【解決手段】第1の基板上に形成され、互いに分離されている第1の副画素電極及び第2の副画素電極を有する画素電極と、前記第1の基板と向かい合う第2の基板上に形成される共通電極と、前記第1及び第2の基板との間に配設される液晶層とを備え、前記第1の副画素電極は、第1の板状部分と、それから延出する複数の第1の枝電極とを備え、前記第2の副画素電極は、前記第1の枝電極の周りを取り囲むように形成されている第2の板状部分と、それから延出する複数の第2の枝電極とを備え、前記第1の副画素電極に印加される第1の電圧と前記共通電極に印加される共通電圧との差分は、前記第2の副画素電極に印加される第2の電圧と前記共通電圧との差分よりも大きい液晶表示装置。
前記複数の第1の枝電極及び前記複数の第2の枝電極のうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の間隔が4μm以下である場合、前記第1の副画素電極に印加される電圧に対する第2の副画素電極に印加される電圧の割合は、0.83以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
前記複数の第1の枝電極及び前記複数の第2の枝電極のうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の間隔が4μmよりも大きく且つ4.5μm以下である場合、前記第1の副画素電極に印加される電圧に対する第2の副画素電極に印加される電圧の割合は、0.75以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
前記複数の第1の枝電極及び前記複数の第2の枝電極のうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の間隔が5μm以上である場合、前記第1の副画素電極に印加される電圧に対する第2の副画素電極に印加される電圧の割合は、0.7以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
前記複数の第1の枝電極及び前記複数の第2の枝電極のうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した前記第1の画素電極の前記第1の板状部分の全体幅の1/2は、25μm以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
前記複数の第1の枝電極及び前記複数の第2の枝電極のうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した前記第2の画素電極の前記第2の板状部分の幅は、25μm以下である請求項7に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極の前記第1の板状部分の周縁は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項1に記載の液晶表示装置。
前記第2の副画素電極の前記第2の板状部分の周縁は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項10に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の境界部は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項11に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極の前記第1の枝電極は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも小さいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項12に記載の液晶表示装置。
前記第2の副画素電極の前記第2の板状部分の周縁は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項1に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の境界部は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項14に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極の前記第1の枝電極は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも小さいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項15に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極と前記第2の副画素電極との間の境界部は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも大きいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項1に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極の前記第1の枝電極は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも小さいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項17に記載の液晶表示装置。
前記第1の副画素電極の前記第1の枝電極は、前記ゲート線と45°又は135°の角度をなすか、あるいは、45°よりも小さいかあるいは135°よりも小さい角度をなす請求項1に記載の液晶表示装置。
前記第1の部分と前記第2の部分との間の境界は、前記第2の画素電極の前記第2の板状部分と重なり合うか、あるいは、前記第1の画素電極の前記第1の枝電極と重なり合う請求項24に記載の液晶表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が実施できる程度に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、様々な異なる形態により実現可能であり。ここで説明される実施形態に何ら限定されない。
【0032】
図中、様々な層及び領域の厚さは、明確性を図るために誇張されている。明細書全体に亘って同じ部分に対しては同じ図面符号を付する。なお、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるとしたとき、それは、他の部分の「真上」にある場合だけではなく、これらの間にさらに他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の「直上」にあるとしたとき、これらの間に他の部分がないことを意味する。
【0033】
以下、
図1及び
図2に基づき、本発明の一実施形態による液晶表示装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の配置図であり、
図2は、
図1の液晶表示装置をII-II線に沿って切り取った断面図である。
【0034】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態による液晶表示装置は、相対向する下部パネル100及び上部パネル200と、これらの2枚のパネル100、200の間に挟持されている液晶層3及びパネル100、200の外側面に付着されている一対の偏光子(図示せず)を備える。
【0035】
まず、下部パネル100について説明する。
【0036】
第1の基板110の上にゲート線121と、基準電圧線131及びストレージ電極135が形成されている。ゲート線121は、主として横方向に延びてゲート信号を伝達する。
【0037】
ゲート線121は、第1のゲート電極124aと、第2のゲート電極124bと、第3のゲート電極124c及び他の層又は外部駆動回路との接続のための広い端部(図示せず)を備える。
【0038】
基準電圧線131はゲート線121と平行に延びていてもよく、拡張部136を有し、拡張部136は、後述する第3のドレイン電極175cと接続されている。
【0039】
基準電圧線131は、画素領域を取り囲む維持電極135を備える。
【0040】
ゲート線121と、基準電圧線131及び維持電極135の上には、ゲート絶縁膜(gate insulating layer)140が形成されている。
【0041】
ゲート絶縁膜140の上には、非晶質又は結晶質のケイ素製の第1の半導体154aと、第2の半導体154b及び第3の半導体154cが形成されている。
【0042】
第1の半導体154aと、第2の半導体154b及び第3の半導体154cの上には、複数のオーミックコンタクト(ohmic contact)163a、163b、163c、165a、165b、165cが形成されている。半導体154a、154b、154cが酸化物半導体である場合、オーミックコンタクトは省略可能である。
【0043】
オーミックコンタクト163a、163b、163c、165a、165b、165c及びゲート絶縁膜140の上には、第1のソース電極173a及び第2のソース電極173bを有するデータ線171と、第1のドレイン電極175a、第2のドレイン電極175b、第3のソース電極173c及び第3のドレイン電極175cを有するデータ導電体171、173a、173b、173c、175a、175b、175cが形成されている。
【0044】
第2のドレイン電極175bは、第3のソース電極173cと接続されている。
【0045】
第1のゲート電極124aと、第1のソース電極173a及び第1のドレイン電極175aは、第1の半導体154aとともに第1の薄膜トランジスタQaを形成し、薄膜トランジスタのチャンネル(channel)は、第1のソース電極173aと第1のドレイン電極175aとの間の半導体の部分154aに形成される。これと同様に、第2のゲート電極124bと、第2のソース電極173b及び第2のドレイン電極175bは、第2の半導体154bとともに第2の薄膜トランジスタQbを形成し、薄膜トランジスタのチャンネルは、第2のソース電極173bと第2のドレイン電極175bとの間の半導体の部分154bに形成され、第3のゲート電極124cと、第3のソース電極173c及び第3のドレイン電極175cは、第3の半導体154cとともに第3の薄膜トランジスタQcを形成し、薄膜トランジスタのチャンネルは、第3のソース電極173cと第3のドレイン電極175cとの間の半導体の部分154cに形成される。
【0046】
データ導電体171、173a、173b173c、175a、175b、175c及び露出された半導体154a、154b、154c部分の上には、窒化ケイ素又は酸化ケイ素などの無機絶縁物製の保護膜(passivation layer)180が形成されている。
【0047】
保護膜180の上には、カラーフィルター230が配設される。
【0048】
カラーフィルター230が配設されていない領域及びカラーフィルター230の一部の上には、遮光部材(light blocking member)(図示せず)が配設されていてもよい。遮光部材は、ブラックマトリックス(black matrix)とも呼ばれ、光漏れを防ぐ。
【0049】
カラーフィルター230の上には、キャッピング膜(capping layer)80が配設される。キャッピング膜80は、カラーフィルター230が浮き上がることを防ぎ、カラーフィルターから流入する溶剤(solvent)などの有機物による液晶層3の汚染を抑えて画面駆動時に招かれる残像などの不良を防ぐ。
【0050】
キャッピング膜80の上には、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191が形成されている。第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bは、
図3に示す基本電極199又はその変形を1つ以上備えている。
【0051】
第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bは、所定の間隔だけ隔てられている。
【0052】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0053】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。板状(plate shape)とは、分割のない一枚板の形状をいう。
【0054】
すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0055】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、後述する共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0056】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを含む。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0057】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0058】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0059】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121と略45°又は135°の角度をなす。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0060】
保護膜180及びキャッピング膜80には、第1のドレイン電極175aの一部分を露出させる第1のコンタクトホール185a及び第2のドレイン電極175bの一部分を露出させる第2のコンタクトホール185bが形成されている。ゲート絶縁膜140と、保護膜180及びキャッピング膜80には、基準電圧線131の拡張部136及び第3のドレイン電極175cを露出させる第3のコンタクトホール185cが形成されている。
【0061】
第1の副画素電極191aの第1の拡張部195aは、第1のコンタクトホール185aを介して第1のドレイン電極175aに物理的・電気的に接続され、第2の副画素電極191bの第2の拡張部195bは、第2のコンタクトホール185bを介して第2のドレイン電極175bと物理的・電気的に接続される。
【0062】
第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bには、第1のコンタクトホール185a及び第2のコンタクトホール185bを介してそれぞれ第1のドレイン電極175a及び第2のドレイン電極175bからデータ電圧が印加される。
【0063】
第3のコンタクトホール185cを介して露出されている基準電圧線131の拡張部136及び第3のドレイン電極175cの上には接続部材195が形成されており、接続部材195を介して、第3のドレイン電極175cは基準電圧線131の拡張部136と物理的・電気的に接続されている。
【0064】
次いで、上部パネル200について説明する。
【0065】
第2の絶縁基板210の上に遮光部材220及び共通電極270が形成されている。
【0066】
共通電極270は、複数の十字状の切欠部271を有する。共通電極270の十字状の切欠部271は、
図3に示すように、電場生成電極の基本領域ごとに1つずつ配設され、互いに接続されてもよい。
【0067】
図示の実施形態において、上部パネル200に遮光部材220が形成されていると説明したが、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の場合、遮光部材220は下部パネル100の上に配設されてもよく、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の場合、カラーフィルターは上部パネル200に配設されてもよい。
【0068】
パネル100、200の内側面には、配向膜(alignment layer)(図示せず)が形成されており、これらは垂直配向膜であってもよい。
【0069】
2枚のパネル100、200の外側面には偏光子(polarizer)(図示せず)が配備されているが、2つの偏光子の透過軸は直交し、これらのうちの一方の透過軸はゲート線121に対して平行であることが好ましい。しかしながら、偏光子は2枚のパネル100、200のうちのいずれか一方の外側面にのみ配置されてもよい。
【0070】
液晶層3は負の誘電率異方性を有し、液晶層3の液晶分子は、電場がない状態でその長軸が2枚のパネル100、200の表面に対して垂直になるように配向されている。このため、電場がない状態で入射光は直交偏光子を通過できずに遮断される。
【0071】
データ電圧が印加された第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bは、上部パネル200の共通電極270と共に電場を生成することにより、電場がない状態で2つの電極191、270の表面に対して垂直をなすように配向されていた液晶層3の液晶分子が2つの電極191、270の表面に対して水平な方向に向かって横たわり、液晶分子の横たわる度合いに応じて液晶層3を通過する光の輝度が変わる。
【0072】
以下、本発明の実施形態による液晶表示装置の駆動方法について簡略に説明する。
【0073】
ゲート線121にゲートオン信号が印加されると、第1のゲート電極124aと、第2のゲート電極124b及び第3のゲート電極124cにゲートオン信号が印加されて、第1のスイッチング素子Qaと、第2のスイッチング素子Qb及び第3のスイッチング素子Qcがターンオンとなる。これにより、データ線171に印加されたデータ電圧はターンオンとなった第1のスイッチング素子Qa及び第2のスイッチング素子Qbを介してそれぞれ第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される。このとき、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bには同じ大きさの電圧が印加される。しかしながら、第2の副画素電極191bに印加された電圧は、第2のスイッチング素子Qbと直列接続されている第3のスイッチング素子Qcにより分圧される。したがって、第2の副画素電極191bに印加される電圧は、第1の副画素電極191aに印加される電圧よりもさらに小さくなる。
【0074】
このように、第2の副画素電極191bに印加される第2の電圧は、第1の副画素電極191aに印加される第1の電圧よりも小さい。このため、第1の副画素電極191aと共通電極270との間の電位差は、第2の副画素電極191bと共通電極270との間の電位差よりも大きくなる。
【0075】
したがって、第1の副画素電極191aと共通電極270との間に形成される第1の液晶容量及び第2の副画素電極191bと共通電極270との間に形成される第2の液晶容量の充電電圧は異なるガンマ曲線を示し、ある画素電圧のガンマ曲線はこれらを合成した曲線となる。正面における合成ガンマ曲線は、最も適合するように定められた正面における基準ガンマ曲線と一致するようにし、側面における合成ガンマ曲線は、正面における基準ガンマ曲線と最も近くなるようにする。このように映像データを変換することにより、側面視認性が向上する。
【0076】
図示の実施形態においては、第1の液晶容量に充電される電圧と第2の液晶容量に充電される電圧を異ならせるために、第2の液晶容量をなす第2の副画素電極191bに接続される第2のスイッチング素子Qbの出力端子及び分圧基準電圧線に接続される第3のスイッチング素子Qcを配設したが、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の場合、第2の液晶容量をなす第2の副画素電極191bに接続される第2のスイッチング素子Qbの出力端子及び減圧キャパシタに接続される第3のスイッチング素子Qcを配設してもよい。このとき、第3のスイッチング素子Qcは第1のスイッチング素子Qa及び第2のスイッチング素子Qbとは異なるゲート線に接続されてもよく、第1のスイッチング素子Qa及び第2のスイッチング素子Qbがターンオンとなってからターンオフとなった後、第3のスイッチング素子Qcがターンオンとなってもよい。第1のスイッチング素子Qa及び第2のスイッチング素子Qbがターンオンとなってからターンオフとなった後、第3のスイッチング素子Qcがターンオンとなると、第2の副画素電極191bから第3のスイッチング素子Qcを介して減圧キャパシタに電荷が移動する。すると、第2の液晶容量の充電電圧は低くなり、減圧キャパシタが充電される。第2の液晶容量の充電電圧は減圧キャパシタの静電容量に見合う分だけ低くなるため、第2の液晶容量の充電電圧は第1の液晶容量の充電電圧よりも低くなる。
【0077】
また、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の場合、第1の液晶容量及び第2の液晶容量がそれぞれ異なるデータ線に接続されて、異なるデータ電圧が印加されるようにすることにより、第1の液晶容量と第2の液晶容量との間の充電電圧を異ならせて設定してもよい。加えて、他の様々な方法により、第1の液晶容量と第2の液晶容量との間の充電電圧を異ならせて設定してもよい。
【0078】
以下、
図3を参照して、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図3は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0079】
図3に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0080】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0081】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0082】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0083】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0084】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0085】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0086】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0087】
本発明の実施形態による液晶表示装置は、1つの画素領域に
図3に示す基本電極199を2つ乃至4つ備えてもよい。
【0088】
ゲート線121が延びている第1の方向D1及びデータ線171が延びている第2の方向D2と約45°の第1の角度θ1をなす方向を基準として、すなわち、複数の第1の枝電極192a及び複数の第2の枝電極192bのうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの全体幅の1/2である第1の幅W1は、約25μm以下であってもよい。また、ゲート線121が延びている第1の方向D1及びデータ線171が延びている第2の方向D2と約45°の第1の角度θ1をなす方向を基準として、すなわち、複数の第1の枝電極192a及び複数の第2の枝電極192bのうちのいずれか一方が延びている方向と平行な方向を基準として測定した第1の枝電極192aの長さも、約25μm以下であってもよい。
【0089】
これと同様に、ゲート線121が延びている第1の方向D1及びデータ線171が延びている第2の方向D2と約45°の第1の角度θ1をなす方向を基準として、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの第2の幅W2は、約25μm以下であってもよい。また、ゲート線121が延びている第1の方向D1及びデータ線171が延びている第2の方向D2と約45°の第1の角度θ1をなす方向を基準として測定した第2の枝電極192bの長さも、約25μm以下であってもよい。
【0090】
また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長さは、約25μm以下であってもよい。ここで、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長さとは、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bが延びている方向を基準として測定した長さのことをいう。
【0091】
ゲート線121が延びている第1の方向D1及びデータ線171が延びている第2の方向D2と約45°の第1の角度θ1をなす方向を基準として、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の最小間隔であり、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の電圧比、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の比に応じて変化される。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4μm以下である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は、約0.83以下であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4μmよりも大きくて約4.5μm以下である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は、約0.75以下であってもよい。また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4.5μmよりも大きくて約5μmよりも小さい場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は、約0.7よりも大きく、約0.75よりも小さくてもよい。さらに、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約5μm以上である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は、約0.7以下であってもよい。
【0092】
このように、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が小さいほど、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は大きくてもよい。すなわち、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が小さいほど、第1の副画素電極191aに印加される電圧と第2の副画素電極191bに印加される電圧との差分が小さくてもよい。これに対し、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が大きくなるほど、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は小さくなってもよい。すなわち、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が小さいほど、第1の副画素電極191aに印加される電圧と第2の副画素電極191bに印加される電圧との差分が大きくなってもよい。
【0093】
第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の電圧比が小さいほど、第1の副画素電極191aに加えられる電圧と第2の副画素電極191bに加えられる電圧との間の差分が大きくなって、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が好適に制御されるが、第1の副画素電極191aに加えられる電圧に比べて、第2の副画素電極191bに加えられる電圧が大幅に減少すればするほど第2の副画素電極191bが占める領域の輝度が減少し、これにより、液晶表示装置の全体的な輝度が減少する。
【0094】
以下、
図4及び
図5を参照して、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域における液晶分子の配列について説明する。
図4は、本発明の実施形態による液晶表示装置の液晶分子の方向子の配列方向を示す概念図であり、
図5は、本発明の実施形態による液晶表示装置の液晶分子の方向子の配列方向を示す断面図である。
【0095】
図4及び
図5を参照すると、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの周縁と垂直をなす方向に第1のフリンジフィールドF1が発生し、これにより、第2の枝電極192bの周りに位置する第1の液晶分子31aは第1のフリンジフィールドF1の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0096】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第2の枝電極192bと隣り合う第1の周縁に位置する第2の液晶分子31bは、第2の板状部分193bの第1の周縁に発生する第2のフリンジフィールドF2の影響を受けて第2の板状部分193bの第1の周縁と垂直をなす方向に傾き、この方向は、第1の液晶分子31aが傾く方向と同様である。
【0097】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁には第3のフリンジフィールドF3が発生し、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cの第1の部分31c1は、第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて、第2の板状部分193bの第2の周縁と垂直をなす方向に傾いてもよい。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向とは反対である。
【0098】
また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの周縁のうち第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと隣り合う第3の周縁には第4のフリンジフィールドF4が発生し、第1の枝電極192aの第3の周縁と隣り合う第4の液晶分子31dは第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と同様である。
【0099】
上述したように、第1の副画素電極191aに加えられる電圧は、第2の副画素電極191bに加えられる電圧よりも大きい。このため、第1の副画素電極191aと共通電極270との間の電位差は、第2の副画素電極191bと共通電極270との間の電位差よりも大きく、これにより、第4のフリンジフィールドF4の大きさは、第3のフリンジフィールドF3の大きさよりも大きい。このため、第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cの第2の部分31c2は、第4のフリンジフィールドF4の影響を受けて、第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。これにより、第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて第3のフリンジフィールドF3と垂直をなす方向に傾こうとする第3の液晶分子31cの第1の部分31c1も第4のフリンジフィールドF4の影響を受ける第3の液晶分子31cの第2の部分31c2と平行に傾く。これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間に位置する第3の液晶分子31cは、周りの第2の液晶分子31b及び第4の液晶分子31dと平行な方向に傾き、これにより、液晶表示装置の輝度が増加される。もし、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子の傾く方向が、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに対応する領域に位置する液晶分子の傾く方向とは異なる場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分は第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bよりも暗く表示されて、液晶表示装置の全体の輝度が減少する。
【0100】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aに対応する第5の液晶分子31eは、第1の枝電極192aの周縁に発生する第5のフリンジフィールドF5の影響を受けて、第5のフリンジフィールドF5の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0101】
また、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aに対応する第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271に加えられる第6のフリンジフィールドF6により切欠部271の周縁と垂直をなす方向に一次的に傾いていて第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2が接続されて変形が極力抑えられる方向に2次的に配列されるが、2次的な配列方向は、第3の部分31f1及び第4の部分31f2が向かう方向のベクトルの合計方向となる。このため、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0102】
このように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0103】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾くものを有する。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0104】
以下、
図6乃至
図10を参照して、本発明の第1の実験例について説明する。
図6乃至
図10は、本発明の第1の実験例の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【0105】
本実験例においては、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合を約0.83にし、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1を変化させながら、液晶表示装置の輝度の変化を電子顕微鏡にて観察したものを示す。
【0106】
図6は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約3.0μmである場合の結果を示し、
図7は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約3.5μmである場合の結果を示し、
図8は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約4.0μmである場合の結果を示し、
図9は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約4.5μmである場合の結果を示し、
図10は、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約5.0μmである場合の結果を示す。
【0107】
図6乃至
図10を参照すると、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.83である場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約4.0μm以下である場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が好適に制御されるが、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1が約4.0μmよりも大きくなる場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が好適に制御されず、不規則的な動きが発生して、液晶表示装置の輝度が減少することが分かる。
【0108】
このように、本発明の実施形態による液晶表示装置のように、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4μm以下である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.83まで形成しても第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が好適に制御されることが分かる。上述したように、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が小さくなるほど、第1の副画素電極191aに印加される電圧と第2の副画素電極191bに印加される電圧との間の差分は大きくなり、これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向がさらに好適に制御される。
【0109】
次いで、
図11及び
図12を参照して、本発明の第2の実験例について説明する。
図11及び
図12は、本発明の第2の実験例の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【0110】
本実験例においては、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1を約4.5μmに形成し、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が約0.83である場合及び約0.75である場合に対し、液晶表示装置の輝度の変化を電子顕微鏡にて観察して示す。
【0111】
図11及び
図12を参照すると、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4.5μmである場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が0.75に等しいかそれよりも小さくなければ、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が制御されないことが分かる。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4.5μmであり、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が約0.83である場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が制御されずに、不規則的な動きが発生して、液晶表示装置の輝度が減少することが分かる。
【0112】
次いで、
図13及び
図14を参照して、本発明の他の実験例について説明する。
図13及び
図14は、本発明の第3の実験例の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【0113】
本実験例においては、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1を約5.0μmに形成し、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が約0.75である場合及び約0.70である場合に対し、液晶表示装置の輝度の変化を電子顕微鏡にて観察して示す。
【0114】
図13及び
図14を参照すると、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約5.0μmである場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が0.70に等しいかそれよりも小さくなければ、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が制御されないことが分かる。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約5.0μmであり、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合が約0.75である場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が制御されず、不規則的な動きが発生して、液晶表示装置の輝度が減少することが分かる。
【0115】
このように、本発明の実施形態による液晶表示装置のように、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4μm以下である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.83以下に形成し、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4μmよりも大きくて約4.5μm以下である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.75以下に形成し、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約4.5μmよりも大きくて約5μmよりも小さい場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.7よりも大きく、約0.75よりも小さく形成し、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bとの間の第1の間隔d1が約5μm以上である場合、第1の副画素電極191aに印加される電圧に対する第2の副画素電極191bに印加される電圧の割合は約0.7以下に形成すれば、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部において液晶分子の方向が制御されることが分かる。
【0116】
本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極を画素領域の中央部に形成し、第2の副画素電極を第1の副画素電極の外郭に形成し、第1の副画素電極と第2の副画素電極との間の間隔に応じて第1の副画素電極及び第2の副画素電極に加えられる電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極と第2の副画素電極との間の境界部において液晶分子の方向を制御して、液晶表示装置の輝度が増加する。また、第1の副画素電極及び第2の副画素電極の外周縁に複数の枝電極を形成することにより、液晶表示装置の液晶分子が傾く方向を多様化させながらも、第1の副画素電極及び第2の副画素電極の全体に複数の枝電極を形成する場合に比べて、液晶表示装置の輝度を増加させることができる。
【0117】
以下、
図15を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図15は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0118】
図15を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域と同様である。
【0119】
図15に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0120】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0121】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形の形状を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0122】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0123】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びている。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0124】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0125】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0126】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは互いに直交してもよい。
【0127】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも大きいか、あるいは、約135°よりも小さい角度をなす。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第1の角度θ1は、約45°よりも大きい。すなわち、液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの幅のうち、ゲート線121が延びている第1の方向D1に沿って測定した第1の幅が、第1の方向D1と垂直をなす方向に沿って測定した第2の幅よりも狭い。
【0128】
基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁において液晶分子は、第1の板状部分193aの周縁と垂直をなす方向に加えられるフリンジフィールドにより第1の板状部分193aの周縁と垂直をなす方向に傾く。
【0129】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。すなわち、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0130】
本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1とのなす角度を45°と異ならせて形成することにより、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁の近くにおいて液晶分子が傾く方向は、第1の方向D1と45°又は135°ではなく、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0131】
このように、液晶分子が傾く方向を多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性を向上させることができる。
【0132】
また、上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0133】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾くものがある。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0134】
以下、
図16を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図16は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0135】
図16を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域と同様である。
【0136】
図16に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0137】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0138】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0139】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0140】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0141】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなしてもよい。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aとゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第2の角度θ2は、約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい。
【0142】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0143】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0144】
第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。
【0145】
上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aとゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第2の角度θ2は、約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい。
【0146】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。すなわち、第1の枝電極192aの周りの液晶分子は、第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなす方向に傾き、第2の枝電極192bの周りの液晶分子は、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0147】
このように、液晶分子が傾く方向を多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性を向上させることができる。
【0148】
また、上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0149】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾くものがある。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0150】
以下、
図17を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図17は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0151】
図17を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域と同様である。
【0152】
図17に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0153】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0154】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0155】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0156】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びている。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0157】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0158】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0159】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0160】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと隣り合う第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも大きいか、あるいは、約135°よりも小さい角度をなす。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと隣り合う第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第3の角度θ3は、約45°よりも大きいか、あるいは、約135°よりも小さい。
【0161】
基本電極199の第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁において液晶分子は、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に加えられるフリンジフィールドにより、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に傾く。
【0162】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。すなわち、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0163】
本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと隣り合う第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす角度を45°と異ならせて形成することにより、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁の近くにおいて液晶分子が傾く方向は、第1の方向D1と45°又は135°ではなく、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0164】
このように、液晶分子が傾く方向を多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性を向上させることができる。
【0165】
また、上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0166】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾く。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0167】
以下、
図18を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図18は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0168】
図18を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域と同様である。
【0169】
図18に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0170】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0171】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0172】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0173】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びている。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0174】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0175】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0176】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0177】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの外周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなし、基本電極199の第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなす。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第4の角度θ4aと、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの外周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第5の角度θ4b及び第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと隣り合う第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第6の角度θ4cは、約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい。
【0178】
基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193a及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁において液晶分子は、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に加えられるフリンジフィールドにより、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に傾く。
【0179】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。すなわち、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0180】
本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193a及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす角度を45°と異ならせて形成することにより、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193a及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁の近くにおいて液晶分子が傾く方向は、第1の方向D1と45°又は135°ではなく、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0181】
このように、液晶分子が傾く方向を多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性を向上させることができる。
【0182】
また、上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0183】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾く。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0184】
以下、
図19を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域についてさらに詳しく説明する。
図19は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0185】
図19を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域と同様である。
【0186】
図19に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0187】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0188】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0189】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0190】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びている。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0191】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0192】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0193】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0194】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの外周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなし、基本電極199の第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁は、ゲート線121が延びている第1の方向D1と約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい角度をなす。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第7の角度θ5aと、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと隣り合う周縁とゲート線121が延びている第1の方向D1がなす第8の角度θ5bは、約45°よりも小さいか、あるいは、約135°よりも大きい。
【0195】
基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193a及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁において液晶分子は、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に加えられるフリンジフィールドにより、第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に傾く。
【0196】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。すなわち、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0197】
本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの外周縁と第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁がゲート線121が延びている第1の方向D1がなす角度を45°と異ならせて形成することにより、基本電極199の第1の副画素電極191aの第1の板状部分193a及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁の近くにおいて液晶分子が傾く方向は、第1の方向D1と45°又は135°ではなくて、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの近くの液晶分子は、第1の方向D1と約45°又は約135°をなす方向に傾く。
【0198】
このように、液晶分子が傾く方向を多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性を向上させることができる。
【0199】
また、上述したように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0200】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾くものがある。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0201】
以下、
図20を参照して、本発明の第4の実験例について説明する。
図20は、本発明の第4の実験例の結果を示すグラフである。
【0202】
本実験例においては、
図3に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置の側面における階調別の透過率を測定し、
図19に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置の側面における階調別の透過率を測定して、液晶表示装置の正面における階調別の透過率と比較して、その結果を
図20に示す。
【0203】
図20において、液晶表示装置の正面における階調別の透過率はXとし、
図3に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置の側面における階調別の透過率はY1とし、
図19に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置の側面における階調別の透過率はY2とする。
【0204】
図20を参照すると、
図3に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置に比べて、
図19に示す実施形態による基本電極を有する液晶表示装置の場合、側面における階調別の透過率は、液晶表示装置の正面における階調別の透過率と一層近くなったことが分かる。
【0205】
このように、液晶分子が傾く方向をさらに多様化させることにより、液晶表示装置の側面における視認性が改善されることが分かる。
【0206】
以下、
図21を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域について説明する。
図21は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0207】
図21に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0208】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0209】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0210】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0211】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0212】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0213】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0214】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0215】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、
図21に部分Paにて示すように、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極199に比べて、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの幅が狭い。このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bによるフリンジフィールドよりも第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bによるフリンジフィールドの影響をさらに多く受けることになる。このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。
【0216】
これについて、
図22を参照してさらに詳しく説明する。
図22は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の液晶分子の方向子の配列方向を示す断面図である。
【0217】
図22を参照すると、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの周縁と垂直をなす方向に第1のフリンジフィールドF1が発生し、これにより、第2の枝電極192bの周りに位置する第1の液晶分子31aは、第1のフリンジフィールドF1の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0218】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第2の枝電極192bと隣り合う第1の周縁に位置する第2の液晶分子31bは、第2の板状部分193bの第1の周縁に発生する第2のフリンジフィールドF2の影響を受けて第2の板状部分193bの第1の周縁と垂直をなす方向に傾き、この方向は、第1の液晶分子31aが傾く方向と同様である。
【0219】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁には第3のフリンジフィールドF3が発生し、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cの第1の部分31c1は第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて、第2の板状部分193bの第2の周縁と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と反対である。
【0220】
また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの周縁のうち第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと隣り合う第3の周縁には第4のフリンジフィールドF4が発生し、第1の枝電極192aの第3の周縁と隣り合う第4の液晶分子31dは第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と同様である。
【0221】
上述したように、第1の副画素電極191aに加えられる電圧は、第2の副画素電極191bに加えられる電圧よりも大きい。このため、第1の副画素電極191aと共通電極270との間の電位差は、第2の副画素電極191bと共通電極270との間の電位差よりも大きく、これにより、第4のフリンジフィールドF4の大きさは、第3のフリンジフィールドF3の大きさよりも大きい。したがって、第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cの第2の部分31c2は第4のフリンジフィールドF4の影響を受けて、第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。これにより、第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて第3のフリンジフィールドF3と垂直をなす方向に傾こうとする第3の液晶分子31cの第1の部分31c1も第4のフリンジフィールドF4の影響を受ける第3の液晶分子31cの第2の部分31c2と平行に傾く。
【0222】
さらに、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの幅は、第2の枝電極192bの長さよりも短い。このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bによる第3のフリンジフィールドF3の影響よりも第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bによる第1のフリンジフィールドF1の影響及び第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aによる第5のフリンジフィールドF5の影響をさらに多く受けることになる。したがって、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。
【0223】
これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間に位置する第3の液晶分子31cは、周りの第2の液晶分子31b及び第4の液晶分子31dと平行な方向に傾き、これにより、液晶表示装置の輝度が増加される。
【0224】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aに対応する第5の液晶分子31eは、第1の枝電極192aの周縁に発生する第5のフリンジフィールドF5の影響を受けて第5のフリンジフィールドF5の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0225】
また、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aに対応する第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271に加えられる第6のフリンジフィールドF6により切欠部271の周縁と垂直をなす方向に一次的に傾いて第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2が接続されて変形が極力抑えられる方向に2次的に配列されるが、2次的な配列方向は、第3の部分31f1及び第4の部分31f2が向かう方向のベクトルの合計方向となる。したがって、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0226】
このように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0227】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾く。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0228】
以下、
図23を参照して、本発明の第5の実験例の結果について説明する。
図23は、本発明の第5の実験例の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【0229】
本実験例においては、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの幅を第2の枝電極192bの長さに略等しく形成した場合と第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの幅を第2の枝電極192bの長さよりも短く形成した場合に、同じ電圧を印加した後に液晶表示装置の輝度の変化を電子顕微鏡にて観察したものを示す。
【0230】
図23Aは、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合の結果を示し、
図23Bは、
図22に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合の結果を示す。
【0231】
図23を参照すると、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの幅を第2の枝電極192bの長さよりも短く形成することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が傾く方向がさらに好適に制御可能であり、これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界の近くにおいて輝度が増加することが分かる。
【0232】
以下、
図24を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域について説明する。
図24は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0233】
図24に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0234】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0235】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0236】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0237】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0238】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0239】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0240】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0241】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと第2の枝電極192bとの間の境界部P1の部分に拡張された切欠部を有する。このため、基本電極199の第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと第2の枝電極192bとの間の境界部P1において、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの幅が狭くなる。また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端PP1において、第1の枝電極192aの幅が広くなる。したがって、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと第2の枝電極192bとの間の第1の境界部P1及び第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端PP1において第2の枝電極192b及び第1の枝電極192aによるフリンジフィールドの影響を強化させて、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。
【0242】
以下、
図25を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域について説明する。
図24は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0243】
図25に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0244】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0245】
第1の副画素電極191aは、枝電極を備えず、第1の板状部分193aからなる。第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aは、ひし形を有する。
【0246】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0247】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0248】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0249】
第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0250】
本発明の実施形態による液晶表示装置は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置とは異なり、第2の副画素電極191bと隣り合う第1の副画素電極191aは、板状を有する。このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aによるフリンジフィールドの影響をさらに多く受けることになる。
【0251】
これについて、
図26を参照してさらに詳しく説明する。
図26は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の液晶分子の方向子の配列方向を示す断面図である。
【0252】
図26を参照すると、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの周縁と垂直をなす方向に第1のフリンジフィールドF1が発生し、これにより、第2の枝電極192bの周りに位置する第1の液晶分子31aは、第1のフリンジフィールドF1の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0253】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第2の枝電極192bと隣り合う第1の周縁に位置する第2の液晶分子31bは、第2の板状部分193bの第1の周縁に発生する第2のフリンジフィールドF2の影響を受けて第2の板状部分193bの第1の周縁と垂直をなす方向に傾き、この方向は、第1の液晶分子31aが傾く方向と同様である。
【0254】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁には第3のフリンジフィールドF3が発生し、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cの第1の部分31c1は第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて、第2の板状部分193bの第2の周縁と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と反対である。
【0255】
また、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aに対応する第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271に加えられる第6のフリンジフィールドF6により切欠部271の周縁と垂直をなす方向に一次的に傾いていて第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2が接続されて変形が極力抑えられる方向に2次的に配列されるが、2次的な配列方向は、第3の部分31f1及び第4の部分31f2が向かう方向のベクトルの合計方向となる。このため、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0256】
第1の副画素電極191aに加えられる電圧は、第2の副画素電極191bに加えられる電圧よりも大きい。このため、第1の副画素電極191aと共通電極270との間の電位差は、第2の副画素電極191bと共通電極270との間の電位差よりも大きくなる。したがって、第6のフリンジフィールドF6の大きさは、第3のフリンジフィールドF3の大きさよりも大きい。さらに、第2の副画素電極191bと隣り合う部分において第1の副画素電極191aは板状を有するため、第1の副画素電極191aによる第6のフリンジフィールドF6の影響力はさらに大きくなる。
【0257】
このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間に位置する第3の液晶分子31cの第1の部分31c1は、第3のフリンジフィールドF3よりも第6のフリンジフィールドF6の影響を受けて、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。これにより、第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて第3のフリンジフィールドF3と垂直をなす方向に傾こうとする第3の液晶分子31cの第1の部分31c1も第6のフリンジフィールドF6の影響を受ける第3の液晶分子31cの第2の部分31c2と平行に傾く。
【0258】
これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0259】
以下、
図27を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域について説明する。
図27は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図である。
【0260】
図27に示すように、本発明の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0261】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0262】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0263】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0264】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0265】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0266】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0267】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0268】
本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極199に比べて、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第2の間隔d2が狭い。より具体的に、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第2の間隔d2は、約3μmよりも小さいことが好ましい。
【0269】
このように、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第2の間隔d2が狭いため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bによるフリンジフィールドよりも第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aによるフリンジフィールドの影響をさらに多く受けることになる。このため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192a及び第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向に傾く。
【0270】
これについて、
図28を参照してさらに詳しく説明する。
図28は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の液晶分子の方向子の配列方向を示す断面図である。
【0271】
図28を参照すると、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192bの周縁と垂直をなす方向に第1のフリンジフィールドF1が発生し、これにより、第2の枝電極192bの周りに位置する第1の液晶分子31aは、第1のフリンジフィールドF1の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第2の枝電極192bが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0272】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第2の枝電極192bと隣り合う第1の周縁に位置する第2の液晶分子31bは、第2の板状部分193bの第1の周縁に発生する第2のフリンジフィールドF2の影響を受けて第2の板状部分193bの第1の周縁と垂直をなす方向に傾き、この方向は、第1の液晶分子31aが傾く方向と同様である。
【0273】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁には第3のフリンジフィールドF3が発生し、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cは第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて、第2の板状部分193bの第2の周縁と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と反対である。
【0274】
また、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの周縁のうち第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bと隣り合う第3の周縁には第4のフリンジフィールドF4が発生し、第1の枝電極192aの第3の周縁と隣り合う第4の液晶分子31dは第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。この方向は、第1の液晶分子31a及び第2の液晶分子31bが傾く方向と同様である。
【0275】
上述したように、第1の副画素電極191aに加えられる電圧は、第2の副画素電極191bに加えられる電圧よりも大きい。このため、第1の副画素電極191aと共通電極270との間の電位差は、第2の副画素電極191bと共通電極270との間の電位差よりも大きく、これにより、第4のフリンジフィールドF4の大きさは、第3のフリンジフィールドF3の大きさよりも大きい。さらに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第2の間隔d2をさらに狭く形成することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間に位置する液晶分子に加えられる第4のフリンジフィールドF4の影響力がさらに大きくなる。したがって、第1の副画素電極191aと隣り合う第2の周縁と隣り合う第3の液晶分子31cは第4のフリンジフィールドF4の影響を受けて、第4のフリンジフィールドF4と垂直をなす方向に傾く。これにより、第3のフリンジフィールドF3の影響を受けて第3のフリンジフィールドF3と垂直をなす方向に傾こうとする第3の液晶分子31cも第4のフリンジフィールドF4の影響を受けて第4の液晶分子31dと平行に傾く。これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間に位置する第3の液晶分子31cは、周りの第2の液晶分子31bと第4の液晶分子31dと平行な方向に傾き、これにより、液晶表示装置の輝度が増加される。もし、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分に位置する液晶分子の傾く方向が、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに対応する領域に位置する液晶分子の傾く方向とは異なる場合、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部分は、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bよりも暗く表示され、液晶表示装置の全体の輝度が減少する。
【0276】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aに対応する第5の液晶分子31eは、第1の枝電極192aの周縁に発生する第5のフリンジフィールドF5の影響を受けて第5のフリンジフィールドF5の方向と平行に傾いた後に互いに衝突して、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0277】
また、第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aに対応する第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271に加えられる第6のフリンジフィールドF6により切欠部271の周縁と垂直をなす方向に一次的に傾いていて第6の液晶分子31fのうち第3の部分31f1及び第4の部分31f2が接続されて変形が極力抑えられる方向に2次的に配列されるが、2次的な配列方向は、第3の部分31f1及び第4の部分31f2が向かう方向のベクトルの合計方向となる。したがって、第1の枝電極192aが延びている長手方向と平行な方向に傾く。
【0278】
このように、本発明の実施形態による液晶表示装置によれば、相対的に高い電圧が印加される第1の副画素電極191aを共通電極270の十字状の切欠部271の中心部分と重なり合うように中央部分に形成し、第1の副画素電極191aの周縁に複数の第1の枝電極192aを形成する。また、第1の副画素電極191aの周縁に相対的に低い電圧が印加される第2の副画素電極191bを配設し、第2の副画素電極191bの周縁に複数の第2の枝電極192bを形成する。これとともに、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の第1の間隔d1に応じて第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bに印加される電圧の比を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0279】
上述したように、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bは、異なる方向に延びている複数の微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hを有することにより、液晶分子は異なる方向に傾く。このため、液晶表示装置の視野角が広くなる。
【0280】
以下、
図29及び
図30を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置について説明する。
図29は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図であり、
図30は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の一部を示す断面図であり、
図29のXXIX-XXIX’線に沿って切り取った断面図である。
【0281】
図29及び
図30を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0282】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0283】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0284】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0285】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0286】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0287】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0288】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0289】
第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90、例えば、カラーフィルター230などの有機絶縁膜、保護膜180、ゲート絶縁膜140などの絶縁膜90は、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192b及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの一部分Q1において相対的に低い高さを有する。より具体的に、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90のうち第2の副画素電極191bの第2の枝電極192b及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの一部分に対応する部分の高さは、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの残りの部分及び第1の副画素電極191aに対応する部分の高さよりも低い。
【0290】
このため、第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁の近くに位置する液晶分子は、絶縁膜90の段差の影響により傾く方向が変化する。より具体的に、第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁の近くに位置する液晶分子は、絶縁膜90の段差の影響により第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に沿って第1の副画素電極191aに向かって傾く。この方向は、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向である。
【0291】
したがって、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0292】
以下、
図29及び
図31を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置について説明する。
図31は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の一部を示す断面図であり、
図29のXXIX-XXIX’線に沿って切り取った断面図である。
【0293】
図29及び
図31を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199の特徴は、
図29及び
図30を参照して説明した実施形態による液晶表示装置の基本電極199の特徴と同様である。
【0294】
しかしながら、本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、
図29及び
図30を参照して説明した実施形態による液晶表示装置の基本電極199とは異なり、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90は、第2の副画素電極191bの第2の枝電極192b及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの一部分において相対的に低い高さを有するだけではなく、絶縁膜90の表面がなす傾斜の角度が異なる複数の領域を備える。より具体的に、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90のうち第2の副画素電極191bの第2の枝電極192b及び第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの一部分に対応する部分の高さは、第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bの残りの部分及び第1の副画素電極191aに対応する部分の高さよりも低く、絶縁膜90の表面が第1の基板110の表面となす傾斜の角度が異なる第1の領域R1と、第2の領域R2及び第3の領域R3を備える。基本電極199の最外郭の周縁から、第1の傾斜を有する第1の領域R1と、第2の傾斜を有する第2の領域R2及び第3の傾斜を有する第3の領域R3を備え、第3の傾斜角度が最も大きく、第2の傾斜角度に比べて第1の傾斜角度がさらに大きい。このように絶縁膜90の表面が第1の基板110の表面となす傾斜の角度を異ならせて形成することにより、第1の領域R1及び第2の領域R2の液晶分子は、絶縁膜90の段差による影響よりは第2の副画素電極191bの平面形状によるフリンジフィールドの影響をさらに多く受け、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界部と近い第3の領域R3の液晶分子は、絶縁膜90の段差による影響を相対的に大きく受ける。
【0295】
このため、第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁の近くに位置する液晶分子は、第3の領域R3における絶縁膜90の段差の影響により傾く方向が変化する。より具体的に、第2の板状部分193bの周縁のうち第1の副画素電極191aと隣り合う周縁の近くに位置する液晶分子は、絶縁膜90の段差の影響により第2の板状部分193bの周縁と垂直をなす方向に沿って第1の副画素電極191aに向かって傾く。この方向は、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの第1の枝電極192a及び第2の枝電極192bの長手方向と平行な方向である。
【0296】
したがって、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0297】
以下、
図32及び
図33を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置について説明する。
図32は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の基本領域を示す平面図であり、
図33は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の電場生成電極の一部を示す断面図であり、
図32のXXII-XXII’線に沿って切り取った断面図である。
【0298】
図32及び
図33を参照すると、本発明の実施形態による液晶表示装置の基本電極199は、共通電極270の切欠部271と向かい合う第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bを有する画素電極191からなる。第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aを取り囲むように形成されている。
【0299】
共通電極270の切欠部271は、平面視において、十字状を有してもよい。
【0300】
第1の副画素電極191aの周縁には、複数の第1の枝電極192aが形成されている。複数の第1の枝電極192aは、ひし形を有する第1の板状部分193aから延出している。すなわち、第1の副画素電極191aは、中央に配設される第1の板状部分193a及び第1の板状部分193aを取り囲んでおり、第1の板状部分193aから延出している複数の第1の枝電極192aを備える。
【0301】
第1の副画素電極191aの第1の板状部分193aの中心部分は、共通電極270に形成されている十字状の切欠部271の中心部分と重なり合う。
【0302】
第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aは、異なる方向に延びているものを有する。より具体的に、第1の板状部分193aから左上方に斜めに延びている複数の第1の微細枝部194aと、右上方に斜めに延びている複数の第2の微細枝部194bと、左下方に延びている複数の第3の微細枝部194c及び右下方に斜めに延びている複数の第4の微細枝部194dを備える。
【0303】
第2の副画素電極191bは、第1の副画素電極191aの複数の第1の枝電極192aを取り囲んでいる第2の板状部分193b及び第2の板状部分193bを取り囲んでおり、第2の板状部分193bから延出している複数の第2の枝電極192bを備える。
【0304】
第2の副画素電極191bの第2の板状部分193bは、第1の副画素電極191aの第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194dの外郭に配設される4つの四角形が合わせられている平面状を有する。当該四角形は、台形であってもよい。第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aと同様に、第2の副画素電極191bの複数の第2の枝電極192bは、第2の板状部分193bから左上方に斜めに延びている複数の第5の微細枝部194eと、右上方に斜めに延びている複数の第6の微細枝部194fと、左下方に延びている複数の第7の微細枝部194g及び右下方に斜めに延びている複数の第8の微細枝部194hを備える。
【0305】
第1乃至第4の微細枝部194a、194b、194c、194d及び第5乃至第8の微細枝部194e、196f、194g、194hは、ゲート線121が延びている第1の方向D1と略45°又は135°をなしてもよい。また、異なる方向に延びており、隣り合う2つの微細枝部194a、194b、194c、194d、194e、196f、194g、194hは、互いに直交してもよい。
【0306】
第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90、例えば、カラーフィルター230などの有機絶縁膜、保護膜180、ゲート絶縁膜140などの絶縁膜90は、第2の副画素電極191bの全体及び第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端の部分Q2において相対的に低い高さを有する。より具体的に、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90のうち第2の副画素電極191bの全体及び第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端に対応する部分Q2の高さは、第1の副画素電極191aの残りの部分に対応する部分の高さよりも低い。
【0307】
このため、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端の部分に位置する液晶分子は、第1の枝電極192aによるフリンジフィールドの影響だけではなく、絶縁膜90の段差の影響により傾く方向が変化する。より具体的に、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端の部分に位置する液晶分子は、絶縁膜90の段差の影響により第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの長手方向と平行な方向に傾く。
【0308】
このように、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端の部分に位置する液晶分子が第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの長手方向と平行な方向に傾く傾向が大きくなるため、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aの第1の枝電極192aの先端の部分に位置する液晶分子の影響を大きく受けることになる。したがって、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾く。
【0309】
このように、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子は、第1の副画素電極191aに対応する液晶分子及び第2の副画素電極191bに対応する液晶分子と同じ方向に平行に傾くようにすることにより、液晶表示装置の輝度を増加させる。
【0310】
以下、
図34を参照して、本発明の第5の実験例について説明する。
図34は、本発明の第5の実験例の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【0311】
本実験例においては、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合及び
図29及び
図309に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合に対し、同じ電圧を印加した後に液晶表示装置の輝度の変化を電子顕微鏡にて観察して示す。
【0312】
図34Aは、
図3に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合の結果を示し、
図34Bは、
図29及び
図30に示す実施形態による液晶表示装置の基本電極を形成した場合の結果を示す。
【0313】
図34を参照すると、第1の副画素電極191a及び第2の副画素電極191bの下に配設される絶縁膜90の高さを変化させて段差を形成することにより、電位差によるフリンジフィールドの大きさだけではなく、段差による影響により液晶分子が傾く方向を調節することにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界に位置する液晶分子が傾く方向がさらに好適に制御可能であり、これにより、第1の副画素電極191aと第2の副画素電極191bとの間の境界の近くにおいて輝度が増加されることが分かる。
【0314】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに何ら限定されるものではなく、下記の特許請求の範囲において定義している本発明の基本概念を用いた当業者の種々の変形及び改良形態もまた本発明の権利範囲に属する。