特開2015-227191(P2015-227191A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-227191(P2015-227191A)
(43)【公開日】2015年12月17日
(54)【発明の名称】粒状物収納容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/04 20060101AFI20151120BHJP
【FI】
   B65D83/04 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-113339(P2014-113339)
(22)【出願日】2014年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】星野 真弥
(57)【要約】
【課題】粒状物を取り出す操作が従来のものとは大きく異なるうえ粒状物を簡単に取り出すことができる粒状物収納容器を提供する。
【解決手段】本発明の粒状物収納容器は、底壁1と天壁2とを取り囲んで粒状物Tの収納空間Sを形成する周壁3を有し、周壁3に粒状物Tの取出口4を備え、底壁1は傾斜部5を介して底壁1に連結し所定数の粒状物Tをその上面に載置する段部6と支持部9とを有し、支持部9は、ヒンジ部10を介して揺動可能に連結するとともに天壁2に設けた開口19を通して下方に押圧可能となる操作部11を有し、操作部11は、段部6の上面よりも上方に位置する上昇姿勢に変位する一方、操作部11を下方に向けて押圧することで段部6と取出口4との間をつなげる下降姿勢に変位する連結部14を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と該底壁に対向する天壁とを取り囲んで粒状物の収納空間を形成する周壁を有し、該周壁に粒状物の取出口を備える粒状物収納容器であって、
前記底壁は、該底壁に連結し所定数の粒状物をその上面に載置する段部と、該底壁から上方に向けて延在する支持部とを有し、
該支持部は、該支持部の上部においてヒンジ部を介して揺動可能に連結するとともに前記天壁に設けた開口を通して下方に押圧可能となる操作部を有し、
前記操作部は、該段部の上面よりも上方に位置する上昇姿勢に変位する一方、該操作部を下方に向けて押圧することで該段部と前記取出口との間をつなげる下降姿勢に変位する連結部を有する粒状物収納容器。
【請求項2】
前記連結部は、前記上昇姿勢において前記取出口を閉鎖する蓋部を有する請求項1に記載の粒状物収納容器。
【請求項3】
前記操作部は、前記ヒンジ部と前記連結部との間に設けられ、該操作部への押圧によって該操作部を折り曲げる屈曲部を有する請求項1又は2に記載の粒状物収納容器。
【請求項4】
前記連結部は、下方に向けて延在し、前記上昇姿勢において前記段部の上面に載置される粒状物の該連結部に向かう進行を阻止する粒状物ストッパーを有する請求項1〜3の何れか一項に記載の粒状物収納容器。
【請求項5】
前記底壁は、前記操作部への押圧によって、該連結部の上面が前記段部の上面に揃う位置で前記連結部に当接する連結部ストッパーを有する請求項1〜4の何れか一項に記載の粒状物収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状物を収納する粒状物収納容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば球形状や扁平円形状をなす、菓子や薬剤等の粒状物を収納する粒状物収納容器としては、特許文献1に示すような、一対の側壁4を帯状連結壁5で連結するとともに帯状の窓孔6を穿設してなるケース本体2と、窓孔6においてケース本体2に回動可能に連結する蓋体3とを備えるものが知られている。
【0003】
また特許文献2には、粒状物の収納部Aを有するケース本体2と、ケース本体2の頂部開口縁にヒンジ11を介して連結する蓋体3とを備えるものが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−128118号公報
【特許文献2】特開2005−053507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように従来の粒状物収納容器は、容器の周壁側に配置される蓋体を、容器の外側に飛び出すように揺動させることで開蓋できる構成を採用することが一般的である。ところで市場では、分野を問わず新たな商品が常に求められていて、特に粒状物収納容器においては、粒状物を取り出す操作が従来のものとは大きく異なるとともに操作性は損なわれることがないものが強く求められている。
【0006】
本発明は、このような点を解決することを課題とするものであり、粒状物を取り出す操作が従来のものとは大きく異なるうえ粒状物を簡単に取り出すことができる、新たな粒状物収納容器を提案するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、底壁と該底壁に対向する天壁とを取り囲んで粒状物の収納空間を形成する周壁を有し、該周壁に粒状物の取出口を備える粒状物収納容器であって、
前記底壁は、該底壁に連結し所定数の粒状物をその上面に載置する段部と、該底壁から上方に向けて延在する支持部とを有し、
該支持部は、該支持部の上部においてヒンジ部を介して揺動可能に連結するとともに前記天壁に設けた開口を通して下方に押圧可能となる操作部を有し、
前記操作部は、該段部の上面よりも上方に位置する上昇姿勢に変位する一方、該操作部を下方に向けて押圧することで該段部と前記取出口との間をつなげる下降姿勢に変位する連結部を有する粒状物収納容器である。
【0008】
前記連結部は、前記上昇姿勢において前記取出口を閉鎖する蓋部を有することが好ましい。
【0009】
前記操作部は、前記ヒンジ部と前記連結部との間に設けられ、該操作部への押圧によって該操作部を折り曲げる屈曲部を有することが好ましい。
【0010】
前記連結部は、下方に向けて延在し、前記上昇姿勢において前記段部の上面に載置される粒状物の該連結部に向かう進行を阻止する粒状物ストッパーを有することが好ましい。
【0011】
前記底壁は、前記操作部への押圧によって、該連結部の上面が前記段部の上面に揃う位置で前記連結部に当接する連結部ストッパーを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、蓋体が容器の周壁から外側に飛び出すようにして開蓋する従来のものとは異なり、天壁に設けた開口を通して操作部を押圧することで、周壁に設けた取出口から粒状物を取り出すことができる。また、操作部を押圧する一度の操作で粒状物を取り出すことができるので、操作性が損なわれることはない。しかも、収納空間の粒状物は、所定の数に制限されることになる段部の上面に一旦載置させた後に取り出されるので、一度に多量の粒状物が排出されてしまう不具合が起こりにくくなる。
【0013】
連結部に、上昇姿勢において取出口を閉鎖する蓋部を設ける場合は、保管時に塵等が収納空間に入り難くなる。
【0014】
操作部に、ヒンジ部と連結部との間に設けられ、操作部への押圧によってこの操作部を折り曲げる屈曲部を設ける場合は、屈曲部を挟んでヒンジ部側の操作部は傾斜する場合でも、反対側の操作部とこの操作部につながる連結部は、段部の上面に対して平行にさせることができるので、段部に載置した粒状物を連結部へスムーズに移動させることができる。
【0015】
連結部に、下方に向けて延在し、上昇姿勢において段部の上面に載置される粒状物の連結部に向かう進行を阻止する粒状物ストッパーを設ける場合は、段部に移動した粒状物が連結部側に落下する不具合を防止することができる。
【0016】
底壁に、操作部への押圧によって、連結部の上面が段部の上面に揃う位置で連結部に当接する連結部ストッパーを設ける場合は、連結部と段部の高さが等しくなるので、段部に載置した粒状物を連結部へよりスムーズに移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に従う粒状物収納容器の一実施形態につき、(a)は平面図であり、(b)は左側面図である。
図2図1に示すA−Aに沿う断面図である。
図3】(a)は図1に示すB−Bに沿う断面図であり、(b)は(a)の状態から操作部を押圧した状態を示す図である。
図4図1に示すC−Cに沿う断面図である。
図5図1に示すD−Dに沿う断面図である。
図6図1に示す容器本体につき、(a)は平面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は(a)に示すE−Eに沿う断面図である。
図7図1に示す蓋体につき、(a)は平面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は右側面図であり、(d)は(a)に示すF−Fに沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。なお、本明細書、特許請求の範囲、要約書において、「上」とは、底壁に対して天壁が位置する側であり、「下」とは、その反対側である。また「前」とは、図1(a)において、収納空間に対して操作部が位置する側(図1(a)における上側)であり、「後」とはその反対側(図1(a)における下側)である。また「左」及び「右」とは、「後」から「前」に向かって見る際の左右方向(図1(a)における左側及び右側)である。
【0019】
図1図5は、本発明に従う粒状物収納容器100の一実施形態を示す図である。本実施形態の粒状物収納容器100は、底壁1と、この底壁1に対向する天壁2と、底壁1及び天壁2を取り囲む周壁3とを備えるものであり、これらの間には、本実施形態では扁平円形状となる粒状物Tを収納するための収納空間Sが形成される。また周壁3には、図1(b)、図3(a)に示すように粒状物Tの取出口4が設けられる。またこの粒状物収納容器100は、図6に示す容器本体Aと、図7に示す蓋体Bの2つの部材(ともに合成樹脂製)で構成されている。
【0020】
図1図6に示すように、容器本体Aは、前述の底壁1を備えている。本実施形態の底壁1は、平面視において矩形状となるものである。また底壁1の端縁には、前述の周壁3の一部である下部周壁3aが設けられている。図6に示すように下部周壁3aの上面には、蓋体Bを嵌合保持するための爪部taが設けられている。更に底壁1の一隅部(前方左側)には、上方に向かう傾斜部5が設けられていて、傾斜部5の上端には、水平方向に延在する段部6が設けられている(図5参照)。段部6は、所定数の粒状物Tが載置できる大きさで形成されていて、本実施形態では1個の粒状物Tが載置できるようにしている。また図6に示すように段部6の左側には、段部6の上面よりも高さが高く、下部周壁3aに沿って傾斜部5の後端まで延在する左側仕切り壁7が設けられ、段部6の右側には、段部6の上面よりも高さが高く、左側仕切り壁7と平行に傾斜部5の後端まで延在するとともに、その後底壁1を横断して右側の下部周壁3aまで延びる右側仕切り壁8が設けられている。
【0021】
また底壁1には、右側仕切り壁8の前方右側において、上方に向けて延在する板状の支持部9が設けられている。支持部9には、その上部において薄肉状のヒンジ部10を介して揺動可能に連結する平板状の操作部11が設けられている。本実施形態の操作部11は、図6に示すように容器本体Aの右側部から外方に突出するようにした状態で成形されるものであって、ヒンジ部10で折り曲げるようにして蓋体Bと組み合わせている(図2参照)。また操作部11は、図2に示すようにその下面において、ヒンジ部10と同方向に延在する薄肉状の屈曲部12を備えていて、その上面には、凹状に凹ませた円形状の指当て部13を備えている。
尚、屈曲部12は、図2の状態で操作部11の左側近傍に形成しており、屈曲部12の構造については限定されない。例えば、操作部11の肉厚を変えずに段部や湾曲部を設けて折り曲げ可能な形態としてもよい。
また、指当て部13の形状については限定されず、例えば、凸状に突出させた形態でもよい。
【0022】
更に操作部11は、屈曲部12を挟んでヒンジ部10と反対側に、図3に示すように下方に向けて段差をもって連結する平板状の連結部14を備えている。連結部14の下面には、下部周壁3aに沿って下向きに延在しつつ取出口4を閉鎖する板状の蓋部15が設けられている。更に連結部14の下面には、その前後において、下向きに延在する一対のリブ16が設けられている。
【0023】
また蓋部15の直下には、底壁1を凹ませた凹部17が設けられ、リブ16の直下には、底壁1から上方に向けて延在するリブ18(本実施形態では3つ)が設けられている。
【0024】
蓋体Bは、図7に示すように底壁1と同形状になる、前述の天壁2を備えている。天壁2の端縁には、前述の周壁3の一部である上部周壁3bを設けている。上部周壁3bの前方右側には、上部周壁3bを下向きに延長した延長周壁3cが設けられていて、上部周壁3bの前方左側には、上部周壁3bを下方から上方に向けて切り欠くようにして形成した、前述の取出口4が設けられている。上部周壁3bの内面には、前述の爪部taに対応する爪部tbが設けられている。
【0025】
また天壁2には、操作部11に対応する位置に貫通孔(開口)19が設けられている。また開口19の右側には、上部周壁3bを下向きに延ばした延長周壁3cが設けられている。
【0026】
このような構成になる容器本体A及び蓋体Bの組み立ては、図1図5に示すように、操作部11をヒンジ部10で内側に折り曲げたのち、爪部taと爪部tbとを嵌め合わせることで終了する。この状態において連結部14は、折り曲げられたヒンジ部10が復元しようとする付勢力でもって、図2図5に示すように段部6の上面よりも上方に位置する上昇姿勢に変位していて(連結部14の上面が天壁2の下面に当接する)、この時蓋部15は、図3(a)に示すように、取出口4を閉鎖している。また、図2に示すように延長周壁3cは、支持部9の右側に位置することになるので、支持部9を覆い隠すことができる。また操作部11は開口19から露出して、天壁2と略同一高さに位置することになるので、操作部11と天壁2とが一体感をもって視認されることになる。このように、本実施形態の粒状物収納容器100は、全体として凹凸のない直方体状になるように形成しているので、高い美観を呈することができる。
【0027】
そして、収納空間Sから粒状物Tを取り出すには、まず粒状物収納容器100を前方が後方に対して下向きになるように傾け、必要に応じて加振を行う。これにより、収納空間S内の粒状物Tは、左側仕切り壁7及び右側仕切り壁8によって案内されつつ、収納空間Sから傾斜部5を経て段部6に移動する。本実施形態では、段部6の上面に粒状物Tが1個載置される。なお、図5に示すように本実施形態では、リブ16によって、段部6上に載置される粒状物Tの連結部14へ向かう進行が阻止されるので(リブ16が粒状物ストッパーとして機能する)、粒状物Tが連結部14側に落下することはない。
【0028】
そして、図3(a)に示す状態において指を指当て部13に当て付け、図3(b)に示すように下方に向けて押圧する。これによって操作部11は屈曲部12で折れ曲がり、連結部14は、段部6と取出口4との間をつなげるように下方に向けて移動する。その後、リブ16がリブ18に押し当たることで(リブ18が連結部ストッパーとして機能する)、連結部14の下方への移動を停止させることができる。ここで、リブ16がリブ18に押し当たった状態(連結部14の下降姿勢)において、屈曲部12に対して右側(ヒンジ部10側)の操作部11は、右側から左側に向かって下方に傾斜することになるものの、屈曲部12に対して左側の操作部11及び連結部14は、段部6の上面に対して平行になる。またこの状態において、連結部14の上面は段部6の上面に揃う高さに位置するとともに、蓋部15が下方に向けて移動することで、取出口4が開口する。このため粒状物収納容器100を、前方が後方に対して下向きになるように傾ければ、段部6に載置した粒状物Tを、連結部14に向けて引っ掛かりなくスムーズに移動させることができる。更にこの状態において連結部14の上面は、取出口4の下面に揃う高さに位置しているので(図3(b)参照)、粒状物Tは、連結部14と取出口4との間でも引っ掛かることなく移動することができる。
【0029】
操作部11への押圧を解除すると、連結部14は、ヒンジ部10が復元しようとする付勢力でもって、図3(a)に示す上昇姿勢に自動的に変位し、取出口4は蓋部15で閉鎖される。このため、取出口4は、粒状物Tを取り出す場合のみ開くことになるので、収納空間Sへの塵の侵入をより確実に防止できるとともに、粒状物Tが不用意に排出されることがなくなる。なお、連結部14の上方には天壁2が位置することになるので、操作部11が開口19から抜け出すことはない。
【0030】
本発明に従う粒状物収納容器は、本実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に従う範囲で種々の変更が可能である。例えば上述した実施形態では、リブ16がリブ18に押し当たるようにすることによって、リブ18が連結部ストッパーとして機能するようにしているが、下降した連結部14の高さを規制する種々の構成が採用可能であり、リブ18を設けずに、リブ16が直接底壁1に当たるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、粒状物を取り出す操作が従来のものとは大きく異なるうえ粒状物を簡単に取り出すことができる、新規の粒状物収納容器を提供することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 底壁
2 天壁
3 周壁
3a 下部周壁
3b 上部周壁
3c 延長周壁
4 取出口
5 傾斜部
6 段部
7 左側仕切り壁
8 右側仕切り壁
9 支持部
10 ヒンジ部
11 操作部
12 屈曲部
13 指当て部
14 連結部
15 蓋部
16 リブ(粒状物ストッパー)
17 凹部
18 リブ(連結部ストッパー)
19 開口
100 粒状物収納容器
A 容器本体
B 蓋体
S 収納空間
T 粒状物
ta 爪部
tb 爪部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7