特開2015-216445(P2015-216445A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-216445(P2015-216445A)
(43)【公開日】2015年12月3日
(54)【発明の名称】放送受信機及び放送受信方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20151106BHJP
【FI】
   H04B1/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-96785(P2014-96785)
(22)【出願日】2014年5月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】クラリオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100169856
【弁理士】
【氏名又は名称】尾山 栄啓
(72)【発明者】
【氏名】田中 俊光
【テーマコード(参考)】
5K061
【Fターム(参考)】
5K061AA03
5K061BB04
5K061BB06
5K061CC31
5K061CC49
5K061FF12
5K061FF16
(57)【要約】
【課題】DAB信号とFMのRDS信号のID情報が一致しないような状況であっても、同一放送番組への自動追従を行うことのできる放送受信機を提供する。
【解決手段】放送受信機であって、DAB放送の信号を受信処理するDAB信号受信手段と、FM放送のRDSの信号を受信処理するRDS信号受信手段と、DAB信号受信手段を介して受信中の放送番組に相当するFM放送をRDSの信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出し、受信中の放送番組の音声と、抽出されたFM放送の音声とを比較することにより同一放送番組であると判定される場合に、同一放送番組と判定されたFM放送を自動追従先のFM放送局として決定する第1の自動追従先決定手段とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送受信機であって、
DAB放送の信号を受信処理するDAB信号受信手段と、
FM放送のRDSの信号を受信処理するRDS信号受信手段と、
前記DAB信号受信手段を介して受信中の放送番組に相当するFM放送を前記RDSの信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出し、前記受信中の放送番組の音声と前記抽出されたFM放送の音声とを比較することにより同一放送番組であると判定される場合に、前記同一放送番組と判定されたFM放送を自動追従先のFM放送局として決定する第1の自動追従先決定手段と、を備えることを特徴とする放送受信機。
【請求項2】
前記第1の自動追従先決定手段は、前記受信中の放送番組の名称に関する情報と前記RDS情報に含まれるFM放送の番組名称に関する情報とに基づいて、前記受信中の放送番組に相当するFM放送局を抽出すること、を特徴とする請求項1に記載の放送受信機。
【請求項3】
前記第1の自動追従先決定手段は、前記受信中の放送番組の名称と同一又は類似する名称を有するFM放送を前記受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出すること、を特徴とする請求項2に記載の放送受信機。
【請求項4】
前記第1の自動追従先決定手段は、前記DAB放送のサービスラベルと同一又は類似するPS(Program Service)を有するFM放送を前記受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出すること、を特徴とする請求項3に記載の放送受信機。
【請求項5】
前記DAB放送の信号に含まれるFIG(Fast Information Group)情報、前記DAB放送と前記FM放送のIDの一致の少なくともいずれか一方に基づいて、前記受信中の放送番組と同一放送番組のFM放送を抽出して自動追従先として決定する第2の自動追従先決定手段をさらに備え、
前記第1の自動追従先決定手段は、前記第2の自動追従先決定手段により自動追従先が抽出されない場合に、前記FM放送の抽出及び自動追従先の決定を行うこと、を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放送受信機。
【請求項6】
DAB放送の信号を受信処理するDAB信号受信手段とFM放送のRDSの信号を受信処理するRDS信号受信手段の双方を有する放送受信機において実行される放送受信方法であって、
前記DAB信号受信手段を介して受信中の放送番組に相当するFM放送を前記RDSの信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出する抽出手順と、
前記受信中の放送番組の音声と前記抽出されたFM放送の音声とを比較することにより同一放送番組であると判定される場合に、前記同一放送番組と判定されたFM放送を自動追従先のFM放送局として決定する決定手順とを含むこと、を特徴とする放送受信方法。
【請求項7】
前記決定手順では、前記受信中の放送番組の名称に関する情報と前記RDS情報に含まれるFM放送の番組名称に関する情報とに基づいて、前記受信中の放送番組に相当するFM放送局を抽出すること、を特徴とする請求項6に記載の放送受信方法。
【請求項8】
前記決定手順では、前記受信中の放送番組の名称と同一又は類似する名称を有するFM放送を前記受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出すること、を特徴とする請求項7に記載の放送受信方法。
【請求項9】
前記決定手順では、前記DAB放送のサービスラベルと同一又は類似するPS(Program Service)を有するFM放送を前記受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出すること、を特徴とする請求項8に記載の放送受信方法。
【請求項10】
前記DAB放送の信号に含まれるFIG(Fast Information Group)情報、前記DAB放送と前記FM放送のIDの一致の少なくともいずれか一方に基づいて、前記受信中の放送番組と同一放送番組のFM放送を抽出して自動追従先として決定する第2の決定手順をさらに含み、
前記抽出手順及び前記決定手順は、前記第2の決定手順において自動追従先が抽出されないことを条件として実行されること、を特徴とする請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の放送受信方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DAB(Digital Audio Broadcasting)放送及びFM放送のRDS(Radio Data System)を受信可能な放送受信機及び放送受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
DAB信号及びFMのRDS信号の双方を受信可能な放送受信機では、DAB信号の受信状況が悪化した時に、FM放送内に含まれる同一放送番組に自動追従(Service following)を行う技術が知られている。具体的に、このような放送受信機では、DAB信号に含まれるID情報であるSID(Service Identifier)とFMのRDS信号に含まれるID情報であるPI(Program Identifier)の一致、或いはDAB信号に含まれるFIG(Fast Information Group)情報に基づいて自動追従が行われる。下記特許文献1には、自動追従を行う放送受信機の例が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−249277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ID情報は常に正確な情報を表すものでは無く、例えば、SID,PIが異なる状況となる場合等、上記従来の自動追従手法では同一放送番組がFM放送内に存在するにもかかわらず追従不可となり、音声を出力しないという状況が生じ得る。
【0005】
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、DAB信号とFMのRDS信号のID情報が一致しないような状況であっても、同一放送番組への自動追従を行うことのできる放送受信機及び放送受信方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為、本発明の一つの側面により提供されるのは、放送受信機であって、DAB放送の信号を受信処理するDAB信号受信手段と、FM放送のRDSの信号を受信処理するRDS信号受信手段と、DAB信号受信手段を介して受信中の放送番組に相当するFM放送をRDSの信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出し、受信中の放送番組の音声と抽出されたFM放送の音声とを比較することにより同一放送番組であると判定される場合に、同一放送番組と判定されたFM放送を自動追従先のFM放送局として決定する第1の自動追従先決定手段とを備える。
【0007】
受信中の放送番組に相当するFM放送が、RDS信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出され、音声の同一を確認した上で自動追従先が決定される。したがって、従来の自動追従手法では追従不可となるような状況が生じても、同一放送への自動追従を継続することができる。
【0008】
第1の自動追従先決定手段は、受信中の放送番組の名称に関する情報とRDS情報に含まれるFM放送の番組名称に関する情報とに基づいて、受信中の放送番組に相当するFM放送局を抽出するように構成されていても良い。
【0009】
第1の自動追従先決定手段は、受信中の放送番組の名称と同一又は類似する名称を有するFM放送を、受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出するよう構成されていても良い。
【0010】
第1の自動追従先決定手段は、DAB放送のサービスラベルと同一又は類似するPS(Program Service)を有するFM放送を、受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出するよう構成されていても良い。
【0011】
放送受信機が、DAB放送の信号に含まれるFIG(Fast Information Group)情報、DAB放送とFM放送のIDの一致の少なくともいずれか一方に基づいて、受信中の放送番組と同一放送番組のFM放送を抽出して自動追従先として決定する第2の自動追従先決定手段を備える構成である場合には、第1の自動追従先決定手段は、第2の自動追従先決定手段により自動追従先が抽出されない場合に、FM放送の抽出及び自動追従先の決定を行うよう構成されていても良い。
【0012】
また、本発明の別の側面により提供されるのは、DAB放送の信号を受信処理するDAB信号受信手段とFM放送のRDSの信号を受信処理するRDS信号受信手段の双方を有する放送受信機において実行される放送受信方法であって、DAB信号受信手段を介して受信中の放送番組に相当するFM放送をRDSの信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出する抽出手順と、受信中の放送番組の音声と抽出されたFM放送の音声とを比較することにより同一放送番組であると判定される場合に、同一放送番組と判定されたFM放送を自動追従先のFM放送局として決定する決定手順とを含む。
【0013】
受信中の放送番組に相当するFM放送が、RDS信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出され、音声の同一を確認した上で自動追従先が決定される。したがって、従来の自動追従手法では追従不可となるような状況が生じても、同一放送への自動追従を継続することができる。
【0014】
決定手順では、受信中の放送番組の名称に関する情報とRDS情報に含まれるFM放送の番組名称に関する情報とに基づいて、受信中の放送番組に相当するFM放送局を抽出しても良い。
【0015】
決定手順では、受信中の放送番組の名称と同一又は類似する名称を有するFM放送を、受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出しても良い。
【0016】
決定手順では、DAB放送のサービスラベルと同一又は類似するPS(Program Service)を有するFM放送を、受信中の放送番組に相当するFM放送局として抽出しても良い。
【0017】
放送受信方法が、DAB放送の信号に含まれるFIG(Fast Information Group)情報、DAB放送とFM放送のIDの一致の少なくともいずれか一方に基づいて、受信中の放送番組と同一放送番組のFM放送を抽出して自動追従先として決定する第2の決定手順をさらに含む場合には、抽出手順及び決定手順は、第2の決定手順において自動追従先が抽出されないことを条件として実行されても良い。
【発明の効果】
【0018】
従来の自動追従手法では追従不可となるような状況が生じても、同一放送番組への自動追従を継続することができ、同一放送番組への自動追従の継続性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態としての放送受信機の構成を表すブロック図である。
図2】放送受信機の制御部による制御の下で実行されるサービス自動追従処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態としての放送受信機1の構成を表すブロック図である。図1に示されるように本実施形態の放送受信機1は、FM放送のRDS信号を受信処理するFMブロック50、DAB信号を受信処理するDABブロック60及び音声信号処理を行うオーディオブロック70を有する。FMブロック50、DABブロック60及びオーディオブロック70は、制御部14と接続され、制御部14がこれらのブロックを統括的に制御する。なお、図1では、放送受信機としての構成要素のうち主要なものを図示しており、放送受信機として一般的な構成要素である表示部、操作部等については、説明の便宜の為に省略している。
【0022】
DABサービスが視聴される場合の処理の流れは次のようになる。アンテナ8で受信されたDAB信号は、DAB_RF部9で中間周波信号への変換等の所定の処理を施された後、DABデコーダ10に入力する。DABデコーダ10は、DAB信号に対する復調処理を行う。復調処理により得られた音声信号(以下、DAB音声Aと記す)は、計算部11、オーディオソース切替部13、オーディオI/F5、オーディオアンプ6を経てスピーカ7から音声として出力される。
【0023】
また、復調処理により得られる情報(以下、DAB情報Bと記す)は、信号情報/品質検出部12により検出され、制御部14により抽出される。信号情報/品質検出部12は、例えばエラーレートに基づいて、受信信号の品質に関する情報を検出する。この処理過程により、サービス名等の付随情報が表示部(不図示)を介して表示される。
【0024】
FM放送のRDSが視聴される場合の処理の流れは次のようになる。アンテナ15で受信されたRDS信号は、RDS_RF部2で中間周波信号への変換等の所定の処理を施された後、RDS復調部3に入力する。RDS復調部3は、RDS信号に対する復調処理を行う。復調処理により得られた音声信号(以下、RDS音声Cと記す)は、オーディオI/F5、オーディオアンプ6を経てスピーカ7から音声として出力される。
【0025】
また、RDS復調部3による復調処理により得られる情報(以下、RDS情報Dと記す)は、信号情報/品質検出部4により検出され、制御部14により抽出される。信号情報/品質検出部4は、例えばエラーレートに基づいて、受信信号の品質に関する情報を検出する。この処理過程により、サービス名等の付随情報が表示部(不図示)を介して表示される。
【0026】
本実施形態の放送受信機1は、DAB信号の受信状況が悪化した場合に、FM放送によって放送されている同一放送番組に自動追従する機能(以下、サービス自動追従機能と記す)を有する。計算部11及びオーディオソース切替部13は、サービス自動追従機能の為に機能する。計算部11には、DABデコーダ10からDAB音声Aが入力され、また、オーディオI/F5からRDS音声Cが入力される。計算部11は、デジタル音声とアナログ音声とのズレを補正することによってデジタル音声とアナログ音声をシームレスに繋ぐシームレス機能を有し、また、DAB音声AとRDS音声Cの一致を判定する。なお、計算部11による判定結果は、制御部14に入力される。オーディオソース切替部13は、制御部14からの制御信号にしたがって、計算部11から入力されるDAB音声AとRDS音声Cの切り替えを行う。
【0027】
DAB信号の伝送フレームに含まれる情報であるDAB情報Bは、FIG(Fast Information Group)情報を含み、FIG情報には、FIG 0/6 (type 0 field for extension 6)や、FIG 0/21 (type 0 field for extension 21)等が含まれる。FIG 0/6及びFIG 0/21は、サービス・リンキング情報であり、どのDABのSIDとFMのPIコードとがリンクしているかを示す識別情報であるリンケージ・セットナンバーを含む。これにより、制御部14は、現在受信しているDABの放送局と同一放送を行うFM放送局を知ることができる。また、FIGの情報から受信中のサービス名(番組名)を表すサービスラベル(Service Label)を取得することができる。
【0028】
RDS信号には、RDSの放送局を識別するためのPIコード(以下、PIと記す)が含まれている。PIによって、受信しているRDS信号の放送局を知ることができる。
【0029】
以下、サービス自動追従機能について詳細に説明する。制御部14には、信号情報/品質検出部12からDAB放送信号の品質情報が送られている。制御部14は、この品質情報からDAB放送信号の受信状況が悪化したと判定した場合(例えば、エラーレートが所定値以上となった場合)、FM放送内の同一放送番組への自動追従を行う。
【0030】
放送受信機1では、下記で示す手法によりDAB放送の放送番組と同一のFM放送の放送番組の確認・選択が行われる。
(1)DAB情報Bに含まれるFIG 0/6, 0/21で明示的に指定されている対象FM放送局を選択
(2)DAB情報Bに含まれるSIDと、FMのRDS情報Dに含まれるPIの一致により対象FM放送局を選択
(3)DAB情報Bに含まれるSIDと、FMのRDS情報Dに含まれるPI(Region Code)の関係に基づき対象FM放送局を選択
(4)DAB情報Bに含まれるSIDと、FMのRDS情報Dに含まれるPS,AFに基づいて、関係すると判断されるFM放送局を抽出し、計算部11による音声比較によって最終的に同一放送番組か否かを判定する。なお、PSとは、放送番組名を表す情報(Program Service)であり、AFとは、代替放送局(Alternative Frequency)を表す情報である。
【0031】
図2は、放送受信機1の制御部14による制御の下で実行されるサービス自動追従処理を表すフローチャートである。図2のサービス自動追従処理は、例えば、放送受信機1の電源ONに伴って起動され継続的に実行されるソフトウェアモジュールとして構成されていてもよい。
【0032】
例えばユーザにより指定されたDAB放送局についてDAB信号の受信が行われると(ステップS1)、制御部14は、DAB情報BにFIG情報(FIG 0/6, 0/21)が含まれるか否かを判定する(ステップS2)。DAB情報BにFIG情報(FIG 0/6, 0/21)が含まれる場合には(S2:YES)、処理はステップS5に進み、制御部14は、FIG情報(FIG 0/6, 0/21)で明示的に指定されたFM放送局を選択する。そして、制御部14は、DAB信号の受信状況が悪化した場合に、選択されたFM放送局のRDS信号が受信されるようにFMブロック50を制御するとともに、RDS音声Cが選択されるようにオーディオソース切替部13を制御する(ステップS9)。
【0033】
DAB情報BにFIG情報(FIG 0/6, 0/21)が含まれない場合には(S2:NO)、処理はステップS3に進む。ステップS3では、制御部14は、DAB情報BとRDS情報Dに基づいて、DAB情報に含まれるSIDと一致するPIを持つFM放送局が存在するか否かを判定する。DAB情報に含まれるSIDと一致するPIを持つFM放送局が存在する場合(S3:YES)、処理はステップS5に進み、制御部14は、DAB情報に含まれるSIDと一致するPIを持つFM放送局を選択する。そして、制御部14は、DAB信号の受信状況が悪化した場合に、選択されたFM放送局のRDS信号が受信されるようにFMブロック50を制御するとともに、RDS音声Cが選択されるようにオーディオソース切替部13を制御する(ステップS9)。
【0034】
DAB情報Bに含まれるSIDと一致するPIを持つFM放送局が存在しない場合(S3:NO)、処理はステップS4に進む。ステップS4では、制御部14は、DABのSIDと地域コードのみ異なるPIを有するFM放送局が存在するか否かを判定する。DABのSIDと地域コードのみ異なるPIを有するFM放送局が存在する場合には(S4:YES)、処理はステップS5に進み、制御部14は、DABのSIDと地域コードのみ異なるPIを有するFM放送局を選択する。そして、制御部14は、DAB信号の受信状況が悪化した場合に、選択されたFM放送局のRDS信号が受信されるようにFMブロック50を制御するとともに、RDS音声Cが選択されるようにオーディオソース切替部13を制御する(ステップS9)。
【0035】
他方、DABのSIDと地域コードのみ異なるPIを有するFM放送局が存在しない場合には(S4:NO)、処理はステップS6に進む。ステップS6では、制御部14は、DABのサービスラベルと一致する若しくは類似するPSを持つFM放送局が存在するか否かを判定する。DABのサービスラベルと一致する若しくは類似するPSを持つFM放送局が存在する場合には(S6:YES)、処理はステップS7に進む。なお、サービスラベルとプログラムサービス(PS)が類似するか否かの判定では、前方一致、後方一致、部分一致等の通常の比較手法が用いられても良い。
【0036】
ステップS7では、選択されたFM放送局のRDS音声CとDAB音声Aとが計算部11によって比較される。なお、ここでは、対象FM放送局のAF(Alternative Frequency)局(AF/EON(Enhanced Other Net’s information)局等)も比較対象に含められても良い。その結果、RDS音声CとDAB音声Aとが一致する場合には(S7:YES)、同一放送番組であることが確認されたことになる。次に、ステップS9では、DAB信号の受信状況が悪化した場合に、選択されたFM放送局の受信が行われる(すなわち、追従が行われる)。
【0037】
DABのサービスラベルと一致する若しくは類似するPSを持つFM放送局が存在しない場合(S6:NO)、或いは、RDS音声CとDAB音声Aとが一致しない場合には(S7:NO)、追従対象のFM放送局が存在しないものとみなし、ミュート処理がなされる(ステップS8)。
【0038】
以上の構成により、従来の自動追従機能よりもより一層継続性の高い自動追従機能が達成されることとなる。特に、上記確認・選択手法(1)から(3)で必要となる情報が正確でない、或いは得られないような場合でも、制御部14が独自にDABのサービス名(サービスラベル)と一致する若しくは類似する放送番組名(PS)を有するFM放送局を探し出し、音声比較により音声の同一を確認したうえで、同一放送番組であるかを決定する構成となっている。すなわち、制御部14は、受信中のDAB放送に相当するFM放送をRDS信号に含まれるRDS情報に基づいて抽出し、音声の同一を確認した上で自動追従先を決定している。
【0039】
したがって、RDS情報に含まれる識別情報(SID)とRDS情報に含まれる識別情報(PI)が異なるような状況であっても、同一放送番組が見つけ出されることとなり、サービス自動追従の継続性が高まる。特に、DAB放送局が対応しきれていないサービス・リンキング情報に関して、上述の実施形態による効果が発揮される。最終的に音声を比較して同一放送番組を判定しているので、間違った放送サービスを選択する可能性が極めて低い。
【0040】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施例等又は自明な実施例等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
1 放送受信機
2 RDS_RF部
3 RDS復調部
4 信号情報/品質検出部
5 オーディオI/F
6 オーディオアンプ
9 DAB_RF部
10 DABデコーダ
11 計算部
12 信号情報/品質検出部
13 オーディオソース切替部
50 FMブロック
60 DABブロック
70 オーディオブロック
図1
図2