特開2015-227987(P2015-227987A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-227987(P2015-227987A)
(43)【公開日】2015年12月17日
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/13357 20060101AFI20151120BHJP
   F21S 2/00 20060101ALI20151120BHJP
   F21Y 101/02 20060101ALN20151120BHJP
【FI】
   G02F1/13357
   F21S2/00 439
   F21Y101:02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-114228(P2014-114228)
(22)【出願日】2014年6月2日
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 則裕
【テーマコード(参考)】
2H191
3K244
【Fターム(参考)】
2H191FA71Z
2H191FA85Z
2H191FD15
2H191LA21
3K244AA01
3K244BA07
3K244BA12
3K244BA26
3K244BA27
3K244CA03
3K244DA01
3K244DA19
3K244EA02
3K244EA12
3K244GA01
3K244GA02
(57)【要約】
【課題】額縁領域を広げることなく、より高輝度にすることのできる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示装置は、発光する発光部をそれぞれ有する複数の光源パッケージと、光源パッケージから発せられた光が、高さ及び幅を有する入射面から入射され、出射面から出射する導光板と、液晶組成物の配向を制御することにより、画素毎に出射面から出射された光の透過を制御する液晶表示パネルと、を備え、光源パッケージは、出射方向からの視野において、互いに対向する長辺及び互いに対向する短辺を有し、複数の光源パッケージは、互いの長辺が隣り合うようにして幅方向に並べられる、ことを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光する発光部をそれぞれ有する複数の光源パッケージと、
前記光源パッケージから発せられた光が、高さ及び幅を有する入射面から入射され、出射面から出射する導光板と、
液晶組成物の配向を制御することにより、画素毎に前記出射面から出射された光の透過を制御する液晶表示パネルと、を備え、
前記光源パッケージは、出射方向からの視野において、互いに対向する長辺及び互いに対向する短辺を有し、
前記複数の光源パッケージは、互いの長辺が隣り合うようにして前記幅方向に並べられる、ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶表示装置であって、
前記出射方向からの視野において、前記発光部の中心は、前記光源パッケージの前記長辺の中心線とは重ならない位置であり、
前記複数の光源パッケージは、前記出射方向からの視野において、前記発光部のそれぞれの中心を結ぶ光源中心線と前記入射面の前記高さの中心である導光板中心線とが重なるように配置される、ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の液晶表示装置であって、
前記複数の光源パッケージの各々の長辺の延びる方向は、前記入射面の前記高さ方向に対して斜めである、ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項4】
請求項1又は3に記載の液晶表示装置であって、
前記複数の光源パッケージは、前記発光部が、前記長辺方向の一方の側にある向きの光源パッケージと、他方の側にある向きの光源パッケージとが交互になるように前記幅方向に並べられる、ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
請求項1に記載の液晶表示装置であって、
前記複数の光源パッケージの各々には、複数の前記発光部が配置され、
前記発光部の出射方向からの視野において、前記複数の発光部のそれぞれの中心を頂点とする重心は、前記導光板の前記入射面の高さの中心となるように配置される、ことを特徴とする液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報通信端末やテレビ受像機の表示装置として、液晶表示装置が広く用いられている。液晶表示装置は、2つの基板の間に封じ込められた液晶組成物の配向を電界の変化により変え、2つの基板と液晶組成物を通過する光の透過度合いを制御することにより画像を表示させる装置である。
【0003】
このような液晶表示装置においては、光源にはバックライトと呼ばれる照明装置を使用するのが一般的である。バックライトの照明の方式としては、主に、液晶表示面の裏側に光源を有する直下ライト方式と、側方から照らした光を反射させて液晶表示面を照らすサイドライト(エッジライト)方式とが知られている。近年のスマートフォン等の移動通信端末装置等に用いられる液晶表示装置では、小型化・省電力化が求められることから、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を光源とするサイドライト方式が用いられるようになってきている。
【0004】
特許文献1は、導光板への入光効率を高め、薄型化が可能となるサイドライト方式による照明装置について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−029798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようなサイドライト方式では、画面の4辺のうち、いずれか1つ又は複数の辺に沿うようにLED等の光源を配置することとなる。ここで更なる高輝度化ために、より多くの辺に光源を配置することとした場合には、表示領域の周囲に形成される額縁領域を広げてしまい、結果として表示装置を大型化させてしまうこととなる。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みてされたものであり、額縁領域を広げることなく、より高輝度にすることのできる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するための代表的な液晶表示装置は以下の通りである。
【0009】
(1)発光する発光部をそれぞれ有する複数の光源パッケージと、前記光源パッケージから発せられた光が、高さ及び幅を有する入射面から入射され、出射面から出射する導光板と、液晶組成物の配向を制御することにより、画素毎に前記出射面から出射された光の透過を制御する液晶表示パネルと、を備え、前記光源パッケージは、出射方向からの視野において、互いに対向する長辺及び互いに対向する短辺を有し、前記複数の光源パッケージは、互いの長辺が隣り合うようにして前記幅方向に並べられる、ことを特徴とする液晶表示装置。
【0010】
(2)上記(1)に記載の液晶表示装置であって、前記出射方向からの視野において、前記発光部の中心は、前記光源パッケージの前記長辺の中心線とは重ならない位置であり、前記複数の光源パッケージは、前記出射方向からの視野において、前記発光部のそれぞれの中心を結ぶ光源中心線と前記入射面の前記高さの中心である導光板中心線とが重なるように配置される、ことを特徴とする液晶表示装置。
【0011】
(3)上記(1)に記載の液晶表示装置であって、前記複数の光源パッケージの各々の長辺の延びる方向は、前記入射面の前記高さ方向に対して斜めである、ことを特徴とする液晶表示装置。
【0012】
(4)上記(1)又は(3)に記載の液晶表示装置であって、前記複数の光源パッケージは、前記発光部が、前記長辺方向の一方の側にある向きの光源パッケージと、他方の側にある向きの光源パッケージとが交互になるように前記幅方向に並べられる、ことを特徴とする液晶表示装置。
【0013】
(5)上記(1)に記載の液晶表示装置であって、前記複数の光源パッケージの各々には、複数の前記発光部が配置され、前記発光部の出射方向からの視野において、前記複数の発光部のそれぞれの中心を頂点とする重心は、前記導光板の前記入射面の高さの中心となるように配置される、ことを特徴とする液晶表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る液晶表示装置について概略的に示す図である。
図2】下フレーム、バックライト装置及び液晶表示パネルの断面を概略的に示す図である。
図3】パッケージ配置板に配置された複数の光源パッケージの配置について示す図である。
図4】光源パッケージにおける発光部の配置について示す図である。
図5】パッケージ配置板に配置された複数の光源パッケージの配置について示す図であり、導光板の高さ方向に対して、30度の角度で傾けた場合の例について示す図である。
図6】パッケージ配置板に配置された複数の光源パッケージの配置について示す図であり、導光板の高さ方向に対して、45度の角度で傾けた場合の例について示す図である。
図7】パッケージ配置板に配置された光源パッケージの配置の仕方の変形例について示す図である。
図8】パッケージ配置板に配置された光源パッケージの配置の仕方の変形例について示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0016】
図1には、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置100が概略的に示されている。この図に示されるように、液晶表示装置100は、2つの基板の間に封止された液晶組成物の配向を制御することにより光の透過を制御する液晶表示パネル150と、液晶表示パネル150を固定するモールドフレーム101と、液晶表示パネル150を裏面側から照らすバックライト装置200と、バックライト装置200を収容する下フレーム102とから構成されている。本実施形態においては、このような構成としたが、モールドフレーム101を用いずに、液晶表示パネル150及びバックライト装置200を収容するフレームのみの構成等その他の構成であってもよい。また、液晶表示パネル150には、いわゆるIPS(In-Plane Switching)方式又はその他の方式により液晶組成物の配向を制御する周知の又は適当な液晶表示パネルを用いることができる。
【0017】
図2は、下フレーム102、バックライト装置200及び液晶表示パネル150の断面を概略的に示す図である。この図に示されるように、バックライト装置200は、例えば白色を発光するLED(Light Emitting Diode)を光源とする光源パッケージ220と、光源パッケージ220が複数配置されるパッケージ配置板216と、光源パッケージ220から出射された光が入射面212から入射され、面状の光として出射面214から出射される導光板210と、出射面214上に重ねて配置されたプリズムシートや拡散シートからなる光学シート204と、を有している。バックライト装置200は、下フレーム102内に配置され、バックライト装置200の光学シート204上には、液晶表示パネル150が配置される。ここで、光学シート204の構成は適宜変更することができ、また光学シート204を配置しない構成としてもよい。また、導光板210の下側には導光板210内から下面側に出射しようとする光を反射する反射シートを有していてもよい。また、本実施形態においては、光源パッケージ220は、導光板210の入射面212に対して、光源パッケージ220の光の出射方向が垂直になるように配置される。しかしながら、光源パッケージ220の光の出射方向が、導光板210の入射面212に対して斜めとなるものであってもよい。
【0018】
図3は、パッケージ配置板216に配置された複数の光源パッケージ220の配置について、光源パッケージ220の光の出射方向からの視野で示す図である。この図において導光板210との位置関係を表すため、導光板210の入射面212の位置を二点鎖線で示している。光源パッケージ220は、例えば、LED素子と、LED素子及びワイヤーボンディングを介して接続される回路が形成された基板と、蛍光体を含みLED素子を覆う樹脂、外部の回路に接続するためのアノード電極・カソード電極等とからなる、所謂チップLEDと呼ばれるものであり、周知のもの又は用途に合った適切なものを選択することができる。
【0019】
図3に示されるように光源パッケージ220は、長辺と短辺を有し、長辺が隣合わせとなるようにパッケージ配置板216に取付けられる。ここで図4に示されるように、光源パッケージ220において、発光部221の中心228は、光源パッケージ220の長辺の中心線402とは重ならない位置にあり、光源パッケージ220の長辺の中心線402と、複数の光源パッケージ220の各発光部221の中心を結ぶ光源中心線401とは異なる位置での配置となっている。ここで発光部221は実際に発光する部分であり、この場合にはLED素子が配置されている部分である。また、発光部221の中心は、光源パッケージの出射方向からの視野における発光部221の重心位置とすることができる。本実施形態においては、図3に示されるように、光源中心線401が導光板210の高さの中心線である導光板中心線301と重なるように配置している。ここで導光板210において高さは、導光板210の出射面214に垂直な方向に延びる長さであり、幅は入射面212における高さとは垂直方向に延びる長さである。
【0020】
従って、複数の光源パッケージ220の長辺が互いに隣り合うようにして幅方向に並べられているため、より多くの光源パッケージ220を一つの辺に沿って配置することができ、額縁領域を広げることなく、バックライト装置200をより高輝度にすることができる。また、複数の光源パッケージ220を長辺方向が隣り合うように並べて配置した場合であっても、導光板210の入射面212の高さ方向の中心において、出射される光の中心が入射されるため、光の利用効率を高めることができる。さらに、表示領域の辺に配置するパッケージ配置板216の数を削減することができる。
【0021】
なお、図3においては、光源パッケージ220の長辺方向と、導光板210の高さ方向とが一致するように配置することとしたが、パッケージ配置板216の高さに制限がある場合や、導光板210の高さに制限がある場合等には、光源パッケージ220の長辺を、図5及び6に示されるように、斜めに配置することができる。この場合においても光源中心線401が導光板210の導光板中心線301と重なるように配置することができる。なお、図5は導光板210の高さ方向に対して、30度の角度で傾けた場合の例について示す図であり、図6は、導光板210の高さ方向に対して、45度の角度で傾けた場合の例について示す図である。このように、光源パッケージ220の長辺の延びる方向を、入射面212の高さ方向に対して斜めに配置することにより、より厚さ(高さ)の小さい導光板210や、より高さの小さいパッケージ配置板216に対しても光利用効率を高くしつつ配置することができる。図5及び6のような構成においても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0022】
図7は、パッケージ配置板216に配置された光源パッケージ220の配置の仕方の変形例について示す図である。この図に示されるように、上述の実施形態と同様に、光源パッケージ220において、光源パッケージ220の長辺方向の中心線402と、発光部221の中心228は重ならない位置に配置されている。ここで、複数の光源パッケージ220は、発光部221が長辺方向の一方の側(上側)にある向きと、他方の側(下側)にある向きとが交互になるように並べられている。このような配置とすることにより、構造上の理由等により図3のような配置において光源中心線401を導光板中心線301と重ねることができない場合等であっても、複数の光源パッケージ220を組み合わせた長辺方向の中央を光源中心線501として、これと導光板210の高さの中心と重ね合わせることにより、光の利用効率を高めることができる。また、このような変形例においても上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0023】
図8は、パッケージ配置板216に配置された光源パッケージ220の配置の仕方の他の変形例について示す図である。この図に示されるように、この変形例の光源パッケージ220は、2つの発光部221を有している。この場合には、光源中心線の基準となる中心点は、各光源パッケージ220の2つの発光部221のそれぞれの中心228を結ぶ線分の中点で定めることができ、これらの中心を結ぶ線を光源中心線502と定義することができる。このような構成とした場合であっても、発光部221の光の出射方向からの視野において、この光源中心線502と導光板中心線301と重ね合わせられるように、導光板210を配置することにより、光の利用効率を高めることができる。ここで、本変形例では、2つの発光部221を有することとしたが、3つ以上であってもよく、この場合には、光源中心線の基準となる中心点は、複数の発光部221のそれぞれの中心を頂点とする重心位置として定めることができる。また、このような変形例においても上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0024】
なお、上述の実施形態においては、導光板210の高さの中心を導光板中心線301として、入射光の中心となるように定めることとしたが、導光板210の下フレーム102側に敷かれた反射シート等を利用することにより、光利用効率の最もよい入射光の位置が、導光板210の高さの中心と異なる場合には、光利用効率の最もよい入射光の位置を、導光板中心線301として定めることができる。
【0025】
上述の実施形態においては、光源をLEDとしたが、他の自発光型の発光素子を用いることとしてもよい。また、上述の実施形態のバックライト装置200は、液晶表示装置に用いられることとしたが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等を用いた表示装置等その他の表示装置に用いることができる。
【0026】
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0027】
100 液晶表示装置、101 モールドフレーム、102 下フレーム、150 液晶表示パネル、200 バックライト装置、204 光学シート、210 導光板、212 入射面、214 出射面、216 パッケージ配置板、220 光源パッケージ、221 発光部、228 中心、301 導光板中心線、401,501,502 光源中心線、402 中心線。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8