特開2015-217846(P2015-217846A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-217846(P2015-217846A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】車両シート操作ノブ
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/30 20060101AFI20151110BHJP
【FI】
   B60N2/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-103513(P2014-103513)
(22)【出願日】2014年5月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】中村 武
(72)【発明者】
【氏名】小田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】梅田 教平
【テーマコード(参考)】
3B087
【Fターム(参考)】
3B087BD01
3B087BD02
3B087CA08
(57)【要約】
【課題】車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができる車両シート操作ノブを得ることを目的とする。
【解決手段】操作者が把持可能な構成とされた把持部40と、車室内の車両幅方向外側に設けられた係止部56へ係止可能な構成とされた引っ掛け部74と、車両用シート10に設けられると共にロック解除方向に引っ張ることで車両用シート10のロックが解除されて車両用シート10が格納可能となるシート操作用ストラップ36が係止されたストラップ連結部44と、を有する車両シート操作ノブ38。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者が把持可能な構成とされた把持部と、
車室内の車両幅方向外側に設けられた係止部へ係止可能な構成とされた引っ掛け部と、
車両用シートに設けられると共にロック解除方向に引っ張ることで車両用シートのロックが解除されて当該車両用シートが格納可能となるシート操作用ストラップが係止されたストラップ連結部と、
を有する車両シート操作ノブ。
【請求項2】
前記ストラップ連結部における前記シート操作用ストラップの係止位置は、前記シート操作用ストラップと前記把持部及び前記シート操作用ストラップと前記引っ掛け部とがそれぞれ直線上に選択的に位置するように変位可能とされた、
請求項1記載の車両シート操作ノブ。
【請求項3】
平面視で矩形の板状に形成されると共に、当該矩形の一方の角部に設けられかつL字状に形成された前記ストラップ連結部と、前記一方の角部と対向する他方の角部に設けられた前記把持部と、前記ストラップ連結部と前記把持部との間に設けられた前記引っ掛け部と、を有する、
請求項2記載の車両シート操作ノブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両シート操作ノブに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両用シートの跳ね上げ機構が開示されている。具体的には、車両用シートには先端部に握りハンドルを有するシート操作用ストラップが設けられており、握りハンドルを把持してシート操作用ストラップを操作者が操作者の手前側に引く操作をすることで、車両用シートのリクライニング機構のロックが解除されてシートクッションと対面するようにシートバックが前倒しされる。そして、車両用シートと車体との間に設けられる跳ね上げ機構内には、車両前後方向に沿って回動軸が設けられており、この回転軸を回転中心としてシートクッション及びシートバックが一体的に車室壁面と対面する位置まで付勢手段により変位する。その後、シート操作用ストラップの先端部に取り付けられている握りハンドルを車室壁面に設けられている係止部に係止させることで、車両用シートを車室側壁に沿った位置で保持して格納を完了させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−46795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記先行技術による場合、握りハンドルを係止部へ係止させる際には、握りハンドル内に係止部を挿入して係止させる必要がある。つまり、操作者が握りハンドル内へ手を入れて引き出し操作を行った後に係止部へ係止させる時に握りハンドルから手を離すために持ち替える必要があり、簡単に格納操作を行うことができない。また、握りハンドルを介してストラップを引くことで車両用シートが車室壁面と対面する位置まで変位するため、不慣れな操作者が操作した場合、車両用シートの格納が終了したと思い込んで握りハンドルを係止部に係止させずに操作を終了させる可能性がある。
【0005】
本発明は上記問題を考慮し、車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができる車両シート操作ノブを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明に係る車両シート操作ノブは、操作者が把持可能な構成とされた把持部と、車室内の車両幅方向外側に設けられた係止部へ係止可能な構成とされた引っ掛け部と、車両用シートに設けられると共にロック解除方向に引っ張ることで車両用シートのロックが解除されて当該車両用シートが格納可能となるシート操作用ストラップが係止されたストラップ連結部と、を有している。
【0007】
請求項2記載の発明に係る車両シート操作ノブは、請求項1に記載の車両シート操作ノブにおいて、前記ストラップ連結部における前記シート操作用ストラップの係止位置は、前記シート操作用ストラップと前記把持部及び前記シート操作用ストラップと前記引っ掛け部とがそれぞれ直線上に選択的に位置するように変位可能とされている。
【0008】
請求項3記載の発明に係る車両シート操作ノブは、請求項2に記載の車両シート操作ノブにおいて、平面視で矩形の板状に形成されると共に、当該矩形の一方の角部に設けられかつL字状に形成された前記ストラップ連結部と、前記一方の角部と対向する他方の角部に設けられた前記把持部と、前記ストラップ連結部と前記把持部との間に設けられた前記引っ掛け部と、を有している。
【0009】
請求項1記載の本発明によれば、操作者が車両用シートを格納する際は、車両用シートのシート操作用ストラップを使って操作する。このシート操作用ストラップには、車両シート操作ノブが設けられているため、操作者は車両シート操作ノブを用いてシート操作用ストラップを操作する。具体的には、操作者は車両シート操作ノブに設けられている把持可能とされた把持部を把持し、車両シート操作ノブをロック解除方向へ引っ張ることで、ストラップ連結部に係止されたシート操作用ストラップが引っ張られる。これにより、車両用シートはロックが解除されて格納可能な状態となる。そして、操作者は、車両シート操作ノブの把持部を把持した状態のまま車室内に設けられる係止部へと引っ掛け部を係止させる。このときに、ストラップ連結部に係止されたシート操作用ストラップが車両幅方向外側へと引っ張られる。これにより、車両用シートが車両幅方向外側へ移動すると共に車室側壁に沿った位置で保持されることで格納が完了する。すなわち、操作者は車両シート操作ノブを持ち替えることなく把持部を把持したまま車両用シートを格納することができる。
【0010】
請求項2記載の本発明によれば、車両用シートのロック解除操作時のシート操作用ストラップの操作方向と車両用シートの格納保持操作時のシート操作用ストラップの操作方向とがそれぞれ異なる場合においても、シート操作用ストラップと把持部及びシート操作用ストラップと引っ掛け部とは直線上に位置するようにシート操作用ストラップの係止位置が選択的に変位可能とされている。すなわち、車両用シートのロック解除操作時は、操作者は車両シート操作ノブの把持部を把持してロック解除方向へ引っ張るが、このときはシート操作用ストラップと把持部とが直線上に位置するようにシート操作用ストラップの係止位置が変位する。そして、車両用シート格納保持操作時は、車両幅方向外側に設けられる係止部に係止された引っ掛け部とシート操作用ストラップとが直線上に位置するようにシート操作用ストラップの係止位置が変位する。つまり、シート操作用ストラップがねじれることなく格納操作を行うことが可能となる。このため、操作力のロスがなくなり、効率的に格納操作をすることができる。
【0011】
請求項3記載の本発明によれば、矩形の一方の角部に形成されるL字形状に沿ってシート操作用ストラップが変位する。つまり、略90°の範囲内でシート操作用ストラップが変位可能とされている。したがって、一方の角部に設けられた把持部と、一方の角部と対向する他方の角部に設けられたシート操作用ストラップとは直線上に位置することが可能となる。同様に、ストラップ連結部と把持部との間の設けられる引っ掛け部とシート操作用ストラップとは直線上に位置することが可能となる。つまり、車両用シートのロック解除操作時のシート操作用ストラップの操作方向が車両前後方向であって、車両用シートの格納保持操作時のシート操作用ストラップの操作方向が車両幅方向となる場合のようにロック解除操作方向と格納保持操作方向とが90°異なる場合であっても、シート操作用ストラップがねじれることなく格納操作を行うことが可能となる。このため、操作力のロスがなくなり、効率的に格納操作をすることができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の本発明に係る車両シート操作ノブは、車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができるという優れた効果を有する。
【0013】
請求項2、3記載の本発明に係る車両シート操作ノブは、低い荷重で格納操作を行うことができるという優れ効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係る車両シート操作ノブを有する車両を後方から見た斜視図である。
図2】(A)は第一実施形態に係る車両シート操作ノブを有する車両用シートの使用状態を車両用シート後方から見た斜視図であり、(B)は(A)に対してシート操作用ストラップを操作して車両用シートがロック解除された状態を示す斜視図であり、(C)は(B)に対して車両用シートが車室側壁に沿った位置で保持された状態を示す斜視図である。
図3】(A)は第一実施形態に係る車両シート操作ノブの把持部を操作者が把持した状態を概略的に示す斜視図であり、(B)は(A)に対して引っ掛け部を係止部へ係止した状態を概略的に示す斜視図である。
図4】(A)は第一実施形態に係る車両シート操作ノブを平面から見た状態を示す平面図であり、(B)は(A)に対して側面から見た状態を示す側面図である。
図5】(A)は第二実施形態に係る車両シート操作ノブを一方の側面から見た状態を示す側面図であり、(B)は(A)に対して平面から見た状態を示す平面図であり、(C)は(A)に対して他方の側面から見た状態を示す側面図である。
図6】(A)は第三実施形態に係る車両シート操作ノブを平面から見た状態を示す平面図であり、(B)は(A)に対して側面から見た状態を示す側面図である。
図7】(A)は対比例に係る車両シート操作ノブを有する車両用シートの使用状態を車両用シート後方から見た斜視図であり、(B)は(A)に対してシート操作用ストラップを操作して車両用シートがロック解除された状態を示す斜視図であり、(C)は(B)に対して車両用シートが車室側壁に沿った位置で保持された状態を示す斜視図である。
図8】(A)は第二実施形態に係る車両シート操作ノブの把持部を操作者が把持した状態を概略的に示す斜視図であり、(B)は(A)に対して引っ掛け部を係止部へ係止した状態を概略的に示す斜視図である。
図9】(A)は第三実施形態に係る車両シート操作ノブの把持部を操作者が把持した状態を概略的に示す斜視図であり、(B)は(A)に対して引っ掛け部を係止部へ係止した状態を概略的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1図4を用いて、本発明に係る車両シート操作ノブの第1実施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印UPは車両の上方向、矢印FRは車両の前方向、矢印OUTは車両幅方向外側をそれぞれ示す。
【0016】
図1には、車両用シート10、11が設けられた車両12が示されている。この車両12は、一例として車室14内に車両前後方向前側から1列目及び2列目用の車両用シート11と3列目用の車両用シート10とが設けられたいわゆるミニバンタイプの車両とされている。車両12のテールゲートドア16を開くと、車両前後方向で後方に設けられている荷室18と、荷室18の車両前方側に位置する3列目に配置された車両用シート10が設けられている。この車両用シート10は、使用しない場合に折り畳んで車室14の側壁に沿った位置に保持させて格納することにより荷室18を拡大させることが可能な構成とされている。
【0017】
図2(A)に示されるように、車両用シート10はシートバック20と、シートクッション22と、フロアレッグ24と、を備えた構成とされている。シートバック20は、シートクッション22の車両後端側にリクライニング機構25を介して取り付けられている。
【0018】
シートクッション22の裏面かつ車両幅方向外側には、跳ね上げ機構26が取り付けられている(図2(C)参照)。この跳ね上げ機構26は、車室14の側壁を形成するトランクサイドライニング28のホイールアーチ部30の上面に取り付けられており、シートクッション22と跳ね上げ機構26との取付け部には車両前後方向に沿って回動軸が設けられている。また、跳ね上げ機構26の内部には、図示しない付勢手段が設けられており、この付勢手段は車両用シート10を回転軸中心にトランクサイドライニング28側へと変位させるよう付勢している。
【0019】
シートクッション22の裏面かつ車両幅方向内側には、フロアレッグ24が取り付けられている。このフロアレッグ24は、車両用シート10の使用状態においてはシートクッション22の裏面側の端部と対向する他方の端部62がキャビンフロア34と図示しないフロアレッグロック機構によって係止される構成とされている。なお、フロアレッグ24は、シートクッション22の裏面への取付け機構内の車両前後方向に沿って設けられる回転軸を回転中心としてシートクッション22の裏面と略同一面上となるように格納することが可能とされている。
【0020】
リクライニング機構25からはシート操作用ストラップ36が車両前後方向で後方に向かって延出されている。通常時、シート操作用ストラップ36は、リクライニング機構25内に引き込まれるように付勢されている。また、シート操作用ストラップ36は、リクライニング機構25内部の図示しないシートバックリクライニングロック解除機構とフロアレッグロック解除機構とに係止されたブラケットと係止されている。そして、シート操作用ストラップ36を車両後方側へ引っ張ることにより、シートバックリクライニングロック解除機構とフロアレッグロック解除機構とが作動される。これにより、図2(B)に示されるように、シートバック20のリクライニング機構25のロックが解除されてシートクッション22と対面するようにシートバック20が前倒しされる。また、フロアレッグ24のフロアレッグロック機構のロックが解除されてフロアレッグ24はキャビンフロア34から離脱可能となる。これにより、図2(C)に示されるように、跳ね上げ機構26内に設けられる回動軸を回転中心として跳ね上げ機構26の付勢手段によりシートクッション22及びシートバック20が一体的にトランクサイドライニング28と対面する位置まで変位される。
【0021】
図3(A)に示されるように、シート操作用ストラップ36の一方の端部32には、車両シート操作ノブ38が取り付けられている。この車両シート操作ノブ38は、平面視で略矩形状の板状に構成されており、内部に把持部40と、引っ掛け部42と、ストラップ連結部44とを有した構成とされている(図4(A)、(B)参照)。
【0022】
把持部40は、操作者が把持可能な構成とされている。本実施形態では、車両シート操作ノブ38の板厚方向で貫通されて形成されると共に、平面視で略矩形状かつ長手方向が車両シート操作ノブ38の平面視における対角線上に沿うように形成されている。また、把持部40は車両シート操作ノブ38の一方の角部46側に配置されている。
【0023】
引っ掛け部42は、把持部40と同様に車両シート操作ノブ38の板厚方向で貫通されて形成されると共に、平面視で略円形状となるように形成されている。また、引っ掛け部42は、車両シート操作ノブ38の一方の角部46と隣接する角部47に配置されている。すなわち、把持部40と後述するストラップ連結部44との間に引っ掛け部42は設けられている。
【0024】
ストラップ連結部44は、把持部40及び引っ掛け部42と同様に車両シート操作ノブ38の板厚方向で貫通されて形成されると共に、平面視で車両シート操作ノブ38の短辺としての端部48からこの端部48と当接する長手方向に沿った長辺としての一方の端部50に沿って略L字状となるように形成されている。すなわち、ストラップ連結部44は車両シート操作ノブ38の一方の角部46と対向する他方の角部49に設けられている。
【0025】
ストラップ連結部44には、シート操作用ストラップ36が係止されている。具体的には、シート操作用ストラップ36の一方の端部32がストラップ連結部44内へ車両上下方向に沿って挿入されると共に折り返してシート操作用ストラップ36同士を縫い合わせることにより係止されている。つまり、シート操作用ストラップ36はストラップ連結部44内に沿って移動が可能となる。これにより、シート操作用ストラップ36はストラップ連結部44の略L字形状に沿って略90°異なる向きに移動可能とされている。
【0026】
図3(B)に示されるように、トランクサイドライニング28には、凹部52が形成されている。また、この凹部52の車両上下方向で下側に位置する底面54における車両前後方向の略中央部には、車室14内へ突出するように形成された係止部56が取り付けられている。この係止部56は、車両上下方向に沿った断面が略U字状に形成されており、断面開口部が車両幅方向外側へと向けられている。また、係止部56の車両上下方向で上側の端部58は、凹部52の車両幅方向外側に位置する凹部側面60と離間して設けられている。さらに、係止部56の車両前後方向の寸法は引っ掛け部42の径よりも小さく設定されている。したがって、車両シート操作ノブ38の引っ掛け部42を係止部56へ係止させる際は、車両上下方向に沿って係止部56に車両シート操作ノブ38の引っ掛け部42内を挿入させることで係止させることができる。
【0027】
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0028】
ここで、図7に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、対比例中、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
【0029】
この対比例では、図7(A)に示されるように、車両用シート100のシートバック101からシート操作用ストラップ102が延出されている。このシート操作用ストラップ102の端部104には、指挿入孔106が形成された握りハンドル108が取り付けられている。
【0030】
この車両用シート100を格納する際は、握りハンドル108を把持してシート操作用ストラップ102を車両後方側へ引っ張ることにより、シートバックリクライニングロック解除機構とフロアレッグロック解除機構とが作動する。これにより、図7(B)に示されるように、シートバック101のリクライニング機構25のロックが解除されてシートクッション22と対面するようにシートバック101が前倒しされる。また、フロアレッグ24のフロアレッグロック機構のロックが解除されてフロアレッグ24はキャビンフロア34から離脱可能となる。これにより、図7(C)に示されるように、跳ね上げ機構26内の車両前後方向に沿って設けられる回動軸を回転中心として跳ね上げ機構26の付勢手段によりシートクッション22及びシートバック101が一体的にトランクサイドライニング28と対面する位置まで変位される。
【0031】
シートクッション22及びシートバック101がトランクサイドライニング28と対面する位置で保持させるため、握りハンドル108の指挿入孔106をトランクサイドライニング28に設けられたフック112に係止させる。これにより、車両用シート100の格納操作が完了する。
【0032】
しかしながら、握りハンドル108をフック112に係止させる際には、操作者が引き出し操作を行った後に握りハンドル108をフック112に係止させるために手Hを指挿入孔106から離して握りハンドル108を持ち替える必要があり、簡単に格納操作を行うことができない。また、握りハンドル108を介してシート操作用ストラップ102を引くことで、フロアレッグ24のフロアレッグロック機構のロックが解除されて車両用シート100がトランクサイドライニング28と対面する位置まで変位するため、不慣れな操作者が操作した場合、車両用シート100の格納が終了したと思い込んで握りハンドル108をフック112に係止させずに操作を終了させるといった誤操作を招く可能性がある。
【0033】
これに対し、第一実施形態に係る車両シート操作ノブ38によれば、操作者が車両用シート10を格納する際は、車両用シート10のシート操作用ストラップ36を使って操作する。このシート操作用ストラップ36には、車両シート操作ノブ38が設けられているため、操作者は車両シート操作ノブ38を用いてシート操作用ストラップ36を操作する。具体的には、操作者は車両シート操作ノブ38に設けられている把持可能とされた把持部40を把持し、車両シート操作ノブ38をロック解除方向へ引っ張ることで、ストラップ連結部44に係止されたシート操作用ストラップ36が引っ張られる。これにより、車両用シート10のロックが解除されてシートクッション22と対面するようにシートバック20が前倒しされると共に車両用シート10のフロアレッグ24のロックが解除された格納可能な状態となる。そして、操作者は、車両シート操作ノブ38の把持部40を把持した状態のままトランクサイドライニング28に設けられる係止部56へと係止可能とされた引っ掛け部42を係止部56へ係止させる。このときに、ストラップ連結部44に係止されたシート操作用ストラップ36が車両幅方向外側へと引っ張られる。これにより、シートクッション22及びシートバック20が車両幅方向外側へ移動すると共にトランクサイドライニング28に沿った位置で保持されることで格納が完了する。すなわち、操作者は車両シート操作ノブ38を持ち替えることなく把持部40を把持したまま車両用シート10を格納することができる。これらのことから、車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができる。
【0034】
また、車両用シート10のロック解除操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向と車両用シート10の格納保持操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向とがそれぞれ異なる場合においても、シート操作用ストラップ36と把持部40及びシート操作用ストラップ36と引っ掛け部42とは直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が選択的に変位可能とされている。すなわち、車両用シート10のロック解除操作時は、操作者は車両シート操作ノブ38の把持部40を把持してロック解除方向へ引っ張るが、このときはシート操作用ストラップ36と把持部40とが直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が変位する。そして、車両用シート10の格納保持操作時は、車両幅方向外側に設けられる係止部56に係止された引っ掛け部42とシート操作用ストラップ36とが直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が変位する。つまり、シート操作用ストラップ36がねじれることなく操作を行うことが可能となる。このため、操作力のロスがなくなり、効率的に操作をすることができる。
【0035】
さらに、矩形の端部48から端部50に沿って形成されるL字形状に沿ってシート操作用ストラップ36が変位する。つまり、略90°の範囲内でシート操作用ストラップ36が変位可能とされている。したがって、一方の角部49に設けられた把持部40と、角部49と対向する他方の角部46に設けられたシート操作用ストラップ36とは直線上に位置することが可能となる。同様に、ストラップ連結部44と把持部40との間の設けられる引っ掛け部42とシート操作用ストラップ36とは直線上に位置することが可能となる。つまり、車両用シート10のロック解除操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向が車両前後方向であって、車両用シート10の格納保持操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向が車両幅方向となる場合のようにロック解除操作方向と格納保持操作方向とが90°異なる場合であっても、シート操作用ストラップ36と把持部40及びシート操作用ストラップ36と引っ掛け部42とは直線上に位置することが可能となる。これにより、シート操作用ストラップ36がねじれることなく操作を行うことが可能となる。このため、操作力のロスがなくなり、効率的に操作をすることができる。
【0036】
さらにまた、車両シート操作ノブ38には把持部40のほかに引っ掛け部42が形成されていることから、操作者が車両シート操作ノブ38を把持するときに引っ掛け部42を認識することが可能となる。つまり、操作者に車両シート操作ノブ38の引っ掛け部42をトランクサイドライニング28に設けられた係止部56へと係止させる操作を認識させることができるので、車両シート操作ノブ38を係止部56へ係止させずに操作を終了させるといった誤操作を防ぐことができる。
【0037】
(第2実施形態)
次に、図5図8を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両シート操作ノブについて説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0038】
図5(B)に示されるように、車両シート操作ノブ66は、平面視で略矩形状に形成された把持部68と、この把持部68の短手方向に沿った端部70及びこの端部70に対向して設けられる端部72とにそれぞれ設けられる引っ掛け部74と、把持部68の長手方向に沿った端部76の略中央部に設けられるストラップ連結部84と、で構成されている。本実施形態では、把持部68、引っ掛け部74及びストラップ連結部84は、鉄製の円柱材によって構成されている。なお、本実施形態では鉄製の円柱材により構成されているが、これに限らず、その他の材質や部材により構成されていてもよい。
【0039】
ストラップ連結部84は、略半円状に形成されて把持部68の端部76に取り付けられている。また、引っ掛け部74は、ストラップ連結部84と同様に略半円状に形成されると共に、把持部68の端部70及び端部72における把持部68の端部76と対向した端部80側に取り付けられている。
【0040】
端部80は、対向する端部76の径よりも大きい径の円柱材により構成されている。また、ストラップ連結部84には、図8(A)に示されるように、シート操作用ストラップ36が係止されている。具体的には、シート操作用ストラップ36の一方の端部32がストラップ連結部84内へ挿入されると共に折り返されてシート操作用ストラップ36同士を縫い合わせることで係止されている。これにより、シート操作用ストラップ36はストラップ連結部84の略半円状の形状に沿って移動可能とされている。
【0041】
引っ掛け部74の平面視での大きさは、内部に係止部56が挿入可能な大きさとされている。これにより、図8(B)に示されるように、引っ掛け部74を係止部56へ挿入させて車両シート操作ノブ66を係止部56に係止させることができる。
【0042】
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0043】
上記構成によれば、第一実施形態同様、操作者が車両用シート10を格納する際は、車両用シート10のシート操作用ストラップ36を使って操作する。このシート操作用ストラップ36には、車両シート操作ノブ66が設けられているため、操作者は車両シート操作ノブ66を用いてシート操作用ストラップ36を操作する。具体的には、操作者は車両シート操作ノブ66に設けられている把持可能とされた把持部68を把持し、車両シート操作ノブ66をロック解除方向へ引っ張ることで、ストラップ連結部84に係止されたシート操作用ストラップ36が引っ張られる。これにより、車両用シート10のロックが解除されてシートクッション22と対面するようにシートバック20が前倒しされると共に車両用シート10のフロアレッグ24のロックが解除された格納可能な状態となる。そして、操作者は、車両シート操作ノブ66の把持部68を把持した状態のままトランクサイドライニング28に設けられる係止部56へと係止可能とされた引っ掛け部74を係止部56へ係止させる。このときに、ストラップ連結部84に係止されたシート操作用ストラップ36が車両幅方向外側へと引っ張られる。これにより、シートクッション22及びシートバック20が車両幅方向外側へ移動すると共にトランクサイドライニング28に沿った位置で保持されることで格納が完了する。すなわち、操作者は車両シート操作ノブ66を持ち替えることなく把持部68を把持したまま車両用シート10を格納することができる。これらのことから、車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができる。
【0044】
また、車両用シート10のロック解除操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向と車両用シート10の格納保持操作時のシート操作用ストラップ36の操作方向とがそれぞれ異なる場合においても、シート操作用ストラップ36と把持部68及びシート操作用ストラップ36と引っ掛け部74とは直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が選択的に変位可能とされている。すなわち、車両用シート10のロック解除操作時は、操作者は車両シート操作ノブ66の把持部68を把持してロック解除方向へ引っ張るが、このときはシート操作用ストラップ36と把持部68とが直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が変位する。そして、車両用シート10の格納保持操作時は、車両幅方向外側に設けられる係止部56に係止された引っ掛け部74とシート操作用ストラップ36とが直線上に位置するようにシート操作用ストラップ36の係止位置が変位する。つまり、シート操作用ストラップ36がねじれることなく操作を行うことが可能となる。このため、操作力のロスがなくなり、効率的に操作をすることができる。これにより、低い荷重で操作を行うことができる。
【0045】
(第3実施形態)
次に、図6図9を用いて、本発明の第3実施形態に係る車両シート操作ノブについて説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0046】
図6(A)に示されるように、車両シート操作ノブ88は、平面視で略矩形状に形成された把持部90と、この把持部90と連続して形成された引っ掛け部86と、把持部90と引っ掛け部86との間に形成されるストラップ連結部92と、で構成されている。本実施形態では、把持部90及び引っ掛け部86は、鉄製の円柱材によって構成されており、ストラップ連結部92は鉄製の角柱材によって構成されている。なお、本実施形態では鉄製の円柱材及び角柱材により構成されているが、これに限らず、その他の材質や部材により構成されていてもよい。
【0047】
ストラップ連結部92には、長手方向の略中央部に凹部96が形成されている。この凹部96の長手方向の寸法は、シート操作用ストラップ36の幅の寸法と略同一とされている。
【0048】
図9(A)に示されるように、ストラップ連結部92には、シート操作用ストラップ36が係止されている。具体的には、シート操作用ストラップ36がストラップ連結部92の凹部96の外周に沿って巻かれると共に、巻かれて折り返されたシート操作用ストラップ36の端部32とシート操作用ストラップ36とを縫い合わせること係止されている。
【0049】
引っ掛け部86の平面視での大きさは、内部に係止部56が挿入可能な大きさとされている。これにより、図9(B)に示されるように、引っ掛け部86を係止部56へ挿入させて車両シート操作ノブ88を係止部56に係止させることができる。
【0050】
(第3実施形態の作用・効果)
次に、第3実施形態の作用並びに効果を説明する。
【0051】
上記構成によれば、第一実施形態及び第二実施形態と同様、第一実施形態同様、操作者が車両用シート10を格納する際は、車両用シート10のシート操作用ストラップ36を使って操作する。このシート操作用ストラップ36には、車両シート操作ノブ88が設けられているため、操作者は車両シート操作ノブ88を用いてシート操作用ストラップ36を操作する。具体的には、操作者は車両シート操作ノブ88に設けられている把持可能とされた把持部90を把持し、車両シート操作ノブ88をロック解除方向へ引っ張ることで、ストラップ連結部92に係止されたシート操作用ストラップ36が引っ張られる。これにより、車両用シート10のロックが解除されてシートクッション22と対面するようにシートバック20が前倒しされると共に車両用シート10のフロアレッグ24のロックが解除された格納可能な状態となる。そして、操作者は、車両シート操作ノブ88の把持部90を把持した状態のままトランクサイドライニング28に設けられる係止部56へと係止可能とされた引っ掛け部86を係止部56へ係止させる。このときに、ストラップ連結部92に係止されたシート操作用ストラップ36が車両幅方向外側へと引っ張られる。これにより、シートクッション22及びシートバック20が車両幅方向外側へ移動すると共にトランクサイドライニング28に沿った位置で保持されることで格納が完了する。すなわち、操作者は車両シート操作ノブ88を持ち替えることなく把持部90を把持したまま車両用シート10を格納することができる。これらのことから、車両用シートにおいて簡単かつ明瞭な格納操作を行うことができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0053】
10 車両用シート
36 シート操作用ストラップ
38 車両シート操作ノブ
40 把持部
42 引っ掛け部
44 ストラップ連結部
46 角部
48 端部(短辺)
49 角部
50 端部(長辺)
56 係止部
66 車両シート操作ノブ
68 把持部
74 引っ掛け部
84 ストラップ連結部
86 引っ掛け部
88 車両シート操作ノブ
90 把持部
92 ストラップ連結部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9