【解決手段】高電圧直流送電システムのデータ処理装置400は、高電圧直流送電システムの一つ以上の地点に対して、電圧または電流を測定する測定モジュール410と、測定モジュール410で測定された測定値を利用して、測定データユニットを生成するデータ処理部420と、複数の測定データユニットを波長分割多重化方式を利用して、外部に送信する通信モジュール430とを備える。
前記通信モジュールは、前記複数の測定データユニットの各々に複数の波長帯域の各々を割り当てて、前記複数の測定データユニットを送信する、請求項3に記載の高電圧直流送電システムのデータ処理装置。
前記複数の測定データユニットをコーディングして、外部に送信する制御部をさらに備える、請求項1乃至4の何れか一項に記載の高電圧直流送電システムのデータ処理装置。
前記複数のデータユニット生成部の各々は、前記測定モジュールで測定された測定値を前処理して、前処理された測定データユニットを生成する、請求項2乃至4の何れか一項に記載の高電圧直流送電システムのデータ処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明と関連した実施の形態について図面を参照してより詳細に説明する。以下の説明において使用される構成要素に対する接尾辞「パート」、「モジュール」及び「部」は、明細書作成の容易さだけが考慮されて付与または混用されるものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を有するものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態による高電圧直流送電システムを示す。
【0022】
図1に示すように、本発明の実施の形態によるHVDCシステム100は、発電パート101、送電側交流パート110、送電側変電パート103、直流送電パート140、需要側変電パート105、需要側交流パート170、需要パート180、及び制御パート190を備える。送電側変電パート103は、送電側変圧器パート120、送電側交流−直流コンバーターパート130を備える。需要側変電パート105は、需要側直流−交流コンバーターパート150、需要側変圧器パート160を備える。
【0023】
発電パート101は、3相の交流電力を生成する。発電パート101は、複数の発電所を備えることができる。
【0024】
送電側交流パート110は、発電パート101が生成した3相交流電力を送電側変圧器パート120と送電側交流−直流コンバーターパート130とを備えるDC変電所に伝達する。
【0025】
送電側変圧器パート120は、送電側交流パート110を送電側交流−直流コンバーターパート130及び直流送電パート140から隔離する(isolate)。
【0026】
送電側交流−直流コンバーターパート130は、送電側変圧器パート120の出力に相当する3相交流電力を直流電力に変換する。
【0027】
直流送電パート140は、送電側の直流電力を需要側に伝達する。
【0028】
需要側直流−交流コンバーターパート150は、直流送電パート140により伝達された直流電力を3相交流電力に変換する。
【0029】
需要側変圧器パート160は、需要側交流パート170を需要側直流−交流コンバーターパート150と直流送電パート140から隔離する。
【0030】
需要側交流パート170は、需要側変圧器パート160の出力に相当する3相交流電力を需要パート180に提供する。
【0031】
制御パート190は、発電パート101、送電側交流パート110、送電側変電パート103、直流送電パート140、需要側変電パート105、需要側交流パート170、需要パート180、送電側交流−直流コンバーターパート130、需要側直流−交流コンバーターパート150のうち、少なくとも一つを制御する。特に、制御パート190は、送電側交流−直流コンバーターパート130と需要側直流−交流コンバーターパート150内の複数のバルブのターンオン及びターンオフのタイミングを制御できる。このとき、バルブは、サイリスターまたは絶縁ゲート両極性トランジスタ(insulated gate bipolar transistor,IGBT)に該当できる。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態によるモノポーラー方式の高電圧直流送電システムを示す。
【0033】
特に、
図2は、単一の極の直流電力を送電するシステムを示す。以下の説明では、単一の極は、陽極(positive pole)と仮定して説明するが、これに限定されるものではない。
【0034】
送電側交流パート110は、交流送電ライン111と交流フィルタ113とを備える。
【0035】
交流送電ライン111は、発電パート101が生成した3相の交流電力を送電側変電パート103に伝達する。
【0036】
交流フィルタ113は、直流変電パート103において利用する周波数成分以外の残りの周波数成分を伝達された3相交流電力から除去する。
【0037】
送電側変圧器パート120は、陽極のために、一つ以上の変圧器121を備える。陽極のために、送電側交流−直流コンバーターパート130は、陽極直流電力を生成する交流−陽極直流コンバーター131を備え、この交流−陽極直流コンバーター131は、一つ以上の変圧器121に各々対応する一つ以上の3相バルブブリッジ131aを備える。
【0038】
1つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して6個のパルスを有する陽極直流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0039】
2つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して12個のパルスを有する陽極直流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、残りの一つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0040】
3つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して18個のパルスを有する陽極直流電力を生成すうことができる。陽極直流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0041】
直流送電パート140は、送電側陽極直流フィルタ141、陽極直流送電ライン143、需要側陽極直流フィルタ145を備える。
【0042】
送電側陽極直流フィルタ141は、インダクターL1とキャパシタC1とを備え、交流−陽極直流コンバーター131が出力する陽極直流電力を直流フィルタリングする。
【0043】
陽極直流送電ライン143は、陽極直流電力の送信のための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地が利用できる。このDCライン上には、一つ以上のスイッチが配置されることができる。
【0044】
需要側陽極直流フィルタ145は、インダクターL2とキャパシタC2とを備え、陽極直流送電ライン143を介して伝達された陽極直流電力を直流フィルタリングする。
【0045】
需要側直流−交流コンバーターパート150は、陽極直流−交流コンバーター151を備え、陽極直流−交流コンバーター151は、一つ以上の3相バルブブリッジ151aを備える。
【0046】
需要側変圧器パート160は、陽極のために、一つ以上の3相バルブブリッジ151aに各々対応する一つ以上の変圧器161を備える。
【0047】
1つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して6個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0048】
2つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、残りの一つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0049】
3つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して18個のパルスを有する交流電力を生成できる。交流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0050】
需要側交流パート170は、交流フィルタ171と交流送電ライン173とを備える。
【0051】
交流フィルタ171は、需要パート180が利用する周波数成分(例えば、60Hz)以外の残りの周波数成分を、需要側直流変電パート105が生成する交流電力から除去する。
【0052】
交流送電ライン173は、フィルタリングされた交流電力を需要パート180に伝達する。
【0053】
図3は、本発明の実施の形態によるバイポーラー方式の高電圧直流送電システムを示す。
【0054】
特に、
図3は、2個の極の直流電力を送電するシステムを示す。以下の説明では、2個の極は、陽極(positive pole)と陰極(negative pole)であると仮定して説明するが、これに限定されるものではない。
【0055】
送電側交流パート110は、交流送電ライン111と交流フィルタ113とを備える。
【0056】
交流送電ライン111は、発電パート101が生成した3相の交流電力を送電側変電パート103に伝達する。
【0057】
交流フィルタ113は、変電パート103が利用する周波数成分以外の残りの周波数成分を、伝達された3相交流電力から除去する。
【0058】
送電側変圧器パート120は、陽極のための一つ以上の変圧器121を備え、陰極のための一つ以上の変圧器122を備える。送電側交流−直流コンバーターパート130は、陽極直流電力を生成する交流−陽極直流コンバーター131と、陰極直流電力を生成する交流−陰極直流コンバーター132とを備え、交流−陽極直流コンバーター131は、陽極のための一つ以上の変圧器121に各々対応する一つ以上の3相バルブブリッジ131aを備え、交流−陰極直流コンバーター132は、陰極のための一つ以上の変圧器122に各々対応する一つ以上の3相バルブブリッジ132aを備える。
【0059】
陽極のために、1つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して6個のパルスを有する陽極直流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0060】
陽極のために、2つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して12個のパルスを有する陽極直流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、残りの一つの変圧器121の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0061】
陽極のために、3つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−陽極直流コンバーター131は、交流電力を利用して18個のパルスを有する陽極直流電力を生成できる。陽極直流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0062】
陰極のために、1つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−陰極直流コンバーター132は、6個のパルスを有する陰極直流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器122の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0063】
陰極のために、2つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−陰極直流コンバーター132は、12個のパルスを有する陰極直流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器122の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有することもでき、残りの一つの変圧器122の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有することもできる。
【0064】
陰極のために、3つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−陰極直流コンバーター132は、18個のパルスを有する陰極直流電力を生成できる。陰極直流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0065】
直流送電パート140は、送電側陽極直流フィルタ141、送電側陰極直流フィルタ142、陽極直流送電ライン143、陰極直流送電ライン144、需要側陽極直流フィルタ145、需要側陰極直流フィルタ146を備える。
【0066】
送電側陽極直流フィルタ141は、インダクターL1とキャパシタC1とを備え、交流−陽極直流コンバーター131が出力する陽極直流電力を直流フィルタリングする。
【0067】
送電側陰極直流フィルタ142は、インダクターL3とキャパシタC3とを備え、交流−陰極直流コンバーター132が出力する陰極直流電力を直流フィルタリングする。
【0068】
陽極直流送電ライン143は、陽極直流電力の送信のための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地が利用できる。このDCライン上には、一つ以上のスイッチが配置されることができる。
【0069】
陰極直流送電ライン144は、陰極直流電力の送信のための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地が利用できる。このDCライン上には、一つ以上のスイッチが配置されることができる。
【0070】
需要側陽極直流フィルタ145は、インダクターL2とキャパシタC2とを備え、陽極直流送電ライン143を介して伝達された陽極直流電力を直流フィルタリングする。
【0071】
需要側陰極直流フィルタ146は、インダクターL4とキャパシタC4とを備え、陰極直流送電ライン144を介して伝達された陰極直流電力を直流フィルタリングする。
【0072】
需要側直流−交流コンバーターパート150は、陽極直流−交流コンバーター151と陰極直流−交流コンバーター152とを備え、陽極直流−交流コンバーター151は、一つ以上の3相バルブブリッジ151aを備え、陰極直流−交流コンバーター152は、一つ以上の3相バルブブリッジ152aを備える。
【0073】
需要側変圧器パート160は、陽極のために、一つ以上の3相バルブブリッジ151aに各々対応する一つ以上の変圧器161を備え、陰極のために一つ以上の3相バルブブリッジ152aに各々対応する一つ以上の変圧器162を備える。
【0074】
陽極のために、1つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して6個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0075】
陽極のために、2つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、残りの一つの変圧器161の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0076】
陽極のために、3つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、陽極直流−交流コンバーター151は、陽極直流電力を利用して18個のパルスを有する交流電力を生成できる。交流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0077】
陰極のために、1つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、陰極直流−交流コンバーター152は、陰極直流電力を利用して6個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、その一つの変圧器162の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0078】
陰極のために、2つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、陰極直流−交流コンバーター152は、陰極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成できる。このとき、2つのうち、1つの変圧器162の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Y状の結線を有しても良く、残りの一つの変圧器162の1次側コイルと2次側コイルとは、Y−Δ状の結線を有しても良い。
【0079】
陰極のために、3つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、陰極直流−交流コンバーター152は、陰極直流電力を利用して18個のパルスを有する交流電力を生成できる。交流電力のパルスの数が多いほど、フィルタのコストが低くなることができる。
【0080】
需要側交流パート170は、交流フィルタ171と交流送電ライン173とを備える。
【0081】
交流フィルタ171は、需要パート180が利用する周波数成分(例えば、60Hz)以外の残りの周波数成分を、需要側直流変電パート105が生成する交流電力から除去する。
【0082】
交流送電ライン173は、フィルタリングされた交流電力を需要パート180に伝達する。
【0083】
図4は、本発明の実施の形態による変圧器と3相バルブブリッジとの結線を示す。
【0084】
特に、
図4は、陽極のための2つの変圧器121と陽極のための2つの3相バルブブリッジ131aとの結線を示す。陰極のための2つの変圧器122と陰極のための2つの3相バルブブリッジ132aとの結線、陽極のための2つの変圧器161と陽極のための2つの3相バルブブリッジ151aとの結線、陰極のための2つの変圧器162と陰極のための2つの3相バルブブリッジ152aとの結線、陽極のための1つの変圧器121と陽極のための1つの3相バルブブリッジ131a、陽極のための1つの変圧器161と陽極のための1つの3相バルブブリッジ151aとの結線などは、
図4の実施の形態から容易に導き出すことができるので、その図面と説明は省略する。
【0085】
図4において、Y−Y状の結線を有する変圧器121を上側変圧器、Y−Δ状の結線を有する変圧器121を下側変圧器、上側変圧器に接続する3相バルブブリッジ131aを上側3相バルブブリッジ、下側変圧器に接続する3相バルブブリッジ131aを下側3相バルブブリッジと呼ぶことにする。
【0086】
上側3相バルブブリッジと下側3相バルブブリッジとは、直流電力を出力する2個の出力端である第1出力端OUT1と第2出力端OUT2とを有する。
【0087】
上側3相バルブブリッジは、6個のバルブD1−D6を備え、下側3相バルブブリッジは、6個のバルブD7−D12を備える。
【0088】
バルブD1は、第1出力端OUT1に接続するカソードと上側変圧器の2次側コイルの第1端子に接続するアノードとを有する。
【0089】
バルブD2は、バルブD5のアノードに接続するカソードとバルブD6のアノードに接続するアノードとを有する。
【0090】
バルブD3は、第1出力端OUT1に接続するカソードと上側変圧器の2次側コイルの第2端子に接続するアノードとを有する。
【0091】
バルブD4は、バルブD1のアノードに接続するカソードとバルブD6のアノードに接続するアノードとを有する。
【0092】
バルブD5は、第1出力端OUT1に接続するカソードと上側変圧器の2次側コイルの第3端子に接続するアノードとを有する。
【0093】
バルブD6は、バルブD3のアノードに接続するカソードを有する。
【0094】
バルブD7は、バルブD6のアノードに接続するカソードと下側変圧器の2次側コイルの第1端子に接続するアノードとを有する。
【0095】
バルブD8は、バルブD11のアノードに接続するカソードと第2出力端OUT2に接続するアノードとを有する。
【0096】
バルブD9は、バルブD6のアノードに接続するカソードと下側変圧器の2次側コイルの第2端子に接続するアノードとを有する。
【0097】
バルブD10は、バルブD7のアノードに接続するカソードと第2出力端OUT2に接続するアノードとを有する。
【0098】
バルブD11は、バルブD6のアノードに接続するカソードと下側変圧器の2次側コイルの第3端子に接続するアノードとを有する。
【0099】
バルブD12は、バルブD9のアノードに接続するカソードと第2出力端OUT2に接続するアノードとを有する。
【0100】
図5は、本発明の一実施の形態によるデータ処理装置の構成を説明するための図である。
【0101】
図5に示すように、データ処理装置200は、複数の前処理グループ10a…10n及び複数の制御部5a…5nを備える。
【0102】
データ処理装置200は、
図1において説明した高電圧直流送電システムの制御パート190に備えられることができる。
【0103】
複数の前処理グループ10a…10nの各々は、複数の前処理部1a…1nを備えることができる。複数の前処理グループ10a…10nの各々は、複数の制御部5a…5nの各々に対応できる。
【0104】
第1前処理グループ10aに備えられた複数の前処理部1a…1nの各々の出力端子は、光導波管4を介して次の前処理部の入力端子に接続されることができる。複数の前処理部1a…1nの各々は、出力端子2を介して次の前処理部の入力端子にデータを送信できる。
【0105】
最後に配置された前処理部1nは、光導波管4を介して制御部5aに接続されることができる。
【0106】
複数の前処理部1a…1nは、多様な測定部(図示せず)に接続されることができる。
【0107】
複数の前処理部1a…1nの各々は、測定部で測定された測定値を前処理し変換して、複数の制御部5a…5nの各々に伝達できる。
【0108】
第1前処理部1aは、測定部から伝達された測定値を前処理して、第1前処理データを出力する。
【0109】
第1前処理部1aの出力端子2から出力された第1前処理データは、光導波管4を介して第2前処理部1bの入力端子3に伝達される。第2前処理部1bの入力端子3を介して伝達された第1前処理データは、第2前処理部1bの第2前処理データと共に、次の前処理部の入力端子に伝達される。最後に配置された第n前処理部1nから伝達された前処理データは、制御部5に伝達される。
【0110】
複数の制御部5a…5nの各々は、複数の前処理グループの各々から前処理データを受信する。
【0111】
複数の制御部ら5a…5nの各々は、受信した前処理データをコーディングして外部に送信できる。
【0112】
図6は、本発明の一実施の形態によって各前処理部からデータが送信されるタイミングを説明するための図である。
【0113】
図6に示すように、データワード(data word)6は、スタートビット8が付着された同期信号7から始める。複数のビットグループ9…14n及びチェックビットグループ15は、スタートビット8の次に配置されることができる。
【0114】
第1ビットグループ9は、2個のビットグループエレメント10、11を備えることができる。2個のビットグループエレメント10、11のそれぞれは、8bitの長さを有する。
【0115】
第1ビットグループエレメント10は、各前処理部を識別するビットシーケンスを有する。第2ビットグループエレメント11は、第1ビットグループ9を後続する複数のビットグループ12、13、14a…14n、15に対する情報を含む。複数のビットグループ12、13、14a…14n、15は、複数の測定値、状態及びチェックビットグループに対応する。
【0116】
第2ビットグループ12及び第3ビットグループ13は、測定部から測定された測定値の状態情報を含む。測定値の状態に対する情報は、前処理部から生成された測定値の状態に対する情報でありうる。測定値の状態情報は、測定値の有効性に対する情報及び前処理過程が行われたかどうかに対する情報を含むことができる。
【0117】
第3ビットグループ13を後続する複数のビットグループ14a…14nの各々は、前処理部から生成された複数の測定値の各々に対応する。
【0118】
複数のビットグループ14a…14nを後続するチェックビットグループ15は、データワード6を使用して送信されるデータが信頼できるデータであるかどうかをチェックするのに使用されることができる。
【0119】
図7は、本発明の一実施の形態によって各前処理部からデータワードを有するデータレコードを示す図である。
【0120】
図7を参照すれば、複数のデータワード6a…6nの各々は、
図6において説明したデータワード6に対応する。
【0121】
第1データレコード16は、
図5において説明した第1前処理部1aから出力された第1データワード6aを有する。
【0122】
第2データレコード17は、第1データワード6a及び
図5において説明した第2前処理部1bから出力された第2データワード6bを有する。
【0123】
第nデータレコード18は、複数の前処理部1a…1nから出力されたデータワード6a…6nを有する。
【0124】
第1前処理部1aは、マスターとして使用されることができ、マスター同期信号19を利用してデータ送信を始めることができる。
【0125】
第1前処理部1aは、マスター同期信号19を生成した後、
図6に示すようなフォーマットの第1データワード6aを送信する。
図6において説明した通り、第1データワード6aは、第1ビットグループ9を後続する複数のビットグループ12、13、14a…14n、15の個数に対する情報を含む第2ビットグループエレメント11を含む。
【0126】
複数のビットグループ12、13、14a…14n、15の個数に対する情報は、第2前処理部1bが自身の同期信号7b及び第2データワード6bをどのタイミングに第1データワード6aの次に挿入するかを表す挿入時間を決定するのに使用されることができる。挿入時間が決定されることによって、第2データレコード17が生成されることができる。
【0127】
このような方法により、次の前処理部の各々は、自身の同期信号及びデータワードを挿入してデータレコードを生成できる。最終的に、第nデータレコード18が生成されることができる。
【0128】
第n前処理部1nから出力されたデータは、光道破線4を介して制御部5に伝達されることができる。制御部5は、第n前処理部1nから出力されたデータに追加的な処理過程を行うことができる。
【0129】
図8は、本発明の一実施の形態によって測定データをコーディングする過程を説明する図である。
【0130】
図5において説明した複数の制御部の各々は、2位相コーディング(bi−phase)方式を利用して、各前処理部の測定値の各々をコーディングできる。
【0131】
2位相コーディング方式を使用する場合、測定値は、ロー信号を表す0及びハイ信号を表す1により表現されることができる。2位相コーディング方式は、一つのデータワード内で連続的なロー状態またはハイ状態を許さない。
【0132】
図8に示すように、測定値を表す測定データ20は、ロー信号及びハイ信号を含む。制御部は、2位相コーディング方式により測定データ20をコーディングし、コーディングされた送信信号21を生成できる。コーディングされた送信信号21は、連続的なロー信号及び連続的なハイ信号を有さない。このようなコーディング方式は、同期信号が送信信号21上に明確に現れるようにする。一実施の形態において第1前処理部1aから生成されたマスター同期信号19は、13個のロー信号が連続的に現れるように表現されることができ、第1前処理部1aを除いた残りの前処理部から生成された同期信号7b…7nの各々は、7個のロー信号が連続的に現れるように表現されることができる。
【0134】
図9ないし
図12において各構成要素間のデータ送信は、波長分割多重化(WDM:Wavelength Division Mutiplexing)方式に基づいて行われることができる。波長分割多重化は、複数の波長を一つの光ファイバを介して通信する方式である。
【0135】
図9及び
図10は、本発明のさらに他の実施の形態による高電圧直流送電システムのデータ処理装置を説明するための図である。
【0136】
図9は、本発明のさらに他の実施の形態によるデータ処理装置のブロック図で、
図10は、本発明のさらに他の実施の形態によるデータ処理装置の実際構成を示す。
【0137】
データ処理装置300は、
図1に示す制御パート190に備えられることができるが、これに限定されるものではなく、別の手段から構成されても良い。
【0138】
図9に示すように、データ処理装置300は、測定モジュール310、データ生成部320、インターフェス部330、データ収集部340及び制御部350を備える。
【0139】
測定モジュール310は、高電圧直流送電システムの一つ以上の地点に対する測定値を獲得する。一実施の形態において測定モジュール310は、
図1ないし
図2に示された高電圧直流送電システムの何れか一地点に対する測定値を獲得できる。測定値は、交流パート110、170の一地点に対する交流電圧及び交流パート110、170の一地点に対する交流電流を含むことができる。また、測定値は、直流送電パート140の直流電圧及び直流送電パート140の一地点に対する直流電流を含むことができる。しかしながら、これに限定されるものではなく、測定値は、高電圧直流送電システムを構成する構成要素の入力端子の電圧/電流または出力端子の電圧/電流を含むことができる。
【0140】
データ生成部320は、測定モジュール310から獲得した測定値を利用して、測定データユニットを生成する。データ生成部320は、複数のデータユニット生成部320a…320nを備えることができ、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定モジュール310から獲得した測定値を利用して、測定データユニットを生成できる。複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定モジュール310から伝達された測定値を前処理(preprocessing)できる。複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定値を制御部350が測定値に対する有効値を抽出するように不要な情報を除去する予備的な処理過程を行うことができる。複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、前処理過程を行って測定データユニットを生成できる。
【0141】
複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、インターフェス部330を介して前処理された測定データユニットをデータ収集部340に伝達できる。
【0142】
インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々から生成された複数の測定データユニットをデータ収集部340に伝達する。
【0143】
インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々から生成された複数の測定データユニットをデータ収集部340に並列的に伝達する。
【0144】
インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々から生成された測定データユニットをバックプレーンバス(backplane US)規格を利用してデータ収集部340に伝達できる。インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320n及びデータ収集部340を互いに接続して、測定データユニットの伝達のための通路として機能することができる。
【0145】
データ収集部340は、インターフェス部330を介して伝達された複数の測定データユニットを収集する。
【0146】
一実施の形態においてデータ収集部340は、インターフェス部330を介して伝達された複数の測定データユニットを同時に収集できる。すなわち、データ収集部340は、バックプレーンバス規格により複数の測定データユニットを同時に収集できる。
【0147】
データ収集部340は、バッファとして機能することができる。すなわち、データ収集部340は、複数のデータユニット生成部320a…320nと制御部350との間にデータを送受信する時に、データを一時的に記憶する一時記憶場所として活用することができる。
【0148】
データ収集部340は、ゲートモジュールと名づけることができる。
【0149】
データ収集部340は、収集された複数の測定データユニットに基づいて測定データパケットを生成する。
【0150】
一実施の形態においてデータ収集部340は、複数の測定データユニットを利用して一つの測定データパケットを生成できる。
【0151】
データ収集部340は、生成された測定データパケットをコーディングして、コーディングされた測定データパケットを生成できる。データ収集部340は、複数の測定データユニットの各々をコーディングして、コーディングされた結果を利用して一つの測定データパケットを生成できる。
【0152】
データ収集部340は、生成されたデータパケットを制御部350に送信する。
【0153】
制御部350は、トリガーに基づいて受信された測定データパケットを外部に提供する。
【0154】
トリガーは、測定データパケットの送信を開始する同期でありうる。
【0155】
一実施の形態においてトリガーは、一定周期の時間ごとに生成されることができる。すなわち、制御部350は、決まった時間間隔ごとに測定データパケットを外部に提供できる。
【0156】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、不規則的な時間ごとに生成されることができる。制御部350は、不規則的な時間間隔ごとに測定データパケットを外部に提供できる。
【0157】
さらに他の実施の形態でトリガーは、他の制御部の要請でありうる。すなわち、例えば、
図10に示す第1制御部350_1は、第2制御部350_2の要請により測定データパケットを第2制御部350_2に提供できる。同様に、第2制御部350_2は、第1制御部350_1の要請により測定データパケットを第1制御部350_1に提供できる。
【0158】
第1制御部350_1及び第2制御部350_2は、光ケーブルを利用して測定データパケットを送受信できる。
【0159】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、ユーザの要請でありうる。制御部350は、ユーザの要請により測定データパケットをユーザの端末機に提供できる。ここで、ユーザの端末機は、コンピュータ、ノート型パソコン、スマートフォンなどのような移動端末機であるが、これに限定されるものではない。
【0160】
図10を参照すれば、第1データ処理装置300_1及び第2データ処理装置300_2が示されている。第1データ処理装置300_1及び第2データ処理装置300_2のそれぞれの構成は、
図9において説明したとおりである。ただし、一部の構成要素は省略した。
【0161】
第1制御部350_1は、第1データ処理装置300_1の測定データパケットを第2データ収集部340_2を介して第2制御部350_2に伝達できる。
【0162】
第2制御部350_2は、第2データ処理装置300_2の測定データパケットを第1データ収集部340_1を介して第1制御部350_1に伝達できる。
【0164】
図11は、本発明の一実施の形態によるデータ処理装置の動作方法を説明するためのフローチャートである。
【0165】
図11を参照すれば、データ処理装置300の測定モジュール310は、高電圧直流送電システムの一つ以上の地点に対する測定値を獲得する(S101)。
【0166】
一実施の形態で測定モジュール310は、
図1ないし
図2において示された高電圧直流送電システムの何れか一つの地点に対する測定値を獲得できる。測定値は、交流パート110、170の一地点に対する交流電圧及び交流パート110、170の一地点に対する交流電流を含むことができる。また、測定値は、直流送電パート140の直流電圧及び直流送電パート140の一地点に対する直流電流を含むことができる。しかしながら、これに限定されるものではなく、測定値は、高電圧直流送電システムを構成する構成要素の入力端子の電圧/電流または出力端子の電圧/電流を含むことができる。
【0167】
測定モジュール310は、複数の測定部(図示せず)を備えることができる。複数の測定部の各々は、測定値を複数のデータユニット生成部320a…320nに伝達できる。
【0168】
複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定モジュール310から獲得した測定値を利用して、測定データユニットを生成する(S103)。
【0169】
複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定モジュール310から伝達された測定値を前処理できる。複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、測定値を制御部350が測定値に対する有効値を抽出するように、不要な情報を除去する予備的な処理過程を行うことができる。複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、前処理過程を行って測定データユニットを生成できる。
【0170】
複数のデータユニット生成部320a…320nの各々は、インターフェス部330を介して前処理された測定データユニットをデータ収集部340に伝達できる。
【0171】
インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々から生成された複数の測定データユニットをデータ収集部340に伝達する(S105)。
【0172】
インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320nの各々から生成された測定データユニットをバックプレーンバス規格を利用してデータ収集部340に伝達できる。インターフェス部330は、複数のデータユニット生成部320a…320n及びデータ収集部340を互いに接続して、測定データユニットの伝達のための通路として行うことができる。
【0173】
インターフェス部330は、複数の測定データユニットを一つの光ケーブルを介して前記データ収集部340に伝達できる。すなわち、複数のデータユニット生成部320a…320nは、一つの光ケーブルを共有できる。
【0174】
これにより、インターフェス部330は、複数の測定データユニットを1個のケーブルを介して並列的に送信できる。この場合、インターフェス部330は、波長分割多重化方式を利用して複数の測定データユニットをデータ収集部340に伝達できる。
【0175】
データ収集部340は、インターフェス部330を介して伝達された複数の測定データユニットを収集する(S107)。
【0176】
一実施の形態においてデータ収集部340は、インターフェス部330を介して伝達された複数の測定データユニットを同時に収集できる。すなわち、データ収集部340は、バックプレーンバス規格により複数の測定データユニットを同時に収集できる。
【0177】
データ収集部340は、バッファとして機能することができる。すなわち、データ収集部340は、複数のデータユニット生成部320a…320nと制御部350との間にデータを送受信するとき、データを一時的に記憶する一時記憶場所として活用できる。
【0178】
データ収集部340は、ゲートモジュールだと名づけられることができる。
【0179】
データ収集部340は、収集された複数の測定データユニットに基づいて、測定データパケットを生成する(S109)。
【0180】
一実施の形態においてデータ収集部340は、複数の測定データユニットを利用して一つの測定データパケットを生成できる。
【0181】
データ収集部340は、生成された測定データパケットをコーディングして、コーディングされた測定データパケットを生成できる。データ収集部340は、複数の測定データユニットの各々をコーディングして、コーディングされた結果を利用して一つの測定データパケットを生成できる。
【0182】
測定データパケットの構造については、
図12を参照して説明する。
【0183】
図12は、本発明の一実施の形態による測定データパケットの構造を説明するための図である。
【0184】
図12に示すように、測定データパケットは、ヘッダ321、測定データ323及びチェックコード325を含むことができる。
【0185】
ヘッダ321は、識別子フィールド及び長さフィールドを含む。
【0186】
識別子(ID)フィールドは、測定データパケットを識別するフィールドである。
【0187】
長さ(length)フィールドは、ヘッダ321を後続する測定データ323及びチェックコード325の長さを表すフィールドである。
【0188】
ヘッダ321は、各測定データユニットのヘッダを含まなくても良い。各測定データユニットは、ヘッダを含まなくても良い。これにより、測定データパケットのヘッダは、単純に測定データパケットを表す情報のみを含むことができる。
【0189】
ヘッダ321の次には、測定データ323及びチェックコード325が後続する。
【0190】
測定データ323は、データユニット生成部で前処理された複数の測定値に対する情報を含む。測定データ323は、複数の測定データフィールド(measurement data field1…n)を含む。複数の測定データフィールドの各々は、複数のデータユニット生成部の各々に対応する。すなわち、複数の測定データフィールドの各々は、複数のデータユニット生成部から伝達された複数の測定値を表すことができる。
【0191】
測定データ323の次には、チェックコード325が後続する。
【0192】
チェックコード325は、測定データパケットが信頼できるデータユニットであるかどうかをチェックするのに使用される。すなわち、チェックコード325は、測定データパケットのエラーをチェックするのに使用されることができる。チェックコード325は、循環重複検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)でありうるが、これは例示にすぎない。
【0193】
図12のような測定データパケットの場合、
図6に示す実施の形態に比べてヘッダの数を減少させることができる。すなわち、
図6の実施の形態による複数のデータレコードは、各前処理部に対する複数のヘッダを含む。しかし、
図12の実施の形態による測定データパケットは、一つのヘッダのみを含むので、
図12の実施の形態は、相対的にオーバーヘッドを減らすことができる。
【0194】
また、本発明の実施の形態によれば、複数のデータユニット生成部から送信される測定データユニットは、時分割されて送信されないので、送信同期に敏感でないという効果がある。
【0195】
また、本発明の実施の形態によれば、複数のデータユニット生成部から送信される測定データユニットは、一つのインターフェスを介して送信されるので、ケーブル配線数を減らすことができ、システムの構造を単純にする。
【0197】
データ収集部340は、生成された測定データパケットを制御部350に送信する(S111)。
【0198】
一実施の形態においてデータ収集部340は、波長分割多重化(WDM:Wavelength Division Mutiplexing)を利用して、測定データパケットを制御部350に送信できる。波長分割多重化は、複数の波長を一つの光ファイバを介して通信する方式である。
【0199】
制御部350は、トリガーに基づいて受信された測定データパケットを外部に提供する(S113)。
【0200】
トリガーは、測定データパケットの送信を開始する同期でありうる。
【0201】
一実施の形態においてトリガーは、データ処理装置300に予め設定された時間的同期でありうる。トリガーは、一定周期の時間ごとに生成されることができる。すなわち、制御部350は、決まった時間間隔ごとに測定データパケットを外部に提供できる。
【0202】
また、トリガーは、不規則的な時間ごとに生成されることができる。制御部350は、不規則的な時間間隔ごとに測定データパケットを外部に提供できる。
【0203】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、他の制御部の要請でありうる。すなわち、例えば、
図10に示す第1制御部350_1は、第2制御部350_2の要請により測定データパケットを第2制御部350_2に提供できる。同様に、第2制御部350_2は、第1制御部350_1の要請により測定データパケットを第1制御部350_1に提供できる。
【0204】
第1制御部350_1及び第2制御部350_2は、光ケーブルを利用して測定データパケットを送受信できる。
【0205】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、ユーザの要請でありうる。制御部350は、ユーザの要請によって測定データパケットをユーザの端末機に提供できる。ここで、ユーザの端末機は、コンピュータ、ノート型パソコン、スマートフォンなどのような移動端末機でありうるが、これに限定されるものではない。
【0206】
図13は、本発明のさらに他の実施の形態によるデータ処理装置の構成を説明するためのブロック図である。
【0207】
図13に示すように、データ処理装置400は、測定モジュール410、データ処理副420、通信モジュール部430及び制御部450を備える。
【0208】
測定モジュール410は、高電圧直流送電システムの一つ以上の地点に対する測定値を獲得する。一実施の形態において測定モジュール410は、
図1ないし
図2において示された高電圧直流送電システムの何れか一つの地点に対する測定値を獲得できる。測定値は、交流パート110、170の一地点に対する交流電圧及び交流パート110、170の一地点に対する交流電流を含むことができる。また、測定値は、直流送電パート140の直流電圧及び直流送電パート140の一地点に対する直流電流を含むことができる。しかしながら、これに限定されるものではなく、測定値は、高電圧直流送電システムを構成する構成要素の入力端子の電圧/電流または出力端子の電圧/電流を含むことができる。
【0209】
データ処理部420は、測定モジュール410から獲得した測定値を利用して、測定データユニットを生成する。
【0210】
データ処理部420は、複数のデータユニット生成部420a…420nを備えることができ、複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定モジュール410から獲得した測定値を利用して、測定データユニットを生成できる。複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定モジュール410から伝達された測定値を前処理できる。複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定値を制御部450が測定値に対する有効値を抽出するように不要な情報を除去する予備的な処理過程を行うことができる。複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、前処理過程を行って測定データユニットを生成できる。
【0211】
複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、自身が生成した測定データユニットを、時分割多重化方式により後続するデータユニット生成部に送信できる。
【0212】
通信モジュール430は、伝達された測定データユニットを波長分割多重化方式を利用して制御部450に送信できる。通信モジュール430は、複数の測定データユニットを制御部450に並列的に送信できる。通信モジュール430は、波長分割多重化(Wavelength Division Multiplexing,WDM)方式を利用して。複数の測定データユニットを制御部450に送信できる。波長分割多重化方式は、複数の波長帯域の各々にデータを割り当てて、光ファイバを介して送信する方式である。光ファイバは、非常に広い周波数領域にかけて多い量のデータ送信が可能なので、波長分割多重化方式は経済的で、かつ送信速度を増加させるという効果を有する。
【0213】
図14を参照して、波長分割多重化方式を説明する。
【0214】
図14は、本発明の実施の形態による波長分割多重化方式によりデータ送信方法を説明するための図である。
【0215】
図14に示すように、通信モジュール430は、多重化部431及び光ファイバ433を備えることができる。
図14において光ファイバ433は、通信モジュール430に備えられると説明されたが、これに限定されるものではなく、通信モジュール430とは別に構成されても良い。
【0216】
多重化部431は、複数の波長帯域λ1、λ2、λ3、…λnに割り当てられた測定データユニットを多重化して、一つのデータを出力できる。
【0217】
光ファイバ433は、多重化部431から出力された一つのデータを制御部450の逆多重化部451に伝達できる。
【0218】
逆多重化部451は、多重化されたデータを複数の波長帯域に逆多重化できる。
【0220】
通信モジュール430は、複数のデータユニット生成部420a…420nから伝達された測定データユニットの各々を複数の波長帯域の各々に割り当てて制御部450に送信できる。
【0221】
一実施の形態において通信モジュール430は、一つの光ファイバを介して複数の測定データユニットを制御部450に送信できる。光ファイバは、コア領域とコア領域を取り囲んでいるクラッド領域を含む。コア領域には、一つ以上のコアが含まれることができる。
【0222】
光ファイバが複数のコアを含む場合、通信モジュール430は、複数のコアの各々に測定データユニットを割り当てて、測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0223】
複数のコアの各々には、複数の波長帯域が割り当てられることができる。複数のコアの各々は、同じ複数の波長帯域が割り当てられることもできる。一つの光ファイバが複数のコアを含む場合、一度に多い量のデータが送信されることができる。
【0224】
一実施の形態において複数のコアの各々は、データ処理部420を構成する複数のデータユニット生成部の各々に対応できる。これにより、複数のコアの各々は、複数のデータユニット生成部の各々から測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0225】
さらに他の実施の形態にいて複数のコアの各々は、少なくとも2以上のデータユニット生成部と対応できる。この場合、通信モジュール430は、複数のコアの各々に波長帯域を割り当てることができ、複数のコアの各々は、割り当てられた波長帯域を介して2以上の測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0226】
通信モジュール430は、複数のコアに優先順位を決めて優先順位に従って測定データユニットを送信できる。具体的に、複数の測定部のうちの何れか一つの測定部で測定された測定値の送信が先に要求される場合、通信モジュール430は、複数のコアのうち、最も優先順位の高いコアを介して測定データユニットを先に送信できる。
【0227】
制御部450は、データ処理装置400の動作を全般的に制御できる。
【0228】
制御部450は、通信モジュール430から伝達された測定データユニットをコーディングして、外部に提供できる。
【0229】
制御部450は、測定データユニットを2位相コーディング方式を利用してコーディングできる。
【0230】
図15は、本発明のさらに他の実施の形態によるデータ処理装置の実際構成例を示す。
【0231】
図15に示すように、第1データ処理装置400_1及び第2データ処理装置400_2が示されている。第1データ処理装置400_1及び第2データ処理装置400_2のそれぞれの構成は、
図13において説明したとおりである。ただし、一部の構成要素は省略した。
【0232】
第1データ処理部420_1は、複数の測定データユニットを第1通信モジュール430_1に伝達する。
【0233】
第1通信モジュール430_1は、伝達された複数の測定データユニットを波長分割多重化方式を利用して、第1制御部450_1に送信する。
【0234】
第2データ処理部420_2は、複数の測定データユニットを第2通信モジュール430_2に伝達する。
【0235】
第2通信モジュール430_2は、伝達された複数の測定データユニットを波長分割多重化方式を利用して、第2制御部450_2に送信する。
【0236】
第1制御部450_1は、第2通信モジュール430_2から第2データ処理部420_2が生成した測定データユニットを受信することができる。この場合にも、波長分割多重化方式が使用されることができる。
【0237】
第2制御部450_2は、第1通信モジュール430_1から第1データ処理部420_1が生成した測定データユニットを受信することができる。この場合にも、波長分割多重化方式が使用されることができる。
【0238】
各制御部は、トリガーに基づいて受信した測定データユニットを外部に提供できる。トリガーは、測定データパケットの送信を開始する同期でありうる。
【0239】
一実施の形態においてトリガーは、データ処理装置400に予め設定された時間的同期でありうる。トリガーは、一定周期の時間ごとに生成されることができる。すなわち、制御部450は、決まった時間間隔ごとに測定データユニットを外部に提供できる。
【0240】
また、トリガーは、不規則的な時間ごとに生成されることができる。制御部450は、不規則的な時間間隔ごとに測定データユニットを外部に提供できる。
【0241】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、他の制御部の要請でありうる。すなわち、例えば、
図15に示す第1制御部450_1は、第2制御部450_2の要請により測定データユニットを第2制御部450_2に提供できる。同様に、第2制御部450_2は、第1制御部450_1の要請により測定データユニットを第1制御部450_1に提供できる。
【0242】
第1制御部450_1及び第2制御部450_2は、光ファイバを介して測定データユニットを送受信できる。
【0243】
さらに他の実施の形態においてトリガーは、ユーザの要請でありうる。制御部450は、ユーザの要請によって測定データユニットをユーザの端末機に提供できる。ここで、ユーザの端末機は、コンピュータ、ノート型パソコン、スマートフォンなどのような移動端末機であるが、これに限定されるものではない。
【0244】
図16は、本発明のさらに他の実施の形態によるデータ処理装置のデータ送信方法を説明するためのフローチャートである。
【0245】
図16に示すように、データ処理装置400の測定モジュール410は、高電圧直流送電システムの一つ以上の地点に対する測定値を獲得する(S201)。
【0246】
一実施の形態において測定モジュール410は、
図1ないし
図2において示された高電圧直流送電システムの何れか一つの地点に対する測定値を獲得できる。測定値は、交流パート110、170の一地点に対する交流電圧及び交流パート110、170の一地点に対する交流電流を含むことができる。また、測定値は、直流送電パート140の直流電圧及び直流送電パート140の一地点に対する直流電流を含むことができる。しかしながら、これに限定されるものではなく、測定値は、高電圧直流送電システムを構成する構成要素の入力端子の電圧/電流または出力端子の電圧/電流を含むことができる。
【0247】
測定モジュール410は、複数の測定部(図示せず)を備えることができる。複数の測定部の各々は、測定値を複数のデータユニット生成部420a…420nに伝達できる。すなわち、複数の測定部の各々は、複数のデータユニット生成部420a…420nの各々に対応できる。
【0248】
複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定モジュール410から獲得した測定値を利用して測定データユニットを生成する(S203)。
【0249】
複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定モジュール410から伝達された測定値を前処理できる。複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、測定値を制御部450が測定値に対する有効値を抽出するように不要な情報を除去する予備的な処理過程を行うことができる。複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、前処理過程を行って測定データユニットを生成できる。
【0250】
複数のデータユニット生成部420a…420nの各々は、生成された測定データユニットを通信モジュール430に伝達する(S205)。
【0251】
通信モジュール430は、伝達された測定データユニットを波長分割多重化方式を利用して制御部450に送信する(S207)。
【0252】
通信モジュール430は、複数の測定データユニットを制御部450に並列的に送信できる。通信モジュール430は、波長分割多重化方式を利用して、複数の測定データユニットを制御部450に送信できる。波長分割多重化方式は、複数の波長帯域の各々にデータを割り当てて光ファイバを介して送信する方式である。光ファイバは、非常に広い周波数領域にかけて多い量のデータ送信が可能なので、波長分割多重化方式は経済的で、かつ送信速度を増加させるという効果を有する。
【0253】
通信モジュール430は、複数のデータユニット生成部420a…420nから伝達された測定データユニットの各々を複数の波長帯域の各々に割り当てて制御部450に送信できる。
【0254】
一実施の形態において通信モジュール430は、一つの光ファイバを介して複数の測定データユニットを制御部450に送信できる。光ファイバは、コア領域とコア領域を取り囲んでいるクラッド領域を含む。コア領域には、一つ以上のコアが含まれることができる。
【0255】
光ファイバが複数のコアを含む場合、通信モジュール430は、複数のコアの各々に測定データユニットを割り当てて、測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0256】
複数のコアの各々には、複数の波長帯域が割り当てられることができる。複数のコアの各々は、同じ複数の波長帯域が割り当てられることができる。一つの光ファイバが複数のコアを含む場合、一度に多い量のデータが送信されることができる。
【0257】
一実施の形態において複数のコアの各々は、データ処理部420を構成する複数のデータユニット生成部の各々に対応できる。これにより、複数のコアの各々は、複数のデータユニット生成部の各々から測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0258】
さらに他の実施の形態において複数のコアの各々は、少なくとも2以上のデータユニット生成部と対応できる。この場合、通信モジュール430は、複数のコアの各々に波長帯域を割り当てることができ、複数のコアの各々は、割り当てられた波長帯域を介して2以上の測定データユニットを制御部450に送信できる。
【0259】
通信モジュール430は、複数のコアに優先順位を決めて、決まった優先順位に従って測定データユニットを送信できる。具体的に、複数の測定部のうち、何れか一つの測定部で測定された測定値の送信が先に要求される場合、通信モジュール430は、複数のコアのうち、最も優先順位の高いコアを介して測定データユニットを先に送信できる。
【0260】
時分割多重化(TDM)方式の場合、データユニット生成部の個数が多くなるほど、チャネルのボトルネック率が増加し、送信同期に敏感であるという問題がある。また、時分割多重化方式の場合、データの送信速度を速くしなければ、システムの要求事項を満たすことができないという問題がある。
【0261】
しかし、本発明の実施の形態によるデータ処理装置400は、各測定データユニットを特定波長帯域に割り当てて並列的に送信するので、データユニット生成部の個数が多くてもチャネルのボトルネック率を低くすることができ、データの送信速度を速くしなくても、システム要求事項を満たすことができる。
【0262】
制御部450は、通信モジュール430から伝達された測定データユニットをコーディングして、外部に提供する(S209)。
【0263】
本発明の一実施の形態によれば、上述した方法は、プログラムが記録された媒体にプロセッサが読むことのできるコードとして具現化することが可能である。プロセッサが読むことのできる媒体の例には、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ格納装置などがあり、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した送信)の形態により具現化されることも含む。
【0264】
上述の実施の形態は、説明された構成と方法が限定されて適用されるものではなく、実施の形態は、多様な変形がなされることができるように各実施の形態の全てまたは一部が選択的に組合わせられて構成されることもできる。