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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-228465(P2015-228465A)
(43)【公開日】2015年12月17日
(54)【発明の名称】移載装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20151120BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-114424(P2014-114424)
(22)【出願日】2014年6月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】大田 健策
(72)【発明者】
【氏名】安田 隆了
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA03
5F131AA12
5F131CA19
5F131CA22
5F131DA02
5F131DA32
5F131DA42
5F131DB06
5F131DB16
5F131DB32
5F131DB34
5F131DB42
5F131DB44
5F131DB54
5F131DB62
5F131DC03
5F131DC04
5F131DD03
5F131DD78
5F131GA03
5F131GA22
5F131GA65
(57)【要約】
【課題】狭ピッチのワイヤカセットに対し基板を出し入れする移載装置の提供。
【解決手段】ワイヤ201に載置された状態で基板300を保持するワイヤカセット200に対して、ワイヤ201の張り渡し方向と交差する方向である移載方向に基板300を出し入れする移載装置100であって、アーム101と、アーム101に対して基板300を固定状態で保持する固定手段102と、水平方向に延びて配置される回動軸を中心として回動可能にアーム101に取り付けられ、基板300を支持する複数の支持部材103とを備え、支持部材103は、回動軸を中心とする所定の円弧に沿って配置され、基板300の下面部に当接する外周部131と、外周部131から回動軸の方向に窪み外周部131が基板300と当接している状態でワイヤを挿通させることができる凹陥部132とを備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に所定の間隔で張り渡された複数本のワイヤを備え、前記ワイヤに載置された状態で基板を保持するワイヤカセットに対して、前記ワイヤの張り渡し方向と交差する方向である移載方向に前記基板を出し入れする移載装置であって、
移載方向に延びて配置される長尺状のアームと、
前記アームに対して前記基板を固定状態で保持する固定手段と、
水平方向に延びて配置される回動軸を中心として回動可能に前記アームに取り付けられ、前記基板を支持する複数の支持部材とを備え、
前記支持部材は、
前記回動軸を中心とする所定の円弧に沿って配置され、前記基板の下面部に当接する外周部と、
前記外周部が前記ワイヤを下方から跨いだ状態で前記基板と当接できるように前記外周部から前記回動軸の方向に窪む凹陥部とを備える
移載装置。
【請求項2】
前記支持部材の回動軸は移載方向と交差する方向に配置され、
前記凹陥部は、支持部材の一端部から他端部にわたり前記回動軸に沿って延びた溝状に設けられる
請求項1に記載の移載装置。
【請求項3】
前記支持部材の回動軸は移載方向に沿って配置され、
前記凹陥部は、支持部材の一端部から他端部にわたり回動軸を中心とした螺旋状に設けられる
請求項1に記載の移載装置。
【請求項4】
前記支持部材の回動軸は移載方向に沿って配置され、
前記外周部は、前記回動軸を含む境界面の一方側に配置される第一外周部と他方側に配置される第二外周部とを備え、
前記第一外周部は、前記回動軸に沿って所定の間隔で並んで配置され、
前記第二外周部は、隣接する前記第一外周部の間に配置され、
隣接する第一外周部の間の空間、および、隣接する第二外周部の間の空間が前記凹陥部として機能する
請求項1に記載の移載装置。
【請求項5】
さらに、
前記支持部材を回動させる駆動手段と、
前記支持部材の回動と前記アームの前記ワイヤに対する出し入れ速度を制御する制御部と
を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の移載装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記駆動手段を制御し前記支持部材を一定の方向に回動させる
請求項5に記載の移載装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記駆動手段を制御し前記支持部材を揺動させる
請求項5に記載の移載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ワイヤカセットから、または、ワイヤカセットへガラス基板等の基板を移載する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイなどの表示装置を製造するための基板となるガラス基板を保管する場合、できる限り接触面積を小さくするため、立設された複数のピンによりガラス基板を支持していた。しかし最近のガラス基板の大型化に伴い、ピンによる支持ではガラス基板に撓みが発生していた。また従前の保管方法では、ガラス基板を上下方向に隙間を空けた状態で重ねて保管する場合にガラス基板の間の空間を広くとる必要があるため収納効率を改善することは困難であった。そのため昨今では、ワイヤカセットを用いてガラス基板を保管することが行われる場合がある。
【0003】
前記ワイヤカセットとは、水平面内に所定の間隔で張り渡された複数本のワイヤからなるワイヤ群と、前記ワイヤ群を上下方向に所定の間隔で複数段保持する枠体とを備える棚である。当該ワイヤカセットの水平に配置されたワイヤの上にガラス基板を載置することで、できる限り接触面積を少なくしつつ、ガラス基板の撓みを抑制することが可能となる。また、上下方向に離れて積み重なるガラス基板の間にはワイヤのみが存在するため、収納効率よくガラス基板を積み上げることが可能となる。
【0004】
以上のようなワイヤカセットにガラス基板を移載する場合、ワイヤが張り渡される方向と交差する方向にガラス基板を出し入れする。従って、ガラス基板を下から支持する場合は、ワイヤを回避しながらガラス基板を水平方向に移動させる必要がある。
【0005】
そこで、特許文献1には、基板を点状態で支持し出没可能な複数の支持部材であって、アームの長手方向に並べて配置された支持部材の列を1本のアームの幅方向に2列設けたフォークを備えた移載装置が開示されている。この移載装置は、支持部材の列をアームに対して交互に出没させながらアームをワイヤが張り渡される方向と交差する方向に移動させ、進出状態の支持部材の列によりガラス基板をワイヤから持ち上げて水平方向に移動させるとともに、没入状態の支持部材の列はワイヤを下方でくぐらせるという動作を交互に繰り返すことで、ガラス基板をワイヤカセットに移載することができるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−156236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1に記載される技術は、支持部材を昇降させながら基板を支持するため、アームが加振されてアームの揺れが誘発される場合が発生する。例えば、支持部材が下降すると、支持部材はアームに外力を与えるので、アームはその反力を支部部材に与える結果アームが加振される。そして支持部材の昇降動作によるアームの加振は、支持した基板を振動させる要因になり、基板を移送する途中で不具合が発生する場合がある。
【0008】
特に昨今では、例えばディスプレイの大型化に伴いワイヤカセットに保持されるガラス基板の大きさが増大する傾向にあり、これに対応すべく移載装置のアームの長さを長くし、アームに取り付けられる支持部材の数も増加する傾向にある。このような移載装置では、長尺のアームの幅方向に配置される2列の支持部材を交互に出没させることにより、アームの振動が大きくなることが想定される。
【0009】
本願発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、アームの振動を可及的に抑制し、大型の基板をワイヤカセットに移載することのできる移載装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本願発明にかかる移載装置は、水平方向に所定の間隔で張り渡された複数本のワイヤを備え、前記ワイヤに載置された状態で基板を保持するワイヤカセットに対して、前記ワイヤの張り渡し方向と交差する方向である移載方向に前記基板を出し入れする移載装置であって、移載方向に延びて配置される長尺状のアームと、前記アームに対して前記基板を固定状態で保持する固定手段と、水平方向に延びて配置される回動軸を中心として回動可能に前記アームに取り付けられ、前記基板を支持する複数の支持部材とを備え、前記支持部材は、前記回動軸を中心とする所定の円弧に沿って配置され、前記基板の下面部に当接する外周部と、前記外周部が前記ワイヤを下方から跨いだ状態で前記基板と当接できるように前記外周部から前記回動軸の方向に窪む凹陥部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、前記支持部材の回動軸は移載方向と交差する方向に配置され、前記凹陥部は、支持部材の一端部から他端部にわたり前記回動軸に沿って延びた溝状に設けられるものでもよい。
【0012】
また、前記支持部材の回動軸は移載方向に沿って配置され、前記凹陥部は、支持部材の一端部から他端部にわたり回動軸を中心とした螺旋状に設けられるものでもよい。
【0013】
また、前記支持部材の回動軸は移載方向に沿って配置され、前記外周部は、前記回動軸を含む境界面の一方側に配置される第一外周部と他方側に配置される第二外周部とを備え、前記第一外周部は、前記回動軸に沿って所定の間隔で並んで配置され、前記第二外周部は、隣接する前記第一外周部の間に配置され、隣接する第一外周部の間の空間、および、隣接する第二外周部の間の空間が前記凹陥部として機能させてもよい。
【0014】
さらに、前記支持部材を回動させる駆動手段と、前記支持部材の回動と前記アームの前記ワイヤに対する出し入れ速度を制御する制御部とを備えてもかまわない。
【0015】
これらによれば、アームに対して支持部材を回動させることにより基板を支持しながらワイヤを下方から跨いでワイヤと支持部材との干渉を回避するため、支持部材のアームに対する重心移動を可及的に抑制することができ、アームの振動を抑制しつつ基板をワイヤカセットに対して移載することが可能となる。
【0016】
また、前記制御部は、前記駆動手段を制御し前記支持部材を一定の方向に回動させてもよい。
【0017】
これによれば、支持部材を安定して回動させることができるため、アームの振動をより効果的に抑制することができる。
【0018】
また、前記制御部は、前記駆動手段を制御し前記支持部材を揺動させてもよい。
【0019】
これによれば、基板と支持部材とが滑る量を可及的に抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本願発明によれば、基板を支持する支持部材の動作によりアームに発生する振動を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、移載装置とワイヤカセットの全体を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、ワイヤカセットの一部のワイヤを省略して模式的に示す斜視図である。
図3図3は、移載装置を模式的に示す斜視図である。
図4図4は、アームおよびアームに取り付けられた支持部材を示す斜視図である。
図5図5は、アームの先端部分を示す斜視図である。
図6図6は、先端から見たアームおよびアームに取り付けられた支持部材を示す平面図である。
図7図7は、別態様のアームと支持部材とを先端から示す平面図である。
図8図8は、別態様のアームと支持部材とを先端から示す平面図である。
図9図9は、別態様のアームと支持部材とを先端から示す平面図である。
図10図10は、別態様のベースプレートを含むアームと支持部材とを先端から示す平面図である。
図11図11は、支持部材とワイヤと基板との関係を示す側面図である。
図12図12は、支持部材とワイヤと基板との関係を示す側面図である。
図13図13は、支持部材とワイヤと基板との関係を示す側面図である。
図14図14は、先端から見たアームおよび別態様の支持部材を示す斜視図である。
図15図15は、先端から見たアームおよび別態様の支持部材を示す斜視図である。
図16図16は、別態様の支持部材を示す側面図である。
図17図17は、先端から見たアームおよび別態様の支持部材を示す斜視図である。
図18図18は、別態様の支持部材を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本願発明に係る移載装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る移載装置の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、移載装置とワイヤカセットの全体を模式的に示す斜視図である。
【0024】
同図に示すように、移載装置100は、ワイヤカセット200に対し、基板(同図中において省略)を搬出入することができる装置である。
【0025】
図2は、ワイヤカセットの一部のワイヤを省略して模式的に示す斜視図である。
【0026】
同図に示すように、ワイヤカセット200は、水平方向に所定のピッチで図中のX軸に沿って張り渡された複数本のワイヤ201を備え、複数本のワイヤ201に架橋状に基板300を載置して保持することができる棚である。また、ワイヤカセット200は、ワイヤ201を保持する枠体202を備え、水平面の一面に配置された複数のワイヤ201であるワイヤ群を上下方向に所定の間隔で複数段保持するものとなっている。枠体202は矩形の枠状であり、基板300を出し入れする際に基板300が通過する枠体202の部分は欠落した形状となっている。
【0027】
これにより、基板300を上下方向に所定の間隔で積み重ねた状態で保管することができ、基板300を撓ませることなく、高い空間効率で保管することが可能となる。
【0028】
図3は、移載装置を模式的に示す斜視図である。
【0029】
移載装置100は、ワイヤ201の張り渡し方向(図中X軸方向)と交差する方向である移載方向(本実施の形態の場合、図中Y軸方向)に基板300を出し入れし、ワイヤカセット200から基板300を搬出入することができるアーム101を備えた装置である。本実施の形態の場合、移載装置100は、アーム保持手段191と、アーム昇降手段192と、アーム移動手段193と、軌条194と、固定手段102とを備えている。
【0030】
アーム101は、ワイヤカセット200の上下方向に隣接するワイヤ群の間に挿入され、また、抜き出されることができる部材であり、支持部材103が取り付けられている。なお、アーム101、および、支持部材103についての詳細は後述する。
【0031】
アーム保持手段191は、アーム101の長手方向の端部を保持し、アーム101を片持ち状態で水平面に沿うように配置するための装置である。本実施の形態の場合、アーム保持手段191は、アーム101を同一平面内に複数本(本実施の形態では4本)保持することができるものとなっている。なお、アーム保持手段191がアーム101を保持する保持構造は特に限定されるものではないが、例えば、アーム101を構成する材質が機械加工が困難なものや、溶接などが困難な場合は、アーム101を上下方向から剛性の高いプレートなどで挟み込んで挟持してもかまわない。
【0032】
アーム昇降手段192は、アーム101を上下方向(図中Z軸方向)に移動させるための装置である。アーム101を上下方向に移動させることにより、ワイヤカセット200の所望の段にアーム101を挿入することができ、アーム101をワイヤカセット200に挿入後、僅かにアーム101を上昇させることで、ワイヤ201に載置された基板300をワイヤ201から持ち上げることが可能となる。また、逆の動作により、アーム101に保持された基板300をワイヤカセット200のワイヤ201に基板300を載置することもできる。
【0033】
アーム移動手段193は、アーム101をアーム101の延設方向に(図中Y軸方向に)進出し、また、後退させることができる装置である。さらに本実施の形態の場合、アーム移動手段193は、軌条194に沿って、アーム101をアーム101の延設方向と交差する方向(図中X軸方向)に移動させることができるものとなっている。これにより、アーム101に保持される基板300を移送することができる。
【0034】
なお本実施の形態の場合、アーム移動手段193は、アーム101をアーム保持手段191、および、アーム昇降手段192と共にアーム移動手段193に対し相対的に進退させることができるものとなっているが、アーム移動手段193とアーム101とが直接的、または、間接的に固定され、アーム移動手段193がアーム101の延設方向に移動することで、アーム101をワイヤカセット200などに対して進退させるものでもかまわない。また、アーム移動手段193は、軌条194に沿って移動するものばかりでなく、車輪などにより床面を自在に走行する舵を備えた装置であってもかまわない。
【0035】
固定手段102は、アーム101に対して基板300を固定状態で保持する装置である。本実施の形態の場合、固定手段102は、アーム保持手段191に取り付けられており、アーム保持手段191を介してアーム101と支持部材103に支持された基板300との位置関係を固定している。固定手段102が基板300を保持する機構は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態では固定手段102は、基板300の端縁部を上下方向に挟むことにより基板300を保持している。
【0036】
図4は、アームおよびアームに取り付けられた支持部材を示す斜視図である。
【0037】
図5は、アームの先端部分を示す斜視図である。
【0038】
図6は、先端から見たアームおよびアームに取り付けられた支持部材を示す平面図である。
【0039】
これらの図に示すように、アーム101は、ベースプレート110と、第一補強部材111と、第一トッププレート121とを備えている。本実施の形態の場合、アーム101はさらに、第二補強部材112と、第二トッププレート122とを備えている。
【0040】
ベースプレート110は、水平方向に延びて配置される長尺板状の構造部材である。ベースプレート110は、軽量で片持ち状態でも撓みにくい材質からなるものが好ましい。具体的には、炭素繊維強化プラスチック(carbon-fiber-reinforced plastic,CFRP)からなるベースプレート110を例示することができる。また、ベースプレート110は、マグネシウム合金や、アルミニウム合金などからなるものでも良い。
【0041】
なお図7に示すように、ベースプレート110は、ベースプレート110の長手方向(図中Y軸方向)に沿って延び、上下方向に沿って突出するベースリブ113を備えてもかまわない。ベースリブ113により、軽量で撓みにくい構造のベースプレート110を形成することができる。
【0042】
また、ベースプレート110は、図10に示すように、第一ベースプレート118と、第一ベースプレート118の長手方向における線膨張率よりも線膨張率が高く、第一ベースプレート118の下面に張り合わされる第二ベースプレート119とを備えてもよい。さらに、ベースプレート110を加熱する加熱源117を備えてもかまわない。本実施の形態の場合、加熱源117は、シート状のヒーターであり、第一ベースプレート118と第二ベースプレート119との間に挟まった状態で配置されている。
【0043】
第一補強部材111、および、第二補強部材112(これらを「補強部材」と総称する場合がある)は、ベースプレート110の長手方向(図中Y軸方向)に沿って延び、ベースプレート110の幅よりも狭い幅を有し、ベースプレート110の幅方向(図中X軸方向)の端部においてベースプレート110の上面部に接合される中空の部材である。
【0044】
本実施の形態の場合、補強部材は、金属製の中空の角パイプであり、補強部材の中空部114は、補強部材の長手方向に連続的に延びた状態で配置されている。このように補強部材として角パイプを採用することで、ベースプレート110やトッププレートとの接触面積を広くすることができ、接着剤で補強部材とベースプレート110やトッププレート接合した場合の接合強度を向上させることが可能となる。
【0045】
また、第一補強部材111は、ベースプレート110の幅方向に所定の間隔で配置される複数本(本実施の形態では2本)のパイプを備えている。これにより、第一補強部材111と接合される第一トッププレート121の幅を広くすることができ、軽量化を図りながらアーム101の機械的強度の向上を図ることが可能となる。第二補強部材112についても同様である。
【0046】
なお、補強部材は上記に限定されるものではない。例えば、補強部材の中空部114は、補強部材の長手方向(図中Y軸方向)に交差する方向に伸びた状態で複数箇所に配置されるものでもよい。具体的には、補強部材は、上下方向(図中Z軸方向)に延びて配置される六角柱形状の中空部114を多数備えるハニカム構造体であってもよい。また、補強部材は、気泡状の中空部114を多数備える発泡樹脂からなる部材であってもかまわない。
【0047】
また、補強部材は、角パイプに限定されるものではなく、円筒でもかまわない。さらに、図9に示すように、I型、H型やその他の形状の部材でもかまわない。H型などの場合、補強部材に囲まれている部分は一部が開放状態であっても中空部114である。
【0048】
また、補強部材は、適宜肉抜き部を設け、軽量化を図ってもかまわない。
【0049】
また本実施の形態の場合、第一補強部材111と第二補強部材112とは、ベースプレート110の幅方向(図中X軸方向)の両端部のそれぞれに均等に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、第一補強部材111のみを備えたものでもかまわない。
【0050】
第一トッププレート121、および、第二トッププレート122(これらを「トッププレート」と総称する場合がある)は、ベースプレート110の長手方向(図中Y軸方向)に沿って延び、ベースプレート110の幅よりも狭い幅を有し、補強部材の上面部に接合される長尺板状の構造部材である。トッププレートは、軽量で片持ち状態でも撓みにくい材質からなるものが好ましい。具体的には、炭素繊維強化プラスチック(carbon-fiber-reinforced plastic,CFRP)からなるトッププレートを例示することができる。また、トッププレートは、マグネシウム合金や、アルミニウム合金などからなるものでも良い。
【0051】
なお図7に示すように、トッププレートは、トッププレートの長手方向(図中Y軸方向)に沿って延び、上下方向に沿って突出するトップリブ115を備えてもかまわない。トップリブ115により、軽量で撓みにくい構造のトッププレートを形成することができる。
【0052】
なお、ベースプレート110の長手方向(図中Y軸方向)における線膨張率は、トッププレートの長手方向における線膨張率よりも高くしてもかまわない。これにより、アーム101の先端部か垂れ下がる方向の撓みを抑制することが可能となる。
【0053】
また本実施の形態の場合、第一トッププレート121と第二トッププレート122とは、ベースプレート110の幅方向(図中X軸方向)の両端部のそれぞれに均等に配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、第一トッププレート121のみを備えたものでもかまわない。
【0054】
支持部材103は、水平方向(図中XY平面内のいずれかの方向)に延びて配置される回動軸(本実施の形態の場合は図中X軸方向)を中心として回動可能にアーム101に取り付けられる部材である。支持部材103は、図5に示すように、外周部131と、凹陥部132とを備えている。本実施の形態の場合、支持部材103は、ベースプレート110の上方であって第一補強部材111の側方に配置されている。
【0055】
外周部131は、回動軸(図5中一点鎖線で示す)を中心とする所定の円弧に沿って配置され、基板300の下面部に当接し基板300を下方から支持する部材である。また外周部131は、基板300を指示した状態でアーム101に対して固定される回動軸を中心に回動するため基板300との間で滑り摩擦が発生する部分である。
【0056】
外周部131の材質は特に制限されるものでは無いが、基板300との関係における滑り摩擦係数が小さいものが好ましい。例えば基板300の材質がガラスであった場合、外周部131はポリオキシメチレンなどの樹脂で形成することが好ましい。
【0057】
凹陥部132は、外周部131から回動軸の方向に窪んだ窪みであり、図12に示すように、一つの支持部材103の外周部131が基板300と2箇所で当接している状態で前記2箇所に挟まれた凹陥部132は、ワイヤを挿通させることができる窪み(空間)である。
【0058】
本実施の形態の場合、支持部材103は、円柱または円板形状であり、周面部分が外周部131となっている。支持部材103は、回動軸が移載方向(図中Y軸方向)と交差する方向(図中X軸方向)に配置されている。凹陥部132は、支持部材103の回動軸方向の一端部から他端部にわたり回動軸に沿って延びた溝状に設けられている。また、支持部材103は、凹陥部132を回動軸を中心とした放射状に複数箇所備えており、凹陥部132に挟まれた位置に複数の外周部131を備えている。このように、外周部131を複数箇所に備えることにより、基板300と外周部131とが擦れる量を少なくすることが可能となる。
【0059】
支持部材103は、各アーム101の長手方向(図中Y軸方向)に列状(本実施の形態の場合1列)に複数個それぞれ配置されている。
【0060】
本実施の形態の場合、移載装置100は、支持部材103を回動させる駆動手段と、支持部材103の回動とアーム101のワイヤ201に対する出し入れ速度を制御する制御部(図示せず)とを備えている。
【0061】
駆動手段は、アーム101に対して回動軸を固定した状態で支持部材103を回動させることができる装置であり、駆動源(図示せず)と、伝達機構104とを備えている。駆動源は、特に限定されるものではないが、例えばサーボモータなどのモーターを挙示することができる。また、駆動源は、アーム101またはその近傍に取り付けられれば良く、本実施の形態の場合は、アーム保持手段191にアーム101毎に取り付けられている。
【0062】
伝達機構104は、駆動源の駆動力を、支持部材103に伝達し支持部材103を回動させる機構である。本実施の形態の場合、伝達機構104は、駆動源の駆動力を支持部材103に伝達する伝達部材141と、伝達部材141の動作を支持部材103の回動に変換する変換手段142とを備えている。
【0063】
伝達部材141は、支持部材103の並びに沿って配置される長尺棒状の部材である。本実施の形態の場合、伝達部材は、アーム101の基端部から先端部にわたって延在する中空の金属製のパイプであり、伝達部材141は、支持部材103の側方の一方に配置されている。伝達部材141は、軸受部材143を介してアーム101と接続されており、アーム101の機械的強度の向上に寄与している。伝達部材141は、アーム保持手段191に取り付けられている駆動源として機能するモーターに接続されており、伝達部材141の軸(図中Y軸方向)を回動中心として回動するものとなっている。
【0064】
変換手段142は、伝達部材141の動作(本実施の形態の場合、軸周りの回動)を支持部材103の回動に変換する機構である。
【0065】
本実施の形態の場合、図5図6に示すように、変換手段142は傘歯車を組み合わせた機構であり、図中Y軸周りの伝達部材141の回動を交差する方向である図中X軸周りで支持部材103が移動するように動作を変換する機構である。変換手段142は、一つの伝達部材141が駆動力を伝達する複数の支持部材103に対応し、一つの伝達部材141に複数個の変換手段142が取り付けられている。
【0066】
以上により、変換手段142は、伝達部材141の回動を支持部材103の回動に変換し、支持部材103をアーム101に対して一度に回動させることができるものとなっている。
【0067】
なお、変換手段142は、傘歯車ばかりでなく、ウォームギヤや、ラックアンドピニオンなどを採用してもかまわない。さらに変換手段142は、リンク機構、カム機構などでも構わない。
【0068】
以上のように、本実施の形態の場合、支持部材103、伝達部材141、および、変換手段142の回動する部材(傘歯車)の各重心は、それぞれの回動軸上に存在している。従って、ワイヤカセット200のワイヤ201を基板300を支持しながら下方から跨ぐために支持部材103を回動させたとしても、支持部材103、伝達部材141、および、変換手段142の各重心の位置が変動しないため、アーム101の振動を可及的に抑制することが可能となる。
【0069】
移載装置100が備える制御部(図示せず)は、支持部材103の回動とアーム101のワイヤ201に対する速度を制御する装置であり、例えばソフトウエアをコンピュータに実行させることにより実現することができる装置である。駆動手段の駆動源がサーボモータである場合、制御部は、サーボモータの回動を制御することにより駆動手段を制御する。これにより、支持部材103の回動を精密に制御することが可能となる。同様に制御部は、アーム移動手段193を制御する。以上により支持部材103の回動とアーム101の出没動作とを同期させることができ、図11に示すように、ワイヤカセット200に張り渡されているワイヤ201が支持部材103の凹陥部132に刺し通されるようにワイヤ201を凹陥部132に収容することができる。そして図12に示すように、ワイヤ201を凹陥部132に収容したまま支持部材103を回動させて支持部材103がワイヤ201を下方から跨いだ状態で基板300を支持することができる。そして、図13に示すように、凹陥部132に刺し通された状態のワイヤ201を支持部材103から抜き出すことができる。以上の動作を支持部材103に支持された基板300をワイヤカセット200に対して出し入れする際に行うことができ、アーム101の移動方向(移載方向)と交差する方向に張り渡されるワイヤ201を回避しつつ基板300をワイヤカセット200に対して出し入れすることができる。
【0070】
なお制御部は、支持部材103を一定の方向に連続的、または、断続的に回動させても良く、また、支持部材103を回転揺動させてもかまわない。
【0071】
(実施の形態2)
次に、他の実施の形態を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分は説明を省略する場合がある。また、同じ名称、符合を用いて説明する場合がある。
【0072】
図14は、実施の形態2にかかるアームの先端部分を示す斜視図である。
【0073】
同図に示すように本実施の形態の場合、支持部材103は、全体視円板または円柱形状であり、移載方向(図中Y軸方向)に配置される回動軸が支持部材103の軸と一致している。支持部材103は、各アーム101の長手方向(図中Y軸方向)に列状(本実施の形態の場合1列)に複数個それぞれ配置されている。
【0074】
外周部131は、支持部材103の周面部分であり、回動軸(図中Y軸方向)を中心とする所定の円弧に沿って配置され、かつ、螺旋状に配置されている。
【0075】
凹陥部132は、螺旋状の外周部131の間に配置され、支持部材103の回動軸方向の一端部から他端部にわたり回動軸を中心とした螺旋状の溝として設けられている。
【0076】
本実施の形態の場合、駆動手段は、アーム101に対して回動軸を固定した状態で支持部材103を回動させることができる装置であり、駆動源(図示せず)と、伝達機構104とを備えている。
【0077】
伝達機構104は、駆動源の駆動力を支持部材103に伝達する伝達部材141を備えている。
【0078】
伝達部材141は、支持部材103の並びに沿って配置される長尺棒状の部材である。伝達部材は、アーム101の基端部から先端部にわたって延在する中空の金属製のパイプであり、支持部材103の回動軸体として支持部材103に取り付けられている。伝達部材141は、軸受部材143を介してアーム101と接続されており、アーム101の機械的強度の向上に寄与している。伝達部材141は、アーム保持手段191に取り付けられている駆動源として機能するモーターに回動軸が平行、または、一致した状態で接続されており、伝達部材141が回動することで支持部材103が回動するものとなっている。
【0079】
本実施の形態の場合、制御部は、支持部材103を一定方向に回動させ、支持部材103を1回転させる時間と、螺旋状の凹陥部132のピッチ分の距離だけアーム101を移動させる時間とを合致させる。また、制御部は、アーム101をワイヤカセット200に挿入する際に支持部材103を回転させる方向と、アーム101をワイヤカセット200から抜き出す際に支持部材103を回転させる方向とが異なるように制御する。
【0080】
本実施の形態によれば、支持部材103を回転させることで、螺旋状の凹陥部132にワイヤ201を刺し通すように収容することができ、支持部材103が基板300を支持した状態で基板300を移載方向に移動させることが可能となる。
【0081】
(実施の形態3)
次に、他の実施の形態を説明する。なお、実施の形態1、2と共通する部分は説明を省略する場合がある。また、同じ名称、符合を用いて説明する場合がある。
【0082】
図15は、実施の形態3にかかるアームの先端部分を示す斜視図である。
【0083】
同図に示すように本実施の形態の場合、支持部材103は、扇形状の第一支持部材181と、扇形状の第二支持部材182とを備えており、複数の第一支持部材181と複数の第二支持部材182とで一つの支持部材103が構成されている。支持部材103は、アーム101の長手方向(図中Y軸方向)に延在し、各アーム101に一つずつ配置されている。支持部材103の回動軸は移載方向(図中Y軸方向)に沿って配置されている。
【0084】
外周部131は、回動軸を含む境界面(図中XY平面)の一方側(図中上側)に配置される第一支持部材181の外周部131である第一外周部137と他方側(図中下側)に配置される第二支持部材182の外周部131である第二外周部138とを備えている。ここで、第一外周部137および第二外周部138は、支持部材103の周面部分であり、回動軸(図中Y軸方向)を中心とする所定の円弧に沿って配置されている。また、第一外周部137および第二外周部138は、螺旋状に配置された外周部131の一部とみなすこともできる。
【0085】
第一外周部137は、回動軸(図中Y軸方向)に沿って所定の間隔、例えばワイヤ201のピッチと同じ間隔で回動軸に沿って並んで配置され、第二外周部138は、隣接する第一外周部137の間、例えば中央部に配置されている。また、第一外周部137および第二外周部138は、図16に示すように、回動軸方向に沿った視線の側面視において、周方向において一部Lが重なるように配置されている。これにより、基板300を支持する部分を第一外周部137から第二外周部138(その逆も含む)に受け渡す際に、第一外周部137および第二外周部138の両方で基板300を支持することができ、基板300を上下方向に振動させることなく移送することが可能となる。
【0086】
凹陥部132は、隣接する第一外周部137の間、および、隣接する第二外周部138の間に配置される部分である。ここで、凹陥部132は、支持部材103の外周部131から回動軸の方向に窪んだ窪みとしてみなすことができ、また、螺旋状に配置された凹陥部132の一部とみなすこともできる。
【0087】
本実施の形態の場合、駆動手段は、アーム101に対して回動軸を固定した状態で支持部材103を回動させることができる装置であり、駆動源(図示せず)と、伝達機構104とを備えている。
【0088】
伝達機構104は、駆動源の駆動力を支持部材103に伝達する伝達部材141を備えている。
【0089】
伝達部材141は、長尺棒状の部材であり所定の間隔、および、所定の角度(本実施の形態の場合180度)で第一支持部材181と第二支持部材182とが取り付けられている。また、伝達部材141は、支持部材103の回動軸体として機能しており第一支持部材181および第二支持部材182を同時に回動させることができるものとなっている。
【0090】
本実施の形態によれば、支持部材103を回転させることで第一外周部137と第二外周部138とがあたかも交互に出没するように動作させることができ、凹陥部132に刺し通すように配置されたワイヤ201を回避しつつ支持部材103が基板300を支持した状態で基板300を移載方向に移動させることが可能となる。
【0091】
本実施の形態の場合、制御部は、支持部材103を一定方向に回動、または、180度回転揺動させ、隣接する第一外周部137の間隔の半分程度(または、隣接する第一外周部137と第二外周部138との距離よりも長い距離)アーム101を移動させた段階で、第一外周部137と第二外周部138との位置関係(上下関係)を逆転するよう制御する。なお、制御部は、アーム101の動作に対し、支持部材103が連続的に回動するよう制御しても良く、また、パルス的に支持部材103を回動させても良い。
【0092】
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
【0093】
例えば、移載装置100は、固有振動数が異なる複数本のアーム101を備えてもかまわない。具体的には、アーム101の重量、および、アーム101の形状の少なくとも一方を異ならせることによりアームの固有振動数を異ならせることができる。
【0094】
これにより、複数のアーム101が共振して大きな振動が発生することを抑制できる。
【0095】
また、一つのアーム101に取り付けられる支持部材103を一度に回動させるものとして説明したが、支持部材103を個別に回動させても良く、また、複数のグループに分けてグループ毎に回動させても良い。
【0096】
また、支持部材103は、ベースプレート110に直接軸支されているのではなく、ベースプレート110に貼り付けられた補助プレート116を介してベースプレート110に取り付けられている。これは、ベースプレート110がCFRPからなるものであり、CFRPの加工性が悪いため、加工性の高い金属製の補助プレート116に支持部材103や、伝達機構104などを取り付け、補助プレート116を接着剤によりベースプレート110に取り付けることで生産性を向上させている。従って、補助プレート116を介さず支持部材103や、駆動手段などを直接ベースプレート110に取り付けてもかまわない。
【0097】
また図17に示すように、支持部材103は、複数のアーム101にわたって取り付けられるものでもかまわない。具体的には、支持部材103の回動軸となる回動軸体130を隣接するアーム101に架橋状に配置し、回動軸体130に単数、または、複数の支持部材103を取り付けた支持ユニットをアーム101の長手方向に沿って複数個配置するものでもかまわない。
【0098】
また、基板300と直接接触する外周部131として、支持部材103の回動軸と平行な回動軸を備えたローラー139を支持部材103の回動軸を中心とする所定の円弧に沿って配置してもかまわない。
【0099】
これにより支持部材103を回動させた場合でも基板300と外周部131との摩擦を可及的に抑制することが可能となる。
【0100】
また、移載装置100は、アーム101の移動で支持部材103を回動させるものでもかまわない。具体的には、実施の形態1に示した支持部材103を用い、アーム101を移動させることによってワイヤ201を凹陥部132に収容し、そのままアーム101を移動させることで、ワイヤ201から支持部材103が回動軸から離れた位置に力を受け、ワイヤ201が支持部材103を回動させることができる。この場合、アーム移動手段193が駆動手段としても機能することになり、サーボモータなどの駆動源を必要としない。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本願発明は、ワイヤカセットに対して基板を出し入れする移載装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0102】
100 移載装置
101 アーム
102 固定手段
103 支持部材
104 伝達機構
110 ベースプレート
111 第一補強部材
112 第二補強部材
113 ベースリブ
114 中空部
115 トップリブ
116 補助プレート
117 加熱源
118 第一ベースプレート
119 第二ベースプレート
121 第一トッププレート
122 第二トッププレート
130 回動軸体
131 外周部
132 凹陥部
137 第一外周部
138 第二外周部
139 ローラー
141 伝達部材
142 変換手段
143 軸受部材
180 場合
181 第一支持部材
182 第二支持部材
191 アーム保持手段
192 アーム昇降手段
193 アーム移動手段
194 軌条
200 ワイヤカセット
201 ワイヤ
202 枠体
300 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18