特開2015-226013(P2015-226013A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イビデン株式会社の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-226013(P2015-226013A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】プリント配線板およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20151117BHJP
【FI】
   H05K3/46 Q
   H05K3/46 N
   H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-111362(P2014-111362)
(22)【出願日】2014年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】特許業務法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古澤 剛士
(72)【発明者】
【氏名】冨川 満広
(72)【発明者】
【氏名】古田 徹
(72)【発明者】
【氏名】寺倉 智哉
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA16
5E316AA32
5E316AA43
5E316BB02
5E316CC09
5E316CC17
5E316CC41
5E316DD16
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD25
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE01
5E316EE31
5E316FF07
5E316FF22
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH07
5E316HH11
5E316JJ01
5E316JJ11
5E316JJ24
5E316JJ28
5E316JJ29
(57)【要約】
【課題】プリント配線板の薄型化を達成しながら、樹脂絶縁層内に内蔵される電子部品の熱膨張と収縮による応力を緩和する。
【解決手段】樹脂絶縁層11の第1面11a側に、第2電子部品25が接続される第1実装パッド群12aと第2実装パッド群12bとを含む第1導体パターン層12が形成され、樹脂絶縁層11の第2面11bに、外部回路と接続されるように第2導体パターン層14が形成されている。第1電子部品20と第1実装パッド群12aとの間には、接着層17が介在されている。第1電子部品20の第1電極21と第1実装パッド群12aとが第1ビア導体15aにより接続されている。この電子部品内蔵型のプリント配線板1において、第1および第2の実装パッド群12bを含む第1導体パターン層12は、接着層17および第1面11a側の樹脂絶縁層11に埋め込まれ、かつ、その一面が露出している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面および該第1面の反対面である第2面を有する樹脂絶縁層と、
前記樹脂絶縁層に内蔵され、電極を有する第1電子部品と、
前記樹脂絶縁層の前記第1面側に形成され、第2電子部品が接続される第1実装パッド群と第2実装パッド群とを含む第1導体パターン層と、
前記樹脂絶縁層の前記第2面に、外部回路と接続されるように形成される第2導体パターン層と、
前記樹脂絶縁層を貫通して、前記第1導体パターン層および前記第2導体パターン層を接続するスルーホール導体と、
前記第1電子部品と前記第1実装パッド群との間に介在する接着層と、
前記第1電子部品の電極と前記第1実装パッド群とが電気的に接続されるように、前記接着層を貫通して形成されるビア導体と、
を備えた、電子部品内蔵型プリント配線板であって、
前記第1実装パッド群と第2実装パッド群とを含む第1導体パターン層は、前記接着層および前記第1面側の前記樹脂絶縁層に埋め込まれ、かつ、その一面が露出している。
【請求項2】
請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1実装パッド群は、前記接着層の前記電子部品と反対側の面に形成されている。
【請求項3】
請求項1または2記載のプリント配線板であって、前記第1電子部品がチップ型コンデンサである。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記第1電子部品が両面に電極を有し、それぞれにビア導体が接続されている。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記接着層は、熱硬化型接着剤からなっている。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリント配線板であって、前記スルーホール導体は、フィルドめっきで形成され、かつ、中心部が小さく両端面側で大きい断面形状に形成されている。
【請求項7】
プリント配線板の製造方法であって、
ダミー基板上に実装パッド群を有する第1導体パターン層を形成することと、
前記第1導体パターン層上の第1電子部品搭載領域に接着層を介して前記第1電子部品を、少なくとも第1電極が前記第1導体パターン層側を向くように固着することと、
前記第1導体パターン層上に、前記第1電子部品が樹脂絶縁層により被覆されるように樹脂絶縁層および金属箔を積層することと、
前記ダミー基板を除去することと、
前記接着層の前記第1導体層側から前記第1電極が露出するように第1導通用孔を形成することと、
前記第1導通用孔内に第1ビア導体を埋め込むと共に、該第1ビア導体と接続して前記接着層の露出面に第1実装パッド群を形成することと、
を有している。
【請求項8】
請求項7記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1電子部品の固着が、前記第1導体パターン層の所定の領域に絶縁性接着剤を塗布してから前記第1電子部品を搭載して固着することにより前記接着層を介在させる。
【請求項9】
請求項7記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1電子部品の固着が、前記第1電子部品の前記第1導体パターン層と対向する面に前記絶縁性接着剤を塗布してから前記第1導体パターン層の所定の領域に前記第1電子部品を搭載して固着することにより前記接着層を介在させる。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1電子部品を被覆する前記樹脂絶縁層および金属箔を積層する工程が、
前記第1電子部品に対応する部分に開口部が形成されたプリプレグ層を前記電子部品の高さを超える高さに重ねることと、
前記第1電子部品の上をカバーするプリプレグおよび前記金属箔を積み重ねることと、
真空プレスによる熱圧着法により固着することと、
を有する。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法であって、
前記第1電子部品は、前記第1電極が設けられる面と反対側の面に少なくとも1つの電極が設けられており、
前記第1導通用孔を形成する工程において、前記樹脂絶縁層の前記第1導体パターン層が設けられる面と反対面から前記少なくとも1つの電極が露出するように第2導通用孔を形成する。
【請求項12】
請求項11記載のプリント配線板の製造方法であって、
前記第1導通用孔内に第1ビア導体を埋め込む工程において、前記第2導通用孔内に第2ビア導体を埋め込むと共に、前記金属箔上に第2導体パターン層を形成する。
【請求項13】
請求項7〜12のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1電子部品上の前記接着層の露出面に形成された第1実装パッド群、および前記第1導体パターン層の第2実装パターン群と接続するように第2電子部品を搭載する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品が樹脂絶縁層内に埋め込まれるプリント配線板およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、電子部品が樹脂絶縁層内に埋め込まれても、熱による膨張収縮による応力が吸収されやすくされたプリント配線板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子部品等の電極間のファインピッチ化に伴い、プリント配線板においても、導体パターンの各配線はその幅が狭くなり、各配線と樹脂絶縁層との密着性が低下している。さらに、プリント配線板においても薄型化が要求されている。そこで、例えば図4に示されるように、電子部品と接続される導体パターンの配線120が樹脂絶縁層110内に埋め込まれ、その一面だけが露出する構成が採用されている。図4において、140は樹脂絶縁層110の反対面の導体パターン層、150はビア導体層、160はソルダーレジスト層である。
【0003】
一方、プリント配線板の薄型化の観点から、例えば図5に示されるように、簡単な電子部品200は樹脂絶縁層110内に内蔵することが開示されている(例えば特許文献1参照)。すなわち、図5に示されるように、金属箔121の表面に接着剤170が塗布され、電極210を有する電子部品200が接着された後に電子部品200の周囲が樹脂絶縁層110により被覆される。そして、電極210と接続されたビア導体150と連続して形成された電気めっき膜122と金属箔121とにより導体パターン120が形成されている。
【0004】
また、電子部品を樹脂絶縁層内に内蔵する他の方法として、片面銅張積層板の表面に開口部を有する第2樹脂基板が積層され、その開口部内に電子部品が搭載された後に第3樹脂層が積層され、その後に、銅張積層板および第3樹脂層側から導通用孔が形成され、ビア導体が形成されることにより、多層基板の両面の導体回路と接続されるプリント配線板も知られている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特表2006−523375号公報
【特許文献2】特開2009−194382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述のように、金属箔121の上に接着剤170が塗布され、その接着剤170と電子部品200が接着された後に樹脂絶縁層110により被覆され、金属箔121を利用して導体パターン120が形成される構造では、導体パターン120が樹脂絶縁層110の表面に突出して形成される。そのため、プリント配線板の厚さを薄くするという薄型化が十分に達成されない。さらに、樹脂絶縁層110内に内蔵される電子部品200の電極210に接続されると共に、さらに別の電子部品(図示せず)が接続される接続パッド120aが、樹脂絶縁層110上の表面に固定されると、電子部品200は、その周囲が樹脂絶縁層110で被覆され、さらに電極210と接続される接続パッド120aも樹脂絶縁層110の一面に固定されていることにより、完全に電子部品200が樹脂絶縁層110により保持される構造になる。そのため、電子部品200の熱膨張率と、樹脂絶縁層110の熱膨張率とが異なっていると、電子部品200の電極210と接続パッド120aとの接続部に応力が掛り、信頼性が低下しやすいという問題がある。
【0007】
さらに、前述の銅張積層板が用いられる方法でも、銅張された銅箔を利用して樹脂層の表面側に導体回路のパターンが形成されるため、ファインパターンの配線形成および薄型化を達成することができない。さらに、回路パターンが樹脂層の表面に突出するため、電子部品が実装される際に不具合が発生しやすいという問題もある。
【0008】
本発明の目的は、プリント配線板の薄型化が達成されながら、樹脂絶縁層内に内蔵される電子部品の熱膨張と収縮による応力を緩和することができる構造のプリント配線板およびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のプリント配線板は、第1面および該第1面の反対面である第2面を有する樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層に内蔵され、電極を有する第1電子部品と、前記樹脂絶縁層の前記第1面側に形成され、第2電子部品が接続される第1実装パッド群と第2実装パッド群とを含む第1導体パターン層と、前記樹脂絶縁層の前記第2面に、外部回路と接続されるように形成される第2導体パターン層と、前記樹脂絶縁層を貫通して、前記第1導体パターン層および前記第2導体パターン層を接続するスルーホール導体と、前記第1電子部品と前記第1実装パッド群との間に介在する接着層と、前記第1電子部品の電極と前記第1実装パッド群とが電気的に接続されるように、前記接着層を貫通して形成されるビア導体と、を備えている。そして、前記第1実装パッド群と第2実装パッド群とを含む第1導体パターン層は、前記接着層および前記第1面側の前記樹脂絶縁層に埋め込まれ、かつ、その一面が露出している。
【0010】
本発明のプリント配線板の製造方法は、ダミー基板上に実装パッド群を有する第1導体パターン層を形成することと、前記第1導体パターン層上の第1電子部品搭載領域に絶縁性接着剤を塗布して接着層を形成することと、前記接着層上に第1電子部品を、少なくとも第1電極が前記接着層側を向くように搭載し、固着することと、前記第1導体パターン層上に、前記第1電子部品が樹脂絶縁層により被覆されるように樹脂絶縁層および金属箔を積層することと、前記ダミー基板を除去することと、前記接着層の前記第1導体層側から前記第1電極が露出するように第1導通用孔を形成することと、前記第1導通用孔内に第1ビア導体を埋め込むと共に、該第1ビア導体と接続して前記接着層の露出面に第1実装パッド群を形成することと、を有している。
【発明の効果】
【0011】
本発明では、プリント配線板の樹脂絶縁層中に第1電子部品が埋め込まれると共に、第1導体パターン層が樹脂絶縁層の第1面側表面に埋め込まれて、その一面だけが露出している。その結果、プリント配線板の薄型化が達成される。しかも、電子部品の電極が接着層側に向けて埋め込まれており、接着層に形成されるビア導体により接着層の露出面に形成される第1実装パッド群と接続されている。そのため、電子部品と樹脂絶縁層との間に熱膨張率の差があっても、接着層により吸収される。
【0012】
また、本発明の製造方法によれば、ダミー基板の表面に金属膜を介して第1導体パターン層が形成された後に、接着層を介して第1電子部品が固着され、その後に、樹脂絶縁層が積層されているので、簡単に第1導体パターン層と電子部品とが樹脂絶縁層内に埋め込まれ、第1導体パターン層の一面だけが露出される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態のプリント配線板の断面説明図。
図2A図1に示されるプリント配線板の第1導体パターン層および第1実装パッド群と第2実装パッド群の配置例を示す説明図。
図2B図1に示されるプリント配線板の第1導体パターン層および第1実装パッド群と第2実装パッド群の配置例を示す説明図。
図3A図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3B図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3C図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3D図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3E図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3F図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3G図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3H図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3I図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3J図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3K図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3L図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図3M図1に示されるプリント配線板の製造方法の各工程の断面説明図。
図4】従来の導体層が埋め込まれたプリント配線板の断面説明図。
図5】従来の電子部品が埋め込まれたプリント配線板の断面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態のプリント配線板が、図面を参照して説明される。図1に示されるように、本実施形態のプリント配線板1は、第1面11aおよび第1面11aの反対面である第2面11bを有する樹脂絶縁層11に、電極21を有する第1電子部品20が内蔵されている。樹脂絶縁層11の第1面11a側に、第2電子部品25が接続される第1実装パッド群12aと第2実装パッド群12bとを含む第1導体パターン層12が形成されている。樹脂絶縁層11の第2面11bに、外部回路と接続されるように第2導体パターン層14が形成されている。そして、樹脂絶縁層11を貫通して、第1導体パターン層12および第2導体パターン層14を接続するスルーホール導体19が形成されている。第1電子部品20と第1実装パッド群12aとの間には、接着層17が介在している。第1電子部品20の第1電極21(図1に示される例では第2電極22も)と第1実装パッド群12aとが電気的に接続されるように、接着層17を貫通して第1ビア導体15aが形成されている。この電子部品内蔵型のプリント配線板1において、第1実装パッド群12aと第2実装パッド群12bとを含む第1導体パターン層12は、接着層17および第1面11a側の樹脂絶縁層11に埋め込まれ、かつ、その一面が露出している。
【0015】
樹脂絶縁層11は、第1面11aと、第1面11aの反対側の第2面11bとを有する絶縁層である。樹脂絶縁層11は、例えばガラス繊維のような図示しない芯材にフィラーを含む樹脂組成物が含浸されたものでも良く、フィラーを含む樹脂組成物だけで形成されたものでも良い。また、1層であっても良く、複数の絶縁層から形成されていても良い。樹脂絶縁層11が複数の絶縁層から形成されるならば、例えば熱膨張率、柔軟性、厚さが容易に調整され得る。樹脂としては、エポキシ樹脂等が例示される。樹脂に混ぜ合されるフィラーとしては、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、酸化チタン(Ti23)等が例示される。樹脂絶縁層11の厚さとしては、25〜100μmが例示される。この樹脂絶縁層11内に、少なくとも第1面11a側に第1電極21が向くように第1電子部品20が埋め込まれている。この樹脂絶縁層11の第1面11a側には後述する回路パターンが形成された第1導体パターン層12が設けられている。また、樹脂絶縁層11の第2面11b側には第2導体パターン層14が設けられている。
【0016】
電子部品20は、特には限定されないが、例えばチップ型コンデンサ等の比較的電極端子の少ないものが挙げられる。この電子部品20の少なくとも第1電極21は、樹脂絶縁層11の第1面11a側を向くように埋め込まれている。図1に示される例では、電子部品20がチップ型コンデンサの例で、それぞれが、電子部品20の第1面11aに向く面とその反対面とに側面を経て連続した第1電極21と第2電極22が形成されている。従って、この電子部品20の第1電極21および第2電極22は、第1導体パターン層12と第2導体パターン層14の両方に後述する第1ビア導体15aおよび第2ビア導体15bを介して、それぞれ接続されている。この第1電子部品20は、後述する製造方法で示されるように、第1導体パターン層12が形成された後に設置されるため、第1導体パターン層12と充分に位置合せされて組み立てられる。
【0017】
この電子部品20と、第1導体パターン層12との間には接着層17が介在している。この接着層17としては、例えば熱硬化性接着剤等の電気絶縁性接着剤が用いられる。しかし、この例に限定されず、シリコーン樹脂等他の接着剤が用いられても良い。熱膨張率が樹脂絶縁層11と近く、かつ、弾力性のある接着剤が用いられることにより、電子部品20と樹脂絶縁層11との間で熱膨張率の差があっても、両者間に生じる応力を吸収することができる。この接着層17の表面は樹脂絶縁層11の第1面11aと同一面になるように形成されている。そして、この樹脂絶縁層11の第1面11aおよびその第1面11aと同一面に形成されている接着層17の表面に、一面が露出するように埋め込まれて第1導体パターン層12が形成されている。この接着剤は、短時間で硬化することが好ましい。少なくとも一部を数秒で固着できる接着剤と併用することもできる。
【0018】
図1に示される例では、電子部品20の第1面11aと対向する面に一対の第1電極21および第2電極22が形成され、その一対の電極21、22が電子部品20の側面を介して反対側の面にもそれぞれ延びて、一対の電極21、22が形成されている。しかし、一方の面だけに一対の電極が形成されているだけでも良く、また、一方の面に形成される電極とは異なる電極が他方の面に形成されても良い。さらに、電極は一対である必要はなく、さらに異なる電極が一方の面に複数個形成されていても良い。
【0019】
第1導体パターン層12は、接着層17の表面に埋め込まれる第1実装パッド群12aと樹脂絶縁層11の第1面11aに埋め込まれる第2実装パッド群12bとを有しており、共に樹脂絶縁層11の第1面11aとほぼ面一で、導体パターン層12の一面(最上面)だけが露出している。そのため、特に高密度化、ファインピッチ化に伴い配線パターン121(図2参照)の幅が狭く、また、樹脂絶縁層11の薄型化に伴って芯材入りの樹脂が用いられることによる密着性の低下の恐れがある場合でも、このように、第1導体パターン層12が樹脂絶縁層11内に埋め込まれることにより、第1導体パターン層12と樹脂絶縁層11との密着性の向上に寄与する。
【0020】
さらに、このような第1導体パターン層12の下側に第1電子部品20が埋め込まれているが、製造方法で後述されるように、第1導体パターン層12が形成された後に、その第1導体パターン層12上に接着層17と電子部品20とが位置合せされて載置され固着されることにより、第1導体パターン層12と近接して埋め込まれる。そのため、電子部品20の第1電極21および第2電極22の場所に第1導通用孔11d(図3H参照)が形成され、その第1導通用孔11d内に、例えば電気めっき法により銅等の金属材料が埋め込まれることにより第1ビア導体15aが形成される。これにより、第1導体パターン層12と接続され、第1実装パッド群12aが形成される。
【0021】
この第1導電パターン層12の平面を示す例の図が図2A〜2Bに示されている。便宜上、実装パッド群のうち、接着層17上に形成される実装パッド群12aを第1実装パッド群とし、それ以外の樹脂絶縁層11上に形成される実装パッドが第2実装パッド群12bと称される。図2Aに示される例では、接着層17上の第1実装パッド群12aには、配線121が接続されていない。すなわち、第1実装パッド群12aは、完全に絶縁層17上のみで、樹脂絶縁層11上の第1導体パターン層12とは接続されていない。従って、第1電子部品20と樹脂絶縁層11との間に熱膨張係数の差があっても、その差に基づく応力を接着層17により吸収しやすい。
【0022】
一方、図2Bに示される例では、接着層17上の第1実装パッド群12aにも、樹脂絶縁層11上の第2実装パッド群12bに配線121が接続されているのと同様に、配線121が接着層17上にも延びて第1実装パッド群12aにも接続されている。この配線121は、樹脂絶縁層11の第1面11a内に一面が露出するように埋め込んで形成された第1導体パターン層12であるため、樹脂絶縁層11側と固着された構造になっている。しかし、このような場合でも、ボンディングされる第1実装パッド群12aは完全に接着層17上にある。従って、図2Bに示されるように、配線121により第1実装パッド群12aが接続されていても、接着層17上に第1実装パッド群12aが設けられることによる効果が現れる。
【0023】
この第1導体パターン層12を形成する方法は、特に限定されない。好ましくは、電気めっきにより形成される電気めっき膜であっても良い。第1導体パターン層12が電気めっき膜であるならば、純粋な金属膜として形成されるという利点がある。第1導体パターン層12を構成する材料は、銅が例示される。銅は、電気めっきが容易でありながら、抵抗が小さく腐食の問題も生じにくい。この第1導体パターン層12の厚さは、3〜20μmが例示される。
【0024】
第2導体パターン層14は、樹脂絶縁層11の第2面11b上に形成されている。第2導体パターン層14を形成する方法は、特に限定されない。第2導体パターン層14を構成する材料は、銅が例示される。第2導体層14の厚さは、3〜20μmが例示される。第2導体パターン層14は、図1では1層の例で示されているが、製造方法で後述されるように、例えば金属箔と無電解めっき膜を含むめっき膜により形成されても良い。このめっき膜により形成される場合、予め不要な部分にレジスト膜が形成されて電気めっきが行われるアディティブ法でも良いし、全面に電気めっき膜が形成された後に、不要部分がエッチングにより除去されるサブトラクト法で形成されても良い。いずれにしても所望の回路パターンが形成されることにより、第2導体パターン層14が形成される。
【0025】
図1に示される例では、前述のように、第1電子部品20の両面に亘って一対の電極21、22が形成されているため、第2導体パターン層14とも接続されるように、樹脂絶縁層11に第2導通用孔11e(図3H参照)が形成され、第2導体パターン層14の形成と同時にその第2導通用孔11e内に金属が埋め込まれて第2ビア導体15bが形成されている。前述のように、第1電子部品20の第2面11b側には電極が形成されていない場合には、このような第2導通用孔11eの形成も、第2導体ビア15bの形成も必要がない。
【0026】
第1および第2のビア導体15a、15bは、樹脂絶縁層11の両面から、第1電子部品20の一対の第1および第2の電極21、22が露出するように第1および第2の導通用孔11d、11eが形成され、その第1および第2の導通用孔11d、11e内に導体が埋め込まれることにより形成されている。第1および第2のビア導体15a、15bとしては、銅が例示され、例えば電気めっきにより形成される。電気めっき法により形成される場合、その前に無電解めっき法または蒸着法もしくはスパッタ法等によりシード層とする金属被膜が形成される。また、この第1および第2のビア導体15a、15bの断面形状は特に限定されないが、図1に示されるように、それぞれその断面の幅が、樹脂絶縁層11の第1面11a側および第2面11b側よりも、電子部品20の第1および第2の電極21、22側で小さく形成されていても良い。第1および第2のビア導体15a、15bが第1および第2の導通用孔11d、11eの奥まで完全に埋め込まれる必要があるので、第1および第2の導通用孔11d、11eの奥が小さい方が好ましいからである。この第1および第2のビア導体15a、15bが形成される第1および第2の導通用孔11d、11eは、樹脂絶縁層11の第1面11aおよび第2面11b側から、それぞれレーザ光の照射により加工して形成されることにより、このような形状に形成され得る。
【0027】
また、この第1および第2のビア導体15a、15bが形成されるのと同じ工程で、スルーホール導体19が形成される。このスルーホール導体19も、第1および第2のビア導体15a、15bと同様に、樹脂絶縁層11の両面側から、それぞれ第3および第4の導通用孔11f、11g(図3H参照)が形成され、電気めっき法などにより充填(フィルドめっき)され、スルーホール導体19が形成される。電気めっき法による場合は、前述のビア導体15a、15bの形成と同様に、予め無電解めっき法などにより、第3および第4の導通用孔11f、11gの内面にシード層とする金属被膜が形成される必要がある。これにより樹脂絶縁層11の表面にも電気めっき膜を形成することができる。
【0028】
樹脂絶縁層11の両面には、第1導体パターン層12の第2電子部品25が搭載される場所を除いた場所、および第2導体パターン層14の、他の電子部品または回路(これらを纏めて外部回路という)が接続される接続部を除いてソルダーレジストが塗布され、ソルダーレジスト層16が形成されている。ソルダーレジスト層16は、例えばエポキシ樹脂等が用いられても良い。このソルダーレジスト層16は、樹脂絶縁層11の第2面11b側に形成されるソルダーレジスト層16が、第2導体パターン層14が樹脂絶縁層11内に埋め込まれないで、表面に突出している分だけ、第1面11a側に形成されるソルダーレジスト層16よりも厚く形成されている。この第1面11a側のソルダーレジスト層16の厚さは、10〜20μm程度に形成され、第2面12b側のソルダーレジスト層16は、20〜30μm程度に形成されている。このソルダーレジスト層16の開口部は、第2電子部品25等が搭載されるように形成されている。この開口部から露出するパターンの表面には、OSP、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Sn等の表面処理が行われる。
【0029】
本実施形態によれば、第1導体パターン層12が樹脂絶縁層11内に埋め込まれていながら、第1電子部品20も樹脂絶縁層11内に内蔵されている。そのため、非常に薄型のプリント配線板が得られる。さらに、第1電子部品20の第1および第2の電極21、22と第1導体パターン層12との接続距離も短くなり、またその間に接着層17が介在しているため、温度上昇と下降による膨張、収縮による応力を吸収することができる。そのため、信頼性が大幅に向上する。
【0030】
この応力吸収に関しては、接着層17上に形成される第1実装パッド群12aが樹脂絶縁層11上の配線121と接続されていなければ、特に接着層17による応力吸収の効果が大きい。しかし、樹脂絶縁層11上の配線121と接続されていても、第1実装パッド群12aは完全に接着層17上のみに形成されているので、応力が緩和されやすい。特に、接着層17に弾力性のある材料が選ばれることにより、第1電子部品20と樹脂絶縁層11との間の熱膨張係数の差に基づく応力を緩和することができる。
【0031】
次に、図1に示されるプリント配線板の製造方法の一実施形態が、図3A〜3Mを参照して説明される。
【0032】
まず、図3Aに示されるように、金属箔が両面に形成されたダミー基板(キャリア)18が用意される。ダミー基板18としては、例えばプリプレグ樹脂に銅箔が貼り付けられた銅張支持板が用いられるが、これに限定されない。このダミー基板18の両面に金属膜13が、接着剤等により貼り付けられる。このダミー基板18および金属膜13は、後で除去して廃棄されるもので、材料は特に限定されないが、金属膜13としては、例えば銅、ニッケル等が用いられる。この金属膜13とダミー基板18とは、後で分離されるため、分離しやすい接着剤、例えば熱可塑性樹脂により全面が接着されても良い。このような接着剤で接着されることにより、後の工程で温度を上昇させて引き剥されることにより、金属膜13とダミー基板18とは容易に分離される。
【0033】
または、例えば支持板の周囲だけで通常の接着剤により貼り付けられても良い。周囲が切断除去されることにより、容易に分離されるからである。以下に説明される実施形態では、後者の方法を採用している。このダミー基板18と金属膜13の両者間には、熱膨張などの差が無いことが望ましいため、金属膜13にニッケルが用いられるのであれば、ダミー基板18の表面に設けられる金属箔もニッケルが望ましく、金属膜13が銅であるなら、ダミー基板18の表面も銅箔など、同じ材料であることが好ましい。しかし、これには制約されない。また、このダミー基板18の金属膜13が設けられる面には、適宜、剥離層が設けられても良い。
【0034】
また、図3Aに示される例では、ダミー基板の両面に金属膜13が貼り付けられた図が示されている。このようにすることにより、ダミー基板18は除去されるものであるため、有効利用につながり、また、製造工程の短縮に寄与する。しかし、ダミー基板18の片面のみに金属膜13が貼り付けられても良い。ダミー基板18の両面に金属膜13が設けられても、図のダミー基板18の上側と下側は全く同じ構造であり、以下の説明では、主として上側だけについての説明がなされ、図面の符号も下側の部分については適当に省略されている。
【0035】
次に、図3Bに示されるように、電子部品が搭載される第1実装パッド群12aおよび第2実装パッド群12bを有する第1導体パターン層12が形成される。第1導体パターン層12を形成する方法は、所定のパターンを形成するためのレジストパターン(図示せず)が金属膜13の表面に形成され、金属膜13を一方の電極として電気めっき法により、金属膜13が露出している部分に第1導体パターン層12が形成される。その後、レジストパターンが除去されることにより、図3Bに示されるような第1導体パターン層12が形成される。
【0036】
次に、図3Cに示されるように、第1導体パターン層12上の、第1電子部品20(図3D参照)が搭載される場所に接着剤17aが塗布される。接着剤17aとしては、例えば熱硬化性エポキシ樹脂等が用いられる。しかし、これに限定されるものではなく、第1電子部品20を固着できるものであればよい。この接着剤17aとしては、前述のように、樹脂絶縁層11と熱膨張率が近く、かつ、弾力性のある材料であることが、電子部品20と樹脂絶縁層11との熱膨張率差に基づく応力を吸収しやすいため好ましい。
【0037】
次に、図3Dに示されるように、第1電子部品20が接着剤17aの上に載置され、例えば180℃程度に上昇してキュアされることにより固着される。図3Cの接着剤17aの塗布、およびこの第1電子部品20の固着は、片面ごとに行われ、片面の第1電子部品20が固着された後に、他面側の接着剤17aの塗布およびキュアが行われる。接着剤17aがキュアされることにより、電子部品20と第1導体パターン層12との間に固化した接着層17が介在する。
【0038】
図3C〜3Dに示される例では、第1導体パターン層12上に絶縁性接着剤17aが塗布されてから第1電子部品20が搭載されたが、第1電子部品20の第1導体パターン層12に面する面に絶縁性接着剤17aが塗布されてから、第1電子部品20が第1導体パターン層12に搭載されて固着されても良い。
【0039】
次に、図3Eに示されるように、第1電子部品20に対応する部分に、第1電子部品20を埋設する(第1電子部品20が通る)ための開口部が形成された樹脂フィルム11fが第1電子部品20の高さを超える高さに重ねられ、さらにその上に、第1電子部品20の上も覆う樹脂フィルム11gと、第2導体パターン層14の一部となる金属箔14aとが積層される。なお、樹脂フィルム11fは、図3Eに示されるように、厚さに応じて複数個重ねられてもよく、或いは、第1電子部品20の上面の高さに対して十分な厚さを有する場合などは単独で用いられてもよい。
【0040】
このように第1電子部品20が固着された第1導体パターン層12上に、重ね合された樹脂フィルム11f、11gおよび金属箔14aが重ねられた状態で、真空プレスによる加圧および加熱により貼り合せる公知の方法が用いられる。その結果、図3Fに示されるように、樹脂絶縁層11内に第1電子部品20が内蔵されると共に、第1導体パターン層12の一面が樹脂絶縁層11の一面と面一になるように、第1導体パターン層12が埋め込まれた積層体が得られる。
【0041】
その後、例えば図3Gに示されるように、ダミー基板18が除去される。なお、ダミー基板18が除去されることにより2個の積層体が得られるが、図3Gにおいて、ダミー基板18の上側の積層体のみが示されている。前述のように、ダミー基板18(支持板の表面に設けられる銅箔)と金属膜13aとは、例えばダミー基板18の周囲のみで接着されているため、その周囲部分をトリミングすることにより、ダミー基板18と金属膜13との接合部は簡単に分離される。そのため、図3Gに示されるように、金属膜13のダミー基板18との接合面が露出する。なお、このダミー基板18と金属膜13とが熱可塑性樹脂により全面で接着されている場合には、温度を上昇させて引き剥がされることにより、簡単に剥離することができる。
【0042】
次に、図3Hに示されるように、金属膜13側(樹脂絶縁層11の第1面11a側)から第1電子部品20の第1電極21および第2電極22に導通するように、第1導通用孔11dが形成される。また、第1導体パターン層12と第2導体パターン層14(図1参照)とを接続する場所にスルーホール導体19(図1参照)用の第3導通用孔11fが形成される。また、図1に示される例では、第1電子部品20の第1導体パターン層12側と反対面にも第1電極21および第2電極22が形成されているので、金属箔14a側(樹脂絶縁層11の第2面11b側)からもその第1電極21および第2電極22に導通するように、第2導通用孔11eが形成されている。さらに金属箔14a側からスルーホール導体19用の第4導通孔11gが形成され、第3導通用孔11fと連結して、中心部が小さく両端面側で大きい断面形状、すなわち鼓状(円錐台形状)または砂時計状の形状をしたスルーホール導体19が形成されている。この第1ないし第4の導通用孔11d、11e、11f、11gを形成する方法は、導通用孔が形成される場所の金属膜13側または金属箔14a側から、その表面に黒化処理が施され、レーザ光が照射される方法が用いられる。すなわち、樹脂絶縁層11の両面に設けられる金属膜13と金属箔14aの表面から、CO2レーザ光等が照射されることにより加工される。
【0043】
その後、図示されていないが、全面に無電解めっき法等により、金属被膜が形成される。この金属被膜は、次の電気めっきの際の通電用とするもので、真空蒸着またはCVD法などにより形成されても良い。
【0044】
次に、図3Iに示されるように、樹脂絶縁層11の第1面11a側では、第1および第3の導通用孔11d、11fが露出し、それ以外はカバーされるようにレジスト膜31が形成される。さらに、樹脂絶縁層11の第2面11b側には、第2導体パターン層14が形成される以外のところにレジスト膜31が形成される。
【0045】
次に、図3Jに示されるように、第1ないし第4の導通用孔11d、11e、11f、11g内および金属箔14aおよび図示しない金属被膜上で、レジスト膜31から露出している部分に電気めっきが施され、第1面11a側の第1ビア導体15aおよび第2面11b側の第2ビア導体15b、スルーホール内のスルーホール導体19並びに金属箔14aおよび図示しない金属被膜上で、レジスト膜31が形成されていない部分に電気めっき膜14bが形成される。その結果、金属箔14aと、図示しない金属被膜と、電気めっき膜14bとにより第2導体パターン層14が形成される(図3Jの状態では、金属箔14aがまだパターニングされていないため、完全なパターンは形成されていない)。なお、第1ビア導体15aおよびスルーホール導体19は、金属膜13の上側にも出っ張り部15a1、19aが形成される。
【0046】
次に、図3Kに示されるように、第1面側のレジスト膜31が研磨により除去される。この際、第1ビア導体15aおよびスルーホール導体19上の出っ張り部15a1、19aも研磨されて、第1ビア導体15a、およびスルーホール導体19の第1面11a側は、金属膜13の表面と面一になる。
【0047】
その後、図3Lに示されるように、樹脂絶縁層11の第2面11b側のレジスト膜31が除去される。その結果、第2導体パターン層14が顕在化する。なお、前述のように、この時点では、まだ金属箔14aがパターニングされていないので、完全な第2導体パターン層14にはなっていない。
【0048】
この図3J〜3Lに示される工程例では、樹脂絶縁層11の第1面11a側のレジスト膜31が研磨により除去されてから、第2面側のレジスト膜が除去されたが、両面のレジスト膜31が、同時にまず除去されて、その後に、第1ビア導体15aおよびスルーホール導体19の出っ張り部15a1、19aが研磨される工程でも良い。図3J〜3Lに示される例のように、まず、第1面側が研磨されることにより、安定した研磨を行えるため、金属膜13との同一面を得やすく樹脂絶縁層11と平行に研磨しやすい点で好ましい。一方、先に両面のレジスト膜31が除去される工程で行われると、レジスト膜31の除去工程1回だけで、同時にレジスト膜31が除去されるため、研磨工程も出っ張り部15a1、19aの研磨だけで済み、工数の節約になる。
【0049】
その後、全面がエッチング液に浸漬されることにより、電気めっき膜14bが形成されないで露出している金属箔14aおよび第1面11a側の金属膜13がエッチングにより除去される。この金属箔14aおよび金属膜13は非常に薄いため、レジスト膜によるマスクを形成しないで、全面が軽くエッチングされるだけで、金属箔14aの露出部分および金属膜13が除去されて、他の金属層の表面は殆ど影響を受けない。その結果、図3Mに示されるように、樹脂絶縁層11の第1面11a側では、第1導体パターン層12が樹脂絶縁層11の第1面11aと面一で露出し、第2面11b側では、金属箔14aと図示しない無電解めっき膜のような金属被膜と、電気めっき膜14bとからなる、第2導体パターン層14が形成される。
【0050】
その後、第1導体パターン層12の第2電子部品25が搭載される部分および第2導体パターン層14の他の電子部品等の外部回路が接続される部分以外の表面にソルダーレジスト層16が設けられることにより、図1に示されるプリント配線板1が得られる。なお、図1では、図3Mの図が反転して示されている。なお、このソルダーレジスト層16から露出する第1および第2の実装パッド12a、12b、および第2導体パターン層14には、OSP、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Sn等の表面処理が行われる。
【0051】
この方法によれば、第1導体パターン層12の樹脂絶縁層11内への埋め込みと、第1電子部品20の内蔵とを同時に行うことができる。しかも、接着層17が第1電子部品20に近接して設けられ、その接着層17上のみに第1実装パッド群が形成されるので、非常に信頼性の高いプリント配線板1が得られる。さらに、薄型化も容易に達成することができる。
【符号の説明】
【0052】
1 プリント配線板
11 樹脂絶縁層
11a 第1面
11b 第2面
11d〜11g 第1ないし第4の導通用孔
12 第1導体パターン層
12a 第1実装パッド群
12b 第2実装パッド群
121 配線
13 金属膜
14 第2導体パターン層
14a 金属箔
14b 電気めっき膜
15a、15b 第1および第2のビア導体
16 第1ソルダーレジスト層
17 接着層
17a 接着剤
18 ダミー基板
19 スルーホール導体
20 第1電子部品
21、22 第1および第2の電極
25 第2電子部品
31 レジスト膜
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図3L
図3M
図4
図5