【解決手段】本発明によれば、複数の誘電体層と上記誘電体層を介して対向して配置される内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタと、上記セラミック本体上に配置された第1の電極と第2の電極、上記第1の電極と第2の電極の間に配置された放電部、及び上記第1の電極と第2の電極と放電部上に配置された保護層を含むESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体と、上記複合体の長さ方向の第1の側面に配置され、上記キャパシタの内部電極及び第1及び第2の電極と連結される入力端子と、上記複合体の長さ方向の第2の側面に形成され、上記キャパシタの内部電極及び第1及び第2の電極と連結される接地端子と、を含む複合電子部品が提供される。
複数の誘電体層と前記複数の誘電体層を介して対向して配置される内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタと、前記セラミック本体上に配置された第1の電極と第2の電極、前記第1の電極と前記第2の電極の間に配置された放電部、及び前記第1の電極と前記第2の電極と前記放電部上に配置された保護層を含むESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体と、
前記複合体の長さ方向の第1の側面に配置され、前記キャパシタの内部電極及び前記第1の電極と連結される入力端子と、
前記複合体の長さ方向の第2の側面に形成され、前記キャパシタの内部電極及び前記第2の電極と連結される接地端子と、
を含む、複合電子部品。
複数の誘電体層と前記複数の誘電体層を介して対向して配置される複数の第1及び第2の内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタと、基板、前記基板上に配置され互いに絶縁された第1の電極と第2の電極、前記第1の電極と前記第2の電極の間に配置された放電部、及び前記第1の電極と前記第2の電極と前記放電部上に配置された保護層を含むESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体と、
前記セラミック本体の長さ方向の第1の側面に配置され、前記キャパシタの第1の内部電極と連結される第1の外部電極、及び前記セラミック本体の長さ方向の第2の側面に配置され、前記キャパシタの第2の内部電極と連結される第2の外部電極と、
前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子の長さ方向の前記第1の側面に配置され、前記第1の電極と連結される第3の外部電極、及び前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子の長さ方向の前記第2の側面に配置され、前記第2の電極と連結される第4の外部電極と、
を含み、
前記複合体は前記第1の外部電極と前記第3の外部電極とが結合して構成される入力端子及び前記第2の外部電極と前記第4の外部電極とが結合して構成される接地端子を含み、前記キャパシタと前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子は導電性接着剤で結合され、前記入力端子と前記接地端子の外側にはメッキ層が配置される、複合電子部品。
前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子は、第1の電極と第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極の間に配置された放電部と、前記第1の電極と前記第2の電極と前記放電部上に配置された保護層と、を含む、請求項5に記載の複合電子部品。
前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子は前記入力端子に入力される定格電圧以上の過電圧を前記放電部の導体化によってバイパスする、請求項6に記載の複合電子部品。
前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子はESD(Electro Static Dischrge)サプレッサー(Suppressor)である、請求項5に記載の複合電子部品。
前記収納部内に収納される前記複合電子部品のそれぞれは前記ESD(Electro Static Discharge)保護素子が前記収納部の底面に向かうように配置される、請求項17に記載の複合電子部品の包装体。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0018】
〈複合電子部品〉
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施形態による複合電子部品を概略的に示す透明斜視図であり、
図2は
図1のA‐A'線に沿う断面図である。
【0020】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による複合電子部品において、「長さ方向」は
図1の「L方向」、「幅方向」は「W方向」、「厚さ方向」は「T方向」である。ここで、「厚さ方向」は、キャパシタの誘電体層を積み上げる方向、即ち、「積層方向」と同じ概念で用いられる。
【0021】
一方、上記複合電子部品の長さ、幅及び厚さ方向は、後述するように、キャパシタ及びESD(Electro Static Discharge)保護素子の長さ、幅及び厚さ方向と同じである。
【0022】
また、本発明の一実施形態において、複合電子部品は、対向する上面及び下面と、上記上面と下面とを連結する長さ方向の第1の側面及び第2の側面と、幅方向の第3の側面及び第4の側面と、を有することができる。上記複合電子部品は、その形状に特に制限はないが、図示のように六面体状であれば良い。
【0023】
また、上記複合電子部品の長さ方向の第1の側面及び第2の側面、幅方向の第3の側面及び第4の側面は、後述するように、キャパシタ及びESD(Electro Static Discharge)保護素子の長さ方向の第1の側面及び第2の側面、幅方向の第3の側面及び第4の側面と同じ方向の面である。
【0024】
一方、上記複合電子部品は、キャパシタとESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合されている形態であり、キャパシタの下部にESD(Electro Static Discharge)保護素子が結合されている場合は、上記複合電子部品の上面が上記キャパシタの上面であり、上記複合電子部品の下面が上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子の下面である。
【0025】
図1及び
図2を参照すると、本発明の第1の実施形態による複合電子部品100は、複数の誘電体層111と上記誘電体層111を介して対向して配置される内部電極121、122が積層されたセラミック本体からなるキャパシタ110と、上記セラミック本体上に配置された第1の電極と第2の電極141、142、上記第1の電極と第2の電極141、142の間に配置された放電部140、及び上記第1電極と第2の電極141、142と放電部140上に配置された保護層150を含むESD(Electro Static Discharge)保護素子120と、が結合された複合体130を含む。
【0026】
本実施形態において、上記複合体130は、上記キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120とが結合されて形成されることができ、その形成方法に特に制限はない。
【0027】
例えば、上記複合体130は、個別に製作された上記キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120を導電性接着剤又は樹脂等で結合して形成されても良く、上記キャパシタ110を構成するセラミック本体上に上記第1の電極と第2の電極141、142、放電部140及び保護層150を順次配置して形成されても良い。
【0028】
本発明の第1の実施形態によれば、上記キャパシタ110を構成するセラミック本体上に上記第1の電極と第2の電極141、142、放電部140及び保護層150を順次配置して上記複合体130を形成する。
【0029】
以下、上記複合体130を構成するキャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120について具体的に説明する。
【0030】
図2を参照すると、上記キャパシタ110を構成する上記セラミック本体は複数の誘電体層111が積層されることにより形成され、上記セラミック本体の内には複数の内部電極121、122(順に第1の内部電極、第2の内部電極)が誘電体層を介して分離されて配置されることができる。
【0031】
上記セラミック本体を構成する複数の誘電体層111は焼結された状態で、隣接する誘電体層同士の境界は確認できないほどに一体化されていることができる。
【0032】
上記誘電体層111は、セラミック粉末、有機溶剤及び有機バインダーを含むセラミックグリーンシートの焼成によって形成されることができる。上記セラミック粉末としては、高い誘電率を有する物質であるチタン酸バリウム(BaTiO
3)系材料、チタン酸ストロンチウム(SrTiO
3)系材料等を用いることができるが、特に制限されない。
【0033】
一方、本発明の第1の実施形態によれば、上記内部電極は上記複合体130の長さ方向の第1の側面に露出した第1の内部電極121と、長さ方向の第2の側面に露出した第2の内部電極122と、を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0034】
上記第1及び第2の内部電極121、122は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0035】
上記導電性金属は、特に制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又はこれらの合金であれば良い。
【0036】
誘電体層111を形成するセラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法等の印刷法で導電性ペーストを用いて第1及び第2の内部電極121、122を印刷することができる。
【0037】
内部電極が印刷されたセラミックグリーンシートを交互に積層し焼成して、セラミック本体を形成することができる。
【0038】
上記キャパシタは、信号インターフェース(Signal Interface)、IC Block又は通信ライン(Line)における低周波のノイズ成分をフィルタリングする役割を行うことができる。
【0039】
本発明の第1の実施形態によれば、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は、上記キャパシタ110を構成するセラミック本体上に上記第1の電極と第2の電極141、142、放電部140及び保護層150を順次配置して形成されることができる。
【0040】
通常、このようなESD(Electro Static Discharge)防止対策部品としては、MLCC(Multilayer ceramic capacitor)又はESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)等が単独で又は並列に連結されて用いられてきた。
【0041】
本発明の第1の実施形態によれば、上記複合電子部品は、上記キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120とが結合された部品である。
【0042】
上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は、ESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であるが、これに制限されるものではない。
【0043】
本発明の一実施形態による上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は、ESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であるため、下記のような理由でバリスタ(Varistor)とは構造及び作用が異なる。
【0044】
本発明の第1の実施形態によれば、上記第1の電極と第2の電極141、142は、同一平面上で対向して配置されることができる。
【0045】
一般のEOS(Electrical Overstress)保護素子としてのバリスタ(Varistor)は、酸化亜鉛(Zinc Oxide)を原料物質とし、パラジウム(Pd)又は銀(Ag)電極が上記酸化亜鉛(Zinc Oxide)を介して積層方向に対向して積層されている形態である。
【0046】
しかしながら、本発明の第1の実施形態によれば、上記第1の電極と第2の電極141、142は、同一平面上で対向する形で配置されることができる。
【0047】
しかしながら、これに制限されず、上記第1の電極と第2の電極141、142は、一部が上記複合体130の厚さ方向に対向して配置されることもできる。
【0048】
上記第1の電極と第2の電極141、142は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0049】
上記導電性金属は、特に制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、又はこれらの合金であれば良い。
【0050】
本発明の第1の実施形態によれば、上記セラミック本体上にスクリーン印刷法又はグラビア印刷法等の印刷法で導電性ペーストを用いて上記第1の電極と第2の電極141、142を印刷することができる。
【0051】
上記放電部140は、導電性高分子を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0052】
上記導電性高分子は、コネクタからシステム又はICに信号が伝達される信号インターフェース(Signal Interface)や電源端のIC Block又は通信ライン(Line)から入力される信号電圧が定格電圧(回路電圧)レベルの場合は不導体の特性を有するが、ESD等の過電圧が瞬間的に発生する場合は導体の特性を有する。
【0053】
上記ESD等の過電圧発生時、導体の特性を有する上記放電部140によって上記第1の電極141と第2の電極142が短絡されることができる。
【0054】
これにより、上記ESD等の過電圧が上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120を介して接地にバイパスされるため、上記信号インターフェース(Signal Interface)やIC Block又は通信ライン(Line)を保護することができる。
【0055】
上記導電性高分子は、特に制限されないが、例えば、シリコン(Silicone)系樹脂であれば良い。
【0056】
本発明の第1の実施形態によれば、上記放電部140がシリコン(Silicone)系樹脂である導電性高分子を含むため、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は、上記キャパシタ110の外部面に結合されなければならず、上記キャパシタ110の内部には配置されることができない。
【0057】
その理由は、上記シリコン(Silicone)系樹脂の沸点(Boiling point)が上記キャパシタの製作時に求められるセラミック本体の焼成温度より格段に低いことから、上記シリコン(Silicone)系樹脂が上記キャパシタの内部に配置される場合は蒸発して除去される可能性があるためである。
【0058】
また、本発明の第1の実施形態によれば、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は上記第1の電極と第2の電極141、142とその間に配置された放電部140によってESD等の過電圧をバイパスすることができるのに対し、バリスタ(Varistor)は定格電圧には絶縁体として作用するが過電圧発生時には可変抵抗体として作用して過電圧をバイパスする。
【0059】
本発明の第1の実施形態によれば、上記保護層150は、エポキシ系樹脂を含むことができる。
【0060】
上記保護層150は、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120において上記第1の電極と第2の電極141、142とその間に配置された放電部140を外部の環境から保護する作用をし、その材料に特に制限はない。
【0061】
上記保護層150は、エポキシ系樹脂を含むことにより、上記第1の電極と第2の電極141、142とその間に配置された放電部140を外部の環境から保護することができる。
【0062】
また、上記保護層150は、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120が上記キャパシタ110の外部面に結合するため、外部環境から上記素子を保護するための必須の構成であれば良い。
【0063】
本発明の第1の実施形態による複合電子部品は、上記複合体130の長さ方向の第1の側面に配置され、上記キャパシタ110の第1の内部電極121及び上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120の第1の電極141と連結される入力端子131と、上記複合体130の長さ方向の第2の側面に形成され、上記キャパシタ110の第2の内部電極122及び上記第2の電極142と連結される接地端子132と、を含む。
【0064】
上記入力端子131と上記接地端子132が上記キャパシタ110の内部電極121、122と連結されるため、上記複合電子部品は入力信号のノイズ成分をフィルタリングする役割を行うことができる。
【0065】
また、上記入力端子131と上記接地端子132がESD(Electro Static Discharge)保護素子120の上記第1の電極と第2の電極141、142と連結されるため、上記複合電子部品は定格電圧以上の過電圧をバイパスすることができる。
【0066】
上記入力端子131と接地端子132は、導電性金属を含む導電性ペーストによって形成されることができる。
【0067】
上記導電性金属は、特に制限されないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、スズ(Sn)、又はこれらの合金であれば良い。
【0068】
上記導電性ペーストは絶縁性物質をさらに含み、例えば、上記絶縁性物質はガラスであれば良いが、特に制限されない。
【0069】
上記入力端子131及び接地端子132を形成する方法としては、特に制限されず、上記複合体をディッピング(dipping)して形成する方法を用いても良く、メッキ等の他の方法を用いても良い。
【0070】
また、図示されてはいないが、上記入力端子131と接地端子132の外側には、メッキによるニッケル/スズ(Ni/Sn)メッキ層がさらに配置されることができる。
【0071】
図3は本発明の第2の実施形態による複合電子部品を概略的に示す透明斜視図であり、
図4は
図3のA‐A'線に沿う断面図である。
【0072】
図3及び
図4を参照すると、本発明の第2の実施形態による複合電子部品は、上記本発明の第1の実施形態による複合電子部品の特徴に加えて、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120が上記キャパシタ110のセラミック本体の下面に配置された形態を有する。
【0073】
上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子120は、ESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であるが、これに制限されるものではない。
【0074】
これにより、上記キャパシタ110の逆圧電性によるキャパシタの振動が基板に伝達されることを減少させてアコースティックノイズ(acoustic noise)を減少させることができる。
【0075】
基板上に上記複合電子部品100を実装するときにアコースティックノイズ(acoustic noise)を減少させる構造に関する詳細な説明は後述する。
【0076】
上記本発明の第2の実施形態による複合電子部品100のうち上述した本発明の第1の実施形態による複合電子部品の特徴と同じ部分については、重複を避けるためにその詳細な説明を省略する。
【0077】
図5は、
図3に示されている複合電子部品の等価回路図である。
【0078】
図5を参照すると、本発明の一実施形態による複合電子部品は、従来とは異なり、上記キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120とが結合されていることから、キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120との距離を最短に設計することができるため、ノイズ低減に効果がある。
【0079】
また、上記キャパシタ110とESD(Electro Static Discharge)保護素子120とが結合されていることから、信号インターフェース(Signal Interface)やIC Block又は通信ライン(Line)における実装面積を最小化することができるため、実装空間確保に優れるという効果がある。
【0080】
また、実装時のコストを減少させることができるという効果もある。
【0081】
図6は本発明の第3の実施形態による複合電子部品を概略的に示す透明斜視図であり、
図7は
図6のA‐A'線に沿う断面図である。
【0082】
図6及び
図7を参照すると、本発明の第3の実施形態による複合電子部品200は、複数の誘電体層211と上記誘電体層211を介して対向して配置される複数の第1及び第2の内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタ210と、基板270、上記基板270上に配置され互いに絶縁された第1の電極と第2の電極241、242、上記第1の電極と第2の電極241、242の間に配置された放電部240、及び上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240上に配置された保護層250を含むESD(Electro Static Discharge)保護素子220とが結合された複合体230を含む。
【0083】
また、本発明の第3の実施形態による複合電子部品200は、上記セラミック本体の長さ方向の第1の側面に配置され、上記キャパシタ210の第1の内部電極と連結される第1の外部電極231aと、上記セラミック本体の長さ方向の第2の側面に配置され、上記キャパシタ210の第2の内部電極と連結される第2の外部電極232aと、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の長さ方向の第1の側面に配置され、上記第1の電極241と連結される第3の外部電極231bと、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の長さ方向の第2の側面に配置され、上記第2の電極242と連結される第4の外部電極232bと、を含む。
【0084】
また、上記複合体230は、上記第1の外部電極231aと第3の外部電極231bとが結合して構成される入力端子231と、上記第2の外部電極232aと第4の外部電極232bとが結合して構成される接地端子232と、を含む。
【0085】
上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220は、ESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であるが、これに制限されるものではない。
【0086】
上記第1の外部電極231aは、上記セラミック本体の長さ方向の第1の側面に形成されるが、上記セラミック本体の幅方向の第3の側面及び第4の側面、上面及び下面に伸びて形成されても良い。
【0087】
上記第2の外部電極232aは、上記セラミック本体の長さ方向の第2の側面に形成されるが、上記セラミック本体の幅方向の第3の側面及び第4の側面、上面及び下面に伸びて形成されても良い。
【0088】
上記第3の外部電極231bは、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の長さ方向の第1の側面に形成されるが、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の幅方向の第3の側面及び第4の側面、上面及び下面に伸びて形成されても良い。
【0089】
上記第4の外部電極232bは、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の長さ方向の第2の側面に形成されるが、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220の幅方向の第3の側面及び第4の側面、上面及び下面に伸びて形成されても良い。
【0090】
上記キャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220は、導電性接着剤260で結合される。
【0091】
本発明の第3の実施形態による複合電子部品200においては、個別に製作されたキャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220とを上下で結合する。この際、導電性接着剤260を両部品の結合面に塗布して結合する。
【0092】
上記導電性接着剤260は、特に制限されず、例えば、銀(Ag)を含む高分子ペーストであれば良い。
【0093】
本発明の第3の実施形態によれば、個別に製作されたキャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220とを上下で結合するとき、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240は上記キャパシタ210から最大限離隔して配置されることができる。
【0094】
即ち、上記キャパシタ210と結合した上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220は、上記キャパシタ210上に上記保護層250が配置され、その上部に上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240が配置されることができる。
【0095】
これにより、上記複合電子部品が基板に実装された状態でESD等の過電圧が発生したとき、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240を介して上記ESD等の過電圧をバイパスさせると共に上記キャパシタ210を上記過電圧から保護することができる効果がさらに大きくなることができる。
【0096】
しかしながら、これに限定されず、例えば、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240は上記キャパシタ210に隣接した形で配置されることもできる。
【0097】
本発明の第3の実施形態による複合電子部品200は、従来の一体型構造とは異なり、キャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220とが個別に製作されて結合されるため、製造工程が単純であり、材料の選定に制約がないという長所がある。
【0098】
特に、上記キャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220とが導電性接着剤260で結合されるため、ESD等の過電圧が瞬間的に発生したとき、ESD(Electro Static Discharge)保護素子220を介して上記ESD等の過電圧をバイパスすると共に上記キャパシタ210に及ぼす影響を最小化して上記キャパシタ210を保護することができる。
【0099】
即ち、上記個別のキャパシタ210とESD(Electro Static Discharge)保護素子220とが上記導電性接着剤260を介して所定距離離隔した形であるため、ESD等の過電圧から上記キャパシタ210を保護することができる。
【0100】
また、上記入力端子231と接地端子232の外側には、メッキによるメッキ層233が配置されることができる。上記メッキ層233は、特に制限されないが、例えば、ニッケル/スズ(Ni/Sn)メッキ層であれば良い。
【0101】
上記メッキ層233は、上記第1の外部電極231aと第3の外部電極231bとが結合して構成される入力端子231、及び上記第2の外部電極232aと第4の外部電極232bとが結合して構成される接地端子232を保護すると共に、各部品の外部電極が結合して入力及び接地端子の機能を行うように補完することができる。
【0102】
上記基板270は、上部に上記第1の電極と第2の電極241、242を形成することができるものであれば特に制限されず、例えば、アルミナ(Alumina)基板であれば良い。
【0103】
上記本発明の第3の実施形態による複合電子部品200において上述した本発明の第1の実施形態による複合電子部品の特徴と同じ部分については、重複を避けるためにその詳細な説明を省略する。
【0104】
図8は本発明の第4の実施形態による複合電子部品を概略的に示す透明斜視図であり、
図9は
図8のA‐A'線に沿う断面図である。
【0105】
図8及び
図9を参照すると、本発明の第4の実施形態による複合電子部品200は、上記本発明の第3の実施形態による複合電子部品の特徴に加えて、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220が上記キャパシタ210のセラミック本体の下面に配置された形態を有する。
【0106】
上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220は、ESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であるが、これに制限されるものではない。
【0107】
本発明の第4の実施形態によれば、個別に製作されたESD(Electro Static Discharge)保護素子220を上記キャパシタ210のセラミック本体の下面に結合する場合、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240は、上記キャパシタ210から最大限離隔して配置されることができる。
【0108】
即ち、上記キャパシタ210と結合した上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220は、上記キャパシタ210に隣接して上記保護層250が配置され、その上部に上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240が配置される構造を有することができる。
【0109】
これにより、上記複合電子部品が基板に実装された状態でESD等の過電圧が発生したとき、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240を介して上記ESD等の過電圧をバイパスさせると共に上記キャパシタ210を上記過電圧から保護することができる効果がさらに大きくなることができる。
【0110】
しかしながら、これに限定されず、例えば、上記第1の電極と第2の電極241、242と放電部240が上記キャパシタ210に隣接した形で配置されることもできる。
【0111】
上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220が上記キャパシタ210のセラミック本体の下面に配置されることにより、上記キャパシタ210の逆圧電性によるキャパシタの振動が基板に伝達されることを減少させてアコースティックノイズ(acoustic noise)を減少させることができる。
【0112】
基板上に上記複合電子部品200を実装するときにアコースティックノイズ(acoustic noise)を減少させる構造に関する詳細な説明は後述する。
【0113】
一方、本発明の他の実施形態による複合電子部品は、ノイズフィルター部と上記ノイズフィルター部の下部に配置されたESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体と、上記複合体と接続される入力端子及び接地端子と、を含み、上記ノイズフィルターは上記入力端子に入力される入力信号のノイズ成分をフィルタリングし、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子は上記入力端子に入力される定格電圧以上の過電圧をバイパスする。
【0114】
以下、図面を参照して上記本発明の他の実施形態による複合電子部品についてより詳細に説明する。
【0115】
図10は、コネクタからシステム又はICに信号が伝達される信号インターフェース(Signal Interface)を示す図である。
【0116】
図10を参照すると、上記コネクタからシステム又はICに信号が伝達される信号インターフェース(Signal Interface)は、出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300、信号安定化部400、システム又はIC500を含むことができる。
【0117】
上記コネクタ300は、上記信号安定化部400に信号を供給することができる。上記信号は、定格電圧及び電流を有してシステム又はIC500に伝達される。
【0118】
上記コネクタ300は、出力端Vdd、信号入出力端子(Signal+、Signal−)又は接地端子(Ground terminal)であれば良いが、これに制限されるものではない。
【0119】
上記信号安定化部400は、上記コネクタ300から入力された信号中のノイズ成分をフィルタリングするノイズフィルター部と、定格電圧以上の過電圧をバイパスするESD(Electro Static Discharge)保護素子と、で構成されることができる。
【0120】
具体的には、上記信号安定化部400は、入力された信号中のノイズ成分をフィルタリングし、定格電圧以上の過電圧の一部をバイパスするキャパシタC1、C2、C3と、ESD(Electro Static Discharge)保護素子E1、E2、E3と、を含むことができる。
【0121】
図10を参照すると、入力された信号中のノイズ成分をフィルタリングし定格電圧以上の過電圧の一部をバイパスするキャパシタC1、C2、C3とESD(Electro Static Discharge)保護素子E1、E2、E3をそれぞれ3個ずつ示しているが、これに制限されず、必要に応じて、その個数を調節しても良い。
【0122】
また、上記キャパシタC1、C2、C3は、ノイズ成分をフィルタリングし、定格電圧以上の過電圧の一部をバイパスする作用をする部品で、100pF〜1nFの容量を有する低容量キャパシタであることが好ましい。
【0123】
上記キャパシタC1、C2、C3は、定格電圧以上の過電圧の一部をバイパスし、他の殆どの過電圧を上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子E1、E2、E3を介してバイパスすることができる。
【0124】
上記コネクタ300から入力された信号は、上記信号安定化部400を経てノイズ成分がフィルタリングされ瞬間的に発生する可能性のある過電圧等がバイパスされ、システム又はIC500に伝達される。
【0125】
図11は、コネクタとシステム又はICの間の素子の配置パターンを示す図である。
【0126】
図11を参照すると、出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300、信号安定化部、システム又はIC500の配置パターンが確認できる。
【0127】
一般に、出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300とシステム又はIC500の間には、数個〜数十個のキャパシタ又はESD(Electro Static Discharge)保護素子を備えることができる。
【0128】
図11を参照すると、出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300は、所定の端子N1、N2を備えることができる。上記出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300は、第1の端子N1及び第2の端子N2を介して電源又は信号を供給することができる。
【0129】
ここで、キャパシタC1は、第1の端子N1及び第2の端子N2を介して電源又は信号の供給を受け、これを安定化させてシステム又はIC500に伝達することができる。
【0130】
また、キャパシタC1及び静電気保護素子E1は、第3の端子N3を介してESD等の過電圧を接地にバイパスすることができる。
【0131】
信号インターフェース(Signal Interface)やIC Block又は通信ライン(Line)のパターン設計時に重要に考慮すべき点は、キャパシタとESD(Electro Static Discharge)保護素子及びIC等を最大限近くに配置しなければならないことである。
【0132】
これは、上記のような要件を満たして初めて部品配置面積を減少させノイズ発生を抑制させることができるためである。
【0133】
キャパシタとESD(Electro Static Discharge)保護素子が最適な状態で配置されない場合は、各素子間の間隔及び電源線が長くなり、これにより、ノイズが発生する可能性がある。上記ノイズは、電源供給システム又はICに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0134】
図12は、本発明の一実施例による複合電子部品の回路図である。
【0135】
図12を参照すると、上記複合電子部品400は、入力端子部A(入力端子)と、信号安定化部と、接地端子部B(接地端子)と、を含むことができる。
【0136】
上記信号安定化部は、キャパシタC1と、ESD(Electro Static Discharge)保護素子E1と、を含むことができる。
【0137】
上記複合電子部品400は、前述した信号安定化部の機能を行うことができる素子である。
【0138】
上記入力端子部Aは、上記出力端Vdd等のコネクタ300から信号の供給を受けることができる。
【0139】
上記信号安定化部は、上記入力端子部Aから供給された信号のノイズを除去し、過電圧等をバイパスさせることができる。
【0140】
上記接地端子部Bは、上記信号安定化部をグランドと連結することができる。
【0141】
このように、上記複合電子部品400は、出力端Vdd、信号部(Signals)等のコネクタ300とシステム又はIC500の間に備えられるキャパシタとESD(Electro Static Discharge)保護素子とを一つの部品に具現したものである。したがって、上記複合電子部品400によって素子の集積度が向上する。
【0142】
図13は、本発明の一実施例による複合電子部品をコネクタとシステム又はICの間に適用した素子の配置パターンを示す図である。
【0143】
図13を参照すると、
図11に示されているキャパシタC1、C2とESD(Electro Static Discharge)保護素子E1、E2が本発明の一実施例による複合電子部品に代替されたことが確認できる。
【0144】
前述したように、上記複合電子部品は、ノイズフィルタリング及びESD等の過電圧をバイパスする等、信号安定化部の機能を行うことができる。
【0145】
また、キャパシタC1、C2とESD(Electro Static Discharge)保護素子E1、E2を本発明の一実施例による複合電子部品に代替することにより、配線の長さを最小化することができる。また、配置される素子の個数が減少することにより、最適な素子の配置が可能となる。
【0146】
なお、電子機器メーカーは、消費者のニーズを満たすために、電子機器に備えられるPCBのサイズを減らす努力をしている。よって、PCBに実装されるICの集積度を高くすることが求められている。これについては、本発明の一実施例による複合電子部品のように複数の素子を一つの複合部品に構成することにより、上記のようなニーズを満たすことができる。
【0147】
また、本発明の一実施例によれば、二つの部品(キャパシタとESD(Electro Static Discharge)保護素子)を一つの複合電子部品に具現することにより、PCBの実装面積を減少させることができる。本実施例によれば、既存の配置パターンに対して約50%以上の実装面積減少効果を奏する。
【0148】
また、本発明の一実施形態による複合電子部品は、高速データ線、USB 3.0以上及びHDMI(登録商標)等に用いられることができ、自動車及びTV等の多様な機能をする電子ボード(Board)を構成する製品におけるボード間連結ケーブルや外部ポート(Port)にも用いられることができる。
【0149】
上記のようなアプリケーション(Application)は、データ伝送速度が高速であり、反応速度が非常に高く、周波数も高周波帯域にある。したがって、ESD(Electro Static Discharge)保護素子も、上記のようなアプリケーション(Application)に適した部品でなければならない。
【0150】
即ち、本発明の一実施形態による複合電子部品において、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子は、データ伝送速度が高速で反応速度が非常に高くて周波数も高周波帯域にある上記高速データ線、USB 3.0以上、HDMI(登録商標)及び外部ポートに使用可能なESD(Electro Static Discharge)サプレッサー(Suppressor)であれば良い。
【0151】
〈複合電子部品の製造方法〉
本発明の他の実施形態による複合電子部品の製造方法は、複数の誘電体層と上記誘電体層を介して対向して配置される内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタを製造する段階と、上記セラミック本体上に互いに絶縁されるように第1の電極と第2の電極を形成する段階と、上記第1の電極と第2の電極の間に導電性高分子を含むペーストを塗布して放電部を製造する段階と、上記第1の電極と第2の電極と放電部上に絶縁樹脂を塗布してESD(Electro Static Discharge)保護素子を製造する段階と、上記セラミック本体からなるキャパシタと上記セラミック本体上に形成されたESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体の長さ方向の両側面に入力端子及び接地端子を形成する段階と、を含む。
【0152】
以下、本発明の他の実施形態による複合電子部品の製造方法について説明するが、これに制限されない。
【0153】
上記複合電子部品の製造方法では、まず、複数の誘電体層と上記誘電体層を介して対向して配置される内部電極が積層されたセラミック本体からなるキャパシタを製造する。
【0154】
上記セラミック本体からなるキャパシタを製造する方法としては、特に制限されず、一般のキャパシタ製造方法と同じ方法を用いることができる。
【0155】
即ち、平均粒径が0.5μm以下のチタン酸バリウム(BaTiO
3)等のパウダーを含んで形成されたスラリーをキャリアフィルム(carrier film)上に塗布し乾燥して製造された複数のセラミックグリーンシートを設ける。
【0156】
次に、平均粒子サイズが0.5μm以下のニッケル粉末を含む内部電極用導電性ペーストを製造する。
【0157】
上記内部電極用導電性ペーストは、ニッケル粉末とは別個にチタン酸バリウム(BaTiO
3)粉末をさらに添加して製作されることができる。
【0158】
上記グリーンシート上に上記内部電極用導電性ペーストをスクリーン印刷工法で塗布して内部電極を形成した後、100〜300層積層して積層体を製作する。
【0159】
次に、上記積層体を圧着し切断して所望のサイズのチップにしてセラミック本体を製造する。
【0160】
次に、上記セラミック本体上に互いに絶縁されるように第1の電極と第2の電極を形成する。
【0161】
上記第1の電極と第2の電極を形成する段階は、特に制限されず、例えば、銅(Cu)等の金属を含むペーストを用いて印刷法で行われることができる。
【0162】
上記第1の電極と第2の電極の形状は、特に制限されず、上記セラミック本体内の内部電極の形状と同じであれば良い。
【0163】
上記第1の電極と第2の電極は、同一平面上に形成され、上記第1の電極がESD(Electro Static Discharge)保護素子の長さ方向の第1の側面に露出し、上記第2の電極が長さ方向の第2の側面に露出し、内部では互いに離隔して形成されることにより互いに絶縁される。
【0164】
次に、上記第1の電極と第2の電極の間に導電性高分子を含むペーストを塗布して放電部を製造する。
【0165】
上記第1の電極と第2の電極の間に導電性高分子を含むペーストを塗布する段階は、特に制限されず、例えば、印刷法で行われることができる。
【0166】
次に、上記第1の電極と第2の電極と放電部上に絶縁樹脂を塗布してESD(Electro Static Discharge)保護素子を製造する。
【0167】
上記絶縁樹脂は、上記第1の電極と第2の電極と放電部を外部から保護する材質であれば特に制限されず、例えば、エポキシ系樹脂であれば良い。
【0168】
次に、上記セラミック本体からなるキャパシタと上記セラミック本体上に形成されたESD(Electro Static Discharge)保護素子とが結合された複合体の長さ方向の両側面に入力端子及び接地端子を形成する。
【0169】
上記入力端子は上記複合体の長さ方向の第1の側面に形成され、上記接地端子は上記複合体の長さ方向の第2の側面に形成されることができる。
【0170】
上記入力端子及び接地端子を形成する段階は、銅(Cu)等の金属を含む導電性ペーストとガラス等の絶縁物質を含む導電性ペーストを上記複合体の長さ方向の両側面に塗布して行われることができる。
【0171】
上記入力端子及び接地端子を形成する段階は、ディッピング(Dipping)又は印刷法で行われることができるが、これに制限されない。
【0172】
次に、上記入力端子及び接地端子の上部にメッキ等の方法によりメッキ層を形成することにより複合電子部品を製作する。
【0173】
上記メッキ層は、特に制限されず、例えば、ニッケル/スズ(Ni/Sn)メッキ層であれば良い。
【0174】
〈複合電子部品の実装基板〉
図14は、
図8の複合電子部品が印刷回路基板に実装された態様を示す斜視図である。
【0175】
図14を参照すると、本実施形態による複合電子部品200の実装基板600は、複合電子部品200が実装される印刷回路基板610と、印刷回路基板610の上面に形成された二つの電極パッド621、622と、を含む。
【0176】
上記電極パッド621、622は、上記複合電子部品の入力端子231及び接地端子232とそれぞれ連結される第1の電極パッド621及び第2の電極パッド622からなることができる。
【0177】
この際、複合電子部品200の上記入力端子231及び接地端子232は、それぞれ第1の電極パッド621及び第2の電極パッド622上に接触して位置した状態でハンダ630によって印刷回路基板610と電気的に連結されることができる。
【0178】
上記のように複合電子部品200が印刷回路基板610に実装された状態で電圧を印加すると、アコースティックノイズが発生する可能性がある。
【0179】
この際、第1の電極パッド621及び第2の電極パッド622のサイズは、複合電子部品200の上記入力端子231及び接地端子232と第1の電極パッド621及び第2の電極パッド622とを連結するハンダ630の量を決める目安となる。したがって、このようなハンダ630の量によってアコースティックノイズのサイズを調節することができる。
【0180】
一方、複合電子部品200が印刷回路基板610に実装された状態で複合電子部品200の長さ方向の両側面に形成された上記入力端子231及び接地端子232に極性の異なる電圧が印加されると、誘電体層211の逆圧電効果(Inverse piezoelectric effect)によってセラミック本体は厚さ方向に膨張及び収縮し、入力端子131及び接地端子132の両側面部はポアソン効果(Poisson effect)によってセラミック本体の厚さ方向の膨張及び収縮とは逆に収縮及び膨張する。
【0181】
ここで、本発明の一実施形態による複合電子部品は、キャパシタのセラミック本体の下面にESD(Electro Static Discharge)保護素子を配置することにより、上記複合電子部品を基板に実装するときにキャパシタの逆圧電性によるキャパシタの振動が基板に伝達されることを減少させてアコースティックノイズ(acoustic noise)を減少させることができる。
【0182】
また、本発明の一実施形態による複合電子部品は、キャパシタのセラミック本体の下面にESD(Electro Static Discharge)保護素子を配置することにより、上記複合電子部品にクラック等が発生しても、上記キャパシタが上記基板から遠くに配置されて上記キャパシタを保護することができる。
【0183】
また、本発明の一実施形態による複合電子部品は、キャパシタのセラミック本体の下面にESD(Electro Static Discharge)保護素子を配置することにより、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子と上記基板の間の距離が近くなるため、寄生パターン抵抗や寄生インダクタンスが減少し、副効果(Side Effect)を減らすことができる。
【0184】
即ち、寄生パターン抵抗や寄生インダクタンスが減少することにより周波数特性が良くなり、信号歪みがないことからノイズ成分をフィルタリングし、定格電圧以上の過電圧の一部をバイパスする複合電子部品の特性が改善されることができる。
【0185】
〈複合電子部品の包装体〉
図15は
図8の複合電子部品が包装体に実装される態様を示す概略斜視図であり、
図16は
図15の包装体がリール状に巻き取られている態様を示す概略断面図である。
【0186】
図15を参照すると、本実施例の複合電子部品の包装体700は、複合電子部品200が収納される収納部724が形成される包装シート720を含むことができる。
【0187】
上記包装シート720の収納部724は、複合電子部品200に対応する形状を有し、上記収納部724の底面725に対して内部電極が水平に配置されることができる。
【0188】
特に、上記収納部724内に収納される上記複合電子部品200のそれぞれは、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220が上記収納部724の底面に向かうように配置されることができる。
【0189】
上記複合電子部品200は、電子部品整列装置により内部電極が水平に整列された状態を維持し、移送装置により包装シート720に移動する。
【0190】
したがって、上記収納部724内に収納される上記複合電子部品200のそれぞれは、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220が上記収納部724の底面に向かうように配置されることができる。
【0191】
このような方法により、包装シート720内の多数の複合電子部品200が上記包装シート720内で同一の方向性を有するように配置されることができる。
【0192】
上記複合電子部品の包装体700は、上記収納部724の底面に対して上記内部電極が水平に配置され、上記ESD(Electro Static Discharge)保護素子220が上記収納部724の底面に向かうように配置された複合電子部品200が収納された上記包装シート720を覆う包装膜740をさらに含むことができる。
【0193】
図16はリール状に巻き取られた複合電子部品の包装体700を示すもので、上記包装体700は連続的に巻き取られて形成されることができる。
【0194】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。