が前記排紙台114の上方に位置するように突設されており、当該ガイドプレート124は、前記搬送ベルト32側(図2中、右側)よりも上記前当て板123側(図2中、左側)ほど下方に位置するように、すなわち、先端側(図2中、右側)が基端側(図2中、左側)よりも上方に位置するように傾斜したガイド面124aを有している。
【0025】
一方の前記移動ブロック122の上下方向中程には、シャフト125の一端側が回転可能に支持されている。他方の前記移動ブロック122の上下方向中程には、前記シャフト125の他端側が回転可能に支持されている。前記シャフト125の両端側には、ピニオン126が同軸をなしてそれぞれ取り付けられている。前記ピニオン126は、前記ガイドレール121の長手方向に沿って下面に形成されたラック121aにそれぞれ噛み合っている。前記シャフト125の両端には、当該シャフト125を周方向に回転させるハンドル127がそれぞれ設けられている。
【0026】
つまり、前記ハンドル127を回転させて、前記シャフト125を回転させると、前記ピニオン126が回転して、前記ガイドレール121の前記ラック121aに沿って転動することにより、当該ガイドレール121の長手方向に沿って前記移動ブロック122が移動し、当該移動ブロック122の移動に伴って、前記前当て板123及び前記ガイドプレート124が前記排紙台114に対して接近離反移動できるようになっているのである。なお、図2,3,5中、128は、前記移動ブロック122の前記係合部122aを前記ガイドレール121に対して固定する固定ねじである。
【0027】
図3,6に示すように、前記紙取胴31の一方側(図3中、下側)の軸端には、所定形状のカム面131aを有するカム131が取り付けられている。前記紙取胴31の近傍には、当該紙取胴31の軸方向に沿って軸方向を向けた軸132が回動可能に支持されている。前記軸132には、揺動レバー133の中程が連結固定されている。
【0028】
前記揺動レバー133の基端側(図3,6中、右側)には、カムフォロア134が設けられている。前記揺動レバー133の中程と基端側との間には、付勢手段である圧縮コイルばね135の一端側が連結されている。前記圧縮コイルばね135の他端側は、前記フレーム101に固定されている。
【0029】
つまり、前記圧縮コイルばね135は、前記カムフォロア134を前記カム131の前記カム面131aに常に当接させるように前記揺動レバー133を付勢しているのである。
【0030】
前記フレーム101間の、前記排紙台114よりもシート1の搬送方向後方側(上流側)と前記搬送ベルト32の走行方向下流側との間には、当該フレーム101間を橋渡すように、シート1の搬送方向と直交する水平方向に沿って長手方向を向けた回動軸141が回動可能に支持されている。前記回動軸141には、前記排紙台114上に載置されたシート1の搬送方向後方側の端部に当接する後端側当て部材である後当て部材142が当該回動軸141の軸方向に沿って複数取り付けられている。
【0031】
対向する前記フレーム101間の外側に突出する前記回動軸141の一方側(図3中、下側)の軸端には、回動レバー143の基端側が連結固定されている。前記揺動レバー133の先端側(図3,6中、左側)には、駆動レバー137の基端側がピン137aを介して回動可能に連結されている。前記駆動レバー137の先端側(図3,6中、左側)は、前記回動レバー143の先端側にピン143aを介して回動可能に連結されている。
【0032】
つまり、前記紙取胴31の回転に伴って前記カム131が回転すると、当該カム131の回転に伴う前記カム面131aの変位に追従するように前記カムフォロア134が移動することにより、前記揺動レバー133及び前記駆動レバー137並びに前記回動レバー143を介して前記回動軸141が回動し、前記後当て部材142が、前記カム131の前記カム面131aの周期的な変位にしたがって、前記排紙台114上に載置されたシート1の搬送方向後方側の端部に対して当接離反移動するように、揺動することができるようになっているのである。
【0033】
図2,3,6に示すように、前記フレーム101の前記ガイドレール111の近傍には、前記軸132,141の軸方向に沿って長手方向を向けた一対のスライドシャフト151が長手方向に沿ってスライド移動できるようにそれぞれ貫通支持されている。前記スライドシャフト151の対向する先端側には、前記排紙台114上に載置されたシート1の搬送方向と直交する水平方向の端部に当接する横端側当て部材である横寄せ板152がそれぞれ取り付けられている。
【0034】
前記フレーム101の対向方向外側の、前記スライドシャフト151の下方位置には、当該スライドシャフト151の長手方向に沿ってガイド溝153aを上面に形成された支持テーブル153がそれぞれ突設されている。前記支持テーブル153上には、当該支持テーブル153の前記ガイド溝153aに対して当該ガイド溝153aの長手方向に沿ってスライド移動できるように差し込まれるガイド突起154aを下面に形成された支持ブロック154がそれぞれ配設されている。
【0035】
前記支持ブロック154には、図示しない進退駆動手段がそれぞれ連結されており、当該進退駆動手段を作動させることにより、当該支持ブロック154は、前記前記スライドシャフト151の長手方向に沿って前記支持テーブル153上をスライドして往復移動(進退移動)することができるようになっている。
【0036】
前記支持ブロック154には、前記スライドシャフト151がスライド移動可能にそれぞれ貫通支持されている。前記スライドシャフト151の下面には、当該スライドシャフト151の長手方向にわたってラック151aがそれぞれ形成されている。前記支持ブロック154の内部には、前記スライドシャフト151の前記ラック151aと噛み合うピニオン155が回転可能にそれぞれ設けられている。
【0037】
前記フレーム101の対向方向外側の、シート1の搬送方向前方側(下流側)の端部近傍には、シャフト156の一端側(図3,6中、左側)がブラケット101aを介して回転可能にそれぞれ支持されている。前記シャフト156の一端には、ノブ156aがそれぞれ設けられている。
【0038】
前記シャフト156の他端側(図3,6中、右側)には、フレキシブルシャフト157の一端側(図3,6中、左側)が連結具157aを介してそれぞれ連結されている。前記フレキシブルシャフト157の他端側(図3,6中、右側)には、回転軸158の一端側(図3,6中、左側)が連結具157bを介してそれぞれ連結されている。前記回転軸158の他端側(図3,6中、右側)は、前記支持ブロック154を回転可能に貫通して前記ピニオン155に同軸をなしてそれぞれ連結している。
【0039】
つまり、前記シャフト156の前記ノブ156aを回転させると、前記フレキシブルシャフト157及び前記回転軸158を介して前記ピニオン155を回転させて、前記ラック151aを介して前記スライドシャフト151を前記支持ブロック154に対して進退移動させて、シート1の搬送方向と直交する水平方向(幅方向)の大きさに対応して前記横寄せ板152の位置を設定することができると共に、前述したように前記進退駆動手段を作動させて前記支持ブロック154を往復移動(進退移動)させると、前記スライドシャフト151が前記ピニオン155及び前記ラック151aを介して前記支持ブロック154と一体的に往復移動(進退移動)して、前記横寄せ板152が、前記排紙台114上に載置されたシート1の幅方向の端部に対して当接離反するように進退移動(往復移動)することができるようになっているのである。
【0040】
なお、図3,6中、159は、前記シャフト156の回転を可能又は不能に切り替えるロックナットである。
【0041】
このような本実施形態においては、前記ガイドレール111、前記スライダ112、前記支持ブラケット113、前記排紙台114、前記スプロケット115〜118、前記エンドレスチェーン119等により、積載手段を構成し、前記ガイドレール121、前記移動ブロック122、前記シャフト125、前記ピニオン126、前記ハンドル127、前記固定ねじ128等により、先端側当て部材位置調整手段を構成し、前記カム131、前記連結軸132、前記揺動レバー133、前記カムフォロア134、前記圧縮コイルばね135、前記駆動レバー137、前記回動軸141、前記回動レバー143等により、後端側当て部材移動手段を構成し、前記スライドシャフト151、前記支持テーブル153、前記支持ブロック154、前記ピニオン155、前記シャフト156、前記フレキシブルシャフト157、前記回転軸158、前記ロックナット159、前記進退駆動手段等により、横端側当て部材移動手段と横端側当て部材位置調整手段とを構成し、前記フレーム101、前記前当て板123、前記ガイドプレート124、前記後当て部材142、前記横寄せ板152、前記積載手段、前記先端側当て部材位置調整手段、前記後端側当て部材移動手段、前記横端側当て部材移動手段及び前記横端側当て部材位置調整手段等により、シート積載装置100を構成している。
【0042】
さらに、本実施形態においては、前記給紙台11、前記サッカ装置12、前記フィーダボード13、前記スイング装置14等によりシート供給手段である給紙装置10を構成し、前記渡胴20A〜20C、前記印刷胴21、前記インクジェットノズルヘッド22A〜22D、前記乾燥ランプ23、前記反転用倍胴24、前記反転用スイング装置25等によりシート印刷手段である印刷装置20を構成し、前記紙取胴31、前記搬送ベルト32、前記シート積載装置100等によりシート排出手段である排紙装置30を構成し、前記給紙装置10、前記印刷装置20、前記排紙装置30等により両面デジタル印刷機を構成している。
【0043】
次に、本実施形態に係る両面デジタル印刷機の作動を説明する。
【0044】
まず、前記シート積載装置100の前記固定ねじ128及び前記ロックナット159を緩めて、前記ハンドル127及び前記シャフト156の前記ノブ156aを回転させることにより、前記排紙台114上に積載されるシート1のサイズに対応する位置に前記前当て板123及び前記横寄せ板152の位置をそれぞれ調整するように前記移動ブロック122及び前記スライドシャフト151を移動させた後、上記固定ねじ128及び上記ロックナット159を締め付ける。
【0045】
続いて、シート1の一方の面のみに印刷を施す場合には、前記給紙部10の前記給紙台11上のシート1を前記サッカ装置12により前記フィーダボード13上に一枚ずつ供給すると、前記スイング装置14が当該フィーダボード13上のシート1の先端側を前記印刷部20の前記渡胴20Aの前記くわえ装置20Aaにくわえさせるようにシート1を受け渡す。
【0046】
前記渡胴20Aの前記くわえ装置20Aaに先端側をくわえられて保持されたシート1は、前記印刷胴21の例えばくわえ装置21aに先端側をくわえ替えされて保持される。前記印刷胴21の外周面に保持された前記シート1は、前記インクジェットノズルヘッド22A〜22Dにより、外側の面(一方の面)にインキが印刷された後、前記乾燥ランプ23により、印刷されたインキが乾燥されてから、前記渡胴20Bの前記くわえ装置20Baに先端側をくわえ替えされて保持される。
【0047】
前記渡胴20Bの前記くわえ装置20Baに先端側をくわえられて保持されたシート1は、前記渡胴20Cの前記くわえ装置20Caに先端側をくわえ替えされて保持された後、前記排紙部30の前記紙取胴31の前記くわえ装置31aに先端側をくわえ替えされて保持される。
【0048】
前記紙取胴31の前記くわえ装置31aに先端側をくわえられて保持されたシート1は、当該くわえ装置31aによる把持から前記搬送ベルト32上で解放されて当該搬送ベルト32上に載せられ、前記ローラ32aの回転に伴う当該搬送ベルト32の走行により、前記シート積載装置100に飛ばされるようにして送り出される(より具体的には後述する)。
【0049】
他方、シート1の一方の面と他方の面との両面に印刷を施す場合には、上述と同様に、前記給紙部10の前記給紙台11上のシート1を前記印刷胴21の例えばくわえ装置21aにくわえさせるように前記印刷部20の前記渡胴20Aを介して受け渡し、当該印刷胴21の外周面に保持されたシート1に対して、前記インクジェットノズルヘッド22A〜22Dにより、外側の面(一方の面)にインキを印刷した後、前記乾燥ランプ23により、印刷されたインキを乾燥してから、前記渡胴20Bを介して前記渡胴20Cの前記くわえ装置20Caにシート1を受け渡すと、前記紙取胴31は、前記くわえ装置31aで当該渡胴20Cの当該くわえ装置20Caからシート1を受け取ることなくそのまま通過させる。
【0050】
前記紙取胴31の前記くわえ装置31aにくわえ替えされることなく前記渡胴20Cの前記くわえ装置20Caに先端側(一方端側)をくわえられたまま通過した前記シート1は、前記反転用倍胴24の前記くわえ装置24aに先端側(一方端側)をくわえ替えされて保持される。
【0051】
前記反転用倍胴24の前記くわえ装置24aに先端側(一方端側)をくわえられて保持されたシート1は、後端側(他方端側)を前記反転用スイング装置25にくわえられると共に、当該反転用倍胴24の当該くわえ装置24aによる保持から先端側(一方端側)が解放された後、当該反転用スイング装置25によって後端側(他方端側)が前記印刷胴21の例えば前記くわえ装置21bにくわえ替えされることにより、後端側(他方端側)を先行させて、当該印刷胴21に先に保持されていたときと反対側の面(他方の面)を外側へ向けるように当該印刷胴21に再び保持される。
【0052】
前記印刷胴21の前記くわえ装置21bに他方端側を新たにくわえられて他方の面を外側へ向けられるように再び保持されたシート1は、先の説明と同様に、前記インクジェットノズルヘッド22A〜22Dにより、外側の面(他方の面)にインキが印刷され、前記乾燥ランプ23により、印刷されたインキが乾燥された後、前記渡胴20Bを介して前記渡胴20Cの前記くわえ装置20Caに他方端側をくわえ替えされて保持され、前記排紙部30の前記紙取胴31の前記くわえ装置31aに他方端側をくわえ替えされて保持される。
【0053】
そして、前記紙取胴31の前記くわえ装置31aに他方端側をくわえられて保持されたシート1は、先の説明と同様に、前記搬送ベルト32上で当該くわえ装置31aによる他方端側の把持から解放されて当該搬送ベルト32上に載せられ、前記ローラ32aの回転に伴う当該搬送ベルト32の走行により、前記シート積載装置100に飛ばされるようにして送り出される(より具体的には後述する)。
【0054】
このようにして前記搬送ベルト32から搬送されたシート1を積載する上記シート積載装置100のより具体的な作動を次に説明する。
【0055】
前記搬送ベルト32から搬送されたシート1は、前記ガイドプレート124の下面側のガイド面124aで案内されながら、その搬送方向前方側の端部が前記前当て板123に当接することにより、前記排紙台114上に落下する。これと併せて、前記紙取胴31の回転による前記カム131の回転に伴って、先に説明したように、前記回動軸141が回動することにより、前記後当て部材142が、前記排紙台114上に落下したシート1の搬送方向後方側の端部に当接して、上記前当て板123と協働することでシート1を上記搬送方向に揃えると共に、前記進退駆動手段の作動により、前記横寄せ板152が、前記排紙台114上に落下したシート1の幅方向の端部に当接してシート1を幅方向に揃える。これにより、シート1は、前記排紙台114上に整列される。
【0056】
このようにして前記排紙台114上にシート1が次第に積載されてくると、センサ等からの情報に基づいて、当該排紙台114上に積載された最上方のシート1の位置を常に所定の高さ位置に位置させるように、前記駆動スプロケット118が回転して前記エンドレスチェーン119を走行移動させ、前記スライダ112及び前記支持ブラケット113を介して上記排紙台114を徐々に下降させる。
【0057】
したがって、本実施形態に係るシート積載装置100によれば、前記搬送ベルト32から搬送されたシート1を排紙台114上に整列させて積載することが容易にできる。
【0058】
また、前記搬送ベルト32から搬送されたシート1を前記ガイドプレート124の下面側のガイド面124aで前記前当て板123に案内することができるので、前記搬送ベルト32から飛ばされるように送り出されたシート1の浮き上がりを防止することができ、シート1を前記前当て板123に確実に当てることができる。
【0059】
また、前記ガイドプレート124が、前記搬送ベルト32側よりも前記前当て板123側ほど下方に位置するように、すなわち、先端側が基端側よりも上方に位置するように傾斜したガイド面124aを有しているので、前記搬送ベルト32からのシート1を前記排紙台114上に確実に案内することができる。
【0060】
また、前記排紙台114上に落下したシート1の幅方向を前記横寄せ板152で揃えるようにしたので、前記排紙台114上のシート1を四方全体にわたって整列させることができる。
【0061】
また、前記排紙台114上に積載されるシート1のサイズに対応する位置に前記前当て板123及び前記横寄せ板152の位置をそれぞれ調整することができるので、どのようなサイズのシート1であっても、前記排紙台114上に整列させて積載することができる。
【0062】
〈他の実施形態〉
なお、前述した実施形態においては、両面デジタル印刷機の排紙装置30に利用した場合について説明したが、本発明に係るシート積載装置は、印刷されたシート1を搬送ベルト32で搬送して前当て板123に当てて排紙台114上に積載するシート積載装置100に限らず、シート搬送手段から搬送されたシートを先端側当て部材に当接させて積載手段に積載するシート積載装置であれば、前述した実施形態の場合と同様にして適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明に係るシート積載装置は、シート搬送手段から搬送されたシートを整列させて積載することが容易にできるので、例えば、印刷産業等において極めて有益に利用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1 シート
10 給紙装置
11 給紙台
12 サッカ装置
13 フィーダボード
14 スイング装置
20 印刷装置
20A〜20C 渡胴
20Aa〜20Ca くわえ装置
22A〜22D インクジェットノズルヘッド
23 乾燥ランプ
24 反転用倍胴
24a くわえ装置
25 反転用スイング装置
30 排紙装置
31 紙取胴
31a くわえ装置
32 搬送ベルト
32a ローラ
100 シート積載装置
101 フレーム
101a ブラケット
111 ガイドレール
112 スライダ
113 支持ブラケット
114 排紙台
115〜117 スプロケット
118 駆動スプロケット
119 エンドレスチェーン
121 ガイドレール
122 移動ブロック
122a 係合部
123 前当て板
124 ガイドプレート
124a ガイド面
125 シャフト
126 ピニオン
127 ハンドル
128 固定ねじ
131 カム
131a カム面
132 連結軸
133 揺動レバー
134 カムフォロア
135 圧縮コイルばね
137 駆動レバー
137a ピン
141 回動軸
142 後当て部材
143 回動レバー
143a ピン
151 スライドシャフト
151a ラック
152 横寄せ板
153 支持テーブル
153a ガイド溝
154 支持ブロック
154a ガイド突起
155 ピニオン
156 シャフト
156a ノブ
157 フレキシブルシャフト
157a,157b 連結具
158 回転軸
159 ロックナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6