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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-21243(P2015-21243A)
(43)【公開日】2015年2月2日
(54)【発明の名称】携帯機器保管対応型通行管理システム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20150106BHJP
【FI】
   E05B49/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-148242(P2013-148242)
(22)【出願日】2013年7月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000000181
【氏名又は名称】岩崎通信機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076163
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋 宣之
(72)【発明者】
【氏名】大島 弘之
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA04
2E250AA12
2E250BB08
2E250DD06
2E250FF26
2E250FF27
2E250FF36
(57)【要約】
【課題】携帯機器の持ち込みを禁止しながら、その携帯機器を預ける側の安心感も考慮したシステムを提供する。
【解決手段】例えば、外来者は携帯機器caに識別信号を保持した識別手段iを添付して当該携帯機器caをロッカーLに預ける。そして、外来者はロッカーLに対応付けられた無線認証携帯機Tを持ってロッカーLを離れると、当該ロッカーLの鍵制御手段1の鍵が自動的にロックされる。無線認証携帯機Tを持っているものが、所定のドアDに近づくと、無線認証携帯機Tは中央制御手段Cとのやり取りの中で当該無線認証携帯機Tが正当かどうかを判定して、ドアDの開閉制御をする。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個々の携帯機器に対応付けられるとともに、電子的に読取り可能な個性化された識別信号を保持してなる識別手段と、
上記携帯機器を収納するための機器収納手段と、
この機器収納手段に設けられるとともに、その機器収納手段を施解錠する鍵制御手段と、
上記機器収納手段に対応付けられるとともに、当該機器収納手段に収納された携帯機器に添付された上記識別手段の識別信号を読取る識別信号読取り手段と、
上記機器収納手段に対応付けられたIDを保持した無線認証携帯機と、
上記機器収納手段を基準にした所定のエリアに存在する上記無線認証携帯機のIDを読取る第1のID信号読取り手段と、
施設側に設けたドア等の通行制御手段と、
上記通行制御手段の通行を許可したりその通行を拒否したりする通行可否制御手段と、
上記通行制御手段に対応付けられるとともに、この通行制御手段を基準にした所定のエリアに存在する無線認証携帯機のIDを読取る第2のID信号読取り手段と、
中央制御手段と、
この中央制御手段に接続した記憶部と
を備え、
上記記憶部には、一組として単位づけられた一又は複数の携帯機器ごとに対応付けられたすべての識別手段の識別信号をあらかじめ記憶しておく一方、
上記中央制御手段は、
上記機器収納手段に収納された携帯機器に添付された識別手段の識別信号を上記識別信号読取り手段が読取ったとき、その読取り信号を認識する機能と、
上記読取り信号を認識したとき、当該読取り信号を読取った識別信号読取り手段を特定するIDから機器収納手段を特定し、特定された機器収納手段と記憶部にあらかじめ記憶された識別手段の識別信号とを対応付けて上記記憶部に記憶させる機能と、
上記第1のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該読取った無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段の鍵制御手段を解錠する機能と、
上記第1のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取れなかったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段の鍵制御手段を施錠する機能と、
上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を基にして、当該機器収納手段に上記記憶部に記憶された識別手段が対応付けられているか否かを判定する機能と、
上記判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段に、通行許可動作あるいは通行拒否動作をさせる機能と
を備えた携帯機器保管対応型通行管理システム
【請求項2】
上記中央制御手段にデータを入力する入力部を設け、
上記中央制御手段は、
一組として単位づけられた一又は複数の携帯機器ごとに対応付けられたすべての識別手段の識別信号が上記入力部から入力されたとき、そのすべての識別信号を記憶部に記憶させる機能と、
機器収納手段に携帯機器が収納されて識別信号読取り手段で、上記携帯機器に対応付けられた識別手段の識別信号を読取ったとき、その識別信号が上記記憶部にあらかじめ記憶されているすべての識別信号に対応しているか否かを判定し、その判定結果を記憶部に記憶させる機能と、
上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を特定し、当該機器収納手段に収納されたすべての識別手段の識別信号が、上記記憶部にあらかじめ記憶されたすべての識別信号と対応しているか否かを判定し、その判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段を動作させる機能と
を備えた請求項1記載の携帯機器保管対応型通行管理システム。
【請求項3】
上記識別手段の識別信号に特定の通行制御手段に対する通行可否の権限情報を含ませ、
上記中央制御手段は、
上記入力部から識別手段の識別信号が入力されたとき、上記権限情報とともに記憶部に記憶させる機能と、
上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を特定するとともに、この機器収納手段に収納されている識別手段の識別信号に、第2のID信号読取り手段に対応付けられた通行制御手段を通行できる権限が含まれているか否かを判定し、その判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段を動作させる機能と
を備えた請求項1又は2記載の携帯機器保管対応型通行管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話やカメラなどの携帯機器を預かることを条件に、建物内のドアなどを通行できる携帯機器保管対応型通行管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムとして、例えば特許文献1に開示されたものが従来から知られている。この従来のシステムは、携帯電話を保管ボックスに預けることを条件に、特定の部屋の入室を許可するようにしている。そして、携帯電話を保管ボックスに預けるためには、個人情報をあらかじめ登録しておかなければならない。もし、個人情報があらかじめ登録されていなければ、個人情報を新たに登録しなければならない。
【0003】
また、上記保管ボックスに携帯電話を預ける際には、当該携帯電話をコネクタに接続するが、携帯電話がこのコネクタに接続されると、携帯電話の電話番号がセンター装置に読み出されてしまう。そして、この読み出された電話番号があらかじめ登録されていた番号と同じかどうかが判定される。当該電話番号が登録された番号と同じときに、保管ボックスが施錠されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−051479
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにした従来のシステムでは、個人情報があらかじめ登録しておかなければならないので、例えば外来者が多い会社や施設などでは、管理が煩雑になるという問題があった。
【0006】
また、外来者の中には、自分の会社から支給された携帯電話を預ける場合もありうるが、このようなときには、携帯電話に記録されている会社の秘密情報の管理を厳格にするように指示されているのが通常である。
このように厳格な管理が指示されている状況で、たとえ一時的とはいえ携帯電話を手放さなければならないのは、不安感を大きくしてしまう。
【0007】
つまり、上記従来のシステムは、外来者を招き入れる際に、招く側の論理ばかりを重視し、招かれる側の心理を全く無視したものと言わざるをえない。ましてや、携帯電話の電話番号を読み出すなどは、招かれる側の不安を大きくする要因になる。
【0008】
また、一方で、招かれる側の論理として、一度預けた携帯電話をしっかりと管理し、紛失などのトラブルがないように切望するのは当然である。
上記従来のシステムはこのような要望に応えているが、いかんせん、預けた側の情報の漏えいに関する不安を払拭することができなかった。
この発明の目的は、招かれる側にも、招く側にも安心を与えられる携帯機器保管対応型通行管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明の構成は次の通りである。
すなわち、第1の発明の構成要素は、識別手段、機器収納手段、鍵制御手段、識別信号読取り手段、無線認証携帯機、第1のID信号読取り手段、通行制御手段、通行可否制御手段、第2のID信号読取り手段、中央制御手段及び記憶部からなる。
【0010】
上記識別手段は、電子的に読取り可能でしかも個性化された例えばRFID(radio frequency identification)を用いたタグなどからなる。ただし、識別手段は、その信号を電子的に読取れるものであれば、バーコードなどでもよく、特に限定されるものではない。
いずれにしても、上記識別手段は、携帯機器に添付するなどして物理的な対応付けが可能なものでなければならない。
【0011】
上記機器収納手段として一般的なのはロッカーである。そして、この発明として、ロッカーは一つでもよいが、原則的には、複数のロッカーを連続させたものを想定している。また、必ずしもロッカーではなく、施解錠可能な保管機能を持ったものであれば、どのようなものであってもよい。
上記鍵制御手段は、個々のロッカーにおける扉などの機器収納手段を施解錠するもので、例えばソレノイドなどのアクチュエータを備え、電気的に施解錠できるものをいう。
【0012】
上記識別信号読取り手段は、原則的には各機器収納手段内に取付けられるもので、各機器収納手段とはそこに識別信号読取り手段を取付けることによって、それら両者を物理的に対応付けることができる。したがって、機器収納手段が特定されれば識別信号読取り手段を特定できるし、識別信号読取り手段が特定できれば機器収納手段を特定できるという相互関係を保てることになる。
そして、識別信号読取り手段は、識別信号を読取れるものであればどのようなものでもよい。例えば、識別信号が電波などのエネルギーを受信したときにそれに応答するようなID信号を出力する場合には、識別信号読取り手段は電子的な信号を読取れるものになるが、識別信号がバーコードの場合には、それを光学的に読み取れるCCDカメラなどが識別信号読取り手段になる。
【0013】
上記無線認証携帯機は、自らID信号を出力してもよいし、電波などのエネルギーを受信したときにそれに応答するようなID信号を出力できるものでもよい。このようにした無線認証携帯機は、人が携帯可能なものである。
上記第1のID信号読取り手段は、機器収納手段を基準にした所定のエリアに存在するすべての無線認証携帯機のIDを読取る機能を備えている。そして、当該無線認証携帯機が上記所定のエリアから外に出たときには、その外に出た無線認証携帯機のIDは読取ることができない。
【0014】
上記通行制御手段は、例えば施設側に設けたドアやフラップ付きゲート等である。そして、上記通行可否制御手段は、上記ドアを施解錠したりゲートのフラップを開閉したりするためのもので、その形態は特に限定されない。
上記第2のID信号読取り手段は、個々の通行制御手段に対応付けられるとともに、この通行制御手段を基準にした所定のエリアに存在する無線認証携帯機のIDを読取る機能を有する。そして、この第2のID信号読取り手段は、通行制御手段を基準にした所定のエリアに無線認証携帯機が進入してきたとき、その無線認証携帯機のIDを読取る機能を備えている。
上記記憶部には、一組として単位づけられた一又は複数の携帯機器ごとに対応付けられたすべての識別手段の識別信号をあらかじめ記憶しておく。
【0015】
上記中央制御手段は、機器収納手段に収納された携帯機器に添付された識別手段の識別信号を上記識別信号読取り手段が読取ったとき、その読取り信号を認識する機能と、上記読取り信号を認識したとき、当該読取り信号を読取った識別信号読取り手段を特定するIDから機器収納手段を特定し、特定された機器収納手段と記憶部にあらかじめ記憶された識別手段の識別信号とを対応付けて上記記憶部に記憶させる機能と、上記第1のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該読取った無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段の鍵制御手段を解錠する機能と、上記第1のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取れなかったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段の鍵制御手段を施錠する機能と、上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を基にして、当該機器収納手段に上記記憶部に記憶された識別手段が対応付けられているか否かを判定する機能と、上記判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段に、通行許可動作あるいは通行拒否動作をさせる機能とを備えている。
【0016】
なお、上記中央制御手段は、センターに設けた中央制御手段のみで、上記すべての機能をまかなってもよいし、特定の機能ごとに中央制御手段を分けて、それぞれの制御手段で機能を分担させるようにしてもよい。
【0017】
第2の発明は、上記中央制御手段にデータを入力する入力部を設け、上記中央制御手段は、一組として単位づけられた一又は複数の携帯機器ごとに対応付けられたすべての識別手段の識別信号が上記入力部から入力されたとき、そのすべての識別信号を記憶部に記憶させる機能と、機器収納手段に携帯機器が収納されて識別信号読取り手段で上記携帯機器に対応付けられた識別手段の識別信号を読取ったとき、その識別信号が上記記憶部にあらかじめ記憶されているすべての識別信号に対応しているか否かを判定し、その判定結果を記憶部に記憶させる機能と、上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を特定し、当該機器収納手段に収納されたすべての識別手段の識別信号が、上記記憶部にあらかじめ記憶されたすべての識別信号と対応しているか否かを判定し、その判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段を動作させる機能とを備えている。
【0018】
第3の発明は、上記識別手段の識別信号に特定の通行制御手段に対する通行可否の権限情報を含ませ、上記中央制御手段は、上記入力部から識別手段の識別信号が入力されたとき、上記権限情報とともに記憶部に記憶させる機能と、上記第2のID信号読取り手段が無線認証携帯機のIDを読取ったとき、当該無線認証携帯機に対応付けられた機器収納手段を特定するとともに、この機器収納手段に収納されている識別手段の識別信号に、第2のID信号読取り手段に対応付けられた通行制御手段を通行できる権限が含まれているか否かを判定し、その判定結果に応じて、通行制御手段の通行可否制御手段を動作させる機能とを備えている。
【発明の効果】
【0019】
第1の発明によれば、機器収納手段に所定の携帯機器を預けた者が、無線認証携帯機を携帯して、上記所定のエリア以上離れれば、機器収納手段の鍵制御手段が自動的に施錠される。そして、当該携帯認証機器を携帯した者が、上記エリア内に再び入れば、その携帯認証機器に対応付けられた機器収納手段の鍵制御手段は解錠される。
【0020】
したがって、携帯機器を預ける立場の者から見れば、無線認証携帯機を携帯している限り、機器収納手段の鍵制御手段が解錠しているかあるいは施錠しているかを自身で判定できる。このように自分で施解錠状態を判定できるので、たとえ携帯機器を機器収納手段に預けるためにそれを手放しても紛失したりしないという安心感を持つことができる。
【0021】
また、携帯機器を機器収納手段に入れてそこから離れるだけで、機器収納手段の鍵制御手段が自動的に施錠されるので、携帯機器を預ける者の手続のわずらわしさはほとんどない。
さらに、従来のように携帯電話の電話番号を読取ることを条件に機器収納手段を施錠するのとは異なり、携帯機器を機器収納手段に預けるだけでよいので、携帯機器に記録された情報が漏えいする憂いもなくなる。
【0022】
このように携帯機器を預ける者の安心感を十分に考慮しながら、外来者を招いた側でも、携帯機器を機器収納手段に預けてない限り、通行制御手段の通行を許可することがないので、会社や施設内の秘密情報などがカメラなどに撮影されて、不正に持ち出されるという不安もなくなる。
【0023】
第2の発明によれば、機器収納手段に収納すべき携帯機器に対応付けた識別手段の識別信号のすべてを、あらかじめ記憶部に記憶させるとともに、中央制御手段は、機器収納手段に実際に収納された識別手段の識別信号と、あらかじめ記憶部に記憶された上記識別信号とを対比して、予定されたすべての携帯機器が機器収納手段に収納されたかどうかを判定できる。しかも、所定の識別信号のすべてが整っていない限り、通行制御手段の通行可否制御手段が通行を許可しない。
したがって、機器収納手段に収納すべき携帯機器のすべてを収納しなかった者は、通行制御手段を通ることができないことになる。したがって、携帯機器の不正持ち込みを確実に防止できる。
【0024】
第3の発明によれば、識別信号に権限情報を含ませているので、通行制御手段によって、そこを通れる者と、通れない者とを細かく管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】この発明のブロック図である。
図2】識別信号の読み込みのフローを示すチャート図である。
図3】機器収納手段の施解錠のフローを示すチャート図である。
図4】通行可否制御手段の可否のフローを示すチャート図である。
図5】識別信号の組み合わせ単位のテーブルを示す図である。
図6】識別信号とロッカーの対応関係のテーブルを示す図である。
図7】ロッカーと無線認証携帯機の対応関係のテーブルを示す図である。
図8】識別信号と権限情報の対応関係のテーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に示す実施形態は、この発明の携帯機器収納手段である複数のロッカーL1,L2を設けるとともに、これらロッカーLのそれぞれには鍵制御手段1及び識別信号読取り手段2を設けている。
上記鍵制御手段1は、上記ロッカーLの図示していない扉を施解錠するもので、例えばソレノイドなどのアクチュエータを備え、電気的に施解錠できるようにしている。
【0027】
上記識別信号読取り手段2は、各ロッカーL内に取付けられ、それぞれのロッカーLと物理的に対応付けられている。したがって、一つのロッカーLが特定されればそれに対応付けられた一つの識別信号読取り手段2を特定できるし、識別信号読取り手段2が特定できればそれに対応付けられたロッカーLを特定することもできる。
【0028】
さらに、上記各ロッカーLのそれぞれには、携帯可能な無線認証携帯機Tが対応付けられている。これら無線認証携帯機Tは、電波などのエネルギーを受信したときにそれに応答するID信号を出力するもので、通常は、ロッカーL内に備えられ、人がそれを持ち出して携帯できるようにしている。
【0029】
上記のようにしたロッカーL群の近傍に第1のID信号読取り手段R1を設けている。この第1のID信号読取り手段R1は、ロッカーL群を基準にした所定のエリアに存在するすべての無線認証携帯機Tに対して常時信号を出力するとともに、この出力信号に応答した無線認証携帯機TのIDを読取る機能を備えている。一方で、上記エリア外にある無線認証携帯機TのIDは読取ることができない構造になっている。
【0030】
上記のようにしたロッカーLには携帯電話等の携帯機器caを預けるが、これら携帯機器caをロッカーLに預けるときには、個々の携帯機器caごとに識別手段iを添付する。この識別手段iは、電子的に読取り可能でしかも個性化された例えばRFID(radio frequency identification)を用いたタグなどからなる。ただし、識別手段は、その信号を電子的に読取れるものであれば、バーコードなどでもよく、特に限定されるものではない。
【0031】
なお、上記識別手段iは、携帯機器caをロッカーLに預ける前に発行されるとともに、携帯機器caが複数あるときには複数枚発行され、個々の携帯機器caのすべてに別々の識別手段iを添付するようにしている。また、携帯機器caの台数の特定は自己申告に依存している。
したがって、ロッカーLに携帯機器caを預ける者は、自分が所有する携帯機器caの台数を自己申告して、その台数分の識別手段iを受け取り、ロッカーLに預ける前に、識別手段iを自身の携帯機器caに添付することになる。
【0032】
上記のように、識別手段iを添付した携帯機器caをロッカーLに預けると、その段階で上記識別信号読取り手段2が識別手段iの識別信号を読み取ることができるようにしている。したがって、識別信号読取り手段2と識別信号とは、例えば識別信号がRFIDから出力される信号の場合には、その信号を読み取れる機能を備えた受信装置になるというように相互に対応する関係を保っていなければならない。また、識別信号が光学的に読取り可能な信号からなるときには、識別信号読取り手段2がCCDカメラ等になる。そして、このような対応関係さえ保っていれば、識別信号読取り手段2あるいは識別信号はどのようなものであってもよい。
【0033】
なお、ロッカーLに複数の携帯機器caが預けられたとき、識別信号読取り手段2は、それら携帯機器caに添付されたすべての識別信号を読み取らなければならないが、識別信号読取り手段2はそれら識別信号を一度に読取れる能力を持たせてもよいし、一つずつ順番に読取るようにしてもよい。
【0034】
複数の識別信号を一度に読取れる能力を持つものとして、例えば、RFID等の近距離無線通信に使われる複数の識別信号読み取り手段がある。そして、上記RFIDでは、複数の識別信号が同時に返ってきたとき、周波数分割多重方式や時分割多重方式等によって識別信号の混信を防止する。例えば、時分割多重方式ではラウンドロビン方式で受信のタイミングをずらすことで混信を防止できる。
【0035】
上記のようにした鍵制御手段1、識別信号読取り手段2及び第1のID信号読取り手段R1のそれぞれは、中央制御手段Cに接続されるとともに、この中央制御手段Cには入力部3及び記憶部4が接続されている。
上記入力部3は、識別手段iを発行したときに、発行した識別手段i識別信号あるいはその識別手段iを特定できる番号を入力するが、預ける携帯機器caが複数台あるときには、それら複数台を一組として入力する。
【0036】
入力部3から上記識別信号が入力されると、中央制御手段Cは、当該識別信号の組み合わせ単位ごとに、図5に示すテーブルを作成してそれを記憶部4に記憶させる。
なお、上記記憶部4には、各ロッカーLと無線認証携帯機Tとの対応関係を示すテーブル(図7参照)及び識別信号とその権限情報との対応関係を示すテーブル(図8参照)があらかじめ記憶されている。
そして、上記図8の識別信号は、例えば、その番号に応じて区別している。例えばS1〜S100は商談のために来社した者、S101〜S200は特殊な役割を担った者、S201〜S300は、社内の管理者の許可を受けた者、といったように分けている。そして、これら区分に応じて、開けられるドアが特定されるようにしている。
【0037】
さらに、中央制御手段Cは、識別信号読取り手段2が識別信号を読取ったとき、その識別信号読取り手段2のIDからロッカーLのいずれかを特定して、当該ロッカーLとそこに預けられた携帯機器caに添付された識別手段iの識別信号との対応関係を示すテーブル(図6参照)を作成して記憶部4に記憶する。
【0038】
さらに、中央制御手段Cは、第1のID信号読取り手段R1からの信号に応じて、鍵制御手段1を施解錠する機能を備えている。
上記第1のID信号読取り手段R1は、自分が保持しているID信号を常時LF帯無線信号として送出し、無線認証携帯機Tの応答を待ち受ける。
無線認証携帯機Tが、第1のID信号読取り手段R1のアンテナの送信範囲に限定されたエリアに入り、LF帯無線信号を受信すると、無線認証携帯機Tは自分の保持しているID信号をUHF帯無線信号として送信する。
また、第1のID信号読取り手段R1は、上記UHF帯無線信号を受信すると、この信号に含まれる無線認証携帯機TのID信号を読み取る。
なお、上記識別信号読取り方法は一例であり、この発明においては、これに限定されるものではない。
【0039】
上記のように第1のID信号読取り手段R1が無線認証携帯機TのID信号を読取ったとき、中央制御手段Cがそれを読取ったことを認識するとともに、記憶部4に記憶された上記図7に示したテーブルから、ID信号が読取られた無線認証携帯機Tと対応するロッカーLを特定し、そのロッカーLの鍵制御手段1を解錠する。
また、第1のID信号読取り手段R1が上記ID信号を読取れないとき、中央制御手段Cがそれを読取れないことを認識するとともに、記憶部4に記憶された上記図7に示したテーブルから、ID信号を読取れない無線認証携帯機Tと対応するロッカーLを特定し、そのロッカーLの鍵制御手段1を施錠する。
【0040】
一方、この発明の通行制御手段である施設側のドアDのそれぞれには、この発明の通行可否制御手段である鍵制御手段5及び無線認証携帯機TのID信号を読取る第2のID信号読取り手段R2を設けている。
上記第2のID信号読取り手段R2は、第1のID信号読取り手段R1と同様に、常時信号を出力し、無線認証携帯機Tが所定のエリアに入ってきたとき、当該無線認証携帯機TのID信号を読取って中央制御手段Cに送信する。
【0041】
そして、第2のID信号読取り手段R2は、各ドアDに物理的に対応付けられているので、当該第2のID信号読取り手段R2が無線認証携帯機TのID信号を読取ったときには、中央制御手段Cは、いずれのドアDの第2のID信号読取り手段R2が上記ID信号を読取ったかを認識できることになる。
【0042】
そして、中央制御手段Cは、第2のID信号読取り手段R2からの信号に応じて、鍵制御手段5を施解錠する機能を備えている。すなわち、第2のID信号読取り手段R2が無線認証携帯機TのID信号を読取ったとき、中央制御手段Cがそれを読取ったことを認識するとともに、記憶部4に記憶された図7のテーブルから、ID信号が読取られた無線認証携帯機Tと対応するロッカーLを特定する。
【0043】
さらに、中央制御手段Cは、記憶部4に記憶された図6のテーブルから、このロッカーLに預けられている識別手段iの識別信号を認識して、当該無線認証携帯機Tが、上記ドアDを通行できる権限を有する識別信号に対応付けられているかどうかを判定する。
中央制御手段Cが上記権限を有すると判定すれば、鍵制御手段5を解錠するが、その権限を有しないと判定したときには、鍵制御手段5に施錠状態を維持させる。
【0044】
次に、図2のフローチャートに基づいて、図5及び図6のテーブルを作成する具体的な手順について説明する。
携帯機器caを預ける者は、保持している携帯機器caの台数を自己申告して、その台数分の識別手段iを事前に発行してもらい、それを自身の携帯機器caのすべてに添付する。
【0045】
なお、各ロッカーLの中には無線認証携帯機Tが置かれているが、このように無線認証携帯機TがロッカーLに置かれているということは、当該ロッカーLの鍵制御手段1は解錠状態を維持していることになる。なぜなら、無線認証携帯機TがロッカーLの中にあるということは、第1のID信号読取り手段R1がロッカーLの中の無線認証携帯機TのID信号を読取っていることになるので、そのID信号の読取り中は上記したように中央制御手段Cが当該ロッカーLの鍵制御手段1を解錠するからである。
【0046】
このとき、識別手段iを発行する側の者は、識別手段iを発行するたびに、入力部3を介して識別手段iの識別信号もしくはそれを特定できる番号及び識別手段iの数を中央制御手段Cに入力する。
なお、以下には上記識別信号あるいはそれを特定できる番号を含めて単に識別信号と表現する。
中央制御手段Cは、上記のように入力部3から識別信号が入力されたら、それら識別信号と識別手段iの数を、記憶部4に入力して図5のテーブルを作成する(ステップS1)。
【0047】
上記の状態で携帯機器caを預ける者が、空いているロッカーLに識別手段iを添付した携帯機器caを入れると、識別信号読取り手段2が識別手段iの識別信号を読取るが、中央制御手段Cは、識別信号読取り手段2が識別信号を読取ったとき、携帯機器caが当該ロッカーLに預けられたと判定する(ステップS2)。
なお、識別信号読取り手段2が識別信号を読取らないときには、当該ロッカーLは、解錠状態を保ったまま待機していることになる。
【0048】
上記ステップS2において、識別信号読取り手段2が識別手段iの識別信号を読取って、携帯機器caが当該ロッカーLに預けられたと判定されたら、中央制御手段Cは、当該ロッカーLと上記読取った識別信号を対応付けたデータを記憶部4に記憶させて図6に示すテーブルを作成する(ステップS3)。
さらに、中央制御手段Cは、識別信号読取り手段2で読取られた識別信号が、図5のテーブルにおける一組の識別信号の数と一致しているかどうかを判定する(ステップS4)。
【0049】
上記ステップS4において、識別信号読取り手段2で読取られた識別手段iの数が、図5のテーブルの数に一致していなければ、中央制御手段Cは、図6のテーブルにおいて当該ロッカーLのフラグをNGにセット(ステップS5)して、再びステップS2に戻り、当該ロッカーLにあらかじめ決められた数の携帯機器caが預けられるまで、ステップS2〜S5を繰り返す。
【0050】
上記ステップS4において、当該ロッカーLに預けられた携帯機器caが図5のテーブルに示す数と一致しているときは、中央制御手段Cは、当該ロッカーLに預けられた識別手段iの識別信号が、図5のテーブルに示した識別信号と一致しているかどうかを判定する(ステップS6)。
【0051】
もし、当該ロッカーLに預けられた識別手段iの識別信号が図5のテーブルに示した識別信号と一致していなければ、中央制御手段Cは、図6のテーブルにおける当該ロッカーLにフラグNGをセット(ステップS5)して、それらが一致するまで、ステップS2〜S6を繰り返す。
上記ステップS6において、当該ロッカーLに預けられた識別手段iの識別信号が図5のテーブルに示した識別信号と一致していれば、中央制御手段Cは、図6のテーブルにおける当該ロッカーLにフラグOKをセットする(ステップS7)。
【0052】
このようにして、あらかじめ識別手段iを添付した携帯機器caがロッカーLに預けられれば、図6のテーブルが自動的に生成されるとともに、このテーブルにおける各ロッカーLのそれぞれには、フラグOKあるいはフラグNGのいずれかがセットされて記憶部4に記憶される。
なお、図5のテーブルは、識別手段i発行時に記憶部4に記憶され、図7及び図8のテーブルは、事前にそれらの対応関係が特定されたものとして記憶部4に記憶されていることは、すでに説明したとおりである。
【0053】
そして、ロッカーLに携帯機器caを預けたら、当該ロッカーLに備えられた無線認証携帯機Tを取り出して携帯し、ロッカーLから離れるが、上記第1のID信号読取り手段R1は、上記したように無線認証携帯機Tに対して常時信号を出力して、所定のエリア内にいるかどうかを問い合わせ続ける(ステップS11)。
したがって、携帯機器caを預けた者が、ロッカーLから離れて上記エリアよりも外に移動したときには、第1のID信号読取り手段R1が無線認証携帯機TのID信号を読取ることができないので、中央制御手段Cは、鍵制御手段1を施錠する(ステップS12、S13)。
【0054】
なお、中央制御手段Cは、第1のID信号読取り手段R1が無線認証携帯機TのID信号を読取れないときには、ID信号を読取れない無線認証携帯機Tに対応するすべてのロッカーLの鍵制御手段1を施錠する。言い換えると、無線認証携帯機Tが上記所定のエリアから外に移動したときには、携帯機器caが預けられていなくても、その無線認証携帯機Tに対応するロッカーLの鍵制御手段1は施錠されることになる。
【0055】
しかし、無線認証携帯機Tが上記エリア内にいる限り、当該ロッカーLの鍵制御手段1は施錠されないので、そのエリア内での携帯機器caの出し入れは自由になる。したがって、携帯機器caを入れたかどうかの確認や入れ忘れの際には、当該ロッカーLの扉を自由に開け閉めできる。
【0056】
次に、ロッカーLに携帯機器caを預けた者が帰ってきたとき、言い換えると、無線認証携帯機Tが上記エリア内に入ったときは、第1のID信号読取り手段R1の出力信号に対して無線認証携帯機Tが応答するので、第1のID信号読取り手段R1は当該無線認証携帯機TのID信号を読取ることができる(ステップS12)。
【0057】
したがって、第1のID信号読取り手段R1が当該無線認証携帯機TのID信号を読取ったら、中央制御手段Cは、当該無線認証携帯機TがどのロッカーLに対応しているかを、記憶部4に記憶されている図7のテーブルから判断する(ステップS14)。もし、当該無線認証携帯機TがいずれのロッカーLにも対応していなければ、施錠状態にあるロッカーLは、その施錠状態を保つ(ステップS15)。
一方、中央制御手段Cが、当該無線認証携帯機TがいずれかのロッカーLに対応していると判定すれば、その対応するロッカーLの鍵制御手段1を解錠する(ステップS16)。
【0058】
さらに、上記無線認証携帯機Tを携帯した者が施設内に入ったときに、当該無線認証携帯機Tが、ドアDを開ける権限を有するか否かについて説明する。
ドアDにおいても第2のID信号読取り手段R2が常時信号を出力している(ステップS21)。このとき第2のID信号読取り手段R2が無線認証携帯機Tを認識できなければ、中央制御手段Cは、当該ドアDの鍵制御手段5を施錠状態に維持する(ステップS22,S23)。
【0059】
一方、無線認証携帯機Tを携帯した者が、上記所定のエリア内に入ると、この無線認証携帯機Tが第2のID信号読取り手段R2の出力信号に反応するので、第2のID信号読取り手段R2が上記無線認証携帯機TのID信号を読取ることができる。第2のID信号読取り手段R2がID信号を読取れば、中央制御手段Cは、そのID信号を認識できるので、記憶部4に記憶されている図7のテーブルから、当該無線認証携帯機Tに対応付けられたロッカーLを特定するとともに、記憶部4に記憶されている図6のテーブルから、当該ロッカーLに対応付けられている識別手段iの識別信号を特定できる(ステップS24)。
【0060】
そして、中央制御手段Cは、上記特定した識別手段iの識別信号に、携帯機器caを預けたかどうかを示すOKフラグがセットされているかどうかを判定する(ステップS25)。OKフラグがセットされていると判定したら、中央制御手段Cは、上記のようにして特定された識別信号が、当該ドアDを通る権限を有するかどうかを判定する(ステップS26)。その判定の結果、上記権限を有しないということになれば、中央制御手段Cは、当該ドアDの鍵制御手段5を施錠状態に維持する(ステップS23)。
【0061】
また、上記ステップS25において、上記特定した識別手段iの識別信号に、NGフラグがセットされているときには、鍵制御手段5を施錠状態に保つ。
上記判定の結果、上記権限有りということになれば、中央制御手段Cは、当該ドアDの鍵制御手段5を解錠する(ステップS27)。反対に、上記権限を有しないということになれば、鍵制御手段5を施錠状態に維持する(ステップS23)。
【0062】
上記のことからも明らかなように、この実施形態によれば、ロッカーLに携帯機器caを預けるとともに、無線認証携帯機Tを持ち出して、その場から一定の距離を離れれば、当該ロッカーLの扉は自動的に施錠されることになり、閉め忘れを防止できる。
しかも、再びロッカーLに近づいたときにのみ当該ロッカーLの扉が解錠されるので、携帯機器caを預けた者に対しては、無線認証携帯機Tを手放さない限り、ロッカーLが解錠されないという安心感を与えることができる。
また、携帯機器caを預けているときはドアDの入退が自由にできる。言い換えると、携帯機器caの持ち主が、ロッカーLから離れていても、ドアDの入退ができている間は、携帯機器caが正常に預けられていることが分かるので、携帯機器caを手放していることに対する不安感を解消することができる。
【0063】
一方、外来者を招き入れる側にとっても、携帯機器caをきっちりと預けた者以外は、所定のドアなどを通ることができないので、外来者から施設内の情報が漏れてしまうという憂いもなくなる。
いずれにしても、この実施形態は、招かれる側には、自身の携帯機器caが紛失したり、あるいはそこに記憶されている情報が漏れたりする心配が一切ない。また、招き入れる側にも情報漏えいという問題が発生しない。
【0064】
なお、上記実施形態において、一つの中央制御手段Cですべてを制御するようにしたが、例えば、中央に統括用の制御手段を設け、ロッカーL及びドアDのそれぞれに別の中央制御手段を設けるようにしてもよい。
また、携帯機器caを預ける手段は、ロッカーに限らない。第1のID信号読取り手段と無線認証携帯機との信号のやり取りで、施解錠が可能であれば、どのようなものでもよい。
【0065】
さらに、通行を制御する手段もドアに限定されるものではない。例えば、フラップ付きのゲートなどを用いてもよい。そして、この場合にも、第2のID信号読取り手段R2と無線認証携帯機Tとの信号のやり取りで、通行可否の制御ができるものであれば、どのようなものでもよい。
上記の場合にフラップを開閉する部分がこの発明の通行可否制御手段となる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
会社などで、外来者に対して携帯機器caの持ち込みを禁止するシステムに最適である。
【符号の説明】
【0067】
L 機器収納手段としてのロッカー
ca 携帯機器
i 識別手段
1 鍵制御手段
2 識別信号読取り手段
T 無線認証携帯機
R1 第1のID信号読取り手段
C 中央制御手段
3 入力部
4 記憶部
D 通行制御手段としてのドア
5 通行可否制御手段としての鍵制御手段
R2 第2のID信号読取り手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8