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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-219940(P2015-219940A)
(43)【公開日】2015年12月7日
(54)【発明の名称】端子接続構造
(51)【国際特許分類】
   G11B 21/21 20060101AFI20151110BHJP
   G11B 5/60 20060101ALI20151110BHJP
   G11B 21/02 20060101ALI20151110BHJP
【FI】
   G11B21/21 C
   G11B5/60 P
   G11B21/02 601E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-105642(P2014-105642)
(22)【出願日】2014年5月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110629
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 雄一
(74)【代理人】
【識別番号】100166615
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山田 幸恵
【テーマコード(参考)】
5D042
5D059
5D068
【Fターム(参考)】
5D042NA02
5D042PA10
5D042TA06
5D059AA01
5D059BA01
5D059CA03
5D059DA03
5D059DA26
5D059DA36
5D068AA01
5D068BB01
5D068CC12
5D068GG01
5D068GG03
(57)【要約】
【課題】端子が高密度であっても、端子の表面とACFとの密着度を維持させ、電気的接続の信頼性維持を可能とする端子接続構造を提供する。
【解決手段】一側接続部31cに他側接続部37を異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)38を介して導通接続する端子接続構造であって、一側接続部31cと他側接続部37との少なくとも一方に備えられベース絶縁層39及びカバー絶縁層41間に有する配線パターン42の端部でカバー絶縁層41から露出し相互に隣接した複数の端子45a、45b、45c、・・・と、端子45a、45b、45c、・・・の周囲のベース絶縁層部39aから突出し端子45a、45b、45c、・・・をベース絶縁層部39aから相対的に突出して配置させる支持部47a、47b、47c、・・・と備えたことを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側接続部を他側接続部に異方性導電フィルムを介して導通接続する端子接続構造であって、
前記一側接続部と前記他側接続部との少なくとも一方に備えられベース絶縁層及びカバー絶縁層間に有する配線パターンの端部で前記カバー絶縁層から露出し相互に隣接した複数の端子と、
前記端子の周囲のベース絶縁層部から突出し前記端子を前記ベース絶縁層部から相対的に突出して配置させる支持部と、
を備えたことを特徴とする端子接続構造。
【請求項2】
請求項1記載の端子接続構造であって、
前記一側接続部は、ヘッド・サスペンションのフレキシャの配線テール側接続部であり、
前記他側接続部は、ハード・ディスク・ドライブの本体側配線基板の基板側接続部である、
ことを特徴とする端子接続構造。
【請求項3】
請求項1又は2記載の端子接続構造であって、
前記支持部は、前記端子を前記カバー絶縁層に対し同等以上に突出させる、
ことを特徴とする端子接続構造。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項記載の端子接続構造であって、
前記ベース絶縁層において前記ベース絶縁層部が部分的に薄肉に形成されて、前記支持部を相対的に突出させる、
ことを特徴とする端子接続構造。
【請求項5】
請求項4記載の端子接続構造であって、
前記配線パターンの一部が、前記部分的相対的な薄肉部であるベース絶縁層部に存在する、
ことを特徴とする端子接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッド・サスペンションの配線テール側接続部を主フレキシブル配線基板に導通接続するためなどに供する端子接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ハード・ディスク・ドライブ(HDD「Hard Disk Drive」)においては、ヘッド・サスペンションが磁気ヘッドを支持し、ヘッド・サスペンションの配線を介して磁気ヘッドがHDD本体側の主フレキシブル配線基板に接続されている。
【0003】
ヘッド・サスペンションの配線とHDD本体側の主フレキシブル配線基板との間は、ヘッド・サスペンションの配線テール側接続部と主フレキシブル配線基板側の基板側接続部との端子が相互に接続される。
【0004】
この端子相互の接続には、特許文献1〜6のように、主に超音波接合、はんだ接合、異方性導電フィルム(ACF「Anisotropic Conductive Film」)による接合等が採用されている。
【0005】
近年、HDDのさらなる高密度化や信頼性向上のため、磁気ヘッドには従来からある読み書き用素子の他に、2段アクチュエーター、フライハイト制御用ヒーター、ハード・ディスク・インターフェイス(HDI)センサー等の機能が組み込まれ、さらにエネルギーアシスト記録等の追加機能組み込みが検討されており、接地用端子を含めると、10端子以上となる製品が多くなった。
【0006】
これに応じて、ヘッド・サスペンションの配線数及び配線テール側接続部の端子数も10以上となるが、小型化したHDDにおいては、配線テール側接続部の大きさに制約があり、必然的に各端子サイズの小型化や端子の高密度化が生じている。このため、短絡のリスク、作業性を考慮して特許文献5のようにACFにより接続する製品が増加した。
【0007】
図11及び図12は、ヘッド・サスペンションの配線テール側の端子接続構造に係り、ヘッド・サスペンションの配線テール側接続部101とHDD本体側の主フレキシブル配線基板の基板側接続部103との接続を示している。図11(A)及び図12(A)は、基板側接続部103を省略した部分平面図、図11(B)は、図11(A)のXIB−XIB線矢視において基板側接続部103を二点鎖線で併記した断面図、図12(B)は、図12(A)のXIIB−XIIB線矢視において基板側接続部103を二点鎖線で併記した断面図である。
【0008】
配線テール側接続部101は、平坦なベース絶縁層107上に配線パターン111を積層し、配線パターン111上をカバー絶縁層109で被覆して構成されている。複数の端子105は、配線パターン111の端部でカバー絶縁層109から露出した状態で相互に隣接配置されている。
【0009】
この配線テール側接続部101に対し、基板側接続部103がACF113を介して導通接続されている。
【0010】
各端子105の周りでは、カバー絶縁層109が端子表面よりも突出しているが、ACF113は、多少の弾性があるため、図11のように端子105の数が少ない場合、端子105に確実に密着し、導通接続に問題はない。
【0011】
しかし、図11に比較して図12のように端子の数が増加して端子が高密度になると、端子105の表面とACF113との密着度が低下し、電気的接続の信頼性が低下する恐れがあった。
【0012】
なお、このような問題は、ヘッド・サスペンションの配線テール側接続部101とHDD本体側の主フレキシブル配線基板の基板側接続部103との接続に限らず、他の電子機器においても同様に発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平10−256688号公報
【特許文献2】特開2006−049751号公報
【特許文献3】特開2007−026654号公報
【特許文献4】特開2007−173362号公報
【特許文献5】特開2012−150872号公報
【特許文献6】特開2012−156371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
解決しようとする問題点は、複数の端子が高密度になると、端子の表面と異方性導電フィルムとの密着度が低下し、電気的接続の信頼性が低下する恐れがある点である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、複数の端子が高密度であっても、各端子の表面と異方性導電フィルムとの密着度を維持させ、電気的接続の信頼性維持を可能とするために、一側接続部に他側接続部を異方性導電フィルムを介して導通接続する端子接続構造であって、前記一側接続部と前記他側接続部との少なくとも一方に備えられベース絶縁層及びカバー絶縁層間に有する配線パターンの端部で前記カバー絶縁層から露出し相互に隣接した複数の端子と、前記端子の周囲のベース絶縁層部から相対的に突出し前記端子を前記周囲のベース絶縁層部から突出して配置させる支持部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の端子接続構造は、上記構成であるから、端子が支持部により周囲のベース絶縁層部から突出して配置されるため、端子の密度が増しても、端子の表面と異方性導電フィルムとの密着度を維持させ易く、電気的接続の信頼性の維持、向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】ハード・ディスク・ドライブの斜視図である。(実施例1)
図2】ヘッド・サスペンションの斜視図である。(実施例1)
図3】ヘッド・サスペンションのフレキシャのテール側の端子接続構造に係り、基板側接続部を省略した部分平面図である。(実施例1)
図4図3のIV−IV線矢視において基板側接続部を二点鎖線で併記した断面図である。(実施例1)
図5図4に対応する圧着前の断面図である。(実施例1)
図6】変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIB−VIB線矢視断面図である。(実施例1)
図7】他の変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIIB−VIIB線矢視断面図である。(実施例1)
図8】さらに他の変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIIIB−VIIIB線矢視断面図である。(実施例1)
図9図4に対応する断面図である。(実施例2)
図10図4に対応する断面図である。(実施例3)
図11】ヘッド・サスペンションの配線テール側の端子接続構造に係り、(A)は、基板側接続部を省略した部分平面図、(B)は、(A)のXIB−XIB線矢視において基板側接続部を二点鎖線で併記した断面図である。(従来例)
図12】ヘッド・サスペンションの配線テール側の端子接続構造に係り、(A)は、基板側接続部を省略した部分平面図、(B)は、(A)のXIIB−XIIB線矢視において基板側接続部を二点鎖線で併記した断面図である。(従来例)
【発明を実施するための形態】
【0018】
端子が高密度であっても、端子の表面と異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)との密着度を維持させ、電気的接続の信頼性維持を可能とするという目的を、一側接続部を他側接続部にACFを介して導通接続する端子接続構造において、ベース絶縁層及びカバー絶縁層間に有する配線パターンの端部でカバー絶縁層から露出する端子を周囲のベース絶縁層部から突出して配置させる支持部を備えることで実現した。
【0019】
かかる端子接続構造は、例えば、ヘッド・サスペンションの配線とハード・ディスク・ドライブの本体側配線基板との間の接続に用いることができる。この場合、一側接続部は、ヘッド・サスペンションのフレキシャの配線テール側接続部であり、他側接続部は、ハード・ディスク・ドライブの本体側配線基板の基板側接続部である。
【0020】
支持部は、その突出高さに応じて端子の突出高さを調整できるが、端子をカバー絶縁層の外面と同等以上に突出させるのが好ましい。
【0021】
また、支持部の相対的な突出は、ベース絶縁層においてベース絶縁層部を部分的に薄肉に形成して行わせるのが好ましい。
【0022】
配線パターンの一部は、部分的相対的な薄肉部であるベース絶縁層部に存在してもよい。
【実施例1】
【0023】
[HDD及びヘッド・サスペンションの概要]
図1は、ハード・ディスク・ドライブの斜視図である。
【0024】
図1のように、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)1は、ケース3内に、スピンドル5を中心に回転するディスク7と、ピボット軸9を中心に旋回可能なキャリッジ11と、キャリッジ11を駆動するためのポジショニング用モータ13などを有している。ケース3は、図示しない蓋によって密閉される。
【0025】
キャリッジ11には、複数のアーム15が設けられている。各アーム15の先端部には、ヘッド・サスペンション17が取付けられている。ヘッド・サスペンション17の先端部には、磁気ヘッドを構成する図示しないスライダーが設けられている。
【0026】
ヘッド・サスペンション17は、ポジショニング用モータ13によってキャリッジ11を旋回させると、ディスク7の径方向に旋回する。この旋回により、スライダーは、ディスク7の所望トラックまで移動する。
【0027】
また、スライダーは、ディスク7が高速で回転すると、ディスク7との間にエアベアリングが形成されて、ディスク7に対して僅かに浮上するようになっている。
【0028】
スライダーには、例えばMR素子のように電気信号と磁気信号とを変換することができる素子が設けられている。これらの素子によって、ディスク7に対するデータの書込み或は読取り等のアクセスが行なわれる。
【0029】
図2は、ヘッド・サスペンションの斜視図である。
【0030】
ヘッド・サスペンション17は、ベース・プレート23を含むベース部25と、ヒンジ部27と、ロード・ビーム29と、配線付きフレキシャ(flexure with conductors)31などを備えている。以下、配線付きフレキシャ31を単にフレキシャ31と称する。
【0031】
ベース部25は、キャリッジ11のアーム15に固定され、ロード・ビーム29は、ヒンジ部27を介してベース部25に支持されている。ロード・ビーム29には、フレキシャ31が取り付けられている。
【0032】
フレキシャ31は、ロード・ビーム29に沿って配置されている。フレキシャ31は、その全長のうち、ロード・ビーム29と重なる部分31a(一部のみ示す)がレーザ溶接等の固定手段によってロード・ビーム29に固定されている。フレキシャ31の先端部付近には、ジンバル部として機能するタング33が形成されている。タング33にはスライダーが取付けられ、ヘッド・サスペンション17とスライダーとによってヘッド・ジンバル・アセンブリが構成される。
【0033】
フレキシャ31は、後述する配線43を有しており(図3及び図4参照)、この配線43を介して先端のスライダーを反対側のフレキシャテール部31bでHDD本体に接続する。フレキシャテール部31bは、ベース部25から更に後方に向かってキャリッジ11のアーム15側へと延びている。フレキシャテール部31bの後端には、配線テール側接続部31cが設けられている。
【0034】
この配線テール側接続部31cは、ハード・ディスク・ドライブ1の本体側配線基板(図示せず)の基板側接続部37に異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)38を介して導通接続される(図3及び図4参照)。
【0035】
図3は、ヘッド・サスペンション17のフレキシャ31のテール側の端子接続構造に係り、HDD本体側の基板側接続部37を省略した部分平面図、図4は、図3のIV−IV線矢視において基板側接続部37を二点鎖線で併記した断面図である。なお、以下の説明において、上下又は高低は、ヘッド・サスペンション17の回転軸方向での上下又は高低とする。
【0036】
図3及び図4の端子接続構造は、一側接続部である配線テール側接続部31cを他側接続部である基板側接続部37にACF38を介して導通接続している。配線テール側接続部31cは、前記のようにヘッド・サスペンション17のフレキシャ31の構成部分である。基板側接続部37は、前記のようにHDD1の本体側配線基板の構成部分である。
【0037】
図2のフレキシャ31は、全体として、ステンレス等の金属薄板(図示せず)上に、図3及び図4のように、ポリイミドのベース絶縁層39及び銅などの配線パターン42が順次積層され、配線パターン42をポリイミドのカバー絶縁層41によって被覆して構成されている。
【0038】
配線テール側接続部31cでは、金属薄板が省略されて、ベース絶縁層39及びカバー絶縁層41間に銅の配線パターン42を有した構成となっている。なお、配線テール側接続部31cにも、金属薄板を設けても良い。
【0039】
配線パターン42は、図3及び図4において端子45a、45b、45c、・・・側の一部のみ示すが、複数の配線43a、43b、43c、・・・を備えている。配線パターン42の表面には、金メッキが施されている。なお、端子45a、45b、45c、・・・及び配線43a、43b、43c、・・・は、それぞれ端子45及び配線43と総称することがある。
【0040】
配線パターン42の配線テール側は、配線43a、43b、43c、・・・がそれぞれ対応する端子45a、45b、45c、・・・に至っている。端子45a、45b、45c、・・・は、平面において、配線43a、43b、43c、・・・から直交方向に突出し、その突出方向で相互に隣接して配列されている。これら端子45a、45b、45c、・・・は、それぞれ支持部47a、47b、47c、・・・上に支持されている。なお、支持部47a、47b、47c、・・・は、支持部47と総称することがある。
【0041】
各支持部47は、各端子45の周囲のベース絶縁層部39aから相対的に上方に突出して形成されている。なお、端子45の周囲とは、少なくとも端子45表面のACF38への接続に必要な接続面44を除く周囲の部分である。
【0042】
支持部47の相対的な突出高さは、本実施例において、ベース絶縁層部39aにおけるカバー絶縁層41の上面と同等である。ただし、支持部47の突出高さは、各端子45の周囲のベース絶縁層部39a、換言するとカバー絶縁層41に対する突出配置の高さを決めるものであり、必要に応じて調整される。
【0043】
支持部47の上面は、平坦であり、その周面は、傾斜して断面を拡大しつつベース絶縁層部39aへと至る。これにより、支持部47は、断面台形状に形成されている。この支持部47により、端子45の表面である接続面44を周囲のベース絶縁層部39aに対し相対的に突出して配置させている。
【0044】
端子45の接続面44の相対的な突出配置の高さは、本実施例において、カバー絶縁層41を上回っている。但し、支持部47が周囲のベース絶縁層部39aから突出していれば、図12の例に比較して、後述するように端子45とACF38との密着性は向上できる。従って、端子45の突出配置の接続面44の高さは、カバー絶縁層41の上面と同等か、或は低くてもよい。
【0045】
ベース絶縁層部39aは、ベース絶縁層39を部分的に薄肉に形成した部分である。このベース絶縁層部39aの薄肉により、支持部47が周囲のベース絶縁層部39aに対し相対的に突出することになる。
【0046】
ベース絶縁層部39aの形成は、ベース絶縁層部39a及び支持部47間の段差があるように行えばよく、特に限定されるものではないが、例えばエッチングや階調性樹脂を用いた露光等により行うことができる。
【0047】
ベース絶縁層39の材質を階調性ポリイミド(階調性樹脂)とした場合は、ネガ型又はポジ型の何れでもよいが、支持部47相当箇所とそれ以外の部分とで露光量を調整し、現像する。或いは、ベース絶縁層39の材質を階調性のないポリイミド(非階調性樹脂)とした場合は、一定厚に成膜後、部分的にエッチングする。
【0048】
ベース絶縁層部39a及び支持部47間等の段差形成は、ベース絶縁層39の他の部分での必要な段差形成と共に行うこともできる。この場合は、工程増を抑制し、コストアップを招くことなく支持部47を形成することができる。
【0049】
カバー絶縁層41は、フレキシャ31の配線パターン42を覆い、ベース絶縁層部39aにおいても配線パターン42の配線43を覆っている。このカバー絶縁層41は、端子45には形成されず、端子45を露出させている。
【0050】
図5は、図4に対応する圧着前の断面図である。
【0051】
図5のように、配線テール側接続部31cにACF38を介して基板側接続部37を対向させ、両者を圧接する。この圧接により図4のようにACF38を介した配線テール側接続部31c及び基板側接続部37の接続を行わせることができる。
【0052】
この接続に際し、ACF38がカバー絶縁層41の外面よりも先に端子45に密着し、配線テール側接続部31c側の端子45及び基板側接続部37側の端子間でのACF38の圧縮が積極的に行われる。このとき、ACF38では、圧縮された部分で導通性が確保され、配線テール側接続部31c側の端子45及び基板側接続部37側の端子は、ACF38の圧縮部分を介して導通接続がなされる。
【0053】
圧着が完了した状態では、図4のように、ACF38がカバー絶縁層41の外面に密着するが、配線テール側接続部31c側の端子45がカバー絶縁層41の外面よりも上方のACF38側に突出して近づいているので、端子45がACF38に対して安定的に接合される。
【0054】
[実施例1の効果]
本発明実施例1は、配線テール側接続部31cをHDD1の本体側配線基板の基板側接続部37にACF38を介して導通接続する端子接続構造であって、配線テール側接続部31cに備えられベース絶縁層39及びカバー絶縁層41間に有する配線パターン42の端部でカバー絶縁層41から露出し相互に隣接した複数の端子45と、端子45の周囲のベース絶縁層部39aから相対的に突出し端子45をベース絶縁層部39から突出配置させる支持部47とを備えた。
【0055】
このため、本実施例では、配線テール側接続部31c側の端子45が上方のACF38側に突出して近づいているので、端子45をACF38に対して安定的に接合することができ、端子45が高密度になっても、端子45の接続面44とACF38との密着度が高く、電気的接続の信頼性を維持、向上できる。
【0056】
しかも、本実施例では、配線テール側接続部31cの端子45及び基板側接続部37側の端子間でACF38の圧縮が積極的に行われて、両者間のACF38による導通接続を確実に行わせることができる。かかる点からも、電気的接続の信頼性を維持、向上できる。
【0057】
本実施例では、支持部47が端子45をカバー絶縁層41と同等以上に突出させているため、ACF38がカバー絶縁層41の外面よりも先に端子45に密着するから、配線テール側接続部31c側の端子45とACF38との密着度がより高く、電気的接続の信頼性をより維持、向上できる。同時に、ACF38の圧縮も高めることができ、さらに電気的接続の信頼性を維持、向上できる。
【0058】
本実施例では、ベース絶縁層部39aをベース絶縁層39において部分的に薄肉に形成して支持部47を相対的に突出させたので、配線テール側接続部31cの厚みの増大もなく、小型化を維持させることができる。
【0059】
[変形例]
図6は、変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIB−VIB線矢視断面図、図7は、他の変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIIB−VIIB線矢視断面図、図8は、さらに他の変形例を示し、(A)は、配線テール側接続部の部分平面図、(B)は、VIIIB−VIIIB線矢視断面図である。
【0060】
図6図8の変形例は、いずれも配線パターン42の一部42Aが部分的相対的な薄肉部であるベース絶縁層部39a上に存在する。この配線パターン42の一部42Aは、例えば端子45aに隣接する他の端子に接続される配線部である。
【0061】
また、図6図8の変形例では、上記実施例に対し、支持部周辺の構造が若干異なっている。なお、図6図8では、端子45a及び支持部47aの組み合わせのみを示しているが、他の端子及び支持部も図示はしないがその周辺に隣接配置されている。説明においては、それら配線、端子、支持部を、前記の実施例1と同様に配線43、端子45、支持部47と総称する。
【0062】
図6の変形例は、図3及び図4の実施例に比較し、平面において、端子45に対し配線43が直状に配置され、端子45が配線43から延設方向に突出したものである。
【0063】
図7の変形例でも、平面において、端子45に対し配線43が直状に配置されている。さらに、この例では、端子45が支持部47を周面まで覆うように形成され、配線43を覆うカバー絶縁層41が支持部47の周面側で端子45をカバーし、端子45の接続面44のみを露出させている。支持部47aの周面側でカバー絶縁層41の上面は、端子45の接続面44と同等の高さとなっている。
【0064】
この図7の変形例では、端子45のACFに対する密着が、支持部47の周面側でカバー絶縁層41の上面と同等に行われ、高い密着度が維持できる。また、端子45の周縁部が保護され、剥離を抑制することができる。
【0065】
図8の変形例でも、平面において、端子45に対し配線43が直状に配置されている。さらに、この例では、配線パターン42を全体的に覆うカバー絶縁層41が、支持部47上に至り、支持部47上での縁部が端子45を矩形状に囲んでいる。この例では、端子45の接続面44がカバー絶縁層41の支持部47上での上面と同等の高さとなっている。
【0066】
従って、図8の変形例では、端子45のACFに対する密着が、カバー絶縁層41の支持部47上での上面と同等に行われ、高い密着度が維持できる。また、端子45の外周縁部がカバー絶縁層41側のない周縁部で保護され、剥離を抑制することができる。
【実施例2】
【0067】
図9は、実施例2に係り、図4に対応する断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
【0068】
図9の端子接続構造では、基板側接続部37にも配線テール側接続部31cと同様な構造を適用した。
【0069】
すなわち、基板側接続部37の配線51a,51b,51c、・・・(配線51と総称することがある)の端部に、端子53a、53b、53c、・・・(端子53と総称することがある)が形成され、相互に隣接して複数配列されている。カバー絶縁層55は、配線51覆っているが、端子53に形成されず、端子53を露出させている。端子53は、支持部57a、57b、57c、・・・(支持部57と総称することがある)上に支持されている。支持部57は、ベース絶縁層部59aを薄肉にして相対的に突出形成されている。
【0070】
従って、基板側接続部37の配線51、端子53、カバー絶縁層55、支持部57、ベース絶縁層部59aが、それぞれ配線テール側接続部31cの配線43、端子45、カバー絶縁層41、支持部47、ベース絶縁層部39aに対応し、同一構造が採用されている。
【0071】
かかる構造の配線テール側接続部31c及び基板側接続部37をACF38を介して圧接すると、ACF38が配線テール側接続部31cのみならず、基板側接続部37側でもカバー絶縁層55の外面よりも先に端子53に密着し、端子53及び端子45間でのACF38の圧縮が積極的に行われ、このACF38の圧縮により導通接続が行われる。
【0072】
従って、配線テール側接続部31cの端子45及び基板側接続部37の端子53双方でACF38に対する密着度をさらに高め、且つACF38の圧縮が積極的に行われて、端子が高密度になっても、より確実な導通接続を行わせることができる。
【0073】
なお、本実施例においても、図6図8の構造を同様に適用することができる。
【実施例3】
【0074】
図10は、実施例3に係り、図4に対応する断面図である。なお、基本的な構成は実施例1と同様であり、同一構成部分には同符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
【0075】
図10の端子接続構造では、基板側接続部37のみに同様な構造を適用した。基板側接続部37の符号は、図9と同一の符号を付し、配線テール側接続部101は、図12の構造をそのまま適用した。
【0076】
従って、基板側接続部37の端子53a、53b、53c、・・・及び配線テール側接続部101の端子105間でACF38に対する密着度を高め、端子が高密度になっても、確実な導通接続を行わせることができる。
【0077】
なお、本実施例においても、図6図8の構造を同様に適用することができる。
[その他]
各実施例の構造は、ヘッド・サスペンションの配線テール側接続部31cとハード・ディスク・ドライブ(HDD)本体側の主フレキシブル配線基板の基板側接続部37との接続に限らず、他の電子機器においても同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 ハード・ディスク・ドライブ(HDD「Hard Disk Drive」)
17 ヘッド・サスペンション
31 配線付きフレキシャ
31c、101 配線テール側接続部
37 基板側接続部
38 異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)
39、59 ベース絶縁層
39a、59a ベース絶縁層部
41、55 カバー絶縁層
42 配線パターン
45a、45b、45c、・・・、53a、53b、53c、・・・、105 端子
47a、47b、47c、・・・、57a、57b、57c、・・・ 支持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12