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特開2015-216875食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法
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  • 特開2015216875-食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-216875(P2015-216875A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/12 20060101AFI20151110BHJP
   B01D 61/18 20060101ALI20151110BHJP
   B01D 63/02 20060101ALI20151110BHJP
   B01D 36/00 20060101ALI20151110BHJP
   B01D 65/06 20060101ALI20151110BHJP
   C12N 1/02 20060101ALI20151110BHJP
   C12Q 1/24 20060101ALI20151110BHJP
   C12M 1/26 20060101ALI20151110BHJP
【FI】
   C12M1/12
   B01D61/18
   B01D63/02
   B01D36/00
   B01D65/06
   C12N1/02
   C12Q1/24
   C12M1/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-102790(P2014-102790)
(22)【出願日】2014年5月16日
(71)【出願人】
【識別番号】500433225
【氏名又は名称】学校法人中部大学
(71)【出願人】
【識別番号】000150774
【氏名又は名称】株式会社槌屋
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【識別番号】100151644
【弁理士】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(72)【発明者】
【氏名】金政 真
(72)【発明者】
【氏名】種田 明子
(72)【発明者】
【氏名】松村 覚
【テーマコード(参考)】
4B029
4B063
4B065
4D006
4D066
【Fターム(参考)】
4B029AA07
4B029AA08
4B029AA09
4B029AA27
4B029BB02
4B029CC01
4B029FA01
4B029FA11
4B029GB05
4B029HA06
4B063QA01
4B063QQ03
4B063QQ06
4B063QQ16
4B063QS12
4B065AA01X
4B065AA26X
4B065BD18
4B065CA46
4D006GA07
4D006HA01
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4D006JA63Z
4D006KA01
4D006KB14
4D006KC03
4D006KC16
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4D006MA01
4D006MA03
4D006MC04
4D006MC11
4D006MC18
4D006MC22
4D006MC23
4D006MC29
4D006MC30
4D006MC49
4D006MC55
4D006MC62
4D006MC63
4D006PA02
4D006PB55
4D006PC11
4D066AB04
4D066BA03
4D066BB12
(57)【要約】
【課題】食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法を提供する。
【解決手段】飲食物(f)の送出容器(1)と、送出される飲食物(f)が送り込まれ、含有されていた固形分の少なくとも一部が除去される第1濾過部(2)と、濾過された第1濾液(L1)が送り込まれ、飲食物(f)に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌が捕捉される第2濾過部(3)と、第1濾過部(2)と第2濾過部(3)とを接続する第1配管(5)と、第2濾過部(3)により濾過された第2濾液(L2)を排出するための第2配管(6)と、第2濾過部(3)に逆洗水(w)を送り込むための逆洗水送出容器(4)と、第1濾液(L1)と逆洗水(w)の各々の流路を切り替えるための流路切替手段(5a)と、を備える食品細菌の分離濃縮装置(100)及びこの装置等を用いた食品細菌の分離濃縮方法である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物の送出容器と、
前記送出容器から送出される前記飲食物が送り込まれ、前記飲食物に含有されていた固形分の少なくとも一部が除去される第1濾過部と、
前記第1濾過部により濾過された第1濾液が送り込まれ、前記飲食物に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌が捕捉される第2濾過部と、
前記第1濾過部と前記第2濾過部とを接続する第1配管と、
前記第2濾過部により濾過された第2濾液を排出するための第2配管と、
前記第2配管に配設され、前記第2濾過部に逆洗水を送り込むための逆洗水送出容器と、
前記第1配管に配設され、前記第1濾液と前記逆洗水の各々の流路を切り替えるための流路切替手段と、
前記第2配管に接続され、前記第2濾液を排液するときには開けられ、前記逆洗水を前記第2濾過部に送り込むときには閉じられるバルブと、を備えることを特徴とする食品細菌の分離濃縮装置。
【請求項2】
前記第1濾過部に設けられた濾材を前記飲食物に含有される前記固形分の特徴に従って選択し交換することができ、前記第1濾過部に設けられた濾材、及び前記第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである請求項1に記載の食品細菌の分離濃縮装置。
【請求項3】
前記飲食物及び前記逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている請求項1又は2に記載の食品細菌の分離濃縮装置。
【請求項4】
飲食物を第1濾過部に送り込み、前記飲食物に含有されていた固形分の少なくとも一部を除去する固形分除去工程と、
前記第1濾過部より送出される濾液を第2濾過部に送り込み、前記飲食物に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌を捕捉する細菌捕捉工程と、
前記第2濾過部に設けられた濾材に捕捉された前記食品細菌及び前記芽胞のうちの少なくとも前記食品細菌を、逆洗水により前記濾材から脱離させ、前記食品細菌及び前記芽胞のうちの少なくとも前記食品細菌の濃縮液を得る濃縮液調製工程と、を備えることを特徴とする食品細菌の分離濃縮方法。
【請求項5】
前記第1濾過部に設けられた濾材を前記飲食物に含有される前記固形分の特徴に従って選択し交換することができ、前記第1濾過部に設けられた濾材、及び前記第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである請求項4に記載の食品細菌の分離濃縮方法。
【請求項6】
前記飲食物及び前記逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている請求項4又は5に記載の食品細菌の分離濃縮方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法に関する。更に詳しくは、本発明は、飲食物から固形分の多くを濾材により除去し、その後、濾液を食品細菌が通過しない濾材によって捕捉し、これを逆洗水により濾材から脱離させ、捕集し、採取する食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食物は、細菌及び一部の細菌が形づくる芽胞による汚染とその増殖により、味や風味が損なわれ、価値が低下する。更に、食中毒細菌による汚染が生じた場合は、食中毒の原因になることが懸念される。飲食物の細菌等による汚染及びその増殖は、原料の汚染、食品加工施設、設備及び器具の汚染、加工業務従事者の汚染に加えて、洗浄、加熱、保存、流通、販売などの工程の不具合によって発生する。いずれにしても、飲食物の品質低下及び食中毒の発生を防止するためには、予め当該飲食物の生産から消費に至る全工程について細菌の汚染や増殖の可能性を把握したうえで、当該飲食物のみならず、各工程での細菌の数、種類を検査して品質を管理しておく必要がある。
【0003】
検査には各種の方法があるが、食品衛生法には、食品の安全性を確保するために、微生物の規格及びその試験法が定められており、最終製品の抜き取り検査ではこの試験法が実施される場合が多い。しかし、このような公定法による検査のみでなく、工程管理の過程で微生物汚染の発生をより即時的に検出できる試験法が望まれ、自主検査として、迅速あるいは簡便な試験法による検査が行われている。例えば、食品衛生法に基づいた検査方法にも掲載されている発色・発光酵素基質法は、短期間で検査することができ、且つコストも低いため、日常的な自主的な検査に適した方法である。
【0004】
また、飲食物ではなく、水道水並びにその原水の河川、湖沼などの試料水中の微生物、特に耐塩素性病原性微生物の回収に、中空糸膜及びメンブランフィルターを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。これらの回収方法では、中空糸膜によって試料水中の対象微生物を分離、濃縮し、濃縮された対象微生物を逆洗によって中空糸膜から剥離させ、その後、対象微生物が濃縮された逆洗溶液をメンブランフィルターに導入し、対象微生物を更に分離、濃縮して回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−97087号公報
【特許文献2】特開2005−143379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2では、対象微生物が分離、濃縮されるのが飲食物からではなく、水道水並びにその原水の河川、湖沼などの飲料水からである。このように、分離、濃縮の対象が水であるため、飲食物のように多くの固形分が含有されてはいない。そのため、中空糸膜及びメンブランフィルターはともに対象微生物の分離、濃縮に用いられている。一方、飲食物には多くの固形分が含有されており、これまで飲食物(飲食物のけん濁液を含む)の固形分を十分に除去しないままでの、食品細菌等のフィルターによる分離、濃縮は困難であった。従って、飲食物に含有される食品細菌等の定性、定量分析の精度が高いとは言えず、固形分の除去及び細菌等の分離、濃縮による精度向上が必要とされていた。
【0007】
本発明は上述のような従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、飲食物から固形分の多くを食品細菌が通過する濾材により除去し、その後、濾液を食品細菌が通過しない濾材によって捕捉し、これを逆洗水により濾材から脱離させ、捕集し、採取する食品細菌の分離濃縮装置及び食品細菌の分離濃縮方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下のとおりである。
1.飲食物の送出容器と、
前記送出容器から送出される前記飲食物が送り込まれ、前記飲食物に含有されていた固形分の少なくとも一部が除去される第1濾過部と、
前記第1濾過部により濾過された第1濾液が送り込まれ、前記飲食物に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌が捕捉される第2濾過部と、
前記第1濾過部と前記第2濾過部とを接続する第1配管と、
前記第2濾過部により濾過された第2濾液を排出するための第2配管と、
前記第2配管に配設され、前記第2濾過部に逆洗水を送り込むための逆洗水送出容器と、
前記第1配管に配設され、前記第1濾液と前記逆洗水の各々の流路を切り替えるための流路切替手段と、
前記第2配管に配設され、前記第2濾液を排液するときには開けられ、前記逆洗水を前記第2濾過部に送り込むときには閉じられるバルブと、を備えることを特徴とする食品細菌の分離濃縮装置。
2.前記第1濾過部に設けられた濾材を前記飲食物に含有される前記固形分の特徴に従って選択し交換することができ、前記第1濾過部に設けられた濾材、及び前記第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである前記1.に記載の食品細菌の分離濃縮装置。
3.前記飲食物及び前記逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている前記1.又は2.に記載の食品細菌の分離濃縮装置。
4.飲食物を第1濾過部に送り込み、前記飲食物に含有されていた固形分の少なくとも一部を除去する固形分除去工程と、
前記第1濾過部より送出される濾液を第2濾過部に送り込み、前記飲食物に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌を捕捉する細菌捕捉工程と、
前記第2濾過部に設けられた濾材に捕捉された前記食品細菌及び前記芽胞のうちの少なくとも前記食品細菌を、逆洗水により前記濾材から脱離させ、前記食品細菌及び前記芽胞のうちの少なくとも前記食品細菌の濃縮液を得る濃縮液調製工程と、を備えることを特徴とする食品細菌の分離濃縮方法。
5.前記第1濾過部に設けられた濾材を前記飲食物に含有される前記固形分の特徴に従って選択し交換することができ、前記第1濾過部に設けられた濾材、及び前記第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである前記4.に記載の食品細菌の分離濃縮方法。
6.前記飲食物及び前記逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている前記4.又は5.に記載の食品細菌の分離濃縮方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の食品細菌の分離濃縮装置は、飲食物に含有されていた固形分の少なくとも一部が除去される第1濾過部と、飲食物に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌(以下、食品細菌等と略記する。)が捕捉される第2濾過部とを備え、第2濾過部に逆洗水が送り込まれる。
このような構成であることにより、飲食物における食品細菌等の定性、定量分析に供される検体から分析の精度に影響を及ぼすような寸法の大きい固形分が除去されているため、分析の精度を高めることができる。また、固形分が除去された第1濾液が第2濾過部に送り込まれて食品細菌等が捕捉され、これを逆洗水により逆洗した液を検体として用いる。そのため、飲食物に含有される食品細菌等が極めて効率よく分離され、濃縮された検体とすることができ、分析の精度をより高めることができる。
また、第1濾過部に設けられた濾材、及び第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである場合は、飲食物から効率よく固形分を除去することができ、第1濾液における食品細菌等を効率よく捕捉することもできる。
更に、飲食物及び逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている場合は、界面活性剤の種類にもよるが、第2濾過部に設けられた濾材に捕捉された食品細菌等を効率よく逆洗することができ、飲食物に含有されていた食品細菌等を効率よく分離し、濃縮することができる。また、飲食物に界面活性剤が配合されている場合は、界面活性剤の種類にもよるが、第1濾過部での固形分除去及び食品細菌等の濾材通過を効率よく行うことができる。
【0010】
本発明の食品細菌の分離濃縮方法は、第1濾過部における固形分除去工程と、第2濾過部における細菌捕捉工程と、第2濾過部において捕捉された食品細菌等を逆洗して食品細菌等の濃縮液を得る濃縮液調製工程とを備える。
このような構成であることにより、固形分が除去された濾液から食品細菌等が効率よく捕捉され、これを逆洗によって捕集するため、飲食物からの食品細菌等の分離、濃縮が効率よくなされ、飲食物における食品細菌等の定性、定量の分析の精度を高めることができる。
また、第1濾過部に設けられた濾材、及び第2濾過部に設けられた濾材のうちの少なくとも一方が中空糸フィルターである場合、及び飲食物及び逆洗水のうちの少なくとも一方に界面活性剤が配合されている場合は、上述の分離濃縮装置のときと同様の作用、効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】食品細菌の分離濃縮装置の構成を説明するための模式的な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[1]食品細菌の分離濃縮装置
本発明の食品細菌の分離濃縮装置(100)は、飲食物(f)の送出容器(1)と、送出容器(1)から送出される飲食物(f)が送り込まれ、飲食物(f)に含有されていた固形分の少なくとも一部が除去される第1濾過部(2)とを備える。また、第1濾過部(2)により濾過された第1濾液(L1)が送り込まれ、飲食物(f)に含有されていた食品細菌及び芽胞のうちの少なくとも食品細菌が捕捉される第2濾過部(3)を備える。
【0013】
更に、第1濾過部(2)と第2濾過部(3)とを接続する第1配管(5)と、第2濾過部(3)により濾過された第2濾液(L2)を排出するための第2配管(6)とを備える。また、第2配管(6)に配設され、第2濾過部(3)に逆洗水(w)を送り込むための逆洗水送出容器(4)を備える。更に、第1配管(5)に配設され、第1濾液(L1)と逆洗水(w)の各々の流路を切り替えるための流路切替手段(5a)と、第2配管(6)に配設され、第2濾液(L2)を排液するときには開けられ、逆洗水(w)を第2濾過部(3)に送り込むときには閉じられるバルブ(6a)とを備える。
【0014】
以下、図1を参照しながら本発明の食品細菌の分離濃縮装置について詳しく説明する。
含有の有無、及び含有されているときは、その含有量を分析し、検査すべき対象となる食品細菌の衛生指標菌検査としては、一般生菌数、芽胞数、乳酸菌数、大腸菌群、大腸菌、腸球菌、緑膿菌の測定がある。食中毒病原微生物の検査としては、腸管出血性大腸菌O−157を含む病原大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ属菌、クロストリジウム属菌のウエルシュ菌及びボツリヌス菌、ビブリオ属菌の腸炎ビブリオ、ナグビブリオ、ビブリオ・ミミカス、ビブリオ・フルビアリス及びビブリオ・コレラ、プロジオモナス・シゲロイデス、セレウス菌、キャンピロバクター属菌、エルシニア・エンテロコリチカ、リステリア・モノサイトゲネス、赤痢菌、チフス菌、パラチフスA菌の測定がある。これらの菌のうちでは、黄色ブドウ球菌のように、厚生労働省が定めた食品衛生法において検出されないことが望ましいとされている菌もあるものの、多くは検出されてはならないとされており、このような観点でも検査の精度を高める必要がある。また、食品製造者の工程管理において行われる自主検査でも、迅速な精度の高い検査が求められている。
【0015】
また、飲食物(f)には食品細菌の他、一部の菌が形づくる芽胞も含有されていないことが好ましい。このような芽胞を形づくる菌としては、アンフィバチルス属、バチルス属、クロストリジウム属、スポロサルシナ属等の菌が挙げられる。芽胞は耐熱性が高く、高温で処理しても完全に不活化することができず、芽胞による飲食物(f)の汚染も多いため、芽胞も検出されないことが好ましい。
【0016】
飲食物(f)は特に限定されず、人が摂取する全ての飲食物(その原料、工程品及び食品製造用水等も含まれる。)が検査対象となる。飲食物(f)が飲物であるときは、そのまま飲食物(f)の送出容器(1)に収容し、第1濾過部(2)へと送出することができる。また、飲食物(f)が固形又は半固形の食物であるときは、これに質量比で5〜15倍、特に8〜12倍の生理食塩水等の液分を加え、ストマッカー処理等によって食物を粉砕し、その後、送出容器(1)に収容し、第1濾過部(2)へと送出する。尚、ストマッカー処理等をする場合、食物に含有されていた水等の液分が生理食塩水等に混入するが、この液分は、そのまま後述する第1濾液(L1)及び第2濾液(L2)に含有され、生理食塩水等とともに排液されることになる。
【0017】
送出容器(1)は特に限定されず、所定量の飲食物(f)を収容することができ、且つ上部空間を加圧することにより飲食物(f)を第1濾過部(2)へと送出することができる容器を用いることができる。送出容器(1)としては、例えば、注射器が挙げられる。注射器であれば、正確な目盛りが付されており、容易に所定量の飲食物(f)を吸入することができるとともに、第1濾過部(2)への飲食物(f)の送出量の確認もし易いため好ましい。更に、注射器のプランジャーの動きを制御すことのできる駆動部を取り付ければ、自動化が可能である。
【0018】
送出容器(1)から飲食物(f)が送り込まれる第1濾過部(2)は、第1濾過部(2)に飲食物(f)を送り込むため、送出容器(1)の端部に形成された送出口が接続される送入口が設けられた外装容器を備える。外装容器の材質は特に限定されず、各種の合成樹脂又は金属等が用いられる。また、外装容器の内部には濾材(2a)が配設されており、送入口から送り込まれた飲食物(f)が濾過され、第1濾液(L1)が外装容器の送出口から送出され、第1配管(5)を流通して第2濾過部(3)に送り込まれる。
【0019】
第1濾過部(2)では、飲食物(f)に含有されていた固形分のうちの少なくとも一部が除去される。この少なくとも一部とは、寸法の大きい固形分、即ち、分析の精度の観点で夾雑物となる固形分は濾材(2a)を透過せず、捕捉されるという意味である。一方、固形分であっても、濾材(2a)を透過する寸法の小さい固形分であり、分析精度に大きな影響を及ぼすことのない固形分は濾材(2a)を透過し、第1濾液(L1)に含有されて食品細菌等とともに第2濾過部(3)に送り込まれる。
【0020】
上述のように、夾雑物と言える固形分は可能な限り除去され、食品細菌等は好ましくは全量が濾材(2a)を透過するような第1濾過部(2)とするためには、濾材(2a)の目開きは5〜50μm、特に6〜20μm、更に8〜12μmであることが好ましい。また、食品細菌等を濾材(2a)を透過させることができる割合は、濾材(2a)を通過した飲食物(f)の細菌数を計測し、濾材(2a)を通過する前の飲食物(f)の細菌数に対する割合を算出することにより確認することができる。また、濾材(2a)は飲食物(f)に含有される固形分の特徴に従って選択し、交換することができる。
【0021】
第2濾過部(3)も外装容器を備え、この外装容器の内部には濾材(3a)が配設されている。外装容器の材質は特に限定されず、第1濾過部(2)と同様に、各種の合成樹脂又は金属等が用いられる。更に、外装容器には第1配管(5)の端部が接続されており、流路切替手段(5a)の流路設定によって、第1濾液(L1)が第2濾過部(3)に送り込まれる。また、濾材(3a)により濾過された第2濾液(L2)は第2配管(6)を流通し、排液される。この場合、バルブ(6a)は開かれている。
【0022】
第2濾過部(3)では、第1濾液(L1)に含有されていた食品細菌等が捕捉される。また、濾材(2a)を透過し、第1濾液(L1)に含有されていた小寸法の固形分のうちの少なくとも一部も捕捉される。この第2濾過部(3)では、食品細菌等は可能な限り濾材(3a)に捕捉されることが好ましく、食品細菌等の全量が濾材(3a)に捕捉され、排液となる第2濾液(L2)には食品細菌等は含有されていないことが好ましい。このように、食品細菌等の好ましくは全量が濾材(3a)に捕捉されるような第2濾過部(3)とするためには、濾材(3a)の目開きは0.001〜0.5μm、特に0.05〜0.45μm、更に0.10〜0.45μmであることが好ましい。更に、食品細菌等が濾材(3a)に捕捉される割合は、濾材(3a)を通過した飲食物(f)(廃液)の細菌数を計測し、濾材(3a)を通過する前の飲食物(f)の細菌数に対する割合を算出することにより確認することができる。
【0023】
濾材(2a)及び濾材(3a)の形態としては、中空糸、糸巻、ロール、プリーツ及びディスク(平膜)タイプが挙げられる。これらの濾材の各々の材質は特に限定されない。濾材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂などが挙げられる。また、コットン、グラスファイバー等を用いてなる不織布及びネット素材を使用することもできる。更に、精密なろ過を行う濾材(3a)の場合は、孔径を均一に調製することができるポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフロライド、ポリカーボネート、酢酸セルロースなどの樹脂素材を単独あるいは、不織布、ネット素材と組み合わせて使用することができる。
【0024】
濾材(2a)及び濾材(3a)としては、前出のいずれの形態のいずれの材質の濾材を用いてもよい。濾材(2a)及び濾材(3a)として、前出のいずれの形態のいずれの材質の濾材を用いるかは、濾材(2a)による飲食物(f)に含有される固形分の除去効率、及び濾材(3a)による食品細菌等の捕捉効率、及び逆洗水による濾材(3a)からの食品細菌等の脱離効率などの観点で、選択して使用することが好ましい。
【0025】
第2配管(6)には第2濾過部(3)に逆洗水(w)を送り込むための逆洗水送出容器(4)が配設される。この逆洗水送出容器(4)は、第2濾過部(3)の外装容器に接続された第2配管(6)の端部に配設され、第2濾過部(3)に逆洗水(w)が送り込まれる。逆洗水送出容器(4)は特に限定されず、上部空間を加圧することにより逆洗水(w)を第2濾過部(3)へと送出することができ、且つ所定量の逆洗水(w)を第2濾過部(3)に送り込むことができる容器を用いることができる。
【0026】
逆洗水送出容器(4)としては、例えば、注射器が挙げられる。注射器であれば、正確な目盛りが付されており、容易に所定量の逆洗水(w)を第2濾過部(3)に送り込むことができるため好ましい。更に、注射器のプランジャーの動きを制御することのできる駆動部を取り付ければ、逆洗の自動化が可能である。逆洗水(w)としては、生理食塩水、イオン交換水、蒸留水の他、食品衛生法で規定されているペプトン加生理食塩水、リン酸緩衝希釈水、リン酸緩衝生理食塩水等を用いることができる。また、第2濾過部(3)に逆洗水(w)を送り込むことにより、濾材(3a)に捕捉されていた食品細菌等が濾材(3a)から脱離し、食品細菌等の濃縮液として採取することができる。この場合、流路切替手段(5a)の流路設定によって、第1配管(5)の第2濾過部(3)と接続されていない他の端部から菌濃縮液を採取することができる。また、逆洗水(w)を送り込んでいるときはバルブ(6a)は閉じられている。
【0027】
尚、第1濾液(L1)を第2濾過部(3)に送り込むための流路と、逆洗水(w)を第2濾過部(3)に送り込み、第1配管(5)の端部から菌濃縮液を採取する流路との切り替えに用いられる流路切替手段(5a)としては、例えば、三方バルブ等が挙げられる。
【0028】
更に、第1配管(5)の流路が分岐される位置の近傍であり、且つ第2濾過部(3)の側に逆止弁を配設するとともに、流路が分岐される位置より菌濃縮液が採取される側にバルブを設けることで、流路切替手段(5a)として機能させることもできる。この場合、菌濃縮液が採取される側に設けられたバルブを閉じ、バルブ6aを開くことで、第2濾液(L2)を排液として排出することができる。一方、第2濾過部(3)に逆洗水(w)を送り込み、菌濃縮液を採取するきには、バルブ6aを閉じ、菌濃縮液が採取される側に設けられたバルブを開けることで、菌濃縮液を採取することができる。
【0029】
上述のようにして、逆洗水(w)によって濾材(3a)に捕捉されていた食品細菌等を濾材(3a)から脱離させることができる。この場合、濾材(3a)に捕捉されていた食品細菌等の90%以上、特に95%以上を濾材(3a)から脱離させることが好ましく、全量を脱離させることがより好ましい。尚、全量を脱離させることは容易ではないが、95%以上脱離させることは可能である。また、この脱離させることのできる割合は、濾材(3a)でろ過する前の試料液の生菌数と、濾材(3a)でろ過後に逆洗して得られた菌濃縮液の生菌数とを測定して、割合を算出することにより確認することができる。
【0030】
更に、飲食物(f)が飲料等の流体、及び固形、半固形の食物がストマッカー処理等により処理されて調製された飲食物(f)のいずれの場合も、菌濃縮液の濃縮倍率は、送出容器(1)に収容され、第1濾過部(2)を流通して第2濾過部(3)に送り込まれる飲食物(f)の容積と、逆洗して得られた菌濃縮液の容積とから、下記の式により算出することができる。この濃縮倍率は5倍以上、特に10倍以上であることが好ましく、50倍を超えて、より高い倍率とすることが特に好ましい。このように濃縮倍率の高い菌濃縮液であれば、たとえ少量の細菌しか含まない飲食物(f)であっても精度の高い分析をすることが可能となる。
濃縮倍率(倍)=[送出容器(1)に収容され、第1濾過部(2)を流通して第2濾過部(3)に送り込まれる飲食物(f)の容積]/[逆洗して得られた菌濃縮液の容積]
【0031】
また、菌濃縮液に含有される食品細菌等の定性、定量分析の分析法及びそれに用いる分析機器は特に限定されない。例えば、微小コロニー検査装置、フローサイトメトリー法に基づく検査装置等の光学検出器を使用することができる。更に、菌濃縮液はバイアル、アンプル等に採取し、分析に供することができる。分析法は従来の平板コロニー計数法やATP法でもよい。また、菌濃縮液は、第1配管5に接続されたチューブを流通させ、分析機器に直接送り込んで分析することもできる。
【0032】
飲食物(f)及び逆洗水(w)のうちの少なくとも一方には界面活性剤を配合することができる。これによって、より効率よく食品細菌等を分離し捕集することができ、より濃縮度の高い濃縮液とすることができる。界面活性剤は、飲食物(f)及び逆洗水(w)に配合してもよく、いずれか一方のみに配合してもよい。食品細菌等を効率よく捕集し、より濃縮度の高い濃縮液とするためには、界面活性剤は少なくとも逆洗水(w)に配合することが好ましい。
【0033】
界面活性剤は特に限定されないが、食品細菌、飲食物及び濾材の材質によって、捕集効率の良好な界面活性剤を選択して用いることが好ましい。界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤などが挙げられる。この界面活性剤の具体例としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート、グリセロールα−モノステアレート、ポリエチレングリコール(2)モノステアレート、ポリエチレングリコール(10)モノステアレート、ポリエチレングリコール(25)モノステアレート、ポリエチレングリコール(23)モノセチルエーテル等が挙げられる。更に、逆洗水(w)における界面活性剤の濃度も特に限定されないが、0.001〜0.1質量%、特に0.003〜0.05質量%とすることができる。
【0034】
[2]食品細菌の分離濃縮方法
本発明の食品細菌の分離濃縮方法は、飲食物(f)に含有されていた固形分の少なくとも一部を除去する固形分除去工程と、飲食物(f)に含有されていた食品細菌等を捕捉する細菌捕捉工程と、濾材(3a)に捕捉された食品細菌等を、逆洗水(w)により濾材(3a)から脱離させ、濃縮液を得る濃縮液調製工程と、を備える。
【0035】
本発明の食品細菌の分離濃縮方法に用いる装置は特に限定されないが、例えば、本発明の食品細菌の分離濃縮装置(100)を用いることができる。この場合、固形分除去工程は、飲食物(f)の送出容器(1)と第1濾過部(2)とによりなされ、細菌捕捉工程は、第2濾過部(3)によりなされ、濃縮液調製工程は、第2濾過部(3)と逆洗水送出容器(4)とによって、それぞれ前述のようにしてなされる。
【0036】
また、本発明の食品細菌の分離濃縮方法は、上述の必須の3工程に加えて、通常、以下のような他の工程を備える。例えば、必要に応じてストマッカー処理等が施された飲食物(f)を送出容器(1)から第1濾過部(2)に送り込む飲食物送出工程を備える。また、固形分の少なくとも一部が除去された濾液(L1)を第1濾過部(2)から第2濾過部(3)に送り込む送液工程を備える。更に、第2濾過部により食品細菌等が捕捉された濾液(L2)を、第2配管6の端部から排液として排出する排液工程を備える。また、第1配管5の端部から流出する菌濃縮液を無菌的に採取する菌濃縮液採取工程と、分析機器により定性、定量の分析をする分析工程を備える。
【実施例】
【0037】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
図1に図示する食品細菌の分離濃縮装置100を用いて、下記の飲食物fを用いて菌濃縮液を調製した。
食物として生野菜を25gストマッカー処理袋に採取し、これに質量比で9倍の生理食塩水225mLを加え、ストマッカー処理により粉砕した。その後、粉砕された生野菜を含有する生理食塩水をストマッカー袋からビーカーに移し、この飲食物fを送出容器1として用いた容量100mLの注射器に吸入させた。
【0038】
次いで、注射器の吸入口を、第1濾過部2の外装容器に設けられた送入口に挿入し、第1濾過部2に飲食物fを送り込んだ。外装容器としては、図1のような、内部に直径25mmの平膜が設置できる樹脂製の容器(平面方向の形状は円形である。)を使用した。また、この外装容器の厚さ方向の中間部にナイロン樹脂からなる目開き10μmの第1濾材2aを配設した。これにより、分析精度の妨げとなる夾雑物と言える寸法の固形分を除去し、食品細菌等と小寸法の固形分とが含有された第1濾液L1を得た。その後、この第1濾液L1を、外装容器の下面側に接続された第1配管5内を流通させ、第1配管5に配設された三方バルブ5aの流路を調整して、第2濾過部3の外装容器に一方の端部が接続された第1配管5から第2濾過部3に送り込んだ。
【0039】
第2濾過部3は、カラム状の外装容器を備え、この外装容器の内部にポリスルホン樹脂からなる目開き0.4μmの中空糸フィルター(中空糸濾材)を第2濾材3aとして配設した。これにより、食品細菌等と小寸法の固形分の少なくとも一部とは第2濾材3aに捕捉され、実質的に液分のみが第2濾過部3から、外装容器に接続された第2配管6内を流通し、開けられたバルブ6aを通って第2配管6の端部から排液として排出された。
【0040】
次いで、第2配管6に設けられた逆洗水wの送入口に挿入された逆洗水送出容器4から、第2濾過部3に逆洗水wである生理食塩水を送り込んだ。逆洗水送出容器4としては容量10mLの注射器を用いた。この場合、バルブ6aと第1濾材2aと繋がる流路のバルブを閉じて、第1配管5の端部から菌濃縮液を流出させ、バイアルに採取した。また、このようにして採取した菌濃縮液を分析に供した。
【0041】
この実施例では、生理食塩水を用いてストマッカー処理により調製された飲食物fを、送出容器1として用いた容量100mLの注射器により第1濾過部に2回送り込み、合計200mLの飲食物fを使用した。そして、この200mLの飲食物fに含有されていた食品細菌等が、逆洗水wとして用いた生理食塩水により濾材3aから脱離されて、捕集され、1mLの菌濃縮液が採取された。従って、食品細菌等の全量が、濾材2aを通過するとともに、濾材3aに捕捉され、且つ食品細菌等の全量が逆洗水wにより濾材3aから脱離され、捕集されたと仮定した場合、菌濃縮液に含有される食品細菌等は、200倍に濃縮されたことになる。
【0042】
試験例1
2000mLの生理食塩水に、大腸菌を、1mL中に0.5個存在するように混入させ、検液を調製した。その後、この検液を用いて実施例1と同様の工程で菌濃縮液を得、バイアルに採取し、平板培養法により定量分析をした。そして、検液中の菌数と菌濃縮液中の菌数とから下記の式によって菌の回収率を算出した。回収率は75%であった。
菌の回収率(%)=[(菌濃縮液中の菌数)/検液2000mL中の菌数]×100
【0043】
また、逆洗水wとして用いた生理食塩水に、各種の界面活性剤を配合し、同様にして菌濃縮液を得、バイアルに採取した。その後、平板培養法により定量分析をし、回収率を算出した。各々の界面活性剤を用いたときの、界面活性剤を配合しないときの回収率を100%としたときの回収率は表1のとおりである。
【0044】
【表1】
【0045】
表1のように、界面活性剤の種類によって差はあるものの、逆洗水wに界面活性剤を配合することによる回収率の向上を確認することができた。
【0046】
尚、本発明では上記の実施例に限られず、目的、用途等によって本発明の範囲内において種々変更した実施例とすることができる。例えば、送出容器1及び逆洗水送出容器4としては、送液ポンプ及び流量計を備え、流量を正確に調整することができる各種の液容器を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は飲食物に含有される食品細菌等の定性、定量分析の技術分野において利用することができる。特に飲食物に含有され、分析精度の妨げとなる夾雑物となる固形分が予め除去されており、菌が濃縮された液を用いるため、分析精度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0048】
100;食品細菌の分離濃縮装置、1;送出容器、f;ストマッカー処理後の飲食物、2;第1濾過部、2a;第1濾過部に設けられた濾材、3;第2濾過部、3a;第2濾過部に設けられた濾材、4;逆洗水送出容器、w;逆洗水、5;第1配管、5a;流路切替手段(三方バルブ)、6;第2配管、6a;バルブ。
図1