特開2015-227169(P2015-227169A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社吉野工業所の特許一覧
<>
  • 特開2015227169-二重容器 図000003
  • 特開2015227169-二重容器 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-227169(P2015-227169A)
(43)【公開日】2015年12月17日
(54)【発明の名称】二重容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20151120BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20151120BHJP
【FI】
   B65D47/06 G
   B65D1/02 111
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-112554(P2014-112554)
(22)【出願日】2014年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】桑原 和仁
(72)【発明者】
【氏名】坂本 智
【テーマコード(参考)】
3E033
3E084
【Fターム(参考)】
3E033AA02
3E033BA13
3E033BB08
3E033DA03
3E033DB03
3E033DE05
3E033FA03
3E033GA02
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA03
3E084CA01
3E084CB02
3E084DA01
3E084DB12
3E084EB02
3E084EB03
3E084FA02
3E084FB01
3E084GA01
3E084GA06
3E084GB01
3E084GB06
3E084GB16
3E084KA05
3E084KB01
3E084LA21
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC01
3E084LD25
3E084LD26
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、キャップを一定トルクで締める際にキャップ締め位置がばらつくことを抑制可能な二重容器を提供することである。
【解決手段】内層体(10)と、外層体(20)と、中栓(30)と、注出キャップ(60)と、を備える二重容器(1)であって、口部周壁(22)の外周面と外周壁(61)の内周面とは、貫通開口(23)よりも下側の位置で当接してシール部(80)を形成しており、前記外周壁(61)の下端(67)が前記シール部(80)よりも下側で前記外層体(20)の肩部(25)の上面(29)に当接した状態において、前記中栓(30)の天壁(31)の下面と前記口部周壁(22)の上端面(28)との間には間隙(D)が形成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容液の充填空間を有する減容変形可能な内層体と、前記内層体をその内側に収めると共に口部周壁に設けた貫通開口から前記内層体との相互間に空気を導入する外層体と、前記口部周壁の上部開口を覆う天壁を有し、前記天壁に前記充填空間に通じる注出開口を備える中栓と、前記注出開口を通じて内容液を注出する注出筒、外界に通じる外気導入孔、及び前記口部周壁に装着される外周壁を有し、前記中栓を内側で保持する注出キャップと、を備える二重容器であって、
前記口部周壁の外周面と前記外周壁の内周面とは、前記貫通開口よりも下側の位置で当接してシール部を形成しており、
前記外周壁の下端が前記シール部よりも下側で前記外層体の肩部の上面に当接した状態において、前記中栓の前記天壁の下面と前記口部周壁の上端面との間には間隙が形成されることを特徴とする二重容器。
【請求項2】
前記肩部の前記上面は、前記口部周壁の中心軸線方向と直交する方向に延在する環状の平面であることを特徴とする、請求項1に記載の二重容器。
【請求項3】
前記シール部を形成する前記口部周壁の前記外周面と、前記肩部の前記上面とは連続していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の二重容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重容器に関し、特に、内容液の充填空間を有する減容変形可能な内層体と、内層体をその内側に収める外層体とを備え、内容液の注出に伴って内層体のみが減容する二重容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンス或いは液体石鹸、また食品調味料や薬品などを収用する容器としては、このような液体を収容するとともに減容変形可能に設けられる内層体と、この内層体を内側に収める外層体とを備える二重容器(デラミ容器、積層剥離容器とも言う)が知られている。このような二重容器として、例えば特許文献1には、外層体の胴部を押圧することで、外層体と内層体との間の空気を介して内層体を押圧して内容液を注出させる、スクイズタイプの容器が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−31921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような二重容器では、容器の成型のばらつきにより容器の口部周壁の上端面の位置が上下方向で多少異なる場合がある。通常、充填ラインで容器にキャップを装着するキャッピング工程では、順次流れてくる容器に対して、口部周壁の上端面とキャップとが接触するように一定トルクでキャッピングしていくが、口部周壁の上端面位置にばらつきがあると、口部周壁の上端面とキャップとの接触位置についても個々の容器によって上下方向にばらつきが発生するという問題がある。
【0005】
キャッピング工程において一定トルクで締め付けを行う場合に、口部周壁の上端面とキャップとの接触位置がばらつくと、容器の口部におけるキャップの締め位置(締め角度)もまた個々の容器によってばらついてしまい、同一製品間であっても完成度にばらつきが生じてしまう。
【0006】
本発明の目的は、上記問題に鑑み、キャップを一定トルクで締める際にキャップ締め位置がばらつくことを抑制可能な二重容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様としての二重容器は、内容液の充填空間を有する減容変形可能な内層体と、前記内層体をその内側に収めると共に口部周壁に設けた貫通開口から前記内層体との相互間に空気を導入する外層体と、前記口部周壁の上部開口を覆う天壁を有し、前記天壁に前記充填空間に通じる注出開口を備える中栓と、前記注出開口を通じて内容液を注出する注出筒、外界に通じる外気導入孔、及び前記口部周壁に装着される外周壁を有し、前記中栓を内側で保持する注出キャップと、を備える二重容器であって、前記口部周壁の外周面と前記外周壁の内周面とは、前記貫通開口よりも下側の位置で当接してシール部を形成しており、前記外周壁の下端が前記シール部よりも下側で前記外層体の肩部の上面に当接した状態において、前記中栓の前記天壁の下面と前記口部周壁の上端面との間には間隙が形成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明の1つの実施形態として、前記肩部の前記上面は、前記口部周壁の中心軸線方向と直交する方向に延在する環状の平面であることが好ましい。
【0009】
本発明の1つの実施形態として、前記シール部を形成する前記口部周壁の前記外周面と、前記肩部の前記上面とは連続していることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キャップを一定トルクで締める際にキャップ締め位置がばらつくことを抑制可能な二重容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態である二重容器を示す断面図である。
図2図1の一部を拡大した拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書において、「上」とは、二重容器を水平面上に載置した際に外層体に対して注出キャップが位置する側であり、「下」とは、その反対側である。
【0013】
図1は、本発明に係る二重容器の一実施形態としての二重容器1を示す図である。二重容器1は、内容液を収容する内層体10、内層体10を内側に収める外層体20、中栓30、逆止弁40、移動弁50、注出キャップ60、及び蓋体70を備える。
【0014】
内層体10は、その内側に内容液を収容する充填空間Sを備えている。内層体10は薄肉の合成樹脂製であって、減容変形自在となっている。
【0015】
外層体20は、図示を省略する底部につながる胴部21と、下部が上部よりも大径となる段付き円筒状の口部周壁22と、胴部21と口部周壁22との間に位置し、胴部21及び口部周壁22を連結する肩部25と、を有する。口部周壁22は、上部に位置する小径部26と、下部に位置する大径部27とを有し、口部周壁22の小径部26には上方へ向けて開口する上部開口22aが設けられている。口部周壁22の小径部26の外周面には、雄ねじ部22bが設けられている。また口部周壁22には、内層体10と外層体20との相互間に空気を導入させるための貫通開口23が設けられていて、更に、貫通開口23が位置する口部周壁22の小径部26の外周面には、雄ねじ部22bを上下方向に切り欠く溝部24が設けられている。なお、内層体10は、口部周壁22の上端面28の位置まで延びており、内層体10の上端部11は上端面28上に積層されている。
【0016】
本実施形態において内層体10と外層体20は、相互に相溶性が低い合成樹脂を剥離可能に積層させたものであり、これらの合成樹脂素材を積層して形成したパリソンを、ブロー成形することによって得られたものである。ブロー成形の他にも、試験管状に形成したプリフォームを2軸延伸ブロー成形することや、外層体及び内層体を個別に形成し、その後、内層体を外層体内に装着するようにしたものを用いてもよい。また、図示は省略するが、内層体10と外層体20との間に、縦方向に延在して内層体10と外層体20とを部分的に接合する、1本或いは複数本の接着帯を設けてもよい。
【0017】
中栓30は、外層体20の上部開口22aを覆う天壁31を有している。本実施形態では天壁31に、上下を貫通させるとともに充填空間Sに向けて延在する筒状壁32が設けられている。本実施形態の筒状壁32は、その内周面の横断面形状が円になる円筒状であるが、内周面の横断面形状が四角形や六角形等の多角形になる角筒状のものであってもよい。また筒状壁32には、下方に向かうにつれて内径を狭める縮径部32aが設けられている。天壁31には、筒状壁32に隣接して上向き凸状となる段部33を設けていて、この段部33に、表裏を貫通する注出開口34を設けている。また天壁31の上面には、筒状壁32及び段部33を取り囲むとともに、これらとの相互間に逆止弁40を嵌合保持する環状の嵌合壁35を設けている。更に、嵌合壁35の径方向外側には、天壁31の縁部から起立する円筒状の内周壁36を設けている。そして、天壁31の下面には、内層体10を挟み込んで外層体20の口部周壁22の内周面と当接する環状のシール壁37を設けている。また、図1に示すように、内周壁36の下部には開口38が設けられている。
【0018】
逆止弁40は、その下部が、中栓30の筒状壁32、段部33、及び嵌合壁35に嵌合保持される環状壁41を備えている。環状壁41の径方向内側には、弾性アーム42を介して連結する板状の弁体43を備えていて、弁体43により注出開口34を閉鎖している。また弁体43は、筒状壁32の上部開口の大部分も覆い隠しているが、その一部は常時開口している。環状壁41の径方向外側には、外層体20への押圧に伴う充填空間Sへの加圧の際には注出キャップ60の外気導入孔66を閉鎖し、この加圧後の外層体20の復元の際に外気導入孔66を開放する外気導入孔66用の弁体44が設けられており、この弁体44は、環状壁41と一体連結されている。本実施形態で逆止弁40は、所謂3点弁の形態をなしているが、1点弁等、従前の他の形態の逆止弁を用いることができる。また、本実施形態で環状壁41は円筒状であるが、角筒状でもよい。更に、本実施形態の弁体44は、環状壁41と一体で形成されているが、環状壁41と別体で形成してもよい。
【0019】
移動弁50は、筒状壁32内に配置されてその内周面に沿って移動可能に設けられている。本実施形態の移動弁50は、球状をなすものであるが、中実の柱状のものや、筒状をなすとともにその内側に形成される内部通路を閉鎖する閉鎖壁を備えるもの等、種々の形態のものを用いることができる。なお、図1に示すように二重容器1を起立姿勢にする際、移動弁50は縮径部32aに着座して、充填空間Sを閉鎖するようにしている。
【0020】
注出キャップ60は、口部周壁22を取り囲む外周壁61を備えていて、外周壁61の内周面には、口部周壁22の雄ねじ部22bに対応する雌ねじ部62を備えている。また、外周壁61の内側には中栓30が嵌り込んでいる。具体的に、中栓30は、その内周壁36が、外周壁61の内周面のうち雌ねじ部62が形成されている位置よりも上側の位置に形成された凸部を乗り越えることにより、注出キャップ60にアンダーカットで保持されている。外周壁61の上部には、中栓30及び逆止弁40を覆い隠す頂壁63を設けている。頂壁63には、逆止弁40の開放下にて充填空間S内の内容液を注出する注出筒64を設けている。なお、注出筒64は、頂壁63の下方側にも延びていて、これにより弁体43が過度に持ち上がった際のストッパーとしても機能している。また、頂壁63の下面には、逆止弁40の環状壁41の上部を嵌合保持する同心二重配置となる一対の上部嵌合壁65を設けている。更に、上部嵌合壁65の径方向外側には、頂壁63を貫通する外気導入孔66を設けている。これにより、注出筒64と外気導入孔66の間が環状壁41によって区画され、環状壁41の径方向外側には、外気導入孔66が開口する内部空間Nが形成される。なお、この内部空間Nには上述した弁体44が位置しており、弁体44により、外気導入孔66の開放と閉鎖とが切り替えられる。
【0021】
また、内部空間Nと、外周壁61と口部周壁22の間に位置する溝部24とは、開口38を介して連通している。すなわち、注出キャップ60の内側には、外界から内層体10と外層体20との相互間に外気が流れる通路として、外気導入孔66から始まり、順に内部空間N、開口38、及び溝部24を経て、貫通開口23に至る、外気導入路Tが形成される。
【0022】
蓋体70は、ヒンジ71を介して注出キャップ60の外周壁61に連結していて、ヒンジ71で折り曲げることで、注出筒64及び外気導入孔66を覆い隠すことができる。より詳細には、蓋体70は、平板状の上壁72と、上壁72の縁部に連結するとともに外周壁61に連なる形状となる蓋体周壁73とを備えていて、上壁72には、蓋体70を閉めた際に注出筒64の内側に入り込んで注出筒64をシールする棒状のシール部74を備えている。蓋体周壁73は、蓋体周壁73の内側に頂部63の縁部を嵌合するようにして、注出キャップ60に対して装着される。なお、蓋体70は、ヒンジ71を設けずに注出キャップ60とは別体のものとし、ねじやアンダーカットで注出キャップ60に装着するように構成してもよい。
【0023】
上記のように構成される二重容器1から内容液を吐出するに当たっては、蓋体70を取り外し、二重容器1を、起立姿勢から傾倒或いは倒立姿勢に姿勢変更する。そして、外層体20の胴部21を押圧すると、内層体10は、外層体20から直接、或いは内層体10と外層体20との間の空気を介して押圧されて充填空間Sが加圧される。これにより、加圧された内容液が注出開口34から弁体43を押し上げて、注出開口34から内容液が流出し、注出筒64を通して外界に注出される。なお、外気導入路Tは、この一連の動作中、弁体44により常時閉鎖している。なお、この状態において、筒状壁32内の移動弁50は、自重や筒状壁32の下方側の開口から流入する内容液によって、注出筒64側(図1中破線で示す位置)に移動している。
【0024】
所要量の内容液を注出した後は、外層体20の胴部21への押圧を解除する。これによって充填空間S内の圧力が下がり、弁体43が注出開口34を閉鎖するので、充填空間S内への外気の入り込みが防止できる。また、外層体20は、それ自身の復元力により元の形状に戻ろうとし、内層体10と外層体20との相互間は負圧状態となるため、弁体44が押し下がり外気導入孔66が開放され、外気導入路Tを通じて外気が導入される。これにより、内層体10を減容させたまま外層体20のみが復元する。
【0025】
弁体43が注出開口34を閉鎖すると、注出筒64内には内容液が残留したままになっているものの、二重容器1を元の起立姿勢に戻すと、移動弁50は、それ自身の自重や充填空間S内の圧力低下によって下方に移動する。これによって筒状壁32の上方には、移動弁50が移動した分のスペースが形成されることになるため、このスペース分に相当する分の内容液を注出筒64から引き戻すことができ(サックバック機能)、液だれを有効に防止することができる。なお、下方に移動した移動弁50は、筒状壁32の縮径部32aに着座するので、充填空間S内を閉鎖した状態に保つことができる。
【0026】
ここで、口部周壁22の大径部27の外周面と、外周壁61の内周面とは、貫通開口23よりも下側の位置で当接して、外気導入路Tの下端を閉塞するシール部80を形成している。図2は、図1のうちシール部80を含む一部を拡大した拡大断面図である。図2に示すように、シール部80は、大径部27の外周面に対し、外周壁61の内周面のうち雌ねじ部62が形成されている位置よりも下側の位置に形成された環状凸部61aを気密に当接させることにより形成されている。なお、シール部80は、大径部27の外周面に環状凸部を設ける構成としてもよい。また、例えば、凹凸部を有さない口部周壁の外周面及び外周壁の内周面を、互いに密着するように嵌合してシール部を形成してもよい。
【0027】
また、図1図2に示すように、外周壁61の下端67は、雄ねじ部22bと雌ねじ部62とを螺合した状態において、シール部80よりも下側で外層体20の肩部25の上面29に当接するように構成されている。更に、図2に示すように、この状態において、中栓30の天壁31の下面と、口部周壁22の上端面28との間には間隙Dが形成されている。すなわち、外層体20に対して注出キャップ60を装着する際に、雄ねじ部22bと雌ねじ部62とを螺合させるように注出キャップ60を回転させていくと、天壁31の下面、具体的にはシール壁37に対して径方向外側で隣接する環状の下面部39が、口部周壁22の上端面28と、内層体10の上端部11を介して当接する前に、外周壁61の下端67が肩部25の上面29に当接する。
【0028】
外層体20の肩部25の形状は、例えばブロー成形において形成される際に金型の合わせ目で形成されることになる口部周壁22の上端面28と異なり、金型のキャビティ面で形成されるので成型によるばらつきが小さい。従って、外周壁61の下端67が外層体20の肩部25に当接する位置をキャッピング完了位置とすれば、中栓30の天壁31の下面を上端面28に当接させる位置をキャッピング完了位置とする場合と比較して、注出キャップ60を一定トルクで締める際に、注出キャップ60の締め位置のばらつきが抑制される。また、中栓30の天壁31の下面と、口部周壁22の上端面28との間に間隙Dが形成されるようにキャッピングするため、中栓の下面を上端面に当接させるまで締め付けるようにキャッピングする場合と比較して、上端面28にトルクにより局所的な負荷が加わることがなく、上端面28が変形してしまうことを抑制できる。
【0029】
なお、本実施形態では、外層体20の口部周壁22の上端面28上に、内層体10の上端部11を積層した構成としているが、これに限られるものではなく、例えば、外層体の口部周壁の内周面に内層体の上端部を積層させ、口部周壁の上端面上には内層体の上端部を積層させない構成とすることもできる。かかる場合には、外層体に対して注出キャップを装着する際に、中栓の天壁の下面が、外層体の口部周壁の上端面と直接当接する前に、注出キャップの外周壁の下端が外層体の肩部の上面に当接する。
【0030】
また、肩部25の上面29は、口部周壁22の中心軸線O方向と直交する方向に延在する環状の平面である。そのため、注出キャップ60を外層体20に装着する際に、回転しながら中心軸線O方向に移動する外周壁61の下端67を、肩部25の上面29上で滑ることなく、肩部25の上面29に対して確実に突き当て、位置決めすることができる。
【0031】
更に、シール部80を形成する口部周壁22の外周面(大径部27の外周面)と、肩部25の上面29とは連続している。具体的に、シール部80は、外周壁61の内周面の下端部領域と、口部周壁22の外周面の下端部領域(大径部27の外周面)とで形成されている。そして、肩部25の上面29は、大径部27の外周面の下端に連続する、中心軸線O方向と直交する方向に延在する環状の平面である。このように、シール部80を形成する口部周壁22の外周面(大径部27の外周面)と、肩部25の上面29とを連続して形成することにより、注出キャップ60を装着する際に、外周壁61の内周面の下端部領域は、口部周壁22の外周面のうちシール部80を形成する部分(大径部27の外周面)に案内されながら下方に移動し、外周壁61の下端67を確実に肩部25の上面29に当接させることができる。すなわち、口部周壁22の外周面のうちシール部80を形成する部分(大径部27の外周面)を、外周壁61の下端67が肩部25の上面29の所望の位置に確実に当接するように案内するガイドとして機能させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、二重容器に関し、特に、内容液の充填空間を有する減容変形可能な内層体と、内層体をその内側に収める外層体とを備え、内容液の注出に伴って内層体のみが減容する二重容器に関するものである。
【符号の説明】
【0033】
1:二重容器
10:内層体
11:上端部
20:外層体
21:胴部
22:口部周壁
22a:上部開口
22b:雄ねじ部
23:貫通開口
24:溝部
25:肩部
26:小径部
27:大径部
28:上端面
29:肩部の上面
30:中栓
31:天壁
32:筒状壁
32a:縮径部
33:段部
34:注出開口
35:嵌合壁
36:内周壁
37:シール壁
38:開口
39:環状の下面部
40:逆止弁
41:環状壁
42:弾性アーム
43:弁体
44:弁体
50:移動弁
60:注出キャップ
61:外周壁
61a:環状凸部
62:雌ねじ部
63:頂壁
64:注出筒
65:上部嵌合壁
66:外気導入孔
67:下端
70:蓋体
71:ヒンジ
72:上壁
73:蓋体周壁
74:シール部
80:シール部
D:間隙
O:口部周壁の中心軸線
N:内部空間
S:充填空間
T:外気導入路
図1
図2