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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-224590(P2015-224590A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】エンジン発電機
(51)【国際特許分類】
   F02M 1/14 20060101AFI20151117BHJP
   F02N 3/02 20060101ALI20151117BHJP
   F02B 63/04 20060101ALI20151117BHJP
【FI】
   F02M1/14 A
   F02N3/02 R
   F02N3/02 B
   F02B63/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-109713(P2014-109713)
(22)【出願日】2014年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八十科 紗耶佳
【テーマコード(参考)】
3G006
【Fターム(参考)】
3G006BA01
3G006BB23
3G006BB32
3G006BC09
(57)【要約】
【課題】 チョーク弁を手動操作するエンジン発電機において、チョーク中の負荷変動に応じてチョーク弁の開度を変更可能にする。
【解決手段】 エンジン発電機1であって、開閉機構30は、チョーク弁23の弁軸23Aに所定の角度範囲で相対回動可能に設けられた制御軸31と、チョーク弁の開度が小さくなる方向に弁軸を制御軸に対して付勢する第1付勢部材35と、制御軸を規制し、チョーク弁の最小開度を設定する規制機構32と、筐体2の外面に配置され、連結部材71を介して規制機構に連結されたチョーク操作部72と、エンジン3の駆動時に吸気系又はエンジンのクランク室に生じる負圧によって駆動され、規制機構によって規制された回転範囲内でチョーク弁の最小開度が大きくなる方向に制御軸を回転させる負圧機構33とを有する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体内に配置されたエンジン及び前記エンジンによって駆動される発電機と、前記エンジンの吸気系に設けられたチョーク弁と、前記チョーク弁を駆動する開閉機構とを有するエンジン発電機であって、
前記開閉機構は、
前記チョーク弁の弁軸に所定の角度範囲で相対回動可能に設けられた制御軸と、
前記弁軸と制御軸との間に設けられ、前記チョーク弁の開度が小さくなる方向に前記弁軸を前記制御軸に対して付勢する第1付勢部材と、
前記制御軸の回転範囲を規制することによって前記チョーク弁の最小開度を設定する規制機構と、
前記筐体の外面に配置されると共に連結部材を介して前記規制機構に連結され、操作に応じて前記チョーク弁の最小開度が小さくなる方向に前記規制機構を駆動するチョーク操作部と、
前記エンジンの駆動時に前記吸気系又は前記エンジンのクランク室に生じる負圧によって駆動され、前記規制機構によって規制された回転範囲内で前記チョーク弁の最小開度が大きくなる方向に前記制御軸を回転させる負圧機構とを有することを特徴とするエンジン発電機。
【請求項2】
前記開閉機構は、前記エンジンに取り付けられた骨格部材を有し、
前記規制機構は、前記骨格部材に回動可能に支持されると共に前記連結部材の一端が連結された規制機構レバーと、前記規制機構レバーに設けられ、前記制御軸の回動範囲を規制する規制部材と、前記規制機構レバーを前記骨格部材に対して付勢し、前記規制機構レバー及び前記骨格部材間に摩擦力による回転抵抗を生じさせる第2付勢部材と、前記第2付勢部材に加える予荷重を調節する調節手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のエンジン発電機。
【請求項3】
前記負圧機構は、内部がダイヤフラムによって区画され、区画された一方の部屋に負圧が供給される本体、及び前記ダイヤフラムに結合されたロッドを有するダイヤフラムアクチュエータと、前記骨格部材に回動可能に支持され、前記ロッドの一端と前記制御軸とに連結されると共に、前記制御軸に連結された負圧機構レバーとを有することを特徴とする請求項2に記載のエンジン発電機。
【請求項4】
前記チョーク操作部が初期位置にあるときに、前記チョーク弁の最小開度が半開となるように、前記規制機構は前記制御軸を規制することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの項に記載のエンジン発電機。
【請求項5】
前記エンジンは、リコイルスタータを有し、
前記リコイルスタータのハンドルが、前記筐体の外面であって前記チョーク操作部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載のエンジン発電機。
【請求項6】
燃料タンクと、前記燃料タンクと前記エンジンとを接続する燃料管に設けられた燃料コックとを有し、
前記燃料コックの操作部であるコック操作部が、前記筐体の外面であって前記チョーク操作部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つの項に記載のエンジン発電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体内にエンジン、発電機、及び燃料タンクを配置した可搬型のエンジン発電機が、広く使用されている。このようなエンジン発電機において、エンジン始動時の操作性を高めるために、エンジンのリコイルスタータの操作部であるスタータハンドルと、チョーク弁の操作部であるチョーク操作部と、燃料タンクとエンジンとを接続する燃料管に設けられた燃料コックの操作部であるコック操作部とを、互いに近接させて筐体の側面の所定の領域に配置したものがある(例えば、特許文献1)。このエンジン発電機では、チョーク操作部を筐体の側面に設けるために、チョーク弁とチョーク操作部との間をプッシュプルケーブルによって連結している。また、コック操作部を筐体の側面に設けるために、燃料管の一部を筐体の側面近傍に配設し、その部分に燃料コックを配置している。
【0003】
エンジン始動時にチョーク操作部の手動操作を要するエンジンでは、エンジンの完爆後にチョーク操作部を手動操作によって初期位置に戻す必要がある。この操作を忘れると、燃料が過剰な空燃比でエンジンが稼働され、燃費の悪化やエンジンストールが生じる虞がある。このようなチョーク操作を省略するべく、様々なオートチョークシステムが考案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−161692号公報
【特許文献2】特開2007−162576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のようなオートチョークシステムは、構成が複雑であり、部品点数が多いため、コストが高くなると共に保守性が低いという問題がある。また、オートチョークシステムは使用者がチョーク操作に関与することができないため、自ら操作を行いたい使用者にとっては煩わしさを感じることがある。そのため、使用者の手動操作によってチョーク操作を行いながら、手動操作の不備を補うように装置が自動で空燃比を調整し、エンジンストール等の発生を抑制することが好ましい。また、冷間時や長期保管後等の状況に応じてハーフチョーク(半開)及びフルチョーク(全閉)が選択可能であると、エンジンの始動時が向上する。
【0006】
本発明は、以上の背景を鑑み、チョーク弁を手動操作するエンジン発電機において、チョーク弁の開度を選択可能にすると共に、チョーク中の負荷変動に応じてチョーク弁の開度を変更可能にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、筐体(2)と、前記筐体内に配置されたエンジン(3)及び前記エンジンによって駆動される発電機(4)と、前記エンジンの吸気系(13)に設けられたチョーク弁(23)と、前記チョーク弁を駆動する開閉機構(30)とを有するエンジン発電機(1)であって、前記開閉機構は、前記チョーク弁の弁軸(23A)に所定の角度範囲で相対回動可能に設けられた制御軸(31)と、前記弁軸と制御軸との間に設けられ、前記チョーク弁の開度が小さくなる方向に前記弁軸を前記制御軸に対して付勢する第1付勢部材(35)と、前記制御軸の回転範囲を規制することによって前記チョーク弁の最小開度を設定する規制機構(32)と、前記筐体の外面に配置されると共に連結部材(71)を介して前記規制機構に連結され、操作に応じて前記チョーク弁の最小開度が小さくなる方向に前記規制機構を駆動するチョーク操作部(72)と、前記エンジンの駆動時に前記吸気系又は前記エンジンのクランク室に生じる負圧によって駆動され、前記規制機構によって規制された回転範囲内で前記チョーク弁の最小開度が大きくなる方向に前記制御軸を回転させる負圧機構(33)とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、規制機構が制御軸の回転範囲を規制することによってチョーク弁の最小開度が設定され、かつチョーク弁が第1付勢手段によって制御軸に対して閉側に付勢されているため、使用者はチョーク操作部を操作することによってチョーク弁を閉操作することができる。また、チョーク弁は、制御軸に対して回動可能に設けられているため、制御軸の位置に関わらず、チョーク弁の下流側に生じる負圧に応じて開くことができる。そのため、使用者によるチョーク操作部の操作に関わらず、チョーク弁はエンジンの負荷に応じて開くことができ、エンジンストールや燃費の悪化が発生し難くなる。また、エンジンの始動(完爆)後に、負圧機構がエンジンの駆動によって吸気系及びクランク室に生じる負圧によって、規制機構によって規制された回転範囲内でチョーク弁の最小開度が大きくなる方向に制御軸を回転させるため、チョーク弁の下流側に生じる負圧によらず開かれるようになる。これにより、ポンピングロスが低減され、燃費が向上する。チョーク操作部は連結部材を介して規制機構に連結されているため、筐体の外部から筐体の内部に配置されたチョーク弁を操作することができる。
【0009】
また、上記発明において、前記開閉機構は、前記エンジンに取り付けられた骨格部材(40)を有し、前記規制機構は、前記骨格部材に回動可能に支持されると共に前記連結部材の一端が連結された規制機構レバー(62)と、前記規制機構レバーに設けられ、前記制御軸の回動範囲を規制する規制部材(67)と、前記規制機構レバーを前記骨格部材に対して付勢し、前記規制機構レバー及び前記骨格部材間に摩擦力による回転抵抗を生じさせる第2付勢部材(63)と、前記第2付勢部材に加える予荷重を調節する調節手段(65)とを有するとよい。
【0010】
この構成によれば、規制機構レバーと骨格部材との間に生じる摩擦力によって、規制部材の位置が保持される。そのため、負圧機構の駆動によっても規制部材が移動しないようにし、使用者によるチョーク操作部の操作があって初めて規制機構レバー及び規制部材が移動するようにできる。このため、使用者がチョーク操作レバーを操作するまで、チョーク弁の最小開度は維持されたままになる。また、調節手段を操作することよって規制機構レバーに生じる摩擦力を増減することができるため、本開閉機構は排気量の異なる様々なエンジンに適用することができる。
【0011】
また、上記発明において、前記チョーク操作部が初期位置にあるときに、前記チョーク弁の最小開度が半開となるように、前記規制機構は前記制御軸を規制するとよい。
【0012】
この構成によれば、チョーク操作部を操作しない場合には、チョーク弁は半開(ハーフチョーク)となり、使用者がチョーク操作部を操作した場合にはチョーク弁の開度が絞られ、例えば全閉(フルチョーク)となる。これにより、使用者は、冷間時や長期保管後等の状況に応じてチョーク弁の開度を選択することができる。また、チョーク操作部の初期状態に対応してチョーク弁を半開に設定するため、エンジンの始動に適した開度を使用者の操作によらず予め設定することができる。
【0013】
また、上記発明において、前記エンジンは、リコイルスタータ(80)を有し、前記リコイルスタータのハンドル(80B)が、前記筐体の外面(2A)であって前記チョーク操作部の近傍に設けられているとよい。
【0014】
この構成によれば、エンジンの始動時に操作を要するチョーク操作部とリコイルスタータのハンドルとが互いに近接して配置されているため、操作が容易である。
【0015】
また、上記発明において、燃料タンク(5)と、前記燃料タンクと前記エンジンとを接続する燃料管(75)に設けられた燃料コック(76)とを有し、前記燃料コックの操作部であるコック操作部(76A)が、前記筐体の外面(2A)であって前記チョーク操作部の近傍に設けられているとよい。
【0016】
この構成によれば、エンジンの始動時に操作を要するチョーク操作部とコック操作部とが互いに近接して配置されているため、操作が容易である。
【発明の効果】
【0017】
以上の構成によれば、チョーク弁を手動操作するエンジン発電機において、チョーク中の負荷変動に応じてチョーク弁の開度を変更可能にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施形態にエンジン発電機の斜視図
図2】実施形態にエンジン発電機の要部を示す斜視図
図3】実施形態に係る気化器の斜視図
図4】(A)実施形態に係る気化器の平面図、(B)図4(A)に対応したチョーク弁の開度を示す断面図
図5】実施形態に係る気化器の側面図
図6図5のVI−VI断面図
図7】(A)実施形態に係る制御軸の縦断面図、(B)図7(A)のB−B断面図
図8】(A)実施形態に係る気化器の平面図であって、チョーク操作部が初期位置にあり、アクチュエータに負圧が供給された状態を示す、(B)図8(A)に対応したチョーク弁の開度を示す断面図
図9】(A)実施形態に係る気化器の平面図であって、チョーク操作部が操作位置にある状態を示す、(B)図9(A)に対応したチョーク弁の開度を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明に係るエンジン発電機1の実施形態を説明する。図1に示すように、本実施形態に係るエンジン発電機1は、略直方体の筐体2を有し、その内部にエンジン3(内燃機関)、発電機4及び燃料タンク5を有する。筐体2は、前後方向に比べて幅方向に長く形成されている。図1では、筐体2の前側壁2Aが、紙面手前側に配置されている。筐体2の下部の適所には、車輪6が設けられている。
【0020】
エンジン3は、シリンダ、燃焼室及びクランク室が形成された機関本体11を有する。シリンダにはピストンが往復動可能に収容され、クランク室にはクランク軸が回転可能に収容されている。ピストンとクランク軸とはコンロッドによって互いに連結されている。エンジン3は、シリンダの軸線が筐体2の前後方向に延び、かつクランク軸の軸線が筐体2の幅方向に延びるように、筐体2内に配置されている。
【0021】
発電機4は、公知の電磁石同期発電機や永久磁石同期発電機であってよい。発電機4は、筐体2の幅方向においてエンジン3の側方に配置され、発電機4のロータ軸はクランク軸と同軸に連結されている。燃料タンク5は、エンジン3よりも上方に配置されている。
【0022】
図2に示すように、エンジン3は燃焼室に連通する吸気系13を有する。吸気系13は、上流側から順にエアインレットと、エアクリーナ14と、気化器15とを有する。吸気系13は、筐体2の幅方向において、エンジン3の発電機4側と相反する側に配置されている。
【0023】
図3図5に示すように、気化器15は、吸気通路17が形成された気化器本体18を有する。吸気通路17は、軸線が直線状に延び、気化器本体18を貫通している。図6に示すように、吸気通路17は長手方向における中間部にベンチュリ19を有し、流路断面積が絞られている。ベンチュリ19には燃料ノズル21が設けられている。燃料ノズル21は、気化器本体18の下部に形成された燃料チャンバ(不図示)と連通し、吸気通路17側の負圧に応じて燃料チャンバ内の燃料を吸気通路17内に噴出する。
【0024】
吸気通路17のベンチュリ19の上流側にはチョーク弁23が設けられ、ベンチュリ19の下流側にはスロットル弁24が設けられている。チョーク弁23及びスロットル弁24は、それぞれバタフライ弁である。チョーク弁23の弁軸であるチョーク弁軸23A及びスロットル弁24の弁軸は、互いに平行に気化器本体18に対して回動可能に支持されている。本実施形態では、吸気通路17が水平方向に延び、チョーク弁軸23A及びスロットル弁24の弁軸が上下方向に延びるように、気化器15がエンジン3(筐体2)に取り付けられている。
【0025】
チョーク弁軸23Aは、吸気通路17の中心に対してオフセットして配置されている。チョーク弁23の弁体23Bは、チョーク弁軸23Aによって区画された第1部分23C及び第2部分23Dを有する。チョーク弁軸23Aがオフセットしているため、第1部分23Cは第2部分23Dに対して回転半径が大きく、かつ面積が大きくなっている。
【0026】
チョーク弁23は、全閉位置と全開位置との間で回動可能となっている。チョーク弁23の回動可能範囲は図示しないストッパによって定められている。全閉位置では、チョーク弁23の弁体23Bは、吸気通路17の横断面に対して若干傾斜し、第1部分23Cがチョーク弁軸23Aに対して下流側に配置され、第2部分23Dがチョーク弁軸23Aに対して上流側に配置される。チョーク弁23は、全閉位置から第1部分23Cが下流側に回動し、弁体23Bが吸気通路17の軸線と平行になることによって全開位置となる。第2部分23Dに対して第1部分23Cの面積が大きいため、チョーク弁23の下流側に吸気負圧が作用するときには、チョーク弁23は開弁方向に力を受ける。
【0027】
図3図5に示すように、気化器本体18の上部には、チョーク弁23を開閉するための開閉機構30が設けられている。開閉機構30は、チョーク弁軸23Aに相対回転可能に設けられた制御軸31と、制御軸31の回動位置を規制する規制機構32及び負圧機構33とを有する。後に詳述するが、規制機構32は規制機構レバー62及び規制部材67を主要な構成要素として有し、負圧機構33は負圧機構レバー51及びアクチュエータ53を主要な構成要素として有する。
【0028】
チョーク弁軸23Aは、気化器本体18を貫通し、上方に突出している。制御軸31は、チョーク弁軸23Aの上端部に設けられている。図5及び図7に示すように、制御軸31は、筒形に形成され、内部にチョーク弁軸23Aの上端が挿入されている。チョーク弁軸23Aは、径方向外方に突出する凸部23Eを有する。一方、制御軸31は、内周面に径方向内方に突出する第1ストッパ31A及び第2ストッパ31Bを有する。チョーク弁軸23A及び制御軸31は、凸部23Eが第1ストッパ31Aに当接する位置と、凸部23Eが第2ストッパ31Bに当接する位置との間で相対回動可能になっている。すなわち、制御軸31に対してチョーク弁軸23Aは、所定の範囲で回動可能になっている。制御軸31が任意の位置にあるとき、凸部23Eが第1ストッパ31A側に位置するほど、チョーク弁23の開度が小さくなる。
【0029】
制御軸31の内部であって、制御軸31とチョーク弁軸23Aとの間には、凸部23Eが第1ストッパ31Aに当接する方向に、制御軸31に対してチョーク弁軸23Aを付勢する第1付勢部材35が設けられている。すなわち、第1付勢部材35によって、制御軸31に対してチョーク弁軸23Aはチョーク弁23の閉弁方向に付勢されている。第1付勢部材35は、例えば捩じりコイルばねであってよい。
【0030】
チョーク弁23の最小開度は、制御軸31及び第1付勢部材35によって定まる。詳細には、制御軸31の回転位置が変化することによって第1ストッパ31Aの位置が変化し、チョーク弁23の閉じ方向への移動が規制される位置が変化する。ここで、最小開度とは、制御軸31が任意の回転位置にあるときに、チョーク弁23が取り得る最小の開度である。制御軸31の回転位置によってチョーク弁23の最小開度は、全閉から全開まで変化する。なお、チョーク弁23は、第1付勢部材35の付勢力に抗して回転することによって、制御軸31の位置に関わらず全開位置に到達し得る。最小開度が全閉となるときの制御軸31の位置を第1位置(制御軸最閉位置)、最小開度が全開となるときの制御軸31の位置を第2位置(制御軸最開位置)とする。
【0031】
制御軸31の外面には、径方向外方に突出する制御軸アーム31Cが取り付けられている。制御軸アーム31Cの先端部には、連結ロッド37が支持されている。連結ロッド37は、クランク状に形成され、互いに平行に形成された第1端部37A及び第2端部37Bと、第1端部37A及び第2端部37Bに対して直交する方向に延びる中央部37Cとを有している。制御軸アーム31Cの先端部には、制御軸31と平行に延びる貫通孔である係止孔が形成されている。連結ロッド37は、第1端部37Aが制御軸アーム31Cの係止孔に挿入され、第1端部37A及び第2端部37Bがそれぞれ制御軸31と平行になるように配置される。連結ロッド37は、制御軸アーム31Cに第1端部37Aを中心として回動可能に支持されている。
【0032】
図3図5に示すように、開閉機構30は、気化器本体18に結合された骨格部材40を有している。骨格部材40は、プレス成形された複数の鋼板を互いに結合することによって形成されている。骨格部材40を構成する各鋼板の結合、及び骨格部材40と気化器本体18との結合は、溶接やボルト締結等によって行われる。
【0033】
骨格部材40は、気化器本体18に結合された側壁部41、側壁部41に結合された第1支持部42及び第2支持部43を有する。第1支持部42及び第2支持部43は、それぞれ板状に形成され、チョーク弁軸23Aと直交するように配置されている。第1支持部42は気化器本体18の上方に配置され、第2支持部43は第1支持部42の上方に配置されている。
【0034】
第1支持部42の下面には、負圧機構レバー51が回動可能に支持されている。負圧機構レバー51は、L字形に形成された板片であり、板面が上下を向き、上下に延びる軸線を中心として回動可能となっている。すなわち、負圧機構レバー51はチョーク弁軸23Aと平行な軸線を中心として回動可能になっている。
【0035】
負圧機構レバー51の一端には上方に延びる縦壁51Aが突設され、縦壁51Aの上端に側方に向けて延出した上壁51Bが設けられている。上壁51Bと、上壁51Bと上下方向において対向する負圧機構レバー51の一端とには、それぞれ上下に貫通する挿通孔(不図示)が形成され、各挿通孔に連結ロッド37の第2端部37Bが回動可能に挿入される。連結ロッド37を介して連結された負圧機構レバー51及び制御軸31は、共に回動する。制御軸31が第1位置にあるときには負圧機構レバー51は第3位置(負圧機構レバー最閉位置)にあり、制御軸31が第2位置にあるときには負圧機構レバー51は第4位置(負圧機構レバー最開位置)にある。
【0036】
負圧機構レバー51の他端には、負圧によって駆動されるアクチュエータ53が結合されている。アクチュエータ53は、ダイヤフラムアクチュエータであって、ケース53Aと、ケース53A内に設けられ、内部を第1室と第2室とに区画するダイヤフラム(不図示)と、ケース53Aの第2室側とダイヤフラムの第2室側との間に設けられ、ダイヤフラムを第1室側に付勢する付勢部材(不図示)と、基端がダイヤフラムの第1室側に結合され、先端がケース53Aの第1室側から突出した駆動軸53Bとを有する。付勢部材は、圧縮コイルばねであってよい。駆動軸53Bの先端は、上下に延びる軸線を中心として回動可能に負圧機構レバー51の他端に結合されている。駆動軸53Bは、ダイヤフラムの変位に応じて進退し、負圧機構レバー51を回動させる。
【0037】
ケース53Aの第2室は、チューブを介して吸気系13のスロットルバルブより下流側、又は内燃機関のクランク室に接続されている。内燃機関のクランク室は、ブローバイ通路を介して内燃機関の吸気系13に接続されている。内燃機関の駆動時には、吸気系13及びクランク室に生じる負圧が第2室に供給される。第2室に負圧が供給されると、ダイヤフラムは、付勢部材の付勢力に抗して第2室側に変位し、駆動軸53Bはケース53Aからの突出長さが短くなる方向に変位し、負圧機構レバー51が回動する。
【0038】
アクチュエータ53は、負圧が供給されていない初期状態においては付勢部材の付勢力によって駆動軸53Bが突出(前進)した状態となり、負圧が供給された駆動状態においては付勢部材の付勢力に抗して駆動軸53Bが没入(後退)した状態となる。負圧機構レバー51は、アクチュエータ53によって、アクチュエータ53の初期状態においては第3位置側に付勢され、アクチュエータ53の駆動状態においては第4位置側に付勢される。
【0039】
第1支持部42と負圧機構レバー51との間には、第1支持部42に対して負圧機構レバー51を第4位置側に付勢する付勢部材(不図示)が設けられている。付勢部材は、負圧機構レバー51と、連結ロッド37及びアクチュエータ53との間のがたを除去する目的で設けられている。
【0040】
第2支持部43の上面には、上方に向けて支持軸61が突設されている。支持軸61には、第2支持部43側から、規制機構レバー62、第2付勢部材63、及び押さえ板64が支持され、先端に調節ナット(ロックナット)65が螺着されている。規制機構レバー62は、L字形に形成された板片であり、支持軸61が通過する貫通孔を中央部に有し、支持軸61に回動可能に支持されている。第2付勢部材63は、中央部に支持軸61が通過する貫通孔を有する皿ばねである。
【0041】
押さえ板64は、板部材であり、中央部に支持軸61が通過する貫通孔を有すると共に、縁部にスリット64Aを有する。第2支持部43の上面には、上方に向けて係止壁43Aが突設されている。係止壁43Aは、押さえ板64のスリット64Aを上下に通過するため、押さえ板64は係止壁43Aに対して上下方向、すなわち支持軸61の軸線方向に変位可能になっている。一方、係止壁43Aはスリット64Aの縁部と当接することによって、押さえ板64の支持軸61を中心とした回転を規制する。
【0042】
規制機構レバー62は、第2付勢部材63と第2支持部43の上面との間に挟持され、支持軸61の軸線方向において第2付勢部材63及び第2支持部43から圧力を受ける。そのため、規制機構レバー62が支持軸61を中心として回動するときには、第2付勢部材63及び第2支持部43と規制機構レバー62との間に生じる摩擦力が、規制機構レバー62の回転抵抗として作用する。調節手段としての調節ナット65の支持軸61に対する調節ナット65の締め込み量を調節し、第2付勢部材63及び第2支持部43が規制機構レバー62に与える予荷重を変更することによって、規制機構レバー62に生じる回転抵抗は任意の値に設定される。
【0043】
規制機構レバー62の一端には、規制部材67が設けられている。規制部材67は、本実施形態では、金属棒を屈曲させることによって形成されている。規制部材67は、規制機構レバー62の一端から下方に向けて延びる第1部分67Aと、第1部分67Aの下端から側方に延びる第2部分67Bと、第2部分67Bの端部から第2部分67B及び上下方向と直交する方向に延びる第3部分67Cと、第3部分67Cの端部から第2部分67Bと略平行かつ第2部分67Bと向かい合うように延びる第4部分67Dと、第4部分67Dから上方に延びる第5部分67Eとを有する。第2部分67B、第3部分67C、及び第4部分67Dは、上方から見て四角形の三辺を構成する。
【0044】
規制機構レバー62の一端には、上下に貫通する貫通孔が形成され、規制部材67の第1部分67Aはその貫通孔を通過するように配置される。これにより、規制部材67の第1部分67Aは、規制機構レバー62の一端に上下方向に延在する軸線を中心として回動可能に支持される。
【0045】
第2支持部43には、上下に貫通し、第1部分67Aが通過する第1ガイド孔68と、上下に貫通し、第5部分67Eが通過する第2ガイド孔69が形成されている。第1ガイド孔68は、支持軸61を中心とした弧状に延在している。第2ガイド孔69は直線状をなし、弧状に形成された第1ガイド孔68の両端を結ぶ弦を外挿した直線上に延在している。規制機構レバー62の回動に応じて規制部材67が移動するときには、規制部材67は向きを概ね維持したまま平行移動する。
【0046】
第1部分67Aが第1ガイド孔68を通過し、第5部分67Eが第2ガイド孔69を通過するため、第2部分67B、第3部分67C、及び第4部分67Dは、第2支持部43の下方に配置される。第5部分67Eには、第2ガイド孔69の縁部に当接可能な止め輪が結合されている。止め輪によって、第2ガイド孔69に対する第5部分67Eの挿入位置(上下位置)が定められている。
【0047】
規制部材67の第2部分67B、第3部分67C、及び第4部分67Dによって囲まれた空間の内部には、負圧機構レバー51の一端側に配置された連結ロッド37の第2端部37B及び縦壁51Aが配置される。
【0048】
規制機構レバー62の他端は、連結部材としてのプッシュプルケーブル71を介してチョーク操作部72に接続されている。プッシュプルケーブル71は、ガイドチューブ71Aと、ガイドチューブ71A内を通過するケーブル71Bとを有する。ケーブル71Bは、ガイドチューブ71Aに進退可能に支持され、両端がガイドチューブ71Aから突出している。ガイドチューブ71Aの一端は、第2支持部43から上方に向けて突設されたチューブ支持部43Bに結合されている。ガイドチューブ71Aは、チューブ支持部43Bから筐体2の前方に延び、他端が筐体2の前側壁2Aに設けられた操作部2Bに結合されている。ケーブル71Bのチューブ支持部43B側の端部は規制機構レバー62に結合され、ケーブル71Bの操作部2B側の端部は、操作部2Bの前方に突出し、チョーク操作部72に結合されている。これにより、チョーク操作部72を前方に引く、又は後方に押すと、チョーク操作部72にケーブル71Bを介して接続された規制機構レバー62が支持軸61を中心として回動する。チョーク操作部72は、最も後方に位置する初期位置(最も後方(前側壁側)に押し込まれた位置)と、最も前方に位置する操作位置(前側壁2Aから最も前方に引き出された位置)との間で変位可能である。
【0049】
プッシュプルケーブル71を介してチョーク操作部72に接続された規制機構レバー62は、チョーク操作部72が初期位置にあるときに第5位置(規制機構レバー最開位置)にあり、チョーク操作部72が操作状態にあるときに第6位置(規制機構レバー最閉位置)にある。図4(A)に示すように、規制機構レバー62が第5位置にあるとき、規制部材67の第2部分67Bが連結ロッド37の第2端部37Bと当接し、押圧する。これにより、制御軸31は第1位置と第2位置との中間位置に位置し、負圧機構レバー51は第3位置と第4位置との中間位置に位置する。制御軸31が中間位置にあるとき、図4(B)に示すように、チョーク弁23の最小開度は全閉と全開の間の半開(ハーフチョーク)となる。この状態では、チョーク弁23は、その下流側の負圧が小さい場合に第1付勢部材35の付勢力によって半開位置にあり、その下流側の負圧が大きい場合に第1付勢部材35の付勢力に抗して全開位置に移動することができる。
【0050】
規制機構レバー62に作用する回転方向の摩擦力(回転抵抗)は、アクチュエータ53の駆動に関わらず、負圧機構レバー51が規制部材67を押す力よりも常時大きくなるように設定されている。すなわち、負圧機構レバー51によって規制部材67及び規制機構レバー62が変位しないようになっている。そのため、規制機構レバー62が第5位置にあるとき、規制機構レバー62、負圧機構レバー51、及び制御軸31の回転位置は維持される。規制機構レバー62に作用する回転方向の摩擦力(回転抵抗)は、上記のように調節ナット65の締め込み量(予荷重)を調節することによって設定される。
【0051】
規制機構レバー62が第5位置に位置するときには、規制部材67の第3部分67C及び67Dは、負圧機構レバー51が第4位置に向けて回動するときの連結ロッド37の第2端部37B及び縦壁51Aの軌跡上に存在しない。そのため、規制部材67は負圧機構レバー51の第4位置側への回動を規制しない。これにより、規制機構レバー62が第5位置に位置するときに、アクチュエータ53に負圧が供給されると、図8(A)に示すように、負圧機構レバー51が第4位置に移動し、制御軸31が第2位置に移動する。図8(B)に示すように、制御軸31が第2位置にあるとき、チョーク弁23の最小開度が全開となり、チョーク弁23は全開に維持される。
【0052】
規制機構レバー62が第5位置から第6位置に移動すると、負圧機構レバー51の回動方向において、規制部材67の第2部分67Bは連結ロッド37の第2端部37Bから離れる方向に移動する。このとき、第2部分67Bの移動に応じて、負圧機構レバー51はアクチュエータ53の付勢力を受けて中間位置から第3位置側に移動する。負圧機構レバー51が第3位置に到達した後も、規制機構レバー62は第6位置に向けて回動を継続し、規制部材67の第2部分67Bが連結ロッド37の第2端部37Bから離れる。図9(A)に示すように規制機構レバー62が第6位置にあるとき、規制部材67の第4部分67Dは第3位置にある負圧機構レバー51の縦壁51Aに当接する位置、或は縦壁51Aに近接する位置に配置される。このとき、図9(B)に示すように、制御軸31は第1位置に移動し、チョーク弁23の最小開度が全閉となる。この状態では、チョーク弁23は、その下流側の負圧が小さい場合に第1付勢部材35の付勢力によって全閉位置にあり、その下流側の負圧が大きい場合に第1付勢部材35の付勢力に抗して全開位置に移動することができる。
【0053】
規制機構レバー62が第6位置にあるときに、アクチュエータ53に負圧が供給されても、規制機構レバー62に作用する回転方向の摩擦力(回転抵抗)が負圧機構レバー51を介して規制部材67に伝わるアクチュエータ53の駆動力よりも大きいため、負圧機構レバー51は第4部分67Dに規制され、図9に示すように第3位置に維持される。
【0054】
燃料タンク5と気化器15とは、燃料管75に接続され、重力によって燃料タンク5から気化器15に燃料が供給される。燃料管75は、燃料タンク5から前方に延び、筐体2の前側壁2Aに設けられた操作部2Bの内面側を通過し、後方に延びて気化器15に接続されている。燃料管75の操作部2Bの内面側に位置する部分には燃料管75の連通状態を切り換える燃料コック76が設けられている。燃料コック76は、使用者が把持し、操作するためのコック操作部76Aを有する。コック操作部76Aは、操作部2Bを貫通し、操作部2Bの前面側に配置されている。
【0055】
エンジン3の機関本体11の発電機4側と相反する部分には、リコイルスタータ80が設けられている。リコイルスタータ80は、公知のものであってよく、クランク軸に連結されたプーリと、プーリに巻き回されたケーブル80Aと、ケーブル80Aの先端に設けられたハンドル80Bとを有する。ケーブル80Aの先端部は、機関本体11から前方に引き出され、ハンドル80Bは、操作部2Bの前面に支持されている。使用者は、操作部2Bに支持されたハンドル80Bを握り、前方にケーブル80Aを引き出すことによって、クランク軸に回転力を与え、エンジン3を始動することができる。
【0056】
以下、上記のエンジン発電機1の始動方法、及びそのときのエンジン発電機1の作用を説明する。エンジン始動前の初期状態では、燃料コック76は閉であり、チョーク操作部72は初期位置にあり、アクチュエータ53に負圧は供給されていない。この状態では、図4に示すように、規制機構レバー62は第5位置にあり、負圧機構レバー51は中間位置にあり、制御軸31は中間位置にあり、チョーク弁23は半開となっている。
【0057】
エンジン3の始動方法としては、チョーク操作部72を操作してチョーク弁23の最小開度を全閉とした状態から始動する第1の始動方法と、チョーク操作部72を操作せずに、チョーク弁23の最小開度を半開(ハーフチョーク)とした状態から始動する第2の始動方法とがある。
【0058】
第1の始動方法では、エンジン3の始動準備としては、使用者は燃料コック76を開にし、気化器15への燃料供給を開始する。また、使用者はチョーク操作部72を前側に引き出して操作位置にする。これにより、図9(A)に示すように、規制機構レバー62は第6位置に移動し、負圧機構レバー51は第3位置に移動し、制御軸31は第1位置に移動し、図9(B)に示すようにチョーク弁23は全閉となる。
【0059】
その後、使用者がハンドル80Bを前方に引くことによって、リコイルスタータ80によってクランク軸が回転され、エンジン3が始動する。エンジン3が駆動することによって吸気系13及びクランク室には負圧が生じ、アクチュエータ53に負圧が供給される。しかしながら、規制機構レバー62に生じる摩擦力の方が、アクチュエータ53の駆動力よりも大きいため、負圧機構レバー51、規制機構レバー62、及び制御軸31は変位しない。この状態では、チョーク弁23の下流に生じる負圧に応じて、チョーク弁23は第1付勢部材35の付勢力に抗して開方向に回転する。そのため、エンジン3の負荷に応じてチョーク弁23が開閉し、エンジンストールの発生や燃費の悪化が抑制される。
【0060】
使用者が、チョーク操作部72を後方に押して初期位置に戻すと、図8(A)に示すように、規制機構レバー62は第5位置に移動し、アクチュエータ53に駆動された負圧機構レバー51が第4位置に移動し、制御軸31が第2位置に移動する。これにより、図8(B)に示すようにチョーク弁23は全開となる。この状態では、チョーク弁23はその下流側の負圧によらず全開に維持されるため、ポンピングロスが低減される。
【0061】
その後、エンジン3が停止され、負圧が消失すると、図4(A)に示すように、アクチュエータ53の付勢力によって負圧機構レバー51は連結ロッド37の第2端部37Bが規制部材67の第2部分67Bに当接するまで回動して中間位置に配置され、それに伴って制御軸31が中間位置に配置される。これにより、図4(B)に示すようにチョーク弁23は初期の半開位置に復帰する。
【0062】
第2の始動方法では、エンジン始動前の初期状態から、使用者は燃料コック76を開にし、ハンドル80Bを引いてエンジン3を始動する。このとき、チョーク操作部72は操作せず、チョーク弁23は半開に維持される。エンジン3が始動すると、チョーク弁23の下流に生じる負圧に応じて、チョーク弁23は第1付勢部材35の付勢力に抗して開方向に回転する。そのため、エンジン3の負荷に応じてチョーク弁23が開閉し、エンジンストールの発生や燃費の悪化が抑制される。また、アクチュエータ53に負圧が供給されると、図8(A)に示すように負圧機構レバー51が第4位置に移動し、制御軸31が第2位置に移動する。このように、本実施形態に係るエンジン発電機1は、チョーク操作部72を操作せずに、ハーフチョーク状態として始動することができる。
【0063】
本実施形態に係るエンジン発電機1は、調節ナット65の締め込み量を調節することによって規制機構レバー62に生じる摩擦力の大きさを変更することができる。そのため、開閉機構30は排気量の異なる様々なエンジンに適用することができる。
【0064】
本実施形態に係るエンジン発電機1は、エンジン始動時に操作するチョーク操作部72、コック操作部76A、リコイルスタータ80のハンドル80Bが、操作部2Bに集められているため、操作性がよい。
【0065】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、開閉機構30の各構成の形状や配置は適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0066】
1...エンジン発電機、2...筐体、2A...前側壁、2B...操作部、3...エンジン、4...発電機、5...燃料タンク、11...機関本体、13...吸気系、15...気化器、17...吸気通路、18...気化器本体、23...チョーク弁、23A...チョーク弁軸、23B...弁体、30...開閉機構、31...制御軸、32...規制機構、33...負圧機構、35...第1付勢部材、37...連結ロッド、40...骨格部材、42...第1支持部、43...第2支持部、51...負圧機構レバー、53...アクチュエータ、61...支持軸、62...規制機構レバー、63...第2付勢部材、64...押さえ板、65...調節ナット(調節手段)、67...規制部材、71...プッシュプルケーブル(連結部材)、71A...ガイドチューブ、71B...ケーブル、72...チョーク操作部、75...燃料管、76...燃料コック、76A...コック操作部、80...リコイルスタータ、80B...ハンドル
図1
図2
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図4
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図7
図8
図9