【解決手段】実施形態に係る配信装置は、配信部を備える。配信部は、端末装置の表示部に表示されるページに挿入される第1コンテンツを制御する制御情報を端末装置に配信する。制御情報は、決定手順と挿入手順とを端末装置に実行させる。決定手順は、ページに設定される第2コンテンツと第1コンテンツとの属性関係に基づいて、第1コンテンツのページへの挿入位置を決定する。挿入手順は、決定された挿入位置に第1コンテンツを挿入する。
表示部に表示されるページに挿入される第1コンテンツと前記ページに設定される第2コンテンツとの属性関係に基づいて、前記第1コンテンツの前記ページへの挿入位置を決定する決定部と、
前記決定された挿入位置に前記第1コンテンツを挿入する挿入部と、
を備えることを特徴とする表示制御装置。
表示部に表示されるページに挿入される第1コンテンツと前記ページに設定される第2コンテンツとの属性関係に基づいて、前記第1コンテンツの前記ページへの挿入位置を決定する決定手順と、
前記決定された挿入位置に前記第1コンテンツを挿入する挿入手順と、
をコンピュータに実行させる表示制御プログラム。
表示部に表示されるページに挿入される第1コンテンツと前記ページに設定される第2コンテンツとの属性関係に基づいて、前記第1コンテンツの前記ページへの挿入位置を決定する決定工程と、
前記決定された挿入位置に前記第1コンテンツを挿入する挿入工程と、
をコンピュータに実行させる表示制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る配信装置、表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムの実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る配信装置、表示制御装置、表示制御方法および表示制御プログラムが限定されるものではない。
【0011】
[1.第1の実施形態]
[1.1.表示制御処理]
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係る表示制御処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る表示制御処理の一例を示す図である。
図1は、ブラウザ(例えば、ウェブブラウザ)を有する端末装置(表示制御装置の一例)によって、第1広告コンテンツC1(第1コンテンツの一例)と第2広告コンテンツC2(第2コンテンツの一例)が配置されるページW(例えば、ウェブページ)の一部がブラウザの表示領域に表示される例を示す。以下、ページWのうちブラウザに表示される領域を可視領域VAと記載する。
【0012】
第1広告コンテンツC1は、例えば、ページWに挿入される動画広告であり、第2広告コンテンツC2は、例えば、ページWの所定位置に予め設定されているバナー広告である。
【0013】
図1に示すように、ページWは、例えば、ニュースなどの記事ARや広告枠D2を含む。記事ARは、第1〜第4部分AR1〜AR4を含む。各部分AR1〜AR4は、例えば、記事ARの文章のうち1以上のセンテンスや1以上のパラグラフを含む。なお、記事ARには画像なども含まれてよい。
【0014】
図1に示す例では、ページWの縦サイズは、ブラウザの表示領域の縦サイズよりも長い。このためブラウザの表示領域内に位置するページWの領域が表示され、ブラウザの表示領域外に位置するページWの領域は表示されない。端末装置のユーザは、例えば、スクロール操作によって、ページWのうちブラウザの表示領域に位置させる領域を変更することができる。
【0015】
ページWには、記事AR内に第1広告コンテンツC1が挿入される。端末装置は、第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2との属性関係を判定し(ステップS1)、かかる判定結果に基づいて、第1広告コンテンツC1の挿入位置を決定する(ステップS2)。第1広告コンテンツC1の挿入位置は、例えば、
図1に示すように、端末装置により挿入位置候補P1〜P3の中から選択される。
【0016】
このように、端末装置は、第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2との属性関係に基づいて、第1広告コンテンツC1の挿入位置を決定することから、第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2とを適切に表示することができる。
【0017】
例えば、
図1に示すように、第1広告コンテンツC1の広告対象属性が「酒(ビール)」であり、第2広告コンテンツC2の広告対象属性が「車」であるとする。「車」と「酒(ビール)」とは、飲酒運転を想起させるおそれがあり、広告対象属性の相性が悪い。そのため、第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2とを同時に可視領域VAに表示すると、飲酒運転を勧めているようなイメージを端末装置のユーザに与えるおそれがある。
【0018】
そこで、この場合、端末装置は、第2広告コンテンツC2の表示位置から離れた挿入位置候補P3を第1広告コンテンツC1の挿入位置として決定する。これにより第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2とが可視領域VAに同時に表示されることを避けることができる。
【0019】
また、第1広告コンテンツC1の広告対象属性が「チャイルドシート」であり、第2広告コンテンツC2の広告対象属性が「車」であるとする。「車」と「チャイルドシート」とは同時に購入される可能性があり、広告対象属性の相性が良い。そのため、この場合、第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2とをできるだけ同時に可視領域VAに表示することが望ましい。
【0020】
そこで、この場合、端末装置は、第2広告コンテンツC2の表示位置から近い挿入位置候補P1を第1広告コンテンツC1の挿入位置として決定する。これにより第1広告コンテンツC1と第2広告コンテンツC2とを可視領域VAに同時に表示させることができる。
【0021】
なお、上述においては、第2広告コンテンツC2を第2コンテンツの一例として説明したが、第2コンテンツは、第2広告コンテンツC2に限定されない。例えば、ページWに設定される記事ARの一部を第2コンテンツとすることもできる。端末装置は、記事の各部分AR1〜AR4の属性(以下、記事属性)を、例えば、各部分AR1〜AR4に含まれる特徴語を抽出して解析する。
【0022】
端末装置による解析の結果、例えば、第1部分AR1が「車」に関する記事(記事属性が「車」)であり、第2〜第4部分AR2〜AR4が「車」に関する記事ではないとする。また、第1広告コンテンツC1の広告対象属性が「酒(ビール)」であるとする。この場合、第1コンテンツの属性が「酒(ビール)」であり、第2コンテンツの属性が「車」であるため、端末装置は、例えば、第1部分AR1の表示位置から離れた挿入位置候補P3を第1広告コンテンツC1の挿入位置として決定する。
【0023】
また、上述においては、第1広告コンテンツC1を第1コンテンツの一例として説明したが、第2コンテンツと同様に、第1コンテンツは第1広告コンテンツC1に限定されない。例えば、第1コンテンツは、ニュースなどの動画コンテンツであってもよい。
【0024】
以下、上述した表示制御処理を実現する端末装置等の一例について詳細に説明する。なお、以下の例では、端末装置は、第1広告コンテンツC1の表示位置を制御する表示制御プログラム(制御情報の一例)を取得し、かかる制御情報に従って上述した表示制御処理を行う。
【0025】
[1.2.情報提供システムの構成]
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係る情報提供システム1の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る情報提供システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、第1の実施形態に係る情報提供システム1は、広告装置10と、配信装置20と、端末装置30とを含む。
【0026】
広告装置10、配信装置20および端末装置30(表示制御装置の一例)は、ネットワークNを介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図2に示す例では、広告装置10、配信装置20および端末装置30がそれぞれ1台ずつ示されているが、これらの装置のうちいずれかまたは全部が2台以上であってもよい。
【0027】
広告装置10は、広告コンテンツを端末装置30へ配信する。例えば、広告装置10は、端末装置30からの要求があった場合に、広告コンテンツを端末装置30に配信する。
【0028】
配信装置20は、端末装置30からの要求に応じてページ(例えば、ウェブページ)の情報を端末装置30へ配信する。例えば、配信装置20は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各ページを配信する。以下、配信装置20は、ページの一例として、ウェブページを送信するものとして説明するが、ページは、例えば、端末装置30において表示されるものであればよく、ウェブページに限定されない。
【0029】
配信装置20によって配信されるウェブページの情報には、例えば、マークアップ言語により記述されたファイル等が含まれる。マークアップ言語は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)である。なお、以下においては、マークアップ言語により記述されたファイルがHTMLファイルであるものとして説明するが、マークアップ言語により記述されたファイルは、XMLファイルやその他のファイルであってもよい。
【0030】
端末装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、ゲーム機などのように通信機能やブラウザ機能を有する装置である。端末装置30は、端末装置30のユーザ(以下、端末ユーザと記載する)の操作に基づき、ネットワークNを介して配信装置20からウェブページの情報を取得し、かかるウェブページの情報に応じたウェブページ画像を表示部に表示する。
【0031】
ウェブページの情報には、広告装置10のURL等が情報取得命令として含まれており、端末装置30は、情報取得命令に基づいて広告装置10にアクセスし、広告装置10から広告コンテンツを取得する。
【0032】
以下、広告装置10、配信装置20および端末装置30の順にそれぞれの構成例を説明する。
【0033】
[1.3.広告装置10の構成例]
図3は、第1の実施形態に係る広告装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように広告装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0034】
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークNと有線または無線で接続され、配信装置20や端末装置30との間で情報の送受信を行う。
【0035】
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0036】
記憶部12は、広告コンテンツおよび広告コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図4は、記憶部12に記憶された広告情報テーブルの一例を示す図である。
図4に示す広告情報テーブルは、「広告ID」、「広告コンテンツ」および「広告属性」のそれぞれの情報を含み、これらの情報は互いに関連付けられている。
【0037】
「広告ID」は、広告コンテンツ毎に割り当てられる識別情報である。「広告コンテンツ」は、配信対象の広告コンテンツであり、例えば、テキスト広告、静止画広告、動画広告、アニメーション広告、バナー広告などの情報である。なお、広告コンテンツは、広告表示のための画像素材やプログラムコードのみならず、これらの画像素材やプログラムコードを取得するためのリンク情報を含む。
【0038】
「広告属性」には、「広告種別」、「対象種別」、「対象会社」および「競合会社」のそれぞれの情報が含まれる。「広告種別」は、広告コンテンツの種別を示す情報であり、例えば、バナー、動画、静止画、アニメーション、テキストなどがある。例えば、広告ID「O1」の広告コンテンツは、バナー広告であり、広告ID「O2」の広告コンテンツは、動画広告である。
【0039】
「対象種別」は、広告コンテンツによる広告対象を示す情報である。例えば、広告ID「O1」の対象種別は、「B1」であり、広告ID「O2」の対象種別は、「B2」である。「B1」は、自動車を示す符号であり、「B2」は、酒を示す符号である。
【0040】
「対象会社」は、広告対象の商品またはサービスを提供する事業者を示す情報である。例えば、広告ID「O1」の対象会社は、「A10」であり、広告ID「O2」の対象会社は、「A20」である。「A10」は、広告ID「O1」に対応する広告対象の商品またはサービスを提供する事業者の識別情報であり、「A20」は、広告ID「O2」に対応する広告対象の商品またはサービスを提供する事業者の識別情報である。
【0041】
「競合会社」は、広告対象の商品またはサービスを提供する事業者と競合する事業者を示す情報である。例えば、広告ID「O1」の競合会社は、「A11」や「A12」であり、広告ID「O2」の競合会社は、「A23」である。「A11」、「A12」および「A23」は、競合する事業者の識別情報である。
【0042】
図3に戻って、説明を続ける。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、制御部13内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0043】
図3に示すように、制御部13は、受付部14と、配信部15とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部13が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0044】
受付部14は、端末装置30から広告取得要求を受け付ける。例えば、受付部14は、広告取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。配信部15は、受付部14によって広告取得要求が受け付けられた場合に、広告取得要求に応じた広告コンテンツと、この広告コンテンツに対応する広告属性とを記憶部12から読み出し、読み出した情報を広告情報として端末装置30へ送信する。
【0045】
なお、記憶部12は、端末ユーザの識別情報と属性情報(例えば、端末ユーザの嗜好、性別、年齢、住所、職業など)を記憶することもできる。受付部14は、広告取得要求に、例えば、端末ユーザの識別情報が含まれている場合、記憶部12に記憶されている広告コンテンツの中から、端末ユーザの属性情報に応じた広告コンテンツを配信する広告コンテンツとして決定する。なお、端末ユーザの識別情報は、例えば、HTTPクッキー(HyperText Transfer Protocol Cookie)に含まれる情報であるが、配信装置20へのログインIDであってもよい。
【0046】
[1.4.配信装置20の構成例]
図5は、第1の実施形態に係る配信装置20の構成例を示す図である。
図5に示すように、配信装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0047】
通信部21は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、広告装置10や端末装置30との間で情報の送受信を行う。
【0048】
記憶部22は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部22は、ウェブページの情報を記憶する。記憶部22は、端末装置30へ提供するウェブページの情報を記憶する。かかるウェブページの情報は、例えば、HTMLファイルやウェブページを構成する静止画像や動画像の情報などである。
【0049】
また、ウェブページの情報には、表示制御処理を端末装置30に実行させるための表示制御プログラムが含まれる。かかる表示制御プログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語より記述される。また、表示制御プログラムは、Java(登録商標)アプレットなどのアプレットであってもよい。また、表示制御プログラムは、HTMLファイルに記述されていてもよい。
【0050】
なお、かかる表示制御プログラムは、例えば、広告装置10の記憶部12において記憶することもできる。この場合、広告装置10の制御部13は、例えば、端末装置30から広告コンテンツの取得要求があった場合に、広告コンテンツと表示制御プログラムを記憶部12から読み出して、端末装置30へ配信することもできる。
【0051】
制御部23は、例えば、CPUやMPU等によって、制御部23内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0052】
図5に示すように、制御部23は、受付部24と、配信部25とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0053】
受付部24は、端末装置30からページ取得要求を受け付ける。例えば、受付部24は、ページ取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。配信部25は、受付部24によってページ取得要求が受け付けられた場合、ページ取得要求に応じたウェブページの情報を端末装置30へ配信する。
【0054】
[1.5.端末装置30の構成例]
図6は、第1の実施形態に係る端末装置30の構成例を示す図である。
図6に示すように、端末装置30は、通信部31と、表示部32と、入力部33と、記憶部34と、制御部35とを備える。通信部31は、ネットワークNを介して広告装置10や配信装置20と通信するための通信インターフェイスであり、例えば、NIC等のインターフェイスである。
【0055】
表示部32は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイである。また、表示部32は、タッチパネル式のディスプレイであってもよい。この場合、端末ユーザは、表示部32の画面上を指などで操作することで、表示部32に表示されたウェブページのスクロール操作などが可能である。
【0056】
入力部33は、文字、数字およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボードや、電源ボタンなどを有する。また、表示部32がタッチパネル式のディスプレイである場合、表示部32の一部が入力部33として機能する。
【0057】
記憶部34は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。かかる記憶部34は各種プログラムや設定データなどが記憶される。記憶部34に記憶されるプログラムとして、例えば、OS(Operating System)、ブラウザプログラム、表示制御プログラムなどがある。また、記憶部34は、広告装置10や配信装置20から取得したその他の情報も記憶する。
【0058】
制御部35は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。また、制御部35は、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部34に記憶されているプログラムが図示しない内部RAMを作業領域として実行されることにより後述する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0059】
かかる制御部35は、記憶部34に記憶されているプログラムを実行することによって、
図6に示すように、要求部41、受付部42、表示処理部43、可視領域取得部44、属性情報取得部45および挿入位置決定部46として機能する。
【0060】
例えば、制御部35は、記憶部34に記憶されているブラウザプログラムを実行することによって、要求部41および受付部42、表示処理部43として機能する。また、制御部35は、記憶部34に記憶されている表示制御プログラムを実行することによって、可視領域取得部44、属性情報取得部45、挿入位置決定部46および表示処理部43の挿入部49として機能する。なお、制御部35の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0061】
[1.5.1.要求部41]
要求部41は、端末ユーザの入力部33への操作(以下、ユーザ操作と記載する)に従って、配信装置20にページ取得要求を送信する。また、要求部41は、受付部42によって受け付けられたウェブページの情報に広告取得命令が含まれる場合に、広告取得要求を広告装置10に送信する。
【0062】
[1.5.2.受付部42]
受付部42は、ウェブページの情報と広告情報とを受け付け、受け付けた情報を記憶部34に記憶する。例えば、受付部42は、要求部41によって送信されたページ取得要求に応答した配信装置20から、広告表示領域を含むウェブページの情報を受け付けて記憶部34に記憶する。また、受付部42は、ウェブページの情報(例えば、HTMLファイル)に広告取得命令が含まれる場合には、広告取得要求を送信するよう要求部41に指示し、かかる広告取得要求に応じて広告装置10から送信される広告情報を受け付ける。
【0063】
[1.5.3.表示処理部43]
表示処理部43は、記憶部34に記憶されたウェブページの情報および広告情報に基づいて、ブラウザの表示領域に表示する画像の情報を生成し、生成した画像の情報を表示部32へ出力する。これにより、表示部32にウェブページの画像(以下、ページ画像と記載する)が表示される。なお、表示処理部43は、表示部32の表示領域内にブラウザの表示領域71の全部が含まれない場合、例えば、表示領域71のうち表示部32の表示領域に含まれる領域のページ画像が表示部32に表示される。
【0064】
図7は、記憶部34に記憶されたウェブページの情報および広告情報に基づいて生成されるウェブページの一例を示す図である。
図7に示すように、ウェブページ70の一部がページ画像としてブラウザの表示領域71に表示される。ここでは、ウェブページ70のうちブラウザの表示領域71に表示される領域が上述した可視領域VAであるとして説明する。
【0065】
なお、以下においては、表示領域71における座標系をディスプレイ座標系と記載し、このディスプレイ座標系における座標をG(X,Y)と記載する。また、ウェブページ70における座標系をウェブページ座標系と記載し、このウェブページ座標系における座標をW(X,Y)と記載する。
【0066】
ウェブページ70は、第2コンテンツ領域80と、記事領域81とを含む。記事領域81は、複数の文章領域82A〜82Dを含み、文章領域82A〜82Dには、ニュースなどの記事の文章が分割されて配置される。なお、記事の分割は、例えば、所定数のセンテンス単位や、所定数のパラグラフ単位で行われる。第2コンテンツ領域80には、第2広告コンテンツが配置される。なお、記事領域81には画像なども含む場合がある。
【0067】
表示処理部43は、例えば、ウェブページ70のうち表示領域71の左上原点のXY座標(以下、左上原点座標と記載する)を演算する。かかる左上原点座標は、ウェブページ70の表示領域71への初期表示時点では、W(0,0)であり、表示処理部43は、その後のスクロール量に応じて原点座標を求める。表示処理部43は、端末ユーザの入力部33への操作量に応じてスクロール量を演算する。なお、表示処理部43は、時間当たりのスクロール量からスクロール速度を演算することもできる。
【0068】
また、表示処理部43は、左上原点座標と表示領域71のサイズとに基づいて、ウェブページ70のうち表示領域71の右下原点のXY座標(以下、右下原点座標と記載する)を演算する。かかる右下原点座標は、表示領域71のサイズが640×480の場合、ウェブページ70の表示領域71への初期表示時点では、W(640,480)であり、表示処理部43は、その後のスクロール量に応じて原点座標を求める。
【0069】
例えば、表示領域71のサイズが640×480、ウェブページ70のサイズが640×2000、および、Y方向のスクロール量が400である場合、表示処理部43は、W(0,400)を左上原点座標とし、W(640,880)を右下原点座標とする。
【0070】
表示処理部43は、ウェブページ70のうち表示領域71に対応する領域のページ画像を生成するために必要な情報を記憶部34から取得する。例えば、
図7に示す状態である場合、表示処理部43は、文章領域82Aのテキスト情報、文章領域82Bの一部のテキスト情報、および、第2広告コンテンツの情報をそれぞれ記憶部34から取得して、文章領域82A、文章領域82Bおよび第2広告コンテンツの画像を生成する。
【0071】
なお、表示処理部43は、挿入部49を有しているが、かかる挿入部49については、便宜上、後述するものとし、挿入位置決定部46と共に説明する。
【0072】
[1.5.4.可視領域取得部44]
可視領域取得部44は、表示処理部43によって演算された原点座標(左上原点座標と右下原点座標)の情報を表示処理部43から取得する。可視領域取得部44は、取得した情報を挿入位置決定部46へ通知する。なお、可視領域取得部44は、原点座標の一方と表示領域71のサイズの情報を取得し、挿入位置決定部46へ通知することもできる。
【0073】
[1.5.5.属性情報取得部45]
属性情報取得部45は、記憶部34に記憶された広告情報の中から、第1広告コンテンツの属性情報と第2広告コンテンツの属性情報とを取得する。
【0074】
[1.5.6.挿入位置決定部46]
挿入位置決定部46は、記憶部34、可視領域取得部44および属性情報取得部45から取得した情報に基づいて、第1広告コンテンツをウェブページ70へ挿入するための処理を行う。
【0075】
かかる挿入位置決定部46は、ウェブページ70に設定される第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係に基づいて、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置(以下、広告挿入位置と記載する)を決定する。挿入位置決定部46は、例えば、広告挿入位置の決定を表示領域71へのページ画像の表示を開始する際に行う。
【0076】
挿入位置決定部46は、例えば、属性情報取得部45によって取得された第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報と、属性関係テーブルとに基づいて、広告挿入位置を決定する。
図8は、記憶部34に記憶された制御情報に含まれる属性関係テーブルの一例を示す図である。
【0077】
図8に示す属性関係テーブルは、「第1広告コンテンツの属性情報」および「第2広告コンテンツの属性情報」のそれぞれの情報を含み、これらの情報は互いに関連付けられている。「第1広告コンテンツの属性情報」は、第1広告コンテンツの属性情報である。また、「第2広告コンテンツの属性情報」は、第2広告コンテンツの属性情報のうち第1広告コンテンツの属性情報と相性が良い属性情報と相性が悪い属性情報である。
【0078】
例えば、属性関係テーブルが
図8に示す状態であるとする。この場合、第1広告コンテンツの属性情報が「B1(自動車)」であれば、第2広告コンテンツの属性情報のうち相性が良い属性情報は「B3(金融)」であり、相性が悪い属性情報は「B2(酒)」である。また、第1広告コンテンツの属性情報が「B2(酒)」であれば、第2広告コンテンツの属性情報のうち相性が良い属性情報は「B10(煙草)」であり、相性が悪い属性情報は「B1(自動車)」や「B5(学習塾)」である。
【0079】
挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係に基づいて、予め設定された挿入位置候補P1〜P3の中から広告挿入位置を決定する。そして、挿入位置決定部46は、広告挿入位置への第1広告コンテンツの挿入を表示処理部43へ要求する。
【0080】
例えば、挿入位置決定部46は、決定した広告挿入位置の情報と、第1広告コンテンツの情報とを含む挿入要求を表示処理部43へ出力する。なお、第1広告コンテンツの情報には、例えば、第1広告コンテンツのサイズ情報が含まれる。
【0081】
表示処理部43の挿入部49は、挿入位置決定部46からの挿入要求に基づいて、ウェブページ70に第1コンテンツ領域83(
図9参照)を挿入する。例えば、挿入部49は、広告挿入位置と第1広告コンテンツのサイズ情報とから挿入する領域の大きさおよび位置を演算し、ウェブページ70に第1コンテンツ領域83を挿入する。
【0082】
例えば、広告挿入位置の右上原点座標がW(100,500)、第1広告コンテンツのサイズが80×30、および、ウェブページ70のサイズが640×2000であるとする。この場合、挿入部49は、W(100〜180,500〜530)の範囲に第1コンテンツ領域83を形成する。また、挿入部49は、W(0〜640,500〜2000)である領域を、W(0〜640,530〜2030)へ移動する。
【0083】
このように、表示処理部43の挿入部49は、挿入位置決定部46からの要求に応じてウェブページ70に第1コンテンツ領域83を挿入する。表示処理部43は、例えば、第1コンテンツ領域83が表示領域71に含まれる場合に、第1コンテンツ領域83に第1広告コンテンツを挿入する。
【0084】
ここで、挿入位置決定部46による広告挿入位置の決定処理について詳細に説明する。挿入位置決定部46は、例えば、第2コンテンツ領域80に表示される第2広告コンテンツの属性情報が第1広告コンテンツの属性情報と相性が悪ければ、挿入位置候補P3を広告挿入位置とする。これにより、相性が悪い広告コンテンツ同士が離れて配置されることになり、各広告コンテンツの広告効果が低減することを抑制することができる。
【0085】
図9は、広告挿入位置が挿入位置候補P3(
図7参照)である場合のウェブページ70の一例を示す図である。
図9に示すように、広告挿入位置が挿入位置候補P3である場合、挿入位置候補P3に第1コンテンツ領域83が形成され、かかる第1コンテンツ領域83に第1広告コンテンツが配置される。そのため、第1コンテンツ領域83と第2コンテンツ領域80とは離れた位置にあり、互いに同一の表示領域71に配置されない。
【0086】
また、文章領域82A〜82Cが連続することから、第1広告コンテンツを見た端末ユーザは、連続する文章領域82A〜82Cを読み進んだ後に、第2広告コンテンツを見ることになる。そのため、端末ユーザは、第1広告コンテンツの印象が薄れた後に、第2広告コンテンツを見ることから、広告コンテンツ同士が端末ユーザへ与える影響を抑えることができ、これにより、各広告コンテンツの広告効果の低減を抑制することができる。
【0087】
一方、挿入位置決定部46は、例えば、第2広告コンテンツの属性情報が第1広告コンテンツの属性情報と相性が良ければ、挿入位置候補P1を広告挿入位置とする。これにより、相性の良い広告コンテンツ同士が近くに配置されることになり、相乗効果により広告コンテンツの広告効果を高めることができる。
【0088】
図10は、広告挿入位置が挿入位置候補P1(
図7参照)である場合のウェブページ70の一例を示す図である。
図10に示すように、広告挿入位置が挿入位置候補P1である場合、挿入位置候補P1に第1コンテンツ領域83が形成され、かかる第1コンテンツ領域83に第1広告コンテンツが配置される。そのため、第1コンテンツ領域83と第2コンテンツ領域80とは隣接した位置になり、互いに同一の表示領域71に配置される。
【0089】
また、挿入位置決定部46は、例えば、第2広告コンテンツの属性情報が第1広告コンテンツの属性情報と相性が良くもなく、悪くもない場合、挿入位置候補P2を広告挿入位置とする。これにより、広告コンテンツ同士を適度に離すことができ、記事に対して広告コンテンツが強調され過ぎず、記事の読みやすさと広告表示とをバランスよく行うことができる。
【0090】
図11は、広告挿入位置が挿入位置候補P2(
図7参照)である場合のウェブページ70の一例を示す図である。
図11に示すように、広告挿入位置が挿入位置候補P2である場合、挿入位置候補P2に第1コンテンツ領域83が形成され、かかる第1コンテンツ領域83に第1広告コンテンツが配置される。そのため、第1コンテンツ領域83と第2コンテンツ領域80とは互いに同一の表示領域71に配置されない程度に離間した位置になり、また、文章領域82A、82Bが連続することから、記事の読みやすさが向上する。
【0091】
このように、挿入位置決定部46は、ウェブページ70に設定される第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係に基づいて、広告挿入位置を決定する。そのため、第2広告コンテンツに対し、第1広告コンテンツを適切な位置に挿入することができる。
【0092】
また、ウェブページ70の記事内に第1広告コンテンツが挿入されることから、端末ユーザは、記事を読みながら第1広告コンテンツを認識するため、第1広告コンテンツの広告効果を高めることができる。
【0093】
なお、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係において、相性が良い、相性が悪い、および、その他の3つに分けて広告挿入位置を決定したが、広告挿入位置の決定方法はかかる方法に限定されない。
【0094】
例えば、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係において、相性が悪い場合および相性が良い場合の一方とその他の場合にのみ、広告挿入位置を決定することもできる。
【0095】
また、属性関係テーブルは、
図8に示すものに限定されない。例えば、属性関係テーブルにおいて、相性の度合いに応じて4段階以上に第2広告コンテンツの属性情報を分けてもよく、この場合、挿入位置決定部46は、相性の度合いに応じて広告挿入位置を決定する。
【0096】
なお、属性関係テーブルは、属性関係として対象種別の関係を設定しているが、属性関係テーブルは、属性関係として広告種別の関係を設定することもできる。
図12は、属性関係として広告種別の関係が設定された属性関係テーブルの一例を示す図である。
【0097】
図12に示す属性関係テーブルでは、第1広告コンテンツの広告種別が「バナー」であれば、第2広告コンテンツの広告種別のうち相性が良い広告種別は「動画」である。また、第1広告コンテンツの広告種別が「動画」であれば、第2広告コンテンツの広告種別のうち相性が良い広告種別は「バナー」であり、相性が悪い広告種別は「動画」である。
【0098】
挿入位置決定部46は、属性関係が対象種別の関係である場合と同様に、属性関係テーブルに基づき、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの広告種別の関係に応じて広告挿入位置を決定する。これにより、広告種別の相性に応じて広告挿入位置を決定することができる。
【0099】
また、属性関係テーブルは、属性関係として属性情報の相性関係に基づいて第2広告コンテンツの属性情報を設定しているが、相性関係は一例であり、属性関係は他の判断基準での関係であってもよい。また、属性関係テーブルは、属性情報として、対象種別や広告種別ではなく、広告コンテンツの表示サイズ、色などの情報を設定することもできる。
【0100】
また、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係として、競合関係にあるか否かで広告挿入位置を決定することができる。例えば、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツが互いに競合関係にある対象会社の広告コンテンツである場合、広告挿入位置を例えば挿入位置候補P3にする。これにより、競合他社と同じウェブページ70への広告コンテンツの掲載を嫌う広告主の意向を適切に配慮することができ、広告主からの入稿を促進することができる。
【0101】
この場合、挿入位置決定部46は、例えば、広告コンテンツの属性情報に含まれる対象会社の情報や競合会社の情報に基づき、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツが互いに競合関係にある対象会社の広告コンテンツであるか否かを判定する。
【0102】
例えば、第1広告コンテンツが広告ID「O1」の広告コンテンツであり、第2広告コンテンツが広告ID「O3」であるとする。この場合、第1広告コンテンツの対象会社は「A10」で競合会社は「A11、A12」であり、第2広告コンテンツの対象会社は「A11」で競合会社は「A10、A12」である。そのため、この場合、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツが互いに競合関係にある対象会社の広告コンテンツであると判定する。
【0103】
なお、上述した例では、挿入位置決定部46は、属性関係テーブルに基づいて広告挿入位置を決定するが、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係に基づいて広告挿入位置を決定することができれば、属性関係テーブルを用いなくてもよい。
【0104】
例えば、挿入位置決定部46は、例えば、外部装置(例えば、広告装置10や配信装置20)に対して第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係を問い合わせ、この問い合わせ結果に基づいて広告挿入位置を決定することもできる。この場合、外部装置の制御部は、端末装置30からの問い合わせに対して第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係(例えば、相性が良い、相性が悪いなど)の情報を端末装置30へ送信する。
【0105】
なお、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツの属性情報と第2広告コンテンツの属性情報を配信装置20へ送信し、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係を問い合わせることもできる。この場合、外部装置の制御部は、端末装置30から送信される属性情報に基づいて第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係(例えば、相性が良い、相性が悪いなど)を判定し、かかる属性関係の情報を端末装置30へ送信する。
【0106】
また、第1広告コンテンツの属性情報に第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係を判定する情報を含ませるようにしてもよい。例えば、第1広告コンテンツの属性情報に属性関係テーブルの一部の情報(例えば、相性が良い第1広告コンテンツの属性情報と、相性が悪い第1広告コンテンツの属性情報)を含ませることができる。
【0107】
また、上述した例では、挿入位置決定部46は、広告コンテンツの属性関係に基づいて広告挿入位置を決定するが、さらに、スクロール速度を考慮して広告挿入位置を決定することもできる。この場合、挿入位置決定部46は、例えば、表示領域71へのページ画像の表示を表示領域71内に挿入位置候補P1〜P3のいずれかに位置する直前に広告挿入位置の決定を行うことができる。
【0108】
挿入位置決定部46は、広告コンテンツの属性関係に基づいて決定した広告挿入位置を、スクロール速度に応じて隣接する挿入位置候補へシフトする調整を行う。例えば、挿入位置決定部46は、スクロール速度が所定値以上である場合、広告コンテンツの属性関係に基づいて決定した広告挿入位置を下の挿入位置候補または上の挿入位置候補へずらす調整を行う。
【0109】
例えば、挿入位置決定部46は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性が悪く、スクロール方向が下でスクロール速度が所定値以上であれば、広告コンテンツの属性関係に基づいて決定した広告挿入位置をスクロール速度に応じた分だけ下の挿入位置候補へずらす。これにより、第1広告コンテンツを表示領域71に表示するタイミングと第2広告コンテンツを表示領域71に表示するタイミングとを適切にずらすことができる。
【0110】
また、上述の例では、第2広告コンテンツを第2コンテンツの一例として説明したが、ウェブページ70に設定される記事領域81の一部が第2コンテンツであってもよい。この場合、挿入位置決定部46は、記事領域81の各文章領域82A〜82Dに含まれる特徴語を抽出して解析し、かかる特徴語から各文章領域82A〜82Dの記事属性を判定する。
【0111】
挿入位置決定部46は、解析した文章領域82A〜82Dの記事属性の一部または全部が異なっている場合、異なる記事属性の文章領域の一部または全部をそれぞれ第2コンテンツとすることができる。
【0112】
例えば、文章領域82A、82Bの記事属性が「車」であり、文章領域82C、82Dの記事属性が「金融」である場合、文章領域82A、82Bのみを第2コンテンツとしてもよく、文章領域82C、82Dのみを第2コンテンツとしてもよい。また、文章領域82A、82Bと文章領域82C、82Dとをそれぞれ第2コンテンツすることもできる。
【0113】
挿入位置決定部46は、第2広告コンテンツC2の場合と同様に、文章領域を第2コンテンツとして、第1広告コンテンツとの属性関係に基づいて、広告挿入位置を決定することができる。なお、文章領域82A、82Bと文章領域82C、82Dとをそれぞれ第2コンテンツとした場合、挿入位置決定部46は、それぞれの第2コンテンツと第1広告コンテンツとの属性関係に基づいて、広告挿入位置を決定することができる。
【0114】
また、上述の例では、ウェブページ70のうちブラウザの表示領域71に表示される領域を可視領域VAとして説明したが、例えば、表示部32の表示領域からブラウザの表示領域71の一部が外れた領域にある場合、可視領域VAは、ウェブページ70のうち表示部32の表示領域とブラウザの表示領域71とが重なる領域に表示される領域(以下、重複表示領域と記載する)であってもよい。
【0115】
この場合、表示処理部43は、重複表示領域の座標を演算し、かかる重複表示領域の座標の情報を可視領域取得部44へ通知する。可視領域取得部44は、重複表示領域の座標の情報を取得し、挿入位置決定部46へ通知する。挿入位置決定部46は、例えば、第2広告コンテンツの属性情報が第1広告コンテンツの属性情報と相性が悪ければ、第1コンテンツ領域83と第2コンテンツ領域80とが互いに同一の重複表示領域に表示されないようにすることができる。また、挿入位置決定部46は、例えば、第2広告コンテンツの属性情報が第1広告コンテンツの属性情報と相性が良ければ、第1コンテンツ領域83と第2コンテンツ領域80とが互いに同一の重複表示領域に表示されるようにすることができる。
【0116】
[1.6.端末装置30の処理フロー]
次に、端末装置30による情報処理の手順の一例について説明する。
図13は、端末装置30による情報処理の流れの一例を説明するための図である。
図13に示す情報処理は、端末装置30の制御部35によって繰り返し実行される。
【0117】
図13に示すように、制御部35は、配信装置20からウェブページの情報(例えば、HTMLファイル)を取得し(ステップS11)、ウェブページの情報に広告要求指令があるか否かを判定する(ステップS12)。
【0118】
ウェブページの情報に広告要求指令がある場合(ステップS12;Yes)、制御部35は、広告装置10から広告要求指令に応じた広告コンテンツを取得する(ステップS13)。制御部35は、第1広告コンテンツおよび第2広告コンテンツの情報を取得したか否かを判定する(ステップS14)。
【0119】
第1広告コンテンツおよび第2広告コンテンツの情報を取得した場合(ステップS14;Yes)、制御部35は、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの属性関係に基づいて、第1広告コンテンツの挿入位置を決定する(ステップS15)。
【0120】
ステップS15の処理が終了した場合、広告指令要求がない場合(ステップS12;No)、または、第1広告コンテンツおよび第2広告コンテンツを取得していない場合(ステップS14;No)、制御部35は、表示領域71に表示するページ画像を生成する(ステップS16)。制御部35は、生成したページ画像を表示部32に表示する(ステップS17)。
【0121】
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る情報提供システムについて説明する。第1の実施形態に係る情報提供システム1では、予め挿入位置候補が設定されているのに対して、第2の実施形態に係る情報提供システムでは、記事を解析して挿入位置候補が設定される点で異なる。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態と表示制御プログラムが一部異なる点を除き、第1の実施形態に係る情報提供システム1と同様の構成であるため、以下においては、端末装置の構成について説明し、第1の実施形態に係る端末装置30と同様の要素については同一符号を付して説明を適宜省略するものとする。
【0122】
図14は、第2の実施形態に係る情報提供システムの端末装置の構成を示す図である。
図14に示すように、第2の実施形態に係る端末装置30Aは、通信部31と、表示部32と、入力部33と、記憶部34と、制御部35Aとを備える。
【0123】
制御部35Aは、記憶部34に記憶されているブラウザプログラムを実行することによって、要求部41および受付部42、表示処理部43として機能する。また、制御部35Aは、記憶部34に記憶されている表示制御プログラムを実行することによって、可視領域取得部44、属性情報取得部45、挿入位置決定部46A、候補設定部48Aおよび表示処理部43の挿入部49として機能する。なお、制御部35Aの構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0124】
候補設定部48Aは、ウェブページ70に含まれる記事に基づき、第1広告コンテンツの挿入位置の候補を設定する。候補設定部48Aは、記事のセンテンスやパラグラフを判定し、センテンスやパラグラフの文字数に基づいて第1広告コンテンツの挿入位置の候補を設定する。
【0125】
例えば、候補設定部48Aは、所定範囲の文字数毎にセンテンス間またはパラグラフ間を区切り、各区切り毎に挿入位置の候補を設定する。挿入位置決定部46Aは、候補設定部48Aによって設定された挿入位置の候補の中から広告挿入位置を決定する。これにより、端末ユーザが記事の内容を一定程度読んだあとに広告コンテンツを挿入することができることから、広告コンテンツに対する端末ユーザの不快感を抑制することができる。なお、挿入位置決定部46Aによる広告挿入位置の決定処理は、挿入位置決定部46と同様である。
【0126】
また、候補設定部48Aは、可視領域取得部44から通知された情報や第1広告コンテンツのサイズ情報に基づき、例えば、可視領域VAに同時に第1広告コンテンツと第2広告コンテンツを表示することができる挿入位置を挿入位置候補P1とし可視領域VAに同時に第1広告コンテンツと第2広告コンテンツが表示されない挿入位置を挿入位置候補P2、P3とする。
【0127】
このように、第2の実施形態に係る端末装置30Aは、ウェブページ70に含まれる記事に基づき、第1広告コンテンツの挿入位置の候補を設定することから、ウェブページ70の情報に予め第1広告コンテンツの挿入位置の候補を設定する必要がない。そのため、種々のページについて、第1広告コンテンツの挿入を容易に行うことができる。
【0128】
なお、候補設定部48Aは、例えば、第2コンテンツ領域80やその他の画像のサイズや、記事の文字サイズ、文字間隔、行間隔などに基づいて第1広告コンテンツの挿入位置の候補を設定することができる。
【0129】
なお、候補設定部48は、ウェブページ70に設定された記事領域81の各センテンスに含まれる特徴語から話題が切り替わる領域を判定し、かかる領域毎に第1コンテンツの挿入位置の候補を設定することもできる。
【0130】
[3.第3の実施形態]
次に、第3の実施形態に係る情報提供システムについて説明する。第1および第2の実施形態に係る情報提供システムでは、端末装置30、30Aにおいて、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定するのに対して、第3の実施形態に係る情報提供システムでは、配信装置において、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。以下においては、配信装置および端末装置の構成について説明し、第1の実施形態に係る配信装置20および端末装置30と同様の要素については同一符号を付して説明を適宜省略するものとする。また、第3の実施形態に係る広告装置は、第1の実施形態に係る広告装置10と同様であり、説明を省略する。
【0131】
図15は、第3の実施形態に係る配信装置20Bの構成例を示す図である。
図15に示すように、配信装置20Bは、通信部21と、記憶部22と、制御部23Bとを備える。制御部23Bは、受付部24と、配信部25Bと、第1取得部26Bと、第2取得部27Bと、挿入位置決定部28Bとを備える。
【0132】
第1取得部26Bは、ウェブページ70に挿入される第1広告コンテンツの属性情報を取得する。かかる属性情報は、例えば、後述する端末装置30Bから取得する。第2取得部27Bは、ウェブページ70に設定される第2広告コンテンツの属性情報を取得する。かかる属性情報は、例えば、後述する端末装置30Bから取得する。
【0133】
挿入位置決定部28Bは、第1広告コンテンツの属性情報と第2広告コンテンツの属性情報とに基づいて第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の決定処理は、第1および第2の実施形態に係る挿入位置決定部46と同様の処理であり、説明を省略する。
【0134】
配信部25Bは、受付部24によってページ取得要求が受け付けられた場合、ページ取得要求に応じたウェブページ70の情報を端末装置30Bへ配信し、また、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の情報を端末装置30Bへ配信する。
【0135】
図16は、第3の実施形態に係る端末装置30Bの構成例を示す図である。
図16に示すように、端末装置30Bは、通信部31と、表示部32と、入力部33と、記憶部34と、制御部35Bとを備える。制御部35Bは、要求部41Bと、受付部42Bと、表示処理部43Bとを備える。
【0136】
要求部41Bは、ユーザ操作に従って、配信装置20Bにページ取得要求を送信する。また、要求部41Bは、受付部42Bによって受け付けられたウェブページ70の情報に広告取得命令が含まれる場合に、広告取得要求を広告装置10に送信する。さらに、要求部41Bは、広告取得要求に応じて受付部42Bによって受け付けられた第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報を配信装置20Bへ送信する。
【0137】
受付部42Bは、ウェブページ70の情報、広告コンテンツの情報および第1広告コンテンツの挿入位置の情報を受け付け、受け付けた情報を記憶部34に記憶する。第1広告コンテンツの挿入位置の情報は、第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報の送信に対して広告装置10から送信される。
【0138】
表示処理部43Bは、記憶部34に記憶されたウェブページ70の情報、広告コンテンツの情報および第1広告コンテンツの挿入位置の情報に基づいて、ブラウザの表示領域に表示する画像の情報を生成し、生成した画像の情報を表示部32へ出力する。表示処理部43Bの挿入部49は、第1広告コンテンツの挿入位置の情報に基づいて、ウェブページ70に第1コンテンツ領域83を挿入する。
【0139】
このように、第3の実施形態に係る情報提供システムでは、配信装置20Bにおいて、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。そのため、端末装置30Bが第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する場合に比べて、端末装置30Bの負荷を軽減することができる。
【0140】
なお、上述した配信装置20Bの制御部23Bは、第1広告コンテンツの挿入位置の決定まで行うが、第1広告コンテンツの挿入位置に基づいて、ウェブページ70に第1コンテンツ領域83を挿入することもできる。すなわち、制御部23Bは、挿入部49と同様の処理を行うこともできる。この場合、端末装置30Bにおいて、挿入部49は用いられない。
【0141】
また、上述した配信装置20Bは、第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報は広告装置10から取得するようにしてもよい。この場合、広告装置10は、端末装置30Bへ配信した第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報を配信装置20Bへ送信する。
【0142】
[4.第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る情報提供システムについて説明する。上述した第3の実施形態に係る情報提供システムでは、配信装置20Bにおいて、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定するが、第4の実施形態に係る情報提供システムでは、広告装置において、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。以下においては、広告装置について説明し、第1の実施形態に係る広告装置10と同様の要素については同一符号を付して説明を適宜省略するものとする。また、第4の実施形態に係る配信装置および端末装置は、上述した配信装置20および端末装置30Bと同様の構成であり、説明を省略する。
【0143】
図17は、第4の実施形態に係る広告装置10Cの構成例を示す図である。
図17に示すように、広告装置10Cは、通信部11と、記憶部12と、制御部13Cとを備える。制御部13Cは、受付部14と、配信部15Cと、第1取得部16Cと、第2取得部17Cと、挿入位置決定部18Cとを備える。
【0144】
第1取得部16Cは、ウェブページ70に挿入される第1広告コンテンツの属性情報を取得する。第2取得部17Cは、ウェブページ70に設定される第2広告コンテンツの属性情報を取得する。記憶部12には、広告取得要求を行った端末装置30Bへ送信される第1広告コンテンツおよび第2広告コンテンツの属性情報が記憶されており、第1取得部16Cおよび第2取得部17Cは、記憶部12から第1広告コンテンツの属性情報および第2広告コンテンツの属性情報を取得する。
【0145】
挿入位置決定部18Cは、第1広告コンテンツの属性情報と第2広告コンテンツの属性情報とに基づいて第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の決定処理は、例えば、第1および第2の実施形態に係る挿入位置決定部46と同様の処理であり、説明を省略する。なお、挿入位置決定部18Cは、例えば、挿入位置候補の情報を配信装置20または端末装置30Bから取得することができる。
【0146】
配信部15Cは、受付部14によって広告取得要求が受け付けられた場合、広告取得要求に応じた第1広告コンテンツおよび第2広告コンテンツを端末装置30Bへ配信し、また、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の情報を端末装置30Bへ配信する。
【0147】
このように、第4の実施形態に係る情報提供システムでは、広告装置10Cにおいて、第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。そのため、端末装置30Bが第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する場合に比べて、端末装置30Bの負荷を軽減することができる。
【0148】
なお、挿入位置決定部18Cは、挿入位置候補の情報を取得できない場合、ウェブページ70において第2広告コンテンツに対する距離が近い挿入位置候補か、遠い挿入位置候補かを示す情報を第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の情報とすることもできる。
【0149】
端末装置30Bの挿入部49は、広告装置10Cから送信される「近い挿入位置候補」を示す情報であれば、例えば、挿入位置候補P1に第1広告コンテンツを挿入し、広告装置10Cから送信される「遠い挿入位置候補」を示す情報であれば、例えば、挿入位置候補P3に第1広告コンテンツを挿入する。
【0150】
また、配信部15Cは、配信部15Cの情報に第1広告コンテンツのウェブページ70への挿入位置の情報を付加して端末装置30Bへ配信することもできる。
【0151】
また、上述した実施形態では、広告装置と配信装置とを分けて説明したが、例えば、広告装置と配信装置とを一つの配信装置として、一以上のサーバ装置で構成することもできる。
【0152】
[5.その他の実施形態]
上述した実施形態に係る挿入位置決定部46、46A、28Bは、ウェブページ70のX方向の位置も第1広告コンテンツの挿入位置の候補とすることができる。この場合、挿入位置決定部46、46A、28Bは、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツの位置関係を考慮することができる。
【0153】
例えば、挿入位置決定部46、46A、28Bは、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性が良い場合には、左右方向(X方向)の位置が第1広告コンテンツと第2広告コンテンツと同様になるように設定する。一方、挿入位置決定部46、46A、28Bは、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性が悪い場合には、左右方向(X方向)の位置が第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとが反対側になるように設定する。
【0154】
また、上述した実施形態に係る挿入位置決定部46、46A、28Bは、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性が悪い場合には、第1広告コンテンツを挿入しないこともできる。この場合、要求部41、41Bは、広告装置10へ広告取得要求を再度送信し、受付部42、42Bにより別の第1広告コンテンツを受け付ける。挿入位置決定部46、46A、28Bは、受付部42、42Bにより受け付けた別の第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性に基づいて広告挿入位置を決定する。
【0155】
また、上述した実施形態では、挿入位置決定部46、46A、28Bにより一つの第1広告コンテンツの挿入位置を決定する例を説明したが、複数の第1広告コンテンツをそれぞれ異なる挿入位置に挿入することができる。挿入位置決定部46、46A、28Bは、例えば、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツとの相性が良いものから順に上方から挿入位置候補を選択して第1広告コンテンツを挿入することができる。また、挿入位置決定部46、46A、28Bは、第2広告コンテンツとの属性関係が同程度である第1広告コンテンツが複数ある場合、左右方向(X方向)に隣接して配置させることができる。
【0156】
また、上述した実施形態では、第1広告コンテンツの挿入位置の候補を上下方向(Y方向)に設ける例を説明したが、挿入位置の候補は上下方向に限定されない。例えば、第1広告コンテンツの挿入位置の候補を左右方向(X方向)に設けたり、第1広告コンテンツの挿入位置の候補を上下方向および左右方向に設けることもできる。
【0157】
また、第1の実施形態の端末装置30による挿入位置決定処理(第1挿入位置決定処理)と第2の実施形態の端末装置30Aによる挿入位置決定処理(第2挿入位置決定処理)とを、表示制御プログラムに含まれるモード情報に基づいて切り替えることができる。例えば、モード情報として、第1挿入位置決定処理の情報と第2挿入位置決定処理の情報を含み、挿入位置決定部46は、例えば、表示制御プログラムに含まれるモード情報に応じた挿入位置決定処理で広告挿入位置を決定することができる。
【0158】
なお、挿入位置決定モードは、表示制御プログラムに含まれるモード情報に基づいて決定されることから、ウェブページ70毎に挿入位置決定処理を設定することができるが、第1広告コンテンツ毎または第2広告コンテンツ毎に挿入位置決定処理を設定してもよい。
【0159】
また、上述した実施形態では、挿入位置決定部46、46A、28Bは、広告コンテンツの属性関係に加えスクロール速度を考慮して広告挿入位置を決定することもできるが、広告コンテンツの属性関係に加え、スクロール位置を考慮して広告挿入位置を決定することもできる。
【0160】
例えば、端末ユーザによるスクロール操作の位置(例えば、端末ユーザの接触位置)が第2コンテンツ領域80を含む所定領域である場合、端末ユーザが第2広告コンテンツを見ている可能性が少ないと推測される。そのため、挿入位置決定部46、46A、28Bは、スクロール操作の位置が第2コンテンツ領域80を含む所定領域である場合、第1広告コンテンツの挿入位置をシフトして調整することができる。
【0161】
例えば、挿入位置決定部46、46A、28Bは、スクロール操作の位置が第2コンテンツ領域80を含む所定領域であり、かつ、第1広告コンテンツと第2広告コンテンツの相性が悪い場合、広告挿入位置を挿入位置候補P3から挿入位置候補P2へシフトすることができる。
【0162】
また、上述においては、端末装置30は、ブラウザプログラムと配信装置20から送信される表示制御プログラムとによって、上述した処理を行う例を説明したが、端末装置30は、表示制御プログラムを予め記憶部34に記憶しておくようにしても良い。また、ブラウザプログラムに表示制御プログラムを含めても良い。また、ブラウザプログラムに表示制御プログラムを含めても良く、結果的に端末装置30、30A、30Bにおいて上述した処理を実行できればよい。
【0163】
[6.ハードウェア構成]
なお、上述した実施形態における広告装置10、配信装置20および端末装置30は、例えば、
図18に示すような構成のコンピュータ100がプログラムを実行することによって実現される。
図18は、プログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ100は、CPU101、RAM102、ROM(Read Only Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、通信インターフェイス(I/F)105、入出力インターフェイス(I/F)106、およびメディアインターフェイス(I/F)107を備える。
【0164】
CPU101は、ROM103またはHDD104に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM103は、コンピュータ100の起動時にCPU101によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0165】
HDD104は、CPU101によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。例えば、コンピュータ100が上述した実施形態に係る広告装置10として機能する場合、HDD104は、例えば、記憶部12と同様のデータを記憶する。また、コンピュータ100が上述した実施形態に係る配信装置20、20Bとして機能する場合、HDD104は、例えば、記憶部22と同様のデータを記憶する。また、コンピュータ100が上述した実施形態に係る端末装置30、30A、30Bとして機能する場合、HDD104は、例えば、記憶部34と同様のデータを記憶する。通信インターフェイス105は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU101へ送り、CPU101が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0166】
CPU101は、入出力インターフェイス106を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU101は、入出力インターフェイス106を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU101は、生成したデータを、入出力インターフェイス106を介して出力装置へ出力する。
【0167】
メディアインターフェイス107は、記録媒体108に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM102を介してCPU101に提供する。CPU101は、当該プログラムを、メディアインターフェイス107を介して記録媒体108からRAM102上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体108は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0168】
コンピュータ100が上述した実施形態に係る広告装置10として機能する場合、コンピュータ100のCPU101は、RAM102上にロードされたプログラムを実行することにより、例えば、受付部14および配信部15の各機能を実現する。
【0169】
また、コンピュータ100が上述した実施形態に係る配信装置20、20Bとして機能する場合、コンピュータ100のCPU101は、RAM102上にロードされたプログラムを実行することにより、例えば、受付部24、配信部25、25B、第1取得部26B、第2取得部27B、挿入位置決定部28Bの各機能を実現する。
【0170】
また、コンピュータ100が上述した実施形態に係る端末装置30、30A、30Bとして機能する場合、コンピュータ100のCPU101は、RAM102上にロードされたプログラムや配信装置20、20Bまたは広告装置10から受信した表示制御プログラムを実行することにより、例えば、要求部41、41B、受付部42、42B、表示処理部43、43B、可視領域取得部44、属性情報取得部45、挿入位置決定部46、46A、候補設定部48Aおよび挿入部49の各機能を実現する。
【0171】
コンピュータ100のCPU101は、プログラムを、記録媒体108から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0172】
[7.効果]
実施形態に係る配信装置20は、配信部25を備える。かかる配信部25は、端末装置30の表示部32に表示されるページに挿入される第1コンテンツ(例えば、第1広告コンテンツ)を制御する表示制御プログラム(制御情報の一例)を端末装置30、30Aに配信する。表示制御プログラムは、決定手順および挿入手順を端末装置30、30Aに実行させる。決定手順は、ウェブページ70(ページの一例)に設定される第2コンテンツ(例えば、第2広告コンテンツや記事の文章)と第1コンテンツとの属性関係に基づいて、第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。挿入手順は、決定手順において決定された挿入位置に第1コンテンツを挿入する。
【0173】
これにより、第2コンテンツに対し、第1コンテンツを適切な位置に挿入することができる。
【0174】
また、表示制御プログラムは、ウェブページ70のうちブラウザの表示領域71に表示される領域の情報を可視領域VAの情報として取得する可視領域取得手順を端末装置30、30Aに実行させる。決定手順は、属性関係が特定の属性関係である場合、第1コンテンツおよび第2コンテンツのいずれか一方が可視領域VA外になる位置を挿入位置として決定する。
【0175】
例えば、第1コンテンツと第2コンテンツとの相性が悪い場合には、第1コンテンツおよび第2コンテンツのいずれか一方が可視領域VA外になるように、第1コンテンツがウェブページ70に挿入される。そのため、例えば、ウェブページ70やコンテンツに対して端末ユーザに悪いイメージを与えてしまうことを防止することができる。
【0176】
また、表示制御プログラムは、可視領域取得手順を端末装置30、30Aに実行させる。可視領域取得手順は、ウェブページ70のうちブラウザの表示領域71に表示される領域の情報を可視領域VAの情報として取得する。決定手順は、属性関係が特定の属性関係である場合、第1コンテンツおよび第2コンテンツが共に可視領域VA内になる位置を挿入位置として決定する。
【0177】
例えば、第1コンテンツと第2コンテンツとの相性が良い場合には、例えば、第1コンテンツおよび第2コンテンツが共に可視領域VA内になるように、1コンテンツがウェブページ70に挿入される。そのため、例えば、コンテンツ同士の相乗効果を発揮させることができる。
【0178】
また、可視領域VAは、ウェブページ70のうちブラウザに表示される領域全体、または、ウェブページ70のうちブラウザに表示されかつ表示部32に表示される領域の重複部分である。
【0179】
これにより、例えば、表示部32の表示領域から表示領域71の一部が外れた領域にある場合であっても、端末ユーザが視認している領域に基づいて第1コンテンツの挿入位置を決定することができる。
【0180】
また、決定手順は、第1コンテンツの挿入位置を、ウェブページ70に表示される記事内の位置から決定する。
【0181】
これにより、端末ユーザは、記事を読みながら第1コンテンツを認識するため、端末ユーザにより第1コンテンツが注目される確率を高めることができる。
【0182】
また、第2コンテンツは、第2広告コンテンツであってもウェブページ70に表示される記事の一部分であってもよい。
【0183】
ウェブページ70に表示される記事の一部分を第2コンテンツとした場合、記事内容に応じた適切な位置に第1コンテンツを挿入することができる。
【0184】
また、決定手順は、ウェブページ70に予め設定された記事内の複数の位置の中から第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。
【0185】
これにより、第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置の決定を容易に行うことができる。
【0186】
また、表示制御プログラムは、設定手順を端末装置30、30Aに実行させる。設定手順は、記事に基づき、第1コンテンツの挿入位置の候補を設定する。決定手順は、設定手順によって設定された挿入位置の候補の中から、第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。
【0187】
これにより、ウェブページ70の情報に予め第1コンテンツの挿入位置の候補を設定する必要がないため、種々のウェブページについて、第1コンテンツの挿入を容易に行うことができる。
【0188】
また、表示制御プログラムは、第1取得手順および第2取得手順を端末装置30、30Aに実行させる。第1取得手順は、第1コンテンツの属性情報を取得する。第2取得手順は、第2コンテンツの属性情報を取得する。決定手順は、第1コンテンツの属性情報と第2コンテンツの属性情報とに基づいて、第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。
【0189】
これにより、端末装置30、30Aにおいて、第1コンテンツと第2コンテンツとの属性関係を判定することができる。
【0190】
また、配信装置20Bまたは広告装置10C(配信装置の一例)は、第1取得部26B、16C、第2取得部27B、17Cおよび挿入位置決定部28B、18C(決定部の一例)を備える。第1取得部26B、16Cは、端末装置30Bの表示部32に表示されるウェブページ70に挿入される第1コンテンツの属性情報を取得する。また、第2取得部27B、17Cは、ウェブページ70に設定される第2コンテンツの属性情報を取得する。挿入位置決定部28B、18Cは、第1コンテンツの属性情報と第2コンテンツの属性情報とに基づいて第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。
【0191】
これにより、端末装置30、30Aが第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する場合に比べて、端末装置30Bの負荷を軽減することができる。
【0192】
また、端末装置30、30A(表示制御装置の一例)は、挿入位置決定部46、46Aと挿入部49を備える。挿入位置決定部46、46Aは、表示部32に表示されるウェブページ70に挿入される第1コンテンツとウェブページ70に設定される第2コンテンツとの属性関係に基づいて、第1コンテンツのウェブページ70への挿入位置を決定する。挿入部49は、挿入位置決定部46、46Aにより決定された挿入位置に第1コンテンツを挿入する。
【0193】
これにより、端末装置30、30Aは、第2コンテンツに対し、第1コンテンツを適切な位置に挿入することができる。
【0194】
[8.その他]
上述した広告装置10および配信装置20は、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0195】
また、図中(例えば
図3、
図5、
図6など)の矢印は、データや制御などの流れについて主要な方向を補助的に示すもので、他の流れを否定するものでも、方向の限定を意味するものでもない。
【0196】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。