特開2015-216871(P2015-216871A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2015216871-水上浮遊体 図000003
  • 特開2015216871-水上浮遊体 図000004
  • 特開2015216871-水上浮遊体 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-216871(P2015-216871A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】水上浮遊体
(51)【国際特許分類】
   A01K 61/00 20060101AFI20151110BHJP
【FI】
   A01K61/00 317
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-102486(P2014-102486)
(22)【出願日】2014年5月16日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2B003
【Fターム(参考)】
2B003AA03
2B003BB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】海上または湖上等に浮かせることに依って、舟遊びや、特に釣りを楽しむのに最適とする水上浮遊体の提供。
【解決手段】浮力を有する所用のブロックMを縦横に格子状に組むことに依り互いの隣接空間が漁礁として機能するように構成した筏状浮遊体Aの中央部に、プール状貯水槽Bを形成すると共に、当該貯水槽Bの内部にはられた水に対して、人間の居住部分を形成する活動用浮遊盤Dを浮遊させるように構成した水上浮遊体。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮力性を具えた構築用ブロックを縦横に組むことに依り互いの隣接空間が漁礁として機能するように構成した筏状浮遊体の中央部に、プール状貯水槽を形成すると共に、当該貯水槽の内部収容水の水面に対して、搭乗員のための活動用浮遊盤を浮遊させるように構成した水上浮遊体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海上または湖上等に浮かせることに依っての舟遊び、特に釣りを楽しむのに最適とする水上浮遊体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、川下り、遊覧船、釣りなどの水遊びを楽しむに際しては、通常、手漕ぎボート、モーターボート、小型船舶等を利用して行うものである。 そして、このような遊びのための原始的手段として所謂「いかだ」がある。 そして、「いかだ」としては人を乗せる以外に、植物を育てるために浮かせておくものも存在する(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−322406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の所謂「いかだ」は水上に浮かべておく、と言うような機能を果たすに過ぎず、これを多の機能を具えたものは殆どなく、また、水に浮かべた状態での安定化、すなわち、乗り心地の良化を目指したものは存在しなかった。
【0005】
本発明は、目的の場所までモーターボート等で牽引して釣りを楽しむ、又は、浮かせた状態で種々の水遊びを楽しむことが出来るようにし、そして、波の発生等に基づき浮遊体が揺れたとしても、人がいる部分には常時水平状態に保たれるような機能を具えており、かつその全体で漁礁として機能させることが出来、と言うような新規な「水上浮遊体」の提供化を図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は請求項1に記載のように、浮力性を具えた構築用ブロックを縦横に組むことに依り互いの隣接空間が漁礁として機能するように構成した筏状浮遊体の中央部に、プール状貯水槽を形成すると共に、当該貯水槽の内部収容水の水面に対して、搭乗員のための活動用浮遊盤を浮遊させるように構成した水上浮遊体に係る。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、筏状浮遊体Aとして、浮力性を具えた構築用ブロックを縦横に組むことに依り互いの隣接空間が漁礁として機能するように構成したから、本発明品を海または湖水の所要箇所に係留させておくことに依り、魚等の養殖場として機能させることが出来る。 更に、本発明を例えば移動釣り場として利用した場合は、当該隣接空間に魚が集まり易いため、良好な釣果を得ることが出来る。
【0008】
更に、筏状浮遊体Aの中央部に、プール状貯水槽Bを形成すると共に、当該貯水槽Bの内部収容水Cの水面に対して、搭乗員のための活動用浮遊盤Dを浮遊させるように構成したから、海又は湖が波立って筏状浮遊体Aが揺れ動いても、プール状貯水槽Bの水面は常に水平状態に保たれる。 従って、この上で作業する養殖のための作業員、釣り人、或いは種々目的のための搭乗員は、上記波立ちに影響されず常に水平な状態での作業従事が可能化され、行動の不安定性、船酔い発生等の問題を未然に防止することとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の全体を表した説明用縦断面図である。
図2】本発明を構成する一つの構成部材を例示的に表した斜視図である。
図3図2におけるX−X線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1において、Aは筏状浮遊体であって、最低限一人以上の人間が乗って活動が出来る程度の大きさを具えたものである。 そして、当該筏状浮遊体Aの中央部にはプール状貯水槽Bが形成されている。 そして、当該貯水槽Bの内部には水Cが張られていると共に、その水面上に対し、搭乗員が座位または動き回ることが出来るような活動用浮遊盤Dを浮かべるように構成してある。
【0011】
なお、図示の実施例にあっては、プール状貯水槽Bの形成は、防水用マットEの貼り着に基づき形成してあるが、これ以外の手段であっても良い。 また、図面に於いて、防水用マットEの周縁部分固定を、活動用浮遊盤D対して行うように構成してあるが、プール状貯水槽Bの周縁部に固定する様に構成しても良い。 更に、当該プール状貯水槽Bの形成は、このような防水用マットEに依存することなく、板材等の気密な貼り合わせに基づき形成しても良い。
【0012】
ところで、筏状浮遊体Aであるが、これは浮力を有する所用の構築用ブロックMを縦横かつ格子状に組むことに依り構成したものである。 そして、このように縦横かつ格子状に組むことに依り、互いのブロックの隣接間隔である空間は、魚が入り込むことが出来るような空間として機能する様に構成し、これにより、筏状浮遊体A全体が漁礁として機能する形態となるように構成してある。
【0013】
図2及び図3は本発明に用いる筏状浮遊体Aを構築するための構築用ブロックMの一例を表したものである。 同構築用ブロックMは、載頭円錐筒状を呈する柱部材1と、当該柱部材1の基端部に連設したフランジ部材2とで構成してある。 3は柱部材1に設けた連結用突起、4は同じく連結用係合孔であって、一対の支柱体Mを天地逆転させて連結する際の連結用としての役割を果たすものである。 5はフランジ部材2の底面周縁部分放射状の位置に穿設した取付け用孔であって、所要の固定化目的を図るためのものである。
【0014】
上記したブロックMを所要の形態に組み立てることに依り、筏状浮遊体Aを構成する。 この時、当該ブロックM自体が浮力を具えたものとされるよう、必要部分には気密性保持のための配慮を施すか、これの形成材料として浮力性を具えたものを用いるようにしても良い。
【0015】
そして、本発明に用いる構築用ブロックは図2及び図3に示すものに限定される理由は全く無く、これ自体が浮力性を具え、かつ、縦横に組むことに依り互いのブロックの隣接間隔にある空間が、魚が入り込むことが出来るような空間(漁礁的空間)として機能可能とするものであれば、如何なる形態のものであっても可とする。
【符号の説明】
【0016】
A 筏状浮遊体
B プール状貯水槽
C 水
D 活動用浮遊盤
E 防水用マット
M 筏状浮遊体構築用ブロック
図2
図1
図3