【解決手段】タッチパネルを備えた表示部にデータを表示する情報処理装置であって、そのタッチパネルを介して、データが表示された領域のうち、表示倍率を変更する領域を示す倍率変更枠を表示するための指示を受け付けると、倍率変更枠をデータ上に表示する。さらに、倍率変更枠を表示するための指示を受け付けている間、倍率変更枠のサイズを、段階的に拡大または縮小して表示する。また、倍率変更枠を表示するための指示を受け付けていない場合には、倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理を停止する停止する。次に、倍率変更枠内のデータの表示倍率の変更指示を受け付けると、倍率変更枠内のデータの表示倍率を変更する。
前記倍率変更枠拡縮手段は、前記倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで拡大した場合に、前記倍率変更枠のサイズを段階的に縮小し、前記倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで縮小した場合に、前記倍率変更枠を段階的に拡大することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
前記停止手段により前記倍率変更枠拡縮手段による前記倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止された後に、前記タッチパネルを介してタッチ操作を受け付けるタッチ操作受付手段と、
前記タッチ操作受付手段により受け付けた前記タッチ操作の位置を取得する取得手段を備え、
前記取得手段により取得した、前記タッチ操作の位置が、前記倍率変更枠より外側の位置である場合に、前記停止手段により前記倍率変更枠拡縮手段による前記倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止され、前記倍率変更枠拡縮手段により拡大または縮小して表示された前記倍率変更枠のサイズを拡大、または縮小する倍率変更枠変更手段ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<
図1の説明>
【0018】
図1は、本実施形態の情報処理端末100(情報処理装置とも言う)のハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態における情報処理端末100は、タッチパネルを備える装置である。例えば、タブレット端末やスマートフォン、タッチパネル付きのパーソナルコンピュータ等である。タッチパネルを備えていれば、どのような装置であってもよい。
CPU101は、システムバス104に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0019】
また、ROM102あるいはフラッシュメモリ110(記憶手段)には、CPU101の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / OutputSystem)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、当該情報処理端末が実行する機能を実現するために必要な、後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM103は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU101は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM103にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0020】
また、入力コントローラ105は、タッチパネル109からの入力を制御する。ビデオコントローラ106は、タッチパネル109等の表示器への表示を制御する。表示器はタッチパネル109を想定するが、これに限らない。
【0021】
タッチパネル109は、ユーザからのタッチ操作を検知すると共に、前述したビデオコントローラ106から送られた映像を表示する。タッチパネル109は、表示器と位置入力装置とが一体となった部品である。本実施形態におけるタッチパネル109は、1本指でタッチする操作(タップ、ダブルタップ、ロングタップ)、スライドする操作(スワイプ、フリック)を検知可能であり、また、2本指でタッチする操作(ピンチイン、ピンチアウト)等の複数本の指によるタッチ操作(マルチタッチ)も検知可能である。
【0022】
メモリコントローラ(MC)107は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するフラッシュメモリ110へのアクセスを制御する。本実施形態においては、フラッシュメモリとして説明を行うが、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるカード型メモリ等の記憶媒体であってもよい。
【0023】
通信I/Fコントローラ108は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0024】
尚、CPU101は、例えばRAM103内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、タッチパネル109上での表示を可能としている。
【0025】
本発明の情報処理端末100が後述する各種処理を実行するために用いられる各種プログラム等はフラッシュメモリ110に記録されており、必要に応じてRAM103にロードされることによりCPU101によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルはフラッシュメモリ110に格納されている。
<
図2の説明>
【0026】
図2は、情報処理端末100の機能構成の一例を示す図である。尚、
図2の機能構成は
一例であり、用途や目的に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0027】
情報処理端末100は、記憶部200、表示部201、表示指示受付部202、倍率変更枠表示部203、倍率変更枠拡縮部204、停止部205、倍率変更指示受付部206、倍率変更部207、タッチ操作受付部208、取得部209、倍率変更枠変更部210、倍率変更枠移動部211を備える。
【0028】
記憶部200は、情報処理端末100のRAM103やフラッシュメモリ110等の記憶媒体に各種データを記憶する機能である。また、必要に応じて、記憶した各種データを取得する。
【0029】
表示部201は、記憶部200に記憶された各種データをタッチパネル109に表示する機能である。例えば、後述する
図7の画面や文書データを表示する。
図7の画面については、後述する。
【0030】
表示指示受付部202は、タッチパネル109を介して、表示部201に表示されたデータのうち、当該データの表示倍率を変更する領域を示す倍率変更枠を表示するための指示を受け付ける。
【0031】
倍率変更枠表示部203は、表示指示受付部202が、倍率変更枠を表示するための指示を受け付けた場合に、倍率変更枠を、表示部201に表示されたデータ上に表示する。
【0032】
倍率変更枠表示部203が表示する倍率変更枠は、例えば、後述する
図9の901や、
図10の1001や、
図11の1101や、
図12の1201・1202である。
【0033】
倍率変更枠拡縮部204は、表示指示受付部202が倍率変更枠を表示するための指示を受け付けている間、倍率変更枠表示部203が表示する倍率変更枠のサイズを、段階的に拡大または縮小して表示する。
また、倍率変更枠拡縮部204は、倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで拡大した場合に、倍率変更枠のサイズを段階的に縮小し、倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで縮小した場合に、前記倍率変更枠を段階的に拡大する。
【0034】
停止部205は、表示指示受付部202が倍率変更枠を表示するための指示を受け付けていない場合に、倍率変更枠拡縮部204による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理を停止する。
【0035】
倍率変更指示受付部206は、停止部205により倍率変更枠拡縮部204による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止され、倍率変更枠拡縮部204により拡大または縮小して表示された倍率変更枠内のデータの表示倍率の変更指示を受け付ける。
【0036】
倍率変更部207は、倍率変更枠内のデータを表示倍率の変更指示を受け付けた場合に、倍率変更枠内のデータの表示倍率を変更して表示する。
【0037】
タッチ操作受付部208は、停止部205により倍率変更枠拡縮部による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止された後に、タッチパネル109を介してタッチ操作を受け付ける。
【0038】
取得部209は、タッチ操作受付部208が受け付けたタッチ操作の位置と方向を取得する。
【0039】
倍率変更枠変更部210は、取得部209が取得した、タッチ操作の位置が、倍率変更枠より外側の位置である場合に、停止部205により倍率変更枠拡縮部204による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止され、倍率変更枠拡縮部204により拡大または縮小して表示された倍率変更枠のサイズを拡大、または縮小する。
【0040】
倍率変更枠移動部211は、取得部209により取得したタッチ操作の方向に停止部205により倍率変更枠拡縮部204による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止され、倍率変更枠拡縮部204により拡大または縮小して表示された倍率変更枠を移動させる。
以上で、
図2の説明を終了する。
<
図3の説明>
【0041】
次に、本発明の実施形態における情報処理端末100によって行われる一連の処理について、
図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、ステップS301では、情報処理端末100のCPU101は、ユーザからの指示に応じて、フラッシュメモリ110に記憶されたデータ表示アプリケーションを起動する。データ表示アプリケーションは、タッチパネル109上に文書データや画像データを表示するアプリケーションである。
【0043】
ステップS302において、情報処理端末100のCPU101は、文書データや画像データをタッチパネル109に表示する。なお、本実施例では、画像データを表示する場合を例に説明する。ステップS302でタッチパネル109に表示される画面は、例えば
図7の画像である。本実施例では、画像を表示しているが、他の実施例として、文書データを表示しても良い。
ステップS302は、本発明におけるタッチパネルにデータを表示する表示手段の一例である。
【0044】
ステップS303において、情報処理端末100のCPU101は、ユーザから指によるタッチ操作を受け付ける。
なお、ステップS303は、本発明における表示指示受付手段により、前記倍率変更枠を表示するための指示を受け付けた場合に、倍率変更枠を、表示手段により表示されたデータ上に表示する倍率変更枠表示手段の一例である。
【0045】
ステップS304において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、ロングタップ操作(一定時間画面に触れてから離す操作)か否かを判定する。ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、ロングタップ操作であればステップS305へ進み、ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、ロングタップ操作でなければ、ステップS316へ進む。
【0046】
ステップS305において、情報処理端末100のCPU101は、タッチパネル109に表示された画像のうち、拡大する範囲を決定する(拡大枠を表示する)処理を行う。ステップS305の処理の詳細は、
図4を用いて説明する。
【0047】
ステップS306において、情報処理端末100のCPU101は、ユーザから指によるタッチ操作を受け付ける。なお、ステップS306で受け付けた操作が、タッチパネル109をなぞる操作である場合は、ステップS306は、停止手段により倍率変更枠拡縮手段による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理が停止され、倍率変更枠拡縮手段により拡大または縮小して表示された倍率変更枠内のデータの表示倍率の変更指示を受け付ける倍率変更指示受付手段の一例である。
【0048】
ステップS307において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS306でユーザから受け付けたタッチ操作が、タップ操作(画面を軽く叩くようにして一瞬だけ画面に触れる操作)やピンチ操作(画面を2本の指でタッチし、タッチした2本の指の間隔を広げたり、狭めたりする操作)か否かを判定する。ステップS306でユーザから受け付けたタッチ操作が、タップ操作やピンチ操作であればステップS308へ進み、ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、タップ操作やピンチ操作でなければ、ステップS309へ進む。
【0049】
ステップS308において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS305でタッチパネル109に表示した拡大枠を非表示にする。
【0050】
ステップS309において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS306でユーザから受け付けたタッチ操作が、ダブルタップ操作(画面を軽く叩くようにして一瞬だけ画面に触れる操作を素早く2回行うこと)か否かを判定する。ステップS306でユーザから受け付けたタッチ操作が、ダブルタップ操作であればステップS313へ進み、ステップS306でユーザから受け付けたタッチ操作が、ダブルタップ操作でない、つまり、タッチパネル109をなぞる操作(スワイプ操作やフリック操作)であれば、ステップS310へ進む。
【0051】
ステップS310において、情報処理端末100のCPU101は、現在のアプリケーションの設定が第1のモードか第2のモードかを判断する。第1のモードと第2のモードの違いは、タッチパネル109に拡大枠が表示された状態で、タッチパネル109上の拡大枠よりも外側の位置でユーザからタッチパネル109をなぞる操作(スワイプ操作やフリック操作)を受け付けた場合に、第1のモードは拡大枠の拡大・縮小を行い、第2のモードは、拡大枠の位置を変えるという違いである。
【0052】
現在のアプリケーションの設定が第1のモードであれば、ステップS311に進み、現在のアプリケーションの設定が第2のモードであれば、ステップS312に進む。
【0053】
ステップS311において、情報処理端末100のCPU101は、拡大範囲変更処理1を行う。拡大範囲変更処理1の詳細は、
図5を用いて後述する。
【0054】
ステップS312において、情報処理端末100のCPU101は、拡大範囲変更処理2を行う。拡大範囲変更処理2の詳細は、
図6を用いて後述する。
【0055】
ステップS313において、情報処理端末100のCPU101は、現在のアプリケーションの設定が第1のモードか第2のモードかを判断する。
【0056】
現在のアプリケーションの設定が第1のモードであれば、ステップS314に進み、現在のアプリケーションの設定が第2のモードであれば、ステップS315に進む。
【0057】
ステップS314において、情報処理端末100のCPU101は、アプリケーションの設定を第2のモードに変更する。
【0058】
ステップS315において、情報処理端末100のCPU101は、アプリケーションの設定を第1のモードに変更する。
【0059】
ステップS316において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、終了指示か否かを判定する。
ここでいう終了指示とは、例えば、アプリケーションの画面に表示される「×」ボタンなどを、ユーザがタッチする操作を受け付けることである。
【0060】
ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、終了指示であればステップS318へ進み、ステップS303でユーザから受け付けたタッチ操作が、終了指示でなければ、ステップS317へ進む。
【0061】
ステップS317において、情報処理端末100のCPU101は、その他の処理を実行する。その他の処理とは、例えば、ステップS303でユーザからピンチ操作を受け付けた場合に、タッチパネル109に表示された文書や画像全体を拡大、または縮小表示する処理である。
【0062】
ステップS318において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS301で起動したアプリケーションを終了し、本処理を終了する。
<
図4の説明>
図4は、本発明の実施形態における、ステップS305の拡大範囲決定処理の詳細フローである。
【0063】
ステップS401において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS303でユーザからロングタップ操作を受け付けたタッチパネル109上の位置を検出する。ここで、ステップS401の画面のイメージを、
図8を用いて説明する。
<
図8の説明>
【0064】
図8は、本発明の実施形態における情報処理端末100のタッチパネル109の画面を指で操作しているイメージの一例を示す図である。なお、タッチパネル109には、ステップS302で表示した
図7の画像が表示されている。
【0065】
図8の画面イメージにおいて、タッチパネル109の画面上の黒丸位置803が指802によりロングタップされた場合、タッチパネル109に表示された画像801の黒丸位置803の位置を取得し、その位置を拡大する中心候補とする。
図4の説明に戻る。
【0066】
ステップS402において、情報処理端末100のCPU101は、タッチパネル109上に、ステップS401で取得したタッチされた位置(
図8における黒丸位置803)を中心とした円(拡大枠)を表示する。拡大枠は、タッチパネル109に表示されたデータのうち、表示倍率を変更する領域を示す。
なお、拡大枠(倍率変更枠ともいう)は、ユーザがロングタップ操作を続けている間、徐々に拡大、または縮小する。
なお、ステップS402は、本発明における、表示指示受付手段により倍率変更枠を表示するための指示を受け付けている間、前記倍率変更枠表示手段により表示された前記倍率変更枠のサイズを、段階的に拡大または縮小して表示する倍率変更枠拡縮手段の一例である。
【0067】
ステップS402で拡大枠を表示し、ユーザからロングタップ操作を受け付け続けている間、拡大枠を徐々に拡大、または縮小させることで、ユーザは、目で確認しながら拡大枠の大きさを調整することが可能となる。
【0068】
ステップS403において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS303で受け付けたロングタップ操作が終了したか否かを判断する。より具体的には、タッチパネル109に触れていたユーザの指が、タッチパネルから離れたことを検出した場合に、ロングタップ操作が終了したと判断する。
【0069】
ロングタップ操作が終了していれば、ステップS409に進み、ロングタップ操作が終了していなければ、ステップS404に進む。
【0070】
ステップS404において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠が拡大中か、縮小中かを判断する。拡大枠が拡大中であれば、ステップS405に進み、拡大枠が縮小中であれば、ステップS407に進む。
【0071】
ステップS405において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠が最大幅に達した(倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで拡大した)か否かを判断する。拡大枠が最大幅に達していればステップS408に進み、拡大枠が最大幅に達していなければステップS406に進む。
【0072】
なお、拡大範囲枠の最大幅は次の(1)〜(3)のいずれかにユーザが設定できる。(1)拡大範囲枠が画面枠に接触した際の大きさを最大とする、(2)タッチ地点から画面枠対して垂直となるような直線を上下左右の直線のうち最も長い直線の長さが最大幅の半径(拡大範囲枠が円の場合)とする、(3)ユーザが最大幅を指定する。
【0073】
ステップS406において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠を拡大させる(倍率変更枠を段階的に拡大する)。
【0074】
ステップS407において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠が最小幅に達した(倍率変更枠のサイズが所定の大きさまで縮小した)か否かを判断する。拡大枠が最小幅に達していればステップS406に進み、拡大枠が最小幅に達していなければステップS408に進む。
【0075】
なお、拡大範囲枠の最少幅は次の(1)、(2)のいずれかにユーザが設定できる。(1)拡大範囲枠がタッチ地点に接触した際の大きさを最少とする(2)ユーザが最少幅を指定。
【0076】
ステップS408において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠を縮小させる(倍率変更枠のサイズを段階的に縮小させる)。
【0077】
ステップS409において、情報処理端末100のCPU101は、タッチパネル109に触れていたユーザの指が、タッチパネルから離れたことを検出した時点の拡大枠のサイズを、拡大する範囲として決定し、ステップS306へ進む。
ステップS409は、本発明における、表示指示受付手段により倍率変更枠を表示するための指示を受け付けていない場合には、倍率変更枠拡縮手段による倍率変更枠のサイズを段階的に拡大または縮小する処理を停止する停止手段の一例である。
【0079】
次に、
図9を参照して、ステップS402〜ステップS409までの処理を説明する。
<
図9の説明>
【0080】
図9は、本発明の実施形態における情報処理端末100のタッチパネル109に表示される拡大枠の遷移を示す図である。
【0081】
図9の801は黒丸位置803がロングタップされた場合の画面イメージである。指が黒丸位置802に所定時間以上タッチ(ロングタップ)していると、情報処理端末100は、タッチパネル109上に黒丸位置を中心に拡大する範囲をユーザに示すため、黒丸位置803を中心とする拡大枠901を描き(ステップS402)、ユーザがロングタップしている間、徐々に円の半径を大きくする処理を行う(他の実施例として、徐々に小さくしても良い)。この際、後ろに描かれている画像や文書は拡大しない。
【0082】
ユーザは、徐々に大きくなる円が自分の拡大したい所望の範囲の大きさになれば、タッチしている指を離す。そのときの円のサイズが、拡大する範囲となる(ステップS409)。
【0083】
なお、拡大範囲枠が最大幅になったにもかかわらず、ロングタップ操作を継続すると、今度は、逆に拡大範囲枠が徐々に小さくなっていく(ステップS408)。
【0084】
また、拡大範囲枠が最少幅まで小さくなったにもかかわらず、ロングタップ操作を継続すると、今度は拡大範囲枠が徐々に大きくなっていく(ステップS406)。
【0085】
なお、本実施例では、拡大枠901を円形としたが、これに限らず、四角形や楕円形でもよい。
<
図5の説明>
【0086】
本発明の実施形態における
図3のステップS311の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図5の具体的な画面遷移のイメージは、後ほど
図10〜12を用いて説明する。
【0087】
ステップS501において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS306でユーザから受け付けたタッチパネル109をなぞる操作(フリック、またはスワイプ操作)の開始位置となぞった方向を検出する。
【0088】
ステップS502において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の内側か否かを判断する。ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の内側であれば、ステップS503へ進み、その他であればステップS506へ進む。
【0089】
ステップS503において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点の方向か、拡大枠の中心点と反対方向かを判断する。ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が拡大枠の中心点の方向であれば、ステップS505へ進み、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点と反対方向であればステップS504に進む。
【0090】
ステップS504において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠内の画像を枠の中心点を中心に拡大表示する。
なお、ステップS504と、後述するステップS505、
図6のステップS604、ステップS605は、倍率変更指示受付手段により、倍率変更枠内のデータを表示倍率の変更指示を受け付けた場合に、倍率変更枠内のデータの表示倍率を変更して表示する倍率変更手段の一例である。
【0091】
ステップS504と、後述する
図6のステップS604のように、ユーザがタッチパネル109を指でなぞる操作によって拡大枠内の画像を拡大可能にすることで、ユーザは、拡大枠を表示した後であっても、拡大枠内の画像データをより詳細に確認することができる。
また、後述するステップS505、
図6のステップS605のように、ユーザがタッチパネル109を指でなぞる操作によって拡大枠内の画像を縮小可能にすることで、ユーザは、拡大枠を表示した後であっても、拡大枠内の画像データの全体像を把握しやすくなる。
【0092】
ステップS504の処理を終了すると、
図5の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0093】
ステップS505において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠内の画像を枠の中心点を中心に縮小表示する。
【0094】
ステップS505の処理を終了すると、
図5の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0095】
ステップS506において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の枠上か否かを判断する。ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の枠上であれば、ステップS507へ進み、枠の外側であればステップS509へ進む。
【0096】
ステップS507において、情報処理端末100のCPU101は、情報処理端末100のCPU101は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向に拡大枠を移動させる。なお、拡大枠を移動させる移動量は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の移動量と同じである。ステップS507で拡大枠を移動可能とすることで、ユーザが、拡大枠の位置を変更したい場合に、わざわざ拡大枠を描きなおすことなく、拡大枠の位置を変更できる。
【0097】
ステップS507の処理を終了すると、
図5の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0098】
ステップS508において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点の方向か、拡大枠の中心点と反対方向かを判断する。ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が拡大枠の中心点の方向であれば、ステップS509へ進み、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点と反対方向であればステップS510に進む。
【0099】
ステップS509において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠の大きさを縮小する。なお、拡大枠をどのくらい縮小するかは、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の移動量によって変わる。
ステップS509の処理を終了すると、
図5の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0100】
ステップS510において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠の大きさを拡大する。なお、拡大枠をどのくらい拡大するかは、ステップS501で検出したタッチパネル109をなぞる操作の移動量によって変わる。
ステップS510の処理を終了すると、
図5の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
ステップS509やステップS510で、拡大枠の大きさを変更可能にすることで、ユーザが拡大枠で隠れている画像を確認したい場合に、ユーザがわざわざ拡大枠を描きなおすことなく、拡大枠の大きさを変更できる。
【0101】
以上で、
図5の説明を終了する。
<
図6の説明>
【0102】
本発明の実施形態における
図3のステップS312の詳細な処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図6の具体的な画面遷移のイメージは、後ほど
図10、
図11を用いて説明する。
【0103】
ステップS601において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS306でユーザから受け付けたタッチパネル109をなぞる操作(フリック、またはスワイプ操作)の開始位置となぞった方向を検出する。
【0104】
ステップS602において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の内側か拡大枠の外側(枠上を含む)かを判断する。ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の開始位置が、
図3のステップ305で決定された拡大枠の内側であれば、ステップS603へ進み、拡大枠の外側であればステップS606へ進む。
【0105】
ステップS603において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点の方向か、拡大枠の中心点と反対方向かを判断する。ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が拡大枠の中心点の方向であれば、ステップS605へ進み、ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向が、拡大枠の中心点と反対方向であればステップS604に進む。
【0106】
ステップS604において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠内の画像を枠の中心点を中心に拡大表示する。
【0107】
ステップS604の処理を終了すると、
図6の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0108】
ステップS605において、情報処理端末100のCPU101は、拡大枠内の画像を枠の中心点を中心に縮小表示する。
【0109】
ステップS605の処理を終了すると、
図6の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0110】
ステップS606において、情報処理端末100のCPU101は、ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の方向に拡大枠を移動させる。なお、拡大枠を移動させる移動量は、ステップS601で検出したタッチパネル109をなぞる操作の移動量と同じである。ステップS606で拡大枠を移動可能とすることで、ユーザが、拡大枠の位置を変更したい場合に、わざわざ拡大枠を描きなおすことなく、拡大枠の位置を変更できる。
ステップS606の処理を終了すると、
図6の処理を終了し、
図3のステップS306へ進む。
【0112】
次に、
図10を用いて、
図5のステップS503・S504、および
図6のステップS604・S605の処理を説明する。
<
図10の説明>
【0113】
図10は、本発明の実施形態における情報処理端末100のタッチパネル109に表示された拡大枠内の画像データが、ユーザによるタッチパネル109をなぞる操作によって拡大されたイメージの一例を示す図であり、
図5のステップS503・S504、および
図6のステップS604・S605の処理を示す図である。
【0114】
図10(a)に示すとおり、拡大枠1001が表示されている状態で、拡大枠1001内で、矢印方向にユーザがなぞる操作を行うと、
図10(b)に示すとおり、拡大枠1001内の画像を拡大する(
図5のステップS504、
図6のおよびステップS604)。なお、
図10では図示していないが、もし、逆に、矢印方向と反対方向にユーザがなぞる操作を行うと、拡大枠1001内の画像を縮小する(
図5のステップS505、
図6のおよびステップS605)。
【0116】
次に、
図11を用いて、
図5のステップS507、および
図6のステップS606の処理を説明する。
<
図11の説明>
【0117】
図11は、本発明の実施形態における情報処理端末100のタッチパネル109に表示された拡大枠が、ユーザによるタッチパネル109をなぞる操作によって移動したイメージの一例を示す図であり、
図5のステップS507、および
図6のステップS606の処理を示す図である。
【0118】
図11において、移動する前の拡大枠1101が表示されている場合に、拡大枠1101の枠上で(
図6のステップS606の場合は、拡大枠1101の枠外も同様)、矢印方向にユーザがなぞる操作を行うと、拡大枠1101が、1102の位置まで移動する(
図5のステップS507、および
図6のステップS606)。
【0120】
次に、
図12を用いて、
図5のステップS509・S510の処理を説明する。
<
図12説明>
【0121】
図12は、本発明の実施形態における情報処理端末100のタッチパネル109に表示された拡大枠が、ユーザによるタッチパネル109をなぞる操作によって拡大したイメージの一例を示す図であり、
図5のステップS509・S510の処理を示す図である。
【0122】
図12(a)に示すとおり、拡大枠1201が表示されている場合に、拡大枠1201の枠外で、矢印方向にユーザがなぞる操作を行うと、
図12(b)に示すとおり、拡大枠1201を拡大する(
図5のステップS510)。拡大した後の拡大枠は1202である。
図12では図示していないが、もし、逆に、矢印方向と反対方向にユーザがなぞる操作を行うと、拡大枠1201を縮小する(
図5のステップS509)。
【0125】
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザによるタッチ操作により、拡大表示する領域内のデータの拡大倍率を柔軟に変更することが可能となる効果を奏する。
【0126】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0127】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0128】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0129】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
【0130】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
【0131】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0132】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0133】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0134】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0135】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0136】
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。