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特開2015-223877車載表示制御装置および車載表示制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-223877(P2015-223877A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】車載表示制御装置および車載表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20151117BHJP
   G01D 7/00 20060101ALI20151117BHJP
【FI】
   B60K35/00 Z
   G01D7/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-108258(P2014-108258)
(22)【出願日】2014年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 武史
【テーマコード(参考)】
2F041
3D344
【Fターム(参考)】
2F041EA01
2F041EA02
2F041EA08
3D344AA21
3D344AA26
3D344AA30
3D344AB01
3D344AD01
3D344AD13
(57)【要約】
【課題】メータ情報の視認性を損なうことなく、その他の情報を分かりやすく表示できる「車載表示制御装置および車載表示制御方法」を提供する。
【解決手段】メータ画像を表示する第1の表示エリア21a,21bとナビゲーション画像を表示する第2の表示エリア22とが重なる重複表示エリア23a,23bの中で、メータ画像の指針が表示されない不使用領域25a,25bを特定する不使用領域特定部4と、当該特定した不使用領域25a,25bに対し、ナビゲーション画像の一部(不使用領域25a,25bに該当する部分の画像)を表示させる表示制御部3とを備え、メータ画像の指針が表示されていない不使用領域25a,25bに対して、拡縮されていないナビゲーション画像の一部をメータ画像に代えて表示することにより、ナビゲーション画像の情報量を増やして分かりやすく表示できるようにする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メータ情報およびその他の情報を車両のインパネディスプレイに表示させるための車載表示制御装置であって、
上記メータ情報を表示する第1の表示エリアと上記その他の情報を表示する第2の表示エリアとが重なる重複表示エリアの中で、上記メータ情報の一構成要素である指示情報が表示されない不使用領域を特定する不使用領域特定部と、
上記不使用領域特定部により特定された不使用領域に対し、上記第2の表示エリアの全体に割り当てられた上記その他の情報のうち、上記重複表示エリアの中の上記不使用領域に割り当てられている部分の情報を表示させるように制御する表示制御部とを備えたことを特徴とする車載表示制御装置。
【請求項2】
上記表示制御部は、上記重複表示エリアの中で上記不使用領域特定部により特定された不使用領域以外の領域に対し、上記第1の表示エリアの全体に割り当てられた上記メータ情報のうち、上記重複表示エリアの中の上記不使用領域以外の領域に割り当てられている部分の情報を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項3】
上記メータ情報は、車両情報に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式メータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、上記指針の表示位置よりも左側または右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項4】
上記不使用領域特定部は、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの左側に存在する場合には、上記指針の表示位置よりも左側の領域を上記不使用領域として特定する一方、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの右側に存在する場合には、上記指針の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項3に記載の車載表示制御装置。
【請求項5】
上記不使用領域特定部は、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの左側に存在する場合で、かつ、上記指針が上記第1の表示エリアの右半分の何れかの方向を指している場合には、上記指針の根本の表示位置よりも左側の領域を上記不使用領域として特定する一方、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの右側に存在する場合で、かつ、上記指針が上記第1の表示エリアの左半分の何れかの方向を指している場合には、上記指針の根本の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項3に記載の車載表示制御装置。
【請求項6】
上記不使用領域特定部は、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの左側に存在する場合で、かつ、上記指針が上記第1の表示エリアの左半分の何れかの方向を指している場合には、上記指針の先端の表示位置よりも左側の領域を上記不使用領域として特定する一方、上記その他の情報の専用表示エリアが上記重複表示エリアの右側に存在する場合で、かつ、上記指針が上記第1の表示エリアの右半分の何れかの方向を指している場合には、上記指針の先端の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項3に記載の車載表示制御装置。
【請求項7】
上記メータ情報は、車両情報に応じて伸縮して指示位置を変える上記指示情報としてのインジケータと、当該インジケータの指示対象となる指標とにより構成されるインジケータ式メータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、上記インジケータが左右に伸縮するものである場合には、上記インジケータの表示位置よりも左側または右側の領域を上記不使用領域として特定する一方、上記インジケータが上下に伸縮するものである場合には、上記インジケータの表示位置よりも上側または下側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項8】
上記メータ情報は、車速に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式スピードメータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、車両において検出された走行速度に応じて決まる上記指針の表示位置よりも左側または右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項9】
上記メータ情報は、車速に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式スピードメータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、制限速度が所定の速度以下の道路を走行中である場合に、当該所定の速度を表す上記指針の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項10】
上記メータ情報は、車速に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式スピードメータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、車両が一般道を走行中である場合に、所定の速度を表す上記指針の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項11】
上記メータ情報は、車速に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式スピードメータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、車両が高速道を走行中である場合に、所定の速度を表す上記指針の表示位置よりも左側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項12】
上記メータ情報は、車速に応じて回動して指示位置を変える上記指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式スピードメータ画像であり、
上記不使用領域特定部は、車両が渋滞中の道路を走行中である場合に、所定の速度を表す上記指針の表示位置よりも右側の領域を上記不使用領域として特定することを特徴とする請求項1に記載の車載表示制御装置。
【請求項13】
メータ情報およびその他の情報を車両のインパネディスプレイに表示させるための車載表示制御方法であって、
車載表示制御装置の不使用領域判定部が、上記メータ情報を表示する第1の表示エリアと上記その他の情報を表示する第2の表示エリアとが重なる重複表示エリアの中で、上記メータ情報の一構成要素である指示情報が表示されない不使用領域を特定する第1のステップと、
上記車載表示制御装置の表示制御部が、上記不使用領域特定部により特定された不使用領域に対し、上記第2の表示エリアの全体に割り当てられた上記その他の情報のうち、上記重複表示エリアの中の上記不使用領域に割り当てられている部分の情報を表示させるように制御する第2のステップとを有することを特徴とする車載表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載表示制御装置および車載表示制御方法に関し、特に、車両のインストルメントパネルに設けられた車載ディスプレイに対する情報の表示を制御する装置および方法に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ダッシュボードに組み付けられたインストルメントパネル(以下、インパネという)を液晶表示装置により構成した車両が存在する。インパネに設けられた車載ディスプレイ(以下、インパネディスプレイという)には、走行速度、エンジン回転速度、燃料の残量といった車両の走行に必要なメータ情報が表示される。また、ナビゲーション装置やオーディオ装置に関する情報がインパネディスプレイに表示されるようになされた車両も存在する。
【0003】
一般に、メータ情報は、運転者にとって必須の情報である。そこで、メータ情報の視認性を低下させることなく、メータ情報が表現する指針とは異なる車両情報(警報表示画像など)を効果的に運転者に伝えることができるように、指針の指示位置に応じて警報表示画像の表示位置を変化させるようにした車両用表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、運転者にとって必須のメータ情報は、運転者が見やすいように、インパネディスプレイの中で大きく表示されるのが普通である。そのため、メータ情報以外の情報(以下、「その他の情報」という)を表示させるための領域が狭くなり、その他の情報の視認性が悪くなってしまうという問題があった。このような問題に対し、本出願人は、車両の走行状況に基づいて、スピードメータの不使用速度領域を判定し、当該判定した不使用速度領域までその他の情報を拡大して表示させるようにした技術について特許出願をした(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−228973号公報
【特許文献2】特願2012−237969号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、警報表示画像の表示位置がスピードメータの指針の位置に応じて随時変わるため、表示位置が殆ど定まらない。特許文献1に記載された警報表示画像のように、指針を避けて表示される情報の内容が常に固定で変化しないものであれば、そこに何が表示されているのかを比較的容易に認識することができるため、表示位置が頻繁に変わっても大きな問題はない。しかし、例えばナビゲーショ画像のように、表示内容が刻々と変化するような画像の場合は、表示位置が頻繁に変化すると、内容を把握しにくくなるという問題が生じる。
【0007】
一方、特許文献2に記載の技術では、スピードメータ以外のその他の情報が、指針の位置に応じて拡大されたり縮小されたりする。指針を避けて表示されるその他の情報がナビゲーション画像の場合、それが指針の位置に応じて拡縮されると、地図上から距離感をつかみにくくなったり、自車位置を把握しにくくなったりするという問題が生じる。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、メータ情報の視認性を損なうことなく、内容が刻々変化するその他の情報を分かりやすく表示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、本発明では、メータ情報を表示する第1の表示エリアとその他の情報を表示する第2の表示エリアとが重なる重複表示エリアの中で、メータ情報の一構成要素である指示情報が表示されていない不使用領域を特定し、当該特定した不使用領域に対し、第2の表示エリアの全体に割り当てられたその他の情報のうち、重複表示エリアの中の不使用領域に割り当てられている部分の情報を表示させるようにしている。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した本発明によれば、メータ情報の一構成要素である指示情報が表示されていない不使用領域に対して、メータ情報に代えてその他の情報が表示されるため、当該その他の情報に関して表示される情報量が増える。このとき不使用領域に表示されるその他の情報は、元々その他の情報を表示するために重複表示エリアの不使用領域に割り当てられていた情報の一部であるから、表示位置はあらかじめ決められた位置であり、情報が拡大されて表示されるものでもない。すなわち、あらかじめ決められた位置に、通常のサイズで、その他の情報が情報量を増やして表示されることになる。一方、メータ情報に関しては、不使用領域以外の領域に指示情報が通常通り表示される。これにより、メータ情報の視認性を損なうことなく、その他の情報を分かりやすく表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態による車載表示制御装置の機能構成例を示すブロック図である。
図2】本実施形態におけるインパネディスプレイの表示例を示す図である。
図3】本実施形態による不使用領域を説明するための図である。
図4】専用表示エリアおよび右側の不使用領域に表示されるナビゲーション画像の一例を示す図である。
図5】本実施形態による車載表示制御装置の動作例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態による車載表示制御装置の他の機能構成例を示すブロック図である。
図7】本実施形態による車載表示制御装置の他の機能構成例を示すブロック図である。
図8】本実施形態による車載表示制御装置の他の機能構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による車載表示制御装置10の機能構成例を示すブロック図である。本実施形態の車載表示制御装置10は、走行速度、エンジン回転速度、燃料の残量といった車両の走行に必要なメータ情報と、ナビゲーション装置やオーディオ装置などに関するその他の情報とを車両のインパネディスプレイ20に表示させるためのものである。
【0013】
図2は、インパネディスプレイ20の表示例を示す図である。本実施形態では、メータ情報の一例として、車両情報に応じて回動して指示位置を変える指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成される指針式メータ画像をインパネディスプレイ20に表示するものとする。指針式メータ画像は、インパネディスプレイ20に設けた第1の表示エリア21a,21bに表示する。
【0014】
図2の例では、指針式メータ画像として、車速に応じて回動して指示位置を変える指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成されるスピードメータの画像を右側の第1の表示エリア21aに表示する。また、エンジン回転速度に応じて回動して指示位置を変える指示情報としての指針と、当該指針の指示対象となる指標とにより構成されるタコメータの画像を左側の第1の表示エリア21bに表示する。
【0015】
また、本実施形態では、その他の情報の一例として、ナビゲーション画像をインパネディスプレイ20に表示するものとする。ナビゲーション画像は、インパネディスプレイ20に設けた第2の表示エリア22に表示する。第2の表示エリア22は、左右の第1の表示エリア21a,21bの間に設けられ、当該左右の第1の表示エリア21a,21bと一部が重なる重複表示エリア23a,23b(斜線部)を有している。
【0016】
重複表示エリア23a,23bには、走行速度やエンジン回転速度などの車両情報に応じて、指針式メータ画像またはナビゲーション画像の何れかが表示される。一方、第2の表示エリア22のうち、重複表示エリア23a,23b以外の領域(斜線部以外の中央の領域)は、ナビゲーション画像が常に表示される専用表示エリア24となっている。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の車載表示制御装置10は、その機能構成として、車両情報入力部1、ナビゲーション情報入力部2、表示制御部3および不使用領域特定部4を備えて構成されている。また、本実施形態の車載表示制御装置10には、インパネディスプレイ20、車速センサ30、回転速度センサ40およびナビゲーション装置50が接続されている。
【0018】
なお、車両情報入力部1、ナビゲーション情報入力部2、表示制御部3および不使用領域特定部4の各機能ブロックは、ハードウェア構成、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても実現することが可能である。例えばソフトウェアによって実現する場合、上記各機能ブロック1〜4は、実際にはコンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスク、半導体メモリ等の記録媒体に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。
【0019】
車両情報入力部1は、車速センサ30から走行速度情報を入力して表示制御部3および不使用領域特定部4に供給する。また、車両情報入力部1は、回転速度センサ40からエンジン回転速度情報を入力して表示制御部3および不使用領域特定部4に供給する。ナビゲーション情報入力部2は、ナビゲーション装置50からナビゲーション画像を入力して表示制御部3に供給する。
【0020】
表示制御部3は、車両情報入力部1より入力した走行速度情報に基づいてスピードメータ画像を生成し、インパネディスプレイ20に表示させる。スピードメータ画像は、物理的なスピードメータを模した画像情報である。本実施形態では、円形のスピードメータで、その円周に沿って複数の速度を示す数字と目盛とを指標として描画するとともに、車両情報入力部1より入力した走行速度情報に応じた位置に指針を描画して成るスピードメータの画像をインパネディスプレイ20の右側の第1の表示エリア21aに表示させる。
【0021】
また、表示制御部3は、車両情報入力部1より入力したエンジン回転速度情報に基づいてタコメータ画像を生成し、インパネディスプレイ20に表示させる。タコメータ画像は、物理的なタコメータを模した画像情報である。本実施形態では、円形のタコメータで、その円周に沿って複数のエンジン回転速度を示す数字と目盛とを指標として描画するとともに、車両情報入力部1より入力したエンジン回転速度情報に応じた位置に指針を描画して成るタコメータの画像をインパネディスプレイ20の左側の第1の表示エリア21bに表示させる。
【0022】
また、表示制御部3は、ナビゲーション情報入力部2より入力したナビゲーション画像を、メータ情報以外のその他の情報としてインパネディスプレイ20の第2の表示エリア22に表示させる。
【0023】
なお、表示制御部3は、右側の第1の表示エリア21aと第2の表示エリア22とが重なる右側の重複表示エリア23aには、車両情報入力部1より入力される走行速度情報に応じて、スピードメータ画像またはナビゲーション画像の何れかを表示させる。また、表示制御部3は、左側の第1の表示エリア21bと第2の表示エリア22とが重なる左側の重複表示エリア23bには、車両情報入力部1より入力されるエンジン回転速度情報に応じて、タコメータ画像またはナビゲーション画像の何れかを表示させる。
【0024】
ここで、表示制御部3は、メータ画像とナビゲーション画像とを1つのレイヤ上で合成して表示するようにしてもよいし、メータ画像とナビゲーション画像とを2つのレイヤに分けて重ねて表示するようにしてもよい。後者の場合、例えば、ナビゲーション画像を下側レイヤに表示させ、メータ画像を上側レイヤに表示させる。この場合、上側レイヤでメータ画像が表示されていない部分は透明にして、下側レイヤのナビゲーション画像が上側レイヤを透けて見えるようにする。また、1つのディスプレイでレイヤを2つに分けるのではなく、2層構造のディスプレイデバイスを用いることも可能である。
【0025】
不使用領域特定部4は、重複表示エリア23a,23bの中で、スピードメータおよびタコメータの指針が表示されない不使用領域を特定する。本実施形態では、不使用領域特定部4は、指針の表示位置よりも左側または右側の領域を不使用領域として特定する。
【0026】
図3は、この不使用領域25a,25bを説明するための図である。図3(a)に示すように、ナビゲーション画像の専用表示エリア24が重複表示エリア23aの左側に存在する場合、つまり、右側の第1の表示エリア21aと第2の表示エリア22とが重なる右側の重複表示エリア23aにおいて、不使用領域特定部4は、車両情報入力部1より入力される走行速度情報に応じて決まる指針26の表示位置よりも左側の領域(点線で囲んだ斜線部)を不使用領域25aとして特定する。
【0027】
ここで、図3(a)のように、指針26が右側の第1の表示エリア21aの左半分の何れかの方向を指している場合には、不使用領域特定部4は、指針26の先端の表示位置よりも左側の領域を不使用領域25aとして特定する。一方、指針26が右側の第1の表示エリア21aの右半分の何れかの方向を指している場合には、不使用領域特定部4は、指針26の根本の表示位置よりも左側の領域を不使用領域25aとして特定する。
【0028】
同様に、図3(b)に示すように、ナビゲーション画像の専用表示エリア24が重複表示エリア23bの右側に存在する場合、つまり、左側の第1の表示エリア21bと第2の表示エリア22とが重なる左側の重複表示エリア23bにおいて、不使用領域特定部4は、指針26の表示位置よりも右側の領域(点線で囲んだ斜線部)を不使用領域25bとして特定する。
【0029】
ここで、図3(b)のように、指針26が左側の第1の表示エリア21bの右半分の何れかの方向を指している場合には、不使用領域特定部4は、指針26の先端の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。一方、指針26が左側の第1の表示エリア21bの左半分の何れかの方向を指している場合には、不使用領域特定部4は、指針26の根本の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。
【0030】
なお、本実施形態では右側の第1の表示エリア21aにスピードメータ画像を表示し、左側の第1の表示エリア21bにタコメータ画像を表示しているが、これを逆としてもよい。この場合、不使用領域特定部4は、車両情報入力部1より入力されるエンジン回転速度情報に応じて決まる指針26の表示位置よりも左側の領域を不使用領域25aとして特定するとともに、走行速度情報に応じて決まる指針26の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。
【0031】
表示制御部3は、不使用領域特定部4により特定された不使用領域25a,25bに対し、第2の表示エリア22の全体に割り当てられたナビゲーション画像のうち、重複表示エリア23a,23bの中の不使用領域25a,25bに割り当てられている部分の画像をメータ画像に代えて表示させるように制御する。また、表示制御部3は、重複表示エリア23a,23bの中で不使用領域特定部4により特定された不使用領域25a,25b以外の領域に対し、第1の表示エリア21a,21bの全体に割り当てられたメータ画像のうち、重複表示エリア23a,23bの中の不使用領域25a,25b以外の領域に割り当てられている部分の画像を表示させるように制御する。
【0032】
図4は、専用表示エリア24の一部および右側の不使用領域25aに表示されるナビゲーション画像の一例を示す図である。図4(a)は、車両が比較的速い速度で走行中であり、指針26より左側の不使用領域25aが広くなっている状態を示している。一方、図4(b)は、車両が比較的遅い速度で走行中であり、指針26より左側の不使用領域25aが狭くなっている状態を示している。
【0033】
重複表示エリア23aのうち、不使用領域25aにおいては、不使用領域25a以外の領域に向かって輝度を徐々に落とす処理がナビゲーション画像に対して施されている。スピードメータ画像は、ナビゲーション画像の輝度が落とされた領域に続けて右側の第1の表示エリア21aに表示されるので、スピードメータは見やすい状態となっている。また、ナビゲーション画像が途中で突然途切れて表示されるような違和感をユーザに与えることもない。
【0034】
図5は、上記のように構成した本実施形態による車載表示制御装置10の動作例を示すフローチャートである。なお、この図5に示すフローチャートは、車両のアクセサリスイッチをオンにしたときに開始する。まず、車両情報入力部1は、車速センサ30および回転速度センサ40のそれぞれから走行速度情報およびエンジン回転速度情報を入力する(ステップS1)。また、ナビゲーション情報入力部2は、ナビゲーション装置50からナビゲーション画像を入力する(ステップS2)。
【0035】
次に、不使用領域特定部4は、ステップS1で車両情報入力部1より入力された走行速度情報およびエンジン回転速度情報に基づいて、インパネディスプレイ20の重複表示エリア23a,23bの中で、スピードメータおよびタコメータの指針が表示されない不使用領域25a,25bを特定する(ステップS3)。
【0036】
続いて、表示制御部3は、重複表示エリア23a,23bのうち、ステップS3で特定された不使用領域25a,25bに表示される部分のナビゲーション画像の一部に対して輝度を徐々に落とす処理を施す(ステップS4)。そして、表示制御部3は、このように部分的に輝度が落とされたナビゲーション画像をインパネディスプレイ20の第2の表示エリア22に表示させる(ステップS5)。
【0037】
また、表示制御部3は、インパネディスプレイ20の第1の表示エリア21a,21bのうち、ステップS3で特定された不使用領域25a,25b以外の領域に対し、スピードメータ画像の一部およびタコメータ画像の一部をそれぞれ表示させる(ステップS6)。その後、車載表示制御装置10は、アクセサリスイッチがオフとされたか否かを判定する(ステップS7)。オフとされていなければ、処理はステップS1に戻る。一方、アクセサリスイッチがオフとされた場合、図5に示すフローチャートの処理は終了する。
【0038】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、メータ画像を表示する第1の表示エリア21a,21bとナビゲーション画像を表示する第2の表示エリア22とが重なる重複表示エリア23a,23bの中で、メータ画像の指針が表示されない不使用領域25a,25bを特定する。そして、当該特定した不使用領域25a,25bに対し、第2の表示エリア22の全体に割り当てられたナビゲーション画像の一部(不使用領域25a,25bに該当する部分の画像)を表示させるようにしている。
【0039】
このように構成した本実施形態によれば、メータ画像の指針が表示されていない不使用領域25a,25bに対して、メータ画像に代えてナビゲーション画像の一部が表示されるため、当該ナビゲーション画像に関して表示される情報量が増える。このとき不使用領域25a,25bに表示されるナビゲーション画像は、元々ナビゲーション画像を表示するために重複表示エリア23a,23bの中の不使用領域25a,25bに割り当てられている画像の一部であるから、表示位置はあらかじめ決められた位置であり、ナビゲーション画像が拡大されて表示されるものでもない。すなわち、あらかじめ決められた位置に、通常のサイズで、ナビゲーション画像が情報量を増やして表示されることになる。一方、メータ画像に関しては、不使用領域25a,25b以外の領域に指針が通常通り表示される。これにより、メータ画像の視認性を損なうことなく、ナビゲーション画像を分かりやすく表示することができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、車速センサ30により検出される走行速度情報に基づいて不使用領域25aを特定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、左側の第1の表示エリア21bにスピードメータ画像を表示する場合において、制限速度が所定の速度以下の道路を走行中である場合に、当該所定の速度を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定するようにしてもよい。
【0041】
図6は、この場合における車載表示制御装置10の機能構成例を示すブロック図である。図6に示す例では、図2に示したナビゲーション情報入力部2および不使用領域特定部4に代えて、ナビゲーション情報入力部2aおよび不使用領域特定部4aを備えている。
【0042】
ナビゲーション情報入力部2aは、ナビゲーション画像に加えて、車両が走行中の道路の制限速度を表す情報をナビゲーション装置50から入力する。ナビゲーション装置50は地図データを記憶しており、地図データの中の道路リンク情報には道路の制限速度情報が含まれている。ナビゲーション情報入力部2aは、ナビゲーション装置50からこの制限速度情報を入力する。なお、制限速度情報の入力は、ナビゲーション装置50から行う例に限定されない。例えば、図示しないカメラで撮影される車両周辺の画像の中から道路標識や道路標示を認識することにより、走行中の道路の制限速度を検出するようにしてもよい。
【0043】
不使用領域特定部4aは、ナビゲーション情報入力部2aにより入力される制限速度情報に基づいて、当該制限速度を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。例えば、制限速度が40km/hの道路を走行中である場合、不使用領域特定部4aは、40km/hの速度を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。
【0044】
あるいは、右側の第1の表示エリア21aにスピードメータ画像を表示する場合において、車両が高速道を走行中である場合に、所定の速度を表す指針の表示位置よりも左側の領域を不使用領域25aとして特定するようにしてもよい。図7は、この場合における車載表示制御装置10の機能構成例を示すブロック図である。図7に示す例では、図2に示したナビゲーション情報入力部2および不使用領域特定部4に代えて、ナビゲーション情報入力部2bおよび不使用領域特定部4bを備えている。
【0045】
ナビゲーション情報入力部2bは、ナビゲーション画像に加えて、車両が走行中の道路の道路種別を表す情報をナビゲーション装置50から入力する。ナビゲーション装置50は地図データを記憶しており、地図データの中の道路リンク情報には道路種別情報が含まれている。ナビゲーション情報入力部2bは、ナビゲーション装置50からこの道路種別情報を入力する。
【0046】
不使用領域特定部4bは、ナビゲーション情報入力部2bにより入力される道路種別情報が高速道であることを示している場合に、所定の速度(例えば、60km/h)を表す指針の表示位置よりも左側の領域を不使用領域25aとして特定する。車両が高速道を走行中の場合は、車速が60km/hを下回ることはないと想定されるからである。
【0047】
同様に、左側の第1の表示エリア21bにスピードメータ画像を表示する場合において、車両が一般道を走行中である場合に、所定の速度(例えば、60km/h)を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定するようにしてもよい。この場合における車載表示制御装置10の機能構成例も図7と同様になる。
【0048】
不使用領域特定部4bは、ナビゲーション情報入力部2bにより入力される道路種別情報が一般道であることを示している場合に、所定の速度(例えば、60km/h)を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。車両が一般道を走行中の場合は、車速が60km/hを上回ることはないと想定されるからである。
【0049】
あるいは、左側の第1の表示エリア21bにスピードメータ画像を表示する場合において、車両が渋滞中の道路を走行中である場合に、所定の速度を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定するようにしてもよい。図8は、この場合における車載表示制御装置10の機能構成例を示すブロック図である。図8に示す例では、図2に示したナビゲーション情報入力部2および不使用領域特定部4に代えて、ナビゲーション情報入力部2cおよび不使用領域特定部4cを備えている。
【0050】
ナビゲーション情報入力部2cは、ナビゲーション画像に加えて、車両が走行中の道路の渋滞情報をナビゲーション装置50から入力する。不使用領域特定部4cは、ナビゲーション情報入力部2cにより入力される渋滞情報によって渋滞中であることが示されている場合に、所定の速度(例えば、30km/h)を表す指針の表示位置よりも右側の領域を不使用領域25bとして特定する。車両が渋滞中の道路を走行中の場合は、車速が30km/hを上回ることはないと想定されるからである。
【0051】
また、上記実施形態では、メータ情報の一例として指針式メータ画像をインパネディスプレイ20に表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、メータ情報は、車両情報に応じて伸縮して指示位置を変える指示情報としてのインジケータと、当該インジケータの指示対象となる指標とにより構成されるインジケータ式メータ画像であってもよい。
【0052】
この場合、不使用領域特定部4は、インジケータが左右に伸縮するものである場合には、インジケータの表示位置よりも左側または右側の領域を不使用領域として特定する。一方、インジケータが上下に伸縮するものである場合には、インジケータの表示位置よりも上側または下側の領域を上記不使用領域として特定する。
【0053】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 車両情報入力部
2,2a,2b,2c ナビゲーション情報入力部
3 表示制御部
4,4a,4b,4c 不使用領域特定部
10 車載表示制御装置
20 インパネディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8