【課題】画像形成装置メーカーや消耗品メーカーの温室効果ガス削減目標達成に寄与することができ、ユーザに対して安価で対環境性能の優れた画像形成装置を提供できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置のメーカーのサーバと通信接続された画像形成装置(1)であって、画像形成装置(1)の製品情報と温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を前記サーバへ要求する要求手段と、印刷枚数を算出する印刷枚数算出手段と、算出された印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に近づいたか否かを判断する画像形成装置使用状況判定手段とを備え、算出された印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、メーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置(1)の製品情報と画像形成装置(1)より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を前記サーバへ要求することを特徴とする。
前記製品情報は、前記画像形成装置が新品であることを示す画像、または前記画像形成装置が再生品であることを示す画像を含むことを特徴とする請求項4から6のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【0020】
本実施形態は、
図1に示すように購入またはリースされている画像形成装置であってデータ管理サーバに接続されて電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置1に係る温室効果ガス排出枠取得システムとして、本発明に係る特徴的な温室効果ガス排出枠取得システムの構成を採用したものである。
【0021】
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。
画像形成装置1は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置1は、
図1に示すように、主に、本体装置である電子写真プロセス部(図示省略)を備えた画像形成部3と、操作パネル100とスキャナユニット(図示省略)を備えた画像読取部2とを備えて構成されている。
【0022】
原稿画像をスキャナユニットで読み取ることにより得られた画像データは、各種処理が施された後、メモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリから画像データを画像形成部3に出力して、感光体ドラム(図示省略)上に可視画像として再現した後、用紙上に画像を転写してトナー像を形成する。
【0023】
画像形成部3に隣接して用紙を供給する給紙部4が構成されている。
給紙部4は、第1〜3カセット31,32,33、さらにオプションとして大容量カセット34を有している。大容量カセット34は、最も使用頻度の高い、例えばA4サイズの標準紙を大量に収容することができる。
【0024】
画像読取部2と画像形成部3の間には排紙トレイ51が形成されている。
画像形成部3に隣接して後処理装置5が構成されている。
後処理装置5には、第1排紙卜レイ52,第2排紙トレイ53が設けられている。
【0025】
そして、画像形成装置1は、図示しないネットワーク回線(LAN、電話回線等)を介してPC、FAX、及びメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバに接続されている。
【0026】
ここで、画像形成装置1の構成についてブロック図を参照して説明する。
図2は本実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【0027】
画像形成装置1は、
図2に示すように、電気的構成として、画像形成装置1の動作を制御する制御部501、記憶部502、演算部503、表示部101、入力部505、ネットワーク回線を介してPC等とLAN接続等を行う通信部506、画像処理を行う画像処理部508、画像形成を行う画像形成部509、トナー像の定着処理を行う定着部510、スキャナにおいて画像の読み取りを行う読取部507、後処理装置5(
図2の周辺機器を指す)の動作を制御する制御部511などを備えている。
【0028】
なお、本実施形態では、画像形成装置1に用いられる消耗品には、記憶手段または記録手段として、ICチップ(無線ICタグや接点式CRUM)、バーコード、QRコード(登録商標)等が備えられている。
【0029】
そして、画像形成装置1は、この消耗品の記憶手段または記録手段に格納された情報を検出する検出部(消耗品情報検出手段)509aを備えている。
検出部509aは、ユーザが画像形成装置1で使用している消耗品の情報を検出する。
【0030】
演算部503は、画像形成装置1の印刷枚数を算出する機能(印刷枚数算出手段)を備えている。
【0031】
記憶部502には、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置1の製品情報と画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とが格納されている。
【0032】
制御部501は、検出部509aにより検出された検出結果(消耗品の情報)に加えて、演算部503により算出された算出結果(画像形成装置1による印刷枚数)をデータ管理サーバ701(
図3を参照)に通知する機能(情報通知手段)を備えている。
【0033】
また、制御部501は、記憶部502に格納されている画像形成装置1の製品情報および画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を検出する機能(製品情報検出手段)を備えている。
【0034】
本実施形態では、制御部501は、データ管理サーバ701において、演算部503により算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1をReady状態に起動するとともに、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とを画像形成装置1の表示部101に表示するようにされている。
【0035】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる特徴的な温室効果ガス排出枠取得システムについて図面を参照して説明する。
図3は本実施形態の画像形成装置の温室効果ガス排出枠取得システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図、
図4は本実施形態に係る画像形成装置の温室効果ガス排出枠取得システムを構成する操作パネルの構成を示す説明図、
図5は前記操作パネルを構成する表示部に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面を示す説明図、
図6は前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された画像形成装置のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報を含むメッセージのプレビュー表示の一例を示す説明図、
図7は前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された画像形成装置に関する製品情報を含むメッセージのプレビュー表示の一例を示す説明図、
図8は前記表示部に表示されたIMAGE SEND モードの初期画面を示す説明図である。
【0036】
本実施形態に係る画像形成装置1の温室効果ガス排出枠取得システムは、
図3に示すように、購入またはリースされている画像形成装置1に係る温室効果ガス排出枠取得システムであって、通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して画像形成装置1がメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバ701に接続されて、データ管理サーバ701を管理する事業者からユーザに対して画像形成装置1の印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に到達する前に、次の画像形成装置を取得(購入)することを促すメッセージを通知することを特徴とするものである。
【0037】
この温室効果ガス排出枠取得システムは、画像形成装置1と画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701とが通信接続としてLAN(ローカルエリアネットワーク(通信手段))700を介して接続されて、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成されている。
【0038】
また、温室効果ガス排出枠取得システムは、画像形成装置1側に、画像形成装置1に用いられる消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509a(消耗品情報検出手段)を備えるとともに、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置1の製品情報と画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とが格納されている記憶部(記憶手段または記録手段)502を備え、記憶部502に格納されている情報、すなわち、画像形成装置1の製品情報および画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を検出する機能(製品情報検出手段)と、その検出結果をデータ管理サーバ701に通知する機能(検出結果通知手段)と、画像形成装置1による印刷枚数を算出する機能(印刷枚数算出手段)とを備え、データ管理サーバ701側に、算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数(印刷保証枚数)に近づいたか否かを判断する機能(画像形成装置使用状況判定手段)と、算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とを画像形成装置1に通知する機能(情報通知手段)とを備えている。
【0039】
本実施形態では、画像形成装置1においては、制御部501が記憶部502に格納されている情報、すなわち、画像形成装置1の製品情報および画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を検出する製品情報検出手段として機能するとともに、前述した検出結果や検出部509aによる検出結果をデータ管理サーバ701に通知する検出結果通知手段として機能するように構成されている。そして、演算部503が画像形成装置1による印刷枚数を算出する印刷枚数算出手段として機能するように構成されている。
さらに、制御部501が演算部503により算出された算出結果をデータ管理サーバ701に通知する情報通知手段として機能するように構成されている。
【0040】
また、データ管理サーバ701は、画像形成装置1に用いられる消耗品の情報を格納する消耗品情報記憶手段として機能する記憶手段(図示省略)を備え、且つ、演算部503により算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数(印刷保証枚数)に近づいたか否かを判断する画像形成装置使用状況判定手段として機能するとともに、画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1による印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成使用情報と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とを画像形成装置1へ通知する情報通知手段として機能するように構成されている。
【0041】
また、本実施形態では、操作パネル100の表示部101が、温室効果ガス排出枠取得システムの表示部として機能するように構成されている。
【0042】
操作パネル100は、
図4に示すように、操作面(入力部)100aが略平面状に構成されて、その略中央部に表示部101が構成されている。
なお、表示部101は、操作面(入力部)100aと同一平面でなくとも、操作面(入力部)100aに対して開閉移動式であってもよいし、操作面(入力部)100aとは別に設けてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
【0043】
また、表示部101は、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、表示部101でタッチパネルまたは操作キーを操作することでデータ管理サーバ701から送信された情報を表示できるように構成されている。
【0044】
表示部101には、
図5,
図8に示すように、画像形成装置1による処理モードを選択する操作キー110が表示されている。操作キー110には、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111a、IMAGE SEND モード用のアイコン111b、COPY モード用のアイコン111cが設けられている。そして、操作キー110により、COPY モード、IMAGE SEND モード、DOCUMENT FILING モードが選択可能になっている。
【0045】
表示部101は、画像形成装置1の電源をONにすると、図示しない初期画面が表示され、操作キー110のうちのDOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが選択されると、
図5に示すように、DOCUMENT FILING モードの初期画面110aが表示される。
【0046】
DOCUMENT FILING モードの初期画面110aの画面左下には、操作キーとしてのプレビュー確認用アイコン120aが表示される。プレビュー確認用アイコン120aをタッチすると、画像形成装置1が受信したメール等の情報を表示部101に表示するようにされている。
【0047】
本実施形態では、画像形成装置1に新規メールが受信されると、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが点滅するようにされている。そして、プレビュー確認用アイコン120aが選択されると、
図6に示すように、例えば、販売店のデータ管理サーバ701からの画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたというメッセージ(お知らせメール)のプレビュー画面101aが表示部101に表示される。
【0048】
具体的には、画像形成装置1側で算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、販売店のデータ管理サーバ701から画像形成装置1(ユーザ側)に対して、
図6に示すように、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3を含むメッセージが通知される。
【0049】
画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2には、割引クレジットの整理番号、割引クレジットの利用できる画像形成装置の製品名(MX−M700)が表示されている
割引情報101a3には、割引率(例えば、25%OFF)が表示されている。
【0050】
また、メッセージのプレビュー画面101aには、動作処理を選択するアイコンが含まれている。
すなわち、
図6に示すように、メッセージのプレビュー画面101aの下部に、動作処理を選択する選択スイッチのサムネイルとして、購入する画像形成装置の機種を選択するという機種選択アイコン131と、プレビュー画面101aを切換える(閉じる)画面切換アイコン132が並んで表示される。
【0051】
ここで、ユーザが購入する画像形成装置の機種を選択するために機種選択アイコン131を選択すると、
図7に示すように、画像形成装置に関する製品情報を通知するメッセージのプレビュー画面101bが表示される。
【0052】
画面切換アイコン132を選択すると、画像形成装置に係る情報の通知処理は終了して、メッセージ(お知らせメール)のプレビュー画面101aから初期画面に変わる。
【0053】
画像形成装置に関する製品情報には、
図7に示すように、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101b3、買換える画像形成装置に関する製品情報(新品の画像形成装置)101b1と、使用している画像形成装置より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報(再使用された画像形成装置(リサイクル品))101b2を含む。本実施形態において、画像形成装置は温室効果ガス排出権付き画像形成装置とする。
【0054】
買換える画像形成装置に関する製品情報101b1、温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報101b2には、それぞれのカーボンフットプリントラベルのサムネイル101b11,101b21が含まれている。
【0055】
また、メッセージのプレビュー画面101bには、プレビュー画面101bを切換える(閉じる)画面切換アイコン132が含まれている。
画面切換アイコン132を選択すると、画像形成装置に係る情報の通知処理は終了して、買換える画像形成装置に関する製品情報を含むメッセージのプレビュー画面101bから初期画面に変わる。
【0056】
また、操作キー110のうちのIMAGE SEND モード用のアイコン111bが選択されると、
図8に示すように、IMAGE SEND モードの初期画面110bが表示される。
【0057】
IMAGE SEND モードの初期画面110bの画面左下には、操作キーとしてのEcoviewアイコン120bが表示される。Ecoviewアイコン120bをタッチすると、表示部101には、使用している画像形成装置1に関する情報を取得するための選択画面が表示される。画像形成装置1に関する情報には、画像形成装置1に用いられる消耗品の情報を含む。本実施形態において、消耗品は温室効果ガス排出権付き消耗品とする。
なお、ここでは、画像形成装置1に関する情報の取得については説明を省略する。
【0058】
また、操作パネル100は、リスト表示とサムネイル表示とを切り替えるアイコン(図示省略)と、IMAGE SEND モードの初期画面110bに戻すためのアイコン(図示省略)を備えている。
【0059】
画像形成装置の製品情報に含まれるカーボンフットプリントラベルは、商品及びサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るライフサイクル全体を通しての環境負荷を定量的に算定するLCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用し、ライフサイクル全体における温室効果ガス排出量をCO
2に換算し表示するものである。
【0060】
図7中のカーボンフットプリントラベルのマーク中に表示する重量(t)は、例えば、画像形成装置のライフサイクル段階における原材料調達から廃棄・リサイクルまでのCO
2排出量換算値の合計量を示すものである。
【0061】
ここで、画像形成装置のライフサイクルにおける情報とは、画像形成装置の原材料調達段階に始まり、生産段階、流通段階、使用・維持管理段階、廃棄・リサイクル段階の間に排出する温室効果ガスの種類と排出量の情報である。
【0062】
温室効果ガスの種類には、京都議定書で対象となったCO
2、CH
4、N
2O、HFCs、PFCs、SF
6の6種類があるが、CO
2に換算した値がラベルに記録されるので、Ecoviewサムネイル表示には画像形成装置のCO
2換算値が表示される。
CO
2排出量は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して、下記一般式(I)で算定される。
【0063】
CO
2排出量=Σ(活動量i×CO
2排出原単位)・・・(I)
iは上述した原材料調達から廃棄・リサイクルまでの活動量(プロセス)である。
ライフサイクルの各段階と活動量(プロセス)の例とを(1)から(5)に示す。
(1)原材料調達段階の活動量は、素材使用量である。
(2)生産段階の活動量は、組立て重量および生産時の電力消費量である。
(3)流通段階の活動量は、輸送量(輸送距離と積載率とトラックの積載量との積)である。
(4)使用・維持管理段階の活動量は、使用時の電力消費量である。
(5)廃棄・リサイクル段階の活動量は、埋立重量とリサイクル重量である。
なお、CO
2排出量の単位は(t)である。従って、ラベルには、CO
2の文字とCO
2排出量(t)との情報が記載される。
また、CO
2排出量の単位は、(t)以外にも(kg)や(g)といった重量を表す単位でもよい。
【0064】
本実施形態では、画像形成装置1の買換え品としてリサイクルの画像形成装置を選択すれば、上記(1)と(2)とが削減できるので、新製品MX−M763Mの画像形成装置のCO
2排出量10.0tに比べて、CO
2排出量8.0tであり、CO
2排出量を2.0t削減できる。
【0065】
従って、本実施形態によれば、画像形成装置メーカー(販売先)は、画像形成装置1の買換え品としてリサイクルの画像形成装置を推奨して、ユーザにCO
2排出量が20%削減できるリサイクルの画像形成装置を当初の価格から25%OFFの割引価格で購入して貰うことで、ユーザには購入費用を安価に提供し、且つCO
2排出量20%削減量をCO
2排出削減枠に充当してCO
2排出削減目標に近づけることができる。
【0066】
つまり、画像形成装置メーカーは、5%の割引価格を費用負担して購入し、CO
2排出削減枠に充当することができ、リサイクルの画像形成装置の在庫を増やすことなく、画像形成装置メーカーとユーザとが一体となって、温室効果ガス削減に貢献できる。
【0067】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠取得システムを構成する画像形成装置1とデータ管理サーバ701との接続について説明する。
【0068】
本実施形態において、画像形成装置1の全体制御は、
図2に示すように、制御部501により行なわれる。また、画像形成装置1の製品情報や画像形成装置1に用いられる消耗品の製品情報、画像形成装置1や消耗品の環境対応取得情報であるエコラベル情報は、データ管理サーバ701の図示しない記憶部に記憶されている。
【0069】
本実施形態では、画像形成装置1とデータ管理サーバ701とが通信手段を介して接続されている。例えば、
図3に示すように、複数のユーザA,B,Cは、それぞれの端末機である画像形成装置1の通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して画像形成装置や消耗品の販売店やリース会社などのデータ管理サーバ701に接続されたり、通信衛星711を利用した衛星通信インフラ710を介して通信接続することが可能である。
【0070】
データ管理サーバ701は、データ管理サーバ701の機能をバックアップするバックアップサーバ701aに接続されている。
【0071】
LAN(ローカルエリアネットワーク)700としては、有線の場合は、イーサネット(登録商標)IEEE規格の10BASE−T、100BASE−TX、10GBASE−T等や、それらの光マルチモードの10BASE−F、100BASE−F、1000BASE−X、10GBASE−R、10GBASE−W、10GBASE−X、無線の場合は、WiMAXのIEEE 802.16(ブロードバンド無線規格)、IEEE 802.16a(固定無線通信の標準規格、IEEE 802.16規格の使用周波数帯を変更したもの)、IEEE 802.16-2004(固定区間に用いられる方式、別名IEEE 802.16a/REVd)、WAN、そして、クラウドコンピューティングサービス(専用事業者:クラウドプロバイダー)も利用できる。
【0072】
なお、画像形成装置1とデータ管理サーバ701との通信接続の方式は、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網等が利用可能である。
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE 1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、およびHDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0073】
次に、画像形成装置1の温室効果ガス排出枠取得システムにより、画像形成装置1の印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に近づいた時にユーザに対してメッセージを通知する手順をフローチャートに沿って説明する。
図9は本実施形態の画像形成装置の温室効果ガス排出枠取得システムによりユーザに対してメッセージを通知する手順を示すフローチャートである。
【0074】
画像形成装置1の電源をONにして温室効果ガス排出枠取得システムにより画像形成装置1に使用する消耗品の使用状態により消耗品の取得を促すための制御が開始されると(ステップS1)、まず、画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701と画像形成装置1とが接続されて、通信可能であるか否かが確認される(ステップS2)。データ管理サーバ701と画像形成装置1とが通信可能であれば通信確立を認識する(ステップS3)。
【0075】
次に、画像形成装置1が初期状態であるか否かをデータ管理サーバ701により判断される(ステップS4)。
【0076】
ここで、画像形成装置1の初期状態について説明する。
データ管理サーバ701は、画像形成装置1の制御部501が、画像形成装置1に初めて消耗品(例えば、トナーカートリッジ)が装着された時を、消耗品に備えられた記憶手段の記憶内容を検出部509aで検出するように、LAN700を介して指示するようにしている。
【0077】
指示された制御部501が検出部509aにより検出した結果をLAN700を介してデータ管理サーバ701に通知することで、データ管理サーバ701は、画像形成装置1が初期状態であるか否かを判断することができる。
【0078】
また、データ管理サーバ701は、画像形成装置1の印刷枚数をカウントするカウンターのデータを取得するように、LAN700を介して制御部501に指示するようにしている。
【0079】
指示された制御部501が取得したカウンターデータをLAN700を介してデータ管理サーバ701に通知することで、データ管理サーバ701は、画像形成装置1の印刷枚数を取得することができる。
【0080】
ステップS4において、画像形成装置1が初期状態ではないと判断された場合は、温室効果ガス排出枠取得システムによる処理は終了する。
一方、ステップS4において、画像形成装置1が初期状態であると判断された場合は、データ管理サーバ701は、現在の画像形成装置1の印刷枚数を制御部501から取得して(ステップS5)、制御部501から取得した画像形成装置1の印刷枚数を、図示しない記憶手段に記憶された画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数(例えば、メーカーの印刷保証枚数300万枚/A4換算)と照合する(ステップS6)。
【0081】
そして、画像形成装置1による残り印刷枚数に余裕があるか否かが判断される(ステップS7)。すなわち、現在の画像形成装置1の印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に対してどれくらい近づいたかを算出して判断される。
【0082】
ここで、画像形成装置1による印刷枚数がメーカーの印刷保証枚数に近づいたと判断する一例を説明する。
【0083】
データ管理サーバ701は、LAN700を介して常時、画像形成装置1の制御部501を監視リモートしている。
また、データ管理サーバ701は、画像形成装置1の制御部501が、ユーザが消耗品を購入後、画像形成装置1に初めて消耗品が装着された時を、検出部509aが消耗品に備えられた記憶手段を検知することで検出し、その検出結果をLAN700を介してデータ管理サーバ701に送信するように、図示しないデータ管理サーバ701の制御手段が制御するように構成されている。
【0084】
画像形成装置1に初めて消耗品が装着された時を起点として、例えば、消耗品に備えられた図示しないトナー残量検知センサのデータや、消耗品(トナー)が画像形成装置1に備えられた感光体(静電潜像担持体)に静電潜像を形成する露光手段のドットから消耗品(トナー)の消費量を知ることができる。そのデータとデータ管理サーバ701の図示しない記憶手段に記憶された消耗品(トナー)の使用量と印刷枚数(保証印刷枚数)とを対応させたデータとを照合することにより、保証印刷枚数にどれだけ近づいたことを推定することができる。
【0085】
例えば、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数(300万枚/A4換算)に対して250万枚を画像形成装置1の印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断する閾値とする。そして、画像形成装置1の印刷枚数が250万枚に到達していない場合は、画像形成装置1による残り印刷枚数に余裕があると判断するようにしてもよい。
【0086】
フローチャートに戻り、ステップS7において、画像形成装置1による残り印刷枚数に余裕があると判断された場合は、温室効果ガス排出枠取得システムによる処理は終了する。
【0087】
一方、ステップS7において、画像形成装置1の印刷枚数が250万枚に到達して、画像形成装置1による残り印刷枚数に余裕がないと判断された場合は、
図6,
図7に示すメッセージの情報(プレビュー画面101a,101bの情報)を図示しない記憶手段に記憶されたデータから読出し、画像形成装置1にメッセージを通知する準備を行う(ステップS8)。
【0088】
なお、制御部501からデータ管理サーバ701への通知は、画像形成装置1の製品名や型番等を含むものであってもよい。また、画像形成装置1を使用し始める時に、画像形成装置1の入力部505からデータ管理サーバ701へ画像形成装置1の登録通知をユーザが行ってもよい。また、データ管理サーバ701からのメッセージの通知は、画像形成装置1を管理する管理者のパソコンや携帯端末に通知してもよい。
【0089】
そして、本実施形態では、販売店側のデータ管理サーバ701とユーザ側の画像形成装置1とは常時LAN700で接続され、販売店はユーザの画像形成装置1の状態を管理できるようになっている。即ち、販売店は、画像形成装置1には現在どのような画像形成装置が使用されているか、画像形成装置1の使用状況、画像形成装置1の不具合、画像形成装置1のメンテナンス時期等を監視できる。
【0090】
フローチャートに戻り、データ管理サーバ701は、LAN700を介して画像形成装置1の制御部501と通じて、画像形成装置1の稼動状況、例えば、ウォームアップ中か、印刷JOB中か、操作パネルに入力信号があるか、また、スキャナからの原稿載置信号があるか否かを監視する(ステップS9)。
【0091】
ステップS9において、画像形成装置1がウォームアップ中の場合、印刷JOB中でない場合、または操作パネルに入力信号がない場合、スキャナからの原稿載置信号がない場合は、画像形成装置1の操作パネル100をユーザが操作中ではないと判断して、データ管理サーバ701は、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3,101b3、買換える画像形成装置に関する製品情報(新品の画像形成装置)101b1と、使用している画像形成装置より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報(再使用された画像形成装置(リサイクル品))101b2を含むメッセージを送信する(ステップS11)。そして、画像形成装置1の操作パネル100の表示部101に、
図6,
図7に示すメッセージのプレビュー画面101a,101bが表示可能となる。
なお、前述したステップS9において、画像形成装置1の操作パネル100をユーザが操作中ではないと判断する信号として、メモリカードやUSBメモリ、ICカード、磁気カード、または各種無線からの入力信号がない場合も適応できる。
【0092】
以上により、温室効果ガス排出枠取得システムによるユーザに対してメッセージを通知する処理は終了する。
【0093】
なお、データ管理サーバ701は、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3を含むメッセージを画像形成装置1へ先に送信して記憶部502へ格納した後に、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111aを点滅させてユーザに新着メールがあることを知らせる。そして、画像形成装置1が稼動状態でない時(ウォームアップ中の場合、印刷JOB中でない場合、操作パネルに入力信号がない場合、またはスキャナからの原稿載置信号がない場合)に、ユーザがプレビュー確認用アイコン120aをタッチしたときに、
図6に示すように、操作パネル100の表示部101にメッセージのプレビュー画面101aを表示するようにしてもよい。そして、
図6に示すプレビュー画面101a上で機種選択アイコン131をタッチしたときに、
図7に示すように、メッセージのプレビュー画面101bを表示するようにしてもよい。
【0094】
また、使用中の消耗品が純正消耗品でない場合は、非純正消耗品であることを表示部101に表示するようにしてもよい。また、非純正消耗品であることの表示内容は、例えば、「非純正消耗品をお使いのため、本画像形成装置が正常に動作しない場合があります。」などのユーザに対する注意喚起や警告のメッセージであってよい。
【0095】
また、メッセージの表示方法は、
図6と
図7のプレビュー画面101a,101bを交互に特定の時間表示したり、所定の時間をとって複数回数表示してもよい。
【0096】
また、メッセージの消去方法は、特定の時間や回数を表示した後、データ管理サーバ701が消去するようにしてもよく、ユーザが何らかの操作キー(入力部505)を操作した時に消去するようにしてもよい。
【0097】
また、画像形成装置1の管理者の操作により、例えば、所定のパスワードを入力した時に消去するようにしてもよい。
【0098】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、画像形成装置1に係る温室効果ガス排出枠取得システムの構成として、画像形成装置1と消耗品の販売先のデータ管理サーバ701とがLAN700を介して接続して、販売先により画像形成装置1の画像形成装置1の使用状況が監視可能に構成し、画像形成装置1側に、画像形成装置1に用いられる消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509aを備えるとともに、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置1の製品情報と画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報とが格納されている記憶部502を備え、制御部501を、記憶部502に格納されている情報、すなわち、画像形成装置1の製品情報および画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報を検出する製品情報検出手段として機能するように構成し、その検出結果をデータ管理サーバ701に通知する検出結果通知手段として機能するように構成するとともに、画像形成装置1による印刷枚数を算出する印刷枚数算出手段として機能するように構成し、データ管理サーバ701を、算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数(印刷保証枚数)に近づいたか否かを判断する画像形成装置使用状況判定手段として機能するように構成し、算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2と、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3とを含む情報を画像形成装置1に通知する情報通知手段として機能するように構成することで、画像形成装置メーカーは、ユーザに対して使用している画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の購入を推奨することができる。
そして、温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置が購入された場合には、温室効果ガス排出量の削減分を温室効果ガス排出枠として購入し、温室効果ガス削減枠に充当して、室効果ガス削減目標に近づけることができる。延いては、画像形成装置メーカーとユーザとの総合的な温室効果ガス削減が可能となり、地球温暖化防止に寄与できる。
【0099】
また、本実施形態によれば、データ管理サーバ701から通知される画像形成装置1の情報として、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3が通知されるので、ユーザに対して購入費用を削減できる画像形成装置を推奨することができる。これにより、ユーザは画像形成装置の購入費用を削減できる。
【0100】
また、本実施形態によれば、データ管理サーバ701から通知される画像形成装置の情報として、買換える画像形成装置に関する製品情報(新品の画像形成装置)101b1と、使用している画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報(リサイクルされた画像形成装置)101b2を含むとともに、買換える画像形成装置に関する製品情報101b1と温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報101b2には、それぞれのカーボンフットプリントラベルのサムネイル101b11,101b21を含んでいるので、対環境意識の高いユーザに対しても、地球環境への負荷を低減できる画像形成装置品であることを知らせることができる。
【0101】
また、本実施形態では、メッセージのプレビュー画面101a上に選択スイッチとして機能するアイコン、すなわち、購入する画像形成装置の機種を選択するという機種選択アイコン131と、プレビュー画面101aを切換える(閉じる)画面切換アイコン132を表示するようにしたので、画像形成装置1に通知される情報を表示する表示画面上で次の工程に係る処理を容易に選択することができる。
【0102】
また、本実施形態では、データ管理サーバ701は、メーカー、販売先またはリース先等の事業部により管理されるものとしているが、例えば、画像形成装置メーカー、消耗品メーカー、クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドプロバイダーにより管理されるものであってもよい。
【0103】
また、画像形成装置1の記憶部502や図示しないデータ管理サーバ701の記憶手段は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/Blu−ray(登録商標)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0104】
さらに、画像形成装置1の表示部101の構成として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel)、プラズマチューブアレイディスプレイ(Plasma Tubes Array Display)、電気泳動等を利用した電子ペーパーディスプレイ、電子放出素子を用いたディスプレイ(Field Emission Display、Surface-conduction Electron-emitter Display)を用いることができる。
【0105】
また、ユーザは画像形成装置の一般的な機器管理者であってもよいし、二酸化炭素(CO
2)の排出を減らすための専門資格「カーボン(炭素)マネジャー」の有資格者であればなおよい。専門資格の有資格者であることで、よりいっそう画像形成装置からの温室効果ガス発生量を抑制する使用方法や温室効果ガスの少ない画像形成装置の使用が促進でき、地球温暖化防止への貢献が可能となる。
【0106】
なお、上述した実施形態では、本発明に係る温室効果ガス排出枠取得システムの構成を
図1に示すような操作パネル100を有する画像形成装置1に適用した例について説明したが、メッセージを表示可能な表示部を備える装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)、および業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)等に展開が可能である。
【0107】
また、入力部505としてタッチパネルを用いたが、Ubi−Fingerデバイス等を用いたジェスチャー入力装置等を用いてもよい。
【0108】
また、本実施形態では、表示部101にプレビュー確認用アイコン120aやEcoviewアイコン120bを備えて、表示切換えスイッチとしているが、画面サイズが小さく、且つ操作部(メニューキー、テンキー、プリントキー等)が小さくプレビュー確認用アイコン120aやEcoviewアイコン120bが設けられない場合には、表示部101以外の箇所にプレビュー確認用操作キーやEcoview操作キーを備えることもできる。
【0109】
また、本実施形態では、プレビュー確認用アイコン120aやEcoviewアイコン120bを表示部101の右側下部に設けているが、特に限定せず、表示部101においての上部、下部、左側、右側の何れの箇所に設けてもよい。
【0110】
なお、本実施形態では、画像形成装置1とデータ管理サーバ701とが通信手段を介して接続されて、データ管理サーバ701により画像形成装置1(ユーザ)に対して画像形成装置1の印刷枚数がメーカー保証の印刷枚数に到達する前に、次の画像形成装置を取得(購入)することを促すメッセージを通知するように構成しているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
【0111】
(変形例)
以下に、上述した実施形態の温室効果ガス排出枠取得システムの変形例について説明する。
【0112】
変形例の温室効果ガス排出枠取得システムは、画像形成装置1がデータ管理サーバ701に接続されることなく、画像形成装置単体で温室効果ガス排出枠取得システムを構成することを特徴とするものである。
【0113】
具体的には、変形例の温室効果ガス排出枠取得システムは、画像形成装置1において、
図2を参照して、画像形成装置1に用いられる消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509a(検出手段)と、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置1の製品情報、画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2と、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3とを格納する記憶部502と、画像形成装置1による印刷枚数を算出する印刷枚数算出手段として機能する演算部503と、制御部501を記憶部502に格納されている画像形成装置1の製品情報および画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報などを検出する製品情報検出手段として機能し、演算部503により算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたか否かを判断する画像形成装置使用状況判定手段として機能するとともに、さらに、演算部503により算出された画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2と、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3とを画像形成装置1の操作パネル100に通知する情報通知手段として機能する制御部501とを備えることを特徴とするものである。
【0114】
詳しくは、記憶部502には、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数を含む画像形成装置1の製品情報に加えて、
図6,
図7を参照して、画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3,101b3、および、買換える画像形成装置に関する製品情報(新品の画像形成装置)101b1、使用している画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の詳細情報(再使用された画像形成装置(リサイクル品))101b2を含む情報が格納されている。
【0115】
演算部503は、検出部509aにより検出された検出値(検出結果)と、記憶部502に格納された画像形成装置1の製品情報とを照合演算する。
【0116】
制御部501は、記憶部502に格納されている上述した情報を検出する機能(製品情報検出手段)を備えている。そして、制御部501は、演算部503により照合演算された結果に基づき、画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合に、画像形成装置1をReady状態に起動するとともに、記憶部502から画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたという画像形成装置使用情報101a1と、画像形成装置1より温室効果ガス排出量の少ない画像形成装置の製品情報101a2と、画像形成装置1を買換える場合の割引情報101a3とを取り出して、操作パネル100の表示部101に表示するようにされている。
【0117】
以上のように構成することで、変形例の温室効果ガス排出枠取得システムによれば、記憶部502に画像形成装置1の買換えに関する情報が格納するようにしたので、上述した実施形態のように検出部509aによる検出結果をデータ管理サーバ701に送信することなく、画像形成装置1内で検出部509aによる検出結果と記憶部502に格納されている画像形成装置1の製品情報とを演算照合することができる。そして、画像形成装置1による印刷枚数が画像形成装置1のメーカー保証の印刷枚数に近づいたと判断された場合は、上述した実施形態のように画像形成装置1の買換えに関する情報をデータ管理サーバ701から通知することなく、画像形成装置1の表示部101に画像形成装置1の買換えに関する情報のメッセージを表示することができる。
【0118】
なお、記憶部502に格納される画像形成装置の製品情報やエコラベル情報は、例えば、通信接続として通信部506におけるLAN接続によりネットワークを介してトナーカートリッジの環境エコラベル情報を持つメーカー、販売店、リース会社またはクラウドプロバイダーなどのウエブサイトにアクセスして入手することもできる。
【0119】
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。