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特開2015-228110アイテム検索システム及びその方法、並びにアイテムを検索するためのコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-228110(P2015-228110A)
(43)【公開日】2015年12月17日
(54)【発明の名称】アイテム検索システム及びその方法、並びにアイテムを検索するためのコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20151120BHJP
【FI】
   G06F17/30 340B
   G06F17/30 340A
   G06F17/30 170C
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-113105(P2014-113105)
(22)【出願日】2014年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(74)【代理人】
【識別番号】100100424
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 知公
(74)【代理人】
【識別番号】100179202
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100188411
【弁理士】
【氏名又は名称】阪下 典子
(72)【発明者】
【氏名】太田 洋介
(57)【要約】
【課題】アイテム検索システム及びその方法を提供する。
【解決手段】アイテムに関し複数の検索種別と該種別に対応しアイテムを識別するための識別情報とがアイテムに関連付けられたアイテムデータを格納するアイテムDBと、情報提供端末装置が行った検索要求及び該要求に基づく検索応答を含む第1検索及び第1検索に続く検索であって第1検索と異なる検索種別で行われた第2検索に関する検索履歴と第2検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて格納する検索履歴DBとを備え、アイテム検索のための検索種別と検索文字とを入力しアイテム検索要求を行い、アイテムDB及び検索履歴DBを参照し該要求に対応するアイテムを検索する。該検索は、アイテムDB内に検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、検索履歴DBを参照し検索要求に対応する第1検索を特定し、該第1検索に続く第2検索の結果選択されたアイテムを検索して行われる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムの検索要求を行う検索要求端末装置と、該検索要求に基づいて該当するアイテムを検索するサーバ装置とを備えるアイテム検索システムであって、
前記検索要求端末装置は、
前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力部と、
前記入力部で入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求部と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータを格納するアイテムデータベースと、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて格納する検索履歴データベースと、
前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを検索する検索部と、を備え、
前記検索部は、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
アイテム検索システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答部、を備え、
前記検索部は、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
請求項1に記載のアイテム検索システム。
【請求項3】
前記検索要求端末装置は、
前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力部、
を備える、請求項1又は2に記載のアイテム検索システム。
【請求項4】
前記アイテムは施設であり、
前記検索履歴データベースは、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて格納し、
前記サーバ装置は、
前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索部で検索されたアイテムを評価する評価部、
を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアイテム検索システム。
【請求項5】
検索要求端末装置からのアイテムの検索要求に基づいて、該当するアイテムをサーバ装置が検索するアイテム検索方法であって、
入力部が、前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力ステップと、
検索要求部が、前記入力ステップで入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求ステップと、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータをアイテムデータベースに格納する第1の格納ステップと、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて検索履歴データベースに格納する第2の格納ステップと、
検索部が、前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求に対応するアイテムを検索する検索ステップと、を備え、
前記検索ステップでは、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
アイテム検索方法。
【請求項6】
検索応答部が、前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答ステップ、を備え、
前記検索ステップでは、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
請求項5に記載のアイテム検索方法。
【請求項7】
出力部が、前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力ステップ、
を備える、請求項5又は6に記載のアイテム検索方法。
【請求項8】
前記アイテムは施設であり、
前記第2の格納ステップでは、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて、前記検索履歴データベースに格納し、
評価部が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索ステップで検索されたアイテムを評価する評価ステップ、
を備える、請求項5〜7のいずれか一項に記載のアイテム検索方法。
【請求項9】
検索要求端末装置からのアイテムの検索要求に基づいて、該当するアイテムをサーバ装置が検索するコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求手段と、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータをアイテムデータベースに格納する第1の格納手段と、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて検索履歴データベースに格納する第2の格納手段と、
前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを検索する検索手段、として機能させ、
前記検索手段は、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
コンピュータプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、更に、
前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答手段、として機能させ、
前記検索手段は、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを、更に、
前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力手段、
として機能させる、請求項9又は10に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記アイテムは施設であり、
前記第2の格納手段は、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて、前記検索履歴データベースに格納し、
前記コンピュータを、更に、
前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索手段で検索されたアイテムを評価する評価手段、
として機能させる、請求項9〜12のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
請求項9〜12のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを記録する記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイテム検索システム及びその方法に関し、入力された検索文字に対応するアイテムを検索するものに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータの普及に伴い、ナビゲーション装置における施設検索や、書店に備えられた端末装置における書籍検索等、多くのシチュエーションで種々の検索が行われている。例えば、ナビゲーション装置における施設検索では、一般に、文字を入力し、該入力された文字に対応する文字を名称等に含む施設が検索される。
本発明に関連する従来技術を開示する特許文献1又は2も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−185149号公報
【特許文献2】特開2003−99455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の検索システムによれば、例えば、施設検索において、ユーザが施設の通称を入力した場合、その通称が検索に用いられるデータベースに含まれていなければ、該施設はヒットしない。例えば、正式名称でのみ格納されているデータベースでは、通常、通称で入力してもヒットすることはない。しかしながら、ユーザは施設について、その通称や略称、更には、新名称が付与された後であっても過去の名称で記憶していることも多い。そして、このようなユーザは、初めに、名称検索等でその通称や略称、過去の名称を入力して施設検索を行い、一旦検索に失敗してしまう。しかし、このようなユーザの一部は、更に住所検索等を重ねて行うことにより所望の施設に辿り着くことになる。そして、それ以外のユーザは、検索に試行錯誤し、諦めざるを得ない場合もある。
そこで、本発明者は、より多くのユーザに所望の検索結果を提供可能なよう鋭意検討を重ねてきた。その結果、上記のように最終的に検索に成功したユーザの検索履歴を用いて、他のユーザの検索の手助けを行うことで上記課題を解決できることに想到した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の局面は次のように規定される。即ち、
アイテムの検索要求を行う検索要求端末装置と、該検索要求に基づいて該当するアイテムを検索するサーバ装置とを備えるアイテム検索システムであって、
前記検索要求端末装置は、
前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力部と、
前記入力部で入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求部と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータを格納するアイテムデータベースと、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて格納する検索履歴データベースと、
前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを検索する検索部と、を備え、
前記検索部は、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
アイテム検索システム。
【0006】
このように規定される第1の局面のアイテム検索システムによれば、サーバ装置は、上記アイテムデータベースに加えて、情報提供のための端末装置が行った検索に関する履歴を格納する上記検索履歴データベースを備え、検索要求のための端末装置が行った検索種別及び検索文字による検索要求に基づいて、アイテムデータベース及び検索履歴データベースを参照して該検索要求に対応するアイテムを検索する。すなわち、サーバ装置は、アイテムデータベースを参照して、検索要求端末装置の検索要求に対応するアイテムが存在するか否か検索し、存在しないとき、検索履歴データベースを参照して、該検索要求と同様の検索要求が行われた検索履歴(第1の検索)を特定し、該第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを上記検索要求に対応する検索結果とする。このようなアイテム検索システムによれば、アイテムデータベースに格納されている正式な名称等以外の名称等が入力された場合であっても、同様の検索を行った他のユーザによる過去の検索履歴を参照することによって、検索ユーザが所望するアイテムを推測し、これを検索結果として提供することができる。
ここで、上記アイテムとしては、施設、書籍、楽曲、イベントやチケット等が挙げられ、例えば、ナビゲーション装置、書籍検索装置、カラオケ店やコンビニエンスストアの端末装置等により検索されるものである。
【0007】
検索要求端末装置からの検索要求に対して、サーバ装置が何らかの検索応答を行った場合であっても、該検索応答に検索ユーザの所望するアイテムが含まれていないこともある。このような場合にも、上記と同様、検索履歴データベースを参照した検索を行い、検索ユーザが所望するアイテムを推測し、提供することにより検索ユーザの検索を手助けすることができる。
そこで、この発明の第2の局面は次のように規定される。即ち、
第1の局面に規定されるアイテム検索システムにおいて、前記サーバ装置は、
前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答部、を備え、
前記検索部は、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する。
【0008】
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
第1又は第2の局面に規定されるアイテム検索システムにおいて、前記検索要求端末装置は、
前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力部、を備える。
このように規定される第3の局面のアイテム検索システムによれば、検索要求端末装置は、検索されたアイテムのアイテムデータとともに、該アイテムの位置を示す地図や住所を出力するため、検索ユーザは、自身の所望するアイテムであるか否かを、当該地図や住所を参照して判断できるため便宜である。
【0009】
この発明の第4の局面は次のように規定される。即ち、
第1〜第3のいずれかの局面に規定されるアイテム検索システムにおいて、前記アイテムは施設であり、
前記検索履歴データベースは、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて格納し、
前記サーバ装置は、
前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索部で検索されたアイテムを評価する評価部、を備える。
検索の結果選択した施設を目的地に設定したり、選択した施設に到達したりしていたような場合、その検索結果は、ユーザの所望した施設であった可能性が高い。そこで、第4の局面のアイテム検索システムによれば、検索履歴データベースは、上記情報提供端末装置の検索履歴と併せて、検索の結果選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を格納し、このような情報を参照して、上記検索部で検索された施設の信頼性について評価を行う。すなわち、検索部の検索の結果、複数の異なる施設がヒットした場合、該施設のうち、目的地に設定等した情報が関連付けられている施設について高い信頼性を備えるものと評価する。検索ユーザは、自身の所望する施設であるか否かを、当該評価結果を参照して判断できるため便宜である。
【0010】
また、この発明の第5の局面は次のように規定される。即ち、
検索要求端末装置からのアイテムの検索要求に基づいて、該当するアイテムをサーバ装置が検索するアイテム検索方法であって、
入力部が、前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力ステップと、
検索要求部が、前記入力ステップで入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求ステップと、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータをアイテムデータベースに格納する第1の格納ステップと、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて検索履歴データベースに格納する第2の格納ステップと、
検索部が、前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求に対応するアイテムを検索する検索ステップと、を備え、
前記検索ステップでは、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
アイテム検索方法。
このように規定される第5の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0011】
この発明の第6の局面は次のように規定される。即ち、
第5の局面に規定される方法において、検索応答部が、前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答ステップ、を備え、
前記検索ステップでは、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する。
このように規定される第6の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0012】
この発明の第7の局面は次のように規定される。即ち、
第5又は第6の局面に規定される方法において、出力部が、前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力ステップ、を備える。
このように規定される第7の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0013】
この発明の第8の局面は次のように規定される。即ち、
第5〜第7のいずれかの局面に規定される方法において、前記アイテムは施設であり、
前記第2の格納ステップでは、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて、前記検索履歴データベースに格納し、
評価部が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索ステップで検索されたアイテムを評価する評価ステップ、を備える。
このように規定される第8の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0014】
更に、この発明の第9の局面は次のように規定される。即ち、
検索要求端末装置からのアイテムの検索要求に基づいて、該当するアイテムをサーバ装置が検索するコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
前記アイテムを検索するための検索種別と検索文字との入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段で入力を受け付けた検索種別と検索文字とに基づいて、アイテムの検索要求を行う検索要求手段と、
前記アイテムに関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し前記アイテムを識別するための識別情報とが、該アイテムに夫々関連付けられたアイテムデータをアイテムデータベースに格納する第1の格納手段と、
情報提供端末装置が行った前記検索要求及び該検索要求に基づく前記サーバ装置の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択されたアイテムのアイテムデータとを関連付けて検索履歴データベースに格納する第2の格納手段と、
前記アイテムデータベース及び前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを検索する検索手段、として機能させ、
前記検索手段は、前記アイテムデータベース内に前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムが存在しないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する、
コンピュータプログラム。
このように規定される第9の局面の発明によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
この発明の第10の局面は次のように規定される。即ち、
第9の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
前記検索の結果を前記検索要求端末装置へ送信することにより検索応答する検索応答手段、として機能させ、
前記検索手段は、前記アイテムデータベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応するアイテムを前記検索応答したときであって、前記検索要求端末装置から該検索応答に対する選択指示がなされないとき、前記検索履歴データベースを参照して、前記検索要求端末装置からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択されたアイテムを検索する。
このように規定される第10の局面の発明によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
この発明の第11の局面は次のように規定される。即ち、
第9又は第10の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータを、更に、
前記検索されたアイテムのアイテムデータと併せて、該アイテムの位置を示す地図及び/又は住所を出力する出力手段、として機能させる。
このように規定される第11の局面の発明によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0017】
この発明の第12の局面は次のように規定される。即ち、
第9〜第12のいずれかの局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、前記アイテムは施設であり、
前記第2の格納手段は、前記情報提供端末装置が、前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて、前記検索履歴データベースに格納し、
前記コンピュータを、更に、
前記選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づいて、前記検索手段で検索されたアイテムを評価する評価手段、として機能させる。
このように規定される第12の局面の発明によれば、第4の局面と同等の効果を奏する。
【0018】
第9〜第12のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第13の局面として規定される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施の形態のアイテム検索システム1の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施の形態のアイテム検索システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の他の実施の形態のアイテム検索システム41の構成を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の実施例のアイテム検索システム51の構成を示すブロック図である。
図5図5は、(A)(B)ともに、本発明の検索履歴データベース35に格納される検索履歴テーブルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この発明の実施の形態のアイテム検索システムを説明する。
図1に、アイテム検索システム1の概略構成を示す。この例において、アイテム検索システム1は、施設検索を行うためのシステムであり、検索ユーザは「トヨタマップマスター」の検索を意図し、その名称を「マップマスター」と記憶している状況に関するものである。
図1に示すように、このアイテム検索システム1は、第1の検索要求端末装置2、第2〜第nの検索要求端末装置(M2〜Mn)及びサーバ装置3を備えており、各検索要求端末装置とサーバ装置とはネットワークNを介して夫々無線接続されている。
第1の検索要求端末装置2は、ユーザが携帯可能な通信端末装置であり、例えば、携帯電話機、PDA(Portable Digital Assistants)、携帯ゲーム機、ノート型PC、PND(Portable Navigation Device)、車載ナビゲーション装置、スマートフォン、頭部や腕等に装着可能なウェアラブル機器等が挙げられる。
【0021】
第1の検索要求端末装置2は、入力部21、検索要求部23及び通信部25を備える。
入力部2は、施設を検索するための検索種別と検索文字の入力を受け付ける。当該検索種別としては、施設名称検索、住所検索、電話番号検索等が挙げられる。当該検索種別は、例えば、第1の検索要求端末装置2の表示画面に設けられた「名称検索」等のボタンをタッチすることにより、その入力を受け付けることができる。当該検索文字としては、漢字、ひらがな、カタカナ、記号、数字等が挙げられ、これらのうちの1つ、あるいは2つ以上を組み合わせたものが挙げられる。当該検索文字は、上記表示画面において各文字に割り当てられた文字キーを夫々タッチすることによって、その入力を受け付けることができる。例えば、入力部2は、「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」の入力を受け付ける。
検索要求部23は、入力部21で入力された検索種別と検索文字とに基づいて、施設の検索を要求する。当該検索要求の方法は、特に限定されないが、例えば、検索要求を示す「検索」等のボタンをタッチすることにより、検索要求を実行することができる。
端末側通信部25は、各種情報をサーバ装置3へ送信する送信部と、各種情報をサーバ装置3から受信する受信部とを備える。当該端末側通信部25が送信する情報としては、例えば、上記検索種別や検索文字等が挙げられる。また、上記検索要求の実行は、該端末側通信部25を介してサーバ装置3へ送信される。一方、当該端末側通信部25が受信する情報としては、例えば、後述の検索部による検索結果等が挙げられる。
なお、第1の検索要求端末装置M1の構成について説明してきたが、他の検索要求端末装置M2、…、Mnについても、M1と同様の構成を備えることとできる。
【0022】
サーバ装置3は、通信部31、施設データベース33、検索履歴データベース35及び検索部37を備える。
サーバ側通信部31は、各種情報を検索要求端末装置M1〜Mnへ送信する送信部と、各種情報を検索要求端末装置M1〜Mnから受信する受信部とを備える。当該サーバ側通信部31が送信する情報としては、例えば、後述の検索部37による検索結果等が挙げられる。また、当該サーバ側通信部31が受信する情報としては、例えば、上記入力部21で入力された検索種別や検索文字等が挙げられる。
施設データベース33には、施設に関する複数の検索種別と、該検索種別に対応し該施設を識別するための識別情報とが、該施設に夫々関連付けられた施設データが格納されている。当該検索種別としては、上述したように、名称検索、住所検索、電話番号検索等が挙げられる。そして、これらの検索種別に対応し該施設を識別するための識別情報としては、名称検索に対して施設名称「トヨタマップマスター」、住所検索に対して住所「名古屋市中村区名駅南○丁目△番×号名古屋三井ビルディング新館11階」、電話番号検索に対して電話番号「052−xxx−yyyy」等が挙げられる。すなわち、識別情報は、上記検索種別においてアイテムを特定可能な固有の文字列及び/又は数字で形成される情報である。検索種別及び識別情報のセットは、一アイテムにつき検索種別の異なる二以上のセットが該アイテムに関連付けられる。
【0023】
検索履歴データベース35には、情報提供端末装置が行った検索要求及び該検索要求に基づくサーバ装置3の検索応答を含む第1の検索及び該第1の検索に続く第2の検索であって該第1の検索と異なる検索種別で行われた第2の検索に関する検索履歴と、該第2の検索の結果選択された施設の施設データとが関連付けられて格納されている。検索履歴データベース35に格納される検索履歴テーブルの一例を図5(A)に示す。該検索履歴テーブルは、検索履歴毎に履歴IDが付与され、夫々実行された検索、該検索対する検索ユーザの選択の有無、検索の結果選択された施設、同様の検索を実行し同様の施設を選択したユーザの件数が関連付けて構成されている。詳細には、例えば、情報提供端末装置のユーザが、第1の検索として、検索要求「検索種別:名称検索、検索文字:マップマスター」を行い、この検索要求に対する検索応答に対して施設を選択することなく、続く第2の検索として、検索要求「検索種別:電話番号、検索文字:052−xxx−yyyy」を行い、この検索要求に対する検索応答に対して施設を選択した場合において、履歴ID01は、該第1の検索及び第2の検索からなる検索履歴と、第2の検索の結果選択された施設「トヨタマップマスター」とを関連付けて構成される。また、同様の検索履歴を有し、検索の結果同様の施設を選択したユーザの件数が併せて関連付けられていても良い。履歴ID01の場合、上記検索を行い、上記施設を選択したユーザの件数は10件である。また、履歴ID02のように、履歴ID01と同一の第1の検索を有する場合であっても、第2の検索が異なる場合、異なる履歴IDが付与される。他の検索履歴の例として、履歴ID03のように、第1の検索及び第2の検索ではいずれも検索応答に対して施設を選択せず、第3の検索を実行した結果、施設が選択される場合もある。このように、第1の検索に続く検索の数は、特に制限されないが、第1の検索に続く検索は、例えば、第1の検索が実行された時から所定時間内(例えば、3分以内)に実行されたものとすることができる。
【0024】
検索部37は、施設データベース33及び検索履歴データベース35を参照して、第1の検索要求端末装置2からの検索要求に対応する施設を検索する。すなわち、検索部37は、施設データベース33内に第1の検索要求端末装置2からの検索要求に対応する施設が存在しないとき、検索履歴データベース35を参照して、第1の検索要求端末装置2からの検索要求に対応する第1の検索を特定し、該特定された第1の検索に続く第2の検索の結果選択された施設を検索する。例えば、上記検索要求部23における検索要求が「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」であり、施設データベース33に検索種別「名称検索」に対し識別情報としての名称「マップマスター」が関連付けられたアイテムが存在しない場合、検索部37は、検索履歴データベース35を参照する。そして、第1の検索要求端末装置2が行った検索要求「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」と同一の検索要求を含む検索履歴を特定する。すなわち、上記検索履歴テーブルのうち、「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」で検索要求を行った検索を含む履歴ID01〜03が特定され、夫々に関連付けられた選択された施設としての「トヨタマップマスター」を検索結果とする。上記のように、検索部37が、第1の検索要求端末装置2が行った検索要求と同一の検索要求を含む検索履歴を特定する場合には、履歴ID03のように第3の検索まで実行された検索履歴中、第1の検索に限られず、第2の検索の検索要求と同一であることによって該検索履歴を特定できる。
【0025】
図2を用いて、図1に示すアイテム検索システム1の動作の一例を説明する。
まず、ステップ11では、第1の検索要求端末装置2に備えられた入力部21は、検索ユーザの検索種別及び検索文字に関する入力を受け付ける。この例において、「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」の入力を受け付けたものとする。
ステップ12では、検索要求部23は、ステップ11の入力に基づき、サーバ装置3に対して施設の検索要求を行う。この検索要求は、端末側通信部25を介してサーバ装置3へ送信される。サーバ装置3は、ステップ12の検索要求に関する情報を受信し、保存する(ステップ31)。
ステップ32では、検索部37は、施設データベース33を参照し、ステップ31の検索要求に対応する施設の検索を行う。当該検索は、施設データベース33内に格納された施設の検索種別及び識別情報に基づき、上記「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」が関連付けられた施設を検索することにより行われる。この例において、施設データベース33には該当する施設が存在しないため(ステップ33:Yes)、ステップ34へ進む。
【0026】
ステップ34では、検索部37は、検索履歴データベース35を参照し、ステップ31の検索要求に対応する検索の検索を行う。当該検索は、検索履歴データベース35内に格納された検索履歴に基づき、検索要求「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」で実行された検索を含む検索履歴を特定する。そして、該特定された検索履歴に関連付けられた施設を特定することにより行われる。検索の結果、該当する施設が存在するとき(ステップ35:Yes)、ステップ36へ進む。この例において、検索履歴データベース35内に、検索要求「検索種別:名称検索、名称:マップマスター」を第1の検索に含む履歴ID01、02及び04、該検索要求を第2の検索に含む履歴ID03が格納されているため、これらの検索履歴に関連付けられた施設「トヨタマップマスター」及び「光洋マップマスター」が検索結果として特定される。ステップ34では、更に、検索履歴に関連付けられたユーザ件数を参照して、件数の多い施設を検索結果として特定することとしても良い。ユーザ件数を参照した場合の一例として、施設「トヨタマップマスター」が関連付けられた履歴ID01〜03のユーザ件数の合計が14であり、施設「光洋マップマスター」が関連付けられた履歴ID04のユーザ件数の合計が1であるため、施設「トヨタマップマスター」を検索結果とすることができる。
ステップ36では、検索部37は、ステップ32及びステップ34の検索に基づき、ステップ12の検索要求に対する検索結果を特定する。すなわち、ステップ32の検索の結果、ステップ12の検索要求に該当する施設が存在する場合(ステップ33:No)、該施設を検索結果として特定し、ステップ34の検索の結果、ステップ12の検索要求に該当する施設が存在する場合(ステップ35:Yes)、該施設を検索結果として特定する。
ステップ37では、サーバ側通信部31は、ステップ36で特定された検索結果を第1の検索要求端末装置2に送信することにより提供する。第1の検索要求端末装置2は、ステップ37の検索結果に関する情報を受信し、図示しない出力部により出力する(ステップ13)。この例において、ステップ13では、検索結果に関する情報として、「施設:トヨタマップマスター」の名称等の施設データを出力することができる。出力される施設データの他の例として、住所、電話番号等が挙げられる。また、該施設データと併せて、該施設の位置を示す地図を出力することとしても良い。
【0027】
図3に、他の実施の形態のアイテム検索システム41を示す。図3において、図1と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
図3に示すのは、検索要求端末装置からの検索要求に対応する施設が施設データベース内に存在する場合であっても、検索ユーザの所望する施設でないと判断されるとき、自動的に検索履歴データベースを用いて施設の検索を行うアイテム検索システム41である。すなわち、当該システム41は、図1に示すシステム1において、第1の検索要求端末装置2及びサーバ装置3に代えて、夫々第1の検索要求端末装置42及びサーバ装置43を備えている。以下に示す例についても、施設検索に関し、検索ユーザは「トヨタマップマスター」の検索を意図しており、その名称を「マップマスター」と記憶している状況に関するものである。また、検索履歴データベース35に格納される検索履歴テーブルの一例を図5(B)に示す。
【0028】
第1の検索要求端末装置42は、第1の検索要求端末装置2において、出力部421を更に備えている。
また、この例において、入力部21の文字入力は、一般に50音検索と呼ばれる、「あ」〜「ん」等の文字ボタンからなる50音入力画面によって行われるものとし、文字入力毎に自動的に検索要求がなされるものとする。入力画面の表記は、当然に「A」〜「Z」であっても良い。入力部21は、「検索種別:名称検索、名称:ま」の入力を受け付け、該入力に基づき検索要求がなされたものとする。
出力部421は、端末側通信部25が受信した後述の検索応答部433による検索応答を出力する。出力される検索応答は、検索部431の検索の結果の他、後述のように該検索の結果から得られる情報を出力する。出力部421は、検索の結果としての施設を出力する際、上述のように、該施設の位置を示す地図を併せて出力することとしても良い。
サーバ装置43は、サーバ装置3において、検索部37に代えて検索部431を備え、検索応答部433を更に備える。
検索部431は、端末側通信部31を介して取得される検索要求に対応する施設を検索する。この例において、例えば、検索部431は、第1の検索要求端末装置41からの検索要求「検索種別:名称検索、名称:ま」に基づき、施設データベース33から、名称の頭文字が「ま」である施設を検索する。ここで、「まっぷでこ」、「まひる工業」、「まるこセンター」が検索結果としてヒットしたとする。この段階において、名称に「ま」を含む施設が施設データベース33に存在するため、検索履歴データベース35を用いた検索は行われない。
検索応答部433は、検索部431の検索結果に基づき、「ま」の次文字である「っ」、「ひ」及び「る」を特定し、端末側通信部31を介して第1の検索要求端末装置42へ検索応答する。
【0029】
該検索応答を受信すると、出力部421は、50音入力画面において、「っ」、「ひ」及び「る」のみを選択可能なように表示する。この入力画面において、「っ」が選択されると、「っ」の次文字である「ぷ」が特定され、「ぷ」が選択可能なように表示される。次いで、この入力画面において、「ぷ」が選択されると、「ぷ」の次文字である「で」が特定され、「で」が選択可能なように表示される。ここで、検索ユーザは、「ぷ」の次文字として想定している「ま」を選択できない。そこで、システム41では、検索ユーザが次文字の入力をしないとき、すなわち、入力部21が次文字の入力を受け付けることなく所定時間(例えば、5秒)経過したときや、あるいは、表示画面に別に設けられた「お助け検索」等のボタンの入力を受け付けることにより、再度の検索を可能とする。この再度の検索で、検索部431は、検索履歴データベース35を参照して、「検索種別:名称検索、名称:ま」、同一の検索種別において「名称:っ」、「名称:ぷ」と続く検索要求を含む検索履歴を特定する。ここで、検索履歴データベース35内に格納されている、第1の検索として、検索要求「検索種別:名称検索、名称:ま」、「名称:っ」、「名称:ぷ」に対して検索応答したものの、次いで、第2の検索として、検索要求「検索種別:電話番号検索、電話番号:052−xxx−yyyy」を行い検索応答「施設:トヨタマップマスター」がなされた検索履歴と、該第2の検索の結果「施設:トヨタマップマスター」を選択した旨の情報とが関連付けられた履歴ID011と、上記と同様の第1の検索を行い、次いで、第2の検索として、検索要求「検索種別:電話番号検索、電話番号:03−xxxx−zzzz」を行い検索応答「施設:IPまっぷ」がなされた検索履歴と、該第2の検索の結果「施設:IPまっぷ」を選択した旨の情報とが関連付けられた履歴ID012とを特定する。そして、夫々の履歴に関連付けられた施設「トヨタマップマスター」と、施設「IPまっぷ」を検索結果として、第1の検索要求端末装置42へ提供する。このように再度の検索で、該当する施設が複数ヒットした場合には、該複数の施設を第1の検索要求端末装置42へ提供することができる。出力部421は、複数の施設を出力する場合、あいうえお順等で出力しても良いし、第1の検索要求端末装置42の現在位置が特定できる場合には、現在位置から近い施設から順に出力しても良く、また、後述の評価部等を用いた評価結果に基づいて評価の高い施設から順に出力することとしても良い。また、上記と同様、同じ検索を行ったユーザの件数が関連付けられている場合には、該件数の多い履歴IDに関連付けられた施設のみを出力することとしても良い。
【0030】
図4に、実施例のアイテム検索システム51を示す。図4において、図1及び図3と同一の要素には同一の符号を付して、その説明を部分的に省略する。
図4に示すのは、アイテムとして施設を検索するシステムに関し、検索結果を評価することにより、信頼性の高い施設を優先的に出力可能なアイテム検索システム51である。このシステム51は、第1の検索要求端末装置52及びサーバ装置53を備えている。
【0031】
第1の検索要求端末装置52は、制御部521、メモリ部522、出力部421、入力部21、インターフェース部523、通信部25及び検索要求部23を備えている。
端末側制御部521はCPU、バッファメモリその他の装置を備えたコンピュータ装置であり、第1の検索要求端末装置52を構成する他の要素を制御する。
端末側メモリ部522にはコンピュータプログラムが保存され、このコンピュータプログラムはコンピュータ装置である端末側制御部521に読み込まれて、これを機能させる。このコンピュータプログラムはSD(登録商標)メモリカード等の汎用的な媒体へ保存できる。
出力部421は、表示部としてのディスプレイを含み、検索結果としての施設データ、該施設の位置を示す地図データ等、その他の情報を表示する。この出力部421は音声発信部を含むこともできる
入力部21は、上述の通りユーザの指令の入力に用いられる。入力部21として、マウス、ライトペン又はディスプレイの表示内容と協働するタッチパネル等のポインティングデバイスやキーボード又はマイクロホン等の音声入力装置を用いることができる。
端末側インターフェース部523は第1の検索要求端末装置52を無線ネットワーク等へ連結させる。
端末側通信部25及び検索要求部23については、上述した通りである。
【0032】
サーバ装置53は、制御部531、メモリ部532、インターフェース部533、通信部31、施設データベース33、検索履歴データベース534、検索部431、検索応答部433及び評価部535を備えている。
サーバ側制御部531はCPU、バッファメモリその他の装置を備えたコンピュータ装置であり、サーバ装置53を構成する他の要素を制御する。
サーバ側メモリ部532にはコンピュータプログラムが保存され、このコンピュータプログラムはコンピュータ装置であるサーバ側制御部531に読み込まれて、これを機能させる。このコンピュータプログラムはDVD等の汎用的な媒体へ保存できる。
サーバ側インターフェース部533はサーバ装置530を無線ネットワーク等へ連結させる。
検索履歴データベース534には、検索履歴データベース35に格納される情報に加えて、情報提供端末装置が、選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報を併せて格納されている。これらの情報は、ナビゲーション装置における目的地設定や、GPS装置等を利用した位置情報に基づき特定可能である。
【0033】
評価部535は、検索部431及び検索履歴データベース534を参照して、検索結果として得られた施設について、選択された施設を目的地に設定し、及び/又は、該選択された施設に到達したか否かに関する情報に基づき評価する。当該評価の方法として、例えば、選択された施設を目的地に設定した旨の情報が関連付けられた検索結果(施設)については、所定のポイントを付与し、あるいは、目的地設定を行い、かつ、該施設に到達した旨の情報が関連付けられた施設について所定のポイントを付与する等できる。また、該評価結果は、検索結果とともに、第1の検索要求端末装置52へ送信され、出力部421は、該評価結果に基づいて、評価の高い施設から順に表示し、あるいは、一定以上の評価が付与された施設のみを表示することとできる。
サーバ側通信部31、施設データベース33、検索部431及び検索応答部433については、上述した通りである。
【0034】
上記では、本発明のアイテム検索システムをナビゲーション装置やスマートフォン等による施設検索に用いた場合について説明してきたが、これに限られず、本発明のアイテム検索システムは、書店や図書館に備えられた端末による書籍検索、カラオケ店等に備えられた端末による楽曲検索、コンビニエンスストア等に備えられた端末によるイベント等のチケット検索に用いることができる。
これらの検索を行う際の検索種別として、書籍検索の場合、書籍名称、著者名、出版社名、ISBNコード等が挙げられ、楽曲検索の場合、楽曲名称、歌手名、リクエスト番号等が挙げられ、チケット検索の場合、イベント名称、出演者名、会場名等が挙げられる。すなわち、施設データベースは、これらの検索種別と、これに対応する識別情報とが関連付けられて構築されていることが好ましい。
【0035】
以上、本発明の実施の形態及び実施例について説明してきたが、これらのうち、2つ以上の実施の形態(実施例)を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態(実施例)を部分的に実施しても構わない。さらには、これらのうち、2つ以上の実施の形態(実施例)を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
【0036】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
1 41 51 アイテム検索システム
2 42 52 第1の検索要求端末装置
3 43 53 サーバ装置
21 入力部
23 検索要求部
25 31 通信部
33 施設データベース(施設DB)
35 534 検索履歴データベース(検索履歴DB)
37 431 検索部
421 出力部
433 検索応答部
535 評価部
図1
図2
図3
図4
図5