【課題を解決するための手段】
【0006】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部にリンク機構を昇降自在に連結し、前記リンク機構の後部に作業装置を連結して、
前記リンク機構を昇降させる油圧シリンダを備え、前記油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えて、油圧ポンプの作動油を前記制御弁ユニットに給排するように構成し、
前記油圧ポンプの作動油を前記油圧シリンダに給排するスプールを前記制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、前記制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより前記スプールを操作自在に構成し、
前記制御弁ユニットの後面部と前記油圧シリンダとに亘って、作動油を給排する油圧シリンダ系油路を接続して、
前記制御弁ユニットの下面部と前記油圧ポンプとに亘って、作動油を給排する油圧ポンプ系油路を接続し、
前記油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を前記制御弁ユニットに備え、前記制御弁ユニットの上面部に前記締切弁の操作部を備えて、
機体フレームに連結された支持部材に、前記昇降レバーと、前記昇降レバーと前記スプールとを連係させて前記昇降レバーにより前記スプールを操作する連係部材と、前記昇降レバーを複数の所定位置に保持するデテント部材と、前記昇降レバーを案内する為のレバーガイドとを支持させ、
走行用の静油圧式無段変速装置を備えて、前記油圧ポンプ系油路からの戻りの作動油を前記静油圧式無段変速装置のチャージ回路に供給するように構成している。
【0007】
(作用及び発明の効果)
本発明の第1特徴によると、制御弁ユニットのスプールを制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより、制御弁ユニットのスプールを操作自在に構成しており、油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えている(制御弁ユニットの後側に油圧シリンダを備えている)。
この場合、制御弁ユニットの後面部が油圧シリンダに向くことになるので、制御弁ユニットの後面部と油圧シリンダとに亘って油圧シリンダ系油路を接続することにより、油圧シリンダ系油路を無理なく配置することができる。
【0008】
本発明の第1特徴によると、制御弁ユニットと油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続する場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの下面部と油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続することによって、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路等との干渉を避けながら、油圧ポンプ系油路を無理なく配置することができる。
【0009】
本発明の第1特徴によると、油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を制御弁ユニットに備える場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続され、制御弁ユニットの下面部に油圧ポンプ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの上面部に締切弁の操作部を備えることにより、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路、油圧ポンプ系油路等との干渉を避けながら、締切弁の操作部を無理なく配置することができる。
【0010】
本発明の第1特徴によると、機体フレームに連結された支持部材に昇降レバー、連係部材、デテント部材及びレバーガイドが支持されているので、昇降レバー、連係部材、デテント部材及びレバーガイドの互いの位置関係を精度の良いものに設定することができる。
【0011】
本発明の第1特徴によると、油圧ポンプ系油路からの戻りの作動油を静油圧式無段変速装置のチャージ回路に供給しているので、静油圧式無段変速装置においてチャージ専用の油圧ポンプ等を不要にすることができて、構造の簡素化を図ることができる。
【0012】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部にリンク機構を昇降自在に連結し、前記リンク機構の後部に作業装置を連結して、
前記リンク機構を昇降させる油圧シリンダを備え、前記油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えて、油圧ポンプの作動油を前記制御弁ユニットに給排するように構成し、
前記油圧ポンプの作動油を前記油圧シリンダに給排するスプールを前記制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、前記制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより前記スプールを操作自在に構成し、
前記制御弁ユニットの後面部と前記油圧シリンダとに亘って、作動油を給排する油圧シリンダ系油路を接続して、
前記制御弁ユニットの下面部と前記油圧ポンプとに亘って、作動油を給排する油圧ポンプ系油路を接続し、
前記油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を前記制御弁ユニットに備え、前記制御弁ユニットの上面部に前記締切弁の操作部を備えて、
機体フレームに連結された支持部材に、前記昇降レバーと、前記昇降レバーと前記スプールとを連係させて前記昇降レバーにより前記スプールを操作する連係部材と、前記昇降レバーを複数の所定位置に保持するデテント部材と、前記昇降レバーを案内する為のレバーガイドとを支持させている。
【0013】
(作用及び発明の効果)
本発明の第2特徴によると、制御弁ユニットのスプールを制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより、制御弁ユニットのスプールを操作自在に構成しており、油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えている(制御弁ユニットの後側に油圧シリンダを備えている)。
この場合、制御弁ユニットの後面部が油圧シリンダに向くことになるので、制御弁ユニットの後面部と油圧シリンダとに亘って油圧シリンダ系油路を接続することにより、油圧シリンダ系油路を無理なく配置することができる。
【0014】
本発明の第2特徴によると、制御弁ユニットと油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続する場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの下面部と油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続することによって、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路等との干渉を避けながら、油圧ポンプ系油路を無理なく配置することができる。
【0015】
本発明の第2特徴によると、油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を制御弁ユニットに備える場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続され、制御弁ユニットの下面部に油圧ポンプ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの上面部に締切弁の操作部を備えることにより、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路、油圧ポンプ系油路等との干渉を避けながら、締切弁の操作部を無理なく配置することができる。
【0016】
本発明の第2特徴によると、機体フレームに連結された支持部材に昇降レバー、連係部材、デテント部材及びレバーガイドが支持されているので、昇降レバー、連係部材、デテント部材及びレバーガイドの互いの位置関係を精度の良いものに設定することができる。
【0017】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部にリンク機構を昇降自在に連結し、前記リンク機構の後部に作業装置を連結して、
前記リンク機構を昇降させる油圧シリンダを備え、前記油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えて、油圧ポンプの作動油を前記制御弁ユニットに給排するように構成し、
前記油圧ポンプの作動油を前記油圧シリンダに給排するスプールを前記制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、前記制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより前記スプールを操作自在に構成し、
前記制御弁ユニットの後面部と前記油圧シリンダとに亘って、作動油を給排する油圧シリンダ系油路を接続して、
前記制御弁ユニットの下面部と前記油圧ポンプとに亘って、作動油を給排する油圧ポンプ系油路を接続し、
前記油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を前記制御弁ユニットに備え、前記制御弁ユニットの上面部に前記締切弁の操作部を備えている。
【0018】
(作用及び発明の効果)
本発明の第3特徴によると、制御弁ユニットのスプールを制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより、制御弁ユニットのスプールを操作自在に構成しており、油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えている(制御弁ユニットの後側に油圧シリンダを備えている)。
この場合、制御弁ユニットの後面部が油圧シリンダに向くことになるので、制御弁ユニットの後面部と油圧シリンダとに亘って油圧シリンダ系配管を接続することにより、油圧シリンダ系油路を無理なく配置することができる。
【0019】
本発明の第3特徴によると、制御弁ユニットと油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続する場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの下面部と油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続することによって、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系配管等との干渉を避けながら、油圧ポンプ系油路を無理なく配置することができる。
【0020】
本発明の第3特徴によると、油圧シリンダへの作動油の給排を遮断する締切弁を制御弁ユニットに備える場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続され、制御弁ユニットの下面部に油圧ポンプ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの上面部に締切弁の操作部を備えることにより、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路、油圧ポンプ系油路等との干渉を避けながら、締切弁の操作部を無理なく配置することができる。
【0021】
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部にリンク機構を昇降自在に連結し、前記リンク機構の後部に作業装置を連結して、
前記リンク機構を昇降させる油圧シリンダを備え、前記油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えて、油圧ポンプの作動油を前記制御弁ユニットに給排するように構成し、
前記油圧ポンプの作動油を前記油圧シリンダに給排するスプールを前記制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、前記制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより前記スプールを操作自在に構成し、
前記制御弁ユニットの後面部と前記油圧シリンダとに亘って、作動油を給排する油圧シリンダ系油路を接続して、
前記制御弁ユニットの下面部と前記油圧ポンプとに亘って、作動油を給排する油圧ポンプ系油路を接続している。
【0022】
(作用及び発明の効果)
本発明の第4特徴によると、制御弁ユニットのスプールを制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより、制御弁ユニットのスプールを操作自在に構成しており、油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えている(制御弁ユニットの後側に油圧シリンダを備えている)。
この場合、制御弁ユニットの後面部が油圧シリンダに向くことになるので、制御弁ユニットの後面部と油圧シリンダとに亘って油圧シリンダ系油路を接続することにより、油圧シリンダ系油路を無理なく配置することができる。
【0023】
本発明の第4特徴によると、制御弁ユニットと油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続する場合、制御弁ユニットの前面部にスプールが備えられ、制御弁ユニットの後面部に油圧シリンダ系油路が接続されている。
これにより、制御弁ユニットの下面部と油圧ポンプとに亘って油圧ポンプ系油路を接続することによって、制御弁ユニットのスプールや油圧シリンダ系油路等との干渉を避けながら、油圧ポンプ系油路を無理なく配置することができる。
【0024】
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部にリンク機構を昇降自在に連結し、前記リンク機構の後部に作業装置を連結して、
前記リンク機構を昇降させる油圧シリンダを備え、前記油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えて、油圧ポンプの作動油を前記制御弁ユニットに給排するように構成し、
前記油圧ポンプの作動油を前記油圧シリンダに給排するスプールを前記制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、前記制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより前記スプールを操作自在に構成し、
前記制御弁ユニットの後面部と前記油圧シリンダとに亘って、作動油を給排する油圧シリンダ系油路を接続している。
【0025】
(作用及び発明の効果)
本発明の第5特徴によると、制御弁ユニットのスプールを制御弁ユニットの前面部から前側に突出させて、制御弁ユニットの前側に位置する昇降レバーにより、制御弁ユニットのスプールを操作自在に構成しており、油圧シリンダよりも前側に位置する機体の部分に制御弁ユニットを備えている(制御弁ユニットの後側に油圧シリンダを備えている)。
この場合、制御弁ユニットの後面部が油圧シリンダに向くことになるので、制御弁ユニットの後面部と油圧シリンダとに亘って油圧シリンダ系油路を接続することにより、油圧シリンダ系油路を無理なく配置することができる。
【0026】
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第1〜第5特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
前記作業装置が、苗の植付用又は種籾の直播用の植播系作業装置である。
【0027】
(作用及び発明の効果)
前項[I]〜[V]に記載の本発明の第1〜第5特徴は、苗植付装置や直播装置のように、苗の植付用又は種籾の直播用の植播系作業装置を備えた植播系の水田作業機に好適なものである。