基盤が設けられたスペシャルボタンベース部33及びスペシャルボタン操作部31の裏面に、軸受23を少なくとも2つ設け、スペシャルボタンベース部33に設けられた軸受23の外側に各々少なくとも1つのセンサ21を設け、スペシャルボタン操作部31の裏面に設けられた軸受23の外側に各々少なくとも1つのアクチュエータ22をそれぞれ設ける。
【背景技術】
【0002】
近年、パチスロ機と称される回胴式遊技機を用いた遊技が、従来のパチンコホールやパチスロ専用ホールで盛んに行なわれている。また、パチンコ機(弾球式遊技機)で使用されるパチンコ球を遊技媒体として用いる回胴式遊技機も存在する。
【0003】
従来の回胴式遊技機(4号機)は射幸性が比較的高く、それを抑える為に、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(最終改正:平成一五年五月三〇日法律第五五号)が施行され、5号機と称される最新の回胴式遊技機に適用された。
【0004】
例えば、5号機回胴式遊技機は、規則により出玉率(短期、中期、長期)が非常に細かく規定され、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、獲得された遊技メダル等の数量が、所定枚数(例えば、360枚又は480枚)を超えた時点で終了し、レギュラーボーナスゲームでは、BBゲームには及ばないものの、100数十枚程度を獲得した時点で終了するようになっている。つまり、規則改正により、一度のボーナスゲームでの払い出し枚数の上限やメダルの増加速度が、低く制限されることになった。
【0005】
また、従来の回胴式遊技機(4号機)の最大の特徴とも言うべき、連続してボーナスを放出(連チャン)させる為のボーナス・ストック機能も同規則で禁止された結果、従来のスロットマシン自身に付与されていた工夫や趣向が失われ、当然ながら遊技性や射幸性が極端に低下することになり、優良顧客であった遊技者(スロッター)の客離れが進んでいる。
【0006】
しかし、この様な厳格な規制状況においても多少の規制緩和がなされており、それに伴って新たな工夫がなされた結果、ART機能(アシスト・リプレイ・タイム機能)又はAT機能(アシスト・タイム機能)を搭載するスロットマシンが開発された。このART機能(AT機能)は、リプレイが当選しやすい高確率再遊技状態にしたり、内部当選している小役を入賞させる為の図柄停止操作手順(停止スイッチの操作順序や、ボーナス図柄の色を狙わせる操作タイミング)を液晶表示や音声で告知し、手助け(アシスト)したりする機能であり、現時点で5号機スロットマシンの主流となっている。
【0007】
従来、この種の遊技機の操作スイッチとしては、例えば、当社製パチスロ機シンデレラブレイドに搭載のスペシャルボタンがある。
【0008】
スペシャルボタンは、表示演出装置に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。また、スペシャルボタンは、ボーナス当選告知、レア役成立時、ATゲーム数上乗せ告知、チャンス示唆、前兆示唆等といった演出に使用する。特に、シンデレラブレイドにおいては、「おしりペンペンタイム」という上乗せ特化ゾーンにおける入力手段として使用される。
【0009】
なお、このスペシャルボタンによって入力される情報は、副制御部に与えられるものであり、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る遊技機と、操作スイッチの好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0022】
遊技者が操作する操作スイッチを備える遊技機としては、回胴式遊技機(スロットマシン)、弾球式遊技機(パチンコ機)、パロットなど様々な種類が存在するが、本実施形態では回胴式遊技機に適用した場合について説明する。
【0023】
以下、
図1〜
図2を参照しながら、本発明の遊技機について説明する。
【0024】
回胴式遊技機1の通常遊技では、遊技者が遊技メダル(遊技媒体、電子コイン又はトークン)をメダル投入部2に所定枚数投入した後、スタートレバー4を操作すると、そのタイミングでボーナス、複数の小役、又はリプレイ役(再遊技)の内部抽選を実行し、複数の回胴部6(左回胴6a、中回胴6b、右回胴6c:殆どの場合3つ又は4つである。)を回転させて各回胴上に表示された(描かれた)複数の図柄を変動させる変動表示ゲームを開始する。なお、マックスベットボタン3の操作により、表示LEDブロック4中にクレジットとして表示及び貯留されている遊技媒体を最大枚数だけ投入可能である。
【0025】
変動表示ゲームの開始後に、遊技者が各回胴に対応する停止ボタン部5(左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5c)を操作して、内部当選した小役のベル、スイカ又はチェリーなどの図柄が所定の組み合わせで有効ライン上に表示されると入賞となり、1枚〜15枚程度の遊技メダルを払い出す。一方、リプレイ図柄が有効ライン上に表
示された場合には、リプレイ(再遊技)が作動して、遊技メダルを投入することなく(又は、前回遊技での投入枚数をそのまま自動投入表示して)、次回の遊技を行うことができる。
【0026】
通常遊技の内部抽選の結果により、ビッグボーナスが内部当選し、遊技者の停止ボタンの操作により、特定図柄(例えば、赤7図柄や青7図柄)が有効ライン上に揃って停止及び表示された場合に、遊技者にとって最も有利な遊技モードであるビッグボーナスゲームモード(BBゲームモード:役物連続作動装置)に突入し、大量の遊技メダルが一気に獲得できる。また、レギュラーボーナスが当選し、特定図柄としてバー図柄が有効ライン上に揃った場合には、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が実行され、BBゲームには遠く及ばないものの、相応の遊技メダルを獲得できるようになっている。何れにせよ遊技者にとっては、これらのボーナスゲームを成立させることが回胴式遊技における関心事である。なお、内部抽選を実行した結果、ボーナスゲームが当選した場合や放出する場合には、RAM又はRWMなどのデータ記憶領域にボーナスフラグを立てて記憶することにより、特定図柄(7図柄やバー図柄)が揃うまで、当該フラグは以降の変動表示ゲームに持ち越されるようになっている。
【0027】
8は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、パワーレベルゲージの上昇、ボーナス成立図柄の表示、戦闘機の機銃操作や爆弾投下又は登場人物の移動方向等の入力情報)を、遊技者自身による1回操作又は連打して入力する。特に、スペシャルボタン8は、大型化に伴って遊技者にインパクトを与えられるだけでなく、両手操作により連打がし易くなっている。
【0028】
図2に示すように、制御回路は、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)及びサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別され、メインブロックは遊技結果に関する制御を行うのに対して、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など遊技者の関心や興味を惹く様々な演出に関する制御を司る。なお、このサブブロックは、ART発動時において、小役入賞又は転落リプレイ回避の停止操作手順(停止ボタン部10の操作順序や操作タイミング)を告知する。
【0029】
100は、主制御部であり、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載した一体型のワンチップマイコン(例えば、エルイーテック社製のLE4280B−PA−G1)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)とが設けられている。このRAM102は、電源スイッチをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して常時供給されるRAMバックアップ用電源によって、記憶する全ての制御データは保持されるが、電源コネクタそのものが抜かれると、電力が供給されなくなるので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)又は無意味な情報となる。
ている。
【0030】
この主制御部100は、遊技者のスタートレバー4の操作に伴って、内蔵する乱数列発生部51で継続して発生させている乱数(0〜65535の値)の1つを抽出することにより内部抽選を実行し、複数個(通常は、20個又は21個)の図柄が描かれた3列(複数列)の図柄列である回胴部6(左回胴6a、中回胴6b及び右回胴6c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。例えば、この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ又はプラムなどの配当のある小役の何れかが内部当選し、遊技者が停止ボタン部5の停止操作を行うと、主制御部100は操作順に従って回胴部6を所定位置に順次停止させる。その結果、回胴部6の5つの有効ライン上のいずれかに、所定の図柄が並んで表示さ
れれば入賞となる。但し、有効ラインは5つに限らず、メダルの投入枚数に応じて変化したり、設計仕様や遊技状態に応じて適宜増減される(最近では、1ラインが主流)。
【0031】
例えば、入賞の種類に応じて規定されている遊技媒体の配当枚数として、ベル1枚、チェリー2枚、スイカ5枚及びプラム8枚と仮定すると、第2ラインにベル図柄だけが並んで表示されれば、主制御部100はベル入賞として1枚をメダル払出装置41から払い出す。しかし、投入規定枚数が3枚とすると、ベルが入賞しても差し引き2枚のマイナスとなるので、ボーナス役及び小役が同時に内部当選している状態で、内部当選中の小役図柄を優先して有効ライン上に停止させても、メダルを消費させることができる。一方、第2ラインにベル図柄及び第3ラインにプラム図柄が並んで表示されれば、主制御部100は入賞分のベル1枚とプラム8枚を合計して9枚を払い出すので、差し引き6枚のプラス配当となる。
【0032】
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140、段階設定部150、及び打ち止め設定部170が接続されており、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
【0033】
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データ、抽選結果や当選状況データ、段階設定値データ、段階設定部150のスイッチ操作状態を示すデータなど)を副制御部160に出力する。
【0034】
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。このROM161には、複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に、特別にアレンジされたBGMが演出場面に応じて適宜選択及び演奏される。なお、主制御部100と副制御部160を別個に設ける必要はなく、1つの制御部とすることも可能である。
【0035】
副制御部160には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、表示演出装置7、スピーカ部9、遊技状態表示LED部11、入力SW部42、計時部43、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能である。
【0036】
ATストック抽選は、例えば0〜127個の範囲でストック数を抽選するもので、0はハズレである一方、1〜127が当選である。仮に127が当選すると、最低127連チャンが確定することになるが、ATストック抽選はATがストックされている状態でも実行されるので、更に上乗せ加算されてMAX10000まで貯留できるようになっている。但し、これらは設計仕様に基づく単なる例示であり、この数値に限定されるものではない。
【0037】
副制御部160は、スタートレバー4の開始操作に伴って、主制御部100が内部で乱数抽選を実行し、大当り、再遊技、小役又はハズレの結果通知を受けると、遊技者に抽選結果を通知する以前に、表示演出装置7やスピーカ部9、遊技状態表示LED部11に演
出を行うか否かの演出抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、ROM161に記憶する複数の演出映像の中から、表示する演出映像を選択して表示演出装置7に出力する。
【0038】
操作方向センサ111は、スタートレバー4が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置7に表示し、更に、スピーカ部9から効果音を発生させる。
【0039】
メダル検出センサ130は、メダル通過センサと近接センサ(図示せず)で構成され、メダル投入部2から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力する。主制御部100は、このパルス信号を受信し、及びパルス信号の立ち上りや立ち下りにおけるカウンター論理処理を実行して、表示LEDブロック10中の投入枚数LED又はメダル貯留枚数表示LEDにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
【0040】
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタンの操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ、及びマックスベットボタン3の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LEDの枚数表示を制御する。
【0041】
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー4を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、回胴部6に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー4の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)、AT(アシスト・タイム)ゲームまたはART(アシスト・リプレイ・タイム)ゲームを獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。なお、ボーナスゲームとは、例えば第一種特別役物(RB)、第一種特別役物連続作動又は第二種特別役物連続作動を意味する。
【0042】
主制御部100は、再遊技役や小役、特にボーナスが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データ(イベントデータ)を出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部11の点灯制御、スピーカ部9から効果音を発生させるための音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置7の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
【0043】
以下、
図3を参照しながら、スペシャルボタン8を使用した演出を説明する。
【0044】
副制御部160は、特別上乗せゲーム(連打ゲーム)の開始条件を満足すると、スペシャルボタン8の操作を有効にし、操作されたタイミングに基づいて、特別上乗せゲームを継続するか否かの継続抽選及び、加算するATゲーム数のゲーム数抽選を実行する。副制御部160は、特別上乗せゲームを終了すると、ゲーム数抽選により得られたATゲーム数の合計を表示演出装置7に表示し、ARTゲームに戻ると、残っているATゲーム数に、特別上乗せゲームで獲得したATゲーム数の合計を加算したトータルATゲーム数を新たなATゲーム数とする。そして、新たなATゲーム数間だけ押し順小役が当選すると、停止ボタン部5の操作順序を告知する。なお、ATゲーム数とは、アシストゲーム数である。
【0045】
ATゲーム中において、副制御部160は、押し順小役(第一小役及び複数個の押し順規定小役中の複数一部)が内部当選した場合、当選中の第一小役図柄(例えば、ベル図柄)を有効ライン上に揃えるためのアシスト情報(補助情報)を表示演出装置7、スピーカ部9からの音声(左、中、右)によって告知する。これにより遊技者は、第一小役を容易に入賞させることが可能になる。
【0046】
以下、
図4〜7を参照しながら、操作スイッチについて説明する。
【0047】
図4及び
図5に示すように、本発明のスペシャルボタン8は、遊技者に操作されるスペシャルボタン操作部31、スペシャルボタンストッパー部32、スペシャルボタンベース部33で構成されている。
【0048】
図から明らかなように、スペシャルボタン操作部31、スペシャルボタンストッパー部32、スペシャルボタンベース部33は横長であり、それぞれ長手方向(横方向)とそれより短い短手方向(縦方向)がある。
【0049】
遊技者がスペシャルボタン操作部31の中央部を押すと全体が同じ様に沈むが(
図4(A)参照)、右端部を押すと右側だけが(
図4(B)参照)、また左端部を押すと左側だけがシーソーの様に傾いて沈むようになっている(
図4(C)参照)。特に、遊技者が両手をスペシャルボタン操作部31の左右に置き、交互に操作することにより、連打速度が向上し、両手操作による疲れは片手操作よりも半減するという特有の効果がある。
【0050】
スペシャルボタンストッパー部32には、開口32aが形成されており、その開口32aにスペシャルボタン操作部31が下から嵌め込まれる(
図5(B)参照)。
【0051】
スペシャルボタン操作部31は、ボタンキャップ26、アクチュエータ22、デザインシート25及びボタントップ30で構成される。
【0052】
ボタンキャップ26及びボタントップ30は、ポリカーボネート(PC)等の透明樹脂材料を用いて金型で成型されるので、透光性を有している。
【0053】
デザインシート25は、エンプラの中で最も軽い樹脂の一つであるシンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS)を用いて金型で成型され、主人公、各種キャラクターや文字等が印刷される。このデザインシート25も透光性を有しており、後述する回路基板27上に設けられた数個〜十数個のフルカラーLEDが発する光を透過する。スペシャルボタン操作部31が操作可能な状態になると、フルカラーLEDが赤色、青色、緑色や虹色等に点滅して、遊技者に知らせるようになっている。
【0054】
アクチュエータ22は、左検出体(22a)及び右検出体(22b)に相当し、光を遮断する黒色のアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂を用いて金型で成型される。左アクチュエータ22a及び右アクチュエータ22bは、ボタンキャップ26に形成された2つのスリット26a及び26bに上から圧入により固定される。この状態でデザインシート25がボタンキャップ26の上面に載置され、ボタントップ30がボタンキャップ26に嵌め込まれると、スペシャルボタン操作部31が完成する。
【0055】
ボタントップ30の操作面30aは、スペシャルボタンストッパー部32の開口32aより外形がやや小さくなるように設計されているが、ツバ部30bは開口32aよりも大きくなっているので、完成したスペシャルボタン操作部31が下からスペシャルボタンストッパー部32に嵌め込まれてバネ24a及び24bで押し上げられても、ツバ部30b
で止まるようになっている。この状態が非操作状態である。なお、バネ24a及び24bが弾性体に相当し、
図5(C)は弾性体に最適なコイルバネを示している。
【0056】
スペシャルボタンベース部33の上面には、その長手方向に円筒状の2つの軸受23(下側左軸受23a及び下側右軸受23b)が形成されており、2つの丸穴27C及び27Dをガイドとして回路基板27が取り付けられる。この回路基板27には、上述した複数個のフルカラーLED(図示せず)の他に、主要部品として2つのセンサー部21(左センサー部及び右センサー部)を丸穴27C及び27Dの外側に備えている。これらのセンサー部21はアクチュエータ22を検知する為のものである。その最適なものとして、フォトインタラプタとアクチュエータの組合せである透過型フォトインタラプタが挙げられる。
【0057】
他のセンサー部21としては、近接センサーがあり、非接触で(つまり、実際に触れることなく)検出対象が近づいたかどうか、あるいは近くにあるかどうかを電気的信号に置き換えて検出する。そのためには、センサーから磁界や電磁波、あるいは光、音波などのエネルギーを放出して、反射してくる物質やエネルギーの変化などを捉えるようになっている。近接センサーの主な方式としては、誘導型、静電容量型、超音波型、電磁波型、赤外線型などが存在し、それらをセンサー部21として利用できる。
【0058】
図5(D)は、ボタンキャップ26であり、
図5(B)のものを上下ひっくり返した状態を示している。スペシャルボタンベース部33と同様に、ボタンキャップ26の下面には、その長手方向に円筒状の2つの軸受23(上側左軸受23c及び上側右軸受23d)が形成されている。上側左軸受23cの内径は下側左軸受23aの外径より大きく、また上側右軸受23dの内径は下側右軸受23bの外径より大きくなっている。上側左軸受23cと下側左軸受23aとが摺動可能に嵌合することにより左軸受部を構成し、また、上側右軸受と下側右軸受23bが摺動可能に嵌合することにより右軸受部を構成する。
【0059】
バネ24a及びバネ24bの外径は、下側左軸受23a及び下側右軸受23bの内径より小さくなっている。回路基板27が取り付けられた状態のスペシャルボタンベース部33の下側左軸受23a及び下側右軸受23bの内部上面にバネ24a及びバネ24bが載置される。その状態で、上下2つの軸受けを嵌合させながらスペシャルボタン操作部31が載置され、最後に操作面30aと開口32aとの外形を合わせスペシャルボタンストッパー部32がスペシャルボタンベース部33にネジ止め固定されると、スペシャルボタン8が完成する。そして、スペシャルボタン8は、コントロールプレート28の取付凹部28aに嵌め込まれて、ビス止め固定される。なお、取付凹部28bには十字キーが、取付凹部28cにはマックスベットボタン8が、取付凹部28dにはメダル投入部が、それぞれビス止め固定される。
【0060】
図6を用いて説明すると、スペシャルボタンベース部33とスペシャルボタンストッパー部32とが固定された状態で、その内部に位置するスペシャルボタン操作部31は、左軸受部及び右軸受部の内部にそれぞれ配置されたバネ24a及びバネ24bにより下から上に押圧されて、スペシャルボタンストッパー部32の開口32aに嵌合して、上下に移動可能に固定されることにより非操作状態を形成する(
図6(A)参照)。センサー部21aの発光素子からは常に光が照射されており、受光素子は非操作状態においてその光を受け続けている。また、センサー部21bも同様である。この場合、スペシャルボタン8のスペシャルボタンセンサ112から、操作されていないことを示す非操作信号が出力される。例えば、論理がアクティブLow(0V)であれば、非操作信号はHigh(5V)となる。
【0061】
この非操作状態で遊技者が、スペシャルボタン操作部31の中央部を矢印の方向に押圧
操作し、最後まで押し込むと、両軸受23の内側に設けられたバネ24は収縮し、下側左軸受23a及び下側右軸受23bがボタンキャップ26の下面に当たって停止する(
図6(B)参照)。センサー部21aの発光素子からは常に光が照射されているが、左アクチュエータ22aにより光が遮られるので、受光素子はその光を受光できなくなる。また、センサー部21bも同様である。この場合、スペシャルボタン8のスペシャルボタンセンサ112から、操作されたことを示す操作信号が出力される。例えば、論理がアクティブLow(0V)であれば、操作信号はLow(0V)となる。この状態で遊技者がスペシャルボタン操作部の操作をやめる(手を離す)と、収縮していたバネ24は伸長し、バネ24の弾性力によってスペシャルボタン操作部31はスペシャルボタンストッパー部32の元の位置まで押し戻されて、非操作状態になる。
【0062】
しかし、
図4で説明したように、押圧操作されたスペシャルボタン操作部31は、遊技者の操作位置に応じてスペシャルボタンベース部33の方向に傾いて沈むので、センサー部21a又はセンサー部21bの何れか一方の受光素子のみが光を受光しない状態になる一方、他方の受光素子は光を受け続けている状態になる。つまり、遊技者がスペシャルボタン操作部の左側を叩けば、センサー部21aの受光素子のみが光を受光しない状態になり、逆に右側を叩けば、センサー部21bの受光素子のみが光を受光しない状態になる。このいずれの場合も、スペシャルボタン8のスペシャルボタンセンサ112から、操作されたことを示す操作信号が出力される。例えば、論理がアクティブLow(0V)であれば、操作信号はLow(0V)となる。
【0063】
図7を用いて説明を続けると、スペシャルボタン8のスペシャルボタンセンサ112からは、
図7(A)の真理値表に示す信号が出力される。すなわち、センサー部21a及びセンサー部21bからの入力信号が共にHigh(5V)の場合に、スペシャルボタンセンサ112からHigh(5V)が出力される一方、センサー部21a又はセンサー部21bからの入力信号の内、何れか一つでもLow(0V)の場合に、スペシャルボタンセンサ112からLow(0V)が出力される。
【0064】
図7(B)に示す状態は、スペシャルボタン8が操作されていない状態(非操作状態)を示している。センサー部21aの発光素子(発光ダイオード)からは、常に光が照射されている。その光を受光素子(フォトトランジスタ)が受光しているので、ベース部が導通してH信号(5V)がペシャルボタンセンサ112の入力端子1に加わっている。センサー部21bも同様なので、ペシャルボタンセンサ112の入力端子1には、H信号(5V)が加わっている。その結果、AND回路(ペシャルボタンセンサ112)からは、H信号(5V)が出力される。すなわち、スペシャルボタン8は、非操作状態であれば非操作信号(この場合、H信号)を出力することになる。但し、論理回路の違いによっては、非操作状態が0Vとなっても構わない。
【0065】
図4(C)に示す様に、遊技者がスペシャルボタン操作部31の左端部を押した場合には、左側だけがシーソーの様に傾いて沈むので、センサー部21aからの光が左アクチュエータ22aによって遮断される。その結果、ベース部が非導通となり、ペシャルボタンセンサ112の入力端子1にはL信号(0V)が加わるので、ペシャルボタンセンサ112からは、L信号(0V)が出力される。同様に、スペシャルボタン操作部31の右端部が押された場合には、右側だけが傾いて、センサー部21bからの光が右アクチュエータ22bによって遮断される。その結果、ベース部が非導通となり、ペシャルボタンセンサ112の入力端子2にはL信号(0V)が加わるので、ペシャルボタンセンサ112からは、L信号(0V)が出力される。なお、入力端子1及び入力端子2共にL信号であっても、L信号が出力される。
【0066】
すなわち、スペシャルボタン8は、スペシャルボタン操作部31が操作されることによ
り、センサー部21aが左アクチュエータ22aを検知するか又はセンサー部21bが右アクチュエータ22bを検知すると、操作信号(この場合、L信号)を出力することになる。但し、論理回路の違いによっては、操作状態が5Vとなっても構わない。なお、操作信号とは、非操作状態から、スペシャルボタン操作部31が操作されたことを検出したことにより出力される信号である。