前記1種以上の第1のモノマーと、前記1種以上の第2のモノマーとを酸触媒の存在下で有機溶媒中で反応させることを含む請求項1のポリマー系反応生成物を製造する方法。
基体上に請求項8に記載の組成物の層を配置し、有機溶媒を除去してポリマー系反応生成物層を形成し、前記ポリマー系反応生成物層上にフォトレジストの層を配置し、前記フォトレジスト層をマスクを通して化学線に露光し、露光された前記フォトレジスト層を現像してレジストパターンを形成し、および前記パターンを前記ポリマー系反応生成物層に転写して、前記基体の部分を露出させることを含む、パターン形成された層を形成する方法。
前記パターン形成されたポリマー系反応生成物層および前記基体の露出した部分の上に共形的なケイ素含有層を配置する工程、前記ケイ素含有層を部分的にエッチングして、前記パターン形成されたポリマー系反応生成物層の頂部表面、および前記基体の一部分を露出させる工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において使用される場合、ある構成要素が別の構成要素の「上に配置される」と称される場合には、そのある構成要素はその別の構成要素の直接上に配置されていてもよいし、またはこれらの間に介在構成要素が存在していてもよい。これに対して、ある構成要素が別の構成要素の「直接上に配置されている」と称される場合には、介在構成要素は存在していない。
【0011】
様々な構成要素、部品、領域、層および/またはセクションを説明するために、第1、第2、第3などの用語が本明細書において使用されうるが、これら構成要素、部品、領域、層および/またはセクションはこれらの用語により限定されるべきではないと理解されるであろう。これらの用語はある構成要素、部品、領域、層またはセクションを別の構成要素、部品、領域、層またはセクションから区別するためだけに使用される。よって、以下で論じられる第1の構成要素、部品、領域、層またはセクションは、本発明の教示から逸脱することなく、第2の構成要素、部品、領域、層またはセクションと称されることができた。
【0012】
本明細書を通して使用される場合、文脈が明らかに他のことを示さない限りは、以下の略語は以下の意味を有するものとする:℃=摂氏度;g=グラム;ppm=百万あたりの部;μm=ミクロン=マイクロメートル;nm=ナノメートル;Å=オングストローム;L=リットル;およびmL=ミリリットル。他に示されない限りは、全ての量は重量パーセントであり、および全ての比率はモル比である。全ての数値範囲はその全てを含むものであり、そしてそのような数値範囲が合計で100%になることに制約されることが明らかである場合以外は任意に組み合わせ可能である。略語「重量%」とは、他に示されない限りは、参照される組成物の全重量を基準にした重量パーセントを表す。
【0013】
本明細書を通して使用される場合、「フィーチャ」は基体上の、および特に半導体ウェハ上の形状を意味する。用語「アルキル」は線状、分岐および環式アルキルを含む。同様に、「アルケニル」とは、線状、分岐および環式アルケニルをいい、「アルキニル」とは、線状、分岐および環式アルキニルをいう。「硬化」の用語は、材料または組成物の分子量を増大させる、重合または縮合のような任意のプロセスを意味する。「硬化性」とは特定の条件下で硬化(重合)しうる任意の材料を意味する。用語「オリゴマー」とは、さらに硬化できる、ダイマー、トリマー、テトラマーおよび他の比較的低分子量の材料を意味する。冠詞「a」、「an」および「the」は単数および複数を表す。
【0014】
「アリール」とは、芳香族炭素環、芳香族複素環およびこれらの混合物を含むことができる芳香環系を意味する。アリール部分が芳香族炭素環系であるのが好ましい。本発明において使用するのに適した各アリール部分は1以上の芳香環、および好ましくは2以上の縮合芳香環を含む。好ましくは、式(1)および式(2)のそれぞれにおける少なくとも1つのアリール部分が2以上の縮合芳香環を含み、より好ましくは各アリール部分が2〜7個の縮合芳香環を含む。各アリール部分が2〜6個の縮合芳香環を含むのがさらに好ましく、2〜5個の縮合芳香環がさらにより好ましい。
【0015】
本発明のポリマー系反応生成物は、様々な電子デバイス製造プロセスにおいて下層として使用するのに特に適した芳香族樹脂である。これら樹脂は、メタン炭素がOH、SHまたはO−アルキルで置換されており、かつ各アリール部分がOH、SHおよびO−アルキルから選択される置換基を含んでいない1種以上、好ましくは1種の第1のジアリール置換メタンモノマーを、メタン炭素がOH、SHまたはO−アルキルで置換されており、かつ少なくとも1つのアリール部分がOH、SHまたはO−アルキルで置換されている1種以上の第2のジアリール置換メタンモノマーと反応させることにより製造される。本発明の芳香族樹脂は、式(1)
【化7】
(式中、Ar
1およびAr
2は独立して芳香族部分を表し、R
1およびR
2は独立して(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、X
1はOH、SHおよびOR
3から選択され、R
3は(C
1−C
20)アルキルであり、n1およびn2のそれぞれは0〜5から独立して選択される整数であり、R
1およびR
2は一緒になって5〜7員の縮合環を形成していてよい)
の1種以上の第1のモノマーと、
式(2)
【化8】
(式中、Ar
3およびAr
4は独立して芳香族部分を表し、R
4はヒドロキシ、(C
1−C
20)アルキル、(C
1−C
20)アルコキシ、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、メルカプト、(C
1−C
20)アルキルチオ、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、R
5は(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、X
2はOH、SHおよびOR
6から選択され、R
6は(C
1−C
20)アルキルであり、n3は0〜4の整数であり、n4は0〜5の整数であり、R
4およびR
5は一緒になって5〜7員の縮合環を形成していてよい)
の1種以上の第2のモノマーと、
場合によっては、式(3)
【化9】
(式中、R
7はヒドロキシ、(C
1−C
20)アルキル、(C
1−C
20)アルコキシ、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、メルカプト、(C
1−C
20)アルキルチオ、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、R
8は(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニルおよび(C
7−C
30)アラルキルから選択され、X
3はOH、SHおよびOR
9から選択され、R
9は(C
1−C
20)アルキルであり、並びにAr
5は芳香族部分である)
の1種以上の第3のモノマーとの反応生成物である。
【0016】
第1のモノマーとして有用な化合物は式(1)を有し
【0018】
式中、Ar
1およびAr
2は独立して芳香族部分を表し、R
1およびR
2は独立して(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、X
1はOH、SHおよびOR
3から選択され、R
3は(C
1−C
20)アルキルであり、n1およびn2のそれぞれは0〜5から独立して選択される整数であり、R
1およびR
2は一緒になって5〜7員の縮合環を形成していてよい。Ar
1およびAr
2の少なくとも1つが、少なくとも2つの縮合芳香環を有する芳香族部分を表すのが好ましく、より好ましくはAr
1およびAr
2のそれぞれが少なくとも2つの縮合芳香環を有する芳香族部分を表す。より好ましくは、Ar
1およびAr
2の両方が独立して、2〜7個の縮合芳香環、さらにより好ましくは2〜6個の縮合芳香環、さらにより好ましくは2〜5個の縮合芳香環、さらにより好ましくは2〜4個の縮合芳香環、並びにさらにより好ましくは2個の縮合芳香環を有する芳香族部分を表す。Ar
1およびAr
2は同じであっても、または異なっていてもよく、好ましくはAr
1=Ar
2である。R
1およびR
2は独立して(C
1−C
16)アルキル、(C
2−C
16)アルケニル、(C
2−C
16)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択されるのが好ましく、より好ましくは(C
6−C
30)アリールから選択される。好ましくは、X
1はOHまたはSHであり、より好ましくはOHである。R
3は好ましくは(C
1−C
16)アルキルであり、より好ましくは(C
1−C
12)アルキルであり、さらにより好ましくは(C
1−C
6)アルキルであり、さらにより好ましくは(C
1−C
3)アルキルである。n1およびn2のそれぞれは好ましくは0〜4、より好ましくは0〜3、さらにより好ましくは0〜2、さらにより好ましくは0または1、並びにさらにより好ましくは0から独立して選択される整数である。R
1およびR
2は一緒になって5〜7員の縮合環、好ましくは5〜6員の縮合環を形成していてよい。一緒にされる場合に、1つのR
1と1つのR
2は一緒になって縮合非芳香環を形成する化学結合を形成していてもよく、その例は、式(1a)〜(1c)に示され、または2つのR
1と2つのR
2は一緒になって、Ar
1とAr
2の双方に縮合した芳香族もしくは非芳香族でありうる環を形成していてもよく、その例は、式(1d)に示される。
【0020】
第2のモノマーとして有用な化合物は式(2)を有し
【0022】
式中、Ar
3およびAr
4は独立して芳香族部分を表し、R
4はヒドロキシ、(C
1−C
20)アルキル、(C
1−C
20)アルコキシ、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、メルカプト、(C
1−C
20)アルキルチオ、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、R
5は(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、X
2はOH、SHおよびOR
6から選択され、R
6は(C
1−C
20)アルキルであり、n3は0〜4の整数であり、n4は0〜5の整数であり、R
4およびR
5は一緒になって5〜7員の縮合環を形成していてよい。好ましくは、Ar
3およびAr
4の少なくとも1つは2以上の縮合芳香環を有する芳香族部分であり、好ましくは2〜7個の縮合芳香環を有する芳香族部分である。Ar
3およびAr
4が独立して2〜7個の縮合芳香環を有する芳香族部分を表すのがより好ましく、より好ましくは2〜6個の縮合芳香環、さらにより好ましくは2〜5個の縮合芳香環、さらにより好ましくは2〜4個の縮合芳香環、並びにさらにより好ましくは2個の縮合芳香環を有する芳香族部分を表す。好ましくは、Ar
3およびAr
4の少なくとも1つは少なくとも4個の縮合芳香環を有するアリール部分を表す。Ar
3およびAr
4は同じであっても、または異なっていてもよく、好ましくはAr
3≠Ar
4である。R
4はヒドロキシ、(C
1−C
16)アルキル、(C
1−C
16)アルコキシ、(C
2−C
16)アルケニル、(C
2−C
16)アルキニル、メルカプト、(C
1−C
16)アルキルチオ、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択されるのが好ましい。R
5は(C
1−C
16)アルキル、(C
2−C
16)アルケニル、(C
2−C
16)アルキニル、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択されるのが好ましい。好ましくは、X
2はOHまたはSHであり、より好ましくはOHである。R
6は好ましくは(C
1−C
16)アルキルであり、より好ましくは(C
1−C
12)アルキルであり、さらにより好ましくは(C
1−C
6)アルキルであり、さらにより好ましくは(C
1−C
3)アルキルである。n3は好ましくは0〜3、より好ましくは0〜2、さらにより好ましくは0または1、さらにより好ましくは0から選択される整数である。n4は好ましくは0〜3、より好ましくは0〜2、さらにより好ましくは0または1、さらにより好ましくは0から独立して選択される整数である。R
4およびR
5は一緒になって5〜7員の縮合環、好ましくは5〜6員の縮合環を形成していてよい。一緒にされる場合に、1つのR
4と1つのR
5は縮合非芳香環を形成する化学結合を形成していてもよく、または2つのR
4と2つのR
5は、Ar
3とAr
4の双方に縮合した環を形成していてもよく、その縮合環は芳香族もしくは非芳香族でありうる。
【0023】
Ar
1、Ar
2、Ar
3およびAr
4についての典型的な芳香族部分には、限定されないが、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、テトラフェン、ベンゾ[f]テトラフェン、ベンゾ[m]テトラフェン、ベンゾ[k]テトラフェン、ペンタセン、ペリレン、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[e]ピレン、ベンゾ[ghi]ペリレン、コロネン、キノロン、7,8−ベンゾキノリン、および12H−ジベンゾ[b,h]フルオレンが挙げられる。好ましい芳香族部分は、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、テトラフェン、ペンタセン、ペリレン、ベンゾ[ghi]ペリレン、およびコロネンである。Ar
1およびAr
2の双方がナフタレン、アントラセン、フェナントレンおよびピレンから選択されるのがより好ましく、さらにより好ましくはナフタレンおよびピレンから選択される。Ar
3およびAr
4が独立してナフタレン、アントラセン、フェナントレンおよびピレンから選択されるのがより好ましく、さらにより好ましくはAr
3およびAr
4の1つがピレンである。さらにより好ましくは、Ar
3はナフタレンおよびピレンから選択される。Ar
4がナフタレンおよびピレンから選択されるのがさらに好ましい。さらにより好ましくは、Ar
3およびAr
4はナフタレンおよびピレンから選択され、かつAr
3≠Ar
4である。
【0024】
場合によっては、式(3)の1種以上の第3のモノマーが本発明の反応生成物において使用されてもよい:
【0026】
式中、R
7はヒドロキシ、(C
1−C
20)アルキル、(C
1−C
20)アルコキシ、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニル、メルカプト、(C
1−C
20)アルキルチオ、(C
6−C
30)アリール、(C
7−C
30)アラルキルおよび(C
7−C
30)アルカリールから選択され、R
8は(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニルおよび(C
7−C
30)アラルキルから選択され、X
3はOH、SHおよびOR
9から選択され、R
9は(C
1−C
20)アルキルであり、並びにAr
5は芳香族部分である。Ar
1〜Ar
4についての上記芳香族部分のいずれも、Ar
5について適切に使用されうる。好ましくは、R
8は(C
1−C
20)アルキル、(C
2−C
20)アルケニル、(C
2−C
20)アルキニルおよび(C
7−C
30)アラルキルから選択される。R
9は好ましくは(C
1−C
6)アルキルであり、より好ましくは(C
1−C
3)アルキルである。
【0027】
本発明のポリマー系反応生成物は、上述の式(1)の1種以上の、好ましくは1種の第1のモノマーと、上述の式(2)の1種以上の第2のモノマーと、場合によっては、式(3)の1種以上の第3のモノマーとを、適する溶媒中で、酸触媒の存在下で反応させることにより製造される。モノマーおよび溶媒は任意の順に一緒にされうる。酸触媒は、典型的には、モノマーおよび溶媒の後に、反応混合物に添加される。好ましくは、酸触媒の添加の前に、反応混合物が、室温から50℃のように加熱される。酸触媒の添加の後で、反応混合物が、還流下などで、一定の期間、例えば、1〜48時間にわたって、典型的には加熱される。加熱の後で、反応混合物から、例えば、沈殿によって、ポリマー系反応生成物が分離され、そして典型的には乾燥させられ、および場合によっては、使用前に精製される。精製が望まれる場合には、当該技術分野の方法において既知の任意の適する精製方法、例えば、沈殿、抽出、クロマトグラフィなどが使用されうる。
【0028】
本発明の芳香族樹脂反応生成物を製造するために、これに限定されないが、アルコール、グリコールエーテル、ラクトン、エステル、水および芳香族炭化水素のような様々な溶媒が使用されうる。好ましくは、アルコール、グリコールエーテル、ラクトン、エステルまたは水のような比較的極性の溶媒が使用される。溶媒の混合物が使用されてもよい。少なくとも一種の比較的極性の溶媒が溶媒混合物中に使用されるのが好ましい。典型的な溶媒には、限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート(PGMEA)、ガンマ−ブチロラクトン(GBL)、ガンマ−バレロラクトン、デルタ−バレロラクトン、乳酸エチル、水、メシチレン、キシレン、アニソール、4−メチルアニソールなどが挙げられる。好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、デルタ−バレロラクトン、乳酸エチルおよび水である。
【0029】
本発明の芳香族樹脂反応生成物の製造における触媒として、様々な酸が適切に使用されうる。このような酸は、典型的には、2以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1以下、並びにさらにより好ましくは0以下のpKaを有する。典型的な酸には、限定されないが、有機カルボン酸およびジカルボン酸、例えば、プロピオン酸およびシュウ酸、鉱酸およびスルホン酸が挙げられ、並びに好ましくは、酸触媒は鉱酸またはスルホン酸である。適する鉱酸は、HF、HCl、HBr、HNO
3、H
2SO
4、H
3PO
4、およびHClO
4である。適するスルホン酸には、アルカンスルホン酸およびアリールスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、およびクレゾールスルホン酸が挙げられる。好ましい酸触媒は、HCl、HBr、HNO
3、H
2SO
4、H
3PO
4、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、フェニルスルホン酸、フェノールスルホン酸、およびパラ−トルエンスルホン酸(pTSA)である。
【0030】
本発明の芳香族樹脂反応生成物は、従来の方法を用いて製造された芳香族樹脂と比べて相対的に低い重量平均分子量(M
w)を有する。理論に拘束されるのを望むものではないが、式(1)の第1のモノマーの使用は、式(1)のモノマーを使用しない類似の反応と比較して相対的により小さな芳香族樹脂、すなわち、相対的により低分子量の芳香族樹脂を提供するように機能することが考えられる。本発明の芳香族樹脂反応生成物は、ポリスチレン標準を使用したゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって決定して、500〜15000、好ましくは500〜10000、およびより好ましくは500〜5000のM
wを有する。本発明の芳香族樹脂反応生成物は、1.1〜5、好ましくは1.1〜3の多分散度(M
w/M
n)を有し、ここでM
nは数平均分子量である。
【0031】
下層を形成するのに有用な適した組成物は上述の1種以上の芳香族樹脂反応生成物、有機溶媒を含み、並びに、場合によっては、硬化剤、架橋剤および界面活性剤から選択される1種以上の添加剤を含む。本発明の芳香族樹脂反応生成物の混合物が本発明の組成物に使用されうる。他の添加剤が本発明の組成物において好適に使用されうることが当業者に認識されるであろう。任意の溶媒が使用されうるが、ただし、充分な量の芳香族樹脂反応生成物が、使用される溶媒または溶媒混合物中に可溶性である。このような溶媒には、これに限定されないが、芳香族炭化水素、アルコール、ラクトン、エステル、グリコールおよびグリコールエーテルが挙げられる。有機溶媒の混合物が使用されうる。典型的な有機溶媒には、限定されないが、トルエン、キシレン、メシチレン、2−メチル−1−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、メチルイソブチルカルビノール、ガンマ−ブチロラクトン、乳酸エチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート、プロピレングリコールメチルエーテル、およびシクロヘキサノンが挙げられる。溶媒中の芳香族樹脂反応生成物の濃度は広範囲にわたって変えられることができ、かつスピンオン技術によって堆積される任意の膜の厚さは溶媒中の反応生成物の濃度に応じて決まることが当業者に認識されるであろう。
【0032】
場合によっては、本発明の芳香族樹脂組成物は、堆積された芳香族樹脂膜の硬化を助けるために、1種以上の硬化剤をさらに含むことができる。硬化剤は、基体の表面上の芳香族樹脂膜の硬化を引き起こす任意の成分である。好ましい硬化剤は熱酸発生剤である。熱酸発生剤は熱への曝露の際に酸を遊離させる化合物である。熱酸発生剤は当該技術分野において周知であり、かつ一般的に、コネチカット州、ノルウォークのKing Industriesなどから商業的に入手可能である。典型的な熱酸発生剤には、限定されないが、アミンブロックされた強酸、例えば、アミンブロックされたスルホン酸、例えば、アミンブロックされたドデシルベンゼンスルホン酸が挙げられる。特定の光酸発生剤が加熱の際に酸を遊離させることができ、そして熱酸発生剤として機能しうることも当業者に認識されるであろう。本発明の組成物において有用なこのような硬化剤の量は当業者に周知であり、かつ典型的には0〜10重量%、および好ましくは0〜3重量%である。
【0033】
任意の適する架橋剤が本発明の組成物に使用されてもよいが、ただし、このような架橋剤は、酸性条件下のような適する条件下で本発明の芳香族樹脂反応生成物と反応しうる少なくとも2つの部分、および好ましくは少なくとも3つの部分を有する。典型的な架橋剤には、これに限定されないが、ノボラック樹脂、エポキシ含有化合物、メラミン化合物、グアナミン化合物、イソシアナート−含有化合物、ベンゾシクロブテンなどが挙げられ、並びに好ましくは、メチロール、C
1−C
10アルコキシメチル、およびC
2−C
10アシルオキシメチルから選択される置換基を2個以上、好ましくは3個以上、およびより好ましくは4個有する上述のもののいずれかが挙げられる。適する架橋剤の例は、式(4)および(5)で表されるものである
【0035】
このような架橋剤は当該技術分野において周知であり、かつ様々なソースから商業的に入手可能である。本発明の組成物において有用なこのような架橋剤の量は当業者に周知であり、かつ典型的には0〜30重量%、および好ましくは0〜10重量%の範囲である。
【0036】
本発明の芳香族樹脂組成物は、場合によっては、1種以上の表面平滑化剤(surface leveling agent)(または界面活性剤)を含むことができる。任意の適する界面活性剤が使用されうるが、このような界面活性剤は典型的には非イオン性である。典型的な非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシ、プロピレンオキシ、またはエチレンオキシとプロピレンオキシ結合の組合わせをはじめとするアルキレンオキシ結合を含むものである。本発明の組成物において有用なこのような界面活性剤の量は当業者に周知であり、かつ典型的には0〜5重量%の範囲である。
【0037】
本発明の芳香族樹脂反応生成物は、様々な電子デバイスの製造において、例えば、上述の組成物の層を基体上に配置し、有機溶媒を除去してポリマー系反応生成物層を形成し、このポリマー系反応生成物層上にフォトレジストの層を配置し、このフォトレジスト層を化学線にマスクを通して露光し、この露光されたフォトレジスト層を現像してレジストパターンを形成し、並びにこのパターンをポリマー系反応生成物層に転写して、基体の部分を露出させることを含むパターン形成された層を形成する方法において有用である。
【0038】
本発明の組成物は、スピンコーティング、スロットダイコーティング、ドクターブレーディング、カーテンコーティング、ローラーコーティング、スプレーコーティング、ディップコーティングなどのような任意の適する手段によって電子デバイス基体上に配置されうる。スピンコーティングが好ましい。典型的なスピンコーティング方法においては、本発明の組成物は、500〜4000rpmの速度で回転している基体に15〜90秒の期間にわたって適用されて、基体上に芳香族樹脂反応生成物の所望の層を得る。芳香族樹脂層の高さは回転速度を変えることによって調節されうることが当業者に認識されるであろう。
【0039】
様々な電子デバイス基体が本発明において使用されることができ、例えば、マルチチップモジュールのようなパッケージング基体、フラットパネルディスプレイ基体、集積回路基体、有機発光ダイオード(OLED)をはじめとする発光ダイオード(LED)のための基体、半導体ウェハ、多結晶シリコン基体などである。このような基体は、シリコン、ポリシリコン、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、ケイ素ゲルマニウム、ガリウムヒ素、アルミニウム、サファイア、タングステン、チタン、チタン−タングステン、ニッケル、銅、および金の1種以上から典型的には構成される。適する基体は、集積回路、光学センサ、フラットパネルディスプレイ、集積光学回路およびLEDの製造において使用されるもののようなウェハの形態であることができる。本明細書において使用される場合、用語「半導体ウェハ」は「電子デバイス基体」、「半導体基体」、「半導体デバイス」、およびシングルチップウェハ、マルチチップウェハをはじめとする様々なレベルのインターコネクションのための様々なパッケージ、様々なレベルのためのパッケージ、またははんだ接続を必要とする他のアセンブリを包含することが意図される。このような基体は任意の適するサイズであることができ、例えば、200mm〜300mmの直径を有するウェハであってよい。本明細書において使用される場合、用語「半導体基体」は半導体デバイスのアクティブまたは操作可能な部分を含む、1以上の半導体層または構造を有する任意の基体を含む。半導体デバイスとは、半導体基体上に少なくとも1つのマイクロエレクトロニックデバイスがバッチ作製されたかまたはバッチ作製される半導体基体をいう。
【0040】
基体上に堆積された後で、芳香族樹脂下層は、場合によっては、比較的低い温度でベークされて、溶媒および他の比較的揮発性の成分を下層から除去する。典型的には、基体は、150℃以下、好ましくは60〜125℃、およびより好ましくは90〜115℃の温度でベークされる。ベーキング時間は典型的には10秒〜10分、好ましくは30秒〜5分、ならびにより好ましくは6〜90秒である。基体がウェハである場合には、このようなベーキング工程はウェハをホットプレート上で加熱することにより行われうる。
【0041】
次いで、芳香族樹脂下層は、その後に適用される、下層の直接上に配置される他の有機層またはフォトレジストのような有機層と、その膜とが相互混合しないように充分に硬化させられる。芳香族樹脂下層は、空気のような酸素含有雰囲気中で、または窒素のような不活性雰囲気中で、硬化した芳香族樹脂下層を提供するのに充分な加熱のような条件下で硬化させられうる。このような条件は、下層膜の所望の反射防止特性(nおよびk値)並びにエッチング選択性を依然として維持しつつ、その後に適用される有機層、例えば、フォトレジスト層と膜とが相互混合しないように、膜を硬化させるのに充分である。この硬化工程は好ましくは、ホットプレート型装置上で行われるが、同等の結果を得るためにオーブン硬化が使用されてもよい。典型的には、このような硬化は、芳香族樹脂層を150℃以上、好ましくは150〜450℃の硬化温度で加熱することにより行われる。硬化温度が200℃以上であるのがより好ましく、250℃以上がさらにより好ましく、250〜400℃がさらにより好ましい。選択される硬化温度は芳香族樹脂下層を硬化させるのに充分であるべきである。熱酸発生剤が使用される場合には、硬化温度は、熱酸発生剤が芳香族樹脂の硬化を助けるために酸を遊離させるのに充分であるべきである。硬化時間は10秒〜10分、好ましくは30秒〜5分、より好ましくは45秒〜5分、並びにさらにより好ましくは45〜90秒でありうる。最終の硬化温度の選択は、主として、望まれる硬化速度に応じて決まり、より高い硬化温度はより短い硬化時間を必要とする。
【0042】
溶媒および硬化性副生成物の素早い展開が膜品質を破壊することを許さない様に硬化工程が行われる場合には、最初のベーキング工程は必須ではない場合がある。例えば、比較的低い温度で始まり、次いで200〜325℃の範囲まで徐々に増大する勾配のついたベークは許容可能な結果を与えうる。いくつかの場合には、第1の段階が200℃未満の、より低いベーク温度であり、かつ第2の段階が好ましくは、200〜400℃の、より高いベーク温度である二段階硬化プロセスを有することが好ましい場合がある。二段階硬化プロセスはあらかじめ存在している基体表面形状の均一な充填および平坦化、例えば、トレンチおよびバイアの充填を容易にする。
【0043】
芳香族樹脂下層の硬化後、1以上の処理層、例えば、フォトレジスト、ケイ素含有層、ハードマスク層、下部反射防止コーティング(またはBARC)層などが、この硬化した下層上に配置されうる。例えば、硬化した芳香族樹脂下層の表面の直接上に、スピンコーティングなどによって、フォトレジストが配置されうる。ダウエレクトロニックマテリアルズ(マサチューセッツ州、マルボロ)から入手可能なEPIC
(商標)ブランドで販売されているものをはじめとする193nmリソグラフィにおいて使用されるもののような、様々なフォトレジストが適切に使用されることができる。適するフォトレジストはポジティブトーン現像レジストまたはネガティブトーン現像レジストでありうる。芳香族樹脂下層上にコーティングした後で、次いでフォトレジスト層は、パターン形成された化学線を用いて像形成(露光)され、そしてこの露光されたフォトレジスト層が次いで、適する現像剤を用いて現像されて、パターン形成されたフォトレジスト層を提供する。このパターンは、次に、適するエッチング技術によって、フォトレジスト層から下層に転写される。典型的には、フォトレジストもこのようなエッチング工程中に除去される。次いで、プラズマエッチングによるような当該技術分野において知られている適切なエッチング技術によって、パターンが基体および除去される下層に転写される。基体のパターン形成後に、従来の技術を用いて下層が除去される。次いで、電子デバイス基体が従来の手段に従って処理される。
【0044】
あるいは、硬化した芳香族樹脂下層は多層レジストプロセスのボトム層として使用されうる。このようなプロセスにおいては、芳香族樹脂反応生成物の層が上述のように基体上に配置されそして硬化させられる。次いで、この芳香族樹脂下層の上に、1以上のミドル層が配置される。例えば、ケイ素含有層またはハードマスク層が、芳香族樹脂下層の直接上に配置される。典型的なケイ素含有層には、ケイ素−BARC(これは、下層上にスピンコートされることができ、その後硬化させられうる)、またはSiONもしくはSiO
2のような無機シリコン層(これは、化学蒸着(CVD)によって下層上に堆積されうる)が挙げられる。任意の適するハードマスクが使用されることができ、かつ任意の適する技術によって下層上に堆積されることができ、そして必要に応じて硬化させられうる。場合によっては、有機BARC層が、ケイ素含有層またはハードマスク層の直接上に配置されることができ、そして適切に硬化させられうる。次いで、193nmリソグラフィに使用されるもののようなフォトレジストが、ケイ素含有層の直接上に(3層プロセスにおいて)、または有機BARC層の直接上に(4層プロセスにおいて)配置される。次いで、フォトレジスト層はパターン形成された化学線を用いて像形成され(露光され)、次いで適切な現像剤を用いて、この露光されたフォトレジスト層が現像されてパターン形成されたフォトレジスト層を提供する。このパターンは次いで、当該技術分野において知られている適するエッチング技術によって、例えば、プラズマエッチングによって、フォトレジスト層からその直接下にある層に転写されて、結果的に3層プロセスにおいてはパターン形成されたケイ素含有層を、そして4層プロセスにおいてはパターン形成された有機BARC層を生じさせる。4層プロセスが使用される場合には、次いで、プラズマエッチングのような適するパターン転写技術を用いて、パターンは有機BARC層からケイ素含有層またはハードマスク層に転写される。ケイ素含有層またはハードマスク層がパターン形成された後で、次いで、O
2またはCF
4プラズマのような適切なエッチング技術を用いて、芳香族樹脂下層はパターン形成される。残っているパターン形成されたフォトレジストおよび有機BARC層は、芳香族樹脂下層のエッチングの際に除去される。次いで、このパターンは、次いで、適するエッチング技術によるなどして基体に転写され、このエッチング技術は残っているケイ素含有層またはハードマスク層も除去し、その後、残っているパターン形成された芳香族樹脂下層の除去を行って、パターン形成された基体を提供する。
【0045】
本発明の芳香族反応生成物は、自己整合ダブルパターン形成(self−aligned double patterning)プロセスにおいても使用されうる。このようなプロセスにおいては、上述の芳香族樹脂反応生成物の層はスピンコーティングによるなどして基体上に配置される。残っている有機物は除去され、かつ芳香族樹脂層は硬化させられて、芳香族樹脂下層を形成する。次いで、適するフォトレジストの層が、硬化した芳香族樹脂下層上に、スピンコーティングによるなどして配置される。次いで、フォトレジスト層は、パターン形成された化学線を用いて像形成され(露光され)、そして次いで、適する現像剤を用いて、この露光されたフォトレジスト層が現像されて、パターン形成されたフォトレジスト層を提供する。このパターンは、次いで、適するエッチング技術によって、フォトレジスト層から芳香族樹脂下層に転写されて、基体の部分を露出させる。典型的には、このエッチング工程中にフォトレジストも除去される。次いで、このパターン形成されたポリマー系反応生成物層上および基体の露出した部分上に共形的(conformal)なケイ素含有層が配置される。このようなケイ素含有層は典型的には、無機ケイ素層、例えば、SiONまたはSiO
2であり、これはCVDによって従来的に堆積される。このような共形的なコーティングは結果的に、下層パターン上だけでなく、基体表面の露出した部分上にもケイ素含有層を生じさせ、すなわち、このようなケイ素含有層は下層パターンの側部および頂部を実質的に覆う。次いで、このケイ素含有層は部分的にエッチング(トリム)されて、パターン形成された芳香族樹脂下層の頂部表面および基体の一部分を露出させる。この部分的なエッチング工程の後で、基体上のパターンは複数のフィーチャを含み、それぞれのフィーチャは芳香族樹脂下層のラインまたはポストを含み、ケイ素含有層は各芳香族樹脂下層フィーチャの側部の直接隣にある。次いで、エッチングによるなどして、芳香族樹脂下層は除去されて、芳香族樹脂下層パターンの下にあった基体表面を露出させ、そしてパターン形成されたケイ素含有層を基体表面上に提供し、そこでは、このようなパターン形成されたケイ素含有層は、パターン形成された芳香族樹脂下層と比べて二重(すなわち、2倍の多さのラインおよび/またはポスト)になっている。
【0046】
本発明のポリマー系芳香族樹脂反応生成物は、酸素およびフッ素ガスに対して向上した耐エッチング性、高い炭素含量、処理流体への曝露による膨潤を低下させるかまたは全くなくすること、並びに非常に良好な平坦化およびギャップ充填特性を有する下層を提供し、これらの性質は、このような反応生成物を様々な半導体製造プロセスにおいて有用にする。
【実施例】
【0047】
実施例1:
第1のモノマー(1e)(0.3g、0.0011mol)、第2のモノマー(2a)(4.0g、0.011mol)、pTSA(0.09g、0.0005mol)、および18mLのPGMEが、磁気攪拌棒および凝縮器を備えた三ツ口丸底フラスコに入れられた。次いで、この混合物は90℃で8時間にわたって攪拌された。次いで、この反応混合物は室温まで冷却され、そして芳香族樹脂反応生成物(試料1)がメタノール(230mL)およびDI水(18mL)の混合物を用いて沈殿させられた。沈殿物は濾過され、真空オーブン内で乾燥させられた。
【0048】
【化15】
【0049】
この反応生成物(試料1)はGPCで分析され、2505のM
w、1787の数平均分子量(M
n)、および1.40の多分散度を有することが認められた。
【0050】
比較例1:
式(6)に示される繰り返し単位を有するポリマーのサンプル(比較例1)が群栄化学工業株式会社から得られ、そしてそのまま使用された。このサンプルの分子量はM
w=6066、およびM
n=2362であった。
【0051】
【化16】
【0052】
比較例2:
モノマー(2a)(4.40g、0.0118mol)、pTSA(0.1g、0.0006mol)、およびPGME(18mL)が、磁気攪拌棒および凝縮器を備えた三ツ口丸底フラスコに入れられた。次いで、この混合物は90℃で7時間にわたって攪拌された。次いで、この反応混合物は室温まで冷却され、そして芳香族樹脂反応生成物(比較例2)がメタノール(252mL)およびDI水(20mL)の混合物を用いて沈殿させられた。沈殿物(比較例2)は濾過され、真空オーブン内で乾燥させられた。比較例2はGPCで分析されて、2726のM
w、1920の数平均分子量(M
n)、および1.42の多分散度を有することが認められた。
【0053】
【化17】
【0054】
実施例2:
以下の第1のモノマー(2f)および第2のモノマー(2b)が同じ相対モル量で使用される以外は、酸触媒としてpTSAを用いて実施例1の手順が繰り返されて、試料2を製造する。
【0055】
【化18】
【0056】
実施例3:
以下の第1のモノマー(1e)および第2のモノマー(2b)が同じ相対モル量で使用される以外は、酸触媒としてpTSAを用いて実施例1の手順が繰り返されて、試料3を製造する。
【0057】
【化19】
【0058】
実施例4:
以下の第1のモノマー(1f)および第2のモノマー(2a)が同じ相対モル量で使用される以外は、酸触媒としてpTSAを用いて実施例1の手順が繰り返されて、試料4を製造する。
【0059】
【化20】
【0060】
実施例5:
以下の第1のモノマー(1a)が使用される以外は実施例1の手順が繰り返されて、試料5を製造する。
【0061】
【化21】
【0062】
実施例5:
以下の第1のモノマー(1d)が使用される以外は実施例1の手順が繰り返されて、試料6を製造する。
【0063】
【化22】
【0064】
実施例6:
第1のモノマーおよび第2のモノマーが表1および2に報告されるもので置き換えられる以外は実施例1の手順が繰り返されて、表3のサンプルを製造する。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
実施例7:
実施例6の手順が繰り返されて表3に列挙されたサンプルを製造する。
【0068】
【表3】
【0069】
実施例8:表5に列挙された芳香族樹脂反応生成物は個々にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)またはシクロヘキサノン中に10重量%固形分で配合され、0.2μmポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)シリンジフィルタを通して濾過され、1500rpmでシリコンウェハ上にコーティングされ、100℃で60秒間ベークされて溶媒を除去し、そして400℃で60秒間にわたってさらに硬化させた。この硬化した膜は、Plasmatherm RIE790ツール(Plasma−Therm Co.より)および表4に示される条件を用いて、O
2またはCF
4プラズマを用いてエッチングされた。エッチングデータ(Å/秒)が表5に報告される。
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】