技術分野
この発明は、MOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)等に適用可能な高耐圧で、且つ大電流容量の超接合構造を有する縦型半導体装置およびその製造方法
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】低オン抵抗、高アバランシェ耐量、高ターンオフ耐量および高逆回復耐量を得ることができる縦型半導体装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】素子活性部と耐圧構造部を備えた縦型半導体装置において、素子活性部の第1主面には第1の主電極とゲートパッド電極を有し、第1の主電極下部のドリフト層には、第1並列pn層を備え、ゲートパッド電極下部には、第2並列pn層を備える。ゲートパッド電極下部の第2並列pn層とドリフト層の表面層に配置されたpウェル領域との間には第1導電型分離領域を備え、第2並列pn層の繰り返しピッチは第1並列pn層の繰り返しピッチより狭くすることで、低オン抵抗、高アバランシェ耐量、高ターンオフ耐量および高逆回復耐量を得ることができる。 【選択図】 図2
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
図26および図27は、図25に示す縦型半導体装置500のターンオフ時のキャリア(電子74)の流れを示す。
図26は、ターンオフ動作に入る前のオン状態の電子74の流れを示す図である。オン状態では、ソースパッド電極56からn
+ ソース領域61へ流れ出た電子74はチャネル反転層67を通って第1n
- ドリフト領域69へ注入され、n型ドリフト領域60bを経由してn
+ ドレイン領域71へ流れて行く。このとき、活性領域53の周辺部のn
+ ソース領域61から流れ出た電子74は、ゲートパッド電極57直下のp型仕切領域60aで並列pn層60のp型仕切領域60aとn型ドリフト領域60bが交互に繰り返す方向(図中点線矢視の横方向)へ広がることが阻害される。そのため、ドリフト層に並列pn層60を形成しない縦型半導体装置において、電子74の流れが並列pn層60の繰り返し方向(図中横方向点線矢印で示す)と同じ方向(図中点線矢印)に広がる場合よりもオン抵抗は大きくなり、オン抵抗と耐圧のトレードオフ関係は必ずしも好ましいものではない。
図27は、ターンオフ動作に移行して電圧が立ち上がる状態を示す図である。pウェル領域55、およびp型仕切領域60aと、第1n
- ドリフト領域69、第2n
- ドリフト領域72、およびn型ドリフト領域60bで構成される太線で示したpn接合80(ここでは太線は1か所のみ示した)から点線で示した空乏層81が広がり始める。この空乏層81により残留している電子74は、n
+ ドレイン領域71へ掃き出されてゆく。
ターンオフ動作での電流密度は例えば100A/cm
2 と高く、その状態で空乏層81内の電界強度が高まるとダイナミックアバランシェが発生する。このダイナミックアバランシェで大量に発生した正孔83は、pウェル領域55とp
+ コンタクト領域62を通ってソースパッド電極56に流れて行く。しかし、ゲートパッド電極57下のpウェル領域55とp
+ コンタクト領域62に入り込んだ正孔83は、Q方向にあるソースパッド電極56まで長い距離を移動することになる。そのため、pウェル領域55とp
+ コンタクト領域62のQ方向の抵抗Rにより、ゲートパッド電極57の中央下のpウェル領域55とp
+ コンタクト領域62の電位が上昇し、E部のn
+ ソース領域61、pウェル領域55、およびn型ドリフト領域60bで構成される寄生npnトランジスタが誤点弧する。この誤点弧により大量の後続電流が流れて破壊を起こす。つまりターンオフ(ダイナミックアバランシェ)耐量が低下する。一方、ソースパッド電極56下のpウェル領域55とp
+ コンタクト領域62に流れ込んだ正孔83は、p
+ コンタクト領域62直上にあるソースパッド電極56によって引き抜かれるのでこの現象は発生しない。
また、静的なアバランシェの場合も空乏層81内で発生した正孔83は同様の挙動を示し、ゲートパッド電極57下でのアバランシェ耐量を低下させる。
図28および図29は、図25の縦型半導体装置500の寄生ダイオードの逆回復現象を示す図である。図28は、寄生ダイオードに順方向電流が流れている状態を示す。図29は、寄生ダイオードが逆回復している状態を示す。
図28において、ソースパッド電極56からpウェル領域55に注入された正孔83は、pウェル領域55、およびp型仕切領域60aと、第1n
- ドリフト領域69、第2n
- ドリフト領域72、およびn型ドリフト領域60bで構成されるpn接合80を通して第2n
- ドリフト領域72に流れて行く。一方、n
+ ドレイン領域71から第2n
- ドリフト領域72に注入された電子74は、n型ドリフト領域60bを通してp型仕切領域60aに流れて行く。これらの正孔83と電子74によって、並列pn層60(円内90)は電導度変調起こし、過剰キャリアが蓄積する。
図29において、逆回復時には空乏層81が前述したpn接合80から広がって行き、過剰な正孔83はpウェル領域55およびp
+ コンタクト領域62を経由してソースパッド電極56へ掃き出される。一方、過剰な電子74はn
+ ドレイン領域71を経由してドレイン電極73へ掃き出される。多数のキャリアが存在した状態で空乏層81内の電界強度が高まるとダイナミックアバランシェが発生する。ゲートパッド電極57下のダイナミックアバランシェで生じた多数の正孔83は、Q方向にあるソースパッド電極56へ流れて行く。すると、図27で説明したように、ゲートパッド電極57下のE部の寄生npnトランジスタが誤点弧する。そのため、ダイナミックアバランシェ耐量が低下する。
前述の図26〜図29で説明した現象は特許文献1,2においても発生することが推測される。
また、特許文献3では、プレーナ型素子であり、超接合型素子ではない。また、ゲートパッド電極直下を活性領域化することでオン抵抗を低減できるが、この手法のみでは電流経路はpウェル領域が延伸する方向に限定される。そのため、ターンオフ時にはゲートパッド電極直下のn
+ ソース領域の終端(ゲートパッド電極に対向して配置されるソース電極にn
+ ソース領域が接続する個所)で電流密度が高くなり空乏層内の電界強度が高くなり、ダイナミックアバランシェが発生し易くなるという問題がある。
本発明は、前記の課題を解決して、高アバランシェ耐量、高ターンオフ耐量および高逆回復耐量を得ることができる縦型半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
上述した目的を達成するために、本発明の半導体装置は、素子活性部と耐圧構造部とを備えた縦型半導体装置であり、前記素子活性部には、第1導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層の第1主面上に配置されるドリフト層と、前記ドリフト層の表面層に配置される第1導電型の第2の半導体層と、前記第2の半導体層の表面層に配置される第2導電型のウェル領域と、前記ウェル領域の表面層に配置される第1導電型のソース領・・・ 続きを
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【発明の効果】
本発明によれば、高アバランシェ耐量、高ターンオフ耐量および高逆回復耐量を得ることができる縦型半導体装置およびその製造方法を提供する。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】 本発明の実施の形態に係る平面図を示す。
【図2】 本発明の実施の形態に係る図1のB部拡大図とX−X'断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のM‐M'断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のN−N'断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のN−N'断面図、R部拡大図、S部拡大図、U部拡大図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のO−O'断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のP−P'断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る縦型半導体装置100のターンオフ動作について示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係る平面図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係る平面図である。
【図11】 本発明の実施の形態に係る平面図である。
【図12】 本発明の実施の形態に係る図1のB部拡大図である。
【図13】 本発明の実施の形態に係る図1のB部拡大図である。
【図14】 本発明の実施の形態に係る図1のB部拡大図である。
【図15】 本発明の実施の形態に係る図1のB部拡大図である。
【図16】 本発明の実施の形態に係る図2(b)のP−P'断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態に係る図12〜図14のX−X'断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態に係る製造工程を示す断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態に係る製造工程を示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態に係る製造工程を示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態に係る図2(a)のX−X'断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態に係る図2(a)のX−X'断面図である。
【図23】 本発明の実施の形態に係る図2(a)のX−X'断面図である。
【図24】 本発明の実施の形態に係る図2(a)のX−X'断面図である。
【図25】 従来の超接合構造を有する縦型半導体装置平面図とX−X断面図である。
【図26】 従来の超接合構造を有する縦型半導体装置のターンオフ動作に入る前のオン状態の電子の流れを示す図である。
【図27】 従来の超接合構造を有する縦型半導体装置のターンオフ動作に移行し、電圧が立ち上がる状態を示す図である。
【図28】 従来の超接合構造を有する縦型半導体装置の寄生ダイオードに順方向電流が流れている状態を示す図である。
【図29】 従来の超接合構造を有する縦型半導体装置の寄生ダイオードが逆回復している状態を示す図である。
1 半導体チップ
2 耐圧構造領域
3 活性領域
4 ゲートパッド領域
5 pウェル領域
6 ソースパッド電極
7 ゲートパッド電極
8 ゲートランナー
9 ゲート電極
10 第1並列pn層
10a 第1p型仕切領域
10b 第1n型ドリフト領域
11 n+ソース領域
12 p+コンタクト領域
13 第2並列pn層
13a 第2p型仕切領域
13b 第2n型ドリフト領域
14 層間絶縁膜
15 コンタクトホール
16 ドリフト領域
17 チャネル反転層
18 ゲート絶縁膜
19 第1n-ドリフト領域
20 n-分離領域
21 n+ドレイン領域
22 第2n-ドリフト領域
23 ドレイン電極
24、24a、24b 電子
25 トレンチ
31 n+基板
32、35、36 n-エピタキシャル層
33 ボロン
34 リン
100、200、300、400 縦型半導体装置
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