【解決手段】表示装置10は、表示パネル13の第1アスペクト比とは異なる第2アスペクト比を有する映像が表示される第1表示領域13aと当該映像が表示されない第2表示領域13bとを有する表示パネル13と、第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13に表示されるときに、(i)第2表示領域13bに光を照射するための第2光源24を消灯し、かつ、(ii)第2表示領域13bにおける表示パネル13の透過特性を変化させる制御部30と、第1表示領域13aおよび第2表示領域13bの境界に沿って配置され、反射シート16および第1表示領域13aの間に形成された第1空間18aから、反射シート16および第2表示領域13bの間に形成された第2空間18bへの光を遮る遮光部材17とを備える。
第1アスペクト比を有する表示パネルであって、前記第1アスペクト比とは異なる第2アスペクト比を有する映像が表示されるときに、当該映像が表示される第1表示領域と当該映像が表示されない第2表示領域とを有する表示パネルと、
前記表示パネルの後方から前記第1表示領域および前記第2表示領域に光をそれぞれ照射するための第1光源および第2光源を含む光源ユニットと、
前記第2アスペクト比を有する映像が前記表示パネルに表示されるときに、(i)前記第2光源を消灯し、かつ、(ii)前記第2表示領域における前記表示パネルの透過特性を変化させる制御部と、
前記表示パネルの後方に配置され、前記光源ユニットからの光を反射する反射シートと、
前記第1表示領域および前記第2表示領域の境界に沿って配置され、前記反射シートおよび前記第1表示領域の間に形成された第1空間から、前記反射シートおよび前記第2表示領域の間に形成された第2空間への光を遮る遮光部材とを備える
表示装置。
前記制御部は、前記第2アスペクト比を有する映像が前記表示パネルに表示されるときに、少なくとも1つのカラー画像を含む複数の画像を切り替えながら表示するための透過特性のパターンに基づいて、前記第2表示領域における前記表示パネルの透過特性を変化させる
請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、映像が表示されている第1表示領域に隣接する第2表示領域に表示される画像が変化するため、視聴者による映像の視聴を妨げてしまう。
【0007】
そこで、本発明は、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る表示装置は、第1アスペクト比を有する表示パネルであって、前記第1アスペクト比とは異なる第2アスペクト比を有する映像が表示されるときに、当該映像が表示される第1表示領域と当該映像が表示されない第2表示領域とを有する表示パネルと、前記表示パネルの後方から前記第1表示領域および前記第2表示領域に光をそれぞれ照射するための第1光源および第2光源を含む光源ユニットと、前記第2アスペクト比を有する映像が前記表示パネルに表示されるときに、(i)前記第2光源を消灯し、かつ、(ii)前記第2表示領域における前記表示パネルの透過特性を変化させる制御部と、前記表示パネルの後方に配置され、前記光源ユニットからの光を反射する反射シートと、前記第1表示領域および前記第2表示領域の境界に沿って配置され、前記反射シートおよび前記第1表示領域の間に形成された第1空間から、前記反射シートおよび前記第2表示領域の間に形成された第2空間への光を遮る遮光部材とを備える。
【0009】
この構成によれば、第2アスペクト比を有する映像が表示パネルに表示されるときに、(i)第2表示領域に光を照射するための第2光源を消灯し、かつ、(ii)第2表示領域における表示パネルの透過特性を変化させることができる。つまり、第2光源が消灯されている間に、表示パネルの焼き付きを防止するために透過特性を変化させることができる。したがって、第2表示領域における表示パネルの透過特性の変化が視聴者に視覚されることを抑制することができる。つまり、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる。
【0010】
さらに、この構成によれば、第1空間から第2空間への光を遮ることができる。したがって、第1光源から発せられた光が第2表示領域に到達することを防ぐことができる。つまり、第2表示領域において表示パネルの透過特性を変化させている間に、第1光源の光が表示パネルの後方から第2表示領域に照射されることを防ぐことができる。したがって、第2表示領域における表示パネルの透過特性の変化が視聴者に視覚されることをさらに抑制することができる。つまり、視聴者による映像の視聴を妨げることをさらに抑制することができる。
【0011】
例えば、前記光源ユニットは、さらに、前記表示パネルの背面側に配置される長尺状の基板を含み、前記基板は、前記遮光部材を横切って、前記第1空間および前記第2空間にわたって配置され、前記第1光源は、前記基板上の前記第1空間側に配置され、前記第2光源は、前記基板上の前記第2空間側に配置されてもよい。
【0012】
この構成によれば、遮光部材を横切って配置された長尺状の基板上の第1空間側に第1光源が配置され、当該基板上の第2空間側に第2光源が配置される。つまり、1本の長尺状の基板上に第1光源および第2光源の両方を配置することができ、光源ユニットの部品構成を簡易にすることができる。
【0013】
例えば、前記第1光源および前記第2光源は、電気的に直列に接続され、前記表示装置は、さらに、前記第1光源および前記第2光源に電力を供給するための第1経路と、前記第2光源を迂回して前記第1光源に電力を供給するための第2経路とを切り替えるスイッチを備え、前記制御部は、前記第2アスペクト比を有する映像が前記表示パネルに表示されるときに、前記スイッチを前記第2経路に切り替えることにより前記第2光源を消灯してもよい。
【0014】
この構成によれば、第1光源および第2光源に電力を供給するための第1経路と、第2光源を迂回して第1光源に電力を供給するための第2経路とを切り替えるスイッチを備えることができる。したがって、電気的に直列に接続された第1光源および第2光源のうち第1光源のみに電力を供給することが可能となる。
【0015】
また、このようなスイッチは、例えば、基板外に配置することも可能である。例えば、第1光源および第2光源がLED(Light Emitting Diode)である場合、熱伝導性が高い高価な部材が基板に用いられることが多い。したがって、基板外にスイッチが配置されれば、基板の面積の増加を抑制することができ、表示装置の製造コストを削減することができる。また、第1光源および第2光源からの光がスイッチに遮られることを防ぐこともできる。
【0016】
例えば、前記光源ユニットは、さらに、前記第1空間に配置される第1基板と、前記第2空間に配置される第2基板とを含み、前記第1光源は、前記第1基板上に配置され、前記第2光源は、前記第2基板上に配置されてもよい。
【0017】
この構成によれば、第1光源と第2光源とを異なる基板(第1基板および第2基板)に配置することができる。したがって、焼き付き防止処理のための電力の供給/非供給を基板ごとに切り替えることができる。つまり、焼き付き防止処理のための配線および制御を簡易にすることが可能となる。
【0018】
例えば、前記遮光部材は、前記反射シートと一体に形成されてもよい。
【0019】
この構成によれば、遮光部材を反射シートと一体に形成することができる。したがって、部品点数を削減することができる。さらに、第1光源および第2光源から発せられた光を効率的に第1表示領域および第2表示領域に照射することができる。
【0020】
例えば、前記制御部は、前記第2アスペクト比を有する映像が前記表示パネルに表示されるときに、少なくとも1つのカラー画像を含む複数の画像を切り替えながら表示するための透過特性のパターンに基づいて、前記第2表示領域における前記表示パネルの透過特性を変化させてもよい。
【0021】
この構成によれば、少なくとも1つのカラー画像を含む複数の画像を切り替えながら表示するための透過特性のパターンに基づいて、第2表示領域における表示パネルの透過特性を変化させることができる。したがって、複数の色(例えば、赤、緑および青)を有する複数の画素の各々の透過特性を独立して変化させることができる。したがって、グレー画像を表示する場合のように複数の画素の透過特性を一律に変化させるよりもより効果的に表示パネルの焼き付きを抑制することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一態様に係る表示装置は、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0025】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、請求の範囲を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0026】
(実施の形態1)
以下に、実施の形態1に係る表示装置について説明する。本実施の形態に係る表示装置は、映像が表示されない第2表示領域に対応する第2光源を消灯して、焼き付きを減少させるための処理を表示パネルに行う。さらに、本実施の形態に係る表示装置は、第1光源から発せられた光が第2表示領域に到達することを防ぐために、第1表示領域および第2表示領域の境界に沿って配置された遮光部材を備える。
【0027】
なお、以下の説明において、画面の水平方向をX軸で表し、垂直方向をY軸で表し、奥行方向をZ軸で表す。
【0028】
[表示装置の構造]
まず、表示装置の構造について説明する。
【0029】
図1は、実施の形態1に係る表示装置の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る表示装置の分解斜視図である。
【0030】
本実施の形態に係る表示装置10は、例えば、液晶ディスプレイである。表示装置10は、フロントキャビネット11と、リアフレーム12と、表示パネル13と、反射シート16と、遮光部材17と、光源ユニット20とを備える。
【0031】
フロントキャビネット11は、表示パネル13の前面の外周部を覆う矩形状の枠体である。フロントキャビネット11は、例えば樹脂製である。
【0032】
前面とは、映像および画像が表示される側の面である。つまり、前面とは、Z軸の正の方向(前方)側の面である。
【0033】
リアフレーム12は、表示パネル13の背面を覆う。リアフレーム12は、例えば、電気亜鉛メッキ鋼(SECC:Steel Electrically Chromate Coated)の板金をプレス成形することにより製造される。
【0034】
背面とは、前面と反対側の面である。つまり、背面とは、Z軸の負の方向(後方)側の面である。
【0035】
図2に示すように、フロントキャビネット11およびリアフレーム12の間に、表示パネル13と、反射シート16と、遮光部材17と、光源ユニット20とが配置される。
【0036】
表示パネル13は、背面から入射した光が前面に出射するときの透過特性を局所領域ごとに変化させることにより映像および画像を表示する。具体的には、表示パネル13は、例えば、マトリックス状に配列された複数の色(例えば、赤、緑および青)の複数の画素を含む。
【0037】
また、表示パネル13は、第1アスペクト比を有する。つまり、表示パネル13は、第1アスペクト比を有する画面を備える。アスペクト比とは、2次元形状の物の長辺と短辺との比率を示す。ここでは、アスペクト比は、表示パネル13上の表示領域の、水平方向の長さと垂直方向の長さとの比率を示す。
【0038】
本実施の形態では、表示パネル13が、16:9のアスペクト比を有する液晶パネルである場合について説明する。この場合、表示パネル13は、例えば、液晶層、カラーフィルタ、透明電極、偏光フィルタおよび拡散板などを含む。
【0039】
反射シート16は、表示パネル13の後方に配置される。ここでは、反射シート16は、リアフレーム12の内面を覆うようにして配置されている。また、反射シート16は、光源ユニット20からの光を表示パネル13の背面に向けて反射する。反射シート16は、例えばアクリル樹脂製である。
【0040】
遮光部材17は、表示パネル13と反射シート16との間に形成された空間を左右に分割する。この遮光部材17の詳細は、
図3および
図4を用いて後述する。
【0041】
光源ユニット20は、表示パネル13の背面に光を照射する。本実施の形態では、光源ユニット20は、直下型のバックライトユニットである。
【0042】
次に、表示装置の内部構造の詳細について説明する。
【0043】
図3は、実施の形態1に係る表示装置の内部構造を示す正面図である。
図3では、表示装置10の内部構造を表すために、フロントキャビネット11および表示パネル13が取り外された状態の表示装置10が表わされている。
【0044】
また、
図4は、実施の形態1に係る表示装置の断面図である。具体的には、
図4は、
図3中のA−A線における、フロントキャビネット11および表示パネル13が取り付けられた状態の表示装置10の断面図である。
【0045】
図4に示すように、表示パネル13は、第1アスペクト比とは異なる第2アスペクト比を有する映像が表示されるときに、当該映像が表示される第1表示領域13aと当該映像が表示されない第2表示領域13bとを有する。なお、第1アスペクト比を有する映像が表示されるときには、当該映像は、第1表示領域13aおよび第2表示領域13bにわたって表示される。
【0046】
ここでは、第1アスペクト比が16:9であり、第2アスペクト比が4:3である場合が図示されている。この場合、第1表示領域13aおよび第2表示領域13bは、水平方向に並んで配置される。
【0047】
遮光部材17は、第1表示領域13aと第2表示領域13bとの境界に沿って配置される。そして、遮光部材17は、反射シート16および第1表示領域13aの間に形成された第1空間18aから、反射シート16および第2表示領域13bの間に形成された第2空間18bへの光を遮る。つまり、遮光部材17は、遮光性を有し、反射シート16と表示パネル13との間に形成された空間を左右に分割する。言い換えると、遮光部材17は、第1光源(後述する第1LED23)からの光の光路と第2光源(後述する第2LED24)からの光の光路とを、光学的および物理的に分割する。
【0048】
本実施の形態では、遮光部材17は、反射シート16と一体に形成されている。具体的には、遮光部材17は、反射シート16の一部分をV字形に折り曲げて形成されている。この場合、遮光部材17は、光を反射することにより、第1空間18aから第2空間18bへの光を遮る。
【0049】
光源ユニット20は、3本のLEDバー21を含む。LEDバー21の各々は、長尺状の基板22と、第1LED23と、第2LED24とを含む。
【0050】
基板22は、表示パネル13の背面側(後方)に配置される。基板22は、放熱性および熱伝導性が高い材料(例えばアルミニウム)からなる。
【0051】
また、基板22は、遮光部材17を横切って、第1空間18aおよび第2空間18bにわたって配置される。本実施の形態では、基板22は、垂直方向に延びる遮光部材17を貫通して水平方向に延びている。
【0052】
第1LED23は、表示パネル13の後方から第1表示領域13aに光を照射するための第1光源の一例である。第1LED23は、基板22上の第1空間18a側に配置され、表示パネル13の後方から第1表示領域13aに光を照射する。本実施の形態では、第1LED23は、水平方向における基板22の中央部に配置される。
【0053】
第2LED24は、表示パネル13の後方から第2表示領域13bに光を照射するための第2光源の一例である。第2LED24は、基板22上の第2空間18b側に配置され、表示パネル13の後方から第2表示領域13bに光を照射する。ここでは、第2LED24は、水平方向における基板22の端部に配置される。
【0054】
第1LED23および第2LED24は、電気的に直列に接続されている。本実施の形態では、第2LED24の間に、第1LED23が接続されている。つまり、基本的に、LEDバー21の単位で点灯および消灯が制御される。ただし、本実施の形態では、第1LED23が点灯しているときに第2LED24を消灯することができる。
【0055】
[表示装置の機能構成]
次に、表示装置10の機能構成について説明する。
【0056】
図5は、実施の形態1に係る表示装置の機能構成を示すブロック図である。ここでは、説明が必要以上に複雑になることを避けるために、表示装置10の一部の機能のみを示している。
【0057】
図5に示すように、表示装置10は、制御部30と、駆動源31と、スイッチ32とを備える。
【0058】
制御部30は、駆動源31、スイッチ32および表示パネル13をそれぞれ制御する。具体的には、制御部30は、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13に表示されるときに、(i)第2LED24を消灯し、かつ、(ii)第2表示領域13bにおける表示パネル13の透過特性を変化させる。
【0059】
駆動源31は、光源ユニット20を駆動する。つまり、駆動源31は、光源ユニット20に電力を供給する。
【0060】
スイッチ32は、第1LED23および第2LED24に電力を供給するための第1経路と、第2LED24を迂回して第1LED23に電力を供給するための第2経路とを切り替える。ここでは、スイッチ32は、基板22の外部に配置されている。
【0061】
具体的には、スイッチ32は、第1端子32a、第2端子32bおよび第3端子32cを有する。第1端子32aは、駆動源31に接続されている。第2端子32bは、第2LED24の一方の端子に接続されている。第3端子32cは、第2LED24の他方の端子に接続されている。つまり、第3端子32cは、第1LED23と第2LED24との間の端子に接続されている。
【0062】
したがって、第1端子32aと第2端子32bとが導通すれば、第1経路に電流が流れ、第1LED23および第2LED24の両方が発光する。また、第1端子32aと第3端子32cとが導通すれば、第2経路に電流が流れ、第1LED23が発光し、第2LED24が発光しない。
【0063】
[表示装置の動作]
次に、以上のように構成された表示装置の動作について説明する。
【0064】
図6は、実施の形態1に係る表示装置の動作を説明するための表示装置の正面図である。
図7は、実施の形態1に係る表示装置の動作を説明するための表示装置のブロック図である。
図6および
図7において、(a)は、第1アスペクト比の第1映像が表示されている状態を示し、(b)は、第2アスペクト比の第2映像が表示されている状態を示す。
【0065】
制御部30は、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示されるか否かを判定する。例えば、第2アスペクト比の第2映像を含む放送信号を受信した場合に、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示されると判定する。なお、放送信号に含まれる映像に時間的に変化しない画像が含まれている場合には、制御部30は、当該画像が取り除かれた映像のアスペクト比が第2アスペクト比であるか否かを判定してもよい。
【0066】
ここで、
図6の(a)に示すように、第1アスペクト比の第1映像が表示パネル13に表示される場合、制御部30は、表示パネル13の表示領域の全体(第1表示領域13aおよび第2表示領域13b)に第1映像を表示する。このとき、制御部30は、
図7の(a)に示すように、スイッチ32の第1端子32aと第2端子32bとを導通する。つまり、制御部30は、スイッチ32を制御して第1経路34aに電流を流し、第1LED23および第2LED24を点灯する。
【0067】
一方、
図6の(b)に示すように、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示される場合、制御部30は、表示パネル13の第1表示領域に第2映像を表示する。このとき、制御部30は、
図7の(b)に示すように、スイッチ32の第1端子32aと第3端子32cとを導通する。つまり、制御部30は、スイッチ32を制御して第2経路34bに電流を流し、第1LED23および第2LED24のうち第1LED23のみを点灯する。
【0068】
さらに、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示される場合、制御部30は、第2表示領域13bにおける表示パネル13の透過特性を変化させる。つまり、制御部30は、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示されている間、継続的または断続的に第2表示領域13bにおける表示パネル13の透過特性を変化させる。言い換えると、制御部30は、第2アスペクト比の第2映像が表示パネル13に表示されている間、継続的または断続的に第2表示領域13bに含まれる画素に掛ける電圧を時間とともに変化させる。
【0069】
具体的には、制御部30は、例えば、少なくとも1つのカラー画像を含む複数の画像を切り替えながら表示するための透過特性のパターンに基づいて、第2表示領域13bにおける表示パネル13の透過特性を変化させる。つまり、制御部30は、表示パネル13を構成する複数の色(例えば、赤、緑および青)を有する複数の画素の各々の透過特性を独立して変化させる。ただし、このように表示パネル13の透過特性が変化されても、第2LED24が消灯されているので、第2表示領域13bにカラー画像は表示されない。
【0070】
[効果]
以上のように、本実施の形態に係る表示装置10によれば、第2アスペクト比を有する映像が表示パネルに表示されるときに、(i)第2表示領域に光を照射するための第2光源を消灯し、かつ、(ii)第2表示領域における表示パネルの透過特性を変化させることができる。つまり、第2光源が消灯されている間に、表示パネルの焼き付きを防止するために透過特性を変化させることができる。したがって、第2表示領域における表示パネルの透過特性の変化が視聴者に視覚されることを抑制することができる。つまり、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる。
【0071】
さらに、本実施の形態に係る表示装置10によれば、第1空間から第2空間への光を遮ることができる。したがって、第1光源から発せられた光が第2表示領域に到達することを防ぐことができる。つまり、第2表示領域において表示パネルの透過特性を変化させている間に、第1光源の光が表示パネルの後方から第2表示領域に照射されることを防ぐことができる。したがって、第2表示領域における表示パネルの透過特性の変化が視聴者に視覚されることをさらに抑制することができる。つまり、視聴者による映像の視聴を妨げることをさらに抑制することができる。
【0072】
また、本実施の形態に係る表示装置10によれば、遮光部材を横切って配置された長尺状の基板上の第1空間側に第1光源が配置され、当該基板上の第2空間側に第2光源が配置される。つまり、1本の長尺状の基板上に第1光源および第2光源の両方を配置することができ、光源ユニットの部品構成を簡易にすることができる。
【0073】
また、本実施の形態に係る表示装置10によれば、第1光源および第2光源に電力を供給するための第1経路と、第2光源を迂回して第1光源に電力を供給するための第2経路とを切り替えるスイッチを備えることができる。したがって、電気的に直列に接続された第1光源および第2光源のうち第1光源のみに電力を供給することが可能となる。
【0074】
また、このようなスイッチは、例えば、基板外に配置することも可能である。第1光源および第2光源がLEDである場合、熱伝導性が高い高価な部材が基板に用いられることが多い。したがって、基板外にスイッチが配置されれば、基板の面積の増加を抑制することができ、表示装置の製造コストを削減することができる。また、第1光源および第2光源からの光がスイッチに遮られることを防ぐこともできる。
【0075】
また、本実施の形態に係る表示装置10によれば、遮光部材を反射シートと一体に形成することができる。したがって、部品点数を削減することができる。さらに、第1光源および第2光源から発せられた光を効率的に第1表示領域および第2表示領域に照射することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る表示装置10によれば、少なくとも1つのカラー画像を含む複数の画像を切り替えながら表示するための透過特性のパターンに基づいて、第2表示領域における表示パネルの透過特性を変化させることができる。したがって、複数の色(例えば、赤、緑および青)を有する複数の画素の各々の透過特性を独立して変化させることができる。したがって、グレー画像を表示する場合のように複数の画素の透過特性を一律に変化させるよりもより効果的に表示パネルの焼き付きを抑制することができる。
【0077】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態では、光源ユニットの構成が実施の形態1と異なる。具体的には、本実施の形態では、光源ユニットは、第1表示領域を照射するためのLEDバーと、第2表示領域を照射するためのLEDバーとを別々に有する。
【0078】
以下に、本実施の形態に係る表示装置について、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
【0079】
図8は、実施の形態2に係る表示装置の内部構造を示す正面図である。
図8に示すように、表示装置10Aは、リアフレーム12と、反射シート16と、光源ユニット20Aとを備える。光源ユニット20Aは、第1LEDバー21Aと、第2LEDバー25Aとを備える。
【0080】
第1LEDバー21Aは、第1表示領域13aに光を照射するためのLEDバーである。第1LEDバー21Aの各々は、長尺状の第1基板22Aと、第1LED23Aとを含む。本実施の形態では、第1基板22Aは、水平方向に延びている。
【0081】
第1LED23Aは、表示パネル13の後方から第1表示領域13aに光を照射するための第1光源の一例である。第1LED23Aは、第1基板22A上に配置され、表示パネル13の後方から第1表示領域13aに光を照射する。
【0082】
第2LEDバー25Aは、第2表示領域13bに光を照射するためのLEDバーである。つまり、第2LEDバー25Aは、第2表示領域13bに専用のLEDバーである。第2LEDバー25Aの各々は、長尺状の第2基板26Aと、第2LED24Aとを含む。本実施の形態では、第2基板26Aは、垂直方向に延びている。
【0083】
第2LED24Aは、表示パネル13の後方から第2表示領域13bに光を照射するための第2光源の一例である。第2LED24Aは、第2基板26A上に配置され、表示パネル13の後方から第2表示領域13bに光を照射する。
【0084】
第2LED24Aは、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13に表示されるときに消灯される。つまり、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13に表示されるときに、第2LEDバー25Aに電力が供給されない。
【0085】
以上のように、本実施の形態に係る表示装置10Aによれば、第1光源と第2光源とを異なる基板(第1基板および第2基板)に配置することができる。したがって、焼き付き防止処理のための電力の供給/非供給を基板ごとに切り替えることができる。つまり、焼き付き防止処理のための配線および制御を簡易にすることが可能となる。
【0086】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態では、光源ユニットの構成が実施の形態1と異なる。具体的には、本実施の形態では、光源ユニットは、複数のLEDがマトリックス状に配置されたダイナミックバックライトユニットである。
【0087】
以下に、本実施の形態に係る表示装置について、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
【0088】
図9は、実施の形態3に係る表示装置の内部構造を示す正面図である。
図9に示すように、表示装置10Bは、リアフレーム12と、反射シート16と、光源ユニット20Bとを備える。光源ユニット20Bは、マトリックス状に配置された複数のLED(第1LED23Bおよび第2LED24B)を備える。
【0089】
第1LED23Bは、第1表示領域13aに光を照射するための第1光源の一例である。第2LED24Bは、第2表示領域13bに光を照射するための第2光源の一例である。
【0090】
第1LED23Bおよび第2LED24Bは、いくつかのLEDを含むブロック単位、または、1つ1つのLED単位で点灯および消灯が制御される。そして、第2LED24Bは、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13に表示されるときに消灯される。
【0091】
以上のように、ダイナミックバックライトユニットを有する表示装置10Bにおいても、実施の形態1および2と同様に、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる。
【0092】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態では、第1表示領域および第2表示領域の配置、ならびに、第1LEDおよび第2LEDの配置などが実施の形態1と異なる。具体的には、本実施の形態では、第2表示領域は、表示パネルの第1アスペクト比よりも水平方向の長さの比が大きい第2アスペクト比を有する映像が表示される場合に当該映像が表示されない表示領域である。具体的には、例えば、第1アスペクト比が16:9であり、第2アスペクト比が21:9である。したがって、第1表示領域および第2表示領域は、垂直方向に並んで配置される。
【0093】
以下に、本実施の形態に係る表示装置について、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
【0094】
図10は、実施の形態4に係る表示装置の内部構造を示す正面図である。
図11は、実施の形態4に係る表示装置の断面図である。具体的には、
図11は、
図10中のB−B線における表示装置の断面図である。
【0095】
図10および
図11に示すように、表示装置10Cは、フロントキャビネット11と、リアフレーム12と、表示パネル13Cと、反射シート16と、遮光部材17Cと、光源ユニット20Cとを備える。
【0096】
表示パネル13Cは、第1アスペクト比とは異なる第2アスペクト比を有する映像が表示されるときに、当該映像が表示される第1表示領域13aCと当該映像が表示されない第2表示領域13bCとを有する。なお、第1アスペクト比を有する映像が表示されるときには、当該映像は、第1表示領域13aCおよび第2表示領域13bCにわたって表示される。
【0097】
ここでは、第1アスペクト比が16:9であり、第2アスペクト比が21:9である場合が図示されている。この場合、第1表示領域13aCおよび第2表示領域13bCは、垂直方向に並んで配置される。
【0098】
遮光部材17Cは、第1表示領域13aCと第2表示領域13bCとの境界に沿って配置される。そして、遮光部材17Cは、反射シート16および第1表示領域13aCの間に形成された第1空間18aCから、反射シート16および第2表示領域13bCの間に形成された第2空間18bCへの光を遮る。つまり、遮光部材17Cは、遮光性を有し、反射シート16と表示パネル13Cとの間に形成された空間を上下に分割する。
【0099】
光源ユニット20Cは、第1LEDバー21Cと、第2LEDバー25Cとを備える。
【0100】
第1LEDバー21Cは、第1表示領域13aCに光を照射するためのLEDバーである。第1LEDバー21Cの各々は、長尺状の第1基板22Cと、第1LED23Cとを含む。本実施の形態では、第1基板22Cは、水平方向に延びている。
【0101】
第1LED23Cは、表示パネル13Cの後方から第1表示領域13aCに光を照射するための第1光源の一例である。第1LED23Cは、第1基板22C上に配置され、表示パネル13Cの後方から第1表示領域13aCに光を照射する。
【0102】
第2LEDバー25Cは、第2表示領域13bCに光を照射するためのLEDバーである。つまり、第2LEDバー25Cは、第2表示領域13bCに専用のLEDバーである。第2LEDバー25Cの各々は、長尺状の第2基板26Cと、第2LED24Cとを含む。本実施の形態では、第2基板26Cは、水平方向に延びている。
【0103】
第2LED24Cは、表示パネル13Cの後方から第2表示領域13bCに光を照射するための第2光源の一例である。第2LED24Cは、第2基板26C上に配置され、表示パネル13Cの後方から第2表示領域13bCに光を照射する。
【0104】
第2LED24Cは、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13Cに表示されるときに消灯される。つまり、第1アスペクト比と異なる第2アスペクト比を有する映像が表示パネル13Cに表示されるときに、第2LEDバー25Cに電力が供給されない。
【0105】
以上のように、本実施の形態に係る表示装置10Cによれば、第1表示領域と第2表示領域とが上下方向に並ぶ場合であっても、実施の形態1および2と同様に、視聴者による映像の視聴を妨げることを抑制しつつ、表示パネルの焼き付きを減少させることができる。
【0106】
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態に係る表示装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も本発明の範囲内に含まれる。
【0107】
例えば、上記実施の形態1に係る表示装置と、上記実施の形態4に係る表示装置とを組合せてもよい。つまり、実施の形態4のように第1表示領域と第2表示領域とが垂直方向にならんでいる場合に、表示装置は、第1LEDと第2LEDとを含む、垂直方向に延びるLEDバーを備えてもよい。この場合、第2アスペクト比の映像が表示されるときに、第2LEDを迂回して第1LEDに電力が供給されればよい。
【0108】
なお、上記各実施の形態において、光源は、LEDであったが、これに限定されない。例えば、実施の形態2、4において、光源は、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)であってもよい。
【0109】
なお、上記各実施の形態において、光源ユニットは、直下型のバックライトであったが、エッジライト型のバックライトであってもよい。この場合、光源ユニットは、導光板を備えればよい。
【0110】
なお、上記各実施の形態において、遮光部材は、反射シートと一体に形成されていたが、これに限られない。例えば、遮光部材は、反射シートとは異なる材質の部材であってもよい。つまり、遮光部材は、必ずしも光を反射しなくてもよい。この場合、遮光部材は、反射シート上に接着されてもよい。そして、反射シートと遮光部材との間にLEDバーの基板が配置されてもよい。つまり、LEDバーの基板は、遮光部材を貫通しなくてもよい。
【0111】
なお、上記各実施の形態において、遮光部材は、V字形状を有していたが、必ずしもこの形状を有する必要はない。例えば、遮光部材は、I字形状を有してもよい。つまり、遮光部材の形状は、第1空間から第2空間への光を遮ることができれば、どのような形状であってもよい。
【0112】
なお、上記各実施の形態において、表示パネルの第1アスペクト比が16:9の場合について説明したが、第1アスペクト比は16:9でなくてもよい。例えば、第1アスペクト比は25:9であってもよい。また例えば、第1アスペクト比は4:3であってもよい。