特開2015-213413(P2015-213413A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 曽我 峰生の特許一覧

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  • 特開2015213413-携帯型足踏み発電装置 図000003
  • 特開2015213413-携帯型足踏み発電装置 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-213413(P2015-213413A)
(43)【公開日】2015年11月26日
(54)【発明の名称】携帯型足踏み発電装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 9/00 20060101AFI20151030BHJP
【FI】
   H02P9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2014-105678(P2014-105678)
(22)【出願日】2014年5月1日
(71)【出願人】
【識別番号】301030915
【氏名又は名称】曽我 峰生
(72)【発明者】
【氏名】曽我 峰生
【テーマコード(参考)】
5H590
【Fターム(参考)】
5H590AA03
5H590CA18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発電装置本体を軽量化、小型化することが出来る携帯型足踏み発電装置を提供する。
【解決手段】発電装置を前後に動かすことにより、発電装置に取り付けられた前輪2を回転させ、前輪2に接続されたハブダイナモ3を回転させることにより発電を行う。本装置を前進させるときに前輪2の回転から得られる運動エネルギーをゼンマイバネに蓄積し、本装置を後進させる時に、ゼンマイバネに蓄積された運動エネルギーを開放する機能を有する為、操作者が本装置を後進させる時に、無理な力を入れることなく、小さい力で容易に後進させることが出来る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電装置を前後に移動させることにより発電を行う発電装置において、発電を行うハブダイナモを有し、前記ハブダイナモのダイナモ部分に直接、もしくはギヤにより接続されたホイールを有する発電装置であり、前記ホイールに、ゼンマイバネを直接、もしくはギヤにより接続し、発電装置を前進させると前記ホイールの回転エネルギーを前記ゼンマイバネに蓄積し、発電装置を後進させる方向へ力が働く発電装置。
【請求項2】
請求項1の発電装置において、発電装置の上部に、操作者が発電装置を前進、または後進させるためのペダルを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足踏み式の発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許公開平7−24083号における公開特許公報において、足踏み動作により発電機のロータを回転してバッテリーに充電する充電装置が開示されている。
【0003】
実用新案公開平6−29373号における公開特許公報において、左右の伸縮式のペダルを踏むことにより、ペダルに押された液体の流れが駆動し、発電を行う装置が開示されている。
【0004】
特許公開2000−51392号における公開特許公報において、足踏み運動を行うステッピングマシーンにおいて発電を行う装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開平7−24083号公報
【特許文献2】実用新案公開平6−29373号広報
【特許文献3】特許公開2000−51392号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在、手回し発電機を内蔵した懐中電灯やラジオが製品化され、広く普及している。これらの製品は、クランク状のレバーを手で回し、倍速ギヤによって発電機の軸を高速回転させて発電する方式が殆どである。しかし、この方式の場合、負荷の大きいレバーを手で回し続けていないと、発電が中断され、懐中電灯やラジオの機能が使えなくなることが多い。
【0007】
手回し発電機によって発電する懐中電灯やラジオは、長時間使用すると手が疲れることが多いため、足の往復運動によって発電を行う装置も製品化されている。足の往復運動によって発電を行う場合、足の往復運動をクランクで回転運動に変える方式が殆どである。この方式の場合、クランクやクランクを支える機構を、脚力に耐え得る程度に頑丈にする必要があるため、手回し発電機と比べると、サイズや重量が大きくなる場合が殆どである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発電装置を前後に動かすことにより、発電装置に取り付けられたホイールを回転させ、ホイールに接続されたダイナモを回転させることにより発電を行う。本装置を前進させるときにホイールの回転から得られる運動エネルギーをゼンマイバネに蓄積し、本装置を後進させる時に、ゼンマイバネに蓄積された運動エネルギーを開放することにより、本装置を後進させる時に要する力を小さくする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の発電装置においては、発電装置本体を往復運動させることにより発電を行う為、クランク、およびクランクを支える機構が不要になる。このため、発電装置本体を軽量化、小型化することが出来る。
【0010】
本発明の発電装置において、発電装置本体を後進させる場合、前進させる場合よりも小さな力で発電装置本体を後進させることが出来る。一般的に、足を縮める時の力は、足を伸ばす時の力よりも小さいため、操作者が足を縮めて本装置を後進させる時に、無理な力を入れることなく、小さい力で容易に発電装置本体を後進させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】携帯型足踏み発電装置の斜視図である。
図2】携帯型足踏み発電装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の携帯型足踏み発電装置において、一実施形態の斜視図を示すものである。図1に示すように、ハブダイナモ3は、前輪2に接続されている。ハブダイナモ3のハブシャフトは、フレーム7に接続されている。本実施例では、ハブダイナモ3には、自転車用として広く普及している、発電機内蔵式の前輪ハブを使用する。自転車において、発電機内蔵式の前輪ハブを用いて発電を行う場合、前輪ハブのダイナモ部分に前輪のホイールを取り付け、ハブシャフトをフロントフォークに取り付け、前輪を回転させることにより発電を行う。本実施例では、操作者は、ペダル1を足で押したり引いたりすることにより、本発電装置を前進、又は後進させ、前輪2を回転させることにより、前輪2に接続されたハブダイナモ3を回転させ、発電を行うものである。
【0013】
ハブダイナモ3には、ボビン5が接続されている。ボビン5に巻き付けられている紐4は、ゼンマイ式巻き取り装置6から出ている。本実施例において、ゼンマイ式巻き取り装置6には、エンジンを始動するための装置として普及しているリコイルスタータを使用する。ゼンマイ式巻き取り装置6は、紐が引き出されたときに、ゼンマイばねによって自動的に巻き戻す機構が組み込まれている。操作者が、ペダル1を足で押すことにより本発電装置本体を前進させると、ハブダイナモ3が回転することにより、ハブダイナモ3に接続されたボビン5も回転し、紐4がボビン5に巻き付けられる。このとき、ゼンマイ式巻き取り装置6は、ゼンマイばねによって引き出された紐4を巻き戻そうとするため、ボビン5に巻き付けられた紐4がゼンマイ式巻き取り装置6によって引っ張られ、本発電装置を後進させようとする力が働く。この状態のときに、操作者が足を縮めて本発電装置を後進させると、本発電装置を後進させる力が働いている為、操作者は無理な力を入れることなく、容易に本発電装置を後進させることが出来る。
【符号の説明】
【0014】
1 ペダル
2 前輪
3 ハブダイナモ
4 紐
5 ボビン
6 ゼンマイ式巻き取り装置
7 フレーム
8 後輪
図1
図2