特開2015-216345(P2015-216345A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-216345(P2015-216345A)
(43)【公開日】2015年12月3日
(54)【発明の名称】タンタルキャパシタ
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/012 20060101AFI20151106BHJP
   H01G 9/26 20060101ALI20151106BHJP
   H01G 9/14 20060101ALI20151106BHJP
   H01G 9/08 20060101ALI20151106BHJP
【FI】
   H01G9/05 E
   H01G9/05 D
   H01G9/00 521
   H01G9/14 B
   H01G9/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-216099(P2014-216099)
(22)【出願日】2014年10月23日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0054241
(32)【優先日】2014年5月7日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100166420
【弁理士】
【氏名又は名称】福川 晋矢
(72)【発明者】
【氏名】パク・ミン・チョル
(72)【発明者】
【氏名】パク・サン・ス
(57)【要約】
【課題】本発明は、タンタルキャパシタに関する。
【解決手段】本発明は、タンタル粉末を含むキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体の下面を介して一部が露出した2つのタンタルワイヤと、上記キャパシタ本体及び上記タンタルワイヤを囲み、上記タンタルワイヤの端部が露出するように形成されたモールディング部と、上記モールディング部の下面に配置され、上記タンタルワイヤの露出した端部とそれぞれ接続された第1及び第2正極端子と、上記モールディング部の下面において上記第1正極端子と上記第2正極端子との間に配置された負極端子と、上記キャパシタ本体と上記負極端子との間に配置された連結端子と、を含むタンタルキャパシタを提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンタル粉末を含むキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体の下面を介して一部が露出した2つのタンタルワイヤと、
前記キャパシタ本体及び前記タンタルワイヤを囲み、前記タンタルワイヤの端部が露出するように形成されたモールディング部と、
前記モールディング部の下面に配置され、前記タンタルワイヤの露出した端部とそれぞれ接続された第1及び第2正極端子と、
前記モールディング部の下面において前記第1正極端子と前記第2正極端子との間に配置された負極端子と、
前記キャパシタ本体と前記負極端子との間に配置された連結端子と、
を含むタンタルキャパシタ。
【請求項2】
前記モールディング部の幅方向に複数のキャパシタ本体が離隔して配置される、請求項1に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項3】
前記キャパシタ本体と前記第1及び第2正極端子が前記モールディング部によって絶縁される、請求項1に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項4】
前記タンタルワイヤと前記第1及び第2正極端子との間、及び前記キャパシタ本体と前記連結端子との間に導電性接着層が配置される、請求項1に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項5】
前記タンタルワイヤが前記キャパシタ本体の下面から垂直に引き出される、請求項1に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項6】
前記タンタルワイヤが前記キャパシタ本体の下面から傾斜して引き出される、請求項1に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項7】
タンタル粉末を含むキャパシタ本体と、
前記キャパシタ本体の内部に位置する挿入領域と、前記キャパシタ本体の実装面から外部に突出する第1及び第2非挿入領域を有するタンタルワイヤと、
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域と接続された第1及び第2正極端子と、
前記第1正極端子と前記第2正極端子との間に配置され、前記キャパシタ本体が実装される負極端子と、
前記キャパシタ本体及び前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域を囲み、前記第1及び第2正極端子及び前記負極端子の実装面が露出するように形成されたモールディング部と、
を含むタンタルキャパシタ。
【請求項8】
前記キャパシタ本体と前記負極端子との間に配置された連結端子をさらに含む、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項9】
前記モールディング部の幅方向に複数のキャパシタ本体が離隔して配置される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項10】
前記キャパシタ本体と前記第1及び第2正極端子が前記モールディング部によって絶縁される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項11】
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域は、前記挿入領域によって連結される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項12】
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域は、前記キャパシタ本体によって互いに離隔して配置される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項13】
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域と前記第1及び第2正極端子との間、及び前記キャパシタ本体と前記連結端子との間に導電性接着層が配置される、請求項8に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項14】
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域が前記キャパシタ本体の実装面から垂直に引き出される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【請求項15】
前記タンタルワイヤの第1及び第2非挿入領域が前記キャパシタ本体の実装面から傾斜して引き出される、請求項7に記載のタンタルキャパシタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タンタルキャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
タンタル(tantalum:Ta)素材は、融点が高く、延性及び耐腐食性などに優れるという機械的または物理的特徴により、電気、電子、機械及び化学工業をはじめ、宇宙及び軍事分野など産業全般にわたって広範囲に用いられる金属である。
【0003】
このようなタンタル素材は、安定した陽極酸化皮膜を形成させることができるという特性により、小型キャパシタの素材として広く用いられている。
【0004】
また、上記タンタル素材は、最近の電子及び情報通信などのIT産業の急激な発展により、毎年、その使用量が急増している。
【0005】
最近、マイクロプロセッサは、高機能及び多機能化によりトランジスタの集約度が高くなり、消費電流は増加する傾向にある。
【0006】
また、マイクロプロセッサの電源電圧は、消費電力の節減により低電圧化している。
【0007】
さらに、駆動周波数は、処理速度の向上により高周波数化が進んでいる。
【0008】
上記のことから、マイクロプロセッサの電源には、di/dtの大きい過渡電流が流れ、過渡電流とデカップリングキャパシタのESL(Equivalent Serial Inductance;等価直列インダクタンス)によって、電源電圧の変動を誘発するようになった。
【0009】
また、電源電圧の低電圧化によって信号波の振幅も小さくなる。
【0010】
従って、上記マイクロプロセッサは、上記電源電圧の変動が信号波の閾値電圧を超えると、誤動作を起こす恐れがある。
【0011】
通常、上記電源電圧の変動はキャパシタのESLを下げることで、低下させることができる。
【0012】
よって、上記タンタル素材を用いた小型キャパシタにおいても、上記低ESLに対する研究が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国公開特許公報第2008−0029203号
【特許文献2】日本公開特許公報第2008−140976号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、ESLが改善されたタンタルキャパシタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一形態は、タンタル粉末を含むキャパシタ本体と、上記キャパシタ本体の下面を介して一部が露出した2つのタンタルワイヤと、上記キャパシタ本体及び上記タンタルワイヤを囲み、上記タンタルワイヤの端部が露出するように形成されたモールディング部と、上記モールディング部の下面に配置され、上記タンタルワイヤの露出した端部とそれぞれ接続された第1及び第2正極端子と、上記モールディング部の下面において、上記第1正極端子と上記第2正極端子との間に配置された負極端子と、上記キャパシタ本体と上記負極端子との間に配置された連結端子と、を含むタンタルキャパシタを提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一形態によると、正極端子から負極端子に連結される電流ループ(current loop)の長さを最小化することにより、タンタルキャパシタの電気抵抗特性であるESLを低減させることができる。
【0017】
本発明の多様、且つ有益な長所及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程で、より容易に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態によるタンタルキャパシタを概略的に示した斜視図である。
図2図1のキャパシタ本体及びタンタルワイヤを示した透明斜視図である。
図3図1のA−A’線の断面図である。
図4】本発明の他の実施形態によるタンタルキャパシタのキャパシタ本体、タンタルワイヤ、第1及び第2正極端子、及び負極端子を示した分解斜視図である。
図5】本発明のタンタルキャパシタのうちタンタルワイヤの他の実施形態を示した透明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0020】
図1は本発明の一実施形態によるタンタルキャパシタを概略的に示した斜視図であり、図2図1のキャパシタ本体及びタンタルワイヤを示した透明斜視図であり、図3図1のA−A’線の断面図である。
【0021】
図1図3を参照すると、本実施形態によるタンタルキャパシタ100は、キャパシタ本体10と、タンタルワイヤ11と、第1及び第2正極端子31、32と、負極端子33と、モールディング部60と、を含む。
【0022】
キャパシタ本体10はタンタル材質を用いて形成され、負極として作用する。
【0023】
キャパシタ本体10は、多孔質のバルブ金属体からなる。
【0024】
キャパシタ本体10は、上記多孔質のバルブ金属体の表面に誘電体層、固体電場質層及び負電極層を順次形成して作製することができる。
【0025】
例えば、キャパシタ本体10は、タンタル粉末とバインダーを一定比率で混合して攪拌し、このように混合した粉末を圧縮して直方体に成形した後、高温及び高振動下で焼結させて作製することができる。
【0026】
より具体的には、タンタルキャパシタ(Tantalum Capacitor)は、タンタル粉末(Tantalum Powder)を焼結して固めたときに生じる隙間を利用する構造である。
【0027】
キャパシタ本体10は、タンタルの表面に正極酸化法を用いて酸化タンタル(Ta)を形成し、この酸化タンタルを誘電体としてその上に電解質である二酸化マンガン層(MnO)または導電性高分子層を形成し、上記二酸化マンガン層または導電性高分子層上にカーボン層及び金属層を形成して作製することができる。
【0028】
このとき、キャパシタ本体10は、必要に応じて、表面にカーボン及び銀(Ag)が塗布されてもよい。
【0029】
上記カーボンは、キャパシタ本体10の表面の接触抵抗を低減させるためのものである。
【0030】
上記銀(Ag)は、負極端子33の接続時の電気連結性を向上させるためのものである。
【0031】
以下、本実施形態では、説明の便宜のために、キャパシタ本体10の実装面を下面1、下面1と厚さ方向に対向する面を上面2、キャパシタ本体10の長さ方向の両側面を第1及び第2側面3、4、第1及び第2側面3、4と垂直に交差し、対向するキャパシタ本体10の幅方向の面を第3及び第4側面5、6と定義する。
【0032】
タンタルワイヤ11は、正極として作用することができる。
【0033】
また、タンタルワイヤ11は、キャパシタ本体10の内部に位置する挿入領域11cと、キャパシタ本体10の下面から下側に突出する第1及び第2非挿入領域11a、11bと、を含む。
【0034】
本実施形態におけるタンタルワイヤ11は、第1及び第2非挿入領域11a、11bが挿入領域11cにより互いに連結されて全体的に「コ」の字状になる
【0035】
このとき、第1及び第2非挿入領域11a、11bは、キャパシタ本体10の長さ方向に離隔して配置され、端部がモールディング部60の下面に露出するように形成される。
【0036】
タンタルワイヤ11は、上記タンタル粉末とバインダーを混合した粉末を圧縮する前に、上記タンタル粉末とバインダーの混合物に挿入して装着することができる。
【0037】
即ち、キャパシタ本体10は、バインダーを混合したタンタル粉末にタンタルワイヤ11を挿入装着して、所望するサイズのタンタル素子を成形する。
【0038】
次いで、上記タンタル素子を約1000〜2000℃の高真空(10−5torr以下)雰囲気で、30分程度焼結させて作製することができる。
【0039】
また、タンタルワイヤ11は、電流経路を最小化するために、キャパシタ本体10の下面1から垂直に引き出されることが好ましい。
【0040】
しかし、本発明はこれに限定されず、必要に応じて、タンタルワイヤ11は、キャパシタ本体10の下面から一定角度で傾斜するように形成されてもよい。
【0041】
第1及び第2正極端子31、32は、ニッケル/鉄合金等の導電性金属からなってもよい。
【0042】
第1及び第2正極端子31、32は、モールディング部60の下面に露出するように形成され、キャパシタ本体10の長さ方向に離隔して配置される。
【0043】
また、第1及び第2正極端子31、32の上面には、第1及び第2非挿入領域11a、11bの露出した端部がそれぞれ接続されて電気的に連結される。
【0044】
このとき、第1及び第2正極端子31、32とタンタルワイヤ11の第1及び第2非挿入領域11a、11bとの間には、導電性接着層40がそれぞれ配置されてもよい。
【0045】
導電性接着層40は、例えば、エポキシ系の熱硬化性樹脂及び金属粉末を含む導電性接着剤を一定量ディスペンシングまたはドッティングして形成することができるが、本発明はこれに限定されない。
【0046】
また、上記金属粉末は、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)の少なくとも1つを含んでもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0047】
負極端子33は、ニッケル/鉄合金等の導電性金属からなってもよい
【0048】
また、負極端子33は、グラウンド端子として機能することができる。
【0049】
負極端子33は、第1正極端子31と第2正極端子31、32との間に配置される。
【0050】
また、負極端子33の下面は、モールディング部60の下面に露出するように形成され、上面にはキャパシタ本体10が実装される。
【0051】
このとき、負極端子33とキャパシタ本体10との間には、連結端子51が配置されてもよい。
【0052】
タンタルワイヤ11の第1及び第2非挿入領域11a、11bの長さによって、キャパシタ本体10の下面と負極端子33の上面との間に間隔が発生することがあり、連結端子51はこのような間隔を補償する役割を担う。
【0053】
また、キャパシタ本体10と連結端子51との間には、導電性接着層40が配置されてもよい。
【0054】
導電性接着層40は、例えば、エポキシ系の熱硬化性樹脂及び金属粉末を含む導電性接着剤を一定量ディスペンシングまたはドッティングして形成することができるが、本発明はこれに限定されない。
【0055】
また、上記金属粉末は、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)の少なくとも1つを含んでもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0056】
モールディング部60は、キャパシタ本体10を囲むようにEMC(エポキシモールディングコンパウンド;epoxy molding compound)などの樹脂をトランスファーモールディング(transfer molding)して形成することができる。
【0057】
このとき、モールディング部60は、導電性接着層40の下面またはタンタルワイヤ11の第1及び第2非挿入領域11a、11bの端部が露出するように形成される。
【0058】
また、モールディング部60は、連結端子51の下面が露出して負極端子33と接続されるように形成される。
【0059】
モールディング部60は、タンタルワイヤ11とキャパシタ本体10を外部から保護する役割を担うだけではなく、キャパシタ本体10と正極端子31、32を互いに絶縁させる役割も担う。
【0060】
本実施形態では、タンタルワイヤ11がキャパシタ本体10の下面を介して第1及び第2正極端子31、32と直接連結され、第1正極端子31と第2正極端子32との間に負極端子33が配置される。
【0061】
従って、電源印加時、正極から負極に連結される電流ループ(CP、current loop)の長さが最小化されて、タンタルキャパシタ100の電気抵抗特性であるESLを低減させる効果を有する。
【0062】
また、キャパシタ本体10に逆電流が発生するため、相互インダクタンスの作用によりESLをさらに低減させることができる。
【0063】
図4は、本発明の他の実施形態によるタンタルキャパシタのキャパシタ本体、タンタルワイヤ、第1及び第2正極端子、及び負極端子を示した分解斜視図である。
【0064】
ここで、上述した一実施形態と類似する部分については、重複を避けるために、その具体的な説明を省略し、上述した実施形態と異なる構造を有する複数のキャパシタ本体について具体的に説明する。
【0065】
また、キャパシタ本体の方向と各面に対する定義は、上述の図1を参照する。
【0066】
図4を参照すると、本発明の他の実施形態のタンタルキャパシタは、複数のキャパシタ本体10がモールディング部の幅方向に所定の間隔離隔して配置されてもよい。
【0067】
この場合、配置された複数のキャパシタ本体10に分散されて電流が流れるため、ESR(等価直列抵抗、Equivalent Series Resistance)が低減し、より大きいリップル電流(ripple current)を許容することができる。
【0068】
また、複数のキャパシタ本体を配置することにより、容量形成領域となる表面積が大きくなり、より高い静電容量が得られる。
【0069】
このとき、それぞれのキャパシタ本体10は、タンタルワイヤ11をそれぞれ有し、複数のタンタルワイヤは、それぞれ挿入領域11cと第1及び第2非挿入領域11a、11bを含む。
【0070】
この場合、キャパシタ全体のチップサイズを等しくするために、それぞれのキャパシタ本体の幅は、上述の一実施形態におけるキャパシタ本体の幅の1/2未満であってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0071】
例えば、上述の一実施形態のキャパシタ本体と同じ幅のキャパシタ本体を使用し、チップ全体の幅が増加するように構成することもできる。
【0072】
また、本実施形態では、2つのキャパシタ本体を図示し説明しているが、本発明はこれに限定されない。
【0073】
例えば、本発明は、必要に応じて、3つ以上のキャパシタ本体をモールディング部の幅方向に離隔配置して構成することもできる。
【0074】
一方、図5に示されたように、本実施形態のタンタルキャパシタは、キャパシタ本体10に位置する挿入領域12b、13bにより第1及び第2非挿入領域12a、13aが連結されず、それぞれ分離された形態からなる2つのタンタルワイヤ12、13をキャパシタ本体10によって互いに離隔するように配置して構成することもできる。
【0075】
本実施形態のタンタルキャパシタは、ワイヤを隔離することで、タンタルワイヤ12、13に流れる直流の電流の量が低減されて、キャパシタ本体10の内部に生じる発熱温度上昇が少なく、信頼性が向上する。
【0076】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0077】
10 キャパシタ本体
11、12、13 タンタルワイヤ
31、32 第1及び第2正極端子
33 負極端子
40 導電性接着層
51 連結端子
60 モールディング部
100 タンタルキャパシタ
図1
図2
図3
図4
図5