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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-223089(P2015-223089A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】植播系作業機
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20151117BHJP
【FI】
   A01C11/02 330L
   A01C11/02 350G
   A01C11/02 311G
   A01C11/02 311V
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-108158(P2014-108158)
(22)【出願日】2014年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】内山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】古木 大樹
(72)【発明者】
【氏名】池田 修平
(72)【発明者】
【氏名】谷口 大輔
【テーマコード(参考)】
2B062
2B064
【Fターム(参考)】
2B062AA03
2B062AA20
2B062AB01
2B062BA25
2B062BA28
2B064AA05
2B064BA30
2B064CA19
2B064CB01
2B064CB10
(57)【要約】
【課題】補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる植播系作業機を提供する。
【解決手段】機体フレーム16と、機体フレーム16に支持される予備苗フレーム40と、機体フレーム16の上側に位置するボンネット22と、ボンネット22に備えられる前照灯23と、前照灯23とは別の補助作業灯42と、予備苗フレーム40に支持されると共に、補助作業灯42を支持するステー53と、が備えられ、ステー53が、補助作業灯42の横外側を覆っている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、
前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、
前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、
前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、
前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置し、
前記補助作業灯が、前記複数段の予備苗台のうち最下段の予備苗台よりも下側に位置し、
前記補助作業灯に接続されるハーネスが備えられ、
前記ハーネスが、前記予備苗フレームの内部を通過するように配索されている植播系作業機。
【請求項2】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、
前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、
前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、
前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、
前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置し、
前記補助作業灯が、前記複数段の予備苗台のうち最下段の予備苗台よりも下側に位置している植播系作業機。
【請求項3】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、
前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、
前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、
前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、
前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置している植播系作業機。
【請求項4】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、
前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、
前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置している植播系作業機。
【請求項5】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、
前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームである植播系作業機。
【請求項6】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、
前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられている植播系作業機。
【請求項7】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される支持フレームと、
前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、
前記ボンネットに備えられる前照灯と、
前記前照灯とは別の補助作業灯と、
前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、
前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っている植播系作業機。
【請求項8】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される搭乗ステップと、が備えられ、
前記搭乗ステップに、
前記機体フレームの上側に位置する主ステップ部と、
前記主ステップ部の横外縁部側に位置する拡張ステップ部と、が備えられ、
前記拡張ステップ部が、第一所定方向に沿って延びる線状の複数の第一部分と、前記第一所定方向と交差する第二所定方向に沿って延びる線状の複数の第二部分と、により格子状に構成され、
前記各第二部分の上面の高さが、前記各第一部分の上面の高さよりも低く設定され、
前記各第一部分とは分離した状態で、前記第二部分の上面から上方に突出する凸部が、前記第一部分同士の間の箇所にそれぞれ備えられ、
前記各凸部が、平面視で円形状の形状とされている植播系作業機。
【請求項9】
機体フレームと、
前記機体フレームに支持される搭乗ステップと、が備えられ、
前記搭乗ステップに、
前記機体フレームの上側に位置する主ステップ部と、
前記主ステップ部の横外縁部側に位置する拡張ステップ部と、が備えられ、
前記拡張ステップ部が、第一所定方向に沿って延びる線状の複数の第一部分と、前記第一所定方向と交差する第二所定方向に沿って延びる線状の複数の第二部分と、により格子状に構成され、
前記各第二部分の上面の高さが、前記各第一部分の上面の高さよりも低く設定され、
前記各第一部分とは分離した状態で、前記第二部分の上面から上方に突出する凸部が、前記第一部分同士の間の箇所にそれぞれ備えられている植播系作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水田に苗を植える田植機や水田に種を播く直播機等の植播系作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
[背景技術1]
例えば、下記の特許文献1に、従来の植播系作業機(特許文献1では「乗用型田植機」)が記載されている。特許文献1に記載された植播系作業機には、機体フレーム(特許文献1では「機体フレーム[8]」)と、機体フレームに支持される支持フレームと、機体フレームの上側に位置するボンネット(特許文献1では「ボンネット[13]」)と、ボンネットに備えられる前照灯と、前照灯とは別の補助作業灯(特許文献1では「補助作業灯[71]」)と、が備えられている。
【0003】
補助作業灯を用いて光を照射することにより、植播系作業機の周辺の視認性を向上できる。
【0004】
[背景技術2]
例えば、下記の特許文献2に、従来の植播系作業機(特許文献2では「乗用型田植機」)が記載されている。特許文献2に記載された植播系作業機には、機体フレーム(特許文献2では「車体フレーム[20]」)と、機体フレームに支持される搭乗ステップ(特許文献2では「運転部ステップ[30]」)と、が備えられている。搭乗ステップには、機体フレームの上側に位置する主ステップ部(特許文献2では「メインステップ[31]」)と、主ステップ部の横外縁部側に位置する拡張ステップ部(特許文献2では「拡張ステップ[35]」)と、が備えられている。そして、拡張ステップ部は、第一所定方向に沿って延びる線状の複数の第一部分と、第一所定方向と交差する第二所定方向に沿って延びる線状の複数の第二部分と、により格子状に構成されている。
【0005】
このように、拡張ステップ部を格子状に構成することにより、拡張ステップ部の下方への視認性を確保できると共に、拡張ステップ部に雨水等が溜まらないようにできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−70658号公報(図1図2
【特許文献2】特開2013−208084号公報(図9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
[発明が解決しようとする課題1]
上記[背景技術1]に記載のような従来の技術では、補助作業灯の外周が剥き出しとなっており、機体外方から接近する障害物に補助作業灯が晒された状態となっていた。このため、補助作業灯の配置態様について、さらなる合理化を図る余地があった。
上記実情に鑑み、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる植播系作業機の提供が望まれていた。
【0008】
[発明が解決しようとする課題2]
上記[背景技術2]に記載のような従来の技術では、拡張ステップ部における各第二部分の上面の高さは、各第一部分の上面の高さよりも低く設定されており、拡張ステップ部に載る作業者の足裏部分は、専ら、第一所定方向に沿って延びる各第一部分の上面に接触するようになっていた。このため、拡張ステップ部における滑り止め効果には、方向により若干の差異が生じていた。
上記実情に鑑み、拡張ステップ部における滑り止め効果を均一化できる植播系作業機の提供が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項1に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置し、前記補助作業灯が、前記複数段の予備苗台のうち最下段の予備苗台よりも下側に位置し、前記補助作業灯に接続されるハーネスが備えられ、前記ハーネスが、前記予備苗フレームの内部を通過するように配索されているものである。
【0010】
請求項1に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0011】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0012】
さらに、予備苗フレームを、支持フレームとして利用し、補助作業灯の支持及び保護を行うステーを支持するようにしているので、既存の構造を有効活用して、補助作業灯の支持及び保護を好適に行うことができる。
【0013】
さらに、補助作業灯が前照灯と略同じ高さに位置しているので、前照灯による光の照射高さと、補助作業灯による光の照射高さとを揃えることができる。なお、ここで、補助作業灯が、前照灯の高さと略同じ高さに位置していることには、少なくとも補助作業灯の一部と前照灯の一部とが、同一水平面上に位置しておればよく、補助作業灯と前照灯とに高さに若干の差があることが含まれる。
【0014】
さらに、補助作業灯が、作業者が搭乗する搭乗ステップよりも横外側に位置しているので、補助作業灯が、搭乗ステップ上における作業者の動きを阻害しない。
【0015】
さらに、補助作業灯が、最下段の予備苗台よりも下側に位置しているので、補助作業灯を、予備苗台上で行われる苗の出し入れ作業を阻害しない。
【0016】
さらに、予備苗フレームの内部を通過するように、補助作業灯に接続されるハーネスが配索されているので、予備苗フレームによってハーネスを保護できると共に、外部へのハーネスの露出が抑制されることによる美観の向上を実現できる。
【0017】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項2に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置し、前記補助作業灯が、前記複数段の予備苗台のうち最下段の予備苗台よりも下側に位置しているものである。
【0018】
請求項2に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0019】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0020】
さらに、予備苗フレームを、支持フレームとして利用し、補助作業灯の支持及び保護を行うステーを支持するようにしているので、既存の構造を有効活用して、補助作業灯の支持及び保護を好適に行うことができる。
【0021】
さらに、補助作業灯が前照灯と略同じ高さに位置しているので、前照灯による光の照射高さと、補助作業灯による光の照射高さとを揃えることができる。なお、ここで、補助作業灯が、前照灯の高さと略同じ高さに位置していることには、少なくとも補助作業灯の一部と前照灯の一部とが、同一水平面上に位置しておればよく、補助作業灯と前照灯とに高さに若干の差があることが含まれる。
【0022】
さらに、補助作業灯が、作業者が搭乗する搭乗ステップよりも横外側に位置しているので、補助作業灯が、搭乗ステップ上における作業者の動きを阻害しない。
【0023】
さらに、補助作業灯が、最下段の予備苗台よりも下側に位置しているので、補助作業灯を、予備苗台上で行われる苗の出し入れ作業を阻害しない。
【0024】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項3に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置し、前記機体フレームに支持される搭乗ステップが備えられ、前記補助作業灯が、前記搭乗ステップよりも横外側に位置しているものである。
【0025】
請求項3に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0026】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0027】
さらに、予備苗フレームを、支持フレームとして利用し、補助作業灯の支持及び保護を行うステーを支持するようにしているので、既存の構造を有効活用して、補助作業灯の支持及び保護を好適に行うことができる。
【0028】
さらに、補助作業灯が前照灯と略同じ高さに位置しているので、前照灯による光の照射高さと、補助作業灯による光の照射高さとを揃えることができる。なお、ここで、補助作業灯が、前照灯の高さと略同じ高さに位置していることには、少なくとも補助作業灯の一部と前照灯の一部とが、同一水平面上に位置しておればよく、補助作業灯と前照灯とに高さに若干の差があることが含まれる。
【0029】
さらに、補助作業灯が、作業者が搭乗する搭乗ステップよりも横外側に位置しているので、補助作業灯が、搭乗ステップ上における作業者の動きを阻害しない。
【0030】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項4に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであり、前記補助作業灯が、前記前照灯の高さと略同じ高さに位置しているものである。
【0031】
請求項4に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0032】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0033】
さらに、予備苗フレームを、支持フレームとして利用し、補助作業灯の支持及び保護を行うステーを支持するようにしているので、既存の構造を有効活用して、補助作業灯の支持及び保護を好適に行うことができる。
【0034】
さらに、補助作業灯が前照灯と略同じ高さに位置しているので、前照灯による光の照射高さと、補助作業灯による光の照射高さとを揃えることができる。なお、ここで、補助作業灯が、前照灯の高さと略同じ高さに位置していることには、少なくとも補助作業灯の一部と前照灯の一部とが、同一水平面上に位置しておればよく、補助作業灯と前照灯とに高さに若干の差があることが含まれる。
【0035】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項5に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられ、前記支持フレームが、前記機体フレームよりも横外側箇所に複数段の予備苗台を支持する予備苗フレームであるものである。
【0036】
請求項5に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0037】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0038】
さらに、予備苗フレームを、支持フレームとして利用し、補助作業灯の支持及び保護を行うステーを支持するようにしているので、既存の構造を有効活用して、補助作業灯の支持及び保護を好適に行うことができる。
【0039】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項6に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っており、前記ステーに対して前記補助作業灯が向き変更可能となるように、前記補助作業灯と前記ステーとを連結する連結機構が備えられているものである。
【0040】
請求項6に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。つまり、ステーが、補助作業灯の支持機能と、補助作業灯のガード機能と、を兼ね備えている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0041】
さらに、連結機構を介してステーに連結される補助作業灯の向きを自在に変更可能なので、作業の状況に応じて、補助作業灯による照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0042】
上記[発明が解決しようとする課題1]を解決するべく、本発明のうち請求項7に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される支持フレームと、前記機体フレームの上側に位置するボンネットと、前記ボンネットに備えられる前照灯と、前記前照灯とは別の補助作業灯と、前記支持フレームに支持されると共に、前記補助作業灯を支持するステーと、が備えられ、前記ステーが、前記補助作業灯の横外側を覆っているものである。
【0043】
請求項7に係る発明によると、機体フレームの上側のボンネットに備えられる前照灯とは別の補助作業灯が備えられている。その補助作業灯は、機体フレームに支持される支持フレームに、ステーを介して支持されており、そのステーにより、補助作業灯の横外側が覆われている。つまり、ステーが、補助作業灯の支持機能と、補助作業灯のガード機能と、を兼ね備えている。これにより、外部から補助作業灯に対して障害物が接近したとしても、ステーによって、補助作業灯が保護され、補助作業灯の損傷を回避できる。このように、本発明によれば、補助作業灯に関する配置態様を合理的なものにできる。
【0044】
上記[発明が解決しようとする課題2]を解決するべく、本発明のうち請求項8に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される搭乗ステップと、が備えられ、前記搭乗ステップに、前記機体フレームの上側に位置する主ステップ部と、前記主ステップ部の横外縁部側に位置する拡張ステップ部と、が備えられ、前記拡張ステップ部が、第一所定方向に沿って延びる線状の複数の第一部分と、前記第一所定方向と交差する第二所定方向に沿って延びる線状の複数の第二部分と、により格子状に構成され、前記各第二部分の上面の高さが、前記各第一部分の上面の高さよりも低く設定され、前記各第一部分とは分離した状態で、前記第二部分の上面から上方に突出する凸部が、前記第一部分同士の間の箇所にそれぞれ備えられ、前記各凸部が、平面視で円形状の形状とされているものである。
【0045】
請求項8に係る発明によると、機体フレームに支持される搭乗ステップのうち、拡張ステップ部は、複数の第一部分と、複数の第二部分とによって、格子状に構成されている。そして、各第二部分の上面の高さは、各第一部分の上面の高さよりも低く設定されている。特に、各第二部分の上面には、上方に突出する複数の凸部が、それぞれ、備えられている。これらの凸部は、第一部分同士の間の箇所において、第二部分の上面から上方に突出されているので、拡張ステップ上において足裏部分を第一所定方向にスライドさせた際に、足裏部分に凸部が引っ掛かり易いものとなっている。しかも、これらの凸部は、第一部分とは分離した状態で、第二部分の上面から上方に突出されているので、拡張ステップ上において足裏部分を第二所定方向にスライドさせた際に、足裏部分に凸部が引っ掛かり易いものとなっている。すなわち、凸部によって、第一所定方向における滑り止め効果と第二所定方向における滑り止め効果を向上できる。このように、本発明によれば、拡張ステップ部における滑り止め効果を均一化できる。
【0046】
さらに、各凸部が、平面視で円形状の形状とされているので、拡張ステップの上面の面内におけるいずれの方向に足裏部分がスライドされても、凸部により足裏部分に対して同じ引っ掛かり力が作用するものとなる。よって、拡張ステップにおける方向による滑り止め効果の差異を、より小さくできる。
【0047】
上記[発明が解決しようとする課題2]を解決するべく、本発明のうち請求項9に係る植播系作業機は、機体フレームと、前記機体フレームに支持される搭乗ステップと、が備えられ、前記搭乗ステップに、前記機体フレームの上側に位置する主ステップ部と、前記主ステップ部の横外縁部側に位置する拡張ステップ部と、が備えられ、前記拡張ステップ部が、第一所定方向に沿って延びる線状の複数の第一部分と、前記第一所定方向と交差する第二所定方向に沿って延びる線状の複数の第二部分と、により格子状に構成され、前記各第二部分の上面の高さが、前記各第一部分の上面の高さよりも低く設定され、前記各第一部分とは分離した状態で、前記第二部分の上面から上方に突出する凸部が、前記第一部分同士の間の箇所にそれぞれ備えられているものである。
【0048】
請求項9に係る発明によると、機体フレームに支持される搭乗ステップのうち、拡張ステップ部は、複数の第一部分と、複数の第二部分とによって、格子状に構成されている。そして、各第二部分の上面の高さは、各第一部分の上面の高さよりも低く設定されている。特に、各第二部分の上面には、上方に突出する複数の凸部が、それぞれ、備えられている。これらの凸部は、第一部分同士の間の箇所において、第二部分の上面から上方に突出されているので、拡張ステップ上において足裏部分を第一所定方向にスライドさせた際に、足裏部分に凸部が引っ掛かり易いものとなっている。しかも、これらの凸部は、第一部分とは分離した状態で、第二部分の上面から上方に突出されているので、拡張ステップ上において足裏部分を第二所定方向にスライドさせた際に、足裏部分に凸部が引っ掛かり易いものとなっている。すなわち、凸部によって、第一所定方向における滑り止め効果と第二所定方向における滑り止め効果を向上できる。このように、本発明によれば、拡張ステップ部における滑り止め効果を均一化できる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】乗用型田植機の左側面図である。
図2】乗用型田植機の平面図である。
図3】乗用型田植機の左半部、及び、補助作業灯の周辺の正面図である。
図4】拡張ステップの平面図である。
図5】拡張ステップの一部の斜視図である。
図6図4におけるVI−VI断面図である。
図7】乗降ステップの周辺の斜視図である。
図8】別実施形態における補助作業灯の周辺の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、図面を用いながら、本発明の一例である実施形態について説明する。
図1図2に示されるように、乗用型田植機(水田作業機の一種である「植播系作業機」の一例)の走行機体は、走行装置としての前輪10及び後輪11による自走式に構成されている。乗用型田植機の走行機体には、苗植付装置12と、原動部13と、運転部14と、左右の予備苗載部15と、が備えられている。原動部13及び運転部14は、機体フレーム16上に位置している。
【0051】
苗植付装置12は、走行機体の後部側に位置している。苗植付装置12は、平行四連リンク構造のリンク機構17を介して、走行機体の機体フレーム16に連結されている。苗植付装置12は、リンク機構17を昇降駆動用の油圧シリンダ18により昇降操作することで、機体フレーム16に対して昇降自在とされている。
【0052】
苗植付装置12は、例えば、8条植え仕様に構成されている。この場合、苗植付装置12には、8条分の苗が載置される苗のせ台12aと、8つの植付機構12bと、5つの整地フロート12cと、が備えられている。苗植付装置12は、苗のせ台12aから取り出した苗を、各植付機構12bによって圃場に植え付けながら、走行機体の進行に伴って各整地フロート12cで圃場の整地を行うように構成されている。
【0053】
原動部13は、走行機体の前部側に位置している。原動部13には、機体フレーム16の前端部のマウントフレーム20に支持されるエンジン21が備えられている。エンジン21は、ボンネット22によって覆われている。ボンネット22は、機体フレーム16の上側に位置している。ボンネット22の前端部には、左右一対の前照灯23が、機体横方向に並べて備えられている。
【0054】
運転部14には、作業者が着座する運転座席25と、操舵操作用のステアリングハンドル26と、変速操作を行う操作レバー27と、作業者が搭乗可能な搭乗ステップ28と、が備えられている。エンジン21は、運転座席25の前方側に配置されている。
【0055】
図1図3に示されるように、搭乗ステップ28は、機体フレーム16上に支持されている。搭乗ステップ28には、主ステップ部30と、拡張ステップ部31と、リアステップ部32と、センターカバー部33と、が備えられている。主ステップ部30と、拡張ステップ部31と、リアステップ部32と、センターカバー部33とは、それぞれが別部材で構成されている。
【0056】
図3に示されるように、主ステップ部30は、機体フレーム16における機体左右中央側の前端部に位置するマウントフレーム20の上側に位置している。図2に示されるように、主ステップ部30は、ボンネット22の左右両外側、ボンネット22の後側、運転座席25の前側に亘る形状とされている。主ステップ部30は、ボンネット22の左右両脇を通って、機体前端部にまで至っている。主ステップ部30は、機体フレーム16に固定されている。
【0057】
図2に示されるように、拡張ステップ部31は、主ステップ部30の左右両横外側に、それぞれ配置されている。各拡張ステップ部31は、機体フレーム16における左右の拡張フレーム35に対して、それぞれ、ボルト等により着脱自在となっている。各拡張ステップ部31は、主ステップ部30の機体横外縁部側に隣接した状態で位置している。各拡張ステップ部31の横内縁部は、主ステップ部30の横外縁部の形状に沿った形状とされている。各拡張ステップ部31の機体横外縁部の前部は、後方から前方に向かうにつれて、機体内側に位置する形状とされている。図1図3図7に示されるように、各拡張ステップ部31の下方横外側には、それぞれ、乗降ステップ39が備えられている。
【0058】
図3に示されるように、主ステップ部30の上面と、拡張ステップ部31の上面とは、略同じ高さに位置し、略面一となっている。
【0059】
図2図3に示されるように、リアステップ部32は、主ステップ部30及び拡張ステップ部31の後側に配置されている。リアステップ部32は、運転座席25の左右両横外側に位置している。リアステップ部32の上面は、主ステップ部30の上面及び拡張ステップ部31の上面よりも高い箇所に位置している。リアステップ部32の両横外側方には、機体フレーム16に支持される手摺り36が、それぞれ備えられている。左右の手摺り36は、横方向を向く架設部材37によって互いに連結されている。
【0060】
図2に示されるように、センターカバー部33は、主ステップ部30の後方に位置している。センターカバー部33は、主ステップ部30とリアステップ部32とにより囲まれた領域に位置している。センターカバー部33は、運転座席25の支持台部分の上側及び支持台部分の横側を覆っている。
【0061】
図2図3から理解されるように、このように構成された搭乗ステップ28は、機体横外側から乗降ステップ39を用いて、拡張ステップ部31、または、主ステップ部30に対する横方向の乗り降りが可能になっていると共に、機体前端側から主ステップ部30に対する前後方向の乗り降りが可能となっている。
【0062】
図2図3に示されるように、左右の予備苗載部15は、それぞれ、走行機体の前部に配置されている。図1図3に示されるように、予備苗載部15は、それぞれ、ボンネット22の左右両横外側に位置している。各予備苗載部15には、機体フレーム16に支持される予備苗フレーム40(「支持フレーム」の一例)と、複数の予備苗台41と、前照灯23とは別の補助作業灯42と、予備苗フレーム40に支持されると共に、補助作業灯42を支持するステー53と、が備えられている。つまり、補助作業灯42及びステー53は、左右一対で備えられている。また、各予備苗台41は、それぞれ、各拡張ステップ部31の上方に位置している。
【0063】
図1図3に示されるように、予備苗フレーム40は、機体フレーム16に支持されている。予備苗フレーム40には、パイプ状の前支柱45と、前支柱45の後方に位置するパイプ状の後支柱46と、が備えられている。
【0064】
図3に示されるように、前支柱45は、機体フレーム16においてマウントフレーム20から横外側に延出される横延出部材47の機体横外端部に、前ブラケット48を介して、ボルトの連結により、着脱自在に取り付けられている。横延出部材47は、マウントフレーム20から横外側に真っ直ぐに延出されてから、上向きに屈曲されたのち、機体横内側から機体横外側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜する形状とされている。前支柱45は、機体横内側から機体横外側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜して延出されてから、上向きに屈曲されたのち、上方に向けて延出され、上端部付近において後方に屈曲され、後端部が後支柱46に連結されている。
【0065】
図1に示されるように、後支柱46は、前支柱45の後方箇所に配置されている。後支柱46は、機体フレーム16における拡張フレーム35の機体横外縁部に固定されている。図1図3に示されるように、後支柱46の下端部は、拡張フレーム35に連結される後ブラケット59によって覆われている。後支柱46は、上方に縦向きに延出されてから、機体横内向きに屈曲されたのち、上方に向かうにつれて機体横外側から機体横内側に位置するように延出され、上向きに屈曲されたのち、上方に縦向きに延出される。図2に示されるように、左右の後支柱46の上端部は、横フレーム50によって、互いに連結されている。
【0066】
図1に示されるように、各予備苗載部15において、前支柱45と後支柱46の上下中央部付近は、前後方向に延びる連結部材49によって連結されている。図1図3に示されるように、各予備苗載部15において、前支柱45と後支柱46とには、複数の台フレーム51が連結して備えられている。図3に示されるように、各台フレーム51は、前支柱45及び後支柱46から機体横外向きに延出されるように配置されている。各台フレーム51は、上下方向に等間隔を空けて配置されている。各台フレーム51には、それぞれ、予備苗台41が載置される。このように、予備苗フレーム40は、機体フレーム16よりも横外側箇所に複数段の予備苗台41を支持している。予備苗台41には、苗のせ台12aに対する補給用の苗が載置される。例えば、図1に示されるように、台フレーム51は、4つ備えられ、台フレーム51の数に対応して、予備苗台41は、4段備えられている。
【0067】
〔ステー及び補助作業灯〕
図1図3に示されるように、予備苗フレーム40の前支柱45には、正面視で機体横内側に開口されたU字状の形状とされたステー53が、溶接等により固定して備えられている。ステー53は、平板を屈曲して形成されている。ステー53は、予備苗フレーム40の前支柱45の機体横外側に位置するものとされている。ステー53は、前面及び後面が開放されている。ステー53には、横向きの下部55と、縦向きの縦部57と、横向きの上部58と、が備えられている。下部55の機体横内端部は、前支柱45の屈曲部56に連結され、下部55の機体横外端部は、縦部57の下端部に連続している。下部55は、機体横内側から機体横外側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。縦部57の上端部は、上部58の機体横外端部に連続している。上部58の機体横内端部は、前支柱45において下部55が連結される箇所よりも上方の箇所に連結されている。
【0068】
左右のステー53に、それぞれ、補助作業灯42が支持されている。つまり、各補助作業灯42は、前照灯23よりも機体横外側に配置されている。各補助作業灯42は、前支柱45よりも機体横外側に配置されている。補助作業灯42の機体横内側に、前支柱45が位置しているので、前支柱45によって、補助作業灯42に対して機体横内側から接近する障害物から補助作業灯42を保護できる。
【0069】
図2に示されるように、補助作業灯42は、平面視で、主ステップ部30及び拡張ステップ部31よりも機体横外側に配置されている。つまり、補助作業灯42は、主ステップ部30上、または、拡張ステップ部31上を移動する作業者の動線から外れた箇所に位置している。このため、主ステップ部30に対する機体前端からの乗降動作、及び、主ステップ部30上、または、拡張ステップ部31上における予備苗台41に対する苗の補給作業等が行い易くなっている。
【0070】
図1図3に示されるように、補助作業灯42は、ステー53に支持されている。図3に示されるように、補助作業灯42は、ステー53で囲まれる領域内に位置している。ステー53は、補助作業灯42の上側、下側、及び、横外側を覆っている。つまり、ステー53は、補助作業灯42を保護する保護部材として機能するように構成されている。左右の補助作業灯42は、左右の前照灯23の高さと略同じ高さに位置している。補助作業灯42は、搭乗ステップ28の主ステップ部30よりも機体横外側に位置している。補助作業灯42は、複数段の予備苗台41のうち最下段の予備苗台41よりも下側に位置している。補助作業灯42は、ステー53の縦部57との間に横方向の間隔が空けられ、前支柱45との間に横方向の間隔が空けられている。
【0071】
図3に示されるように、ステー53に対して補助作業灯42が向き変更可能となるように、補助作業灯42とステー53とを連結する連結機構A1が備えられている。連結機構A1は、補助作業灯42が、縦軸心X周りで回動自在となるように、ステー53と補助作業灯42とを連結している。連結機構A1には、丸孔部60と、上ピン部材61と、下ブラケット62と、上ブラケット63と、下ピン部材64と、が備えられている。丸孔部60は、ステー53の上部58の左右中央部に開口されている。上ピン部材61は、縦向きとされ、補助作業灯42の上端の中央部に連結されている。下ブラケット62は、下向き開放のU字状の形状とされ、ステー53の下部55の上面に溶接等により固定されている。上ブラケット63は、上向き開放のU字状の形状とされ、補助作業灯42の下端に溶接等により固定されている。下ピン部材64は、縦向きとされ、下ブラケット62に対して上ブラケット63とを回動自在に連結している。下ブラケット62の上面に、上ブラケット63の下面が支持されている。上ピン部材61の軸心と、下ピン部材64の軸心は、縦軸心Xに一致している。
【0072】
図1図3から理解されるように、このように取り付けられた左右の補助作業灯42は、ステー53に対して、縦軸心X周りで回動することにより、光の照射方向を縦軸心X周りに自在に変更可能となっている。
【0073】
図3に示されるように、補助作業灯42には、補助作業灯42に電力や信号等を伝達するハーネス65が接続されて備えられている。前支柱45におけるステー53の下部55が接続される箇所と上部58が接続される箇所との間において、補助作業灯42側の箇所には、貫通孔45Aが開口されている。ハーネス65は、貫通孔45Aを通じて予備苗フレーム40の前支柱45の内部を通過するように配索されている。
【0074】
〔拡張ステップ部の具体構造〕
図1図6に示される拡張ステップ部31は、合成樹脂材で構成されている。図4に示されるように、拡張ステップ部31は、第一所定方向D1に沿って延びる線状の複数の第一部分70と、第一所定方向D1と交差する第二所定方向D2に沿って延びる線状の複数の第二部分71と、により格子状に構成されている。
【0075】
図6に示されるように、各第二部分71の上面71aの高さは、各第一部分70の上面70aの高さよりも低く設定されている。図4図6に示されるように、隣接する第一部分70同士の間の箇所には、各第一部分70とは分離した状態で、第二部分71の上面71aから上方に突出する凸部73が、第一部分70同士の間の箇所にそれぞれ備えられている。図4に示されるように、各凸部73は、平面視で真円形状の形状とされている。
【0076】
図6に示されるように、各凸部73は、第一部分70の上面70aよりも上方に突出している。つまり、凸部73の上面73aは、第一部分70の上面70aよりも高くなっている。このように、拡張ステップ部31に、多数の凸部73が備えられているので、作業者の足裏部分をスライドさせた際に、足裏部分が多数の凸部73に引っ掛かり、高い滑り止め効果が発揮され、方向による滑り止め効果の差異を解消できる。
〔乗降ステップの具体構造〕
【0077】
図1図4図7に示されるように、乗降ステップ39は、機体フレーム16の拡張フレーム35に固定された支持ブラケット74に対して、機体前後方向向きに複数のボルト等の締結具75の締結によって取り付けられている。つまり、乗降ステップ39は、機体フレーム16に対して着脱自在とされている。これにより、機体フレーム16に乗降ステップ39を溶接等により固定する場合と比べて、乗降ステップ39の交換、修理を容易に行うことができる。
【0078】
[別実施形態]
以下に本発明の別実施形態について説明する。以下の各別実施形態において説明している箇所以外は、上記実施形態と同様である。また、上記実施形態及び以下の各別実施形態は、矛盾が生じない限り、適宜組み合わせることができる。
【0079】
(1)上記実施形態では、予備苗フレーム40の前支柱45の内部に、補助作業灯42のハーネス65が配索されているものが一例に示されているが、これに限られない。予備苗フレーム40の周囲に沿って、補助作業灯42のハーネス65が配索されていてもよい。
【0080】
(2)上記実施形態では、補助作業灯42の上側、下側、横外側に位置するステー53が一例に示されているが、これに限られない。補助作業灯42の後側を覆う他のステーであってもよい。
【0081】
(3)上記実施形態では、補助作業灯42が、前照灯23と略同じ高さに位置しているものが一例に示されているが、これに限られない。前照灯23よりも高い箇所に位置している補助作業灯や、前照灯23よりも低い箇所に位置している補助作業灯であってもよい。
【0082】
(4)上記実施形態では、ステー53に対して補助作業灯42が向き変更可能となるように支持されているものが一例に示されているが、これに限られない。ステー53に固定された他の補助作業灯であってもよい。
【0083】
(5)上記実施形態では、連結機構A1によって、縦軸心X周りで揺動可能な補助作業灯42が一例に示されているが、これに限られない。例えば、図8に示されるような他の連結機構A2によって、ステー53に連結支持される他の補助作業灯100であってもよい。他の補助作業灯100は、補助作業灯42と同様に、ステー53によって、上側、下側、機体横外側を保護され、前支柱45によって、機体横内側を保護されるようになっている。他の連結機構A2には、丸孔部101と、取付ブラケット102と、ボルト・ナット等により構成された回動支持部材103と、左右の横ピン部材104と、が備えられている。丸孔部101は、ステー53の上部58の左右中央部に開口されている。取付ブラケット102は、下方に開放された逆U字状の形状とされている。取付ブラケット102の左右中央部は、回動支持部材103により、ステー53の丸孔部101に着脱可能に取り付けられている。回動支持部材103の回動軸心は、縦軸心Xに一致している。取付ブラケット102は、ステー53に対して、縦軸心X周りで回動自在に支持されている。左右の横ピン部材104は、他の補助作業灯100の左右両横側部に、それぞれ、横向きに突出するように固定して備えられている。左右の横ピン部材104の軸心は、横軸心Yに一致している。左右の横ピン部材104は、それぞれ、取付ブラケット102の左右の下端部に、横軸心Y周りに回動自在に支持されている。つまり、他の補助作業灯100は、ステー53に対して、縦軸心X周りで回動可能で、且つ、横軸心Y周りで回動可能となっている。これにより、他の補助作業灯100は、横方向、及び、縦方向について、照射光の光軸の調整を自在に行うことができる。
【0084】
(6)上記実施形態では、「支持フレーム」の一例として、予備苗フレーム40が示されているが、これに限られない。例えば、苗のせ台12aのフレーム等の他のフレームを「支持フレーム」として利用してもよい。
【0085】
(7)上記実施形態では、拡張ステップ部31において第二部分71の上面から上方に突出する凸部73は、平面視で真円形状の形状とされているが、これに限られない。平面視で楕円形状、多角形状の他の凸部であってもよい。
【0086】
(8)上記実施形態では、予備苗台41が4段備えられているものが一例に示されているが、これに限られない。例えば、予備苗台41が、1段〜3段、または、5段以上備えられていてもよい。
【0087】
(9)上記実施形態では、エンジン21が、運転座席25の前方側に配置されているものが一例に示されているが、これに限られない。運転座席25の下方側にエンジンが配置されていてもよい。
【0088】
(10)上記実施形態では、左右の表現が用いられているが、上記実施形態とは左右が逆になっている構造であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、上記乗用型田植機の他、乗用型直播機、歩行型田植機、歩行型直播機等の他の植播系作業機にも利用できる。
【符号の説明】
【0090】
16 :機体フレーム
22 :ボンネット
23 :前照灯
28 :搭乗ステップ
30 :主ステップ部
31 :拡張ステップ部
40 :予備苗フレーム(支持フレーム)
41 :予備苗台
42、100 :補助作業灯
53 :ステー
65 :ハーネス
70 :第一部分
70a :第一部分の上面
71 :第二部分
71a :第二部分の上面
73 :凸部
A1、A2 :連結機構
D1 :第一所定方向
D2 :第二所定方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8