【課題】ハウジング本体に設けられたボスに締結される被取付部材を該ハウジング本体に位置決めする場合に、ボスの強度を十分に確保できるようにするとともに、位置決め及び締結時の作業性を良好にする。
【解決手段】ハウジング本体30には、ターンランプユニット70を締結固定するためのビスAが螺合するボス50が突出するように設けられるとともに、ターンランプユニット70が有する取付部74に係合する位置決め板51〜53がボス50に連なるように一体に設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1では、ハウジング本体の被位置決め手段と、ボスとが互いに離れたところに位置しているので、位置決めを行う部位と、締結作業を行う部位とが離れることになり、組み立て作業性が悪化する懸念がある。
【0006】
また、ボスは、ターンシグナルランプユニットを締結するためのものであるので強度が要求されるが、ハウジング本体から突出する形状とせざるを得ないことから、十分な強度を確保するのが問題となる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ハウジング本体に設けられたボスに締結される被取付部材を該ハウジング本体に位置決めする場合に、ボスの強度を十分に確保できるようにするとともに、位置決め及び締結時の作業性を良好にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では、被取付部材を位置決めするための位置決め部を、ハウジング本体のボスに連なるようにして一体に設けた。
【0009】
第1の発明は、
ミラーが取り付けられるハウジング本体と、
上記ハウジング本体に取り付けられる被取付部材とを備え、
上記ハウジング本体が車両の側部に取り付けられる車両用サイドミラーにおいて、
上記ハウジング本体には、上記被取付部材を締結固定するための締結部材が螺合するボスが突出するように設けられるとともに、上記被取付部材が有する取付部に係合して該被取付部材を上記ハウジング本体に位置決めするための位置決め部が上記ボスに連なるように一体に設けられていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、被取付部材がハウジング本体の位置決め部に位置決めされた状態で、締結部材をボスに螺合させることによってハウジング本体に取り付けれる。位置決め部がボスに連なっているので、位置決めを行う部位と、締結作業を行う部位とが接近しており、よって、位置決め作業及び締結作業を行いやすい。
【0011】
また、ボスに位置決め部が一体に設けられているので、位置決め部によってボスが補強される。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、
上記位置決め部は、上記ボスの外周面に連なり、該ボスの径方向に延びるリブ状をなしていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、位置決め部によってボスの倒れが抑制されるので、ボスの補強効果がより一層高まる。
【0014】
第3の発明は、第2の発明において、
上記被取付部材の取付部は、上記ボスの先端面に当接し、
上記位置決め部は、上記ボスの先端面よりも該ボスの中心線方向に突出して上記取付部の周縁部に係合することを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、被取付部材の取付部がボスの先端面に当接することで取付部のボス中心線方向の位置が決まる。さらに、取付部の周縁部に位置決め部が係合することで、取付部の位置ずれが抑制されて確実に位置決めされる。
【0016】
第4の発明は、第3の発明において、
上記位置決め部は、上記ボスの径方向一側に延びる第1位置決め部と、上記ボスの径方向他側に延びる第2位置決め部とを備えていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、被取付部材の取付部がボスの径方向両側から確実に位置決めされる。また、締結部材を螺合する際に被取付部材が締結部材と共に回ってしまうのが防止される。
【0018】
第5の発明は、第4の発明において、
上記第1位置決め部と上記第2位置決め部とは、突出方向先端に近づくほど互いの離間距離が長くなるように形成されていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、被取付部材の取付部を第1位置決め部と第2位置決め部との間に挿入する際、挿入の初期では、第1位置決め部と第2位置決め部との間隔が広いので、挿入作業性が良好になる。そして、完全に挿入した状態では、第1位置決め部と第2位置決め部とによって確実に位置決めされる。
【発明の効果】
【0020】
第1の発明によれば、ハウジング本体に、被取付部材を締結固定するための締結部材が螺合するボスを設けるとともに、被取付部材に係合して該被取付部材をハウジング本体に位置決めするための位置決め部をボスに連なるように一体に設けたので、ボスの強度を十分に確保できるとともに、被取付部材の位置決め及び締結時の作業性を良好にすることができる。
【0021】
第2の発明によれば、位置決め部がボスの外周面に連なり、該ボスの径方向に延びるリブ状をなしているので、ボスの倒れを抑制することができ、ボスの補強効果をより一層高めることができる。
【0022】
第3の発明によれば、被取付部材の取付部がボスの先端面に当接し、位置決め部がボスの先端面から突出して取付部の周縁部に係合するようになっているので、取付部の位置ずれを抑制して確実に位置決めできる。
【0023】
第4の発明によれば、ボスの径方向一側に延びる第1位置決め部と、ボスの径方向他側に延びる第2位置決め部とを備えているので、締結部材を螺合する際に被取付部材が締結部材と共に回ってしまうのを防止できる。
【0024】
第5の発明によれば、第1位置決め部と第2位置決め部との突出方向先端に近づくほど互いの離間距離が長くなっているので、被取付部材の取付部を位置決めする際の作業性をより一層良好にすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0027】
図1は、本発明の実施形態に係る車両用サイドミラー1を車両前方から見た図である。車両用サイドミラー1は、図示しないが自動車の側部に配設されるドアの前端部に取り付けられて乗員が後方を確認する場合に使用される、いわゆるドアミラーである。以下の説明では、車両の左側に取り付けられるサイドミラー1について説明するが、右側に取り付けられるサイドミラーは左側のものと左右対称構造である点で異なるだけである。
【0028】
尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、また車両後側を単に「後」といい、また車両左側を単に「左」といい、また車両右側を単に「右」というものとする。
【0029】
車両用サイドミラー1は、後方確認用のミラー2(
図1に破線にて示す)と、ミラー2が取り付けられるミラーハウジング3と、ミラーハウジング3を支持するミラーベース4と、ミラーハウジング3に取り付けられるターンランプユニット(被取付部材)70とを備えている。ミラー2は、
図1に示す使用状態において左右方向に長い形状であり、図示しないミラーホルダに保持されている。ミラーホルダは、ミラーハウジング3の内部に収容されている角度調整ユニット(図示せず)に取り付けられるようになっている。角度調整ユニットは、従来から周知の構造のものであるので詳細な説明は省略するが、ミラー2を傾動させることによってミラー2の角度を調整することができるように構成されている。
【0030】
ミラーベース4は、上下方向に延びる固定板部4aと、固定板部4aの下縁部から左側へ延びる延出部4bとを備えている。固定板部4aは、ドアのサッシュ部(図示せず)に固定されるようになっている。延出部4bの上側にミラーハウジング3の右側が取り付けられる。ミラーハウジング3の内部には、電動式格納ユニット(図示せず)も内蔵されており、この格納ユニットを介してミラーハウジング3がミラーベース4に取り付けられる。格納ユニットは、従来から周知の構造のものであるので詳細な説明は省略するが、ミラーハウジング3を
図1に示す使用状態と、図示しない格納状態とに切り替えることができるように構成されている。格納状態とは、例えばミラー2がサイドウインドガラス(図示せず)に対向して前後方向に延びる姿勢状態である。
【0031】
図2に示すように、ミラーハウジング3は、ハウジング本体30と、ハウジング本体30に取り付けられるアッパカバー31及びロアカバー32とを有している。ハウジング本体30、アッパカバー31及びロアカバー32は樹脂材を成形してなるものである。ハウジング本体30が格納ユニットを介してミラーベース4に取り付けられる。ハウジング本体30は、正面視で左側へ行くほど上下方向の寸法が短くなるように形成されている。
【0032】
アッパカバー31は、ハウジング本体30の前側において上下方向中間部よりも上側を覆うように形成され、全体として前側へ膨出するように湾曲した形状となっている。アッパカバー31の右縁部はハウジング本体30の右縁部を覆うように形成され、また、アッパカバー31の左縁部はハウジング本体30の左縁部を覆うように形成されている。アッパカバー31の下縁部は左右方向に直線状に延びている。
【0033】
アッパカバー31の左側下部には、ターンランプユニット70のレンズカバー72を外部へ臨ませるための開口部31aが形成されている。開口部31aの周縁部は、アッパカバー31の外面から内側へ向けて一段窪むように形成された段部31bで構成されている。開口部31aは、アッパカバー31の左端部から前、右に向けて順に延びる細長い形状となっている。開口部31aの左端部は、アッパカバー31の左右方向中央部よりも左側の領域に位置しており、上下方向の寸法が左に向けて徐々に短くなっている。
【0034】
ロアカバー32は、ハウジング本体30の前側においてアッパカバー31の下縁部に覆われた部位よりも下側を覆うように形成され、アッパカバー31の形状に対応するように全体として前側へ膨出するように湾曲した形状となっている。ロアカバー32の上縁部は、アッパカバー31の下縁部と重なるように形成されている。尚、アッパカバー31及びロアカバー32は、例えば爪嵌合等の取り付け構造によってハウジング本体30に取り付けられている。
【0035】
ハウジング本体30の前面には、上側リブ41、下側リブ42、右側リブ43、左側リブ44、上側傾斜リブ45及び下側傾斜リブ46が前側へ突出するように設けられている。上側リブ41は、ハウジング本体30の上部において左右方向に延びている。下側リブ42は、ハウジング本体30の下部において左右方向に延びている。右側リブ43は、上側リブ41の右縁部と下側リブ42の右縁部とを繋ぐように上下方向に延びている。左側リブ44は、上側リブ41の左縁部と下側リブ42の左縁部とを繋ぐように上下方向に延びている。上側傾斜リブ45は、上側リブ41の下方において右側へ向かって下降傾斜するように延びている。下側傾斜リブ46は、上側傾斜リブ45の下方において右側へ向かって下降傾斜するように延びている。ハウジング本体30には、右側リブ43よりも右側に貫通孔30bが形成されている。
【0036】
また、ハウジング本体30の前面には、右側リブ43の突出方向先端部に連なって右側へ延びるボス形成板部48が設けられている。ボス形成板部48は、下側へ行くほど左右方向の寸法が長くなっている。
【0037】
図7及び
図9に示すように、ボス形成板部48の上側には、ターンランプユニット70を、締結部材としてのビスAで締結するための右側ボス50が前へ突出するように設けられている。この右側ボス50は、略円筒状であり、右側ボス50の突出方向先端面50a(
図9に示す)は、右側ボス50の中心線に対して略直交する方向に延びている。尚、締結部材はビスAに限られるものではなく、各種締結部材を用いることができる。
【0038】
さらに、ボス形成板部48の上側には、第1位置決め板51、第2位置決め板52及び第3位置決め板53が設けられている。第1位置決め板51、第2位置決め板52及び第3位置決め板53は、ターンランプユニット70の右側取付部74に係合してターンランプユニット70をハウジング本体30に位置決めするための位置決め部であり、右側ボス50及びハウジング本体30と一体に設けられている。第1〜第3位置決め板51〜53によって右側ボス50が補強される。
【0039】
第1位置決め板51はボス形成板部48から前側へ突出している。第1位置決め板51は、右側ボス50の外周面の左側部分に連なり、右側ボス50の径方向一側である上側へ延びるリブ状をなしている。第1位置決め板51の突出方向先端部は、右側ボス50の先端面50a(
図9にのみ示す)よりも右側ボス50の中心線方向(前側)に突出する第1突出部51aを有している。第1突出部51aは、第1位置決め板51の上側に位置している。第1突出部51aの突出量は、ターンランプユニット70の右側取付部74の周縁部が下側から係合した際に右側取付部74が上方へ容易に移動してしまわないように、即ち、右側取付部74の位置決めがなされるように十分な突出量とされている。第1突出部51aの下縁部51bは、突出方向先端に近づくほど上に位置するように湾曲形成されている。また、第1位置決め板51の突出方向先端部における下側部分は、右側ボス50の先端面50a近傍に位置している。
【0040】
第2位置決め板52は第1位置決め板51と同様にボス形成板部48から前側へ突出している。第2位置決め板52は、右側ボス50の外周面の左側部分に連なり、右側ボス50の径方向他側である下側へ延びるリブ状をなしている。第2位置決め板52と第1位置決め板51とは、上下方向に延びる1枚の板を形作るようになっている。
【0041】
第2位置決め板52の突出方向先端部は、右側ボス50の先端面50a(
図9にのみ示す)よりも右側ボス50の中心線方向(前側)に突出する第2突出部52aを有している。第2突出部52aは、第2位置決め板52の下側に位置している。第2突出部52aの突出量は、ターンランプユニット70の右側取付部74の周縁部が上側から係合した際に右側取付部74が下方へ容易に移動してしまわないように、即ち、位置決めがなされるように十分な突出量とされている。第2突出部52aの上縁部52bは、突出方向先端に近づくほど下に位置するように湾曲形成されている。つまり、第1位置決め板51と第2位置決め板52とは、突出方向先端に近づくほど互いの離間距離が長くなるように形成されている。さらに、第2位置決め板52の突出方向先端部における上側部分は、右側ボス50の先端面50a近傍に位置している。
【0042】
第3位置決め板53は第1位置決め板51と同様にボス形成板部48から前側へ突出している。第3位置決め板53は、右側ボス50の外周面の右側部分に連なり、右側ボス50の径方向である右側へ延びるリブ状をなしている。ハウジング本体30を前側から見たとき、第3位置決め板53と、第1位置決め板51及び第2位置決め板52とは、互いに略直交するように延びている。
【0043】
第3位置決め板53の突出方向先端部は、右側ボス50の先端面50a(
図9にのみ示す)よりも右側ボス50の中心線方向(前側)に突出する第3突出部53aを有している。第3突出部53aは、第3位置決め板53の左側に位置している。第3突出部53aの突出量は、ターンランプユニット70の右側取付部74の周縁部が左側から係合した際に右側取付部74が右側へ容易に移動してしまわないように、即ち、位置決めがなされるように十分な突出量とされている。第3突出部53aの左縁部53bは、突出方向先端に近づくほど右に位置するように湾曲形成されている。また、第3位置決め板53の突出方向先端部における左側部分は、右側ボス50の先端面50a近傍に位置している。
【0044】
ハウジング本体30の右側ボス50よりも左側には、左側ボス55(
図3に破線にて示す)が設けられている。この左側ボス55は、右側ボス50と同様に構成されており、ターンランプユニット70を、締結部材としてのビスAで締結するためのものである。
【0045】
図4に示すように、ハウジング本体30の左縁部には、ターンランプユニット70の左縁部が前側から嵌合する嵌合凹部30cが形成されている。さらに
図3及び
図8に示すようにハウジング本体30の前面における左端部近傍には、上側位置決めリブ60と、下側位置決めリブ61とが形成されている。上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61は、上下方向に間隔をあけて配置されており、ターンランプユニット70における嵌合凹部30cに嵌合する部位よりも右側部位をそれぞれ上下両側から位置決めするためのものである。上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61は、ハウジング本体30から前側へ突出して上下方向に延びている。また、上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61は、突出方向先端側に向かって上下方向の寸法が短くなっている。
【0046】
ターンランプユニット70は、サイドミラー1に内蔵される方向指示器を構成するものであり、
図2に示すように、LED等の発光源(図示せず)が組み付けられた樹脂製の基板71と、発光源を覆うように形成された樹脂製のレンズカバー72とを接合することによってなる。基板71は、左右方向に長い形状となっている。基板71の右端部には、発光源に電力を供給するためのワイヤーハーネス(図示せず)が接続されるコネクタ73が右側へ突出するように設けられている。
【0047】
基板71の右端部には、コネクタ73よりも下方に右側取付部74が設けられている。右側取付部74は、基板71から右側へ延出する板状をなしており、基板71に一体に設けられている。右側取付部74は、ハウジング本体30の右側ボス50の先端面50aに当接し、かつ、第1位置決め板51、第2位置決め板52及び第3位置決め板53によって上下方向及び右側から位置決めされるようになっている。右側取付部74の中央部近傍には、ビスAが挿通するビス挿通孔74aが形成されている。右側取付部74が位置決めされた状態でビス挿通孔74aが右側ボス50の開口と一致するようになっている。
【0048】
基板71の左側上部には、左側取付部75が設けられている。左側取付部75は、基板71から上側へ延出する板状をなしており、基板71に一体に設けられている。左側取付部75は、ハウジング本体30の左側ボス55の先端面(図示せず)に当接するようになっている。
図9に示すように、左側取付部75の中央部近傍には、ビスAが挿通するビス挿通孔(図示せず)が形成されており、このビス挿通孔が左側ボス55の開口と一致するようになっている。
【0049】
また、
図8に示すように、ターンランプユニット70の基板71の左端部には、上方へ延出する上側延出部71aと下側へ延出する下側延出部71bとが形成されている。上側延出部71aは、上側位置決めリブ60の左側面に接触することによって係合し、また、下側延出部71bは、下側位置決めリブ61の左側面に接触することによって係合するようになっている。
【0050】
ターンランプユニット70のレンズカバー72は、基板71の左端部から右側へ向けて延びる細長い形状である。レンズカバー72は、アッパカバー31の開口部31a内に位置するようになっている。
【0051】
次に、上記のように構成された車両用サイドミラー1のハウジング本体30にターンランプユニット70を取り付ける場合について説明する。ターンランプユニット70の左端部をハウジング本体30の嵌合凹部30cに嵌合させるとともに、右側取付部74を右側ボス50の先端面50aに載置し、さらに、左側取付部75を左側ボス55の先端面に載置する。ターンランプユニット70の左端部をハウジング本体30の嵌合凹部30cに嵌合させる際、ハウジング本体30の上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61によってターンランプユニット70の左端部が所定の取り付け位置に導かれていき、位置決めされる。このとき、ターンランプユニット70の上側延出部71a及び下側延出部71bがそれぞれ上側位置決めリブ60の左側面及び下側位置決めリブ61の左側面に係合するので、ターンランプユニット70の左端部の位置決めが確実になされる。
【0052】
一方、右側取付部74を右側ボス50の先端面50aに載置する際には、右側取付部74を第1位置決め板51、第2位置決め板52及び第3位置決め板53の突出方向先端側からこれら位置決め板51〜53で囲まれた部分の内側に挿入していく。このとき、第1位置決め板51と第2位置決め板52とが突出方向先端に近づくほど互いの離間距離が長くなるように形成されているので、右側取付部74は第1位置決め板51及び第2位置決め板52の間に容易に挿入でき、これら位置決め板51、52によって所定の取り付け位置に導かれていく。右側取付部74は第3位置決め板53によっても所定の取り付け位置に導かれていく。そして、右側取付部74の周縁部が第1〜第3位置決め板51〜53に係合して位置決めされるとともに、右側ボス50の先端面50aに当接する。また、左側取付部75は左側ボス55の先端面に当接する。
【0053】
その後、ビスAを右側取付部74のビス挿通孔74aに挿通して右側ボス50に螺合させる。第1〜第3位置決め板51〜53が右側ボス50に連なっているので、位置決めを行う部位と、締結作業を行う部位とが接近しており、よって、位置決め作業及び締結作業を行いやすい。また、ビスAを左側取付部75のビス挿通孔に挿通して左側ボス55に螺合させる。
【0054】
ビスAを螺合させる際、ターンランプユニット70にビスAの回転力が作用してターンランプユニット70が上下方向に回転しようとすることがある。この実施形態では、ターンランプユニット70の左端部が上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61によって上下方向から挟まれた状態となっているので、ターンランプユニット70の回転が阻止される。このとき、上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61は上下方向に延びていて、ターンランプユニット70の回転力が加わる方向と同方向であるため、上側位置決めリブ60及び下側位置決めリブ61が折れ曲がりにくく、ターンランプユニット70の回転を十分に阻止できる。同様に、第1位置決め板51及び第2位置決め板52によってもターンランプユニット70の回転が阻止される。
【0055】
以上説明したように、この実施形態によれば、ハウジング本体30に、ターンランプユニット70の右側取付部74を締結固定するためのビスAが螺合する右側ボス50を設けるとともに、ターンランプユニット70に係合してターンランプユニット70をハウジング本体30に位置決めするための位置決め板51〜53を右側ボス50に連なるように一体に設けたので、右側ボス50の強度を十分に確保できるとともに、ターンランプユニット70の位置決め及び締結時の作業性を良好にすることができる。
【0056】
また、第1位置決め板51及び第2位置決め板52が右側ボス50の外周面に連なり、右側ボス50の径方向に延びるリブ状をなしているので、右側ボス50の倒れを抑制することができ、右側ボス50の補強効果をより一層高めることができる。
【0057】
尚、上記実施形態では、被取付部材がターンランプユニット70である場合について説明したが、これに限らず、ハウジング本体30に対して締結部材によって取り付けるものであればよく、ターンランプユニット70以外の部材であってもよい。
【0058】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。