【課題を解決するための手段】所定の無線通信方式を使用して互いに無線通信可能に構成された複数の無線端末装置のコンテンツ共有方法であって、第1の無線端末装置が、カメラの起動命令をブロードキャスト送信する起動命令送信工程と、前記第1の無線端末装置が識別表示を行う識別工程と、第2の無線端末装置が、前記カメラの起動命令を受信した場合に、自装置のカメラを起動する受信工程と、前記第2の無線端末装置が、前記自装置のカメラを使用して前記第1の無線端末装置の識別表示を検出する検出工程と、前記第2の無線端末装置が、前記第1の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、両端末装置間でセッションを確立し、コンテンツを共有するコンテンツ共有工程と、を含む。
前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、前記第1の無線端末装置の要求に応じて自装置のコンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ共有方法。
前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、自装置の表示部に表示されているコンテンツに送信可能であることを示すシンボルを表示し、前記第1の無線端末装置は、自装置のカメラを使用して前記シンボルを検出した場合に、前記コンテンツの送信要求を前記第2の無線端末装置に送信し、前記第2の無線端末装置は、前記コンテンツの送信要求を受信した場合に前記コンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ共有方法。
前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、前記第1の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、自装置の表示部に表示されている1又は複数のコンテンツに送信可能又は送信不可を示すシンボルを表示し、前記第1の無線端末装置は、前記自装置のカメラを使用して前記送信可能である旨を示すシンボルを検出した場合に、前記検出したシンボルに対応するコンテンツの送信要求を前記第2の無線端末装置に送信し、前記第2の無線端末装置は、前記シンボルに対応するコンテンツの送信要求を受信した場合に、前記シンボルに対応するコンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ共有方法。
前記識別工程の識別表示は、フラッシュライト及び発光素子の点滅、並びに表示部への所定のパターンの表示の少なくとも1つを含む請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のコンテンツ共有方法。
前記複数の無線端末装置は、スマートフォン、ノートPC、携帯電話端末、タブレット、及びデスクトップPCのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のコンテンツ共有方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、見える範囲にある無線端末装置間で直感的かつ簡単な方法でコンテンツを共有することが可能なコンテンツ共有方法、無線端末装置、及びコンピュータが実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、各々がカメラを備え、所定の無線通信方式を使用して互いに無線通信可能に構成された複数の無線端末装置のコンテンツ共有方法であって、前記複数の無線端末装置のうちの第1の無線端末装置が、カメラの起動命令をブロードキャスト送信する送信工程と、前記第1の無線端末装置が識別表示を行う識別工程と、前記複数の無線端末装置のうちの第2の無線端末装置が、前記カメラの起動命令を受信した場合に、自装置のカメラを起動する受信工程と、前記第2の無線端末装置が、前記自装置のカメラを使用して、前記第1の無線端末装置の識別表示を検出する検出工程と、前記第2の無線端末装置が、前記第1の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、両端末装置間でセッションを確立し、コンテンツを共有するコンテンツ共有工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、前記第1の無線端末装置の要求に応じて自装置のコンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することが望ましい。
【0008】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、自装置の表示部に表示されているコンテンツに送信可能であることを示すシンボルを表示し、前記第1の無線端末装置は、自装置のカメラを使用して前記シンボルを検出した場合に、前記コンテンツの送信要求を前記第2の無線端末装置に送信し、前記第2の無線端末装置は、前記コンテンツの送信要求を受信した場合に前記コンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することが望ましい。
【0009】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記コンテンツ共有工程では、前記第2の無線端末装置は、前記第1の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、自装置の表示部に表示されている1又は複数のコンテンツに送信可能又は送信不可を示すシンボルを表示し、前記第1の無線端末装置は、前記自装置のカメラを使用して前記送信可能である旨を示すシンボルを検出した場合に、前記検出したシンボルに対応するコンテンツの送信要求を前記第2の無線端末装置に送信し、前記第2の無線端末装置は、前記シンボルに対応するコンテンツの送信要求を受信した場合に、前記シンボルに対応するコンテンツを前記第1の無線端末装置に送信することが望ましい。
【0010】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記識別工程の識別表示は、フラッシュライト及び発光素子の点滅、並びに表示部への所定のパターンの表示の少なくとも1つを含むことが望ましい。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記所定の無線通信方式は、Bluetoothであることが望ましい。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記複数の無線端末装置は、スマートフォン、ノートPC、携帯電話端末、タブレット、及びデスクトップPCのうちの少なくとも1つであることが望ましい。
【0013】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、他の無線通信装置と無線通信可能に構成された無線端末装置であって、カメラの起動命令をブロードキャスト送信する手段と、識別表示を行う手段と、前記他の無線端末装置が、前記カメラの起動命令を受信して、自装置のカメラを起動し、当該カメラで前記識別表示を検出した場合に、当該他の無線端末装置とセッションを確立し、コンテンツを共有する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、カメラを備え、他の無線通信装置と無線通信可能に構成された無線端末装置であって、前記他の無線端末装置から送信される、カメラの起動命令を受信する手段と、前記カメラの起動命令を受信した場合に、自装置のカメラを起動する手段と、前記自装置のカメラを使用して、前記他の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、前記他の無線端末装置とセッションを確立し、コンテンツを共有する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、他の無線通信装置と無線通信可能に構成された無線端末装置に搭載されるプログラムであって、カメラの起動命令をブロードキャスト送信する工程と、識別表示を行う工程と、前記他の無線端末装置が、前記カメラの起動命令を受信して、自装置のカメラを起動し、当該カメラで前記識別表示を検出した場合に、当該他の無線端末装置とセッションを確立し、コンテンツを共有する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、カメラを備え、他の無線通信装置と無線通信可能に構成された無線端末装置に搭載されるプログラムであって、前記他の無線端末装置から送信されるカメラの起動命令を受信する工程と、前記カメラの起動命令を受信した場合に、自装置のカメラを起動する工程と、前記自装置のカメラを使用して、前記他の無線端末装置の識別表示を検出した場合に、前記他の無線端末装置とセッションを確立し、コンテンツを共有する工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、見える範囲にある無線端末装置間で直感的かつ簡単な方法でコンテンツを共有することが可能なコンテンツ共有方法を提供することが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、この発明に係るコンテンツ共有方法、無線端末装置、及びコンピュータが実行可能なプログラムを図面に基づいて詳細に説明する。本発明の構成要素は、本明細書の図面に一般に示してあるが、様々な構成で広く多様に配置し設計してもよいことは容易に理解できる。したがって、本発明の装置、システム及び方法の実施形態についての以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の選択した実施形態の一例を示すものであって、特許請求の範囲に示す本発明と矛盾無く装置、システム及び方法についての選択した実施形態を単に示すものである。当業者は、特定の細目の1つ以上が無くても、又は他の方法、部品、材料でも本発明を実現できることが理解できる。また、フローチャートの各ステップを実行する順番はフローチャートに示す順番に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で順番を変更してもよい。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの又は実質的に同一のものが含まれる。
【0020】
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る無線端末システムの構成例を示す図である。無線端末システム1は、
図1に示すように、所定の無線通信方式を使用して無線通信を行う複数の無線端末装置2で構築されている。所定の無線通信方式は、例えば、Bluetoothであり、ここでは、各無線端末装置2がBluetoothを使用して近距離無線通信を行う場合を一例として説明する。無線端末装置2は、例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット、ノートPC、又はデスクトップPCである。本実施の形態の無線端末システム1では、見える範囲にある無線端末装置2間で直感的かつ簡単な方法でセッションを確立し、コンテンツを共有することが可能となっている。
【0021】
各無線端末装置2は、他の無線端末装置2とコンテンツを共有するコンテンツ共有機能を備えており、コンテンツ取得機能及びコンテンツ提供機能の両機能を備えている。各無線端末装置2は、無線通信手段、カメラ、表示手段、制御手段、及び識別表示手段等を備えている。コンテンツ取得機能を実行する無線端末装置2をコンテンツ取得側端末(第1の無線端末装置)100、コンテンツ提供機能を実行する無線端末装置2をコンテンツ提供側端末(第2の無線端末装置)200と称する。コンテンツ取得側端末100はBluetoothデバイスのマスター、コンテンツ提供側端末200はBluetoothデバイスのスレーブとして機能する。以下の説明では、Bluetoothの通信手順の詳細な説明は省略する。
【0022】
図2は、各無線端末装置2間でコンテンツを共有する処理の概略を説明するためのフローチャートである。コンテンツ取得側端末100は、近距離にある無線端末装置2を探索し、探索した全ての無線端末装置2にカメラの起動命令をブロードキャスト送信する(ステップS1)。コンテンツ提供側端末200は、カメラの起動命令を受信すると(ステップT1)、自端末のカメラを起動する(ステップT2)。これにより、コンテンツ提供側端末200のカメラでは被写体の撮像が開始される。
【0023】
コンテンツ取得側端末100は、識別表示手段による識別表示を行う(ステップS2)。識別表示手段による識別表示は、例えば、フラッシュライトや発光素子の点滅、表示部への所定のパターンの表示としてもよい。コンテンツ取得側端末100のユーザは、コンテンツ提供側端末200のカメラの撮影範囲内に、自端末の識別表示(例えば、フラッシュライトの点滅)が入るようにする。
【0024】
なお、コンテンツ提供側端末200は、識別表示を検出した場合にはカメラをOFFすることにしてもよい。また、カメラ起動命令を受信した他の無線端末装置2は、カメラを起動させた後、所定時間内にコンテンツ取得側端末100の識別表示を検出しなかった場合には、カメラをOFFすることにすることにしてもよい。これにより、カメラをONとしている時間を短縮でき、不要な電力消費を防止できる。
【0025】
コンテンツ共有処理U2では、まず、コンテンツ提供側端末200は、表示手段に表示しているコンテンツ上に送信可能である旨を示すシンボルを表示する(ステップT4)。
コンテンツは、例えば、ローカル及びリモート(WEB)のファイル及びソフトウェアである。コンテンツが送信可能でない場合(例えば、著作権制限がされているコンテンツ)には、送信不可である旨を示すシンボルを表示してもよい。また、複数のコンテンツを表示してもよく、この場合、各コンテンツを識別するために異なるシンボルを表示してもよい。
【0026】
コンテンツ取得側端末100のユーザは、コンテンツ提供側端末200の表示手段に表示されている所望のコンテンツ上のシンボルをカメラで撮影する(ステップS3)。コンテンツ取得側端末100は、カメラで撮影した画像の中からシンボルを検出すると(ステップS4の「Yes」)、検出したシンボルが表示されているコンテンツ(シンボルに対応するコンテンツ)の送信をコンテンツ提供側端末200に要求する(ステップS5)。なお、コンテンツ取得側端末100は、シンボルを検出した場合には、カメラ及び識別表示手段による識別表示をOFFとしてよい。これにより、消費電力を低減できる。
【0027】
コンテンツ提供側端末200は、コンテンツの要求を受信すると(ステップT5)、要求されたコンテンツをコンテンツ取得側端末100に送信する(ステップT6)。なお、コンテンツ提供側端末200は、ユーザの許可を得た場合にコンテンツを送信することにしてもよい。
【0028】
コンテンツ取得側端末100は、コンテンツ提供側端末200から送信されるコンテンツを受信する(ステップS6)。
【0029】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、コンテンツ取得側端末100は、カメラの起動命令を送信した後、識別表示を行い、コンテンツ提供側端末200は、カメラの起動命令を受信した場合に、自装置のカメラを起動し、当該カメラによりコンテンツ取得側端末100の識別表示を検出し、当該識別表示を検出した場合に、コンテンツ取得側端末100とセッションを確立し、両端末間でコンテンツを共有するコンテンツ共有処理を実行することとしたので、見える範囲にある無線端末装置間で直感的かつ簡単な方法でコンテンツを共有することが可能となる。付言すると、無線端末装置に通常搭載されているカメラを使用して、相手の無線端末装置を確認(信頼)することとしたので低コストな構成とすることができる。
【0030】
(実施例)
次に、本実施の形態に係る無線端末装置2をスマートフォン及びノートPCに適用した場合の一例を説明する。
図3−Aは、本実施の形態に係る無線端末装置を適用したスマートフォン10の外観を示す斜視図である。
図3−Bは、スマートフォン10の外観を示す背面図である。
【0031】
図3−A及び
図3−Bに示すように、スマートフォン10は、略六面体形状の筐体12を備えている。筐体12の表面のうち一方側の面を正面12A、正面12Aに対向する他方側の面を背面12C、筐体12の表面のうち正面12Aと背面12Cに挟まれた面を側面12Bとする。スマートフォン10は、筐体12の正面12Aに、タッチパネル13A及び各種アイコンや画像が表示される表示部13Bで構成されるタッチ表示部13と、操作部14と、マイク15と、スピーカ17とが配置されている。筐体12の背面12Cには、カメラ部16A及びフラッシュライト16Bが配置されている。筐体12の側面12Bには、不図示の電源ボタンやボリューム調整ボタン等が配置されている。
【0032】
タッチ表示部13は、正面12Aの中央の略全域に亘って配置されている。タッチ表示部13には、各種アプリ等に対応したアイコンが表示されている。ユーザは、アイコンをタッチすることで対応するアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーションプログラム」を「アプリ」と称する)を起動させることができる。操作部14及びマイク15は、正面12Aの長手方向の一方の端部に配置されている。スピーカ17は、正面12Aの長手方向の他方の端部に配置されている。カメラ部16A及びフラッシュライト16Bは、背面12Cの長手方向の一方の端部に配置されている。カメラ部16Aでは背面12C側から撮影が可能となっている。
【0033】
タッチ表示部13は、アイコン、文字、図形、画像等の情報を表示するとともに、指、スタイラス、ペン等(以下、「指示体」と称する)を用いてタッチパネル13Aに対して行われる各種操作を検出する。タッチパネル13Aが各種操作を検出する方式は、静電容量式、感圧式等の方式を採用することができる。
【0034】
カメラ部16Aで撮像した画像は表示部13Bに表示可能となっており、ユーザは、表示部13Bを電子ビューファインダーとして使用することができる。ユーザは、表示部13Bに表示される画像を観ながらシャッタチャンスを得ることができる。
【0035】
図4は、スマートフォン10の概略の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、スマートフォン10は、制御部20と、メモリ21と、記憶部22と、通信部23と、無線通信部25と、カメラ部16A及びフラッシュライト16Bを含むカメラ16と、タッチ表示部13(タッチパネル13A、表示部13B)と、操作部14と、マイク15と、スピーカ17とを備えている。
【0036】
タッチ表示部13は、表示部13Bと、表示部13Bに重畳されたタッチパネル13Aとを有する。タッチパネル13Aは、指やペン等の指示体を用いてタッチパネル13Aに対して行われた各種操作を、操作が行われた場所のタッチパネル13A上での位置とともに検出し、制御部20に通知する。タッチパネル13Aによって検出される操作には、タッチ操作、スライド操作、及びピッチ操作が含まれる。表示部13Bは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)パネルなどで構成され、文字や図形等を表示する。
【0037】
操作部14は、ホームボタン14Aや他のボタン(不図示)等を通じて利用者の操作を受け付け、受け付けた操作に対応する指示信号を制御部20へ送信する。
【0038】
電源部24は、制御部20の制御に従って、蓄電池又はACアダプタから得られる電力を、制御部20を含むスマートフォン10の各部へ供給する。
【0039】
通信部23は、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間で無線信号回線を確立し、基地局との間で電話通信及び情報通信を行う。無線通信部25は、Bluetooth方式でBluetoothデバイスと近距離無線通信を行う。スピーカ17は、制御部20から送信される音声信号を音声として出力する。マイク15は、利用者等の音声を音声信号へ変換して制御部20へ出力する。
【0040】
メモリ21は、例えば、RAMやDRAM等で構成されており、制御部20によって実行されるプログラム、制御部20が参照するデータ、制御部20の演算結果等が一時的に記憶されるワークエリアとして使用される。
【0041】
記憶部22は、例えば、不揮発性メモリ(例えば、EEPROM、SSD)や磁気記憶装置であり、制御部20での処理に利用されるプログラムやデータを保存する。記憶部22に記憶されるプログラムには、スマートフォンの基本的な機能を実現するOS31(例えば、iOS、Android、Windows(登録商標))、デバイスをハードウェア制御するためのドライバ32、コンテンツ取得用アプリ33、コンテンツ提供用アプリ34、カメラ機能を実現するためのカメラアプリ35、並びに、電話機能を実現するための電話アプリ、電子メール機能を実現するためのメールアプリ、WEBブラウジング機能を実現するためのブラウザアプリ、ファイル閲覧用アプリ、及びワープロアプリ等の他のアプリ36等が含まれる。
【0042】
コンテンツ取得用アプリ33及びコンテンツ提供用アプリ34は、上述のコンテンツ共有機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ取得用アプリ33は、上述のコンテンツ取得機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ提供用アプリ34は、上述のコンテンツ提供機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ提供用アプリ34は常駐型のプログラムである。
【0043】
制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP等であり、スマートフォン10の動作を統括的に制御して各種の機能(モード)を実現する。具体的には、制御部20は、記憶部22に記憶されているデータやメモリ21に展開したデータを必要に応じて参照しつつ、記憶部22に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、タッチ表示部13、通信部23,無線通信部25,及びカメラ16等を制御することによって各種機能(モード)を実現する。なお、制御部20が実行するプログラムや参照するデータは、通信部23による通信でサーバ装置からダウンロードすることとしてもよい。
【0044】
カメラ16は、カメラ部16Aと、フラッシュ撮影時に使用されるフラッシュライト16Bと、カメラ処理部16Cとを備えている。カメラ部16Aは、レンズや撮像部(CCDやCMOS)を備えており、レンズは被写体光を結像し、撮像部は結像された被写体光をR,G,Bの画像信号として出力する。カメラ処理部16Cは、A/D変換器、画像処理用LSI、メモリ等を備え、撮像部の駆動タイミングや露出制御、及びフラッシュライト16Bの制御等を行うと共に、撮像部で得られたRGBの画像信号を信号処理して画像を制御部20に出力する。
【0045】
図5は、本実施の形態に係る無線端末装置を適用したノートPCの概略の外観構成を示す斜視図である。ノートPC40は、
図5に示すように、いずれも略直方体である本体側筐体41及びディスプレイ側筐体42を備える。本体側筐体41は、キーボード及びタッチパッド等を有する入力部44を備える。ディスプレイ側筐体42は、LCD(液晶ディスプレイ)45と、LCD45の表示面側にその上方の略中央に配置され、前方の被写体を撮像可能なカメラ部50A及びフラッシュライト50Bとを備える。
図5に示す例では、LCD45にコンテンツ81,82,83が表示されている。
【0046】
本体側筐体41及びディスプレイ側筐体42は、それぞれの端部で左右の一対の連結部(ヒンジ部)43によって連結されており、連結部43は、これらの筐体を開閉自在に支持している。
【0047】
図6は、上記ノートPC40の概略のハードウェア構成例を示す図である。ノートPC40は、同図に示すように、CPU51、ROM52、メモリ53、HDD(ハードディスク)54、LCD45、入力部44、カメラ50、通信部71、無線通信部75、バッテリ72、DC−DCコンバータ73,ACアダプタ74、USBポート70等を備えており、各部はバスを介して直接又は間接的に接続されている。
【0048】
CPU51は、バスを介して接続されたHDD54に格納されたOS61によりノートPC40全体の制御を行うとともに、HDD54に格納された各種のプログラムに基づいて処理を実行する機能を司る。ROM52は、BIOS(Basic Input/Output System:基本入出力システム)52aやデータ等を格納している。
【0049】
メモリ53は、キャッシュメモリやRAMで構成されており、CPU51の実行プログラムの読み込み領域として、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。
【0050】
HDD(ハードディスク)54は、例えば、Windows(登録商標) XP、Vista、7、8等のノートPC40全体の制御を行うためのOS61、周辺機器類をハードウェア操作するための各種デバイス・ドライバ62、コンテンツ取得用アプリ63、コンテンツ提供用アプリ64、カメラ機能を実現するためのカメラアプリ65、並びに、電子メール機能を実現するためのメールアプリ、WEBブラウジング機能を実現するためのブラウザアプリ、ファイル閲覧用アプリ、及びワープロアプリ等の他の業務に向けられた他のアプリ66等を記憶する機能を有する。
【0051】
OS61は、ノートPC40の基本的な動作を制御しているものであり、各種資源を管理し、例えば、アプリケーションプログラムが発生した命令を、各種ドライバ62やBIOS52aに伝える。OS61は、マルチタスク機能及びマルチウィンドウ機能を有し、アプリケーションプログラムの実行コンテキスト(あるアプリケーションプログラムが利用しているレジスタセットやメインメモリイメージ、ファイルハンドルなど)やGUIの
部品などのソフトウェア資源の管理も行うように構成されている。アプリと各ドライバの間のデータ又はコマンドの送受信には、OS61が介在する。
【0052】
各種ドライバ62は、例えば、OS61の指示に従ってLCD45を制御する表示ドライバ、OS61の指示に従ってカメラ50を制御するカメラドライバ、OS61の指示に従ってマウスを制御するマウスライバ、OS61の指示に従って通信部71や無線通信部75を制御する通信ドライバ等である。
【0053】
コンテンツ取得用アプリ63及びコンテンツ提供用アプリ64は、上述のコンテンツ共有機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ取得用アプリ63は、上述のコンテンツ取得機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ提供用アプリ64は、上述のコンテンツ取得機能を実現するためのプログラムである。コンテンツ提供用アプリ64は常駐型のプログラムである。
【0054】
LCD45は、CPU51の制御に従って、表示情報をビデオ信号に変換し、変換したビデオ信号に応じた各種情報を表示画面に表示する。
【0055】
なお、本実施の形態では、ディスプレイとしてLCDを使用することにしているが、本発明はこれに限られるものではなく、有機ELディスプレイやCRT等の他のディスプレイを使用することにしてもよい。
【0056】
入力部44は、ユーザが入力操作を行うためのユーザ・インターフェースであり、文字、コマンド等を入力する各種キーより構成されるキーボードや、画面上のカーソルを移動させたり、各種メニューを選択するタッチパッド等を備えている。
【0057】
カメラ50は、カメラ部50Aと、フラッシュ撮影時に使用されるフラッシュライト50Bと、カメラ処理部50Cとを備えている。カメラ部50Aは、レンズや撮像部(CCDやCMOS)を備えており、レンズは被写体光を結像し、撮像部は結像された被写体光をR,G,Bの画像信号として出力する。カメラ処理部50Cは、A/D変換器、画像処理用LSI、メモリ等を備え、撮像部の駆動タイミングや露出制御、及びフラッシュライト50Bの制御等を行うと共に、撮像部で得られたRGBの画像信号を信号処理して画像をCPU51に出力する。
【0058】
通信部71は、インターネットやイーサーネット等のネットワークを介してデータの送受信を行うためのものであり、画像データ及び音声データをネットワークに送信し、また、ネットワークを介して送信されてくる画像データ及び音声データを受信する。USBポート70には、USBデバイス(例えば、USBマウス等)が接続可能となっている。
【0059】
無線通信部75は、Bluetooth方式でBluetoothデバイスと近距離無線通信を行うためのものである。
【0060】
ACアダプタ74は、商用電源に接続して、AC電圧をDC電圧に変換してDC−DCコンバータ73に出力する。DC−DCコンバータ73は、ACアダプタ74から供給されるDC電圧を所定の電圧に変換して各部に電力を供給し、また、バッテリ72の充電を行う。バッテリ72は、DC−DCコンバータ73により充電され、充電した電圧を各部に供給する。バッテリ72は、ACアダプタ74が商用電源に接続されていない場合に使用される。
【0061】
図7は、スマートフォン10とノートPC40間で行われるコンテンツ共有処理を説明するためのフローチャートである。
図8は、コンテンツ共有処理におけるユーザ操作の一例を説明するための説明図である。
【0062】
スマートフォン10では、コンテンツ取得用アプリ33が起動されると(ステップS11)、コンテンツ取得用アプリ33は、無線通信部25を介して、近距離にある無線端末装置2を探索し、探索した全ての無線端末装置2にカメラ起動命令をブロードキャスト送信すると共に(ステップS12)、カメラアプリ35を介して、カメラ16を起動し(ステップS13)、フラッシュライト16Bを点滅(識別表示)させる(ステップS14)。
【0063】
ノートPC40では、コンテンツ提供用アプリ64が、無線通信部75を介して、カメラの起動命令を受信すると(ステップT21の「Yes」)、カメラアプリ65を介して、カメラ50を起動させ(ステップT22)、カメラ50は被写体の撮像を開始する。
【0064】
スマートフォン10のユーザは、スマートフォン10の背面12CをノートPC40のカメラ50(カメラ部50A)に向け、フラッシュライト16Bが写るようにする。ノートPC40では、コンテンツ提供用アプリ64は、カメラ50で撮像した画像からフラッシュライト16Bの点滅を検出すると(ステップT23の「Yes」)、無線通信部75を介して、スマートフォン10とのセッションを確立する(ステップU11)。これにより、スマートフォン10とノートPC40間でファイルの共有が可能な状態となる。
【0065】
コンテンツ提供用アプリ64は、カメラ50をOFFし(ステップT24)、LCD45に表示されているコンテンツに送信可能/送信不可である旨を示すシンボル(例えば、インデックスNo)を表示する(ステップT25)。なお、LCD45に表示されるコンテンツの数は1又は複数とすることができ、各コンテンツを識別するためのシンボル(例えば、コンテンツのインデックスNoが付加されているシンボル)を表示することにしてもよい。また、コンテンツが著作権制限されている場合には、送信不可である旨を示すシンボルを表示することにしてもよい。送信不可であるか否かは、例えば、コンテンツに付加されている属性情報から判断することができる。
【0066】
また、コンテンツ提供用アプリ64は、カメラ50を起動させた後、所定時間内にフラッシュライトの点滅を検出しなかった場合には(ステップT23「No」)、カメラ50をOFFすることにすることにしてもよい(ステップT29)。
【0067】
スマートフォン100のユーザは、ノートPC40のLCD45に表示されているコンテンツの中から所望のコンテンツを選択し、カメラ16で所望のコンテンツ上に表示されているシンボルを撮影する(ステップS15)。コンテンツ取得用アプリ33は、撮影した画像の中からシンボルを検出すると(ステップS16の「Yes」)、カメラ16及びフラッシュライト16BをOFFすると共に(ステップS17)、撮影したシンボルのインデックスNoをノートPC40に送信する(ステップS18)。
【0068】
ノートPC40では、コンテンツ提供用アプリ64は、シンボルのインデックスNoを受信すると(ステップT26)、LCD45にコンテンツの送信に同意するか否かの確認メッセージを表示し、ユーザがコンテンツの送信に同意した場合には(ステップS27の「Yes」)、受信したインデックスNoに対応するコンテンツをスマートフォン10に送信する(ステップT28)。スマートフォン10では、コンテンツ取得用アプリ33は、コンテンツを受信する(ステップS19)。
【0069】
なお、コンテンツは、例えば、ローカルコンテンツやインターネットコンテンツであり、ローカルコンテンツの場合はそのファイルを送信し、インターネットコンテンツの場合は、そのURLを送出することにしてもよい。
【0070】
なお、上記ステップS14の識別表示としては、フラッシュライト16Bの点滅に限られるものはなく、例えば、LEDを点滅させたり、タッチ表示部13に所定のパターンを表示することにしてもよく、カメラ50で検出可能な識別表示であればよい。
【0071】
次に、上記コンテンツ共有処理におけるユーザ操作の一例を
図8−A〜
図8−Fを参照して説明する。例えば、
図8−Aにおいて、ノートPC40のユーザAがコンテンツ81,82、83をLCD45に表示しているときに、スマートフォン10のユーザBがコンテンツ82の取得を希望する場合を説明する。
【0072】
まず、スマートフォン10のユーザBがコンテンツ取得用アプリ33のアイコン33Aをタッチして、コンテンツ取得用アプリ33を起動させると、コンテンツ取得用アプリ33は、カメラ起動命令をブロードキャスト送信すると共に、カメラアプリ35を起動させることにより、カメラ16を起動させ、さらに、フラッシュライト16Bを点滅させる。カメラアプリ35が起動すると、タッチ表示部13には、撮像した画像データを表示する領域(電子ビューファインダー)90と、シャッターボタン92や各種機能選択を行うためのボタン(不図示)等が表示される領域91とを備えたカメラ操作画面が表示される(
図8−B等参照)。ノートPC40では、コンテンツ提供用アプリ64がカメラ起動命令を受信すると、カメラアプリ65を介して、カメラ50を起動させ、カメラ50に被写体の撮像を開始させる。
【0073】
図8−Bにおいて、スマートフォン10のユーザBが、ノートPC40のカメラ部50Aにスマートフォン10の背面12Cを向け、フラッシュライト16Bの点滅が写るようにする。ノートPC40のコンテンツ提供用アプリ64は、カメラ50で撮像した画像からフラッシュライト16Bの点滅を検出すると、例えば、
図8−Cに示すように、コンテンツ81,82上に送信可能であることを示す、コンテンツのインデックスNo(1,2)のついたシンボル81A,82Bを表示し、また、コンテンツ83上に送信不可であることを示すシンボル(×)83Cを表示する。コンテンツ83はコピーが禁止されているコンテンツである。
【0074】
図8−Dにおいて、スマートフォン10のユーザBは、ノートPC40のLCD45に表示されているコンテンツ82のシンボル82Bを、シャッターボタン92を押して撮影する。スマートフォン10では、コンテンツ取得用アプリ33が撮影した画像の中からシンボル82Bを検出すると、コンテンツのインデックスNo(2)をノートPC40に送信する。
【0075】
図8−Eに示すように、ノートPC40では、コンテンツ提供用アプリ64は、コンテンツのインデックスNoを受信すると、LCD45に(2)のコンテンツの送信に同意するか否かの確認メッセージ85を表示する。ノートPC40のユーザAがOKを選択すると、
図8−Fに示すように、コンテンツ提供用アプリ64は、LCD45に(2)のコンテンツを送信する旨のメッセージ86を表示すると共に、コンテンツ82をスマートフォン10に送信する。スマートフォン10では、コンテンツ取得用アプリ33は、コンテンツ82を受信すると、記憶部22に格納する。
【0076】
なお、上記実施の形態では、無線通信方式としてbluetoothを使用することとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、WiFiや赤外線通信等の他の無線通信方式を使用することにしてもよい。