特開2015-217727(P2015-217727A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ紡織株式会社の特許一覧
特開2015-217727車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法
<>
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000003
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000004
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000005
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000006
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000007
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000008
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000009
  • 特開2015217727-車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-217727(P2015-217727A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/20 20060101AFI20151110BHJP
   B29C 51/08 20060101ALI20151110BHJP
   B29C 51/10 20060101ALI20151110BHJP
【FI】
   B62D25/20 N
   B29C51/08
   B29C51/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-101101(P2014-101101)
(22)【出願日】2014年5月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大橋 覚史
(72)【発明者】
【氏名】川本 誠
【テーマコード(参考)】
3D203
4F208
【Fターム(参考)】
3D203BB03
3D203CA07
3D203CA56
3D203CA59
3D203CA83
3D203CB10
3D203CB27
4F208AC03
4F208AG28
4F208AH17
4F208AH18
4F208MA01
4F208MA05
4F208MC03
(57)【要約】
【課題】表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能な車両用アンダーカバーを提供する。
【解決手段】車両の下面を構成するエンジンアンダーカバー10であって、板状をなし、一方の面11Aが平面であるカバー本体部11を備え、カバー本体部11の他方の面11Bには、補強リブ21と、補強リブ21を挟む形で配された一対の補助リブ22,22とが設けられ、一対の補助リブ22,22は、補強リブ22の延設方向に沿って延びるものとされ、一対の補助リブ22,22の他方の面11Bからの突出高さH2は、補強リブ21の他方の面11Bからの突出高さH1よりも、低く設定されており、カバー本体部11において、一対の補助リブ22,22の内側に配される部分の板厚T2は、一対の補助リブ22,22の外側に配される部分の板厚T1よりも小さく設定されていることに特徴を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の下面を構成するとともに合成樹脂製のシート材を成形してなる車両用アンダーカバーであって、
板状をなし、一方の面が平面であるカバー本体部を備え、
前記カバー本体部の他方の面には、補強リブと、前記補強リブを挟む形で配された一対の補助リブとが設けられ、
前記一対の補助リブは、前記補強リブの延設方向に沿って延びるものとされ、
前記カバー本体部において、
前記一対の補助リブの内側に配される部分の板厚は、
前記一対の補助リブの外側に配される部分の板厚よりも小さく設定されている車両用アンダーカバー。
【請求項2】
前記一対の補助リブの前記他方の面からの突出高さは、前記補強リブの前記他方の面からの突出高さよりも、低く設定されている請求項1に記載の車両用アンダーカバー。
【請求項3】
前記一対の補助リブの幅は、前記補強リブの幅よりも大きく設定されている請求項1又は請求項2に記載の車両用アンダーカバー。
【請求項4】
熱可塑性樹脂を含むシート材から車両用アンダーカバーを製造する車両用アンダーカバーの製造方法であって、
加熱された状態の前記シート材における一方の面を第1成形型によって真空成形する真空成形工程と、
加熱された状態の前記シート材における他方の面に、凹部が形成された押圧面を有する第2成形型の前記押圧面を押し当てることで、前記シート材の一部を前記凹部内に流入させ、前記凹部の形状に倣う形状の補強リブを前記他方の面に成形するリブ成形工程と、を備える車両用アンダーカバーの製造方法。
【請求項5】
前記リブ成形工程では、
前記押圧面によって前記シート材の他部を前記押圧面の外側に押し出すことで、前記他方の面に、前記補強リブを挟む形で配される一対の補助リブを成形する請求項4に記載の車両用アンダーカバーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用アンダーカバーとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1においては、車両用アンダーカバーとして、エンジンアンダーカバーが記載されている。このような車両用アンダーカバーは、例えば、合成樹脂製のシート材を製品形状に成形することで製造されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−18927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、シート材の剛性を高くするために、凹凸部を連続的に形成することが行われている(特許文献1の図3参照)。しかしながら、車両用アンダーカバーにおいて、凹凸部を形成すると、表面の平坦性が低下する。このため、車両走行時の空気抵抗が増加し、車両の空力性能が低下する事態が懸念される。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、合成樹脂製のシート材を成形してなる車両用アンダーカバーにおいて、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能な車両用アンダーカバーを提供することを目的とする。また、このような車両用アンダーカバーの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、車両の下面を構成するとともに合成樹脂製のシート材を成形してなる車両用アンダーカバーであって、板状をなし、一方の面が平面であるカバー本体部を備え、前記カバー本体部の他方の面には、補強リブと、前記補強リブを挟む形で配された一対の補助リブとが設けられ、前記一対の補助リブは、前記補強リブの延設方向に沿って延びるものとされ、前記カバー本体部において、前記一対の補助リブの内側に配される部分の板厚は、前記一対の補助リブの外側に配される部分の板厚よりも小さく設定されていることに特徴を有する。
【0007】
本発明によれば、カバー本体部の他方の面に補強リブと、一対の補助リブと、がそれぞれ設けられている。これにより、カバー本体部の剛性を高くすることができる。リブを設けることで剛性を高くする構成とすれば、カバー本体部の一方の面を平面にすることができる。以上のことから、合成樹脂製のシート材を製品形状に成形してなる車両用アンダーカバーにおいて、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能な車両用アンダーカバーを提供することができる。
【0008】
また、前記一対の補助リブの前記他方の面からの突出高さは、前記補強リブの前記他方の面からの突出高さよりも、低く設定されているものとすることができる。このような構成とすれば、一対の補助リブの剛性をより高くすることができる。
【0009】
また、前記一対の補助リブの幅は、前記補強リブの幅よりも大きく設定されているものとすることができる。これにより、一対の補助リブに囲まれた部分の剛性をより高くすることができる。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明は、熱可塑性樹脂を含むシート材から車両用アンダーカバーを製造する車両用アンダーカバーの製造方法であって、加熱された状態の前記シート材における一方の面を第1成形型によって真空成形する真空成形工程と、加熱された状態の前記シート材における他方の面に、凹部が形成された押圧面を有する第2成形型の前記押圧面を押し当てることで、前記シート材の一部を前記凹部内に流入させ、前記凹部の形状に倣う形状の補強リブを前記他方の面に成形するリブ成形工程と、を備えることに特徴を有する。
【0011】
本発明によれば、他方の面に補強リブを成形することができる。これにより、車両用アンダーカバーの剛性を高くすることができる。リブを設けることで剛性を高くする構成とすれば、シート材の一方の面を平面とすることができる。以上のことから、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能な車両用アンダーカバーを提供することができる。
【0012】
また、前記リブ成形工程では、前記押圧面によって前記シート材の他部を前記押圧面の外側に押し出すことで、前記他方の面に、前記補強リブを挟む形で配される一対の補助リブを成形するものとすることができる。
【0013】
本発明によれば、補強リブに加えて、一対の補助リブを成形することができ、剛性をより高くすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能な車両用アンダーカバー及び車両用アンダーカバーの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るエンジンアンダーカバーを示す平面図
図2図1のエンジンアンダーカバーを示す断面図(図1のII−II線で切断した図に対応)
図3図1のエンジンアンダーカバーを示す断面図(図1のIII−III線で切断した図に対応)
図4図1のエンジンアンダーカバーを成形する成形装置を示す断面図
図5】リブ形成工程を示す断面図
図6】真空成形工程を示す断面図
図7図5において補強リブ付近を示す拡大図
図8】エンジンアンダーカバーの比較例を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の一実施形態を図1ないし図8によって説明する。本実施形態では、車両用アンダーカバーとして、エンジンアンダーカバー10を例示する。エンジンアンダーカバー10は、車両に設けられたエンジン(図示せず)を下方から覆うものとされる。また、エンジンアンダーカバー10は、車両パネルに対して下方から取り付けられ、車両の下面(言い換えると底部)を構成するものとされる。
【0017】
図1及び図2に示すように、エンジンアンダーカバー10は、合成樹脂製(例えば、熱可塑性樹脂であるポリエチレンなど)のシート材を成形してなるもので、板状をなすカバー本体部11と、カバー本体部11の周端部から立ち上がる立壁部12と、を備えている。カバー本体部11は、図1に示すように、平面視において略U字状をなしている。また、図2に示すように、カバー本体部11は、一方の面11A(下面)が平面とされる。なお、カバー本体部11の形状は平面視略U字状に限定されず適宜変更可能である。例えば、カバー本体部11を平面視方形状としてもよい。
【0018】
カバー本体部11における他方の面11Bには、図1に示すように、補強リブ21(第1リブ)と、補強リブ21を挟む形で配された一対の補助リブ22,22(第2リブ)とが設けられている。補強リブ21及び一対の補助リブ22,22は、他方の面11Bにおいて複数箇所に形成されている。
【0019】
補強リブ21は、長手状をなし、カバー本体部11の短辺方向に沿って延びている。一対の補助リブ22,22は、補強リブ21の延設方向に沿って延びている。なお、補強リブ21は突出端に向かうにつれて、幅が小さくなる形状をなしているが、これに限定されない。補強リブ21の幅は突出方向に亘って一定であってもよい。
【0020】
また、補助リブ22は、突出端に向かうにつれて、幅が小さくなる形状をなしており、その突出端面は曲面とされる。なお、補助リブ22の形状は、これに限定されない。
【0021】
また、図7に示すように、補助リブ22における他方の面11Bからの突出高さH2は、補強リブ21における他方の面11Bからの突出高さH1よりも、低く設定されている。
【0022】
また、補助リブ22の基端部の幅B2(補助リブ22の延設方向と直交する方向の長さ)は、補強リブ21の幅B1よりも大きく設定されている。そして、カバー本体部11において、一対の補助リブ22,22の内側に配される部分R2の板厚T2は、一対の補助リブ22,22の外側に配される部分R1の板厚T1よりも小さく設定されている。
【0023】
また、図3に示すように、補強リブ21及び一対の補助リブ22,22は、立壁部12のうち、対向配置される一対の立壁部12A,12Bを連結する形で設けられている。これにより、立壁部12A,12Bの剛性をより高くすることができる。
【0024】
また、カバー本体部11には、他方の面11B側に突出するようにクリップ座13が複数箇所に形成されている。クリップ座13には、エンジンアンダーカバー10を車両パネルに取り付けるためのクリップ(図示せず)が取り付けられる。
【0025】
次に、エンジンアンダーカバー10を製造する成形装置30について説明する。成形装置30は、図4に示すように、上型31(第1成形型)と、下型51(第2成形型)と、を備えている。エンジンアンダーカバー10は、図4に示すシート材16を上型31及び下型51で成形することで製造される。
【0026】
上型31及び下型51は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなど)によって、互いに接近及び離間が可能となっている。これにより、上型31及び下型51は、型閉じ及び型開きが可能な構成となっている。以下の説明では、上型31及び下型51が型閉じされた状態を閉状態(図5の状態)、上型31及び下型51が型開きされた状態を開状態(図4の状態)と呼ぶものとする。
【0027】
上型31における下型51との対向面には、エンジンアンダーカバー10の表側の形状に倣う成形凹部32が形成されている。成形凹部32の底部には、複数の吸引孔33が形成されている。各吸引孔33は、上型31の内部に形成された真空室34に連通されており、真空室34には、ポンプ等の空気圧供給装置(図示せず)が接続されている。
【0028】
シート材16を上型31にセットした状態で、空気圧供給装置を作動させることで、各吸引孔33を介してシート材16に対して負圧を与えること(真空引き)が可能な構成となっている。これにより、シート材16を吸引することで、成形凹部32の内面に密着させることができ、シート材16を成形凹部32の形状に倣った形状に成形することができる。また、成形凹部32の底面32Aは、平坦面とされ、カバー本体部11の他方の面11Bに倣う形状をなしている。
【0029】
下型51における上型31との対向面には、上型31に向かって突き出す押圧部材52が複数個設けられている。押圧部材52は、補強リブ21及び一対の補助リブ22,22を形成するために用いられるもので、補強リブ21の延設方向に沿って延びる長手状のブロック体とされる。
【0030】
押圧部材52における上型31との対向面は、シート材16を押圧するための押圧面52Aとされる。押圧面52Aには、補強リブ21を形成するための凹部52Bが形成されている。凹部52Bは、補強リブ21の形状に倣う溝状をなしている。
【0031】
次に、本実施形態のエンジンアンダーカバー10の製造方法について説明する。本実施形態におけるエンジンアンダーカバー10の製造方法は、リブ成形工程と、真空成形工程と、を備える。
【0032】
(リブ成形工程)
リブ成形工程では、図4に示すように、上型31及び下型51の間にシート材16をセットする。なお、シート材16は、例えば、熱可塑性樹脂であるポリエチレンで構成されている。
【0033】
シート材16は、例えば、押出成形装置(図示せず)によってシート状に押出成形されたものである。シート材16は、上型31及び下型51の間にセットされた時点では、押出成形された直後の加熱された状態であり、軟化状態となっている。
【0034】
次に、図5に示すように、上型31及び下型51を型閉じする。これにより、シート材16における他方の面11Bに押圧面52Aが押し当てられる。図7に示すように、シート材16が押圧面52Aによって局所的に押圧されることで、シート材16を構成する軟化状態の熱可塑性樹脂の一部が凹部52B内に流入される。この結果、凹部52B内に流入した熱可塑性樹脂によって、補強リブ21が成形される。なお、図7では、上型31は図示省略してある。
【0035】
また、押圧面52Aによって局所的に押圧されたシート材16の他部(凹部52B内に流入する部分と異なる部分)は、押圧面52Aの外周側に押し出される。これにより、押し出されたシート材16の他部が押圧面52Aの外周に沿って隆起する形で形成される。この結果、押圧面52Aの外周端に沿って一対の補助リブ22,22が成形される。なお、シート材16において押圧面52Aに押圧された部分の板厚は、押圧前よりも小さくなる。
【0036】
(真空成形工程)
真空成形工程では、空気圧供給装置を作動させ、各吸引孔33を介してシート材16に対して負圧を与える。これにより、図6に示すように、加熱された状態のシート材16が吸引され、シート材16が成形凹部32の形状に倣った形状に真空成形される。
【0037】
真空成形が行われた後のシート材16は、冷却装置(図示せず)によって、冷却された後、プレス型(図示せず)に送られる。シート材16は、エンジンアンダーカバー10の外周形状となるように、プレス型によってトリミングされる。これにより、エンジンアンダーカバー10の製造が完了する。
【0038】
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態のエンジンアンダーカバー10によれば、カバー本体部11の他方の面11Bに補強リブ21と、一対の補助リブ22,22と、がそれぞれ設けられている。これにより、カバー本体部11の剛性を高くすることができる。リブを設けることで剛性を高くする構成とすれば、カバー本体部の一方の面を平面にすることができる。
【0039】
仮に、図8の比較例に示すように、カバー本体部2を凹部3と凸部4とが連続的に並ぶ形状とした場合には、カバー本体部2における下面を平坦面とすることができず、両走行時の空気抵抗が増加し、車両の空力性能が低下する事態が懸念される。
【0040】
本実施形態では、一方の面を平面にすることができるので、空力性能が低下する事態を抑制することができる。以上のことから、合成樹脂製のシート材を成形してなる車両用アンダーカバーにおいて、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能なエンジンアンダーカバー10を提供することができる。
【0041】
また、一対の補助リブ22,22の他方の面11Bからの突出高さH2は、補強リブ21の他方の面11Bからの突出高さH1よりも、低く設定されているものとすることができる。このような構成とすれば、一対の補助リブ22,22の剛性をより高くすることができる。
【0042】
また、一対の補助リブ22,22の幅B2は、補強リブ21の幅B1よりも大きく設定されている。これにより、一対の補助リブ22,22に囲まれた部分の剛性をより高くすることができる。また、本実施形態では、押圧面52Aによって局所的に押圧されたシート材16の一部が補強リブ21となっている。このため、補強リブ21の幅B1をより小さくすることで、補強リブ21の突出高さH1をより高くすることも可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、図7に示すように、カバー本体部11において、一対の補助リブ22,22の内側に配される部分R2の板厚T2は、一対の補助リブ22,22の外側に配される部分R1の板厚T1よりも小さく設定されている。ここで、一対の補助リブ22,22の内側に配される部分R2は、一対の補助リブ22,22の外側に配される部分R1に比べて、剛性が高くなる。このため、部分R2の板厚T2が板厚T1よりも小さい場合であっても、剛性を確保することができる。
【0044】
また、本実施形態のエンジンアンダーカバー10の製造方法によれば、他方の面11Bに補強リブ21を成形することができる。これにより、エンジンアンダーカバー10の剛性を高くすることができる。リブを設けることで剛性を高くする構成とすれば、シート材16の一方の面11Aを平面とすることができる。以上のことから、表面における平坦性を確保しつつ、剛性を高くすることが可能なエンジンアンダーカバー10を提供することができる。
【0045】
また、リブ成形工程では、押圧面52Aによってシート材16の他部を押圧面52Aの外側に押し出すことで、他方の面11Bに、補強リブ21を挟む形で配された一対の補助リブ22,22を成形することができる。
【0046】
本実施形態によれば、補強リブ21に加えて、一対の補助リブ22,22を成形することができ、剛性をより高くすることができる。
【0047】
また、本実施形態では、押圧部材52によってシート材16を押圧することで補強リブ21や補助リブ22を成形することができる。これにより、例えば、射出成形などで成形する構成と比べて成形型を簡易な構成とすることができる。
【0048】
また、射出成形で補助リブ22を成形する場合には、補助リブ22の型抜きを考慮する必要がある。この点、本実施形態では、押圧部材52によって、シート材16の一部を押し出すことで、補助リブ22を成形している。このため、補助リブ22の型抜きを行う必要がなく、押圧部材52を容易にシート材16から離間させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、押圧部材52によってシート材16を押圧した状態で、真空成形を行っている。これにより、真空成形時に、押圧部材52によって、シート材16を保持することができ、好適である。
【0050】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0051】
(1)上記実施形態では、車両用アンダーカバーとして、エンジンアンダーカバー10を例示したが、これに限定されない。車両用アンダーカバーとして、例えば、車体の底部を覆うフロアアンダーカバーなどを例示することもできる。
【0052】
(2)上記実施形態では、リブ成形工程の後に、真空成形工程を行う方法を例示したが、これに限定されない。真空成形工程の後に、リブ成形工程を行ってもよい。また、真空成形工程とリブ成形工程とを同時に行ってもよい。
【0053】
(3)シート材16の材質は、上記実施形態で例示したものに限定されず適宜変更可能である。例えば、シート材16として、繊維に熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレンなど)を含浸させることで構成されたものを用いてもよい。
【符号の説明】
【0054】
10…エンジンアンダーカバー(車両用アンダーカバー)、11…カバー本体部、11A…カバー本体部の一方の面(シート材における一方の面)、11B…カバー本体部の他方の面(シート材における他方の面)、16…シート材、21…補強リブ、22…補助リブ、31…上型(第1成形型)、51…下型(第2成形型)、52A…押圧面、52B…凹部、B1…補強リブの幅、B2…補助リブの幅、H1…補強リブの他方の面からの突出高さ、H2…一対の補助リブの他方の面からの突出高さ、T1…一対の補助リブの外側に配される部分の板厚、T2…一対の補助リブの内側に配される部分の板厚
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8