【解決手段】画面3aを有する表示部3と、表示部3の周囲環境の照度を検知する照度検知部5と、画面3aの非表示時に照度検知部5により周囲環境の照度を検知して照度検知部5の検知結果が所定範囲外か否かを監視する監視モードを有する制御部とを備え、これにより、夜間等の暗い周囲環境において、電灯等を所持した不法侵入者の存在や火災等の異常事態を容易に発見できる。
前記検知結果は所定期間内の前記周囲環境の照度の変化量を含み、前記監視モードでは前記変化量が所定範囲外か否かを監視することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の表示装置。
前記検知結果は所定期間内の前記周囲環境の照度の変化率を含み、前記監視モードでは前記変化率が所定範囲外か否かを監視することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の表示装置。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、照度検知部を備えた表示装置が開示されている。この表示装置は本体部及びリモートコントローラを有し、本体部は表示部、照度検知部及び記憶部を有する。表示部は放送番組等の映像を表示する。照度検知部はフォトダイオードから成り、表示装置の周囲環境の照度を検知する。記憶部は照度と視聴距離と表示部の画質レベルとの関係を示すデータを記憶する。
【0003】
リモートコントローラは複数のスイッチを有し、本体部を遠隔操作する。使用者が一のスイッチを押圧すると押圧時間に応じて表示部に距離が表示される。表示部に所望の距離が表示された時に、他のスイッチを操作することにより距離が決定される。これにより、使用者と表示部との間の視聴距離が設定される。そして、周囲環境の照度及び視聴距離に応じて表示部の画質レベルが調整される。これにより、使用者の視聴環境に応じた画質レベルを設定することができる。
【0004】
特許文献2には、人体センサを備えた表示装置が開示されている。この表示装置は居室内に設置され、表示部、音声出力部、人体センサ及び撮像部を有する。表示部は放送番組等の映像を表示し、音声出力部は放送番組等の音声を出力する。人体センサは赤外線センサから成り、表示装置の前面に複数設けられる。撮像部は表示装置の前面に設けられ、居室内の様子を撮像する。
【0005】
特許文献2の表示装置は、表示部の画面の非表示時に人体センサにより居室内の人体の存否を監視する監視モードを有する。使用者の所定操作により監視モードに移行する。そして、監視モード時に居室内への侵入者を検知すると、音声出力部から最大音量で音声を出力する。これにより、居室外の使用者は居室内の侵入者の存在を認識することができる。また、監視モード時に居室内への侵入者を検知すると、撮像部を駆動させて居室内の様子を撮像する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来から、監視カメラ等を有する専用の監視装置を用いて、防犯等のために例えば夜間の居室内や店内の様子を監視する要望がある。しかしながら、監視装置を居室内や店内に設置するとコストが増加するとともに設置場所を確保する必要がある。また、夜間の居室内や店内の不法侵入者の存否を検知するために、特許文献1の表示装置に特許文献2の人体センサを設けると、部品点数が増加して、表示装置の製造コストが増加する問題があった。
【0008】
本発明は、監視性を有して製造コストの上昇を抑制できる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、画面を有する表示部と、前記表示部の周囲環境の照度を検知する照度検知部と、前記画面の非表示時に前記照度検知部により前記周囲環境の照度を検知して前記照度検知部の検知結果が所定範囲外か否かを監視する監視モードを有する制御部と、を備えたことを特徴としている。
【0010】
この構成によると、照度検知部により表示部の周囲環境の照度が検知される。表示部の画面表示状態において、照度検知部の検知結果に基づいて例えば表示部の画面の輝度等が調整される。監視モードでは、表示部の画面非表示状態で照度検知部により周囲環境の照度が検知され、照度検知部の検知結果が所定範囲外になったか否かが監視される。
【0011】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記周囲環境を撮像する撮像部を備え、前記監視モード時に前記照度検知部の検知結果に基づいて前記撮像部を駆動させると好ましい。
【0012】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記周囲環境の照度に基づいて非表示状態の前記画面を表示状態にして前記撮像部を駆動させるとより好ましい。この構成によると、撮像部の駆動時に周囲環境が照明される。
【0013】
また本発明は、上記構成の表示装置において、表示状態の前記画面の色を白色にすると好ましい。この構成によると、白色画面により周囲環境が照明される。
【0014】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記撮像部によって撮像した画像を記憶する記憶部を備えると好ましい。
【0015】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記検知結果は所定期間内の前記周囲環境の照度の変化量を含み、前記監視モードでは前記変化量が所定範囲外になったか否かを監視すると好ましい。
【0016】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記検知結果は所定期間内の前記周囲環境の照度の変化率を含み、前記監視モードでは前記変化率が所定範囲外になったか否かを監視すると好ましい。
【0017】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記監視モード時に前記検知結果が所定範囲外になると報知を行うと好ましい。
【0018】
また本発明は、上記構成の表示装置において、所定の接続先端末に対して通信により報知を行うと好ましい。
【0019】
また本発明は、上記構成の表示装置において、非表示状態の前記画面を表示状態にして前記画面に画像を表示して報知、警告を行うと好ましい。
【0020】
また本発明は、上記構成の表示装置において、音声を出力する音声出力部を備え、音声により報知、警告を行うと好ましい。
【0021】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記監視モードを行う監視時間帯を所定の操作により設定できると好ましい。
【0022】
また本発明は、上記構成の表示装置において、操作部を備え、前記操作部の操作により前記監視モードが開始及び終了されると好ましい。
【0023】
また本発明は、上記構成の表示装置において、前記画面の向きを変える方向変更部を備え、前記表示部の前面に前記画面及び前記照度検知部を配置し、前記監視モード時に前記画面を所定方向に向けると好ましい。この構成によると、監視モード時に画面及び照度検知部が例えば居室の窓の方向に向く。
【発明の効果】
【0024】
本発明によると、表示部の画面非表示時に照度検知部により表示部の周囲環境の照度を検知して照度検知部の検知結果が所定範囲外か否かを監視する監視モードを有する。これにより、例えば夜間等の暗い周囲環境において、電灯等を所持した不法侵入者の存在や火災等の異常事態を容易に発見することができる。また、表示部の画面表示状態において、照度検知部の検知結果に基づいて画面の輝度調整等を行うことができる。したがって、監視性を有して製造コストの上昇を抑制することができる表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は第1実施形態のテレビジョン受像装置を示す正面図である。テレビジョン受像装置1(表示装置)は例えば居室R(
図4参照)内のラック70に設置される本体部2を有し、TV放送信号を受信する。本体部2の前面には表示部3、音声出力部4、照度検知部5及び撮像部6が設けられる。また、本体部2の下部にはラック70上に載置される設置部20が設けられるとともに、設置部20と表示部3とを連結する連結部21が設けられる。
【0027】
表示部3は液晶表示パネルから成る画面3aを有し、TV放送局から受信した映像信号に基づく映像を表示する。音声出力部4はスピーカから成り、音声等を出力する。
【0028】
照度検知部5は本体部2の前面の下部に配置され、居室R(周囲環境)内の照度を検知する。照度検知部5が検知した照度に応じて、画面3aの後方のバックライト(不図示)が制御される。これにより、居室内の照度に応じて、表示状態の表示部3の画面3aの輝度が調整される。例えば、居室R内の照度が大きいほど画面3aの輝度を大きくすることができる。したがって、テレビジョン受像装置1の利便性を向上させることができる。なお、照度検知部5の位置は本体部2の前面の下部に限定されず、居室R内の照度を検知できる位置であればよい。
【0029】
撮像部6はカメラから成り、本体部2の前面の上部に設けられる。撮像部6は居室R内の様子の動画や静止画を撮像する。なお、撮像部6の位置は本体部2の前面の上部に限定されず、居室R内の様子の動画や静止画を撮像できる位置であればよい。また、撮像部6に替えて、本体部2に接続可能なカメラを本体部2に接続して撮像を行ってもよい。
【0030】
また、本体部2はリモートコントローラ30(操作部)と赤外線やBluetооth(登録商標)規格に従った無線通信を行い、リモートコントローラ30によって遠隔操作される。リモートコントローラ30は十字キー30a及び文字キー30bを有する。
【0031】
図2は、テレビジョン受像装置1の本体部2の構成を示すブロック図である。本体部2はCPUから成る制御部13を備え、制御部13はテレビジョン受像装置1の各部を制御する。また、制御部13は監視モードを有する。監視モードでは、表示部3の画面3aの非表示時に照度検知部5により居室R内の照度を検知して照度検知部5の検知結果が所定範囲外か否かを監視する。制御部13には、チューナ7、音声出力部4、表示部3、操作部8、無線通信部9、撮像部6、記憶部10、照度検知部5、方向変更部11及びLAN通信部12がそれぞれ接続される。
【0032】
チューナ7にはアンテナ7aが接続され、チューナ7はアンテナ7aを介してTV放送局からTV放送信号を受信して復調する。
【0033】
操作部8は本体部2の上面や側面に配される複数の操作ボタン(不図示)を有し、各操作ボタンの操作により本体部2への電源投入、チャンネルの変更、音声出力部4から出力される音量の調節、監視モードの設定等を行うことができる。
【0034】
無線通信部9にはアンテナ9aが設けられる。無線通信部9はアンテナ9aを介してBluetооth規格に従った無線通信によりリモートコントローラ30との間で通信データの送受信を行う。また、LAN通信部12は記憶部10に予め登録される携帯電話機やタブレット端末等の携帯情報端末(接続先端末)とデータの送受信を行う。
【0035】
記憶部10は例えばEEPROM等から成り、本体部2の動作プログラムや各種データを記憶する。各種データには、撮像部6により撮像された動画や静止画が含まれる。なお、記憶部10は本体部2の内部のEEPROMに替えて、例えば本体部2に接続されてEEPROMよりも記憶容量の大きい外部記憶装置により構成されてもよい。
【0036】
方向変更部11は設置部20に設けられたモータ(不図示)を有し、モータの回転により連結部21を水平面内で回動させる。これにより、表示部3が水平面内で回動し、画面3aの向きが変更される。
【0037】
上記構成のテレビジョン受像装置1において、本体部2の操作部8やリモートコントローラ30の所定操作により本体部2に電源を投入すると、表示部3の画面3aに放送番組の映像が表示される。また、音声出力部4から放送番組の音声が出力される。これにより、使用者は放送番組を視聴することができる。また、操作部8やリモートコントローラ30の所定操作により、表示部3の画面3aは非表示状態になるとともに音声出力部4からの音声出力が停止される。これにより、放送番組の視聴を終了することができる。
【0038】
また、使用者は操作部8やリモートコントローラ30を操作して監視モードの開始時刻及び終了時刻を設定することができる。例えば、開始時刻を午後11時にし、終了時刻を午前5時と設定することができる。
【0039】
図3はテレビジョン受像装置1の監視モード時の動作を示すフローチャートである。
図4は居室Rの平面断面図であって表示部3の画面3aの向きの変更について説明するための図である。テレビジョン受像装置1は待機状態となっている。ここで、待機状態とは表示部3の画面3aが非表示でリモートコントローラ30からの指示を受信可能な状態を示す。表示部3aの画面3aが非表示状態で監視モードの開始時刻(例えば、午後11時)になると、監視モードが開始される。ここでは、夜間に居室Rの照明装置(不図示)が消灯されて、居室R内が暗くなっている場合を例に説明する。
【0040】
なお、監視モードの開始時刻に画面3aが表示状態の場合には画面3aが非表示状態になるまで待機する。これにより、監視モードの開始時刻に使用者が放送番組等を視聴している場合には監視モードには移行しない。
【0041】
ステップ#1では、方向変更部11により表示部3が
図4の実線位置から回動し、
図4の一点鎖線3´に示すように画面3aが居室Rの窓90の方向を向く。この時、一点鎖線3´の位置で画面3aが窓90を向くように予め回動範囲を調整しておく。なお、方向変更部11により表示部3が実線位置から回動し、画面3aが居室Rの扉80の方向を向くようにしてもよい。
【0042】
ステップ#2では、照度検知部5により居室R内の照度が検知される。ステップ#3では、居室R内の照度が所定範囲(例えば、0.1ルクス〜1ルクス)外か否かが判断される。居室R内の照度が所定範囲外の場合にはステップ#4に移行し、所定範囲内の場合にはステップ#8に移行する。ここで、居室R内の照度が所定範囲外の場合(本実施形態では、所定範囲の上限値を超える場合)とは、例えば懐中電灯等を所持した不法侵入者が居室R内に存在する場合や火災による炎が発生した場合等の異常事態である可能性が高い。
【0043】
ステップ#4では、音声出力部4から音声(例えば、「侵入者確認、警察に通報中」等)が最大音量で出力される。これにより、居室R内の不法侵入者に対して警告が行われ、居室Rからの退去を促すことができる。また、居室R外の使用者に対して異常事態が発生したことを報知することができる。なお、音声出力部4からサイレン音を出力させてもよい。また、音声出力部4による報知に替えて、または音声出力部4による報知に加えて、記憶部10に予め登録された携帯電話機やタブレット端末等の携帯情報端末に対してLAN通信部12を介して上記音声の内容を報知してもよい。これにより、外出中の使用者に対して居室R内の異常事態を容易に報知することができる。
【0044】
ステップ#5では、居室R内の照度が所定の下限照度よりも大きいか否かが判断される。ここで、下限照度としては撮像部6によって居室R内の様子を撮像できる程度の照度を設定する。居室R内の照度が下限照度よりも小さい場合にはステップ#6に移行し、大きい場合にはステップ#7に移行する。
【0045】
ステップ#6では表示部3のバックライトが駆動され、画面3aの全面は白色で表示される。これにより、撮像部6による撮像に必要な照度を確保することができる。なお、記憶部10に記憶されている画像(例えば、放送番組の録画映像等)を画面3aに表示してもよい。また、画面3aに任意の放送番組の映像を表示してもよい。全面白色画像や録画映像を画面3aに表示することにより放送時間が終了している場合でも撮像に必要な照度を確実に確保することができる。
【0046】
ステップ#7では、撮像部6が駆動される。これにより、異常事態が発生した居室R内の様子の動画や静止画を撮像することができる。撮像された動画や静止画は記憶部10に記録される。これにより、居室R内で発生した異常事態を後日確認することができる。なお、撮像部6により撮像された動画や静止画をLAN通信部12を介して携帯情報端末に送信してもよい。これにより、使用者は居室R内の様子を容易に認識することができる。
【0047】
ステップ#8では、監視モードの終了時刻(例えば、午前5時)になったか否かが判断される。終了時刻になっていない場合にはステップ#9に移行し、終了時刻になった場合には監視モードは終了する。監視モードが終了すると、表示部3は回動して
図4の実線位置に戻る。また、撮像部6が駆動している場合には撮像部6は停止される。
【0048】
ステップ#9では、監視モードの終了操作が行われたか否かが判断される。終了操作は操作部8やリモートコントローラ30を操作することにより行われる。終了操作が行われた場合には監視モードが終了する。終了操作が行われていない場合にはステップ#10に移行する。
【0049】
ステップ#10では、撮像部6が駆動されているか否かが判断される。撮像部6が駆動されている場合にはステップ#8に戻り、ステップ#8〜ステップ#10が繰り返される。撮像部6が駆動していない場合(居室R内の照度が所定範囲内の場合)にはステップ#3に戻り、ステップ#3〜ステップ#10が繰り返される。
【0050】
本実施形態によると、画面3aの非表示時に照度検知部5により居室R内(周囲環境)の照度を検知して照度検知部5の検知結果が所定範囲外か否かを監視する監視モードを有する。これにより、例えば夜間等の暗い居室R内において、懐中電灯等を所持した不法侵入者の存在や火災等の異常事態を容易に発見することができる。また、表示部3の画面3aの表示状態において、照度検知部5の検知結果に基づいて画面3aの輝度調整等を行うことができる。したがって、監視性を有して製造コストの上昇を抑制することができる表示装置1を提供することができる。
【0051】
また、照度検知部5はテレビジョン受像装置1に設けられるため、テレビジョン受像装置1とは別に設置場所を確保する必要がない。
【0052】
また、居室R内の様子を撮像する撮像部6を備え、監視モード時に居室R内の照度が所定範囲外になると撮像部6を駆動させるため、居室R内の不法侵入者等を撮像することができる。
【0053】
また、居室R内の照度が所定の下限照度よりも小さい場合には、非表示状態の画面3aを表示状態にして撮像部6を駆動させるため、撮像部6による撮像に必要な照度を確保することができる。
【0054】
また、表示状態の画面3aの色を白色にするため、放送時間が終了している場合にも撮像部6による撮像に必要な照度を確実に確保することができる。
【0055】
また、撮像部6によって撮像した画像を記憶する記憶部10を備えているため、居室R内の様子を後日に容易に確認することができる。
【0056】
また、監視モード時に照度検知部5の検知結果が所定範囲外になると報知を行うため、使用者は居室R内の異常事態の発生を容易に認識することができる。
【0057】
また、携帯情報端末(所定の接続先端末)に対して通信により報知を行うため、居室R以外の部屋に在室または外出中の使用者は居室Rの異常事態の発生を容易に認識することができる。
【0058】
また、音声を出力する音声出力部4を備え、音声により報知を行うため、居室R外の使用者は居室R内の異常事態を容易に認識することができる。また、居室Rへの不法侵入者に対しては警告が行われ、居室Rからの退去を促すことができる。
【0059】
また、画面3aの向きを変える方向変更部11を備え、監視モード時に画面3aを居室Rの窓90の方向に向けるため、窓90から侵入することの多い不法侵入者を容易に検知することができる。
【0060】
なお、使用者が操作部8(操作部)やリモートコントローラ30(操作部)の所定のキーやボタンを操作した時に監視モードに移行してもよい。これにより、例えば使用者が夜間に短時間外出する場合でも監視モードを容易に行うことができる。この場合、キーやボタンの操作後の所定時間(例えば5分間)経過後に監視モードに移行する。これにより、使用者が居室Rから退出する前(居室R内の照明装置の点灯時)に、居室R内の照度が所定範囲外にあると判断されることを防止することができる。
【0061】
なお、火災時に発生する炎を照度検知部5が検知した場合には、短時間内に照度検知部5の電圧値が変化する。そこで、
図3のステップ#3において、居室R内の照度が所定範囲外になった回数が所定期間(例えば1分間)内に所定回数(例えば10回)を超えた場合にステップ#4に移行し、音声出力部4から火災発生の旨を報知してもよい。
【0062】
また、撮像部6が夜間撮影可能な赤外線カメラから成る場合には、
図3のステップ#5及びステップ#6を省いてもよい。
【0063】
また、本実施形態では、監視モードの開始時に居室R内が暗い場合について説明したが、監視モードの開始時に明るい場合に適用してもよい。例えば、照明装置で夜間に照明する場所にテレビジョン受像装置1を配置し、
図3のステップ#3において、その場所の照度が所定範囲(例えば、1000〜1500ルクス)外になった場合(例えば、照明装置が消灯された場合)にステップ#4に移行して報知を行ってもよい。
【0064】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は本実施形態のテレビジョン受像装置1の監視モード時の報知画面Pを示した図である。説明の便宜上、
図1〜
図4に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は
図3のステップ#4の報知の態様が第1実施形態とは異なっている。また、本実施形態では、
図3のステップ#5及びステップ#6を省いている点で第1実施形態とは異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0065】
ステップ#4では、
図5に示すような報知画面Pが最大輝度で表示部3の画面3aに表示される。報知画面Pには例えば「侵入者確認!!! 警察に通報中!!!」というメッセージとサイレンが鳴っている様子を描いた図とが含まれる。報知画面Pによって不法侵入者に対して退去を一層強く促すことができる。なお、この時、音声出力部4から「侵入者確認 警察に通報中」との音声とサイレン音を出力させてもよい。
【0066】
また本実施形態では、ステップ#4において画面3aを最大輝度で表示状態にしているため、
図3のステップ#5及びステップ#6を省いても、撮像部6による撮像に必要な照度を確保することができる。
【0067】
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、居室R内の照度が所定範囲外になった場合には
図3のステップ#4に移行し、報知画面Pを最大輝度で表示部3の画面3aに表示する。これにより、居室R内の不法侵入者に対して居室Rからの退去を一層強く促すことができる。また、表示部3のバックライトによって撮像部6による撮像に必要な照度を容易に確保することができる。
【0068】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、
図3のステップ#3において、居室R内の所定期間内の照度の変化量が所定の範囲外か否かが判断される点で第1実施形態とは異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0069】
照度の変化量は照度検知部5の検知に基づいて制御部13で導出される。照度の変化量は例えば、ある時間の照度と所定時間(例えば1分間)経過後の照度との差から導出する。これにより、照度検知部5の検知結果には照度の変化量も含まれる。
【0070】
本実施形態によると、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。また、監視モードでは所定期間内の居室R内の照度の変化量が所定の範囲外か否かを監視するため、より正確に居室R内の異常事態を発見することができる。
【0071】
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、
図3のステップ#3において、居室R内の所定期間内の照度の変化率が所定の範囲外になったか否かが判断される点で第1実施形態とは異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0072】
照度の変化率は照度検知部5の検知に基づいて制御部13で導出される。照度の変化率は、例えば時間ごとの照度をプロットして時間に対する照度の変化曲線を作成し、各時間における微分値から導出される。これにより、照度検知部5の検知結果には照度の変化率も含まれる。
【0073】
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、監視モードでは所定期間内の照度の変化率が所定の範囲外になった否かを監視するため、より正確に居室R内の異常事態を発見することができる。
【0074】
第1〜第4実施形態では、表示装置としてテレビジョン受像装置1を例に説明しているが、パーソナルコンピュータ装置のディスプレイ等でもよい。