特開2015-226352(P2015-226352A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2015226352-電源装置 図000003
  • 特開2015226352-電源装置 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-226352(P2015-226352A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/06 20060101AFI20151117BHJP
【FI】
   H02M7/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-108567(P2014-108567)
(22)【出願日】2014年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】中尾 悟朗
【テーマコード(参考)】
5H006
【Fターム(参考)】
5H006CA02
5H006CA07
5H006CB01
5H006CC08
5H006DA04
5H006DC05
(57)【要約】
【課題】簡単な回路構成で、入力された交流電圧よりも低い直流電圧を生成する際の消費電力を抑制できる電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置1は、交流電圧を脈流電圧に変換し、脈流電圧を正極側出力端子2aから出力する整流回路2と、正極側出力端子2aに接続される第1の端子及びスイッチング端子と、直流電圧を出力する第2の端子6を有し、スイッチング端子に印加される電圧が第1の電圧以上となるときに第1の端子から第2の端子へ脈流電圧に応じた電流を流し、その電流に応じて第2の端子から直流電圧を出力するドロッパー回路3と、ドロッパー回路3のスイッチング端子に接続され、オンになるとドロッパー回路3のスイッチング端子に印加される電圧を第1の電圧未満に低下させるスイッチング素子5と、正極側出力端子2aの電圧が第1の電圧よりも高い第2の電圧以上となる間スイッチング素子5をオンにする電圧検知回路4とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された交流電圧を脈流電圧に変換し、該脈流電圧を正極側出力端子から出力する整流回路と、
前記整流回路の前記正極側出力端子に接続される第1の端子及びスイッチング端子と、前記交流電圧よりも低い直流電圧を出力する第2の端子を有し、前記スイッチング端子に印加される電圧が第1の電圧未満になると前記第1の端子から前記第2の端子へ電流を流さず、一方、前記スイッチング端子に印加される電圧が前記第1の電圧以上となるときに前記第1の端子から前記第2の端子へ前記脈流電圧に応じた電流を流し、当該電流に応じて前記第2の端子から前記直流電圧を出力するドロッパー回路と、
前記スイッチング端子に接続され、オンになると前記スイッチング端子に印加される電圧を前記第1の電圧未満に低下させるスイッチング素子と、
前記整流回路の前記正極側出力端子の電圧が前記第1の電圧よりも高い第2の電圧以上となる間前記スイッチング素子をオンにする電圧検知回路と、
を有することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記第2の電圧は、前記脈流電圧の周期に占める、前記ドロッパー回路の前記第1の端子から前記第2の端子へ電流が流れる期間の割合が、前記第1の端子から前記第2の端子へ流れる電流に対する前記電源装置からの出力電流の比以上となり、かつ、当該割合が1未満となるように設定される、請求項1に記載の電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電力から直流電力を生成する電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、入力された電圧よりも低い直流電圧を出力する電源装置が知られている。そのような電源装置は、例えば、スイッチング素子または制御回路の駆動に利用するための直流電圧の生成に利用される。そのような電源装置として、例えば、ドロッパーと呼ばれる、トランジスタなどの電圧降下を利用する回路がある。ドロッパー回路では、入力と出力の電位差に出力電流を乗じた値がドロッパー回路の消費電力となる。そのため、入力と出力の電位差が大きい場合には、ドロッパー回路の消費電力が大きくなり、好ましくない。
【0003】
また、DC−DCコンバータのように、高周波でスイッチング素子をスイッチング動作させることでコイルに流れる電流を制御することで、消費電力を抑制しつつ、入力された直流電圧よりも低い直流電圧を出力する回路も知られている。しかしながら、このような回路は、コイルを利用し、また、高周波でスイッチング素子をスイッチング動作させる制御回路の構成が複雑となるために、コストを抑制することが困難となる。
【0004】
また、補助巻線を有するトランスの一次巻線を介して入力直流をスイッチングすることにより二次巻線側に直流電力を生成する電源装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この電源装置は、負荷回路へ供給する直流電力とは別個に、トランスの補助巻線を介してスイッチング素子または制御回路の駆動に利用するための直流電圧を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−206116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された電源装置でも、トランスを利用するため、コストを抑制することは困難である。
【0007】
そこで、本発明は、簡単な回路構成で、入力された交流電圧よりも低い直流電圧を生成する際の消費電力を抑制できる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの形態として、電源装置が提供される。この電源装置は、入力された交流電圧を脈流電圧に変換し、脈流電圧を正極側出力端子から出力する整流回路と、整流回路の正極側出力端子に接続される第1の端子及びスイッチング端子と、入力された交流電圧よりも低い直流電圧を出力する第2の端子を有し、スイッチング端子に印加される電圧が第1の電圧未満になると第1の端子から第2の端子へ電流を流さず、一方、スイッチング端子に印加される電圧が第1の電圧以上となるときに第1の端子から第2の端子へ脈流電圧に応じた電流を流し、その電流に応じて第2の端子から直流電圧を出力するドロッパー回路と、ドロッパー回路のスイッチング端子に接続され、オンになるとそのスイッチング端子に印加される電圧を第1の電圧未満に低下させるスイッチング素子と、整流回路の正極側出力端子の電圧が第1の電圧よりも高い第2の電圧以上となる間スイッチング素子をオンにする電圧検知回路とを有することを特徴とする。
【0009】
この電源装置において、第2の電圧は、脈流電圧の周期に占める、ドロッパー回路の第1の端子から第2の端子へ電流が流れる期間の割合が、第1の端子から第2の端子へ流れる電流に対する電源装置からの出力電流の比以上となり、かつ、割合が1未満となるように設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電源装置は、簡単な回路構成で、入力された交流電圧よりも低い直流電圧を生成する際の消費電力を抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一つの実施形態に係る電源装置の概略構成図である。
図2】整流回路の正極側出力端子の電圧と、補助電源出力端子の電圧と、ドロッパー回路のMOSFETのゲート−ソース間電圧と、MOSFETに流れる電流のそれぞれの時間変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一つの実施形態による電源装置を、図を参照しつつ説明する。この電源装置は、交流電源から供給された交流電圧から負荷回路へ供給される直流電圧を生成する主電源回路とは別個に、その主電源回路に含まれる制御回路またはスイッチング素子の駆動に利用される補助電源出力として、入力された交流電圧(実効値)よりも低い直流電圧を生成する。そしてこの電源装置は、その直流電圧を生成するために、ドロッパー回路を有し、交流電圧を整流回路により整流して得られる脈流電圧が所定値以下の場合にそのドロッパー回路をオンにすることで、ドロッパー回路の入力電圧と出力電圧の差を小さくして、消費電力を抑制する。
【0013】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る電源装置の概略構成図である。図1に示されるように、電源装置1は、整流回路2と、ドロッパー回路3と、電圧検知回路4と、スイッチング素子5とを有する。
【0014】
整流回路2は、交流電源10(例えば、商用交流電源)から入力された交流電圧を脈流電圧に変換する。そのために、整流回路2は、例えば、図1に示されるように、ブリッジ型に接続された4個のダイオードD1〜D4を有する全波整流回路とすることができる。そして整流回路2は、ダイオードD3とダイオードD4の間に位置する正極側出力端子2aからその脈流電圧を出力する。
【0015】
ドロッパー回路3は、整流回路2から出力された脈流電圧から補助電源出力となる直流電圧を生成する。そのために、ドロッパー回路3は、MOSFET31と、ツェナーダイオードZD1と、抵抗R1と、平滑コンデンサCとを有する。
【0016】
ドロッパー回路3の入力端子の一例であるMOSFET31のドレイン端子は、整流回路2の正極側出力端子2aと接続され、一方、MOSFET31のソース端子は、平滑コンデンサCを介して補助電源出力端子6と接続される。またドロッパー回路3のオン/オフを制御する電圧が入力されるスイッチング端子の一例であるMOSFET31のゲート端子は、抵抗R1を介して整流回路2の正極側出力端子2aと接続される。さらに、MOSFET31のゲート端子は、ツェナーダイオードZD1のカソード端子及びスイッチング素子5の一端と接続される。
【0017】
ツェナーダイオードZD1のカソード端子は、MOSFET31のゲート端子と接続されるとともに、抵抗R1を介して整流回路2の正極側出力端子2aと接続される。一方、ツェナーダイオードZD1のアノード端子は接地される。したがって、ツェナーダイオードZD1は、抵抗R1を介して供給される、整流回路2からの脈流電圧によって逆バイアスされる。
【0018】
平滑コンデンサCは、その一端がMOSFET31のソース端子及びドロッパー回路3の出力端子でもある補助電源出力端子6と接続され、一方、他端が接地される。
【0019】
MOSFET31は、ゲート−ソース間電圧Vgsが所定の閾値電圧以上となるとオンとなり、ドレイン端子に入力された脈流電圧に応じた電流をソース端子を介して平滑コンデンサCへ流す。本実施形態では、整流回路2から出力された脈流電圧が抵抗R1を介してゲート端子に印加される。そのため、脈流電圧の上昇に伴い、ゲート端子に印加される電圧が、Vgsが閾値電圧となる第1の電圧以上となる場合にMOSFET31がオンとなる。また後述するように、電圧検知回路4により、整流回路2の正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧以上になったことが検知されると、スイッチング素子5がオンとなり、ゲート端子に印加される電圧が第1の電圧未満まで低下するので、MOSFET31はオフとなる。したがって、整流回路2から出力される脈流電圧が第1の電圧以上かつ第2の電圧未満の間、MOSFET31はオンとなる。すなわち、ドロッパー回路3がオンとなる。一方、正極側出力端子2aにおける電圧が第1の電圧未満、あるいは、第2の電圧以上になると、MOSFET31はオフとなる。すなわち、ドロッパー回路3がオフとなる。このように、整流回路2から出力される脈流電圧がある程度低い場合に限り、ドロッパー回路3がオンとなるので、ドロッパー回路3による電力消費が抑制される。
【0020】
また、MOSFET31のゲート端子は、整流回路2から出力される脈流電圧によって逆バイアスされるツェナーダイオードZD1と接続されている。そのため、その脈流電圧がツェナーダイオードZD1の降伏電圧を超えると、ツェナーダイオードZD1を経由して電流が流れるようになり、その降伏電圧以上の電圧がMOSFET31のゲート端子に印加されることはない。そこで、ツェナーダイオードZD1として、MOSFET31の耐圧以下となる降伏電圧を持つツェナーダイオードが利用される。これにより、整流回路2から出力される脈流電圧によってMOSFET31が破損することが防止される。
【0021】
さらに、補助電源出力端子6から出力される電圧は、最大でツェナーダイオードZD1の降伏電圧からMOSFET31のゲート−ソース間電圧Vgsを減じた値となる。
【0022】
平滑コンデンサCは、整流回路2から出力され、MOSFET31を経由した脈流電圧を平滑化して直流電圧とし、その直流電圧を補助電源出力端子6へ出力する。出力される直流電圧は、電源装置1に入力された交流電圧よりも低くなる。
【0023】
電圧検知回路4は、整流回路2の正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧以上となったことを検知する。そして電圧検知回路4は、正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧以上となると、スイッチング素子5をオンにし、一方、正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧未満の場合、スイッチング素子5をオフにする。
【0024】
そのために、電圧検知回路4は、第2の電圧に相当する降伏電圧を持つツェナーダイオードZD2と、抵抗R2及びR3を有する。ツェナーダイオードZD2のカソード端子は、整流回路2の正極側出力端子2aと接続され、一方、ツェナーダイオードZD2のアノード端子は、直列に接続された抵抗R2及び抵抗R3を介して接地される。すなわち、ツェナーダイオードZD2は、整流回路2からの脈流電圧によって逆バイアスされる。
また、抵抗R2と抵抗R3の間に、スイッチング素子5のスイッチング端子が接続される。
【0025】
整流回路2から出力される脈流電圧が低く、整流回路2の正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧未満の場合、すなわち、ツェナーダイオードZD2の降伏電圧未満の場合、ツェナーダイオードZD2には電流が流れないので、スイッチング素子5のスイッチング端子にも電流は流れない。そのため、スイッチング素子5はオフのままとなる。一方、整流回路2から出力される脈流電圧が上昇し、整流回路2の正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧以上となると、ツェナーダイオードZD2に電流が流れるようになる。その結果、スイッチング素子5のスイッチング端子に電流が流入し、スイッチング素子5はオンとなる。
【0026】
スイッチング素子5は、電圧検知回路4によりオンにされると、ドロッパー回路3をオフにする。本実施形態では、スイッチング素子5は、NPN型のバイポーラトランジスタであり、コレクタ端子がドロッパー回路3のMOSFET31のゲート端子と接続されるとともに、抵抗R1を介して整流回路2の正極側出力端子2aと接続される。また、スイッチング素子5のエミッタ端子は接地される。そしてスイッチング素子5をオンまたはオフするためのスイッチング端子であるベース端子は、電圧検知回路4の抵抗R2と抵抗R3の間に接続される。
【0027】
スイッチング素子5がオフの間、スイッチング素子5のコレクタ−エミッタ間には電流は流れない。そのため、整流回路2から出力される脈流電圧に応じた電圧がドロッパー回路3のMOSFET31のゲート端子に印加されるので、スイッチング素子5は、ドロッパー回路3をオフにしない。一方、スイッチング素子5がオンになると、スイッチング素子5のコレクタ−エミッタ間を介して電流が流れるようになるので、MOSFET31のゲート端子の電圧が第1の電圧未満に強制的に低下する。そのため、スイッチング素子5がオンになっている間、整流回路2からの脈流電圧によらずにMOSFET31がオフとなる。
【0028】
図2は、整流回路2の正極側出力端子2aの電圧と、補助電源出力端子6の電圧と、ドロッパー回路3のMOSFET31のゲート−ソース間電圧と、MOSFET31に流れる電流のそれぞれの時間変化を示す図である。
【0029】
図2において、横軸は時間を表す。一番上の波形200は、補助電源出力端子6の電圧の時間変化を表す。上から2番目の波形201は、整流回路2の正極側出力端子2aにおける電圧の時間変化を表す。上から3番目の波形203は、MOSFET31のゲート−ソース間電圧Vgsの時間変化を表す。そして一番下の波形204は、MOSFET31に流れる電流の時間変化を表す。
【0030】
波形201に示される、整流回路2の正極側出力端子2aの電圧が第2の電圧Va以上となる期間P1では、スイッチング素子5がMOSFET31をオフにするので、MOSFET31のソースの電位よりもゲートの電位の方が低くなる。すなわち、波形203に示されるように、Vgsは負となる。そのため、MOSFET31はオフとなる。したがって、波形204に示されるように、期間P1では、MOSFET31のドレイン−ソース間には電流は流れない。一方、正極側出力端子2aにおける電圧が第2の電圧Va未満、かつ、第1の電圧Vb以上となる期間P2では、VgsがMOSFET31の閾値電圧以上となり、MOSFET31はオンとなる。したがって、波形204に示されるように、期間P2では、脈流電圧に応じた電流がMOSFET31のドレイン−ソース間に流れる。そして正極側出力端子2aにおける電圧が第1の電圧Vb未満となる期間P3では、再びMOSFET31はオフになる。そのため、波形204に示されるように、期間P3では、MOSFET31のドレイン−ソース間に電流は流れない。なお、期間P3では、MOSFET31のボディダイオードを経由して逆流する電流があるので、整流回路2から出力される脈流電圧が0Vまで低下しても、正極側出力端子2aの電圧は0Vまで低下しない。また期間P3では、MOSFET31のゲート−ソース間電圧Vgsはほぼ0Vとなる。
【0031】
また、波形200に示されるように、MOSFET31に電流が流れない期間が有っても、補助電源出力端子6から出力される電圧はほぼ一定値となる。
【0032】
ここで、第2の電圧Vaの設定条件について説明する。
脈流電圧の一周期の間に補助電源出力端子6から放電される電荷量をQとすると、その電荷量Qは次式で表される。
Q=IoutP
ただし、Ioutは、補助電源出力端子6からの出力電流であり、Pは、脈流電圧の一周期である。例えば、電源装置1に入力される交流電力の周波数が50Hzであれば、Pは0.01secである。
【0033】
この電荷量Qを、MOSFET31がオンとなっている期間ΔSの間に整流回路2から供給するとする。そうすると、次の関係式が成立する。
ΔS/P = Iout/Iin
Iinは、MOSFET31のドレイン−ソース間に流れる電流である。例えば、Iout=10mA、Iin=2Aとすると、ΔS/P=0.005となる。したがって、電源装置1に入力される交流電力の周波数が50Hzであれば、ΔS=0.005×0.01sec=0.05msecとなる。ΔSは、(2)式で求められる値以上、かつ、ΔS/Pが1未満、すなわち、ΔSがPよりも短くなるように定められる。例えば、ΔSは、(2)式で求められた値に所定のオフセット値(例えば、0.01msec〜0.1msec)だけ加えた値に設定される。これにより、電源装置1は、ドロッパー回路3がオフになる期間があっても、補助電源出力端子6から必要十分な直流電圧を供給できるとともに、ドロッパー回路3による電力消費を抑制できる。このように決定されたΔSに相当する期間中、MOSFET31がオンになるように、第2の電圧Vaは設定される。
【0034】
以上に説明してきたように、この電源装置は、整流回路から出力される脈流電圧がある程度低いときにのみ、ドロッパー回路を経由した電流から出力電力が生成されるので、ドロッパー回路の入力電圧と出力電圧の差を低くすることができる。そのため、この電源装置は、電源装置、特にドロッパー回路による消費電力を抑制できる。またこの電源装置は、コイルまたはトランスといった巻線を含む素子を利用せず、複雑な制御回路を必要としないので、回路構成を簡単化できる。さらに、この電源装置は、トランスを使用しないので、入力される交流電圧あるいは負荷回路へ出力される電圧が大きく変動するような場合でも、一定の直流電圧を出力できる。
【0035】
なお、変形例によれば、スイッチング素子5として、他の形式のトランジスタが利用されてもよい。同様に、MOFET31の代わりに、他の形式のトランジスタが利用されてもよい。
【0036】
上記の実施形態または変形例による電源装置は、弾球遊技機または回胴遊技機といった遊技機に搭載されてもよい。
【0037】
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0038】
1 電源装置
2 整流回路
2a 正極側出力端子
3 ドロッパー回路
31 MOSFET
4 電圧検知回路
5 スイッチング素子
6 補助電源出力端子
図1
図2