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特開2015-216961保形性のあるかごに好適な買い物バッグ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-216961(P2015-216961A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】保形性のあるかごに好適な買い物バッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 3/04 20060101AFI20151110BHJP
【FI】
   A45C3/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-100492(P2014-100492)
(22)【出願日】2014年5月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000205292
【氏名又は名称】オージーケー技研株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100061745
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100120341
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】正瑞 政之
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA51
3B045AA53
3B045CB03
3B045CE08
3B045EA02
3B045FA01
3B045FA06
(57)【要約】
【課題】レジかごおよび軽車両等に装備された荷かごへの装着が容易で、製造コストが上昇しない買い物バッグを提供する。
【解決手段】買い物バッグ100は、底面116および底面116に平行な開口部を備え、底面116の面積よりも開口部の面積が大きい略四角錐台形状の本体(収納部110、折り返し部120、上縁部130)と、底面116と略平行な面を含む上蓋150とを備える。これらの本体および上蓋150は可撓性材料で構成され、底面116から開口部までのいずれかの高さ位置H(1)の内面に、上蓋150の少なくとも3辺を開閉自在に保持する線ファスナー140を備える。開口部の周縁である上縁部130には帯状部材132が内包されており、この帯状部材132は、略四角錐台形状の長辺において露出しており、持ち手として機能する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保形性のあるかごに好適な買い物バッグであって、
底面および前記底面に平行な開口部を備えた略直方体形状または前記底面の面積よりも前記開口部の面積が大きい略四角錐台形状の本体と、前記底面と略平行な面を含む上蓋とを備え、
前記本体および前記上蓋は可撓性材料で構成され、
前記底面から前記開口部までのいずれかの高さ位置の内面に、前記上蓋の少なくとも3辺を開閉自在に保持する線ファスナーを備えたことを特徴とする、買い物バッグ。
【請求項2】
前記開口部の周縁には帯状部材が内包され、
前記帯状部材は、前記略直方体形状または前記略四角錐台形状の長辺または短辺において露出していることを特徴とする、請求項1に記載の買い物バッグ。
【請求項3】
前記帯状部材は、伸縮性を備えることを特徴とする、請求項2に記載の買い物バッグ。
【請求項4】
前記高さ位置は、前記保形性のあるかごの高さと同等またはかごの高さよりも高いことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の買い物バッグ。
【請求項5】
前記可撓性材料は、繊維生地、または、前記繊維生地に撥水加工もしくは防水加工した生地であることを特微とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の買い物バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保形性のあるかごであって自転車を代表とする軽車両等に装備された荷かご(前かごおよび後ろかご)またはデパートやスーパーマーケット等の食料品売り場等で使用される買い物かごに好適な買い物バッグに関し、特に、このような荷かごおよび買い物かご等の保形性のあるかごに容易に取り付けおよび取り外しができて、さらに持ち歩くことができる買い物バッグに関する。なお、本発明における軽車両等とは、自転車、高齢者向け三輪車、バイク(自動二輪車)、高齢者向け電動四輪車等を含む。
【背景技術】
【0002】
一般的に、スーパーマーケット等で食料品等を買った場合には、レジで清算を済ませた後にレジかご(清算後買い物かご)から食料品等をポリエチレン製、ビニル製、または、塩素系素材のレジ袋に詰められ、自宅へ持ち帰って、食料品等を冷蔵庫または収納庫等へ収納して、不要となったレジ袋には家庭内のごみを詰めて、自治体が収集して焼却されることが多い。なお、スーパーマーケット等によって、清算前買い物かごと清算後買い物かごとを、区別する店舗(たとえば形状は同じで色を変える)と、区別しない店舗(同じ買い物かご)とがあるが、本発明においてはいずれの買い物かご(清算前買い物かごおよび清算後買い物かごであって以下においてレジかごと記載する場合がある)であっても構わない。
【0003】
このようなレジ袋へ入れ換えて持ち帰る作業はレジかごの底にある重いものから順に掘り出さなければならないこともあり、清算後の入れ換え台が必要である上に、手間もかかる作業である。さらに、家庭内の種々のごみをレジ袋に詰めて簡単に自治体が廃棄処分を行ってくれる場合には便利とも言えるが、無駄な廃棄を誘引することにもなり、環境の破壊を一層招くことになりかねない。
【0004】
そこで、最近は、レジで清算した食料品等を入れるレジかご内に予め買物用バッグ(いわゆるエコバッグ)を被せ、それに直接入れてもらい、清算後はバッグごとを引き抜いて帰る便利な方法がある。これだと店舗側にとっても入れ換え台の場所が少なくてすみ動線的にもスッキリできる等のメリットがある。さらに、環境保全の点でもメリットがある。さらに、このような風潮の元で、店舗によってはレジ袋を有料化することも増え始めている。
【0005】
このように、客側および店舗側(さらには環境的にも)にメリットがあるために、エコバッグが素早く普及する土壌はあると言える。しかしながら、その普及には、レジかごへのセッティングに手間がかからず、食料品等を入れ易く、しかも使わないときには小さく折畳み携帯できる買い物バッグが必要である。
また、少し遠方のスーパーマーケット等への買い物は自転車で行くことが多い。自転車には概ね前かごまたは/および後ろかごが装着されており買い物した食料品等をレジ袋または上述したエコバッグに入れて自宅へ帰ることになる。このような自転車のかごに入れることのできるエコバッグを、特開2009−090063号公報(特許文献1)、特開2002−142831号公報(特許文献2)および実用新案登録第3072938号公報(特許文献3)が開示する。
【0006】
特許文献1は、従来のエコバックに代表される買物用バッグにおいて、レジかごの中に素早く立体的に納まる構造と簡単に小さく折畳める機能を合わせ持った買物バッグを開示する。より詳しくは、この買物用バッグは、折畳むことができる買物用バッグにおいて、バッグ本体上部の4辺に上蓋を取り付け、バッグ本体底部のまち三角折部分に開閉可能な蝶番型底板を嵌め込み、その蝶番軸部とバッグ本体底部を紐等で貫通させて結び付けたことを特徴とし、蝶番型底板下側の蝶番軸部両端に、張力を働かせた弾性体を架け渡したことを特徴とする。この買物用バッグによると、バッグの大きさがレジかごより小さめでも、蝶番型底板による本体底部の押さえと本体上部4辺の上蓋の内3辺以上の縁掛けによりレジかご内で安定し、物を詰めやすい立体形状を保たせることが可能になる。通常のレジかごの容積はレジ袋LLサイズ2枚分に相当することから、この買物用バッグのサイズを
レジかごの半分のサイズとしても良く、この場合はレジかごにこの買物用バッグを2個揃えて入れることができる。これにより女性も片手で持てる程度になり、しかも自転車の前かごに入る最適な寸法になる。
【0007】
特許文献2は、特許文献3が開示するエコバッグをさらに進展させたエコエコバッグであって、内面ひだが設けてない袋バッグの円周縁部に、非エンドレス状にピアノ線を個々に縫い込んだ袋バッグをレジかごの中に挿入して広げて、上面カバーをレジかごの外に広げることにより、オープンファスナーの重さにて、レジかごの外面に簡単に垂れ下がり、誰にでも内部に食料品の挿入が簡単に行うことができ、かつ、袋バッグの不使用収納時には、ピアノ線を互いに重ね合わせ、袋バッグを最小形態にして巻き上げてカバンに収納し、何回も誰にでも繰り返し使用可能な形に形成することを特徴とする。このエコエコバッグは、バッグの開口部の4辺にピアノ線を挿入した縁部を設けて、開口部の対向する2辺の縁部から延設された内面ひだおよび他の2辺の縁部から延設された上面カバーをレジかごを覆うように外側に折り曲げている。そして、このエコエコバッグによると、底が平らであるため、車の中に置いても、自転車の荷かごに置いても、荷崩れがしなく安定している。
【0008】
特許文献3は、エコバッグの高さ方向で中央付近の円周部に縫い込んだ袋バッグ拡張作用のエンドレスのピアノ線により、レジかごの内面に簡単に広げられ、かつ、エコバッグの不使用時には、ピアノ線を捩り曲げ、できた輪を互いに重ね合わせて、エコバッグを最小に折り畳むことのできるエコバッグを開示する。このエコバックも特許文献2のエコエコバッグと同様に、底が平らであるため、車の中に置いても、自転車の荷かごに置いても、荷崩れがしなく安定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2009−090063号公報
【特許文献2】特開2002−142831号公報
【特許文献3】実用新案登録第3072938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述した特許文献1の買物用バッグは、その大きさをレジかごの半分のサイズとした場合に自転車の前かごに入る最適な寸法となることを開示しただけに過ぎない。さらに特許文献1の図2に示すようにレジかごに装着する場合には、略直方体形状の買物用バッグの開口部の長辺側上蓋および短辺側上蓋をレジかごの外側に垂らすに過ぎず、装着安定性が十分であるとは到底言えない。
【0011】
また、上述した特許文献2のエコエコバッグは、開口部周縁に挿入したピアノ線で保形性を維持するとともに、レジかごに装着する際には上面カバーを手で広げてからレジかごの縁に垂らすと上面カバーどうしを開閉自在なオープンファスナーが表面カバーの端部に設けられているので、その重さで簡単にレジかごの外に上面カバーが垂れ下がり誰にでも容易に扱うことができる。しかしながら、ピアノ線およびファスナーを設ける必要があり、バッグの製造コストが上昇する。また、上面カバーはファスナーの重みだけで垂れ下がっているために容易にまくれ上がってしまう。
【0012】
また、上述した特許文献3のエコバッグは、開口部周縁に挿入したエンドレスのピアノ線で保形性を維持するとともに、レジかごに装着する際にはバッグ上側に設けられた4辺のひだをレジかごの縁に垂らす。しかしながら、オープンファスナーを備えないためにバッグの製造コストが上昇しないとしても、上面カバーはファスナーの重みもなく垂れ下がっているために非常に容易にまくれ上がってしまう。また、この特許文献3の図7には変形例としてファスナーを備えるエコバッグを開示するが、ひだの代わりに開口部3辺の周縁を開閉自在なファスナーを設けたものに過ぎず、レジかごに装着する際には(ひだ自体がないので)ひだをレジかごの縁に垂らすことができない。
【0013】
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、保形性のあるかご(レジかごおよび軽車両等に装備された荷かご等)に好適な買
い物バッグであって、レジかごおよび荷かごへの装着が容易で、製造コストが上昇しない買い物バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明に係る、保形性のあるかごに好適な買い物バッグは以下の技術的手段を講じている。
すなわち、この買い物バッグは、底面および前記底面に平行な開口部を備えた略直方体形状または前記底面の面積よりも前記開口部の面積が大きい略四角錐台形状の本体と、前記底面と略平行な面を含む上蓋とを備え、前記本体および前記上蓋は可撓性材料で構成され、前記底面から前記開口部までのいずれかの高さ位置の内面に、前記上蓋の少なくとも3辺を開閉自在に保持する線ファスナーを備えたことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記開口部の周縁には帯状部材が内包され、前記帯状部材は、前記略直方体形状または前記略四角錐台形状の長辺または短辺において露出しているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記帯状部材は、伸縮性を備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記高さ位置は、前記保形性のあるかごの高さと同等またはかごの高さよりも高いように構成することができる。
【0016】
さらに好ましくは、前記可撓性材料は、繊維生地、または、前記繊維生地に撥水加工もしくは防水加工した生地であるように構成することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の買い物バッグによれば、保形性のあるかご(レジかごおよび軽車両等に装備された荷かご等)への装着が容易で、製造コストが上昇しない買い物バッグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る買い物バッグを示す三面図である。
図2図1の買い物バッグが装着される自転車荷かごを示す斜視図である。
図3図1の買い物バッグが装着されるレジかごを示す斜視図である。
図4図2の荷かごに買い物バッグを装着した第1の状態を示す斜視図である。
図5図2の荷かごに買い物バッグを装着した第2の状態を示す斜視図である。
図6図2の荷かごに買い物バッグを装着した第3の状態を示す斜視図である。
図7図1の買い物バッグを持ち歩く状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態に係る買い物バッグ100を、図面に基づき詳しく説明する。
[買い物バッグ構造]
図1に、買い物バッグ100の三面図を示す。図1(A)が買い物バッグ100の側面図であって、図1(B)が買い物バッグ100の正面図であって、図1(C)が買い物バッグ100の上面図であって、図1(D)が買い物バッグ100の折り返し部120を折り返した状態の側面図である。また、図2が買い物バッグ100が好適に装着される自転車荷かご200を示す斜視図であって、図3が買い物バッグ100が好適に装着されるレジかご300を示す斜視図である。これらの自転車荷かご200およびレジかご300は、硬質のプラスチック素材等で成形され、この買い物バッグ100が好適に用いられる保形性のあるかごの一例である。さらに、図4図6が荷かご200に買い物バッグ100を装着した状態を示す斜視図であって、図7が買い物バッグ100を持ち歩く状態を示す斜視図である。なお、図4図1(D)に、図6で上蓋150を閉じた状態が図1(A)〜図1(C)に、それぞれ対応する。
【0020】
これらの三面図および斜視図に示すように、この買い物バッグ100は、底面116および底面116に平行な開口部を備え、底面116の面積よりも開口部の面積が大きい略四角錐台形状の本体(収納部110と折り返し部120と上縁部130とから構成される)と、底面116と略平行な面を含む上蓋150とを備える。これらの本体および上蓋150は可撓性材料で構成され、可撓性材料の一例として、繊維生地(綿、ナイロン、ポリ
エチレン、ポリ塩化ビニル等)、または、このような繊維生地に撥水加工もしくは防水加工した生地が挙げられる。なお、本体の形状は、後述するように、かごの形状に対応していればよく、たとえば略直方体形状であっても構わない。
【0021】
特徴的であるのは、底面116から開口部までのいずれかの高さ位置(図1におけるH(1)の高さ位置)の内面に、上蓋150の少なくとも3辺を開閉自在に保持する線ファスナー140を備えたことである。この線ファスナー140の高さ位置(図1におけるH(1))は、保形性のあるかごの高さ(図2におけるH(3)および図3におけるH(4))よりも、図6に示すように(少なくとも)高い。また、線ファスナー140は樹脂性であっても金属製であっても構わないが、可撓性材料で構成された買い物バッグ100の本体よりも柔軟性がない(線ファスナー140の部分が硬い)。
【0022】
このように、この線ファスナー140の高さ位置(H(1))を、保形性のあるかごの高さ(H(3)およびH(4))よりも高くすることにより、この買い物バッグ100を保形性のあるかごに装着して、買い物バッグ100の折り返し部120を折り返した場合に、買い物バッグ100の底面116がかごの底面から浮くことがない。また、この点では、この線ファスナー140の高さ位置(H(1))は、保形性のあるかごの高さ(H(3)およびH(4))よりも少なくとも高ければよい。たとえば、この線ファスナー140の高さ位置(H(1))は、保形性のあるかごの高さ(H(3)およびH(4))と同等であっても構わない。
【0023】
このように構成することにより、この買い物バッグ100を保形性のあるかごに装着する場合において、
1)折り返し位置に線ファスナー140を設けているので、どの高さ位置で折り返し部120を折り返すのかについて迷うことがなく、
2)可撓性材料で構成された買い物バッグ100の本体よりも線ファスナー140の方が柔軟性がない(線ファスナー140の部分が硬い)ために、折り返し部120を容易に折り返すことができ、
3)この線ファスナー140の高さ位置(H(1))が保形性のあるかごの高さ(H(3)およびH(4))よりも高い場合には、買い物バッグ100の底面116がかごの底面から浮くことがなく、かつ、可撓性材料で構成された買い物バッグ100の本体よりも線ファスナー140の方が柔軟性がなく(線ファスナー140の部分が硬く)保形性のあるかごにより支持されない買い物バッグ100の上方においても開口部の周囲(少なくとも3辺)が硬い線ファスナー140により保形されているので、開口部(図5における買い物バッグ100の上端)が捩れて閉じてしまうことなく、
4)特に、この線ファスナー140の高さ位置(H(1))を保形性のあるかごの高さ(H(3)およびH(4))と同等(折り返し幅を考慮して少し高い場合を含む)である場合には、買い物バッグ100の底面116がかごの底面から浮くことがないことに加えて、買い物バッグ100を保形性のあるかごに(少なくとも高さ方向において)ぴったりと(精度高く)装着することができる。
【0024】
さらに、開口部の周縁である上縁部130には帯状部材132が内包されており、この帯状部材132は、略四角錐台形状の長辺において露出して、図7に示すように持ち手として機能する。なお、この帯状部材132が露出する位置は、略四角錐台形状の短辺であっても、長辺および短辺であっても構わない。さらに、この帯状部材132は、伸縮性を備えるように構成することもできる。帯状部材132が伸縮性を備えると、後述する荷かご200およびレジかご300に図4および図5に示すように装着したときに、帯状部材132が縮んで、荷かご200およびレジかご300から買い物バッグ100がずれることを回避することができる。
【0025】
以下において、この買い物バッグ100の構造について、図1図7を参照して、さらに詳しく説明する。この買い物バッグ100の本体を構成する収納部110は、略四角錐台の側面である収納部長辺側面112および収納部短辺側面114と、略四角錐台の底面である底面116とで構成される。同じように、この買い物バッグ100の本体を構成する折り返し部120は、略四角錐台の側面であって収納部長辺側面112に連続する折り
返し部長辺側面122および収納部短辺側面114に連続する折り返し部短辺側面124とで構成される。さらに、この買い物バッグ100の本体を構成する上縁部130において、略四角錐台の上端側の全周において筒状に縫製された部分に、買い物バッグ100を持ち歩く際の持ち手となる帯状部材132が内包されている。
【0026】
そして、収納部110の高さはH(1)であって、収納部110と折り返し部120と上縁部130とから構成される本体の高さはH(2)であって、このH(1)の高さ位置における本体の内面に線ファスナー140を備え、この線ファスナー140は、H(1)の高さ位置において上蓋150を開閉自在に保持し、図4に示すように3辺を閉じたり図5に示すように3辺を開いたりすることができる。なお、残りの1辺の途中まで線ファスナーを設けるようにしても構わないが、この線ファスナー140は少なくとも3辺について開閉自在に上蓋150を保持する。この線ファスナー140は(2個に限定されるものではないが)2個のスライダー142を備え、図4に示す閉塞状態から、相反する方向へスライダー142を移動させることにより、図5に示す開放状態へ迅速にかつ容易に移行させることができる。
【0027】
ここで、この買い物バッグ100の本体の高さ以外の寸法は、限定されるものではないが、自転車荷かご200またはレジかご300の内寸法よりも小さい外寸法である。また、自転車荷かご200またはレジかご300の内面形状にこの買い物バッグ100の本体の外面形状に対応していることが好ましい。本実施の形態においては、自転車荷かご200またはレジかご300の(内面)形状が略四角錐台形状であるために、この買い物バッグ100の本体の外面形状が略四角錐台形状となっている。多くの場合、荷物の出し入れ作業を容易にすべく、自転車荷かご200またはレジかご300の(内面)形状は略四角錐台形状である。
【0028】
なお、自転車荷かご200に装着した買い物バッグ100を容易に盗難されないように、自転車荷かご200との締結部材(たとえば面ファスナー等)を買い物バッグ100に設けることも好ましい。
[使用方法]
以上のような構造を備える本実施の形態に係る買い物バッグ100の使用方法を図4図7を参照して説明する。
【0029】
まず、図4に示すように、荷かご200に買い物バッグ100が装着されている自転車で買い物に出掛ける。このとき、荷かご200の高さH(3)よりも高い位置H(1)であって線ファスナー140が設けられた位置で折り返し部120が折り返されて、折り返し部120が荷かご200の外側に覆い被せられている。また、上蓋150は閉じられている。
【0030】
買い物するスーパーマーケット等に到着すると自転車を降りて、スライダー142を移動させて図5に示すように、上蓋150を開く。次に、H(1)で折り返されて荷かご200の外側に覆い被せられていた折り返し部120を図6に示すように上方へ伸ばす。この状態で帯状部材132を手で持って、買い物かごを上方へ上げると、図7に示すように、筒状に縫製された部分に内包されていた帯状部材132がさらに露出して、開口部を絞るとともに帯状部材132が買い物バッグ100を持ち歩く際の持ち手となる。
【0031】
なお、図4に示す状態から上蓋150を開ける必要がないとき、または、雨天等で上蓋150を開けたくないときには、図4に示す状態で、荷かご200の外側に覆い被せられていた折り返し部120を上方へ伸ばし(図6で上蓋150が閉じている状態)、帯状部材132を手で持って、買い物かご100を上方へ上げると、図7に示す状態とすることも可能である。このように、図4に示す状態と図6に示す状態との移行時には、上蓋150は閉じられていても開かれていてもいずれであっても構わない。
【0032】
スーパーマーケット等の清算レジにおいて、レジかご300(清算後買い物かご)に図7の状態の買い物バッグ100を、図6(この図6を含めて図5および図6では荷かご200であるがこの段落および次の段落における説明では図5および図6における荷かご200はレジかご300であるとする)に示すように入れる。そして、レジかご300の高さH(4)よりも高い位置H(1)であって線ファスナー140が設けられた位置で折り
返し部120を折り返して、折り返し部120をレジかご300の外側に覆い被せて図5に示す状態になる。この場合において、可撓性材料で構成された買い物バッグ100の本体よりも線ファスナー140の方が柔軟性がない(線ファスナー140の部分が硬い)ために、折り返し部120を容易に折り返すことができる。また、折り返し位置に線ファスナー140を設けているので、どの高さ位置で折り返し部120を折り返すのかについて迷うことがない。
【0033】
図5に示す状態の買い物バッグ100に清算が終わった商品を入れていき、次に、図6に示すように、H(1)で折り返されてレジかご300の外側に覆い被せられていた折り返し部120を上方へ伸ばし(このとき上蓋150が閉じられていても構わない)、帯状部材132を手で引っ張り、買い物かごを上方へ上げると、図7に示す状態となる。このとき、買い物バッグ100には商品が入っている。
【0034】
スーパーマーケット等の駐輪場等において、自転車の荷かご200に図7の状態の買い物バッグ100を、図6に示すように入れる。そして、荷かご200の高さH(3)よりも高い位置H(1)であって線ファスナー140が設けられた位置で折り返し部120を折り返して、折り返し部120を荷かご200の外側に覆い被せて(このとき上蓋150が閉じられていても構わない)図5に示す状態になる。この場合において、可撓性材料で構成された買い物バッグ100の本体よりも線ファスナー140の方が柔軟性がない(線ファスナー140の部分が硬い)ために、折り返し部120を容易に折り返すことができる。また、折り返し位置に線ファスナー140を設けているので、どの高さ位置で折り返し部120を折り返すのかについて迷うことがない。次に、上蓋150が閉じられていない場合には、スライダー142を移動させて図4に示すように、上蓋150を閉じて自転車で自宅へ帰る。
【0035】
自宅へ着くと、スーパーマーケット等に到着した時と同じように、荷かごから買い物バッグ100を取り出して(このとき上蓋150が閉じた状態のままであると商品を脱落させない点で好ましい)図7に示す状態で商品を運搬する。
以上のようにして、本実施の形態に係る買い物バッグ100によると、レジかご300および軽車両等に装備された荷かご200への装着が容易で、持ち歩くことができ、かつ、折り返し位置にピアノ線やワイヤーを設ける必要がないので製造コストが上昇することを抑制することができる。
【0036】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、自転車を代表とする軽車両等に装備された荷かご(前かごおよび後ろかご)に好適であり、荷かごおよび買い物かご(清算前買い物かご)に容易に取り付けおよび取り外しできて、さらに持ち歩くことができる点で特に好適である。
【符号の説明】
【0038】
100 買い物バッグ(バッグ)
110 収納部
112 収納部長辺側面
114 収納部短辺側面
116 底面
120 折り返し部
122 折り返し部長辺側面
124 折り返し部短辺側面
130 上縁部
132 帯状部材(持ち手)
140 線ファスナー
142 スライダー
150 上蓋
200 自転車用荷かご
300 レジかご
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7