【解決手段】拡散カバー2は、発光部11が収容される光透過性のカバー本体3と、カバー本体3に設けられ、発光部11から出射された光を拡散し、表面に凹凸5aが形成された拡散膜4と、を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る拡散カバー、照明ランプ、照明装置及び拡散カバーの製造方法の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、
図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明ランプ1を示す斜視図である。この
図1に基づいて、照明ランプ1について説明する。
図1に示すように、照明ランプ1は、光源モジュール10と、給電口金13と、アース口金14と、拡散カバー2とを備えている。
【0011】
(光源モジュール10)
図2は、実施の形態1に係る照明ランプ1を示す正面断面図であり、
図1のA−A断面図である。
図2に示すように、光源モジュール10は、発光部11と、この発光部11が設置されるヒートシンク12とを備えており、発光部11は、例えば複数のLED11aと、一面に配線パターン(図示せず)が設けられ、LED11aが実装された基板11bとを備えている。
【0012】
(LED11a)
本実施の形態1では、発光素子がLED11aの場合について説明する。上記のとおり、LED11aは基板11bに実装されており、基板11bの表面において、例えば、直線的に一列に配置されている。そして、LED11aと、基板11bの一面に設けられた配線パターンとが接続されることによって、光源回路が形成されている。LED11aとしては、例えば、440nm〜480nm程度の波長の青色光を発するLEDチップ上に、青色光を黄色光に波長変換する蛍光体を設けてパッケージ化された疑似白色LEDを用いることができる。
【0013】
なお、LEDチップが基板11bに直接実装されたCOB(Chip On Board)等を用いてもよい。また、LED11aの個数、配置又は種類は、照明ランプ1の用途等に応じて、適宜変更することも可能である。更に、LED11aではなく、LD(レーザダイオード)又は有機EL等の発光素子(デバイス)を使用することもできる。発光素子として、有機EL等を用いる場合、複数の発光素子を基板11bに実装する代わりに、長手方向に延在した板状の1個の発光素子を、基板11bに実装するようにしてもよい。
【0014】
(基板11b)
基板11bは、例えば長手方向(矢印Y方向)に延在した部材である。前述の如く、この基板11bには、その長手方向(矢印Y方向)に沿って、複数のLED11aが実装されている。また、基板11bには、ダイオード、ヒューズ又は抵抗等からなり、LED11aを点灯させるための点灯回路素子(図示せず)も実装されている。そして、基板11bは、その一端において、給電口金13の給電端子13aと電気的に接続されており、外部電源から給電端子13aを介して、基板11bの点灯回路素子が給電される。これにより、LED11aが点灯する。
【0015】
基板11bの材料としては、ガラスエポキシ材料、紙フェノール材料、コンポジット材料又はアルミニウム(Al)等の金属材料等が、部品の配置、放熱性、材料コストを考慮して選定され、使用されている。基板11bの寸法として、厚さは、例えば1mm程度であるが、1mmより厚くても薄くてもよい。なお、基板11bの表面には、LED11aから出射される光の利用効率を向上させるために、塗布、印刷又は蒸着等の方法を用いて、反射材料が形成されてもよい。この場合、基板11bにおけるLED11aが実装された表面に、反射材料が形成されることにより、更に光の利用効率を向上させることができる。
【0016】
(ヒートシンク12)
ヒートシンク12は、例えば長手方向(矢印Y方向)に延在した部材であり、熱伝導性を備えた熱伝導部材である。このヒートシンク12は、平坦部12aと円弧部12bとで構成されており、ヒートシンク12の平坦部12aに、発光部11が設置されている。具体的には、発光部11の基板11bの長手方向(矢印Y方向)が、ヒートシンク12の平坦部12aの長手方向(矢印Y方向)に対し平行に載置されている。
【0017】
そして、ヒートシンク12は、例えば接着材12cを用いて、円筒状の拡散カバー2に接着されており、ヒートシンク12における拡散カバー2に接着されている部分は、拡散カバー2の内壁に沿うように円弧状の円弧部12bとなっている。このように、ヒートシンク12は、発光部11の基板11bと拡散カバー2とを接続するものであり、これにより、ヒートシンク12は、LED11aから発生する動作熱を、拡散カバー2に伝達して、照明ランプ1の外に放熱する。
【0018】
なお、ヒートシンク12は、照明ランプ1の長手方向(矢印Y方向)を支持するために必要な剛性を備えており、線膨張係数が小さいことが好ましい。また、ヒートシンク12は、金属材料を押出成形加工して形成してもよいが、押出成形以外の方法で形成してもよい。この金属材料としては、アルミニウム(Al)又は鉄(Fe)等を用いることができる。なお、ヒートシンク12は、金属材料ではなく、セラミックでもよいし、熱伝導性を備えるフィラーが添加された高熱伝導性樹脂としてもよい。
【0019】
(給電口金13)
給電口金13は、口金部の一例であり、
図1に示すように、給電口金13は、拡散カバー2の一端部に取り付けられている。この給電口金13は、導電性を有する一対の給電端子13aと、これらの給電端子13aが埋め込まれた有底円筒状の給電口金筐体13b(ベース部材)とを備えている。給電端子13aは、前述の如く、基板11bの一端と電気的に接続されており、照明器具20の外部電源に接続されることにより、基板11bの点灯回路素子に給電される。
【0020】
給電端子13aは、例えば導電性を有する金属材料で形成されており、また、給電口金筐体13bは、例えば絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。これらの給電端子13aと給電口金筐体13bとは、インサート成形等で一体的に形成されている。なお、給電口金13は、例えばGX16タイプの口金を用いることができるが、そのほかの種類の口金、例えばG13タイプ等の口金を用いてもよい。
【0021】
(アース口金14)
アース口金14は、口金部の一例であり、
図1に示すように、拡散カバー2の他端部に取り付けられている。このアース口金14は、導電性を有するアース端子14aと、このアース端子14aが埋め込まれた有底円筒状のアース口金筐体14b(ベース部材)とを備えている。このアース端子14aが、照明器具20のアース部に接続されることにより、照明ランプ1が接地される。
【0022】
アース端子14aは、例えば導電性を有する金属材料で形成されており、また、アース口金筐体14bは、例えば絶縁性を有する樹脂材料で形成されている。これらのアース端子14aとアース口金筐体14bとは、インサート成形等で一体的に形成されている。なお、アース口金14は、例えばGX16タイプの口金を用いることができるが、そのほかの種類の口金、例えばG13タイプ等の口金を用いてもよい。
【0023】
(拡散カバー2)
拡散カバー2は、例えば長手方向(矢印Y方向)に延在した円筒状の部材であり、この場合、外管バルブ、筒管又は直管とも呼称される。この拡散カバー2は、発光部11が収容されるものである。
図3は、実施の形態1に係る照明ランプ1を示す側面図である。
図3に示すように、拡散カバー2は、カバー本体3と、このカバー本体3に設けられた拡散膜4とを備えている。
【0024】
(カバー本体3)
カバー本体3は、光透過性を有するものであり、例えばガラスとすることができるが、樹脂としてもよい。そして、このカバー本体3における外壁面3a及び内壁面3bに、拡散膜4が形成されている。このように、拡散膜4は、カバー本体3の外壁面3aに形成された外面拡散膜4aと、カバー本体3の内壁面3bに形成された内面拡散膜4bとを備えている。
【0025】
(拡散膜4)
図4は、実施の形態1に係る照明ランプ1を示す側面断面図であり、
図3の破線で囲まれた部分の拡大図である。
図4に示すように、外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bは、複数の拡散材5が添加された基材6で構成されており、その表面に凹凸5aが形成されている。この基材6は、例えば、アクリル、ポリカーボネート、エポキシ等の樹脂とすることができるが、低融点ガラスとしてもよい。また、この凹凸5aは、拡散材5の外形に沿って形成されている。また、拡散材5は、外形平均粒径が大きい拡散材5と、外形平均粒径が小さい拡散材5とが混在されており、外形平均粒径が大きい拡散材5の直径Dは、拡散膜4の平均膜厚Baveよりも大きい。なお、外形平均粒径とは、拡散材5の全外周における粒径の平均値である。これにより、外形平均粒径が大きい拡散材5の一部は、拡散膜4の表面から突出して、凹凸5aとなる。このように、凹凸5aは、拡散膜4の平均膜厚Baveよりも大きい外形平均粒径の拡散材5の外形に沿って形成されており、拡散カバー2は、この凹凸5aが形成された外面拡散膜4aと内面拡散膜4bとを備えている。
【0026】
なお、拡散材5としては、例えばSiO
2等の無機材料を使用することができるが、有機材料を使用してもよい。そして、無機材料の拡散材5を使用する場合、基材6に対する拡散材5の含有率は、例えば10重量%以上であり、有機材料の拡散材5を使用する場合、基材6に対する拡散材5の含有率は、例えば50重量%以下である。なお、
図4において、拡散材5は球体として例示しているが、拡散材5は、楕円体としてもよく、不定形としてもよい。また、拡散材5の外形平均粒径は、例えば2μm〜10μmとすることができるが、これらに限られない。
【0027】
次に、本実施の形態1に係る照明ランプ1の製造方法について説明する。先ず、基材6に拡散材5が添加される。次に、この基材6が溶剤で液状化され、この液状化された基材6が、カバー本体3に塗布される。その後、この基材6が加熱されることにより、基材6は、乾燥及び硬化される。これにより、カバー本体3に、拡散膜4が形成されると共に、その拡散膜4の表面から、拡散材5が突出され、凹凸5aが生成される。以上の工程により、拡散カバー2が製造される。そして、この拡散カバー2の内部に発光部11が収容されて、照明ランプ1が製造される。
【0028】
次に、本実施の形態1に係る照明ランプ1の作用について説明する。本実施の形態1は、外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bの表面に、凹凸5aが形成されている。このため、表面が平坦な拡散膜よりも、外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bの表面積が大きい。これにより、内面拡散膜4bにおいては、ヒートシンク12と拡散カバー2とを接着する接着材12cと接触する面積が増える。このため、接着材12cからの熱の伝達性が向上し、これにより、発光部11から発生する熱を効率的に拡散カバー2に伝達させることができる。
【0029】
そして、外面拡散膜4aにおいては、空気と接触する面積が増えるため、拡散カバー2から空気への放熱性を向上させることができる。このように、本実施の形態1は、外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bの表面に、凹凸5aが形成されているため、照明ランプ1の放熱性を向上させることができるという効果を奏する。また、これは、既存のカバー本体3を使用して、そのカバー本体3に拡散膜4が形成されても、同様の効果を得ることができる。このように、本実施の形態1に係る照明ランプ1は、汎用性が極めて高い。
【0030】
なお、拡散カバー2に凹凸5aを形成することを目的として、ガラス等のカバー本体3自体に凹凸5aを形成して擦りガラスとすることも考えられるが、この擦りガラスが、常時空気に触れると、擦りガラス自体が汚れる。これに対し、本実施の形態1は、カバー本体3に外面拡散膜4aを設け、この外面拡散膜4aに凹凸5aが形成されているため、カバー本体3自体が空気に触れておらず、カバー本体3は汚れない。更に、カバー本体3の両面に外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bが形成されているため、カバー本体3は、これらの外面拡散膜4a及び内面拡散膜4bで保護されている。このため、照明ランプ1は、カバー本体3の強度を維持し、拡散カバー2の変形を抑制することができる。また、これにより、拡散カバー2に収容された電子部品等が壊れ難くなり、その信頼性が向上する。そして、カバー本体3に内面拡散膜4bが形成されているため、ヒートシンク12と拡散カバー2とを接着する接着材12cと接触する面積が増え、密着性が向上する。
【0031】
なお、拡散膜4の凹凸5aが少ないと、放熱効果が低下し、また、拡散膜4の凹凸5aが多いと、発光部11から出射された光の透過率が低下する。また、拡散膜4の凹凸5aが多いと、拡散膜4がカバー本体3から剥離し易くなる。このため、凹凸5aの数及び大きさ、即ち、拡散材5の添加量及び外形平均粒径は、光の拡散性と放熱性とのバランスを考慮して、決定される。
【0032】
(第1変形例)
次に、本実施の形態1の第1変形例に係る照明ランプ100について説明する。
図5は、第1変形例に係る照明ランプ100を示す正面断面図である。
図5に示すように、拡散カバー102の周方向断面において、拡散カバー102の中心点Oと、ヒートシンク12における平坦部12aと円弧部12bとの両交点H1、H2とを結ぶ2本の線分の延長線が、拡散カバー102のカバー本体3の外壁と交差する点を、夫々A1、A2とする。このA1からA2までのカバー本体3の外壁の部分に、拡散膜104のうち、外面拡散膜104aが形成されている。即ち、外面拡散膜104aは、カバー本体3とヒートシンク12とが接触している部分に形成されている。なお、内面拡散膜104bは、カバー本体3の全周に形成されている。
【0033】
発光部11から発生する熱は、その大半がヒートシンク12に伝達し、更に拡散カバー102に伝達する。第1変形例では、外面拡散膜104aが、カバー本体3とヒートシンク12とが接触している部分に形成されているため、ヒートシンク12から拡散カバー102に伝達した熱を、照明ランプ100の外に効率的に放熱することができる。その上、外面拡散膜104aが、カバー本体3の外周の全体に渡って形成されていないため、外面拡散膜104aの形成コストを削減することができる。このように、第1変形例では、放熱効果を維持しつつ、コスト削減の効果を奏する。外面拡散膜104aは、光拡散性を有しない熱伝導膜で構成してもよい。
【0034】
(第2変形例)
次に、本実施の形態1の第2変形例に係る照明ランプ200について説明する。
図6は、第2変形例に係る照明ランプ200を示す側面断面図である。
図6に示すように、第2変形例は、拡散膜204において、外面拡散膜204aの表面に凹凸5aが形成されており、内面拡散膜204bの表面が平坦になっている。外面拡散膜204aは、外形平均粒径が大きい拡散材5が多く添加されており、これにより、その表面に凹凸5aが形成されている。即ち、複数の拡散材5の外形平均粒径の平均値である複数平均粒径が大きい。従って、外面拡散膜204aは、光拡散性を備えつつ放熱性が高い。一方、内面拡散膜204bは、外形平均粒径が小さい拡散材5が多く添加されており、表面に凹凸5aが形成されていない。これにより、その表面が平坦となっている。即ち、複数の拡散材5の複数平均粒径が小さい。従って、内面拡散膜204bは、放熱性はあまり高くないが、光拡散性が高い。
【0035】
上記のとおり、第2変形例では、外面拡散膜204aにおける複数の拡散材5の複数平均粒径が、内面拡散膜204bにおける複数の拡散材5の複数平均粒径よりも大きい。第2変形例は、このように、異なる外形平均粒径の拡散材5の添加率を調整することによって、放熱性と光拡散性とのバランスを図ることができるという効果を奏する。
【0036】
(第3変形例)
次に、本実施の形態1の第3変形例に係る照明ランプ300について説明する。
図7は、第3変形例に係る照明ランプ300を示す側面断面図である。
図7に示すように、第3変形例は、拡散カバー302として、拡散膜304における内面拡散膜304bの基材6の量を減らしている点で、第2変形例と相違し、外面拡散膜304aは第2変形例と同様である。第3変形例は、内面拡散膜304bにおいて、基材6の量を減らしているため、その分、拡散材5が突出し易くなり、その結果、内面拡散膜304bの表面に凹凸5aが形成される。これにより、第2変形例で得られる効果に加え、内面拡散膜304bにおいても、高い光拡散性を維持しつつ、放熱性が向上する。
【0037】
(第4変形例)
次に、本実施の形態1の第4変形例に係る照明ランプ400について説明する。
図8は、第4変形例に係る照明ランプ400を示す側面断面図である。
図8に示すように、第4変形例は、拡散カバー402として、拡散膜404における外面拡散膜404aにおいて、外形平均粒径が小さい拡散材5が多く添加されているが、基材6の量が減らされている。これにより、その表面に凹凸5aが形成されている。一方、内面拡散膜404bにおいて、外形平均粒径が大きい拡散材5が多く添加されており、これにより、その表面に凹凸5aが形成されている。即ち、外面拡散膜404aと内面拡散膜404bとの構成が、第3変形例における内面拡散膜304bと外面拡散膜304aとの構成と逆転している。この第4変形例においても、その両面において、光拡散性及び放熱性を両立することができる。
【0038】
(照明装置30)
次に、本実施の形態1の照明装置30について説明する。
図9は、実施の形態1に係る照明装置30を示す斜視図である。
図9に示すように、照明装置30は、実施の形態1に係る直管の形状をなしている照明ランプ1と、この照明ランプ1が取り付けられる照明器具20とを備えている。照明器具20は、例えば部屋の天井に取り付けられ、長手方向(矢印Y方向)に延在した本体部21と、本体部21の両端部に形成されたソケット22とを備えている。
【0039】
照明ランプ1は、その両端部が、ソケット22に差し込まれ、照明器具20に取り付けられる。その際、給電口金13の給電端子13aがソケット22の端子と接続され、また、アース口金14のアース端子14aがソケット22の端子と接続される。この照明装置30は、直管の形状をなしている照明ランプ1を備えているものであり、照明装置30が、部屋の天井に取り付けられることにより、部屋を照らすものである。
【0040】
実施の形態2.
次に、本実施の形態2に係る照明ランプ500について説明する。
図10は、実施の形態2に係る照明ランプ500を示す正面図である。本実施の形態2は、拡散カバー502が、電球のグローブの形状をなしており、電球形の照明ランプ500である点で、実施の形態1と相違する。本実施の形態2では、実施の形態1と共通する部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0041】
図10に示すように、照明ランプ500は、拡散カバー502と、筐体510と、口金部511とを備えている。このうち、筐体510は、金属筐体部510aと樹脂筐体部510bとを備えている。
【0042】
拡散カバー502は、形状以外の構成が実施の形態1における拡散カバー502と同様であり、その形状がドーム状である点で、実施の形態1と相違する。この拡散カバー502が、筒状の金属筐体部510aの一端部に嵌合しており、この金属筐体部510aには、複数の放熱フィンが形成されている。そして、金属筐体部510aの他端部には、筒状の樹脂筐体部510bの一端部が嵌合しており、この樹脂筐体部510bは、金属筐体部510aと口金部511とを絶縁するものである。更に、樹脂筐体部510bの他端部に筒状の口金部511の一端部が嵌合しており、この口金部511の他端部には口金端子511aが形成されている。そして、外部電源から口金端子511aを介して照明ランプ500の内部に収容される発光部(図示せず)に給電される。
【0043】
本実施の形態2における拡散カバー502は、前述の如く、形状以外の構成が、実施の形態1と同様である。このため、実施の形態2のような電球形の照明ランプ500においても、実施の形態1で得られる極めて高い放熱効果を得ることができる。
【0044】
(照明装置530)
次に、本実施の形態2の照明装置530について説明する。
図11は、実施の形態2に係る照明装置530を示す正面図である。
図11に示すように、照明装置530は、実施の形態2に係る電球の形状をなしている拡散カバー502を備えた電球形の照明ランプ500と、この照明ランプ500が取り付けられる照明器具520とを備えている。照明器具520は、例えば部屋の天井に設けられており、器具取付部521と、器具本体522と、ソケット523と、リフレクタ524とを備えている。
【0045】
天井の器具取付部521には、照明ランプ500を格納できる大きさの孔が設けられており、これが器具本体522となっている。この器具本体522は、奥部に、照明ランプ500が取り付けられるソケット523が設けられており、このソケット523に、照明ランプ500の口金部511が取り付けられることによって、照明ランプ500が器具本体522に装着される。なお、この器具本体522の内壁には、照明ランプ500から出射された光を反射するためのドーム状のリフレクタ524が設けられている。
【0046】
このように、実施の形態2の照明ランプ500は、天井に設置して天井用の照明装置530として使用することが可能であるが、そのほかの照明装置530として使用することも可能である。例えばデスクに設置してデスクを照らす照明装置530として使用することもできる。