特開2015-223019IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

電力変換回路の主回路に適用するコンデンサの配置配線構造に関し、コンデンサ部分から最高電位、最低電位及び中間電位の3つの出力線を備え、半導体スイッチ回路と接続する場合に配線インダクタンスを低減する配置配線構造技術

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】コンデンサを2K個直列接続し、正極、中間極、負極を出力する直列回路の配置配線構造において、単純に直列に配置する構成では、配線インダクタンスが大きくなり、また構造が長細くなるため、構造的に効率良い集約ができない。
【解決手段】最も高電位側のコンデンサと最も低電位側のコンデンサとを隣接配置し、高電位側のコンデンサの正端子を正極出力とし、最低電位側のコンデンサの負端子を負極出力とし、高電位側のK個のコンデンサを直列配置した第1のコンデンサ直列配置部と、低電位側のK個のコンデンサを直列配置した第2のコンデンサ直列配置部とを並列配置し、第1のコンデンサ直列配置部のK番目のコンデンサの負端子と第2のコンデンサ直列配置部のK番目のコンデンサの正端子との接続点を中間極とし、中間極は最も高電位側のコンデンサと最も低電位側のコンデンサとの間から出力する。
【選択図】図1

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

図4に示す3レベルインバータ回路において,U相アームUAのIGBT(TU1)がターンオフする際の動作図を図6に示す。
図6において,IGBT(TU1)がオン状態の場合(モード1),点線で示す電流I1、I2が流れている状態から,IGBT(TU1)がターンオフすると,ダイオードCDU1が導通し,電流経路I3、I4に転流される(モード2)。その際過渡的に,コンデンサとスイッチ素子接続線の配線インダクタンス及びコンデンサ同士間接続線の配線インダクタンスL1、L2、L3、L4、L5と,IGBTの電流変化率(di/dt)に応じて,各配線インダクタンスには図6中の+の向きに電圧が発生する。 その結果、IGBT(DU1)のコレクタ−エミッタ間には最大,式(1)で示される電圧が印加される。図7にIGBT(TU1)ターンオフ時のコレクタ電流(ic)とコレクタエミッタ間電圧(VCE)波形を示す。
VCE(peak)=Edp+(L1+L2+L3+L4+L5)×di/dt・・・(1) サージ電圧ΔV=(L1+L2+L3+L4+L5)×di/dt ・・・(2)
Edp :直流電源の正側直流電圧(コンデンサ電圧)
di/dt :IGBTターンオフ時のIGBTの電流変化率
L1、L2、L3、L4、L5: 各配線のインダクタンス値 一例として数100AクラスのIGBTの場合,そのdi/dtは最大で5000A/μs程度となるため,仮にL1+L2+L3+L4+L5=50nHとすると,(1)式によるサージ分((L1+L2+L3+L4+L5)×di/dt)=250Vとなる。
従って,各配線インダクタンスの存在によって,IGBTターンオフ時にIGBTに印加されるピーク電圧値は,直流電圧(Edp)に対して(2)式のサージ電圧(ΔV)分高くなる。
特にコンデンサの直列数が増えると,コンデンサ間の配線インダクタンス値は直列数と比例的に増加するため,サージ電圧も高くなる問題が発生し,その結果,耐圧の高いIGBTが必要となる。 また、図5(c)に示すようなコンデンサの配置と,M電位用配線7xとN電位用配線10xと,各配線とを並行平板の配線構造とすれば,電流の対抗化によってコンデンサ部分の配線インダクタンスが低減でき,の課題の低減は可能となるが,配線5の部分は3枚重ねとなるため,絶縁材を2層にする必要があるなど,配線構造が複雑化する。
また、コンデンサを一直線上に並べると,長手方向に極端に長くなる構造となるため,装置全体設計の観点からスペースファクタを有効に利用できなくなる。
従って、本発明の課題は、2K(Kは2以上の整数)個のコンデンサを直列接続し、かつ最高電位と最低電位と中間電位との3つの電位を出力とするコンデンサの配置及び配線構造において、配線インダクタンスを低減でき、配置上の制約を小さくできる配置と配線構造を提供し、低耐圧の半導体素子を使用可能とし、装置の小型化、低価格化を実現することである。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

上述の課題を解決するために、第1の発明においては、2K(Kは2以上の正の整数)個のコンデンサを直列接続し、かつ最高電位と最低電位と中間電位との3つの電位を出力とするコンデンサの配置及び配線構造において、最も高電位側のコンデンサと最も低電位側のコンデンサとを隣接して配置し、前記最も高電位側のコンデンサの正端子を最高電位電極出力とし、前記最も低電位側のコンデンサの負端子を最低電位電極出力とし、前・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明では、最も高電位側のコンデンサと最も低電位側のコンデンサとを隣接して配置し、前記高電位側のコンデンサの正端子を最高電位電極出力とし、前記最低電位側のコンデンサの負端子を最低電位電極出力とし、前記高電位側のコンデンサを基準にK個のコンデンサを電位の高いものから低いものへ順番に直列配置した第1のコンデンサ直列配置部と、前記低電位側のコンデンサを基準にK個のコンデンサを電位の低いものから高いものへ順番に直列配置した第2のコンデンサ直列配置部とを並列配置し、前記第1のコンデンサ直列配置部のK番目のコンデンサの負端子と前記第2のコンデンサ直列配置部のK番目のコンデンサの正端子との接続点を中間電位の電極とし、前記中間電位の電極は前記最も高電位側のコンデンサと前記最も低電位側のコンデンサとの間から出力している。
この結果、構造上の制約を小さくできる配置と配線構造で配線インダクタンスを軽減できる直列コンデンサの配置と配線構造を提供することができ、低耐圧の半導体素子が使用可能となり、装置の小型化、低価格化が可能となる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の第1の実施例を示す構造図である。

【図2】本発明の第2の実施例を示す構造図である。

【図3】本発明の第3の実施例を示す構造図である。

【図4】3レベルインバータの回路図例である。

【図5】従来のコンデンサ直列接続の配置接続図例である。

【図6】3レベルインバータにおける配線インダクタンスと動作モード例である。

【図7】IGBTターンオフ時の動作波形例である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1・・・直流電源回路 2・・・負荷 3・・・インバータ回路   4〜10、4a〜10a、7a〜7f・・・導体    11〜13、11a〜13a・・・絶縁材   Cp1〜Cp3、Cn1〜Cn3・・・コンデンサ   TU1〜TU4、TV1〜TV4、TW1〜TW4・・・IGBT   DU1〜DU4、DV1〜DV4、DW1〜DW4・・・ダイオード   CDU1、CDU2、CDV1、CDV2、CDW1、CDW2・・・ダイオード

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