【解決手段】本発明の高電圧直流送電(high voltage direct current transmission,HVDC)システムの絶縁設計を行う絶縁設計装置は、HVDCシステムの過電圧及び定格電圧に基づいてHVDCシステムをモデリングしてHVDCシステムの絶縁基本モデルを生成する第1絶縁モデリング部と、絶縁基本モデルの絶縁算定を行ってHVDCシステムの絶縁基本モデルの機能遂行に適合した絶縁協調耐電圧を決定する絶縁レベル算定部と、絶縁協調耐電圧に基づいてHVDCシステムの絶縁基本モデルを修正してHVDCシステムの絶縁モデルを生成する第2絶縁モデリング部と、HVDCシステムの絶縁モデルの基準耐電圧を満足する定格絶縁レベルを算定する定格絶縁レベル算定部と、を含む。
前記HVDCシステムの区分されたセクションにおけるインピーダンスの変化に基づいて前記HVDCシステムの絶縁モデルを修正し、修正された絶縁モデルを生成する第3絶縁モデリング部と、
前記HVDCシステムの修正された絶縁モデルが要求耐電圧を満足するのかを検証する絶縁検証部と、を更に含む、請求項1に記載の絶縁設計装置。
前記HVDCシステムの区分されたセクションは、前記HVDCシステムの送電側交流パート、送電側変電パート、直流送電パート、需要側変電パート、需要側交流パート、送電側変圧器パート、送電側交流−直流コンバータパート、需要側直流−交流コンバータパート、需要側変圧器パートのうち少なくとも一つを含む、請求項2に記載の絶縁設計装置。
第2絶縁モデリング部はHVDCシステムの実際の運転状態と前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの状態の差及び絶縁協調耐電圧に基づいてHVDCシステムの絶縁基本モデルを修正し、HVDCシステムの絶縁モデルを生成する、請求項1に記載の絶縁設計装置。
前記HVDCシステムの実際の運転状態と前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの状態の差は環境要素の差、構成要素の試験の差、製品特性の偏差、設置状態の差、運転寿命の差、安全のために考慮すべき安全ファクタのうち少なくとも一つを含む、請求項5に記載の絶縁設計装置。
前記基準耐電圧算定部は試験状態、試験変換要素、電圧範囲のうち少なくとも一つに基づいて前記HVDCシステムの絶縁モデルの要求耐電圧から前記HVDCシステムの絶縁モデルの基準耐電圧を算定する、請求項7に記載の絶縁設計装置。
前記絶縁レベル算定部は、前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの絶縁特性、前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの機能、前記HVDCシステムの絶縁基本モデル上のデータの統計的分布、前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの入力データの不正確性、前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの構成要素の結合に影響を与える要因のうち少なくとも一つに基づいて前記HVDCシステムの絶縁基本モデルの絶縁算定を行う、請求項1に記載の絶縁設計装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に関する実施例について図面を参照してより詳細に説明する。以下に説明で使用される構成要素に対する接尾詞「パート」、「モジュール」及び「部」は明細書作成の容易性のみが考慮されて付与されるか混用されるものであって、それ自体として区別される意味又は役割を有することはない。
【0011】
図1は、本発明の実施例による高電圧直流送電システムを示す図である。
【0012】
図1に示したように、本発明の実施例によるHVDCシステム100は発電パート101、送電側交流パート110、送電側直流変電パート103、直流送電パート140、需要側直流変電パート105、需要側交流パート170、需要パート180及び制御パート190を含む。送電側直流変電パート103は送電側変圧器パート120、送電側交流−直流コンバータパート130を含む。需要側直流変電パート105は需要側直流−交流コンバータパート150、需要側変圧器パート160を含む。
【0013】
発電パート101は3相交流電力を生成する。発電パート101は複数の発電所を含む。
【0014】
送電側交流パート110は発電パート101が生成した3相交流電力を送電側変圧器パート120と送電側交流−直流コンバータパート130を含むDC変電所に伝達する。
【0015】
送電側変圧器パート120は送電側交流パート110を送電側交流−直流コンバータパート130及び直流送電パート140から隔離する(isolate)。
【0016】
送電側交流−直流コンバータパート130は送電側変圧器パート120の出力に当たる3相交流電力を直流電力に変換する。
【0017】
直流送電パート140は送電側の直流電力を需要側に伝達する。
【0018】
需要側直流−交流コンバータパート150は直流送電パート140によって伝達された直流電力を3相交流電力に変換する。
【0019】
需要側変圧器パート160は需要側交流パート170を需要側直流−交流コンバータパート150と直流送電パート140から隔離する。
【0020】
需要側交流パート170は需要側変圧器パート160の出力に当たる3相交流電力を需要パート180に提供する。
【0021】
制御パート190は発電パート101、送電側交流パート110、送電側直流変電パート103、直流送電パート140、需要側直流変電パート105、需要側交流パート170、需要パート180、送電側交流−直流コンバータパート130、需要側直流−交流コンバータパート150のうち少なくとも一つを制御する。特に、制御パート190は送電側交流−直流コンバータパート130と需要側直流−交流コンバータパート150内の複数のバルブのターンオン及びターンオフのタイミングを制御する。この際、バルブはサイリスタ又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(insulated gate bipolar trasistor,IGBT)に当たる。
【0022】
図2は、本発明の実施例によるモノポーラ方式の高電圧直流送電システムを示す図である。
【0023】
特に、
図2は単一極の直流電力を送電するシステムを示す。以下の説明では単一極は正極(positive pole)であると仮定して説明するが、それに限る必要はない。
【0024】
送電側交流パート110は交流送電ライン111と交流フィルタ113を含む。
【0025】
交流送電ライン111は発電パート101が生成した3相交流電力を送電側直流変電パート103に伝達する。
【0026】
交流フィルタ113は直流変電パート103が利用する周波数成分以外の残りの周波数成分を伝達された3相交流電力から除去する。
【0027】
送電側変圧器パート120は正極のために一つ以上の変圧器121を含む。正極のために送電側交流−直流コンバータパート130は正極直流電力を生成する交流−正極直流コンバータ131を含み、この交流−正極直流コンバータ131は一つ以上の変圧器121にそれぞれ対応する一つ以上の3相バルブブリッジ131aを含む。
【0028】
一つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して6つのパルスを有する正極直流電力を生成する。この際、その一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0029】
2つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して12個のパルスを有する正極直流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0030】
3つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して18個のパルスを有する正極直流電力を生成する。正極直流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0031】
直流送電パート140は送電側正極直流フィルタ141、正極直流送電ライン143、需要側正極直流フィルタ145を含む。
【0032】
送電側正極直流フィルタ141はインダクタL1とキャパシタC1を含み、交流−正極直流コンバータ131が出力する正極直流電力を直流フィルタリングする。
【0033】
正極直流送電ライン143は正極直流電力を伝送するための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地を利用する。このDCラインの上には一つ以上のスイッチが配置される。
【0034】
需要側正極直流フィルタ145はインダクタL2とキャパシタC2を含み、正極直流送電ライン143を介して伝達された正極直流電力を直流フィルタリングする。
【0035】
需要側直流−交流コンバータパート150は正極直流−交流コンバータ151を含み、正極直流−交流コンバータ151は一つ以上の3相バルブブリッジ151aを含む。
【0036】
需要側変圧器パート160は正極のために一つ以上の3相バルブブリッジ151aにそれぞれ対応する一つ以上の変圧器161を含む。
【0037】
一つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して6つのパルスを有する交流電力を生成する。この際、その一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0038】
2つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0039】
3つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して18つのパルスを有する交流電力を生成する。交流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0040】
需要側交流パート170は交流フィルタ171と交流送電ライン173を含む。
【0041】
交流フィルタ171は需要パート180が利用する周波数成分(例えば、60Hz)以外の残りの周波数成分を需要側直流変電パート105が生成する交流電力から除去する。
【0042】
交流送電ライン173はフィルタリングされた交流電力を需要パート180に伝達する。
【0043】
図3は、本発明の実施例によるバイポーラ方式の高電圧直流送電システムを示す図である。
【0044】
特に、
図3は2つの極の直流電力を送電するシステムを示す。以下の説明では2つの極は正極と負極(negative pole)であると仮定して説明するが、それに限る必要はない。
【0045】
送電側交流パート110は交流送電ライン111と交流フィルタ113を含む。
【0046】
交流送電ライン111は発電パート101が生成した3相交流電力を送電側変電パート103に伝達する。
【0047】
交流フィルタ113は変電パート103が利用する周波数成分以外の残りの周波数成分を伝達された3相交流電力から除去する。
【0048】
送電側変圧器パート120は正極のための一つ以上の変圧器121を含み、負極のための一つ以上の変圧器122を含む。送電側交流−直流コンバータパート130は正極直流電力を生成する交流−正極直流コンバータ131と負極直流電力を生成する交流−負極直流コンバータ132を含み、交流−正極直流コンバータ131は正極のための一つ以上の変圧器121にそれぞれ対応する一つ以上の3相バルブブリッジ131aを含み、交流−負極直流コンバータ132は負極のための一つ以上の変圧器122にそれぞれ対応する一つ以上の3相バルブブリッジ132aを含む。
【0049】
正極のために一つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して6つのパルスを有する正極直流電力を生成する。この際、その一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0050】
正極のために2つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して12個のパルスを有する正極直流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器121の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0051】
正極のために3つの3相バルブブリッジ131aが利用される場合、交流−正極直流コンバータ131は交流電力を利用して18個のパルスを有する正極直流電力を生成する。正極直流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0052】
負極のために一つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−負極直流コンバータ132は6つのパルスを有する負極直流電力を生成する。この際、その一つの変圧器122の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0053】
負極のために2つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−負極直流コンバータ132は12個のパルスを有する負極直流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器122の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器122の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0054】
負極のために3つの3相バルブブリッジ132aが利用される場合、交流−負極直流コンバータ132は18個のパルスを有する負極直流電力を生成する。負極直流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0055】
直流送電パート140は送電側正極直流フィルタ141、送電側負極直流フィルタ142、正極直流送電ライン143、負極直流送電ライン144、需要側正極直流フィルタ145、需要側負極直流フィルタ146を含む。
【0056】
送電側正極直流フィルタ141はインダクタL1とキャパシタC1を含み、交流−正極直流コンバータ131が出力する正極直流電力を直流フィルタリングする。
【0057】
送電側負極直流フィルタ142はインダクタL3とキャパシタC3を含み、交流−負極直流コンバータ132が出力する負極直流電力を直流フィルタリングする。
【0058】
正極直流送電ライン143は正極直流電力を伝送するための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地を利用する。このDCラインの上には一つ以上のスイッチが配置される。
【0059】
負極直流送電ライン144は負極直流電力を伝送するための一つのDCラインを有し、電流の帰還通路としては大地を利用する。このDCラインの上には一つ以上のスイッチが配置される。
【0060】
需要側正極直流フィルタ145はインダクタL2とキャパシタC2を含み、正極直流送電ライン143を介して伝達された正極直流電力を直流フィルタリングする。
【0061】
需要側負極直流フィルタ146はインダクタL4とキャパシタC4を含み、負極直流送電ライン144を介して伝達された負極直流電力を直流フィルタリングする。
【0062】
需要側直流−交流コンバータパート150は正極直流−交流コンバータ151と負極直流−交流コンバータ152を含み、正極直流−交流コンバータ151は一つ以上の3相バルブブリッジ151aを含み、負極直流−交流コンバータ152は一つ以上の3相バルブブリッジ152aを含む。
【0063】
需要側変圧器パート160は正極のために一つ以上の3相バルブブリッジ151aにそれぞれ対応する一つ以上の変圧器161を含み、負極のために一つ以上の3相バルブブリッジ152aにそれぞれ対応する一つ以上の変圧器162を含む。
【0064】
正極のために一つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して6つのパルスを有する交流電力を生成する。この際、その一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0065】
正極のために2つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器161の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0066】
正極のために3つの3相バルブブリッジ151aが利用される場合、正極直流−交流コンバータ151は正極直流電力を利用して18個のパルスを有する交流電力を生成する。交流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0067】
負極のために一つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、負極直流−交流コンバータ152は負極直流電力を利用して6つのパルスを有する交流電力を生成する。この際、その一つの変圧器162の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、Y−Δ形状の結線を有してもよい。
【0068】
負極のために2つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、負極直流−交流コンバータ152は負極直流電力を利用して12個のパルスを有する交流電力を生成する。この際、2つのうち一つの変圧器162の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Y形状の結線を有してもよく、残りの一つの変圧器162の1次側のコイルと2次側のコイルはY−Δ形状の結線を有してもよい。
【0069】
負極のために3つの3相バルブブリッジ152aが利用される場合、負極直流−交流コンバータ152は負極直流電力を利用して18個のパルスを有する交流電力を生成する。交流電力のパルスの数が多いほどフィルタの価格が下がる。
【0070】
需要側交流パート170は交流フィルタ171と交流送電ライン173を含む。
【0071】
交流フィルタ171は需要パート180が利用する周波数成分(例えば、60Hz)以外の残りの周波数成分を需要側直流変電パート105が生成する交流電力から除去する。
【0072】
交流送電ライン173はフィルタリングされた交流電力を需要パート180に伝達する。
【0073】
図4は、本発明の実施例による変圧器と3相バルブブリッジの結線を示す図である。
【0074】
特に、
図4は正極のための2つの変圧器121と正極のための2つの3相バルブブリッジ131aの結線を示す。負極のための2つの変圧器122と負極のための2つの3相バルブブリッジ132aの結線、正極のための2つの変圧器161と正極のための2つの3相バルブブリッジ151aの結線、負極のための2つの変圧器162と負極のための2つの3相バルブブリッジ152aの結線、正極のための1つの変圧器121と正極のための1つの3相バルブブリッジ131a、正極のための1つの変圧器161と正極のための1つの3相バルブブリッジ151aの結線などは
図4の実施例から容易に導出されるため、その図面と説明は省略する。
【0075】
図4において、Y−Y形状の結線を有する変圧器121を上側変圧器、Y−Δ形状の結線を有する変圧器121を下側変圧器、上側変圧器に連結される3相バルブブリッジ131aを上側3相バルブブリッジ、下側変圧器に連結される3相バルブブリッジ131aを下側3相バルブブリッジと称する。
【0076】
上側3相バルブブリッジと下側3相バルブブリッジは直流電力を出力する2つの出力端である第1出力端OUT1と第2出力端OUT2を有する。
【0077】
上側3相バルブブリッジは6つのバルブD1−D6を含み、下側3相バルブブリッジは6つのバルブD7−D12を含む。
【0078】
バルブD1は第1出力端OUT1に連結されるカソードと上側変圧器の2次側コイルの第1端子に連結されるアノードを有する。
【0079】
バルブD2はバルブD5のアノードに連結されるカソードとバルブD6のアノードに連結されるアノードを有する。
【0080】
バルブD3は第1出力端OUT1に連結されるカソードと上側変圧器の2次側コイルの第2端子に連結されるアノードを有する。
【0081】
バルブD4はバルブD1のアノードに連結されるカソードとバルブD6のアノードに連結されるアノードを有する。
【0082】
バルブD5は第1出力端OUT1に連結されるカソードと上側変圧器の2次側コイルの第3端子に連結されるアノードを有する。
【0083】
バルブD6はバルブD3のアノードに連結されるカソードを有する。
【0084】
バルブD7はバルブD6のアノードに連結されるカソードと下側変圧器の2次側コイルの第1端子に連結されるアノードを有する。
【0085】
バルブD8はバルブD11のアノードに連結されるカソードと第2出力端OUT2に連結されるアノードを有する。
【0086】
バルブD9はバルブD6のアノードに連結されるカソードと下側変圧器の2次側コイルの第2端子に連結されるアノードを有する。
【0087】
バルブD10はバルブD7のアノードに連結されるカソードと第2出力端OUT2に連結されるアノードを有する。
【0088】
バルブD11はバルブD6のアノードに連結されるカソードと下側変圧器の2次側コイルの第3端子に連結されるアノードを有する。
【0089】
バルブD12はバルブD9のアノードに連結されるカソードと第2出力端OUT2に連結されるアノードを有する。
【0090】
次に、
図5と
図6を参照してHVDCシステムの絶縁設計方法を説明する。
【0091】
図5は、本発明の実施例によるHVDCシステムの絶縁設計装置の構成を示すブロック図である。
【0092】
図5に示したように、本発明の実施例によるHVDCシステムの絶縁設計装置300はシステム分析部310、第1絶縁モデリング部320、絶縁レベル算定部330、第2絶縁モデリング部340、要求耐電圧算定部350、基準耐電圧算定部360、定格絶縁レベル算定部370、第3絶縁モデリング部380及び絶縁検証部390を含む。
【0093】
システム分析部310はHVDCシステム100を分析してS101、HVDCシステム100の過電圧及び定格電圧を算出する。
【0094】
第1絶縁モデリング部320は算出された過電圧及び算出された定格電圧に基づいてHVDCシステム100をモデリングし、HVDCシステム100の絶縁基本モデルを生成する。
【0095】
絶縁レベル算定部330はHVDCシステム100の絶縁基本モデルの絶縁算定を行ってS104、HVDCシステム100の絶縁基本モデルの機能遂行に適合した絶縁協調耐電圧を決定する。
【0096】
第2絶縁モデリング部340はHVDCシステム100の実際の運転状態とHVDCシステム100の絶縁基本モデルの状態の差をHVDCシステム100の絶縁基本モデルに適用しS106、HVDCシステム100の絶縁基本モデルを修正してHVDCシステム100の絶縁モデルを生成する。
【0097】
要求耐電圧算定部350はHVDCシステム100の絶縁モデルの要求耐電圧を算定する。
【0098】
基準耐電圧算定部360はHVDCシステム100の絶縁モデルの要求耐電圧からHVDCシステム100の絶縁モデルの基準耐電圧を算定する。
【0099】
定格絶縁レベル算定部370はHVDCシステム100の絶縁モデルの基準耐電圧を満足する定格絶縁レベルを算定する。
【0100】
第3絶縁モデリング部380はHVDCシステム100の区分されたセクションにおけるインピーダンスの変化に基づいてHVDCシステム100の絶縁モデルを修正し、修正された絶縁モデルを生成する。
【0101】
絶縁検証部390はHVDCシステム100の修正された絶縁モデルが要求耐電圧を満足するのかを検証する。
【0102】
図6は、本発明の実施例によるHVDCシステムの絶縁設計装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0103】
システム分析部310はHVDCシステム100を分析してS101、過電圧及び定格電圧を算出するS102。システム分析部310は分類されたストレス電圧、算定された過電圧保護レベル及び絶縁特性のうち少なくとも一つに基づいてHVDCシステム100を分析し、過電圧及び定格電圧を算出してもよい。
【0104】
第1絶縁モデリング部320は算出された過電圧及び算出された定格電圧に基づいてHVDCシステム100をモデリングし、HVDCシステム100の絶縁基本モデルを生成するS103。
【0105】
絶縁レベル算定部330はHVDCシステム100の絶縁基本モデルの絶縁算定を行ってS104、HVDCシステム100の絶縁基本モデルの機能遂行に適合した絶縁協調耐電圧を決定するS105。この際、絶縁レベル算定部330はHVDCシステム100の絶縁基本モデルの絶縁特性、HVDCシステム100の絶縁基本モデルの機能、HVDCシステム100の絶縁基本モデル上のデータの統計的分布、HVDCシステム100の絶縁基本モデルの入力データの不正確性、HVDCシステム100の絶縁基本モデルの構成要素の結合に影響を及ぼす要因のうち少なくとも一つに基づいてHVDCシステム100の絶縁基本モデルの絶縁算定を行ってHVDCシステム100の絶縁基本モデルの機能遂行に適用した絶縁協調耐電圧を決定する。
【0106】
第2絶縁モデリング部340はHVDCシステム100の実際の運転状態とHVDCシステム100の絶縁基本モデルの状態の差をHVDCシステム100の絶縁基本モデルに適用しS106、HVDCシステム100の絶縁基本モデルを修正してHVDCシステム100の絶縁モデルを生成するS107。第2絶縁モデリング部340はHVDCシステム100の実際の運転状態とHVDCシステム100の絶縁基本モデルの状態の差及び絶縁協調耐電圧に基づいてHVDCシステム100の絶縁基本モデルを修正し、HVDCシステム100の絶縁基本モデルを生成する。この際、HVDCシステム100の実際の運転状態とHVDCシステム100の絶縁基本モデルの状態の差はHVDCシステム100の環境要素の差、HVDCシステム100の構成要素の試験の差、HVDCシステム100の製品特性の偏差、HVDCシステム100の設置状態の差、HVDCシステム100の運転寿命の差、HVDCシステム100の安全のために考慮すべき安全ファクタのうち少なくとも一つを含む。HVDCシステム100の絶縁モデルは環境要素及び汚染度を考慮した絶縁モデルに当たる。
【0107】
要求耐電圧算定部350はHVDCシステム100の絶縁モデルの要求耐電圧を算定するS109。
【0108】
基準耐電圧算定部360はHVDCシステム100の絶縁モデルの要求耐電圧からHVDCシステム100の絶縁モデルの基準耐電圧を算定するS111。基準耐電圧算定部360は試験状態、試験変換要素、電圧範囲のうち少なくとも一つに基づいてHVDCシステム100の絶縁モデルの要求耐電圧からHVDCシステム100の絶縁モデルの基準耐電圧を算定する。
【0109】
定格絶縁レベル算定部370はHVDCシステム100の絶縁モデルの基準耐電圧を満足する定格絶縁レベルを算定するS113。この際、定格絶縁レベルはHVDCシステム100の一つ以上の位置の電圧値及び距離値を含む。
【0110】
第3絶縁モデリング部380はHVDCシステム100の区分されたセクションにおけるインピーダンスの変化に基づいてHVDCシステム100の絶縁モデルを修正し、修正された絶縁モデルを生成するS115。この際、区分されたセクションは送電側交流パート110、送電側変電パート103、直流送電パート140、需要側変電パート105、需要側交流パート170、送電側変圧器パート120、送電側交流−直流コンバータパート130、需要側直流−交流コンバータパート150、需要側変圧器パート160のうち少なくとも一つを含む。
【0111】
絶縁検証部390はHVDCシステム100の修正された絶縁モデルが要求耐電圧を満足するのかを検証するS117。
【0112】
本発明の一実施例によると、上述した方法はプログラムが記録された媒体にプロセッサが読み込めるコードとして具現することができる。プロセッサが読み込める媒体の例としてはROM,RAM,CD−ROM,磁気テープ、フロッピディスク、光データ貯蔵装置などがあり、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)の形で具現されることも含む。
【0113】
前記のように記載された実施例は説明された構成と方法が限られて適用されるのではなく、実施例は多様な変更が行われるように各実施例の全部又は一部が選択的に組み合わせられて構成されてもよい。