【解決手段】受信した映像の中に含まれる二次元コードを取得しS302、グループとなる二次元コードの組み合わせを特定するS303。グループとなる組み合わせの二次元コードに基づき、広告を表示する領域を特定しS307、特定された領域に、当該二次元コードのグループに対応する広告を映像に合成しS309、合成手段により広告が合成された映像を配信するS310。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を用いて、本発明の実施形態における、広告配信システムの構成について説明する。
【0014】
図1に示すように、本発明の広告配信システムは、撮像装置101、情報処理装置102、表示装置103から構成されている。
【0015】
撮像装置101は、映像を撮影する装置であり、ビデオカメラ等の装置である。
【0016】
情報処理装置102は、撮像装置101により撮影された映像を取得し、取得された映像に広告を合成し、表示装置103に当該映像を配信する装置である。情報処理装置102が実行する処理の詳細は、
図3から
図11を用いて説明する。
【0017】
表示装置103は、情報処理装置102により配信された映像を表示する装置であり、例えば各家庭等におけるテレビ等の装置である。
【0018】
以下、
図2を用いて、
図1に示した情報処理装置102のハードウエア構成の一例について説明する。
【0019】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0020】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0022】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0023】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0024】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0025】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0026】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを備えていればよい。
【0027】
次に、
図3を用いて、本実施形態における広告配信処理について説明する。
【0028】
なお、
図3のフローチャートに示す処理は、情報処理装置102のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0029】
ステップS301では、情報処理装置102のCPU201は、撮像装置101により撮影された映像を取得(受信)する。映像の受信にあたっては、撮像装置101から直接取得しても良いし、他の装置(不図示)を介して受信しても良い。
【0030】
ステップS302では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS301で取得した映像に含まれる二次元コードを認識する。
【0031】
ここで、二次元コードとは、例えば特開2009−78973号公報にあるように、複数種類のセルが配列されて構成されるコードのことをいう。特開2009−78973号公報に記載された二次元コードは、静止画中に当該二次元コードが含まれている場合、当該二次元コードのID(識別情報)と、当該二次元コードの静止画中の位置(座標)とが取得されるという特徴を有するものである。
【0032】
なお、二次元コードについては、一度に複数の二次元コードを認識できるものであればいずれでもよい。二次元コードの一例を
図12に示す。
【0033】
ステップS303では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS302で認識された二次元コードのうち、ペアとなる二次元コードを抽出する(グループとなる二次元コードの組み合わせを特定する)。ペアとなる二次元コードとは、本実施形態においては、同じ識別情報(ID)を持つ2つの二次元コードを指すが、同じIDに限らず、予め登録されたIDのペアに該当する二次元コードであっても良い。例えば、ID:001とID:002がペアであると登録されていた場合は、当該ID(001と002)を持つ二次元コードがペアとして抽出される。
【0034】
ステップS304では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS303でペアとして抽出された二次元コードのIDと、現在時刻とを用いて、
図5に示すテーブルに合致するデータが登録されているか照合する。
【0035】
例えば、ステップS303で抽出した二次元コードのIDが001であり、現在時刻が2014年6月15日20:00である場合は、
図5の一番上のデータ(501)が合致するデータとなる。
【0036】
ステップS305では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS304における照合の結果、対応するデータが登録されているかを判断する。
【0037】
登録されている場合(ステップS305:YES)は、処理をステップS306に移行する。
【0038】
登録されていない場合(ステップS305:NO)は、処理をステップS310に移行する。
【0039】
ステップS306では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS304で検索されたデータにかかる広告データを取得する。
【0040】
例えば、ステップS303で抽出した二次元コードのIDが001であり、現在時刻が2014年6月15日20:00である場合は、
図5の一番上のデータ(501)が合致するデータとなり、A社の広告データが取得される。
【0041】
ステップS307では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS306で取得した広告データの表示領域を特定する。
【0042】
具体的には、ステップS303で抽出された二次元コードのペアの配置(それぞれの位置関係)と、二次元コードの形とから表示領域を特定する(グループとなる組み合わせの二次元コードの位置関係と二次元コードの形とから表示領域を特定する)。
【0043】
表示領域の特定の具体例を
図6、
図7を用いて説明する。
図6、
図7は、サッカーグラウンドなどの地面上に広告が置かれているように表示する際のイメージ図である。サッカーグラウンドを斜め上方向から撮影した場合をイメージしたものである。
【0044】
例えば
図6では、二次元コードの各辺の延長線により囲まれた範囲が表示領域として特定される例である。IDが001の二次元コードの各辺を延長した線で囲まれた範囲に、A社の広告データが表示されることになる。また、IDが002の二次元コードの各辺を延長した線で囲まれた範囲に、B社の広告データが表示されることになる。
【0045】
図6は、二次元コードが広告データが表示される領域の外側になる場合の示した図である。
【0046】
これに対して
図7では、二次元コードが広告データが表示される領域の内側になる場合を示した図である。
図7においても、
図6と同様に、二次元コードの各辺の延長線で囲まれた範囲に広告データが表示されることとなる。
【0047】
ステップS308では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS307で特定された表示領域に表示されるよう広告データの形を整える。
【0048】
ステップS309では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS301で取得した映像に対して、ステップS308で成形された広告データを合成し(特定された表示領域に広告データを合成し)、配信する映像を作成する。
【0049】
ステップS310では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS305でYESと判断された場合はステップS309で作成された映像を、ステップS305でNOと判断された場合はステップS301で取得された映像を、表示装置103に対して配信する。
そして本フローチャートを終了する。
【0050】
次に
図4を用いて、本実施形態における広告配信処理の第2の形態について説明する。
【0051】
なお、
図4のフローチャートで示す処理は、情報処理装置102のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0052】
第2の形態においては、
図8や
図9に示すように、広告を連結して表示する形態における処理を説明する。
【0053】
ステップS401〜S403の処理は、それぞれステップS301〜S303の処理に相当するため、ここでの説明は省略する。
【0054】
ステップS404では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS403でペアとして抽出された二次元コードのIDと、現在時刻とが合致するデータが、
図10に示すデーブルに登録されているか照合する。
【0055】
ステップS405では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS404の照合の結果、合致するデータが登録されているかを判断する。
【0056】
登録されている場合(ステップS405:YES)は、処理をステップS406に移行する。
【0057】
登録されていない場合(ステップS405:NO)は、処理をステップS411に移行する。
【0058】
ステップS406では、情報処理装置102のCPU201は、IDに対応する広告データを
図11のデータテーブルから取得する。
【0059】
例えば、二次元コードのIDが001である場合は、A社、B社、C社の広告データを取得する。
【0060】
ステップS407では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS406で取得した広告データの表示位置を、
図11のデータテーブルから取得する。
【0061】
例えば、A社の広告の表示位置は基準となる位置であり、B社の広告は右1(A社の広告の右隣)、C社の広告は右2(A社の広告の右隣のさらに右隣)となる。
【0062】
表示位置については、
図8や
図9に図示する。
図8、
図9は、手前から奥に向かって広告を並べて表示したイメージを模式的に表した図である。
【0063】
ステップS408では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS406で取得した広告データの表示領域を特定する。
【0064】
表示領域の特定にあたっては、
図6、
図7で説明したように、二次元コードの各辺の延長線で囲まれた領域を、表示領域として特定する。
【0065】
本実施形態においては、
図8や
図9に示すように、A社の広告は「基準」として示した領域(破線で囲まれた領域801、901)である。B社の広告は、「右1」として示した領域(破線で囲まれた領域802、902)である。
【0066】
ステップS409では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS408で特定された表示領域に表示されるよう広告データの形を整える。
【0067】
ステップS410では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS401で取得した映像に対して、ステップS409で成形された広告データを合成し、配信する映像を作成する。
【0068】
ステップS410では、情報処理装置102のCPU201は、ステップS405でYESと判断された場合はステップS410で作成された映像を、ステップS405でNOと判断された場合はステップS401で取得した映像を、表示装置103に対して配信する。
そして、本フローチャートの処理を終了する。
【0069】
図5は、二次元コードIDと放送日時と広告データとが対応付けて登録されたデータテーブルの一例である。
【0070】
図5の501で示すレコードは、ID:001の二次元コードにより特定される領域には、2014年6月15日19時〜22時の間は、A社の広告が表示されることを意味している。
【0071】
同様に502のレコードは、ID:002の二次元コードにより特定される領域には、2014年6月15日19時〜22時の間は、B社の広告が表示されることを意味している。
【0072】
また、503のレコードに示すように、ID:001の二次元コードにより特定される領域は、2014年7月20日13時〜15時の間は、X社の広告が表示されることを意味している。
【0073】
このように、放送日時を対応付けて登録することで、同じ領域であっても時間帯によって異なる広告を表示することが可能となる。これにより、広告を張り替える手間を軽減することが可能となる。
【0074】
図11は、二次元コードIDと位置と広告データとが対応付けて登録されたデータテーブルの一例である。
【0075】
例えば、ID:001の二次元コードにより特定される領域には、A社の広告が表示され、その右隣にはB社の広告が、さらにその右隣にはC社の広告が表示されることを意味している。
【0076】
このように、ひとつの広告の表示領域が特定できれば、他の広告の表示領域も特定可能にすることで、表示領域を特定するための二次元コードを配置する数を低減させることができ、広告を設置する者の手間を軽減することが可能となる。
【0077】
図13、
図14は、情報処理装置102により広告画像が合成され、表示装置103に配信される映像の1コマを示したイメージ図である。
【0078】
図13はサッカー場におけるゴール脇の広告を表示した場合のイメージである。
図13にあるとおり、二つの二次元コードにより特定された領域に「ABCカメラ」という広告が合成され、表示されている。
【0079】
図14はサッカー場におけるゴール裏の広告を表示した場合のイメージ図である。図
14は第2の実施形態を適用した場合のイメージである。
【0080】
図14に示すように、二つの二次元コードにより特定された領域にA社の「コクナール」という広告が合成され表示されている。さらに、「コクナール」の右隣にはB社の「スグレータ」という広告が、さらにその右隣にはC社の「とーくべつ」という広告がそれぞれ合成され表示される。
【0081】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0082】
また、本発明におけるプログラムは、
図3、
図4の処理をコンピュータに実行させるプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは、
図3、
図4の各処理ごとのプログラムであってもよい。
【0083】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0084】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0085】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0086】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0087】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0088】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0089】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。