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特開2015-219809商品出品サーバ、商品出品システム、商品出品方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-219809(P2015-219809A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】商品出品サーバ、商品出品システム、商品出品方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/08 20120101AFI20151110BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20151110BHJP
【FI】
   G06Q30/08
   G06Q30/06 110E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-104260(P2014-104260)
(22)【出願日】2014年5月20日
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU―RAY DISC
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】喜志 武弘
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 慶明
(72)【発明者】
【氏名】南方 暢朗
(72)【発明者】
【氏名】福島 嵩仁
(72)【発明者】
【氏名】津吹 宗輝
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
5L049BB73
(57)【要約】
【課題】音声コンテンツを記憶する商品の出品作業の負担を低減することである。
【解決手段】商品出品システム1において、商品出品サーバ20は、端末装置10で入力された音声入力データに対応する音声コンテンツ名を音声コンテンツ名特定サーバ30から取得し、オークションサーバ40に、取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得手段と、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品手段と、を備える商品出品サーバ。
【請求項2】
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、商品を識別する商品識別情報に基づいて特定する特定手段と、
前記特定された商品情報を端末装置に送信する第1の送信手段と、
前記送信された商品情報の商品の出品情報を前記端末装置から受信する受信手段と、を備え、
前記出品手段は、前記受信された出品情報に応じて商品を出品する請求項1に記載の商品出品サーバ。
【請求項3】
前記特定された音声コンテンツ名に対応する複数の商品がある場合に、当該複数の商品に対応する複数の商品情報のリストを生成する生成手段を備え、
前記出品手段は、前記生成された商品情報のリストの商品のうち、選択された商品の出品情報に応じて当該商品を出品する請求項2に記載の商品出品サーバ。
【請求項4】
前記取得手段は、複数の音声入力データに対応する複数の音声コンテンツ名を取得し、
前記特定手段は、前記取得された複数の音声コンテンツ名を含む1つ又は複数の商品の商品情報を特定し、
前記出品手段は、前記特定された商品情報の商品を出品する請求項2又は3に記載の商品出品サーバ。
【請求項5】
前記特定手段は、前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、ユーザの購入履歴情報から特定する請求項2から4のいずれか一項に記載の商品出品サーバ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の商品出品サーバと、
前記端末装置と、を備え、
前記端末装置は、
音声の入力を受け付けて音声入力データを取得する音声入力手段と、
前記音声入力手段により取得された音声入力データを前記商品出品サーバに送信する第2の送信手段と、を備える商品出品システム。
【請求項7】
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得工程と、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品工程と、を含む商品出品方法。
【請求項8】
コンピュータを、
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得手段、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品出品サーバ、商品出品システム、商品出品方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、出品者が出品対象の商品の情報をインターネットのオークションサイトに掲載して出品し、落札者が商品を落札して料金を支払い、当該出品者が落札された商品を当該落札者に送付することで商取引を行うネットオークションが知られている。
【0003】
ネットオークションの出品作業において、キーボードを介して出品する商品の情報を入力する作業は、作業負担が大きい。このため、出品者が書籍等の商品のISBN(International Standard Book Number)コードを音声で読み上げ、読み上げられたISBNコードを音声認識し、認識されたISBNコードに対応する商品情報を検索し、検索した商品情報を用いてオンラインショップに自動的に当該商品の出品を行う携帯端末が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−48021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の出品情報取得プログラムにおいて、ISBNコードの読み上げにより商品の情報を入力する作業は、ISBNコードの目視及びその発声を伴い、依然として出品者の作業負担が大きい。特に、CD(Compact Disc)等のように、曲等の音声コンテンツを記憶する商品の出品作業を低減する要請がある。
【0006】
本発明の課題は、音声コンテンツを記憶する商品の出品作業の負担を低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明の商品出品サーバは、
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得手段と、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品手段と、を備える。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の商品出品サーバにおいて、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、商品を識別する商品識別情報に基づいて特定する特定手段と、
前記特定された商品情報を端末装置に送信する第1の送信手段と、
前記送信された商品情報の商品の出品情報を前記端末装置から受信する受信手段と、を備え、
前記出品手段は、前記受信された出品情報に応じて商品を出品する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の商品出品サーバにおいて、
前記特定された音声コンテンツ名に対応する複数の商品がある場合に、当該複数の商品に対応する複数の商品情報のリストを生成する生成手段を備え、
前記出品手段は、前記生成された商品情報のリストの商品のうち、選択された商品の出品情報に応じて当該商品を出品する。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の商品出品サーバにおいて、
前記取得手段は、複数の音声入力データに対応する複数の音声コンテンツ名を取得し、
前記特定手段は、前記取得された複数の音声コンテンツ名を含む1つ又は複数の商品の商品情報を特定し、
前記出品手段は、前記特定された商品情報の商品を出品する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のいずれか一項に記載の商品出品サーバにおいて、
前記特定手段は、前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、ユーザの購入履歴情報から特定する。
【0012】
請求項6に記載の発明の商品出品システムは、
請求項1から5のいずれか一項に記載の商品出品サーバと、
前記端末装置と、を備え、
前記端末装置は、
音声の入力を受け付けて音声入力データを取得する音声入力手段と、
前記音声入力手段により取得された音声入力データを前記商品出品サーバに送信する第2の送信手段と、を備える。
【0013】
請求項7に記載の発明の商品出品方法は、
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得工程と、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品工程と、を含む。
【0014】
請求項8に記載の発明のプログラムは、
コンピュータを、
音声入力データに対応する音声コンテンツ名を取得する取得手段、
前記取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する出品手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、音声コンテンツを記憶する商品の出品作業の負担を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態の商品出品システムを示すブロック図である。
図2】(a)は、音声コンテンツ名データベースの構成を示す図である。(b)は、商品情報データベースの構成を示す図である。(c)は、購入履歴データベースの構成を示す図である。
図3】(a)は、商品出品要求処理を示すフローチャートである。(b)は、商品出品処理を示すフローチャートである。
図4】音声コンテンツ名特定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0018】
[1.実施の形態]
図1図3を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。
【0019】
[2.装置構成の説明]
図1を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の商品出品システム1を示すブロック図である。
【0020】
[2−1.全体構成]
図1を参照して、本実施の形態の商品出品システム1を説明する。
【0021】
商品出品システム1は、CD、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-Ray Disc、Mini Disc、カセットテープ、レコード、ビデオテープ等の音声コンテンツが記憶された商品をオークションに出品するシステムである。本実施の形態においては、商品に記憶された音声コンテンツが、楽曲、講話、環境音、音声劇等の音声、映画等の映像の音声等を含むデータである。
【0022】
商品出品システム1は、端末装置10と、商品出品サーバ20と、音声コンテンツ名特定サーバ30と、オークションサーバ40と、を備える。商品出品サーバ20、音声コンテンツ名特定サーバ30及びオークションサーバ40は、インターネット等の通信ネットワークNに接続されている。端末装置10は、通信ネットワークNに接続されたアクセスポイント(図示略)又は基地局(図示略)と無線通信接続されている。つまり、端末装置10は、通信ネットワークNを介して、商品出品サーバ20と通信接続される。
【0023】
端末装置10は、オークションの商品の出品に関する情報の入力を行う端末装置である。また、端末装置10は、商品に記憶された音声コンテンツに応じた音声入力を行い、音声入力データを取得する音声入力機能と、商品の出品情報の操作入力機能と、を有する。端末装置10で入力される音声入力データは、音声コンテンツの少なくとも一部の音声(例えば、楽曲の音声コンテンツのイントロ部分)であればよい。この音声コンテンツの一部とは、商品出品サーバ20が少なくとも音声入力データから音声名を特定できる部分の音声である。本実施の形態では、端末装置10が、出品者としてのユーザ50が所持するスマートフォンであるものとする。但し、端末装置10は、タブレットPC(Personal Computer)、携帯電話機、デスクトップPC等、音声入力機能を有する他の端末装置としてもよい。
【0024】
商品出品サーバ20は、端末装置10で入力された音声入力データに対応する音声コンテンツの音声コンテンツ名を音声コンテンツ名特定サーバ30に特定させ、特定された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を端末装置10に提供し、端末装置10に選択された商品の出品を行うサーバである。
【0025】
また、商品出品サーバ20は、端末装置10等の機器でユーザに入力された商品注文情報を当該機器から受信し、当該商品注文情報に応じて商品を当該ユーザに販売し、その販売した商品の購入履歴情報を記憶する機能を有するものとする。さらに、商品出品サーバ20は、ユーザ(ユーザID)毎に、オークションサーバ40で取引された商品の購入履歴情報や、他のショッピングサイトやオークションサイト等のサーバから商品の購入履歴情報を取得し、記憶する機能を有するものとする。上記商品の購入履歴情報は、後述する購入履歴データベース90として記憶される。
【0026】
音声コンテンツ名特定サーバ30は、商品出品サーバ20から音声入力データを受信し、当該音声入力データと、予め記憶された各音声コンテンツの音声データとを照合して一致又は似ている音声データに対応する音声コンテンツ名を特定するサーバである。音声コンテンツ名特定サーバ30に記憶される音声データは、音声コンテンツの一部分(イントロ部分等)に対応する音声入力データとの照合によっても、音声コンテンツ名が特定できるような音声データであるものとする。
【0027】
オークションサーバ40は、オークションを管理するサーバである。オークションサーバ40は、より具体的には、出品された商品の出品情報の公開と、出品された商品の競り落としと、落札された商品についての出品者及び落札者の間の連絡、支払い、商品発送の仲介と、を管理する。
【0028】
[2−2.端末装置10の構成]
図1に示すように、端末装置10は、制御部11と、記憶部12と、第2の送信手段としての通信部13と、表示部14と、操作部15と、音声入力手段としての音声入力部16と、を備える。
【0029】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)により構成される。制御部11は、CPUが記憶部12に記憶されたプログラムをRAMに展開し、当該展開されたプログラムとCPUとの協働で、各種処理を実行する。
【0030】
記憶部12は、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等のデータの読み取り及び書き込みが可能な記憶部により構成され、各種データ及びプログラムを記憶する。記憶部12には、商品出品要求プログラムが記憶されているものとする。
【0031】
通信部13は、アンテナ、変調復調回路、信号処理回路等からなる無線通信部により構成され、無線LAN通信方式又はモバイル通信方式により、通信ネットワークN上のアクセスポイント(図示略)又は基地局(図示略)と情報の送受信を行う。つまり、通信部13は、アクセスポイント又は基地局を介して、通信ネットワークN上の機器(商品出品サーバ20)との通信を行う。
【0032】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、各種表示情報を表示する。操作部15は、表示部14の表示画面に一体的に設けられたタッチパネル等で構成され、ユーザからの操作入力を受け付け、その操作情報を制御部11に出力する。
【0033】
音声入力部16は、マイク、スピーカ等からなる通話部(図示略)のうちのマイクを有し、当該マイクを介して音声入力を受け付け音声入力データに変換して取得する。音声入力部16は、ユーザ50が発生した音声や、再生装置60により再生された商品の音声が入力される。ユーザ50は、出品する商品に記憶された音声コンテンツの音声に似せた歌声、鼻歌、口笛等を音声として発生し、音声入力部16に入力させる。再生装置60は、出品する商品としての、CD等の商品に記憶された音声コンテンツを再生するCDプレーヤ等の装置であり、その再生により出力した音声を音声入力部16に入力させる。
【0034】
[2−3.商品出品サーバ20の構成]
図1に示すように、商品出品サーバ20は、出品手段、特定手段、生成手段としての制御部21と、記憶部22と、取得手段、第1の送信手段、受信手段としての通信部23と、を備える。
【0035】
制御部21は、端末装置10の制御部11と同様に、CPUが記憶部22に記憶されたプログラムをRAMに展開し、当該展開されたプログラムとCPUとの協働で、各種処理を実行する。
【0036】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のデータの読み取り及び書き込みが可能な記憶部により構成され、各種データ及びプログラムを記憶する。記憶部22には、後述する商品情報データベース80、購入履歴データベース90及び商品出品プログラムが記憶されている。
【0037】
通信部23は、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークNと情報の送受信を行う。つまり、通信部23は、通信ネットワークN上の機器(端末装置10、音声コンテンツ名特定サーバ30、オークションサーバ40)との通信を行う。
【0038】
[2−4.音声コンテンツ名特定サーバ30の構成]
図1に示すように、音声コンテンツ名特定サーバ30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、を備える。
【0039】
制御部31は、端末装置10の制御部11と同様に、CPUが記憶部32に記憶されたプログラムをRAMに展開し、当該展開されたプログラムとCPUとの協働で、各種処理を実行する。
【0040】
記憶部32は、HDD、SSD等のデータの読み取り及び書き込みが可能な記憶部により構成され、各種データ及びプログラムを記憶する。記憶部32には、後述する音声コンテンツ名データベース70、複数の音声データ及び音声コンテンツ名特定プログラムが記憶されている。
【0041】
通信部33は、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークNと情報の送受信を行う。つまり、通信部33は、通信ネットワークN上の機器(商品出品サーバ20)との通信を行う。
【0042】
[3.商品出品システム1に記憶されている情報]
図2を参照して、商品出品システム1に記憶されている情報を説明する。図2(a)は、音声コンテンツ名データベース70の構成を示す図である。図2(b)は、商品情報データベース80の構成を示す図である。図2(c)は、購入履歴データベース90の構成を示す図である。
【0043】
[3−1.音声コンテンツ名データベース70の構成]
音声コンテンツ名特定サーバ30の記憶部32には、音声コンテンツ名のデータベースとして、音声コンテンツ名データベース70と、複数の音声データと、が記憶されている。複数の音声データは、複数の商品に記憶された複数の曲等の音声コンテンツの音声データであり、各音声データにユニークな音声データ番号が付与されている。
【0044】
図2(a)に示すように、音声コンテンツ名データベース70は、音声データ番号71と、音声コンテンツ名72と、のフィールドを有する。
【0045】
音声データ番号71は、記憶部32に記憶されている複数の音声データの識別情報である。音声コンテンツ名72は、音声データ番号71の音声データに対応する音声コンテンツの名称である。
【0046】
[3−2.商品情報データベース80の構成]
商品出品サーバ20の記憶部22には、商品情報データベース80が記憶されている。図2(b)に示すように、商品情報データベース80は、商品名81、全音声コンテンツ名82、アーティスト名83、定価84等のフィールドを有する。
【0047】
商品名81は、音声コンテンツを記憶している商品の識別情報としての名称である。全音声コンテンツ名82は、商品名81の商品に記憶された全ての音声コンテンツの名称である。全音声コンテンツ名82は、ある1つの音声コンテンツ名を有し、それが複数の商品の商品名81に対応してもよい。例えば、1つの曲の曲名について、当該曲が記憶されたシングルのCDの商品と、当該曲を含む複数の曲が記憶されたアルバムの商品と、の商品名が対応する。また、全音声コンテンツ名82は、複数の音声コンテンツ名を有し、それらが1つの商品名81に対応してもよい。例えば、複数の曲からなる1つのアルバムの商品の商品名81である。
【0048】
アーティスト名83は、商品名81の商品のアーティストの名称(商品の音声コンテンツを創った人物の名称)である。定価84は、商品名81の商品の定価である。
【0049】
[3−3.購入履歴データベース90の構成]
商品出品サーバ20の記憶部22には、購入履歴データベース90が記憶されている。図2(c)に示すように、購入履歴データベース90は、ユーザID91、商品名92、等のフィールドを有する。
【0050】
ユーザID91は、ユーザの識別情報である。商品名92は、ユーザID91のユーザが購入した商品の識別情報としての名称である。商品名92の購入商品は、商品出品サーバ20、オークションサーバ40、他のサイトのサーバ等で購入された商品である。
【0051】
[4.商品出品システム1の動作]
図3(a)、図3(b)、図4を参照して、商品出品システム1の動作を説明する。図3(a)は、商品出品要求処理を示すフローチャートである。図3(b)は、商品情報提供処理を示すフローチャートである。図4は、音声コンテンツ名特定処理を示すフローチャートである。
【0052】
[4−1.商品出品要求処理]
図3(a)を参照して、端末装置10で実行される商品出品要求処理を説明する。ユーザ50が、音声コンテンツが記憶されたCD等の商品を所有しており、その商品をオークションサーバ40が管理するオークションに出品するものとする。予め、CD等の商品が再生装置60にセットされ、あるいは、ユーザ50が当該商品に記憶された曲等の音声(歌声、鼻歌、口笛等)を発生する準備ができているものとする。
【0053】
端末装置10において、例えば、操作部15を介してユーザ50から商品出品要求処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、制御部11は、記憶部12に記憶された商品出品要求プログラムに従い、商品出品要求処理を実行する。
【0054】
先ず、制御部11は、操作部15を介してユーザ50からのユーザID及びパスワードの入力を受け付け、通信部13により、ユーザID及びパスワードを商品出品サーバ20に送信し、ログイン認証OKの応答情報を商品出品サーバ20から受信することにより、ログイン処理を行う(ステップS10)。なお、ステップS10で、制御部11は、ログイン認証NGの応答情報を商品出品サーバ20から受信した場合に、再度、ユーザID及びパスワードの入力受付及び送信を行う。
【0055】
そして、制御部11は、音声入力部16により、再生装置60又はユーザ50により再生又は発生された1つの音声を入力し、その1つの音声入力データを取得する(ステップS11)。ステップS11では、再生装置60により商品の音声再生がなされ、あるいは、ユーザ50により音声が発生される。ステップS11で入力される音声は、例えば、商品に記憶された音声コンテンツのイントロ部分である。
【0056】
そして、制御部11は、操作部15を介したユーザ50から他の入力対象の音声があるか否かの操作入力に応じて、他の入力対象の音声があるか否かを判別する(ステップS12)。他の入力対象の音声がある場合(ステップS12;YES)、ステップS11に移行される。
【0057】
他の入力対象の音声がない場合(ステップS12;NO)、制御部11は、通信部13により、ステップS11で取得した音声入力データを商品出品サーバ20に送信する(ステップS13)。そして、制御部11は、通信部13により、商品出品サーバ20から、複数の商品情報からなる商品情報リスト、1つの商品情報、又は音声入力データに対応する商品がない旨の該当なし情報を受信し、該当なし情報を受信したか否かを判別する(ステップS14)。
【0058】
ステップS14で受信される商品情報は、1つ又は複数の音声入力データに一致又は似ている1つの音声データがある場合に、当該1つの音声データに対応する1つの商品の商品情報となる。また、ステップS14で受信される商品情報は、1つの音声入力データに似ている複数の音声データがある場合に、当該複数の音声データに対応する複数の商品の商品情報リストとなる。さらに、ステップS14で受信される商品情報は、1つの音声入力データに一致又は似ている1つの音声データに対応する複数の商品がある場合に、当該複数の商品に対応する複数の商品情報リストとなる。また、商品情報は、音声入力データに対応する音声コンテンツ名の音声コンテンツが記憶された商品の商品名、当該商品の全音声コンテンツ名、アーティスト名、定価を含む。
【0059】
該当なし情報を受信した場合(ステップS14;YES)、制御部11は、該当なし情報を表示部14に表示し(ステップS15)、商品出品要求処理を終了する。
【0060】
該当なし情報を受信していない場合(ステップS14;NO)、制御部11は、ステップS14で商品情報リストを受信したか否かを判別する(ステップS16)。商品情報リストを受信した場合(ステップS16;YES)、制御部11は、受信した商品情報リストを表示部14に表示する(ステップS17)。
【0061】
そして、制御部11は、操作部15を介して、ユーザ50からのステップS17で表示した商品情報リストのうちの出品する1つの商品情報の商品の選択入力を受け付ける(ステップS18)。商品情報リストを受信していない場合(ステップS16;NO)、ステップS14で1つの商品情報を受信しており、制御部11は、受信した1つの商品情報を表示部14に表示する(ステップS19)。
【0062】
そして、制御部11は、ステップS18で選択された商品の商品情報、又はステップS14で受信された1つの商品情報に対応して、当該商品情報を含む出品情報を入力するための出品情報入力画面情報を生成して表示部14に表示する(ステップS20)。出品情報入力画面情報は、商品情報の入力欄と、商品情報以外の出品情報の入力欄と、を有する。商品情報の入力欄には、ステップS18で選択された、又はステップS14で受信された1つの商品情報がセットされ、この商品情報に修正部分がある場合に、その修正部分を入力するだけでよい。商品情報以外の出品情報は、例えば、出品者(ユーザ50)の名前、住所、電話番号、商品情報を補充する商品の説明情報、落札受付開始日時、落札受付終了日時、商品の取引についての注意事項等である。
【0063】
そして、制御部11は、ステップS20で表示された出品情報入力画面情報に応じて、操作部15を介して、ユーザ50からの出品情報の入力を受け付ける(ステップS21)。そして、制御部11は、通信部13により、ステップS21で入力された商品情報を含む出品情報を商品出品サーバ20に送信し(ステップS22)、商品出品要求処理を終了する。
【0064】
[4−2.商品出品処理]
図3(b)を参照して、商品出品サーバ20で実行される商品出品処理を説明する。商品出品サーバ20において、図3(a)の商品出品要求処理のステップS10に対応して、通信部23により、ユーザID及びパスワードを端末装置10から受信したことをトリガとして、制御部21は、記憶部22に記憶された商品出品プログラムに従い、商品出品処理を実行する。
【0065】
先ず、制御部21は、受信したユーザID及びパスワードを、記憶部12に記憶された登録者情報(図示略)のユーザID及びパスワードと照合し、一致するものがある場合に、通信部23により、ログイン認証OKの応答情報を端末装置10に送信する(ステップS30)。ステップS30で、制御部21は、一致するユーザID及びパスワードがない場合に、通信部23により、ログイン認証NGの応答情報を端末装置10に送信し、再度受信を待機する。
【0066】
そして、図3(a)のステップS13に対応して、制御部21は、通信部23により、1つ又は複数の音声入力データを端末装置10から受信する(ステップS31)。そして、制御部21は、通信部23により、ステップS31で受信した1つ又は複数の音声入力データを音声コンテンツ名特定サーバ30に送信する(ステップS32)。
【0067】
そして、制御部21は、通信部23により、ステップS32で送信した1つ又は複数の音声入力データに対応する1つ又は複数の音声コンテンツ名、又は該当なし情報を音声コンテンツ名特定サーバ30から受信し、当該受信した情報が何であるかを判別する(ステップS33)。受信した情報が該当なし情報である場合(ステップS33;該当なし情報)、図3(a)のステップS14に対応して、制御部21は、通信部23により、ステップS33で受信した該当なし情報を端末装置10に送信し(ステップS34)、商品出品処理を終了する。
【0068】
受信した情報が音声コンテンツ名である場合(ステップS33;音声コンテンツ名)、制御部21は、記憶部22に記憶された商品情報データベース80及び購入履歴データベース90を参照し、受信した1つ又は複数の音声コンテンツ名を含む全音声コンテンツ名82に対応する商品名81、全音声コンテンツ名82、アーティスト名83、定価84等からなる1つ又は複数の商品情報であって、商品名81がログインユーザのユーザID91に対応する商品名92にあるものを特定する(ステップS35)。そして、制御部21は、ステップS35で複数の商品情報が生成されたか否かを判別する(ステップS36)。
【0069】
複数の商品情報が特定された場合(ステップS36;YES)、制御部21は、ステップS35で生成された複数の商品情報からなる商品情報リストを生成する(ステップS37)。そして、図3(a)のステップS14に対応して、制御部21は、通信部23により、ステップS35で特定した1つの商品情報、又はステップS37で生成した商品情報リストを端末装置10に受信する(ステップS38)。複数の商品情報が特定されていない場合(ステップS36;NO)、ステップS38に移行される。
【0070】
そして、制御部21は、図3(a)のステップS22に対応して、制御部21は、通信部23により、出品情報を端末装置10から受信したか否かを判別する(ステップS39)。出品情報を受信していない場合(ステップS39;NO)、ステップS39に移行される。出品情報を受信した場合(ステップS39;YES)、制御部21は、受信した出品情報をオークションサーバ40に送信して、当該出品情報をオークション用に登録させて商品を出品し(ステップS40)、商品出品処理を終了する。オークションサーバ40は、出品情報を商品出品サーバ20から受信し、受信した出品情報をオークション用に登録し、自機が管理するオークションの出品情報のページに当該出品情報を追加して公開し、落札者の落札依頼を待機する。
【0071】
[4−3.音声コンテンツ名特定処理]
図4を参照して、音声コンテンツ名特定サーバ30で実行される音声コンテンツ名特定処理を説明する。音声コンテンツ名特定サーバ30において、図3(b)の商品出品処理のステップS32に対応して、通信部33により、1つ又は複数の音声入力データを商品出品サーバ20から受信開始したことをトリガとして、制御部31は、記憶部32に記憶された音声コンテンツ名特定プログラムに従い、音声コンテンツ名特定処理を実行する。
【0072】
先ず、制御部31は、通信部33により、1つ又は複数の音声入力データを商品出品サーバ20から受信完了する(ステップS51)。そして、制御部31は、ステップS51で受信した1つ又は複数の音声入力データのそれぞれと、記憶部32に記憶された音声データのそれぞれと波形の照合を行い、記憶部32に記憶された音声コンテンツ名データベース70を参照し、波形が一致又は似ている1つ又は複数の音声データの音声データ番号71に対応する1つ又は複数の音声コンテンツ名72を読み出して特定する(ステップS52)。
【0073】
そして、制御部31は、ステップS52で特定した音声コンテンツ名があるか否かを判別する(ステップS53)。特定した音声コンテンツ名がある場合(ステップS53)、図3(b)のステップS33に対応して、制御部31は、通信部33により、特定した1つ又は複数の音声コンテンツ名を商品出品サーバ20に送信し(ステップS54)、音声コンテンツ名特定処理を終了する。特定した音声コンテンツ名がない場合(ステップS53;NO)、図3(b)のステップS33に対応して、制御部31は、通信部33により、該当なし情報を商品出品サーバ20に送信し(ステップS55)、音声コンテンツ名特定処理を終了する。
【0074】
[5.実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、商品出品サーバ20は、端末装置10で入力された音声入力データに対応する音声コンテンツ名を音声コンテンツ名特定サーバ30から取得し、オークションサーバ40に、取得された音声コンテンツ名に対応する商品を出品する。このため、音声コンテンツを記憶する商品に対応する音声入力データを取得することにより、当該商品の出品を行うので、出品者(ユーザ50)について、音声コンテンツを記憶する商品の出品作業の負担を低減できる。
【0075】
また、商品出品サーバ20は、取得された音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、商品を識別する商品名に基づいて特定し、特定された商品情報を端末装置10に送信し、送信した商品情報の商品の出品情報を端末装置10から受信し、受信した出品情報に応じて商品を出品する。このため、端末装置10が商品情報を取得でき、出品者が商品情報を利用して、当該商品情報を含む出品情報を容易に入力でき、当該出品情報に応じて商品を容易に出品できる。
【0076】
また、商品出品サーバ20は、特定された音声コンテンツ名に対応する複数の商品がある場合に、当該複数の商品に対応する複数の商品情報のリストを生成し、生成した商品情報のリストの商品のうち、端末装置10で出品者に選択された商品の出品情報に応じて商品を出品する。このため、出品者が音声入力データに対応する商品を容易に選択でき、正確に商品を出品できる。また、音声コンテンツ名に対応する複数の商品がない場合に、商品情報のリストを生成しないので、商品出品サーバ20の処理負担を低減できる。
【0077】
また、商品出品サーバ20は、複数の音声入力データに対応する複数の音声コンテンツ名を音声コンテンツ名特定サーバ30から取得し、取得された複数の音声コンテンツ名を含む1つ又は複数の商品の商品情報を特定し、特定した商品情報の商品を出品する。このため、複数の音声入力データに対応する複数の商品を出品できるだけではなく、複数の音声入力データに対応する複数の音声コンテンツが記憶された1つの商品の出品をできるので、商品の出品作業の負担をより低減できるとともに、より正確に商品を出品できる。
【0078】
また、商品出品サーバ20は、取得した音声コンテンツ名に対応する商品の商品情報を、ユーザの購入履歴データベース90の商品名92に対応する商品情報から特定する。このため、出品者が購入により確実に持っている商品の商品情報を特定でき、商品の出品作業の負担をより低減できるとともに、より正確に商品を出品できる。
【0079】
また、端末装置10は、音声の入力を受け付けて音声入力データを取得し、取得した音声入力データを商品出品サーバ20に送信する。このため、音声入力データを容易に生成できる。加えて、音声入力データは、音声コンテンツの一部分(イントロ部分等)に対応する音声でよいため、音声を発生する作業が簡単となり、さらに出品者の商品の出品作業の負担を低減できる。
【0080】
[6.その他]
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてHDD,SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0081】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る商品出品サーバ、商品出品システム、商品出品方法及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0082】
上記実施の形態において、商品出品サーバ20は、端末装置10から受信した出品情報をオークションサーバ40に送信して登録させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、商品出品サーバ20が、オークションサーバ40としての機能を有し、端末装置10から受信した出品情報を登録することにより商品の出品を行う構成としてもよい。この構成によれば、商品出品システム1の構成をより簡単にできる。
【0083】
また、実施の形態において、商品出品サーバ20が、端末装置10からの音声入力データの受信と、音声コンテンツ名特定サーバ30からの音声コンテンツ名取得と、商品情報の特定と、を行う構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、端末装置10が、アプリケーションプログラムの実行により、音声入力部16で入力された音声入力データの音声コンテンツ名特定サーバ30への送信と、音声コンテンツ名特定サーバ30からの音声コンテンツ名受信と、音声コンテンツ名の商品出品サーバ20への送信と、商品出品サーバ20からの特定された商品情報の受信と、操作部15での出品情報の入力と、オークションサーバ40への出品情報に応じた商品の出品と、を行う構成としてもよい。
【0084】
また、実施の形態において、商品出品サーバ20が、購入履歴データベース90を用いて、購入商品の商品情報を特定する構成としたが、これに限定されるものではない。商品出品サーバ20が、購入履歴データベース90を用いずに、商品の商品情報を特定する構成としてもよい。この場合、店舗での購入、知り合いからの譲渡等により得られた購入履歴に反映されていない商品の商品情報も特定できる。
【0085】
また、上記実施の形態における商品出品システム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0086】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0087】
1 商品出品システム
10 端末装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
14 表示部
15 操作部
16 音声入力部
20 商品出品サーバ
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
30 音声コンテンツ名特定サーバ
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
40 オークションサーバ
50 ユーザ
60 再生装置
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4