特開2015-225895(P2015-225895A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2015-225895プリント配線板および半導体パッケージ、ならびにプリント配線板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-225895(P2015-225895A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】プリント配線板および半導体パッケージ、ならびにプリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20151117BHJP
【FI】
   H05K3/46 B
   H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2014-108238(P2014-108238)
(22)【出願日】2014年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古谷 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】吉川 裕樹
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA06
5E316AA12
5E316AA26
5E316AA38
5E316AA43
5E316CC02
5E316CC04
5E316CC08
5E316CC09
5E316CC32
5E316CC37
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD33
5E316EE31
5E316FF07
5E316FF10
5E316FF13
5E316FF14
5E316FF28
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH11
5E316HH40
(57)【要約】
【課題】プリント配線板の表面の平坦性向上および反りの抑制。
【解決手段】実施形態のプリント配線板10は、第1層間樹脂絶縁層30と、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1に形成される第1導体層21と、第2面F2に形成される第2導体層25と、第1面F1上に形成され、第1面F1側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第1ビルドアップ層40と、第2面F2上に形成され、第2面F2側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第2ビルドアップ層50とを有している。そして、第1導体層21は一面が第1面F1に露出するように第1層間樹脂絶縁層30に埋め込まれており、第1ビルドアップ層40を構成する層間樹脂絶縁層のうちの第1導体層21に隣接する第2層間樹脂絶縁層42の厚さは、第1層間樹脂絶縁層30、ならびに、第1および第2ビルドアップ層40、50内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚い。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面および該第1面と反対側の第2面を有する第1層間樹脂絶縁層と、
該第1層間樹脂絶縁層の前記第1面に形成される第1導体層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面に形成される第2導体層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第1面上および前記第1導体層上に形成され、該第1面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第1ビルドアップ層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面上および前記第2導体層上に形成され、該第2面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第2ビルドアップ層と、
を有するプリント配線板であって、
前記第1導体層は一面が前記第1面に露出するように前記第1層間樹脂絶縁層に埋め込まれており、
前記第2導体層は前記第2面上に形成されており、
前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層のうちの前記第1導体層に隣接する第2層間樹脂絶縁層の厚さは、前記第1層間樹脂絶縁層、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚い。
【請求項2】
請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1および第2ビルドアップ層は、いずれも、複数の層間樹脂絶縁層と複数の導体層とを含み、該層間樹脂絶縁層と該導体層とが交互に積層されて形成されており、前記第2ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層の数が、前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層の数よりも多い。
【請求項3】
請求項2記載のプリント配線板であって、前記第1ビルドアップ層側の最も外側に積層される第3層間樹脂絶縁層と、前記第2ビルドアップ層側の最も外側に積層される第4層間樹脂絶縁層とが、同じ材料で同じ厚さに形成されている。
【請求項4】
請求項3記載のプリント配線板であって、前記第1ビルドアップ層を構成する各層間樹脂絶縁層それぞれが、該各層間樹脂絶縁層それぞれの前記第3層間樹脂絶縁層側から数えた階層数と同一の前記第4層間樹脂絶縁層側から数えた階層数の層に積層されている前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層とが同じ材料で形成されている。
【請求項5】
請求項4記載のプリント配線板であって、前記第1層間樹脂絶縁層と前記第3層間樹脂絶縁層とが異なる材料で形成されている。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記第1および第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層は、芯材と該芯材に含浸されている樹脂材料とを含むプリプレグからなる。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層は、30〜70重量%の無機フィラーを含有し無機繊維の芯材に含浸されない樹脂材料からなる。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記第1ビルドアップ層の表面に半導体素子が実装される。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記第1層間樹脂絶縁層、前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層の少なくとも1つ、および前記第2ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層の少なくとも1つに、各層間樹脂絶縁層を貫通するビア導体がそれぞれ形成され、前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層を貫通するビア導体とその他の層間樹脂絶縁層を貫通するビア導体とが、相反する方向に向かって断面が拡大するように形成される。
【請求項10】
一方の面に第1半導体素子が実装されているプリント配線板と、
該プリント配線板の前記一方の面上に搭載される基板と、
を有する半導体パッケージであって、
前記プリント配線板は、
第1面および該第1面と反対側の第2面を有する第1層間樹脂絶縁層と、
該第1層間樹脂絶縁層の前記第1面に形成される第1導体層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面に形成される第2導体層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第1面上および前記第1導体層上に形成され、該第1面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されて最表面に第3導体層が積層されてなる第1ビルドアップ層と、
前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面上および前記第2導体層上に形成され、該第2面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第2ビルドアップ層と、
前記第3導体層上に形成されるソルダーレジスト層と、
を有し、
前記第1導体層は一面が前記第1面に露出するように前記第1層間樹脂絶縁層に埋め込まれており、
前記第2導体層は前記第2面上に形成されており、
前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層のうちの前記第1導体層に隣接する第2層間樹脂絶縁層は、前記第1層間樹脂絶縁層、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚くされており、
前記基板は、前記プリント配線板側の面にバンプを備えており、
前記バンプが、前記ソルダーレジスト層に設けられている開口部に露出する前記第3導体層に接続されている。
【請求項11】
請求項10記載の半導体パッケージであって、前記第1半導体素子が前記プリント配線板と前記基板との間で前記第3導体層に接続されており、前記プリント配線板と前記基板の間にモールド樹脂が充填されている。
【請求項12】
請求項10または11記載のパッケージオンパッケージ構造の半導体パッケージであって、前記基板に第2半導体素子が実装されている。
【請求項13】
層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層されてなり、一方の面および該一方の面と反対側の他方の面それぞれに導体層が設けられる配線集合体と、
前記配線集合体の前記一方の面上に形成され、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されてなる第1ビルドアップ層と、
前記配線集合体の前記他方の面上に設けられ、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されてなる第2ビルドアップ層と、
を有するプリント配線板であって、
前記一方の面に設けられる導体層は、前記配線集合体の前記一方の面側の最表層の層間樹脂絶縁層内に埋め込まれ、該層間樹脂絶縁層から一面が露出しており、
前記他方の面に設けられる導体層は、前記配線集合体の前記他方の面側の最表層の層間樹脂絶縁層上に形成されており、
前記第1ビルドアップ層内の前記層間樹脂絶縁層のうちの前記配線集合体の前記一方の面に隣接する層間樹脂絶縁層の厚さは、前記第1ビルドアップ層の層間樹脂絶縁層、前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記配線集合体内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚い。
【請求項14】
請求項13記載のプリント配線板であって、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層と前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層とにおいて、前記配線集合体側から数えて同じ階層数の層に積層されている層間樹脂絶縁層同士が、それぞれ同じ材料で形成されている。
【請求項15】
プリント配線板の製造方法であって、
支持板の少なくとも一面側に所定のパターンを有する第1導体層を形成することと、
前記第1導体層上に、第1層間樹脂絶縁層および金属箔を積層することと、
前記第1層間樹脂絶縁層および前記金属箔を貫通する導通用孔を形成することと、
前記導通用孔内および前記金属箔上にシード層を形成することと、
前記シード層上の所定の部分に電気めっきによりビア導体および第2導体層を形成することと、
前記支持板と前記第1導体層および前記第1層間樹脂絶縁層とを分離することと、
前記第1導体層上に絶縁性材料を積層することにより第2層間樹脂絶縁層を形成すると共に、前記第2導体層上または前記第2導体層上に積層されているビルドアップ層上に絶縁性材料を積層することにより層間樹脂絶縁層を形成することと、を含み、
前記第1導体層が、一面が前記第1層間樹脂絶縁層から露出するように前記第1面に埋め込まれ、
前記第2層間樹脂絶縁層が、前記第1層間樹脂絶縁層、および、該第1層間樹脂絶縁層の前記第2導体層側に積層されている層間樹脂絶縁層のいずれよりも厚く形成される。
【請求項16】
請求項15記載のプリント配線板の製造方法であって、さらに、前記第2層間樹脂絶縁層上に所定の導体パターンを有する導体層が形成されると共に、前記ビルドアップ層上に形成される前記層間樹脂絶縁層上に、所定の導体パターンを有する導体層が形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板および半導体パッケージ、ならびにプリント配線板の製造方法に関し、特に、反りが小さく、かつ、表面が平坦で、半導体素子などの電子部品を歩留まり良く実装することができるプリント配線板、および、そのようなプリント配線板を効率よく製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の回路が複雑化すると共に電子部品の電極数が増加し、その一方で、電子機器の小型化が急速に進められている。このため、配線パターンを高密度で配置することができ、かつ、バンプやランド形式の多数の電極が狭ピッチで配置された半導体素子などを高い歩留まりで実装することができるプリント配線板が求められている。高密度でパターンが形成され得るプリント配線板としては、両面銅張積層板もしくは複数の絶縁層と導体層とが交互に積層された積層板をコア基板として、その両表面に、絶縁層と導体層とからなるビルドアップ層が積層されてなるビルドアップ配線板が用いられている。すなわち、図6に示されるように、ビルドアップ配線板900は、たとえば、導体層911、912と2つの絶縁層915とからなるコア基板910の両側の表面上に、導体層921と絶縁層925とからなるビルドアップ層920が積層されて形成される。また、ビルドアップ層920上の所定の部分にソルダーレジスト930が形成されている(たとえば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−349435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図6に示されるビルドアップ配線板900では、コア基板910の両表面部の導体層911は、絶縁層915の表面上に所定のパターンにパターニングされて設けられている。このため、ビルドアップ層920が積層されるコア基板910の表裏両方の表面に、導体層911の厚さに応じた凹凸が存在する。このような凹凸があると、ビルドアップ配線板900の両表面にも起伏が生じることがある。また、平面サイズの小型化と配線数の増加に伴って、コア基板910および/またはビルドアップ層920を構成する導体層および絶縁層の層数が増えると、各導体層による凹凸が積み重なり、さらに高低差の大きな起伏が配線板の両表面に生じることになり得る。そのような起伏があると、半導体素子(図示せず)などが導体層921に接続される場合に、導体層921が半導体素子の電極の全てと接触することができずに、半導体素子などの実装歩留りが低下することがある。
【0005】
本発明の目的は、表面が平坦なプリント配線板、およびそのようなプリント配線板を含む半導体パッケージを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプリント配線板は、第1面および該第1面と反対側の第2面を有する第1層間樹脂絶縁層と、該第1層間樹脂絶縁層の前記第1面に形成される第1導体層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面に形成される第2導体層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第1面上および前記第1導体層上に形成され、該第1面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第1ビルドアップ層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面上および前記第2導体層上に形成され、該第2面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第2ビルドアップ層と、を有している。そして、前記第1導体層は一面が前記第1面に露出するように前記第1層間樹脂絶縁層に埋め込まれており、前記第2導体層は前記第2面上に形成されており、前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層のうちの前記第1導体層に隣接する第2層間樹脂絶縁層の厚さは、前記第1層間樹脂絶縁層、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚い。
【0007】
また、本発明の半導体パッケージは、一方の面に第1半導体素子が実装されているプリント配線板と、該プリント配線板の前記一方の面上に搭載される基板と、を有している。そして、前記プリント配線板は、第1面および該第1面と反対側の第2面を有する第1層間樹脂絶縁層と、該第1層間樹脂絶縁層の前記第1面に形成される第1導体層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面に形成される第2導体層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第1面上および前記第1導体層上に形成され、該第1面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されて最表面に第3導体層が積層されてなる第1ビルドアップ層と、前記第1層間樹脂絶縁層の前記第2面上および前記第2導体層上に形成され、該第2面側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されてなる第2ビルドアップ層と、前記第3導体層上に形成されるソルダーレジスト層とを有しており、前記第1導体層は一面が前記第1面に露出するように前記第1層間樹脂絶縁層に埋め込まれ、前記第2導体層は前記第2面上に形成され、前記第1ビルドアップ層を構成する層間樹脂絶縁層のうちの前記第1導体層に隣接する第2層間樹脂絶縁層は、前記第1層間樹脂絶縁層、前記第1ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚くされており、前記基板は、前記プリント配線板側の面にバンプを備えており、前記バンプが、前記ソルダーレジスト層に設けられている開口部に露出する前記第3導体層に接続されている。
【0008】
また、本発明のプリント配線板は、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層されてなり、一方の面および該一方の面と反対側の他方の面それぞれに導体層が設けられる配線集合体と、前記配線集合体の前記一方の面上に形成され、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されてなる第1ビルドアップ層と、前記配線集合体の前記他方の面上に設けられ、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されてなる第2ビルドアップ層と、を有していてもよい。そして、前記一方の面に設けられる導体層は、前記配線集合体の前記一方の面側の最表層の層間樹脂絶縁層内に埋め込まれ、該層間樹脂絶縁層から一面が露出しており、前記他方の面に設けられる導体層は、前記配線集合体の前記他方の面側の最表層の層間樹脂絶縁層上に形成されており、前記第1ビルドアップ層内の前記層間樹脂絶縁層のうちの前記配線集合体の前記一方の面に隣接する層間樹脂絶縁層の厚さは、前記第1ビルドアップ層の層間樹脂絶縁層、前記第2ビルドアップ層内の層間樹脂絶縁層、および前記配線集合体内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚い。
【0009】
また、本発明のプリント配線板の製造方法は、支持板の少なくとも一面側に所定のパターンを有する第1導体層を形成することと、前記第1導体層上に、第1層間樹脂絶縁層および金属箔を積層することと、前記第1層間樹脂絶縁層および前記金属箔を貫通する導通用孔を形成することと、前記導通用孔内および前記金属箔上にシード層を形成することと、前記シード層上の所定の部分に電気めっきによりビア導体および第2導体層を形成することと、前記支持板と前記第1導体層および前記第1層間樹脂絶縁層とを分離することと、前記第1導体層上に絶縁性材料を積層することにより第2層間樹脂絶縁層を形成すると共に、前記第2導体層上または前記第2導体層上に積層されているビルドアップ層上に絶縁性材料を積層することにより層間樹脂絶縁層を形成することと、を含んでいる。そして、前記第1導体層が、一面が前記第1層間樹脂絶縁層から露出するように前記第1面に埋め込まれ、前記第2層間樹脂絶縁層が、前記第1層間樹脂絶縁層、および、該第1層間樹脂絶縁層の前記第2導体層側に積層されている層間樹脂絶縁層のいずれよりも厚く形成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1導体層が、一面が第1層間樹脂絶縁層の第1面に露出するように第1層間樹脂絶縁層に埋め込まれているので、第1層間樹脂絶縁層の第1面と第1導体層の一面とが略面一となるため、第1面上に第1ビルドアップ層が形成される場合でも、第1ビルドアップ層の表面、すなわち、プリント配線板の表面に生じる起伏が少なくなる。また、各導体層の凹凸が積み重なることが少なくなるので、プリント配線板の表面に高低差の大きな起伏が生じることも少なくなる。その結果、プリント配線板に実装される電子部品とプリント配線板の導体パターンとの接触不良が発生し難くなり、プリント配線板の電子部品の実装歩留まりが向上する。同様に、プリント配線板を用いる半導体パッケージの歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態のプリント配線板の断面図。
図2図1に示される配線板の中央部の拡大図。
図3】本発明の一実施形態のプリント配線板の図2に示される例と別の例を示す拡大図。
図4A図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4B図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4C図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4D図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4E図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4F図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4G図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4H図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4I図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4J図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図4K図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の説明図。
図5A】本発明の一実施形態の半導体パッケージの一例の断面図。
図5B】本発明の一実施形態の半導体パッケージの別の例の断面図。
図5C】本発明の一実施形態の半導体パッケージのさらに別の例の断面図。
図6】従来技術によるプリント配線板の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
つぎに、本発明の一実施形態のプリント配線板が図面を参照しながら説明される。本発明の一実施形態のプリント配線板10(以下、プリント配線板は単に配線板とも称される)は、図1に示されるように、第1面F1および第1面F1と反対側の第2面F2を有する第1層間樹脂絶縁層30と、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1に形成されている第1導体層21と、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2に形成されている第2導体層25と、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1上に形成されている第1ビルドアップ層40と、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2上に形成されている第2ビルドアップ層50とを有している。また、第2導体層25は、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2上に形成されている。そして、本実施形態の配線板10では、第1導体層21は、第1ビルドアップ層側の一面が第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1に露出するように、第1層間樹脂絶縁層30内に埋め込まれている。このため、図2に示されるように、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1と第1導体層21の一面とが略面一となっており、両者により略平坦な面が第1面F1に形成されている。また、第1ビルドアップ層40を構成する層間樹脂絶縁層であって第1導体層21に隣接する第2層間樹脂絶縁層42が厚くされており、本実施形態では、第1層間樹脂絶縁層30、第1ビルドアップ層40内の層間樹脂絶縁層(図2に示される例では、第2層間樹脂絶縁層42および第3層間樹脂絶縁層45)、ならびに第2ビルドアップ層50内の各層間樹脂絶縁層(図2に示される例では、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53、ならびに第4層間樹脂絶縁層55)の中で一番厚くされている。なお、以下の説明では、配線板10の厚さ方向の相対的な位置関係が示される場合、特に断りがなければ、第1層間樹脂絶縁層30から遠い側が「上側」または「外側」と称され、近い側が「下側」または「内側」と称される。またこの定義に沿って「上側」に位置する面は「上面」とも、「下側」に位置する面は「下面」とも、それぞれ称される。
【0013】
一般に、プリント配線板に積層される絶縁層は、配線板への薄板化の要求に対応しつつ、適度な剛性を保持できるように、20〜100μm程度の厚さに形成される。一方、第1導体層21のような導体層は、所定の導電性を備えるように、少なくとも5〜30μm程度の厚さに形成される。このため、プリント配線板の内部に積層されている絶縁層上に導体層が形成され、パターニングされていると、導体層の厚さによる段差が、その導体層上に積層される絶縁層内で吸収されずに表面に現れる(たとえば、図6において導体層911の表面と絶縁層915の表面との段差が絶縁層925の表面上に現れる)ことがある。その結果、プリント配線板の表面に、内部の導体層のパターンに応じた起伏が生じることがある。プリント配線板の多層化が進むと、各導体層による段差が積み重なり、より高低差の大きな起伏がプリント配線板の表面に生じることとなり得る。このような起伏が生じる傾向は、配線板への薄板化の要求の高まりに伴って絶縁層の薄層化が進められると益々強まると考えられる。そして、配線板の表面に起伏が存在すると、配線板の表面の接続パッドが、配線板に実装される電子部品などの電極の全てと接触できなくなる可能性がある。この結果、配線板に電子部品を実装するときの歩留まりが低下するおそれがある。このような傾向は、高機能化に伴う半導体素子などのサイズの大型化、および、その電極のファインピッチ化に伴って顕著になると考えられる。
【0014】
本実施形態の配線板10では、図2に示されるように、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1に形成される第1導体層21が、その一面だけを第1層間樹脂絶縁層30から露出させて第1層間樹脂絶縁層30内に埋め込まれているので、第1面F1が、図1に示されるように、段差部分の無い略平坦な面になる。従って、少なくとも第1導体層21のパターンに応じた起伏が配線板10の第1ビルドアップ層40側の表面(以下、配線板10の第1ビルドアップ層40側の表面は単に第1表面SF1とも称される)に生じることが防がれる。加えて、たとえば、導体層46による段差と重なって大きな起伏が生じることも防がれる。このため、半導体素子90(図4K参照)などの電子部品の電極91(図4K参照)の全てと、配線板10の第1表面SF1に形成される接続パッド41aとが接触できないような事態が起こり難くなる。その結果、配線板10への電子部品の実装歩留りの低下が防がれる。従って、配線板10に、たとえば、ファインピッチの端子(電極)を有する大型の半導体素子などが実装されるときは、配線板10の第2ビルドアップ層50側の表面(以下、配線板10の第2ビルドアップ層40側の表面は単に第2表面SF2とも称される)よりも第1表面SF1上、すなわち、本実施形態では、第3導体層41上に実装されるのが好ましい。そうすることにより、ファインピッチの端子を有する大型の半導体素子などが良好な歩留まりで実装され得る。
【0015】
また、大型の半導体素子などが、たとえば、配線板の一方の側だけに実装されると、一般的に、半導体素子などの熱膨張率は配線板に使用される絶縁層の熱膨張率よりも小さいため、半導体素子が実装される側が、高温時に凹み、低温時に凸となる反りが生じ易い。この反りの発生は、配線板の一方の側だけに大型の部品が実装されると、この一方の側に形成されるソルダーレジストの面積が配線板の他方側に比べて小さくされ易く、その結果、一方の側の温度変化による伸縮量が他方側よりも少なくなることにも助長される。プリント配線板が反ると、プリント配線板に実装された各電子部品の接続部にストレスが生じるため、電子部品の接続信頼性が低下するおそれがある。
【0016】
このようなプリント配線板の反りは、温度変化に対する、半導体素子が実装される側の膨張/収縮量が増えることにより抑制され得る。そのように膨張/収縮量を増やす手段の一つとして、半導体素子が実装される側において、プリント配線板を構成する材料のうち熱膨張率が大きい樹脂組成物の量を増やすことが挙げられる。これは、具体的には、半導体素子が実装される側に積層される絶縁層の厚さを厚くすることにより実現され得る。
【0017】
本実施形態の配線板10では、前述のように、第1導体層21に隣接する第2層間樹脂絶縁層42が、プリント配線板10を構成するその他の層間樹脂絶縁層よりも厚くされる。すなわち、図2に示される例では、第2層間樹脂絶縁層42の厚さt1は、第1層間樹脂絶縁層30、第1ビルドアップ層40内の第3層間樹脂絶縁層45、第2ビルドアップ層50内の層間樹脂絶縁層52a、層間樹脂絶縁層52b、層間樹脂絶縁層53、および第4層間樹脂絶縁層55それぞれの厚さt2〜t7のいずれよりも厚くされている。従って、このように厚く形成される第2層間樹脂絶縁層42が、配線板10の厚さ方向の中心よりも、大型の半導体素子が実装される側に積層されることにより、前述のようなプリント配線板の反りが軽減され得る。図2に示される例では、第1ビルドアップ層40を構成する層間樹脂絶縁層の数(2つ)よりも多い4つの層間樹脂絶縁層を含んで第2ビルドアップ層50が構成されている。このため、第2層間樹脂絶縁層42は、配線板10の厚さ方向の中心よりも第1表面SF1寄りに位置するようになり、温度変化に対する第1表面SF1側の膨張/収縮量を増やすように作用する。このため、前述のように、第1表面SF1上に大型の半導体素子などが実装され、かつ、第2表面SF2側にはそのような半導体素子などが実装されない場合であっても、半導体素子が実装される側が高温時に凹み、低温時に凸となる前述の配線板10の反りが抑制される。この結果、配線板10に実装される電子部品(図示せず)の接続信頼性の低下が防がれ得る。
【0018】
第1ビルドアップ層40は、図2に示されるように、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されて形成され、第2ビルドアップ層50は、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2側から層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されて形成される。図2に示される例では、第1ビルドアップ層40は2つの層間樹脂絶縁層と2つの導体層とを有している。具体的には、第1ビルドアップ層40は、第1面F1側から、第2層間樹脂絶縁層42、導体層46、第3層間樹脂絶縁層45および第3導体層41の順に、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層されて形成されている。また、第2ビルドアップ層50は、4つの層間樹脂絶縁層と4つの導体層とを有している。具体的には、第2ビルドアップ層50は、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2側から、層間樹脂絶縁層52a、導体層54a、層間樹脂絶縁層52b、導体層54b、層間樹脂絶縁層53、導体層56、第4層間樹脂絶縁層55、第4導体層51の順に、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層されて形成されている。
【0019】
第1ビルドアップ層40および第2ビルドアップ層50は、配線板10内に形成される回路配線の規模や配線密度などに応じて、さらに多くの層間樹脂絶縁層と導体層とが積層されて、それぞれ構成されてもよい。また、第1ビルドアップ層40および第2ビルドアップ層50は、図2に示される例よりも少ない数の層間樹脂絶縁層と導体層とで、それぞれ形成されてもよく、たとえば、1つの層間樹脂絶縁層および1つの導体層だけが積層されて、それぞれ形成されてもよい。たとえば、第1ビルドアップ層40が少ない導体層で形成されていると、略平坦な面となる第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1上と、配線板10の第1表面SF1との間に存在する導体層が少なくなるので、第1表面SF1に生じる起伏が少なくなるという利点がある。また、たとえば、第2ビルドアップ層50が第1ビルドアップ層40よりも多層構造にされることにより、他の層間樹脂絶縁層よりも厚く形成される第2層間樹脂絶縁層42が第1表面SF1寄りに配置されると、第1表面SF1だけに大型の半導体素子などが実装された場合に生じがちな配線板10の反りが抑制され得るという利点がある。
【0020】
第1層間樹脂絶縁層30、第2層間樹脂絶縁層42、第3層間樹脂絶縁層45、第4層間樹脂絶縁層55、層間樹脂絶縁層52a、52b(以下、層間樹脂絶縁層52a、52bは、個々の特定を要しない場合は、一括して層間樹脂絶縁層52とも称される)および層間樹脂絶縁層53は、図2に示されるように、本実施形態では、芯材32と樹脂組成物からなる樹脂材料34とを含んでいる。第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53は、芯材32に樹脂材料32が含浸されて半硬化状態にされたプリプレグ材から形成されてよい。芯材32は特に限定されず、好ましくは、絶縁性や剛性に優れるガラス繊維などの無機繊維が用いられる。樹脂材料34も、配線板10に要求される耐圧や絶縁性を備えるものであれば特に限定されず、たとえば、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)などが用いられ、好ましくはエポキシ樹脂が用いられる。また、樹脂材料34には、シリカやアルミナなどからなる無機フィラーなどが充填されていてもよい。しかしながら、第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53の構成材料は、それぞれ任意であり、前述の材料と異なる材料が芯材32および樹脂材料34に用いられてもよい。
【0021】
また、第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53は、芯材32を含まない構成、すなわち、芯材32に含浸されていない樹脂材料34だけで構成されてもよい。第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53が樹脂材料34だけで構成されると、その表面への無電解めっき膜の密着性が向上することがある。このため、たとえば、後述の配線板10の製造方法において説明するような第2層間樹脂絶縁層42と共に積層する図示しない金属箔を要しないで、導体層46が形成されることも可能になり得る。また、芯材32に含浸されるか否かに関わらず、樹脂材料34には、シリカやアルミナなどからなる図示しない無機フィラーなどが充填されていてもよい。その場合、無機フィラーの含有量は、各層間樹脂絶縁層全体に対して30〜70重量%とされることが、第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53の熱膨張率と配線板10に実装される電子部品(図示せず)の熱膨張率とが近似されながら、各層間樹脂絶縁層上に形成される導体層との密着性が維持される点で好ましい。
【0022】
また、第1〜第4層間樹脂絶縁層30、42、45および55、ならびに、層間樹脂絶縁層52a、52bおよび53は、互いに異なる材料で形成されてもよい。たとえば、第1層間樹脂絶縁層30と、第3層間樹脂絶縁層45などの第1ビルドアップ層40を構成する層間樹脂絶縁層または第2ビルドアップ層50を構成する層間樹脂絶縁層とが異なる材料で形成されてもよい。たとえば、後述のように、上面に金属箔251(図4C参照)を用いて第2導体層25が形成される第1層間樹脂絶縁層30には芯材32を含んだ樹脂材料が用いられ、一方、第3層間樹脂絶縁層45上への第3導体層41の形成において、たとえば、第3層間樹脂絶縁層45上に直接無電解めっきによる金属膜が形成される場合には、前述のように、めっき膜の密着性の良好な、芯材32を含まない層間絶縁用フィルム(たとえば、味の素株式会社製:商品名:ABF−45SH)が第3層間樹脂絶縁層45に用いられてもよい。
【0023】
しかしながら、配線板10を構成する層間樹脂絶縁層のうちで、第1ビルドアップ層40側の最も外側に積層される第3層間樹脂絶縁層45と、第2ビルドアップ層50側の最も外側に積層される第4層間樹脂絶縁層55とが同じ材料で同じ厚さに形成されるのが好ましい。配線板10の製造工程において、配線板10の工程途上品10a(図4I参照)の両側に第3層間樹脂絶縁層45と第4層間樹脂絶縁層55とを同時に形成することが容易になり、配線板10が効率的に製造されるからである。また、第1ビルドアップ層40が、さらに多くの層間樹脂絶縁層から構成される場合は、同じ理由により、最表層の第3層間樹脂絶縁層45および第4層間樹脂絶縁層55に加えて、それぞれの内側に隣接する層間樹脂絶縁層同士も同じ材料および/または同じ厚さで形成するものとされると、これら内側に隣接する層間樹脂絶縁層同士も同時に形成され易くなる。すなわち、第1ビルドアップ層40を構成する層間樹脂絶縁層それぞれが、少なくとも、第3層間樹脂絶縁層45側を基準とする自身の階層(第3層間樹脂絶縁層45から数えた自身の層までの層数)と同一の第4層間樹脂絶縁層55側を基準とする階層(第4層間樹脂絶縁層55から数えて同じ層数)にある第2ビルドアップ層50内の層間樹脂絶縁層と、それぞれ同じ材料で形成されていると、そのような層間樹脂絶縁層同士を同時に形成することが容易になる。こうすることにより、第1ビルドアップ層40の全ての層間樹脂絶縁層が、第2ビルドアップ層50の対応する位置(階層)にある層間樹脂絶縁層と同時に形成され易くなる。従って、第1ビルドアップ層40を構成する全ての層間樹脂絶縁層が、少なくとも、第3層間樹脂絶縁層45からの自身の階層と同じ第4層間樹脂絶縁層55からの階層にある第2ビルドアップ層50の層間樹脂絶縁層と同じ材料で、それぞれ形成されるのが好ましい。図2に示される例では、第2層間樹脂絶縁層42と層間樹脂絶縁層53とが同じ材料とされ、第3層間樹脂絶縁層45と第4層間樹脂絶縁層55とが同じ材料とされれば、第1ビルドアップ層40を第2ビルドアップ層50の対応部分と同時に形成することが容易になる。
【0024】
このように、第1ビルドアップ層40と第2ビルドアップ層50の対応部分とが、同時に形成され得ることに鑑みると、本実施形態の配線板10は、図3を参照して、つぎに示されるようにも解釈され得る。すなわち、本実施形態の配線板10は、第1層間樹脂絶縁層30および層間樹脂絶縁層52a、52bなどの層間樹脂絶縁層と第2導体層25および導体層54aなどの導体層とが交互に積層されてなり、一方の面F3に第1導体層21が設けられ、一方の面F3と反対側の他方の面F4に導体層54bが設けられる配線集合体11と、配線集合体11の一方の面F3上に形成される第1ビルドアップ層40と、配線集合体11の他方の面F4上に設けられる第2ビルドアップ層50aとを有している。第1ビルドアップ層40は、第2層間樹脂絶縁層42、導体層46、第3層間樹脂絶縁層45、そして第3導体層41の順で、すなわち層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されて構成されている。また、第2ビルドアップ層50aは、層間樹脂絶縁層53、導体層56、第4層間樹脂絶縁層55、そして第4導体層51の順で、すなわち層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に複数組積層されて構成されている。従って、図3に示される例の配線板10の製造工程においては、まず配線集合体11が形成され、形成された配線集合体11の一方の面F3に第1ビルドアップ層40が、他方の面F4に第2ビルドアップ層50が、好ましくは同時に形成される。ここで、第1ビルドアップ層40内の層間樹脂絶縁層と第2ビルドアップ層50a内の層間樹脂絶縁層とにおいて、配線集合体11側から数えて同じ階層数の層に積層されている層間樹脂絶縁層同士が、それぞれ同じ材料で形成されていると、第1ビルドアップ層40と第2ビルドアップ層50aとが同時に形成され易い。すなわち、図3に示される例では、第2層間樹脂絶縁層42と層間樹脂絶縁層53とが、および、第3層間樹脂絶縁層45と第4層間樹脂絶縁層55とが、それぞれ同じ材料で形成されていることが好ましい。
【0025】
なお、図3に示される例においても、導体層54bが配線集合体11の他方の面F4側の最表層の層間樹脂絶縁層である層間樹脂絶縁層52b上に形成されているのに対して、第1導体層21は、配線集合体11の一方の面F3側の最表層の層間樹脂絶縁層である第1層間樹脂絶縁層30内から一面が露出するように第1層間樹脂絶縁層30内に埋め込まれている。このため、第1導体層21のパターンに応じた起伏が配線板10の第1表面SF1に生じることが防がれる。また、図3に示される例においても、第1ビルドアップ層40内の層間樹脂絶縁層であって配線集合体11の一方の面F3に隣接する第2層間樹脂絶縁層42の厚さは、第1ビルドアップ層40内の層間樹脂絶縁層、第2ビルドアップ層50a内の層間樹脂絶縁層、および配線集合体11内の層間樹脂絶縁層の中で一番厚くされている。このため、図3に示される例においても同様に、配線板10の反りが抑制され、配線板10に実装される電子部品(図示せず)の接続信頼性の低下が防がれ得る。なお、配線集合体11、第1ビルドアップ層40および第2ビルドアップ層50aを構成する導体層および層間樹脂絶縁層の数は、図3に示されるものに限定されず、より多くの、または、より少ない数の導体層および層間樹脂絶縁層により構成されてもよい。
【0026】
第1導体層21は、図2に示されるように、第1ビルドアップ層40側の一面だけを第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1から露出させて、第1層間樹脂絶縁層30内に埋め込まれている。このように第1導体層21が第1層間樹脂絶縁層30内に埋め込まれることには、前述のように第1面F1に略平坦な面が形成されることの他に、第1導体層21と第1層間樹脂絶縁層30とがより強固に密着するという利点がある。このため、第1導体層21に幅の細い配線パターン(図示せず)が形成されても、配線パターンが第1層間樹脂絶縁層30から剥離し難くなる。また、隣接する配線パターン同士の間に第1層間樹脂絶縁層30が介在することになるので、配線パターンが狭ピッチで並列されても、図示しない電子部品を接続するはんだなどを介した配線パターン同士のショートが起こり難くなる。第1導体層21の形成方法は特に限定されないが、好ましくは、後述のように、短時間で厚く製膜できる電気めっき法が用いられる。第1導体層21の材料は、特に限定されないが、導電性が高く、安価で、かつ、前述の電気めっき法での析出性も良好な銅が用いられる。
【0027】
図2に示されるように、第2導体層25は第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2上に形成されている。また、本実施形態では、導体層54aおよび導体層54bが、それぞれ、層間樹脂絶縁層52aおよび52b上に形成されている。第2導体層25ならびに導体層54a、54b(以下、導体層54a、54bは、個々の特定を要しない場合は、一括して導体層54とも称される)の形成方法は特に限定されない。たとえば、第2導体層25は、後述のように、第1層間樹脂絶縁層30の表面に、たとえば銅からなる金属箔251(図4C参照)が積層され、この金属箔251の表面に無電解めっきによる第1金属膜252(図4D参照)および電気めっきによる第2金属膜253(図4E参照)が析出されることにより形成されてよく、導体層54a、54bも同様に形成されてよい。この場合、第2導体層25および導体層54a、54bは、金属箔、無電解めっき膜および電気めっき膜の3層で構成される。しかしながら、このような3層構造に限定されず、第2導体層25および導体層54a、54bは、たとえば、電気めっき膜だけで形成されてもよい。第2導体層25および導体層54a、54bの材料も特に限定されず、任意の導電性材料、好ましくは、銅やニッケルなどの金属材料が用いられるが、特に好ましくは、前述の第1導体層21と同様の理由で、金属箔、無電解めっき膜および電気めっき膜のいずれにおいても銅が用いられる。
【0028】
図2に示されるように、第1ビルドアップ層40を構成する第2層間樹脂絶縁層42は、第1導体層21上および第1導体層21が埋め込まれていない部分の第1層間樹脂絶縁層30上に積層されている。前述のように、第2層間樹脂絶縁層42の厚さt1(本実施形態では、第1導体層21の上面と導体層46の下面との間の長さ)が、第1層間樹脂絶縁層30の厚さt2(本実施形態では、第2導体層25の第1導体層21側の面と第1導体層21の第2導体層25側の面との間の長さ)、第3層間樹脂絶縁層45、層間樹脂絶縁層52a、層間樹脂絶縁層52b、層間樹脂絶縁層53、および第4層間樹脂絶縁層55それぞれの厚さt3〜t7(それぞれ、各層間樹脂絶縁層の下側に形成されている導体層の上面と、上側に形成されている導体層の下面との間の長さ。たとえば、t3については、導体層46の上面と第3導体層41の下面との間の長さ)のいずれよりも厚くされている。この結果、前述のように、配線板10の反りが抑制されることがある。
【0029】
本実施形態では、第2層間樹脂絶縁層42上に導体層46が形成されており、導体層46上に積層されている第3層間樹脂絶縁層45上に第3導体層41が形成されている。また、層間樹脂絶縁層53上に導体層56が形成されており、導体層56上に積層されている第4層間樹脂絶縁層55上に第4導体層が形成されている。
【0030】
図1に示されるように、第3導体層41は、配線板10の第1表面SF1に形成され、第4導体層51は、第2表面SF2に形成される。第3導体層41には、たとえば、半導体素子90(図4K参照)の電極91(図4K参照)が接続される接続パッド41aが形成されてよく、また、図示しないその他の電子部品を接続する接続パッドが形成されてもよい。また、第4導体層51にも、図示しない電子部品や配線板10が搭載される外部の配線板と接続するための接続パッド51aなどを含む任意の導体パターンが形成されてよい。
【0031】
第3および第4導体層41、51、ならびに、導体層46、56の形成方法は特に限定されないが、たとえば、前述の第2導体層25および導体層54と同様の方法で形成される。すなわち、たとえば、第3導体層41は、第3層間樹脂絶縁層45に、たとえば銅からなる金属箔(図示せず)が積層され、この金属箔上に図示しない無電解めっき膜および電気めっき膜が析出されることにより形成されてよい。しかしながら、このような構造に限定されず、第3および第4導体層41、51、ならびに、導体層46、56は、たとえば、電気めっき膜だけで形成されてもよい。第3および第4導体層41、51、ならびに、導体層46、56の材料も特に限定されず、前述の第2導体層25および導体層54と同様に、好ましくは、銅やニッケルなどの金属材料が用いられ、特に好ましくは、金属箔、無電解めっき膜および電気めっき膜のいずれにおいても銅が用いられる。
【0032】
図2に示されるように、本実施形態の配線板10には、第1層間樹脂絶縁層30を貫通するビア導体38が形成されている。ビア導体38は第1導体層21と第2導体層25とを接続している。また、層間樹脂絶縁層52aにはビア導体58aが形成され、層間樹脂絶縁層52bにはビア導体58bが形成されている。ビア導体58aは第2導体層25と導体層54aとを接続し、ビア導体58bは導体層54aと導体層54bとを接続している。また、配線板10には、図1に示されるように、第2層間樹脂絶縁層42を貫通し、第1導体層21と導体層46とを接続するビア導体49a、および、第3層間樹脂絶縁層45を貫通し、導体層46と第3導体層41とを接続するビア導体49bが形成されており、さらに、層間樹脂絶縁層53を貫通し、導体層54bと導体層56とを接続するビア導体59a、および、第4層間樹脂絶縁層55を貫通し、導体層56と第4導体層51とを接続するビア導体59bが形成されている。各ビア導体は、任意の位置に形成されてよく、たとえば、平面視上、一箇所、または複数個所において、各ビア導体が全て重なる位置に形成されてもよい。すなわち、図3に示されるように、ビア導体49b、49a、38、58a、58b、59aおよび59bが、互いに、略真上(真下)に位置するように形成され、その結果、第3導体層41と第4導体層51とが略直線状の導通経路で電気的に接続されるように形成されてもよい。
【0033】
ビア導体38、ビア導体49a、49b(以下、ビア導体49a、49bは、個々の特定を要しない場合は、一括してビア導体49とも称される)、ビア導体58a、58b(以下、ビア導体58a、58bは、個々の特定を要しない場合は、一括してビア導体58とも称される)、およびビア導体59a、59b(以下、ビア導体59a、59bは、個々の特定を要しない場合は、一括してビア導体59とも称される)の形成方法は、特に限定されない。たとえば、ビア導体38は、後述されるように、たとえばCO2レーザーの照射により第1層間樹脂絶縁層30を貫通して形成される導通用孔37(図4D参照)内に、無電解めっきによる第1金属膜252(図4D参照)、および電気めっきによる第2金属膜253(図4E参照)が埋め込まれることにより形成される。ビア導体49a、49b、58a、58b、59aおよび59bも、同様の方法で、第2層間樹脂絶縁層42、第3層間樹脂絶縁層45、層間樹脂絶縁層52a、層間樹脂絶縁層52b、層間樹脂絶縁層53および第4層間樹脂絶縁層55内に、それぞれ形成されてよい。なお、図4Eに示される例では、ビア導体38が形成される導通用孔37は、第2金属膜253によって完全に埋められているが、これに限定されず、導通用孔37は完全に埋められていなくてもよく、これは、ビア導体49、58および59についても同様である。ビア導体38、49、58および59の材料は特に限定されないが、好ましくは、導電性が高く、安価で、めっきによる析出性も良好な銅が用いられる。
【0034】
本実施形態では、図1に示されるように、ビア導体49a、49bは、配線板10の厚さ方向と垂直な平面による断面(以下、このような平面による断面は、単に水平断面と称される)が、第3導体層41側よりも第1導体層21側で小さくなる形状にされている。一方、ビア導体58およびビア導体59a、59bは、第4導体層51側よりも第2導体層25側の水平断面が小さくなる形状にされており、ビア導体38は、第2導体層25側よりも第1導体層21側の水平断面が小さくなる形状にされている。すなわち、ビア導体49と、ビア導体58、59および38とは、相反する方向に向かって水平断面が拡大するように、換言すると、相反する方向に向かって水平断面が縮小するように形成されている。後述されるように、たとえばCO2レーザーなどが、第2導体層25側から第1層間樹脂絶縁層30に照射されることにより導通用孔37(図4D参照)などが形成され、また、第4導体層51側から第4層間樹脂絶縁層55や層間樹脂絶縁層52などに照射されることによりビア導体58やビア導体59の導通用孔(図示せず)などが形成されるのに対して、第3導体層41側から第3層間樹脂絶縁層45などにCO2レーザーなどが照射されることによりビア導体49の導通用孔(図示せず)がそれぞれ形成される場合、ビア導体38、49a、49b、58、59aおよび59bは、それぞれ、図1に示されるような向きに水平断面が拡大(縮小)する形状になり易い。
【0035】
本実施形態では、図1に示されるように、第3層間樹脂絶縁層45上、および、第3導体層41の半導体素子90(図4K参照)が接続される接続パッド41aを除いた部分上に、ソルダーレジスト層60が形成されている。また、第4層間樹脂絶縁層55上、および、第4導体層51の接続パッド51aを除いた部分上に、ソルダーレジスト層61が形成されている。ソルダーレジスト層60、61が形成される部分は、これに限定されず、配線板10に実装される電子部品(図示せず)の種類や数に応じて、第3および第4導体層41、51上の任意の部分に設けられてよく、また、導体層41、51の任意の部分が、ソルダーレジスト層60、61に覆われずに露出していてもよい。
【0036】
ソルダーレジスト層60、61の材料は、はんだ耐熱性や絶縁性が良好なものであれば特に限定されないが、たとえば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などにより形成され、好ましくは、エポキシ樹脂に40〜70重量%の無機フィラー、たとえばSiO2などが含有された材料により形成される。
【0037】
また、第3および第4導体層41、51のソルダーレジスト層60、61が形成されずに露出している部分、たとえば接続パッド41a、51aなどには、たとえば、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Snもしくは有機保護膜(OSP)などからなる、図示しない耐食層、または、はんだコート層が形成されていてもよい。
【0038】
つぎに、本実施形態の配線板10の製造方法が、図4A〜4Kを参照して説明される。
【0039】
本実施形態の配線板10の製造方法では、まず、図4Aに示されるように、出発材料として、支持板80、支持銅箔80aおよびベース金属箔81が用意され、支持板80の両面にキャリア銅箔80aが積層され、加圧および加熱されて接合される。支持板80には、好ましくは、ガラスクロスなどの芯材にエポキシなどの絶縁性樹脂を含浸させた材料などからなる半硬化状態のプリプレグ材などが用いられるが、これに限定されず、他の材料が用いられてもよい。ベース金属箔81の材料は、表面上に、後述の第1導体層21(図4B参照)が形成され得るものであれば特に限定されないが、好ましくは、2〜6μmの厚さの銅箔もしくはニッケル箔、より好ましくは5μmの厚さの銅箔が用いられる。また、キャリア銅箔80aは、たとえば、15〜30μm、好ましくは18μmの厚さの銅箔が用いられる。しかしながら、ベース金属箔81およびキャリア銅箔80aの厚さは、これらに限定されず、他の厚さにされてもよい。
【0040】
キャリア銅箔80aとベース金属箔81との接合方法は、特に限定されないが、たとえば、両者の貼り付け面の略全面において図示されない熱可塑性の接着剤により接着されてよく、或いは、後述の第1導体層21(図4B参照)の導体パターンが設けられない外周付近の余白部において、接着剤または超音波接続により接合されてもよい。また、キャリア銅箔80aとベース金属箔81とは、キャリア銅箔80aが支持板80に接合される前に接合されてもよいが、これに限定されず、たとえば、支持板80に両面銅張積層板が用いられ、両面銅張積層板の両面に既に接合されている銅箔をキャリア銅箔80aとして、その上に単体のベース金属箔81が前述の方法などを用いて接合されてもよい。
【0041】
なお、図4A〜4Fには、支持板80の両側の面にベース金属箔81が接合され、それぞれの面において、第1および第2導体層21、25、第1層間樹脂絶縁層30、および第2ビルドアップ層50の一部が形成される製造方法の例が示されている。このような方法で製造されれば、第1および第2導体層21、25や、第2ビルドアップ層40の多くの部分が2つ同時に形成されるという点で好ましい。しかしながら、支持板80の一方の面だけに第1導体層21などが形成されてもよく、また、両側で互いに異なる回路パターンの導体層などが形成されても良い。以下の説明は、両面に同じ回路パターンが形成される例が示される図4A〜4Fを参照して説明されるため、一方の面だけについて説明され、他面側に関しての説明、および、各図面における他面側の符号は省略される。
【0042】
つぎに、図4Bに示されるように、ベース金属箔81上に第1導体層21が形成される。第1導体層21の形成方法は特に限定されないが、たとえば、電気めっき法が用いられる。具体的には、まず、ベース金属箔81上の第1導体層21が形成される部分以外の所定の領域にめっきレジスト膜(図示せず)が形成される。続いて、めっきレジスト膜が形成されていないベース金属箔81上に、ベース金属箔81をシード層として、たとえば、電気めっきによるめっき膜が形成される。その後、めっきレジスト膜が除去される。その結果、図4Bに示されるように、ベース金属箔81上に電気めっき膜からなる第1導体層21が形成される。第1導体層21は、好ましくは銅からなる電気めっき膜である。
【0043】
つぎに、ベース金属箔81上および第1導体層21上に、半硬化状態の絶縁材(プリプレグ)が積層され、この絶縁材上に金属箔251が積層される。その後、金属箔251および絶縁材は支持板80側に向かってプレスされ、さらに加熱される。この結果、絶縁材が完全に硬化され、図4Cに示されるように、ベース金属箔81および第1導体層21、ならびに金属箔251と接合されている第1層間樹脂絶縁層30となる。なお、図4Cにおいて、第1層間樹脂絶縁層30は、芯材32と、樹脂組成物からなる樹脂材料34とで構成されているように示されているが、第1層間樹脂絶縁層30は、芯材32を含まずに樹脂材料34だけで構成されていてもよい。また、芯材32は、ガラスクロスなどの無機繊維であってよい。
【0044】
つぎに、図4Dに示されるように、金属箔251および第1層間樹脂絶縁層30を貫通し、第1導体層21を露出させる導通用孔37が形成される。具体的には、金属箔251の表面側から、金属箔251上の所定の位置に、たとえば、CO2レーザーを用いてレーザー光が照射される。この結果、図4Dに示されるように導通用孔37が形成される。導通用孔37の形成後、好ましくは、導通用孔37についてデスミアが行われる。また、レーザー光の吸収効率が高まるように、レーザー光の照射の前に金属箔251の表面が黒化処理されてもよい。図4Dに示される例では、導通用孔37は、CO2レーザーが照射される側、すなわち金属箔251側の方が、第1導体層21側よりも孔の大きさが大きくなるように形成されている。導通用孔37が、このような形状に形成されると、たとえば、次工程の第1金属膜252の形成や第2金属膜253の形成が湿式めっき法で行われる場合、めっき液が導通用孔37の奥まで入り込み易くなるという利点がある。
【0045】
続いて、金属箔251上および導通用孔37内に第1金属膜252が形成される。第1金属膜252は、後述のように、第2金属膜253が電気めっきにより形成される場合にシード層として機能する。第1金属膜252は、好ましくは、無電解めっきにより形成される。無電解めっきにより形成される場合、第1金属膜252は、好ましくは0.3〜1μmの厚さに形成される。第1金属膜252は、他の好ましい例において、スパッタリング法により形成される。スパッタリング法により形成される場合、第1金属膜252は、好ましくは、0.05〜0.2μmの厚さに形成される。第1金属膜252の材料は特に限定されないが、好ましくは銅が用いられる。しかしながら、第1金属膜252の形成方法および材料は、これらに限定されず、他の方法および材料が用いられてもよい。
【0046】
つぎに、図4Eに示されるように、第1金属膜252上に第2金属膜253が形成される。第2金属膜253の形成方法は特に限定されないが、短い時間で厚い膜が形成され得る点で、電気めっき法により形成されるのが好ましい。電気めっき法により形成される場合、まず、第1金属膜252に図示しないめっきレジスト膜が形成される。めっきレジスト膜は、導通用孔37の上部以外で、かつ、第1金属膜252の第2導体層25が形成されない部分上に形成される。続いて、導通用孔37内、および、めっきレジスト膜が形成されていない第1金属膜252上に、電気めっきにより第2金属膜253が形成される。その結果、導通用孔37に第2金属膜253が充填され、図4Eに示されるように、第1および第2金属膜252、253からなるビア導体38が形成される。
【0047】
続いて、めっきレジスト膜が剥離され、めっきレジスト膜の剥離により露出する第1金属膜252、および、その下方の金属箔251が、たとえばエッチングにより除去される。この結果、図4Eに示されるように、第1導体層21が埋め込まれていない側の第1層間樹脂絶縁層30の表面上に、金属箔251、第1金属膜252、第2金属膜253からなる第2導体層25が形成される。
【0048】
つぎに、図4Fに示されるように、第2導体層25上および第2導体層25が形成されていない第1層間樹脂絶縁層30上に、層間樹脂絶縁層52a、導体層54a、層間樹脂絶縁層52bおよび導体層54bが、順に積層されて形成される。また、導体層54aの形成と共に、導体層54aと第2導体層25とを接続するビア導体58aが形成され、導体層54bの形成と共に、導体層54bと導体層54aとを接続するビア導体58bがそれぞれ形成される。層間樹脂絶縁層52a、導体層54aおよびビア導体58a、ならびに、層間樹脂絶縁層52b、導体層54bおよびビア導体58bは、図4C〜4Eに示される工程と同様の工程を繰り返すことにより、第1層間樹脂絶縁層30、第2導体層25およびビア導体38と同様に、それぞれ形成され得る。なお、図4C〜4Eに示される工程が繰り返される回数が多く(少なく)されることにより、より多い(少ない)数の層間樹脂絶縁層52(図1参照)、導体層54(図1参照)およびビア導体58(図1参照)がそれぞれ形成され得る。たとえば、配線板10が多くの積層を必要としない場合は、図4C〜4Eに示される工程が1度も繰り返されることなく、後述の支持板80などを分離する工程に進められてもよい。
【0049】
図4Fにおいて、層間樹脂絶縁層52aおよび層間樹脂絶縁層52bは、芯材32を含むように示されているが、これらの層間樹脂絶縁層は、芯材32を含まずに樹脂組成物からなる樹脂材料34だけで構成されていてもよい。また、芯材32は、ガラスクロスなどの無機繊維であってよい。また、樹脂材料34に、たとえば、シリカなどの無機フィラー(図示せず)が、30〜70重量%程度の含有率で含まれていてもよい。
【0050】
なお、導体層54bを形成する工程では、図示しないめっきレジスト膜が形成されていた部分の金属箔54b1および第1金属膜54b2が、めっきレジスト膜の剥離に続けて直ぐに除去されることなく、図4Fに示されるように残されていてもよい。残された部分の金属箔54b1および第1金属膜54b2は、後述のように、ベース金属箔81と共に除去され得るからである。なお、図4Fに示される例では、ビア導体58a、58bは、ビア導体38の水平断面が拡大(縮小)している方向と同じ方向に向かって水平断面が拡大(縮小)するように形成されている。
【0051】
続いて、支持板80およびキャリア銅箔80aと、ベース金属箔81とが分離される。具体的には、まず、たとえば、図4Fに示される配線板の工程途上品10aaが加熱され、キャリア銅箔80aとベース金属箔81とを接合している図示しない熱可塑性接着剤が軟化している状態で、支持板80と共にキャリア銅箔80aにベース金属箔81との界面に沿った方向の力が加えられ、両者が引き離される。或いは、前述のように、両者が外周付近の余白部において接着剤または超音波接続により接合されている場合は、接合箇所よりも内周側で、キャリア銅箔80a、ベース金属箔81、および支持板80が、第1層間樹脂絶縁層30などと共に切断され、接着剤などによる接合箇所が切除されることによりキャリア銅箔80aとベース金属箔81とが分離されてもよい。その結果、図4Fに示される配線板の工程途上品10aaは、2つの個別の工程途上品となる。この状態の配線板の工程途上品10aが図4Gに示されている。なお、図4Gには、図4Fにおいて支持板80の上面側に示されている配線板の工程途上品だけが示されている。
【0052】
続いて、ベース金属箔81が、たとえばエッチングなどにより除去される。前述のように、図示しないめっきレジスト膜が形成されていた部分の金属箔54b1および第1金属膜54b2が除去されずに残されていても、このベース金属箔81の除去工程において、ベース金属箔81と共に除去され得る。このように、金属箔54b1および第1金属膜54b2がベース金属箔81と同じ工程で除去されると、エッチングプロセスなどを少なくとも1回分省略することができるので、配線板の製造工程が短縮されると共に製造コストが低減される。このベース金属箔81の除去により、図4Hに示されるように、第1導体層21の一面が露出する。なお、図4Hには、図1に示される配線板10と整合するように、図4Gに示される配線板の工程途上品10aが、図面に垂直な軸で180°回転された向きで示されている。配線板の工程途上品10aおよび配線板10は、以下の説明において参照する図4I〜4Kにおいても、図4Hと同じ向きで示される。
【0053】
つぎに、ベース金属箔81が除去されることにより露出する第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1、および第1面F1に露出している第1導体層21の一面上に第2層間樹脂絶縁層42が積層され、さらに、第2層間樹脂絶縁層42を貫通するビア導体49aが形成されると共に、第2層間樹脂絶縁層42上に導体層46が形成される。また、導体層54b上および導体層54bが形成されていない部分の層間樹脂絶縁層52b上に層間樹脂絶縁層53が積層され、さらに、層間樹脂絶縁層53を貫通するビア導体59aが形成されると共に、層間樹脂絶縁層53上に導体層56が形成される。第2層間樹脂絶縁層42、導体層46およびビア導体49a、ならびに、層間樹脂絶縁層53、導体層56およびビア導体59aは、図4C〜4Eに示される工程と同様の工程を繰り返すことにより、第1層間樹脂絶縁層30、導体層25およびビア導体38と同様に、それぞれ形成され得る。このため、これらの各工程については、図面を参照した詳細な説明は省略され、概略的に以下に説明される。
【0054】
まず、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1上、ならびに、導体層54b上および導体層54bが形成されていない部分の層間樹脂絶縁層52b上に、それぞれ半硬化状態の絶縁性材料(プリプレグ)と金属箔とが積層され、プレスおよび加熱されて接合され、第1面F1上に第2層間樹脂絶縁層42が形成されると共に、層間樹脂絶縁層52b上および導体層54b上に層間樹脂絶縁層53が形成される。つぎに、第2層間樹脂絶縁層42側の金属箔および第2層間樹脂絶縁層42を貫通し、第1導体層21を露出させる導通用孔が形成されると共に、層間樹脂絶縁層53側の金属箔および層間樹脂絶縁層53を貫通し、導体層54bを露出させる導通用孔が形成される。この導通用孔は、各金属箔の表面側から、たとえばレーザー光が照射されることにより形成される。続いて、各金属箔上および各導通用孔内に、好ましくは無電解めっき法やスパッタリング法により第1金属膜が形成される。つぎに、第1金属膜上に、好ましくは電気めっき法により第2金属膜が形成される。この場合、まず、導通用孔の上部以外で、導体層46および導体層56が形成されない部分の第1金属膜上にめっきレジスト膜が形成され、続いて、導通用孔内、および、めっきレジスト膜が形成されていない第1金属膜上に、電気めっきにより第2金属膜が形成される。この結果、各導通用孔内に第2金属膜が充填され、図4Iに示されるように、第2層間樹脂絶縁層42内にビア導体49aが形成され、層間樹脂絶縁層53内にビア導体59aが形成される。続いて、めっきレジスト膜が剥離され、めっきレジスト膜の剥離により露出する第1金属膜、および、その下方の金属箔がエッチングなどにより除去される。この結果、図4Iに示されるように、第2層間樹脂絶縁層42上に導体層46が形成されると共に、層間樹脂絶縁層53上に導体層56が形成される。
【0055】
本実施形態の配線板10の製造方法では、さらに層間樹脂絶縁層と導体層とが積層される。具体的には、導体層46上および導体層46が形成されていない部分の第2層間樹脂絶縁層42上に第3層間樹脂絶縁層45が積層され、さらに、第3層間樹脂絶縁層45を貫通するビア導体49bが形成されると共に、第3層間樹脂絶縁層45上に第3導体層41が形成される。また、導体層56上および導体層56が形成されていない部分の層間樹脂絶縁層53上に第4層間樹脂絶縁層55が積層され、さらに、第4層間樹脂絶縁層55を貫通するビア導体59bが形成されると共に、第4層間樹脂絶縁層55上に第4導体層51が形成される。第3層間樹脂絶縁層45、第3導体層41およびビア導体49b、ならびに、第4層間樹脂絶縁層55、第4導体層51およびビア導体59bは、前述の、第2層間樹脂絶縁層42、導体層46およびビア導体49a、ならびに、層間樹脂絶縁層53、導体層56およびビア導体59aを形成する工程と同様の工程を繰り返すことにより、それぞれ形成され得る。このように第3および第4導体層41、51まで形成された状態が図4Jに示されている。第3導体層41は、前述の導体層46の形成工程で述べられた第1金属膜上に形成するめっきレジスト膜に相当するめっきレジスト膜を、第3導体層41の形成工程において適切なパターンで設けることにより、図4Jに示されるように、接続パッド41aなどを含む所定の導体パターンにパターニングされて形成されている。同様に、第4導体層51は、たとえば、接続パッド51aなどを含む所定の導体パターンにパターニングされて形成されている。
【0056】
なお、第3および第4層間樹脂絶縁層45、55、ならびに、第3および第4導体層41、51を形成する前に、導体層46および/または導体層56上に、さらに多くの層間樹脂絶縁層、導体層およびビア導体が形成されてもよい。このような層間樹脂絶縁層、導体層およびビア導体は、前述の第3および第4層間樹脂絶縁層45、55、第3および第4導体層41、51、ならびにビア導体49b、59bと同様の工程により形成され得る。また、このような場合に、層間樹脂絶縁層52(図1参照)、導体層54(図1参照)を形成する数が調整されてもよい。すなわち、配線板10に形成されるべき多数の導体パターンそれぞれは、支持板80が分離される図4Gに示される工程よりも前に形成される導体層、および、図4Gに示される工程よりも後に形成される導体層のうちのいずれに形成されてもよく、その選択の結果、支持板80が分離される前に形成される層間樹脂絶縁層および導体層の数、および、支持板80が分離された後に形成される層間樹脂絶縁層および導体層の数が増減されてよい。
【0057】
一般的に、第1導体層21のように、層間樹脂絶縁層内に埋め込むように形成される導体層は、エッチングを用いずにパターニングでき、また、前述のように、層間樹脂絶縁層との強固な密着性が得られるうえ配線間のショートのリスクも低いため、狭ピッチの配線パターンを形成するのに有利となる。このような埋め込み型の導体層は、図4Bおよび図4Cに示されるように、最終的に分離される支持板80の一面上に形成されるため、多層構造とする場合、層間樹脂絶縁層や導体層は一方向にしか積層され得ない。このため、図4A〜4Fに示されるように、支持板80の両面に第1層間樹脂絶縁層30などが形成されるとしても、1つの配線板10が完成するまでの工程が長くなり、製造リードタイムが長くなると共に仕掛品が多くなることがある。
【0058】
本実施形態の配線板10の製造方法では、第1導体層21が形成された後、支持板80が分離され、その後は、第2層間樹脂絶縁層42や第3層間樹脂絶縁層45などを形成する工程と、層間樹脂絶縁層53や第4層間樹脂絶縁層55などを形成する工程とが、配線板の工程途上品10aの両側の面において同時に進められ得る。このため、支持板80を分離する前に全ての層間樹脂絶縁層や導体層を形成するよりも、投入から完成までの配線板10の製造リードタイムが短縮され得る。
【0059】
また、本実施形態の配線板10の製造方法では、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1に第1導体層21が埋め込まれているため、図4Jに示されるように、第1面F1上に積層される第2層間樹脂絶縁層42が、第1層間樹脂絶縁層30、第3および第4層間樹脂絶縁層45、55、層間樹脂絶縁層52ならびに層間樹脂絶縁層53よりも厚くされている。また、第1導体層21が第1面F1に埋め込まれているため、第1層間樹脂絶縁層30の第1面F1が略平坦な面となる。そして、本実施形態の配線板10の製造方法では、第1導体層21が形成された後、すぐに支持板80が分離されるのではなく、第1層間樹脂絶縁層30の第2面F2側に層間樹脂絶縁層52や導体層54が形成された後に支持板80(図4F参照)が分離され、その後、層間樹脂絶縁層や導体層が両面に同時に形成される。このため、他の層間樹脂絶縁層よりも厚く形成される第2層間樹脂絶縁層42が、配線板10の第1表面SF1(図1参照)寄りに位置するようになる。このため、前述のように配線板10の反りが効果的に抑制され、配線板10に実装される電子部品(図示せず)の接続信頼性の低下が防がれ得る。また、略平坦な面となる第1面F1が配線板10の第1表面SF1の近隣に位置付けられ得る。このため、配線板10の第1表面SF1に生じる起伏が効果的に抑制され、第1表面SF1に電子部品を実装するときの実装歩留りの低下が防がれ得る。
【0060】
前述のビア導体49の形成において、ビア導体49が形成される導通用孔は、第3導体層41が形成される側から、第2層間樹脂絶縁層42または第3層間樹脂絶縁層45にレーザー光が照射されることにより形成される。一方、ビア導体59が形成される導通用孔を形成するレーザー光は、第4導体層51が形成される側から層間樹脂絶縁層53または第4層間樹脂絶縁層55に照射されており、前述のビア導体38(図4E参照)およびビア導体58a、58b(図4F参照)が形成される導通用孔(図示せず)を形成するレーザー光と同方向に照射されている。このため、図1に示されるように、ビア導体49a、49bと、ビア導体38、58、59aおよび59bとは、相反する方向に向かって水平断面が拡大(縮小)するような形状となっている。
【0061】
なお、図4Jにおいて、第2〜第4層間樹脂絶縁層42、45、55、および層間樹脂絶縁層53は、芯材32を含むように示されているが、これらの層間樹脂絶縁層は、芯材32を含まずに樹脂組成物からなる樹脂材料34だけで構成されていてもよい。また、芯材32は、ガラスクロスなどの無機繊維であってよい。また、樹脂材料34に、たとえば、シリカなどの無機フィラー(図示せず)が、30〜70重量%程度の含有率で含まれていてもよい。
【0062】
本実施形態の配線板10の製造方法では、図4Kに示されるように、接続パッド41aを除く第3導体層41の一部の表面上、および、第3導体層41が形成されていない第3層間樹脂絶縁層45の表面上にソルダーレジスト層60が形成される。また、接続パッド51aを除く第4導体層51の一部の表面上、および、第4導体層51が形成されていない第4層間樹脂絶縁層55の表面上にソルダーレジスト層61が形成される。
【0063】
ソルダーレジスト層60、61は、たとえば、感光性のエポキシ材などの層が、第3層間樹脂絶縁層45および第3導体層41上の全面、ならびに第4層間樹脂絶縁層55および第4導体層51上の全面に形成された後、ソルダーレジスト層60、61が設けられる所定の部分が露光され、露光されない部分のエポキシ材が現像により除去されて形成される。しかしながら、これに限定されず、ソルダーレジスト層60、61は、所定のパターンに開口されたマスクを用いるスクリーン印刷などの他の方法で設けられてもよい。また、ソルダーレジスト層60、61は、たとえば、非感光性のエポキシ材などからなる層が、第3層間樹脂絶縁層45および第3導体層41上の全面、ならびに、第4層間樹脂絶縁層55および第4導体層51上の全面に形成された後、ソルダーレジスト層60、61の形成が不要な部分がレーザーで除去されることにより形成されてもよい。
【0064】
また、ソルダーレジスト60、61に覆われないで露出している接続パッド41a、51aの表面上に、たとえばNi/Au、Ni/Pd/AuまたはSnなどからなる耐食層(図示せず)が形成されてもよい。また、液状の保護材料内への浸漬や保護材料の吹付けなどにより有機保護膜(OSP)からなる耐食層が形成されてもよく、或いは、はんだコート層(図示せず)が形成されてもよい。
【0065】
図4A〜4Kに示される工程を経ることにより、図1に示される本実施形態の配線板10が完成する。完成した配線板10には、図4Kに示されるように、たとえば、接続パッド41aに半導体素子90などの電子部品が接続されてよい。同様に、実装パッド51aに、図示しない別の電子部品が接続されてもよい。また、配線板10が、接続パッド41a、51aを介して、別の配線板などの外部回路と接続されてもよい。
【0066】
本実施形態の配線板10の製造方法は、図4A〜4Kを参照して説明された方法に限定されず、その条件や順序などは任意に変更され得る。また、特定の工程が省略されてもよく、別の工程が追加されてもよい。
【0067】
つぎに、本発明の一実施形態の半導体パッケージが図面を参照しながら説明される。図5Aに示されるように、一実施形態の半導体パッケージ100は、一方の表面SF1に第1半導体素子115が実装されているプリント配線板110と、プリント配線板110の一方の表面SF1上に搭載される基板130とを有している。プリント配線板110には、好ましくは、図1に一例が示されるプリント配線板が用いられる。図5Aには、そのような、図1に一例が示されるプリント配線板をプリント配線板110とする例が示されている。従って、図5Aに示されるプリント配線板110の大半の構成要素は、図1に示されるプリント配線板10と同様であり、そのような構成要素は同一の符号が付され、詳細な説明は省略される。しかしながら、プリント配線板110は、図1に示されるプリント配線板10に限定されず、前述のプリント配線板10の説明中に示された、各構成要素に対する各種の変更、変形が取り入れられてもよい。
【0068】
図5Aに示されるように、プリント配線板110は、図1に示されるプリント配線板10と同様に第1ビルドアップ層140を有している。第1ビルドアップ層140のプリント配線板110の一方の表面SF1側の最表面には第3導体層141が形成され、第3導体層141上にソルダーレジスト層160が形成されている。ソルダーレジスト層160は、所定の部分に開口部161を有しており、第3導体層141の一部である接続パッド141a、141bが、開口部161においてソルダーレジスト層160から露出している。
【0069】
基板130は、プリント配線板110側の面にバンプ124を備えており、バンプ124がプリント配線板110の第3導体層141の一部である接続パッド141bに接続されている。
【0070】
また、第1半導体素子115は、プリント配線板110と基板120との間であってバンプ124の高さに応じた高さで確保される空間内に配置されている。また、第1半導体素子115は電極116を有しており、電極116が、接合材122を介して、プリント配線板110の第3導体層141の一部である接続パッド141aに接続されている。
【0071】
本実施形態の半導体パッケージ100は、図1に一実施形態が示される前述のプリント配線板10と同様のプリント配線板110を有しているので、前述のようにプリント配線板110の反りが軽減され、第1半導体素子115および基板120の接続信頼性の低下が防がれ得る。また、プリント配線板110の表面の凹凸の発生が抑制されるので、第1半導体素子115の実装歩留りの低下が防がれ得る。
【0072】
基板130の構造や材料は特に限定されず、樹脂材料からなる層間樹脂絶縁層と銅箔などからなる導体層とで構成されるプリント配線板や、アルミナまたは窒化アルミなどの無機材料からなる絶縁性基材の表面に導体膜が形成された配線板や、たとえば、国際公開第11/122246号の図8図13に開示された製法で製造されたマザーボード基板であってよく、任意の基板が用いられ得る。また、第1半導体素子115も、特に限定されず、マイコン、メモリ、ASICなど、任意の半導体素子が用いられ得る。なお、第3導体層141およびソルダーレジスト層160は、前述のプリント配線板10の第3導体層41およびソルダーレジスト層60と同様の材料および製法を用いて形成され得る。
【0073】
接合材122およびバンプ124の材料も特に限定されず、任意の導電性材料が用いられ、好ましくは、はんだ、金、銅などの金属が用いられる。また、接合材122を用いずに、第1半導体素子115の電極116と接続パッド141aとが、加熱、加圧、および/または加振されることにより両者の間に金属間接合部が形成されて接続されてもよい。
【0074】
図5Bには、図5Aに示される半導体パッケージ100のプリント配線板110と基板130との間にモールド樹脂126が充填されている例が示されている。このように、モールド樹脂126が充填されると、第1半導体素子115が機械的なストレスから保護されると共に、周囲の温度変化によるプリント配線板110の挙動が制限され、第1半導体素子115との接合部に生じる応力が軽減されて接続信頼性が向上するという利点がある。なお、モールド樹脂126の材料は特に制限されないが、たとえば、第1半導体素子115の熱膨張率と近い熱膨張率を有し、絶縁性の良好な材料が用いられる。好ましくは、モールド樹脂126には、適度にシリカなどのフィラーが含有された熱硬化性のエポキシ樹脂が用いられる。モールド樹脂126の充填方法は特に限定されず、たとえば、金型(図示せず)内でトランスファーモールドされて充填されてもよく、液状の樹脂が注入された後に加熱されて硬化されてもよい。
【0075】
図5Cには、図5Bに示される半導体パッケージ100の基板130上に第2半導体素子135が実装されている例が示されている。第2半導体素子135の一面に設けられている電極(図示せず)は、図5Cに示されるように、ボンディングワイヤ137により基板130に接続されるか、電極が設けられている面が下に向くように第2半導体素子135を反転させて、フリップチップ実装方式により接続されてよい。このように、第2半導体素子135が実装されているパッケージオンパッケージ構造の半導体パッケージとすることで、平面視におけるサイズが小さく、かつ、高機能の半導体装置が提供され得る。
【符号の説明】
【0076】
10 プリント配線板
11 配線集合体
21 第1導体層
25 第2導体層
30 第1層間樹脂絶縁層
38 ビア導体
40 第1ビルドアップ層
41 第3導体層
41a 接続パッド
42 第2層間樹脂絶縁層
45 第3層間樹脂絶縁層
46、54、54a、54b、56 導体層
49、49a、49b ビア導体
50 第2ビルドアップ層
51 第4導体層
51a 接続パッド
52、52a、52b、53 層間樹脂絶縁層
55 第4層間樹脂絶縁層
58、58a、58b ビア導体
59、59a、59b ビア導体
60、61 ソルダーレジスト層
80 支持板
80a キャリア銅箔
81 ベース金属箔
90 半導体素子
100 半導体パッケージ
110 プリント配線板
115 第1半導体素子
124 バンプ
126 モールド樹脂
130 基板
135 第2半導体素子
140 第1ビルドアップ層
141 第3導体層
141a 接続パッド
141b 接続パッド
160 ソルダーレジスト層
F1 第1層間樹脂絶縁層の第1面
F2 第2層間樹脂絶縁層の第2面
SF1 プリント配線板の第1表面
SF2 プリント配線板の第2表面
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図4K
図5A
図5B
図5C
図6