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特開2015-211355マイク用のバイアス回路、オーディオインタフェース回路、電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-211355(P2015-211355A)
(43)【公開日】2015年11月24日
(54)【発明の名称】マイク用のバイアス回路、オーディオインタフェース回路、電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04R 3/00 20060101AFI20151027BHJP
   H03F 3/343 20060101ALI20151027BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20151027BHJP
【FI】
   H04R3/00 320
   H03F3/343
   H04M1/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-92053(P2014-92053)
(22)【出願日】2014年4月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太
(72)【発明者】
【氏名】江籠 弘嗣
【テーマコード(参考)】
5D220
5J500
5K127
【Fターム(参考)】
5D220BA23
5J500AA03
5J500AA11
5J500AA58
5J500AC00
5J500AC46
5J500AF20
5J500AH25
5J500AH26
5J500AH29
5J500AK00
5J500AK01
5J500AK12
5J500AK34
5J500AK42
5J500AK47
5J500AK64
5J500AM05
5J500AM21
5J500AS08
5J500AS13
5J500AT01
5J500AT03
5J500RU06
5K127BA03
5K127MA08
5K127MA34
5K127MA35
(57)【要約】
【課題】音質を改善したマイク用のバイアス回路を提供する。
【解決手段】バイアス回路10は、マイク2にバイアス電圧VBIASを供給する。可変利得増幅器104は、基準電圧VREFを増幅する。ローパスフィルタ106は、可変利得増幅器104の高周波成分を除去する。ボルテージフォロアアンプ108は、ローパスフィルタ106の出力電圧を受け、マイク2に供給する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクにバイアス電圧を供給するバイアス回路であって、
基準電圧を増幅する可変利得増幅器と、
前記可変利得増幅器の高周波成分を除去するローパスフィルタと、
前記ローパスフィルタの出力電圧を受け、前記マイクに供給するボルテージフォロアアンプと、
を備えることを特徴とするバイアス回路。
【請求項2】
前記ローパスフィルタのカットオフ周波数は、50Hzより低いことを特徴とする請求項1に記載のバイアス回路。
【請求項3】
前記ローパスフィルタは、RCフィルタであることを特徴とする請求項1または2に記載のバイアス回路。
【請求項4】
前記可変利得増幅器は、非反転増幅器であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のバイアス回路。
【請求項5】
前記可変利得増幅器は、
その非反転入力端子に前記基準電圧を受ける演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力電圧を可変の分圧比で分圧し、前記演算増幅器の反転入力端子に入力する可変分圧回路と、
を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のバイアス回路。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載のバイアス回路と、
前記マイクの出力信号を増幅するマイクアンプと、
前記マイクアンプの出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、
前記デジタル信号に信号処理を施すデジタル信号処理部と、
を備えることを特徴とするオーディオインタフェース回路。
【請求項7】
ひとつの半導体基板上に一体集積化されることを特徴とする請求項6に記載のオーディオインタフェース回路。
【請求項8】
マイクと、
請求項6または7に記載のオーディオインタフェース回路と、
を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクにバイアス電圧を供給するバイアス回路に関する。
【背景技術】
【0002】
カムコーダ、デジタルカメラ、携帯電話端末、タブレット端末など、録音機能や通話機能を備える電子機器は、マイクと、マイクをバイアスするバイアス回路、マイクからの電気信号を増幅するアンプが搭載される。
【0003】
図1は、本発明者が検討したマイク用のバイアス回路の回路図である。バイアス回路30は、電圧源32、可変利得増幅器34を備え、マイク2に供給すべきバイアス電圧VBIASを生成する。バイアス回路30の出力端には、位相補償用のキャパシタC1が接続され、バイアス電圧VBIASは抵抗R1を介してマイク2に供給される。
【0004】
電圧源32は、安定化された電圧VREGを分圧し、基準電圧VREFを生成する。可変利得増幅器34は、非反転アンプであり、基準電圧VREFを利得倍し、バイアス電圧VBIASを出力する。バイアス電圧VBIASの適切なレベルは、マイク2の種類に応じて異なる。そこでマイク2ごとに最適なバイアス電圧VBIASを供給するために、可変利得増幅器34の利得が設定される。
【0005】
マイク2は、入力された音響信号を電気信号に変換する。電気信号のうち、DCバイアス成分を除く交流成分は、DCブロック用のキャパシタC2を介して、マイクアンプ40に入力される。マイクアンプ40は微弱な電気信号を増幅する。A/Dコンバータ42は、マイクアンプ40の出力をデジタル信号に変換する。図1のバイアス回路30を公知技術と認定してはならない。マイクアンプ40、A/Dコンバータ42は、バイアス回路30とともにオーディオインタフェース回路4rに集積化されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−236383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者は、図1のバイアス回路30について検討した結果、以下の課題を認識するに至った。A/Dコンバータ42の後段には、図示しないデジタル回路が搭載される。デジタル回路において生成されるクロック信号に起因する高周波ノイズは、接地ラインを経由して、バイアス回路30に混入する。具体的には、図1には、グランドから混入経路(i)〜(iii)を経由して、バイアス電圧VBIASにノイズが混入し、バイアス電圧VBIASのノイズが、キャパシタC2を介してマイクアンプ40に入力され、音質を低下させる。
【0008】
特に、経路(i)、(ii)の経路で混入するノイズは、可変利得増幅器34によって増幅されることとなるため、音質を低下させる要因となる。
【0009】
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、音質を改善したマイク用のバイアス回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のバイアス回路は、マイクにバイアス電圧を供給するバイアス回路であって、基準電圧を増幅する可変利得増幅器と、可変利得増幅器の高周波成分を除去するローパスフィルタと、ローパスフィルタの出力電圧を受け、マイクに供給するボルテージフォロアアンプと、を備える。
【0011】
この態様によると、可変利得増幅器の後段にボルテージフォロアアンプを設け、それらの間にフィルタを挿入することで、マイクに対して十分な駆動能力を維持しつつ、バイアス電圧に含まれるノイズ成分を低減できるため、音質を改善できる。
【0012】
ローパスフィルタのカットオフ周波数は、50Hzより低くてもよい。これにより、音質に影響するオーディオ帯域のノイズ成分を好適に除去することができる。
【0013】
ローパスフィルタは、RCフィルタであってもよい。
【0014】
可変利得増幅器は、非反転増幅器であってもよい。
【0015】
可変利得増幅器は、その非反転入力端子に基準電圧を受ける演算増幅器と、演算増幅器の出力電圧を可変の分圧比で分圧し、演算増幅器の反転入力端子に入力する可変分圧回路と、を含んでもよい。
【0016】
本発明の別の態様は、オーディオインタフェース回路に関する。オーディオインタフェース回路は、上述のいずれかの態様のバイアス回路と、マイクの出力信号を増幅するマイクアンプと、マイクアンプの出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、デジタル信号に信号処理を施すデジタル信号処理部と、を備える。
【0017】
オーディオインタフェース回路は、ひとつの半導体基板上に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのICとして集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
【0018】
本発明の別の態様は電子機器に関する。電子機器は、マイクと、上述のオーディオインタフェース回路と、を備える。
【0019】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るバイアス回路によれば、音声を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明者が検討したマイク用のバイアス回路の回路図である。
図2】実施の形態に係るバイアス回路を備えるオーディオインタフェース回路の回路図である。
図3図3(a)は、図2のオーディオインタフェース回路のスペクトルであり、図3(b)は、図1のオーディオインタフェース回路のスペクトルである。
図4】オーディオインタフェース回路を備える電子機器のブロック図である。
図5図5(a)、(b)は、電子機器を示す図である。
図6】第2変形例に係るバイアス回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0023】
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0024】
図2は、実施の形態に係るバイアス回路10を備えるオーディオインタフェース回路(コーデックICともいう)4の回路図である。オーディオインタフェース回路4は、バイアス回路10に加えて、マイクアンプ40、A/Dコンバータ42を備え、ひとつの半導体基板に一体集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。
【0025】
オーディオインタフェース回路4の電源(VDD)端子には、電源電圧VDDが供給される。オーディオインタフェース回路4内の各素子は、電源電圧VDDを受けて動作する。オーディオインタフェース回路4のマイクバイアス(MICBIAS)端子と、マイク2の間には、バイアス用抵抗R1が設けられる。MICBIAS端子には、位相補償用のキャパシタC1が接続される。またマイク2は、DCブロック用のキャパシタC2を介して、オーディオインタフェース回路4のマイク入力(MICIN)端子と接続される。
【0026】
マイクアンプ40は、MICIN端子に入力されたオーディオ電気信号を増幅する。A/Dコンバータ42は、マイクアンプ40の出力をデジタルオーディオ信号に変換する。
【0027】
バイアス回路10は、バイアス電圧VBIASを生成し、MICBIAS端子および抵抗R1を介して、マイク2に供給する。バイアス回路10は、電圧源102、可変利得増幅器104、ローパスフィルタ106、ボルテージフォロアアンプ108を備える。
【0028】
電圧源102は、基準電圧VREFを生成する。たとえば電圧源102は、LDO(Low Drop Output)110、抵抗R11〜R13を含む。LDO110は、電源電圧VDDを受け、所定レベルに安定化された内部電源電圧VREGを生成する。内部電源電圧VREGは、電圧源102の他、図示しないデジタル回路等にも供給される。たとえばVDD=3.3V、VREG=1.8Vである。
【0029】
抵抗R11,R12は、内部電源電圧VREGを分圧し、基準電圧VREFを生成する。基準電圧VREFは、抵抗R13を介して後段の可変利得増幅器104に供給される。第1演算増幅器112の入力インピーダンスが十分高い場合、抵抗R13は省略してもよい。
【0030】
可変利得増幅器104は、基準電圧VREFを増幅する。可変利得増幅器104は、非反転増幅器であって、第1演算増幅器112および分圧回路114を含む。第1演算増幅器112の非反転入力端子(+)には、基準電圧VREFが入力される。分圧回路114は、第1演算増幅器112の出力電圧VO1を可変の分圧比で分圧し、第1演算増幅器112の反転入力端子(−)に入力する。分圧回路114は抵抗R21,R22を含み、分圧比Kは、式(1)で与えられる。
K=R22/(R21+R22) …(1)
抵抗R21,R22の少なくとも一方は可変抵抗である。可変利得増幅器104の利得gは、式(2)となる。
g=1/K=(R21+R22)/R22 …(2)
【0031】
ローパスフィルタ106は、可変利得増幅器104の高周波成分を除去する。ローパスフィルタ106は、0HzのDC成分のみを通過すればよいため、そのカットオフ周波数fcは、なるべく低く、たとえば50Hz以下とすることが好ましい。より好ましくは、カットオフ周波数fcは、マイク2の周波数帯域の下限より低いことが好ましい。ローパスフィルタ106はRCフィルタであり、抵抗R31と外付けのキャパシタC31を含む。
【0032】
ボルテージフォロアアンプ108は、ローパスフィルタ106の出力電圧VO2を受ける。ボルテージフォロアアンプ108の出力電圧が、バイアス電圧VBIASとしてマイク2に供給される。ボルテージフォロアアンプ108は、出力端子と反転入力端子間がショートされた第2演算増幅器116を含む。
【0033】
以上がバイアス回路10の構成である。続いてその動作を説明する。
【0034】
図2には、バイアス回路10における接地ライン44からのノイズ混入経路(i)〜(iii)が示される。これらの経路から混入するノイズは、ローパスフィルタ106により除去あるいは減衰される。
【0035】
またローパスフィルタ106の後段にはボルテージフォロアアンプ108が設けられるが、ボルテージフォロアアンプ108においては、第2演算増幅器116の下側電源端子118のみが接地ライン44と接続されており、そのほかのノイズ混入経路は存在しない。
【0036】
このバイアス回路10によれば、図1のバイアス回路30と比べて、接地ライン44から、バイアス回路10を介してMICIN端子に回り込むノイズを低減できるため、マイクアンプ40の入力信号のS/N比を高めることができ、音質を改善することができる。
【0037】
図2のバイアス回路10の効果を検証するために、図2図1のオーディオインタフェース回路それぞれについて、MICIN端子に入力される信号のスペクトルを測定した。図3(a)は、図2のオーディオインタフェース回路のスペクトルであり、図3(b)は、図1のオーディオインタフェース回路のスペクトルである。図3(a)、(b)において、たとえば420Hz付近に着目すると、図3(b)のノイズレベルは−70dBFS(Full Scale)であるのに対して、図3(a)のノイズレベルは−110dBFSであり、40dBの改善が確認される。図3(a)に示されるように、そのほかの周波数においても、図2のバイアス回路10では、ノイズのフロアレベルが−110dBFS以下に抑えられており、S/N比が改善されることが確認された。
【0038】
(用途)
図4は、オーディオインタフェース回路4を備える電子機器500のブロック図である。電子機器500は、カムコーダ、デジタルカメラ、携帯電話端末、タブレット端末など、録音機能や通話機能を備えるデバイスである。電子機器500は、マイク2、オーディオインタフェース回路4およびメモリ6を備える。
【0039】
オーディオインタフェース回路4は、A/Dコンバータ42の後段に設けられたDSP(Digital Signal Processor)46をさらに備える。DSP46は、A/Dコンバータ42によりデジタル信号に変換されたオーディオ信号に対して、さまざまな信号処理を施す。DSP46による信号処理としては、オーディオエンコード、イコライジング、ボリウム制御などが例示される。DSP46によりエンコードされたオーディオ信号は、メモリ6に記録される。
【0040】
図5(a)、(b)は、電子機器500を示す図である。図5(a)の電子機器500aはカムコーダであり、マイク2、オーディオインタフェース回路4、メモリ6に加えて、撮像素子502、画像処理回路504、レンズ506等を備える。オーディオインタフェース回路4、画像処理回路504は基板510に実装される。
【0041】
レンズ506を通過した光は、撮像素子502により電気信号に変換され、画像処理回路504により画像処理され、エンコードされた後に、メモリ6に格納される。それと並行して、マイク2およびオーディオインタフェース回路4は音声を記録する。
【0042】
図5(b)の電子機器500bは、スマートホンである。この電子機器500bにおいてマイク2およびオーディオインタフェース回路4は、音声通話に用いられる。オーディオインタフェース回路4により生成されるデジタル音声信号は、ベースバンド回路512に入力される。ベースバンド回路512は、デジタル音声信号を符号化する。RF(Radio Frequency)回路514は、ベースバンド回路512からの信号を高周波信号に変換し、図示しないアンテナから送信する。
【0043】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0044】
(第1変形例)
図2のローパスフィルタ106は、LCフィルタであってもよい。
【0045】
(第2変形例)
ローパスフィルタ106およびボルテージフォロアアンプ108は、アクティブフィルタとして一体に構成されてもよい。図6は、第2変形例に係るバイアス回路10aの回路図である。ローパスフィルタ106aおよびボルテージフォロアアンプ108は、2次のアクティブフィルタを構成する。なおローパスフィルタの次数は特に限定されない。ローパスフィルタ106aのキャパシタは、オーディオインタフェース回路4に外付けされる。この変形例によっても、図2と同様の効果を得ることができる。
【0046】
(第3変形例)
可変利得増幅器104は、反転増幅器であってもよい。また、電圧源102は分圧回路以外の構成、たとえばツェナーダイオードを用いた定電圧回路などを用いてもよい。
【0047】
実施の形態にもとづき、具体的な用語を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0048】
2…マイク、4…オーディオインタフェース回路、6…メモリ、10…バイアス回路、102…電圧源、104…可変利得増幅器、106…ローパスフィルタ、108…ボルテージフォロアアンプ、110…LDO、112…第1演算増幅器、114…分圧回路、116…第2演算増幅器、30…バイアス回路、32…電圧源、34…可変利得増幅器、40…マイクアンプ、42…A/Dコンバータ、44…接地ライン、46…DSP、500…電子機器、502…撮像素子、504…画像処理回路、506…レンズ、510…基板、512…ベースバンド回路、514…RF回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6