(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-215900(P2015-215900A)
(43)【公開日】2015年12月3日
(54)【発明の名称】メモリデータバックアップ機能を有する電子装置
(51)【国際特許分類】
G06F 12/16 20060101AFI20151106BHJP
【FI】
G06F12/16 340Q
G06F12/16 340F
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-96311(P2015-96311)
(22)【出願日】2015年5月11日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0056610
(32)【優先日】2014年5月12日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】オウ チュン ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム キ ミョン
【テーマコード(参考)】
5B018
【Fターム(参考)】
5B018GA04
5B018LA03
5B018NA01
5B018NA06
5B018QA05
5B018QA06
(57)【要約】
【課題】主供給電源の供給が正常に行われない場合、補助供給電源を用いて、主メモリに格納されたデータを補助メモリにバックアップするように実現したメモリデータバックアップ機能を有する電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置は、主メモリと、主メモリに格納されたデータを用いて作業を行う制御部とを含む電子装置において、制御部と主メモリとに主電源を供給する主電源供給部と、制御部と主メモリとに補助電源を供給する補助電源供給部と、及び主電源の状態を監視し、主電源の状態に応じて、正常感知信号または異常感知信号を制御部に転送する一方で、主電源及び補助電源のいずれかを制御部と主メモリとに印加する電源監視部とを含み、制御部は、異常感知信号を受信する場合、主メモリに格納されたデータ及び自分の動作状態を補助メモリにバックアップすることを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主メモリと、前記主メモリに格納されたデータを用いて作業を行う制御部とを含む電子装置であって、
前記制御部と前記主メモリとに主電源を供給する主電源供給部と、
前記制御部と前記主メモリとに補助電源を供給する補助電源供給部と、
前記主電源の状態を監視し、前記主電源の状態に応じて、正常感知信号または異常感知信号を前記制御部に転送する一方で、前記主電源及び前記補助電源のいずれかを前記制御部と前記主メモリとに印加する電源監視部と、を含み、
前記制御部は、前記異常感知信号を受信する場合、前記主メモリに格納されたデータ及び自分の動作状態を補助メモリにバックアップすることを特徴とするメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項2】
前記電源監視部は、前記主電源の異常電源変化を感知する場合、前記補助電源を前記制御部と前記主メモリとに印加させる一方、前記異常感知信号を前記制御部に転送する、請求項1に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項3】
前記電源監視部は、前記主電源の正常電源供給を感知する場合、前記主電源を前記制御部と前記主メモリとに印加させる一方、前記正常感知信号を前記制御部に転送する、請求項1または2に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記正常感知信号を受信すると、前記補助メモリにバックアップされたデータを主メモリに復元する一方、動作状態を受けて動作する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項5】
前記電源監視部は、前記補助電源供給部の充電量を測定し、充電量が充電基準値よりも低い場合、前記主電源を前記補助電源供給部に供給し、前記補助電源供給部を充電させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項6】
電子装置の動作の初期に、前記制御部と前記主メモリは、前記主電源を供給されて動作し、前記電源監視部は、前記主電源の異常電源変化を感知する場合、前記補助電源が前記制御部と前記主メモリとに供給されるようにし、継続的に、主電源の状態を点検し、主電源が正常に供給されるかを監視する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項7】
前記主メモリは、揮発性メモリであり、前記補助メモリは、不揮発性メモリである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記補助電源を供給されて動作し、前記主メモリに格納されたデータ及び自分の動作状態を前記補助メモリにバックアップする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項9】
前記電源監視部は、前記主電源が供給されなかったり、前記主電源が基準電圧以上あるいは基準電圧以下である場合、異常電源変化と感知する、請求項2に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記主メモリに格納されたデータを用いて作業を行う第1の制御部と、
前記異常感知信号を受信する場合、前記主メモリに格納されたデータ及び前記第1の制御部の動作状態を前記補助メモリにバックアップする第2の制御部と、で構成される、請求項4に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【請求項11】
前記第2の制御部は、前記正常感知信号を受信すると、前記補助メモリにバックアップされたデータを前記主メモリに復元する一方、格納された動作状態を前記第1の制御部に提供し、前記第1の制御部がバックアップ直前の状態の動作を行い続けるようにする、請求項10に記載のメモリデータバックアップ機能を有する電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリデータバックアップ機能を有する電子装置に関するものであって、詳細には、主供給電源の供給が正常に行われない場合、補助供給電源を用いて、主メモリに格納されたデータを補助メモリにバックアップするように実現したメモリデータバックアップ機能を有する電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、用いられる電子/電気機器は、ほとんどマイクロプロセッサユニット(MPU:Micro Processor Unit)を内蔵しており、各マイクロプロセッサユニットはメモリを含み、メモリには、マイクロプロセッサユニットが処理するデータと、マイクロプロセッサユニットがデータを処理した結果とが格納される。
【0003】
しかし、予期しない電源異常により、マイクロプロセッサユニットが参考にすべきデータが揮発性メモリで亡失したり、変調される場合がある。
【0004】
図1は、従来、バックアップ手段のない場合の電子装置の概略的な構成図である。
図1に示すように、マイクロプロセッサユニット11とメモリ12が電源供給部13から電源を供給されて動作し、マイクロプロセッサユニット11が、メモリ12に格納されたデータを用いて動作するように構成されている。
【0005】
この際、瞬時停電が発生し、電源供給部13がマイクロプロセッサユニット11とメモリ12とに正常的に電源を供給できない場合、例えば、停電が発生し、電源が供給できなかったり、基準電圧以上あるいは以下の電圧が供給される場合には、回路の電圧レベルの変化により、マイクロプロセッサユニット11が参考にすべきメモリ12のアドレス、値などが亡失又は変調される場合が発生する。
【0006】
したがって、マイクロプロセッサユニット11は、正常に動作できなくなり、制御システムの場合は、深刻な安全上の問題を引き起こすことができる。
【0007】
このような問題点を解決するために、
図2に示すように、電子装置がマイクロプロセッサユニット21とメモリ22とに電源を供給する二つの電源供給装置23,24を備えるように構成されたり、
図3に示すように、普段は、外部電源供給部33から電源を供給されてマイクロプロセッサユニット31とメモリ32が動作し、停電時には、内部電源供給部34から電源を供給されてマイクロプロセッサユニット31とメモリ32が動作するように構成される技術が提案されている。
【0008】
しかし、
図2に示すような構成は、電源の品質による変化は考慮しておらず、電源の供給に対してのみ考慮している限界がある。
【0009】
また、
図3に示すような構成は、電源系統の二重化技術と大きく変わらない観点から接近したもので、回路動作の基準電圧以上の電源が供給される場合に発生する問題に対しては、対応が不可能であり、外部電源供給部33及び内部電源供給部34で電源を印加する主電源の異常時に発生する潜在的な問題に対しても対応が不可能であるという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、主供給電源の供給が正常に行われない場合、補助供給電源を用いて、主メモリに格納されたデータを補助メモリにバックアップするように実現したメモリデータバックアップ機能を有する電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するための本発明の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置は、主メモリと、前記主メモリに格納されたデータを用いて作業を行う制御部とを含む電子装置において、前記制御部と前記主メモリとに主電源を供給する主電源供給部と、前記制御部と前記主メモリとに補助電源を供給する補助電源供給部と、及び前記主電源の状態を監視し、前記主電源の状態に応じて、正常感知信号または異常感知信号を前記制御部に転送する一方で、前記主電源及び前記補助電源のいずれかを前記制御部と前記主メモリとに印加する電源監視部とを含み、前記制御部は、前記異常感知信号を受信する場合、前記主メモリに格納されたデータ及び自分の動作状態を補助メモリにバックアップすることを特徴とする。
【0012】
この際、前記電源監視部は、前記主電源の異常電源変化を感知する場合、前記補助電源を前記制御部と前記主メモリとに印加させる一方、前記異常感知信号を前記制御部に転送する。
【0013】
また、前記電源監視部は、前記主電源の正常電源供給を感知する場合、前記主電源を前記制御部と前記主メモリとに印加させる一方、前記正常感知信号を前記制御部に転送する。
【0014】
一方、前記制御部は、前記正常感知信号を受信すると、前記補助メモリにバックアップされたデータを主メモリに復元する一方、動作状態を受けて動作する。
【0015】
また、前記電源監視部は、前記補助電源供給部の充電量を測定し、充電量が充電基準値よりも低い場合、前記主電源を前記補助電源供給部に供給し、前記補助電源供給部を充電させる。
【0016】
一方、電子装置の動作の初期に、前記制御部と前記主メモリは、前記主電源を供給されて動作し、前記電源監視部は、前記主電源の異常電源変化を感知する場合、前記補助電源が前記制御部と前記主メモリとに供給されるようし、継続的に、主電源の状態を点検し、主電源が正常に供給されるかを監視する。
【0017】
一方、前記主メモリは、揮発性メモリであり、前記補助メモリは、不揮発性メモリであってもよい。
【0018】
また、前記制御部は、前記補助電源を供給されて動作し、前記主メモリに格納されたデータ及び自分の動作状態を補助メモリにバックアップする。
【0019】
また、前記電源監視部は、前記主電源が供給されなかったり、前記主電源が基準電圧以上あるいは基準電圧以下である場合、異常電源変化と感知する。
【0020】
一方、前記制御部は、前記主メモリに格納されたデータを用いて作業を行う第1の制御部と、前記異常感知信号を受信する場合、前記主メモリに格納されたデータ及び前記第1の制御部の動作状態を補助メモリにバックアップする第2の制御部とで構成される。
【0021】
この際、前記第2の制御部は、前記正常感知信号を受信すると、前記補助メモリにバックアップされたデータを前記主メモリに復元する一方、格納された動作状態を前記第1の制御部に提供し、前記第1の制御部がバックアップ直前の状態の動作を行い続けることができるようにする。
【発明の効果】
【0022】
このような本発明によると、主電源供給部から供給される電源を監視し、異常電源変化を感知すると、主供給電源を遮断し、補助電源供給部から供給される補助電源を用いて、主メモリに格納されたデータを補助メモリにバックアップすることにより、異常電源によって、主メモリに格納されたデータの亡失または変調を防止することができる。
【0023】
また、主メモリに格納されたデータを補助メモリに格納すると同時に、制御部の動作状態も共に補助メモリに格納するため、主供給電源が正常に供給される場合、動作状態を受けて作業を行うことにより、直ちに、以前の状態に復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図4】本発明の第1の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の構成図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の構成図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施形態を、添付の図面を参照して、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。この過程で、図面に示された線の太さや、構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上、誇張して図示する場合がある。また、後述する用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは、使用者、運用者の意図または慣例によって変わることができる。したがって、これらの用語は、本明細書全般にわたる内容に基づいて定義されるべきである。
【0026】
図4は、本発明の第1の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の構成図である。
【0027】
図4を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る電子装置100は、制御部110、主メモリ120、主電源供給部130、補助電源供給部140、電源監視部150、及び補助メモリ160を含んで構成される。
【0028】
主メモリ120は、電子装置の駆動に必要な各種データを格納しており、制御部110は、主メモリ120に格納されたデータを用いて作業を行い、作業を行う間に発生するデータ及び作業処理結果のデータなどを主メモリ120に格納する。
【0029】
主メモリ120は、揮発性メモリであり、補助メモリ160は、不揮発性メモリであってもよく、不揮発性メモリには、例えば、フラッシュメモリ、相変化メモリ、抵抗メモリ、強誘電体メモリ、固体磁気メモリなどを用いることができ、これに限定されるものではない。フラッシュメモリは、例えば、ナンド(NAND)フラッシュメモリであってもよく、これに限定されるものではない。
【0030】
一方、主電源供給部130は、外部電源(図示せず)、例えば、電源線に沿って家庭に供給される家庭用電源、または家庭用電源を電子装置に適するように変換した電源であってもよい。
【0031】
また、補助電源供給部140は、スーパーキャパシタ、リチウムイオンバッテリー、ニッケルカドミウムバッテリー、ニッケル金属水素化物バッテリーなどであってもよい。
【0032】
この際、補助電源供給部140は、後述するように、主メモリ120に格納されたデータを補助メモリ160にバックアップするのに必要な電源を供給する。
【0033】
また、主電源供給部130は、電子装置の外部から電源を供給する外部電源供給装置であってもよく、補助電源供給部140は、電子装置の内部から電源を供給する内部電源供給装置であってもよい。
【0034】
また、補助電源供給部140は、主電源供給部130から供給される電源を用いて充電することができる。
【0035】
制御部110と主メモリ120は、主電源供給部130から供給される電源を印加されて動作することができ、また、補助電源供給部140から供給される電源を印加されて動作することができる。
【0036】
また、補助メモリ160もまた、補助電源供給部140から供給される電源を印加されて動作することができるが、別途の電源供給部から電源を供給されて動作することもできる。つまり、補助メモリ160は、制御部110及び主メモリ120とは異なる電源経路を介して電源を供給され得る。
【0037】
この際、制御部110と主メモリ120は、普段、例えば、主電源供給部130から正常に電源が印加される場合は、主電源供給部130から供給される電源を印加されて、動作する。
【0038】
もし、主電源供給部130から供給される電源が非正常である場合、例えば、電源が行われなかったり、または、基準電圧以上の電源あるいは基準電圧以下の電源が供給される場合は、制御部110と主メモリ120は、補助電源供給部140から供給される電源を印加されて、動作する。
【0039】
電源監視部150は、主電源供給部130から供給される電源の状態を監視し、異常電源変化を感知すると、主電源供給部130から提供される電源が制御部110と主メモリ120とに印加されることを遮断し、補助電源供給部140から供給される電源を制御部110と主メモリ120とに印加する。
【0040】
この際、異常電源変化は、電源の予期しない変化であり、例えば、主電源供給部130から電源が供給されなかったり、主電源供給部130から供給される電源が基準電圧以上あるいは基準電圧以下である場合である。
【0041】
また、電源監視部150は、異常電源変化を感知すると、制御部110に異常感知信号を転送する。
【0042】
つまり、電源監視部150は、異常電源変化を感知すると、制御部110と主メモリ120とに供給される主電源装置130の電源を遮断し、補助電源供給部140が供給する電源が制御部110と主メモリ120とに印加されるようする一方、制御部110に異常感知信号を転送する。
【0043】
この際、電源監視部150は、主電源供給部130から供給される電源が制御部110と主メモリ120とに印加されることを遮断した後も、継続的に、主電源供給部130から供給される電源を監視する。
【0044】
また、電源監視部150は、異常電源変化を感知し、電源供給の主体を切り替えた後、主電源供給部130から供給される電源が正常のものと判断されると、制御部110と主メモリ120とに電源を供給する主体を、補助電源供給部140から主電源供給部130に切り替える。
【0045】
つまり、電源監視部150は、補助電源供給部140から制御部110と主メモリ120とに供給される電源を遮断し、主電源供給部130から供給される電源が、制御部110と主メモリ120とに印加されるようにする。
【0046】
一方、補助メモリ160もまた、主電源供給部130から供給される電源を印加されて動作することができるが、別途の電源供給部から電源を供給されて動作することもできる。つまり、補助メモリ160は、制御部110及び主メモリ120とは異なる電源経路を介して電源を供給され得る。
【0047】
また、電源監視部150は、正常電源供給を感知する場合、制御部110に正常感知信号を転送する。
【0048】
また、電源監視部150は、補助電源供給部140の充電量を測定し、充電量が充電基準値よりも低い場合、主電源供給部130から供給される電源を補助電源供給部140に供給する。
【0049】
一方、制御部110は、電源監視部150から転送された異常感知信号を受信すると、行っている作業を停止し、主メモリ120に格納されたデータを補助メモリ160にバックアップする。また、制御部110は、現在の動作状態を補助メモリ160に格納する。
【0050】
また、制御部110は、電源監視部150から転送された正常感知信号を受信すると、補助メモリ160にバックアップされたデータを主メモリ120に復元する一方、補助メモリ160に格納された動作状態を受け、これに基づいて動作を進行する。
【0051】
以上で説明した本発明の第1の実施形態によれば、制御部110が電源監視部150から異常感知信号または正常感知信号を受信し、主メモリ120と補助メモリ130との間のデータの移動を担当する。
【0052】
しかし、制御部110とは別途のメモリ制御部を追加し、メモリ制御部が異常感知信号または正常感知信号を受信し、主メモリ120のデータを補助メモリ160にバックアップしたり、補助メモリ160にバックアップされたデータを主メモリ120に復元するように構成することができる。
【0053】
以下では、本発明の第2の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の構成図を示している
図5を参照して説明するが、
図4に示された構成と同一の構成に対しては、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0054】
図5を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る電子装置は、第1の実施形態の構成に加えて、メモリ制御部170をさらに含む。
【0055】
電源監視部150は、主電源供給部130から供給される電源を監視し、異常電源変化を感知すると、制御部110とメモリ制御部170とに異常感知信号を転送する。
【0056】
制御部110は、異常感知信号を受信すると、行っている作業を停止し、メモリ制御部170は、異常感知信号を受信し、主メモリ120に格納されたデータを補助メモリ160にバックアップし、制御部110の動作状態を受け、補助メモリ160に格納する。
【0057】
また、電源監視部150は、異常感知信号の受信に応じて、電源供給の主体を切り替えた後、継続的に、主電源供給部130の供給電源を監視し、正常のものと判断されると、制御部110と主メモリ120とに電源を供給する主体を、補助電源供給部140から主電源供給部130に切り替える。
【0058】
また、電源監視部150は、正常電源供給を感知する場合、制御部110とメモリ制御部170に、正常感知信号を転送する。
【0059】
メモリ制御部170は、正常感知信号を受信すると、補助メモリ160にバックアップされたデータを主メモリ120に復元する一方、制御部110から提供されて格納した制御部110の動作状態を制御部110に転送する。
【0060】
一方、メモリ制御部170は、主電源供給部130または補助電源供給部140から供給される電源を印加されて動作することができるが、別途の電源供給部から電源を供給されて動作することもできる。つまり、メモリ制御部170は、制御部110及び主メモリ120とは異なる電源経路を介して電源を供給することができる。
【0061】
また、メモリ制御部170は、補助メモリ160と同じ電源供給装置から電源を供給され得、互いに異なる装置から電源を供給され得る。
【0062】
図6は、本発明の第1の実施形態に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置の動作フローチャートである。
【0063】
図6を参照すると、電子装置は、動作の初期に、主電源供給部から供給される主電源を印加されて動作し、主電源は、制御部と主メモリとに供給される(S110)。
【0064】
主電源により動作している間、電源監視部150が主電源の電源異常変化を感知すると(S120−Yes)、主電源供給を遮断し、制御部110と主メモリ120とに、補助電源供給部140から供給される補助電源を供給し、制御部は、動作を停止し、主メモリ120に格納されたデータ及び自分の動作状態を補助メモリ160にバックアップする(S130)。
【0065】
ステップS130の後、電源監視部150は、継続的に主電源の供給状態を監視し、主電源から正常電源が供給されるかを判断する(S140)。
【0066】
ステップS410による判断の結果、正常電源が供給されると判断されると(S140−Yes)、補助供給電源を遮断し、制御部110と主メモリ120とに、主電源供給部130から供給される主電源を供給し、制御部110は、補助メモリ160にバックアップされたデータを主メモリ120に復元する一方、動作状態を受けて動作する(S150)。
【0067】
このような本発明によると、主電源供給部から供給される電源を監視し、異常電源変化を感知すると、主供給電源を遮断し、補助電源供給部から供給される補助電源を用いて、主メモリに格納されたデータを補助メモリにバックアップすることにより、異常電源による、主メモリに格納されたデータの亡失または変調を防止することができる。
【0068】
また、主メモリに格納されたデータを補助メモリに格納すると同時に、制御部の動作状態も共に補助メモリに格納するため、主供給電源が正常に供給される場合、動作状態を受けて作業を行うことにより、直ちに、主電源遮断時の動作状態に復帰することができる。
【0069】
一方、本発明に係るメモリデータバックアップ機能を有する電子装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明の範囲は、特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明に関連して通常の知識を有する者にとって自明な範囲内で種々の代替、修正、及び変更して実施することができる。
【0070】
したがって、本発明に記載された実施例及び添付された図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、これらの実施例及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0071】
110 制御部
120 主メモリ
130 主電源供給部
140 補助電源供給部
150 電源監視部
160 補助メモリ
170 メモリ制御部