【課題】通常の被写体の撮影を行うことが可能な汎用の装置を用いることができ、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができること。
【解決手段】撮像装置1は、撮像画像の表示方向の変更に係る制御が可能である。撮像装置1は、被写体向き制御処理部55を備える。被写体向き制御処理部55は、複数の撮影用途のいずれかの選択に応じて、撮像画像の表示方向の変更に係る制御内容を変更する。これにより、撮像装置1においては、通常の被写体の撮影を行うことが可能な汎用の装置を用いることができ、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
前記変更手段が変更可能な変化条件には、ユーザ操作により撮像画像の表示方向を変化させる第1の変化条件と、ユーザ操作では撮像画像の表示方向を変化させない第2の変化条件とを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
前記変更手段は、特定の撮影用途下において、当該撮像装置に設けられた操作手段への操作、又は被写体の解析結果に応じて前記撮像画像の表示方向を変化させる変化条件に変更する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
前記変更手段は、特定の撮影用途下において、前記撮像画像の表示方向を変更して、初期の方向からの表示方向の変更があった場合に、初期方向からの表示方向の変更があった旨の識別表示を行う制御を有効にする、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る撮像装置1を書画カメラとして利用している状態を説明するための模式図である。
撮像装置1は通常は携帯して利用する小型のデジタルカメラなどであるが、書画台2に装着するとともに、書画カメラモードで動作させることで書画カメラAとして機能することが可能となる。以下、撮像装置1と書画台2とを組み合わせたシステムとしての形態を書画カメラAとして説明する。
書画カメラAは、資料など主に平面の被写体を撮影して映像信号に変換して表示・記録する装置である。書画カメラAは、例えば、講演や講義等の教育やプレゼンテーションの場で利用され、資料を印刷した用紙を撮影して表示し、表示内容を記録する。
このような書画カメラAは、本実施形態においては、
図1(a)に示すように、撮像手段である撮像装置1と、撮像装置1を所定の位置と方向で固定する書画台2から構成される。
また、書画カメラAは、表示に際しては、撮像装置1の自機の出力手段である後述する出力部19や撮像装置1に接続した外部ディスプレイにより行う。
【0011】
撮像装置1は、本実施形態においては、書画撮影機能を搭載した汎用型の撮影・表示・記録機能を備えた装置が用いられる。なお、撮像装置1は、風景等を撮影する汎用的な用いられ方をする場合には、撮像装置1の方向を自動検出して、撮像画像がD1方向から見る表示方向となるように表示される。また、撮像装置1では、汎用的な用いられ方をする場合には、入力手段である後述する入力部18のシャッタボタンが配置された側を上方向にして使用されるため装置を横方向に傾けない場合には、上方向を基準として撮像画像が表示される。また、外部ディスプレイを接続した場合には、出力部19に表示される場合と同様の向きで表示が行われる。
【0012】
書画台2は、台座部2aと、台座部2aに連結したアーム部2bと、を備える。
台座部2aは、机等の平面に設置可能にし、撮像装置1を取り付けても横転しないような大きさの台座として構成される。
アーム部2bは、一端が台座部2aと連結し、資料の設置位置の上方に張り出すように構成され、他端には撮像装置1の下端部分を保持する保持部(図示せず)を有する。
【0013】
本実施形態においては、撮像装置1は、設置した資料等の被写体を上方から撮影可能な位置で、上部に撮像装置1が資料の置いてある方向の下方に向けて取り付けられる。
【0014】
また、撮像装置1は、直角に折れ曲がったアーム部2bの保持部に撮像装置1の下端部分が取り付けられるために、台座部2aやアーム部2bが邪魔にならない反対側の位置から操作者(プレゼンター)が被写体を書画カメラAに正対して設置した場合には、撮像装置1のD1方向から出力部19を見た場合、又は、外部ディスプレイに表示した場合には、被写体である資料が通常の撮影の向き(正方向)とは、逆さの向き(反転方向)に表示・記録されることになる。即ち、撮像装置1で、風景を撮影するような通常の被写体を撮影する方法で撮影した場合には、反転方向の資料が表示・記録されてしまうことになる。
【0015】
そこで、本実施形態の撮像装置1では、書画撮影機能として、書画カメラAとして利用する場合に、撮像装置1の撮影方向と反転方向の被写体が設置された場合に、向きを変更する機能を有する。即ち、撮像装置1では、書画機能を発揮している状況下では、装置の上下の向きや、縦横撮り等の通常の撮影で方向の検出を行っているセンサの値等を採用せずに、書画カメラAでの撮影環境に準じた向きに設定することができる。
【0016】
これにより、書画カメラAでは、
図1(b)に示すように、例えば、D2方向から出力部19、又は外部ディスプレイを見て、被写体が逆に写っている場合(反転方向になってしまう場合)でも、D2方向からの視点に合わせて、撮像画像の表示方向を被写体を正しく確認できる正方向に変えることができる。これにより、ユーザは、任意の方向で書画カメラAを使用することができ、表示や記録画像の閲覧者には、撮影者の意図を反映した任意の方向で画像の閲覧をさせることができる。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態に係る撮像装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラとして構成される。また、撮像装置1は、汎用的なデジタルカメラとしての利用に加えて、上述したように、書画台2に取り付けることにより書画カメラAとして利用される。
【0018】
撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、センサ部16、撮像部17と、入力部18と、出力部19と、記憶部20と、通信部21と、ドライブ22と、を備えている。
【0019】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部20からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0020】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0021】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、撮像部17、入力部18、出力部19、記憶部20、通信部21及びドライブ22が接続されている。
【0022】
センサ部16は、加速度センサ等の各種センサにより構成され、装置の撮影方向(例えば、重力に対する上下方向や装置が縦撮り・横撮りとなる方向)を検出可能に構成される。撮像装置1は、センサ部16からのセンサ値に基づいて、撮影画像の表示方向や記憶方向を設定する。
【0023】
撮像部17は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0024】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0025】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部17の出力信号として出力される。
このような撮像部17の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11や図示しない画像処理部等に適宜供給される。
また、本実施形態においては、撮像画像のうち、ライブビュー撮影時に表示される撮影画像を「ライブビュー画像」といい、記録された撮像画像を「記録画像」という。
【0026】
入力部18は、半押し全押し可能なシャッタ操作を可能にするシャッタボタン等の各種ボタン等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部19は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部20は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部21は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信や、外部ディスプレイとの間で行う表示出力のための通信を制御する。
【0027】
ドライブ22には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ22によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部20にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部20に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部20と同様に記憶することができる。
【0028】
図3は、このような撮像装置1の機能的構成のうち、各種の動作モードに共通する全体の制御処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
各種の動作モードに共通する全体の制御処理(主に、書画撮影機能を発揮する処理)とは、書画カメラモード下において、撮影した被写体の向きをユーザの任意の方向に変更して、表示及び記録を行う一連の処理をいう。
【0029】
各種の動作モードに共通する全体の制御処理を実行する場合には、
図3に示すように、CPU11において、動作モード判定部51と、再生処理部52と、初期化処理部53と、ライブビュー制御処理部54と、被写体向き制御処理部55と、入力操作検出部56と、シャッタ半押し処理部57と、シャッタ全押し処理部58と、が機能する。
また、記憶部20の一領域には、被写体向き記憶部71と、画像記憶部72が設定される。
被写体向き記憶部71には、ライブビュー撮影における被写体の向きに関する情報が記憶される。
画像記憶部72には、撮像部17によって撮像され記録された記録画像のデータが記憶される。記録画像には、被写体の向きを含む画像の向きに関する情報がヘッダ情報等に記憶されている。
【0030】
動作モード判定部51は、動作モードを判定する。具体的には、動作モード判定部51は、撮影を行うための撮影モードか、記録してある画像を表示する再生モードのいずれかの動作モードであるか否かを判定する。
【0031】
ここで、本実施形態で採用される撮影モードについて説明する。
図4は、本実施形態における撮影モードにおける各種設定を説明するための模式図である。撮像装置1には、例えば、撮影モードと、各種設定を対応付けたテーブルとして記憶される。
【0032】
具体的には、
図4に示すように、所定の撮影状況に適した「書画カメラ」、「ホワイトボード」、「人物」、「風景」等の撮影モードが設けられる。
「書画カメラ」は、書画カメラでの利用に適した撮影モードであり、「ホワイトボード」は、ホワイトボードを撮影する場合に適した撮影モードであり、「人物」は、人物の撮影に適した撮影モードであり、「風景」は、風景の撮影に適した撮影モードである。
【0033】
詳細には、「撮影シーン:書画カメラ」の場合には、特有の機能として、被写体の向きの判定結果を反映して、判定結果に応じた表示向きの制御(「判定結果に応じた表示向きの制御:有り」)を行ったり、逆向きの場合に反転させたタイムスタンプを記録(「タイムスタンプの反転記録:有り」)したりする。また、本実施形態においては、「撮影シーン:書画カメラ」のみ、被写体の向きの判定方法をユーザの切換操作により行い(「被写体向きの判定方法:ユーザ切換操作:有り」)、外部ディスプレイへの出力を可能にする仕様とした。また、「撮影シーン:書画カメラ」では、被写体の種類が資料等の「被写体の種類:書画」であるため、被写体の内容によって撮影結果が変わらないように、人の顔を検出してフォーカスを検出した人に合わせない(「顔検出:無し」)ようにして構成している。
【0034】
再生処理部52は、再生処理を実行する。「再生処理」は、再生モード下において、画像記憶部72に記憶される画像を表示出力(再生)する処理である。
【0035】
初期化処理部53は、初期化処理を実行する。「初期化処理」は、被写体の向きを初期値である正方向に設定する処理である。初期化処理部53は、被写体向き記憶部71に被写体の向きを正方向に設定する。
【0036】
ライブビュー制御処理部54は、ライブビュー制御処理を実行する。「ライブビュー制御処理」は、ライブビュー撮影時において、出力先毎(出力部19や外部ディスプレイ)に表示出力を変更したり、撮影モード(本実施形態においては、書画カメラモードかそれ以外の撮影モード)に応じて、表示動作を制御したりする処理である。
表示動作としては、書画カメラモード以外の撮影モードの場合には、フォーカスの位置を示すアイコンであるフォーカス枠を表示させる。これに対して、書画カメラモードの場合には、表示を反転させる操作についてのガイダンス(以下、「表示反転操作のガイダンス」という。)を表示したり、フォーカス枠を非表示にしたりする。
【0037】
被写体向き制御処理部55は、被写体向き制御処理を実行する。「被写体向き制御処理」は、書画カメラモード以外の撮影モードの場合には、センサ部16から取得した装置の向きを示す縦横センサの値に応じて、被写体の向きを設定し、書画カメラモードの場合には、被写体向きの反転の操作の検出に応じて、被写体の向きの設定と、対応する表示動作を行う。即ち、被写体向き制御処理部55は、撮影モードに応じて、ユーザ操作により撮像画像の表示方向を変化させる第1の変化条件と、被写体の方向または撮像装置の方向の自動検出により撮像画像の表示方向を変化させるがユーザ操作では撮像画像の表示方向を変化させない第2の変化条件を変化させる。この場合の表示動作とは、被写体の向きが反転方向に反転させたときに、表示を反転させると共に、表示方向が反転した旨のアイコンの表示を行う。
【0038】
入力操作検出部56は、シャッタボタンの押下操作の有無と、操作状態(半押し・全押し状態)を検出する。
【0039】
シャッタ半押し処理部57は、シャッタボタンが半押しされた場合に、シャッタ半押し処理を実行する。「シャッタ半押し処理」は、書画カメラモードである場合には、フォーカス枠を表示してAF処理を行い、書画カメラモード以外の撮影モードである場合には、AF処理のみを行う処理である。
【0040】
シャッタ全押し処理部58は、シャッタボタンが全押しされた場合に、シャッタ全押し処理を実行する。「シャッタ全押し処理」は、撮像部17による撮影を行い、設定された被写体方向に応じた位置にタイムスタンプを合成した記録画像を画像記憶部72に記録する処理である。
【0041】
ここで、各種表示動作における表示例について説明する。
図5は、書画カメラモード開始時における画面遷移の例を示す模式図である。
本実施形態においては、
図5の例に示すように、書画カメラモード選択後に、撮影モードのうち、書画カメラモードが選択された旨を一定時間表示し、表示反転操作のガイダンス(「[MOVIE]で向きの切り替えができます」)をライブビュー画像の前面に表示する。その後、一定時間経過すると、ガイダンスを消してライブビュー画像と現在時刻を表示する仕様となっている(ユーザの確認操作に応じてガイダンスを消すようにしてもよい)。また、ガイダンスに示すように、[MOVIE]のボタンを操作(キートグル操作による切り替え)することで、被写体の向き、即ち、画像全体の向きを正方向と反転方向との間で切り替えることができる。
なお、書画カメラモード下においては、ライブビュー撮影時にも操作者(撮影者)以外が映像を閲覧するための表示を行っているため、特段の操作がされない限り、他の撮影モードでは表示されている操作者(撮影者)用のフォーカス枠は表示されない。
【0042】
図6は、表示反転操作を行った場合の表示例を説明するための図である。
本実施形態においては、
図6に示すように、装置の上方向を基準に表示する初期設定状態で表示し、D3方向から見た場合に、画面の表示(資料等の被写体(本例では、数字「123456」)及びタイムスタンプ)が逆向きであるときなどに、表示反転操作([MOVIE]のボタンを操作)をすると、撮像画像の向きが切り替わって、正しい向き(正方向)に撮像画像の向きを変えることができる。この際、撮像画像と共に、タイムスタンプも表示が反転し、さらに、表示反転操作をした旨を表すアイコンを表示する。また、記録される場合も、表示と同様の方向でタイムスタンプやアイコンの情報が付加されるに行われる。
【0043】
図7は、書画カメラモードにおいてシャッタボタンを半押しした場合の画面遷移の例を示す図である。
本実施形態では、書画カメラモードにおいては、ライブビュー撮影時にも閲覧のための表示を行うため、閲覧の邪魔になるという理由から、フォーカス枠の表示を行っていないが、
図7の例に示すように、書画カメラモードにおけるシャッタボタンを半押しした場合には、AFが実行され、フォーカスが行われていることを明示するため、フォーカス動作とフォーカス位置を示すフォーカス枠を表示する。
なお、タイムスタンプは、表示の説明の便宜上、
図5乃至7に図示したが、本実施形態においては、表示状態では付加されるものではなく記録画像のみに付加される。ただし、表示状態においても付加するように構成してもよい。
【0044】
図8は、
図3の機能的構成を有する
図2の撮像装置1が実行する各種の動作モードに共通する全体の制御処理の流れを説明するフローチャートである。
各種の動作モードに共通する全体の制御処理は、ユーザによる入力部18の操作で予め撮影モードのうち書画カメラモードが設定されている場合に実行されるものである。
【0045】
ステップS11において、動作モード判定部51は、どの動作モードであるか否かを判定する。
動作モードが再生モードである場合には、ステップS11において[再生モード]と判定されて、処理はステップS12に進む。
動作モードが撮影モードである場合には、ステップS11において[撮影モード]と判定されて、処理はステップS13に進む。
【0046】
ステップS12において、再生処理部52は、再生処理を実行する。再生処理においては、記憶されている画像の再生を行う処理が実行される。その後、各種の動作モードに共通する全体の制御処理は終了する。
【0047】
ステップS13において、初期化処理部53は、初期化処理を実行する。初期化処理の詳細な流れについては後述する。
【0048】
ステップS14において、ライブビュー制御処理部54は、ライブビュー制御処理を実行する。ライブビュー制御処理の詳細な流れについては後述する。
【0049】
ステップS15において、被写体向き制御処理部55は、被写体向き制御処理を実行する。被写体向き制御処理の詳細な流れについては後述する。
【0050】
ステップS16において、入力操作検出部56は、シャッタ半押し操作がされたか否かを判定する。
シャッタ半押し操作がされた場合には、ステップS16においてYESと判定されて、処理はステップS17に進む。
シャッタ半押し操作がされない場合には、ステップS16においてNOと判定されて、処理はステップS18に進む。
【0051】
ステップS17において、シャッタ半押し処理部57は、シャッタ半押し処理を実行する。シャッタ半押し処理の詳細な流れについては後述する。
【0052】
ステップS18において、入力操作検出部56は、シャッタ全押し操作がされたか否かを判定する。
シャッタ全押し操作がされた場合には、ステップS18においてYESと判定されて、処理はステップS19に進む。
シャッタ全押し操作がされない場合には、ステップS18においてNOと判定されて、各種の動作モードに共通する全体の制御処理は終了する。
これにより、撮像装置1においては、通常の被写体の撮影を行うことが可能な汎用の装置を用いることができ、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0053】
ステップS19において、シャッタ全押し処理部58は、シャッタ全押し処理を実行する。シャッタ全押し処理の詳細な流れについては後述する。
その後、各種の動作モードに共通する全体の制御処理は終了する。
【0054】
図9は、各種の動作モードに共通する全体の制御処理のうち初期化処理の流れを説明するフローチャートである。
【0055】
ステップS31において、初期化処理部53は、初期の設定として、被写体向きを正方向とするように被写体向き記憶部71に記憶させて設定する。その後、メインの処理に戻る。
【0056】
図10は、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードでライブビュー制御処理の流れが異なることを説明するフローチャートである。
【0057】
ステップS51において、ライブビュー制御処理部54は、書画カメラモードであるか否かを判定する。
書画カメラモードでない場合には、ステップS51においてNOと判定されて、処理はステップS57に進む。ステップS57以降の処理は後述する。
書画カメラモードである場合には、ステップS51においてYESと判定されて、処理はステップS52に進む。
【0058】
ステップS52において、ライブビュー制御処理部54は、外部ディスプレイと接続しているか否かを判定する。
外部ディスプレイと接続している場合には、ステップS52においてYESと判定されて、処理はステップS53に進む。
外部ディスプレイと接続していない場合には、ステップS52においてNOと判定されて、処理はステップS54に進む。
【0059】
ステップS53において、ライブビュー制御処理部54は、ライブビュー画像の出力先を出力部19から外部ディスプレイに切り換える。
【0060】
ステップS54において、ライブビュー制御処理部54は、ライブビュー表示動作を開始するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、
図5の例で示すように、ライブビュー表示動作として書画カメラモードである旨を表示して開始する。
【0061】
ステップS55において、ライブビュー制御処理部54は、書画カメラモードであるため表示反転操作のガイダンスを所定時間表示するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、
図5の例で示すように、「[MOVIE]で向きの切り替えができます」というメッセージで表示反転操作のガイダンスを所定時間表示する。
【0062】
ステップS56において、ライブビュー制御処理部54は、書画カメラモードであるためフォーカス枠を非表示するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、
図7の例に示すように、シャッタボタンが半押しされない場合には、フォーカス枠を非表示にする。その後、メインの処理に戻る。
【0063】
ステップS57において、ライブビュー制御処理部54は、外部ディスプレイと接続しているか否かを判定する。
外部ディスプレイと接続している場合には、ステップS57においてYESと判定されて、処理はステップS58に進む。
外部ディスプレイと接続していない場合には、ステップS57においてNOと判定されて、処理はステップS59に進む。
【0064】
ステップS58において、ライブビュー制御処理部54は、外部出力表示が有効な場合には、ライブビュー画像の出力先を外部ディスプレイに切り換える。
【0065】
ステップS59において、ライブビュー制御処理部54は、ライブビュー表示動作を開始するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、例えば、撮影モードの名称を表示して、ライブビュー表示動作を開始する。
【0066】
ステップS60において、ライブビュー制御処理部54は、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードであるためフォーカス枠を表示するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。その後、メインの処理に戻る。
【0067】
図11は、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードで被写体向き制御処理の流れが異なることを説明するフローチャートである。
【0068】
ステップS81において、被写体向き制御処理部55は書画カメラモードであるか否かを判定する。
書画カメラモードでない場合には、ステップS81においてNOと判定されて、処理はステップS86に進む。ステップS86以降の処理は後述する。
書画カメラモードである場合には、ステップS81においてYESと判定されて、処理はステップS82に進む。
【0069】
ステップS82において、被写体向き制御処理部55は、第1キー操作があったか否かを判定する。
第1キー操作がなかった場合には、ステップS81においてNOと判定されて、処理はメインの処理に戻る。
第1キー操作があった場合には、ステップS81においてYESと判定されて、処理はステップS82に進む。
【0070】
ステップS83において、被写体向き制御処理部55は、書画カメラモードにおいて第1キー操作の操作がされたため被写体向きを反転させるようにライブビュー画像を設定する。
【0071】
ステップS84において、被写体向き制御処理部55は、被写体向きに合わせて画面表示の方向を反転させるように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、
図6の例に示すように、被写体向きが反転するように画像の表示を反転させる。
【0072】
ステップS85において、被写体向き制御処理部55は、表示方向を示すアイコンを表示(反転状態のみ表示)させるように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。具体的には、
図6の例に示すように、アイコンを表示する。なお、アイコンは反転状態でのみ表示されることとなる。その後、メインの処理に戻る。
【0073】
ステップS86において、被写体向き制御処理部55は、縦横センサの値をセンサ部16から取得する。
【0074】
ステップS87において、被写体向き制御処理部55は、センサ部16から取得した縦横センサの値に応じて被写体向きを設定する。被写体向きの設定は、被写体向き記憶部71へ記憶させることにより行う。その後、メインの処理に戻る。
【0075】
図12は、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードでシャッタ半押し処理の流れが異なることを説明するフローチャートである。
【0076】
ステップS101において、シャッタ半押し処理部57は、書画カメラモードであるか否かを判定する。
書画カメラモードでない場合には、ステップS101においてNOと判定されて、処理はステップS105に進む。ステップS105の処理は後述する。
書画カメラモードである場合には、ステップS101においてYESと判定されて、処理はステップS102に進む。
【0077】
ステップS102において、シャッタ半押し処理部57は、フォーカス枠を表示するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。
図7の例に示すように、シャッタ半押しにより、フォーカス枠の非表示状態から、表示状態になる。
【0078】
ステップS103において、シャッタ半押し処理部57は、AF処理を実行するように撮像部17を制御する。
【0079】
ステップS104において、シャッタ半押し処理部57は、書画カメラモードであるためフォーカス枠を非表示するように出力先(外部ディスプレイ、又は、出力部19)の表示出力を制御する。その後、メインの処理に戻る。
【0080】
ステップS105において、シャッタ半押し処理部57は、AF処理を実行するように撮像部17を制御する。なお、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードであるためフォーカス枠は常に表示した状態である。その後、メインの処理に戻る。
【0081】
図13は、書画カメラモードとそれ以外の撮影モードでシャッタ全押し処理の流れが異なることを説明するフローチャートである。
【0082】
ステップS121において、シャッタ全押し処理部57は、撮影を行うように撮像部17を制御する。
【0083】
ステップS122において、シャッタ全押し処理部57は、書画カメラモードであるか否かを判定する。
書画カメラモードでない場合には、ステップS122においてNOと判定されて、処理はステップS125に進む。ステップS125の処理は後述する。
書画カメラモードである場合には、ステップS122においてYESと判定されて、処理はステップS123に進む。
【0084】
ステップS123において、シャッタ全押し処理部57は、設定された被写体の方向を判定する。
被写体の方向が正方向である場合には、ステップS123において[正方向]と判定されて、処理はステップS125に進む。
被写体の方向が反転方向である場合には、ステップS123において[反転方向]と判定されて、処理はステップS124に進む。
【0085】
ステップS124において、シャッタ全押し処理部57は、書画カメラモードにおいて表示反転操作である第1キー操作により反転方向になっているためタイムスタンプを左上に合成した記録画像を画像記憶部72に記録させる。その際、シャッタ全押し処理部57は、被写体向き記憶部71に記憶される被写体向きの情報を記録画像に含めて記憶させる。その結果、記録画像を表示すると設定した被写体の向きで表示が行われる。その後、メインの処理に戻る。
【0086】
ステップS125において、シャッタ全押し処理部57は、タイムスタンプを右上に合成した記録画像を画像記憶部72に記録させる。その後、メインの処理に戻る。
【0087】
以上のように構成される撮像装置1は、撮像画像の表示方向の変更に係る制御が可能である。
撮像装置1は、被写体向き制御処理部55を備える。
被写体向き制御処理部55は、複数の撮影用途のいずれかの選択に応じて、撮像画像の表示方向の変更に係る制御内容を変更する。
これにより、撮像装置1においては、通常の被写体の撮影を行うことが可能な汎用の装置を用いることができ、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0088】
被写体向き制御処理部55は、撮影用途の選択に応じて、撮像画像の表示方向を変化させる変化条件を変更する。
これにより、撮像装置1においては、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0089】
被写体向き制御処理部55が変更可能な変化条件には、ユーザ操作により撮像画像の表示方向を変化させる第1の変化条件と、ユーザ操作では撮像画像の表示方向を変化させない第2の変化条件とを含む。
これにより、撮像装置1においては、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0090】
第2の変化条件は、被写体の方向または撮像装置の方向の自動検出により撮像画像の表示方向を変化させる。
これにより、撮像装置1においては、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更することができる。
【0091】
被写体向き制御処理部55は、レンズを下方向に向けて撮影を行う特定の撮影用途下において、第1の変化条件に変更する。
これにより、撮像装置1においては、特定の方向のみで、機能を発揮させることができるために、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0092】
レンズを下方向に向けて撮影を行う特定の撮影用途は、書画を撮影しながら外部の表示装置に対して撮影中の映像情報を出力する書画カメラの用途である。これにより、撮像装置1においては、通常の被写体の撮影を行うことが可能な汎用の装置を用いることができ、汎用的な様々な用途に応じて撮影や表示の設定を変更する際のユーザ操作を容易にすることができる。
【0093】
被写体向き制御処理部55は、特定の撮影用途下において、当該撮像装置に設けられた入力部18への操作に応じて撮像画像の表示方向を変化させる変化条件に変更する。
これにより、撮像装置1においては、ユーザの任意の操作で撮像画像の表示方向が装置の向きに依存しないように表示方向の制御を変更することができる。
【0094】
入力部18の[MOVIE]ボタンは、特定の撮影用途下において、他の撮影用途下での使用にも割り当てられている操作手段である。
これにより、撮像装置1においては、既存の操作手段の有効利用を図ることができる。
【0095】
被写体向き制御処理部55は、特定の撮影用途下において、撮像画像の表示方向を変更して初期方向からの表示方向の変更があった場合には、初期方向からの表示方向の変更があった旨の識別表示を行う制御を有効にする。
これにより、撮像装置1においては、初期方向からの表示方向の変更があったことを認識させることができる。
【0096】
ライブビュー制御処理部54は、特定の撮影用途下において、特定の操作により撮像画像の表示方向を変更することが可能な旨をガイダンスする制御を行う。
これにより、撮像装置1においては、撮像画像の表示方向を変更する手法をガイダンスするために、ユーザが特段の知識なく操作を行うことができる。
【0097】
ライブビュー制御処理部54は、特定の撮影用途下において、フォーカス状態を表示するフォーカス枠を非表示にする制御を行う。
これにより、撮像装置1においては、不要なタイミングでのフォーカス表示が表示に反映されることがない。
【0098】
シャッタ全押し処理部58は、初期方向からの表示方向の変更があった場合には、タイムスタンプを合成する位置と方向を変更する制御を行う。
これにより、撮像装置1においては、表示結果に対応してタイムスタンプを合成することができる。
【0099】
特定の撮影用途以外の撮影用途の場合には、撮像画像の表示方向を装置の向きによって決定する制御を行う。
これにより、撮像装置1においては、特定のモード以外の他のモードでは撮像画像の表示方向を装置の向きを優先することができる。
【0100】
撮影用途は、予め設定されているモードにより決定され、特定の撮影用途は、書画を撮影するためのモードである。
これにより、撮像装置1においては、書画機能を発揮する専用のモードで運用することができる。
【0101】
書画カメラAは、撮像装置1と、書画台2と、を備える。
撮像装置1は、撮像画像の表示方向が装置の向きによって決定される装置である。
撮像装置1は、ライブビュー制御処理部54と、シャッタ全押し処理部58と、を備える。
ライブビュー制御処理部54又はシャッタ全押し処理部58は、撮影環境に合わせた好適な撮影用途を含む複数の撮影用途のうち、特定の撮影用途下において行われる特定の操作の解析結果に基づいて、撮像画像の表示方向が装置の向きに依存しないように表示方向の制御を変更する。
書画台2は、撮像装置1を所定の位置と方向で保持する。
これにより、書画カメラAでは、撮像装置1の保持方向に関わらず、適切な表示を行うことができる。
【0102】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0103】
上述の実施形態では、ユーザのボタン操作により、向きを変更するように構成したがこれに限られない。例えば、オブジェクト認識または文字認識技術により、自動反転させるようにしてもよいし、撮像範囲への被写体の挿入方向に基づいて、自動反転させるようにしてもよい。
【0104】
また、上述の実施形態では、例えば用紙等の被写体である場合、被写体の形状から認識された四隅から台形補正も自動で行ってゆがみが抑制された画像を生成することができる。
【0105】
また、上述の実施形態では、外部ディスプレイの接続をもって、書画機能を発揮するように構成してもよい。また、上述の実施形態では、正方向から向きを同一紙面上で反転するように構成したが、正方向を表面として裏面側から見るミラー反転をするように構成してもよい。また、外部ディスプレイの出力時には、外部ディスプレイの比率に対応した出力が行われ、出力部19との表示を同時にする場合には、出力部19では外部ディスプレイのサイズの比率に調整された表示が行われる。
【0106】
また、上述の実施形態では、ユーザの入力部18への操作により撮影モードの書画カメラモードが任意に選択するように構成したが、例えば、書画台2に取り付けられたことや撮像部17のレンズが下向きになったことを重力センサ等により自動検出した場合や、外部ディスプレイが接続されたことを自動検出した場合に撮影モードの書画カメラモードが自動的に選択されるように構成してもよい。また、レンズが下向き、かつ、外部ディスプレイが接続されたという条件が組み合わさったときに撮影モードの書画カメラモードが自動的に選択されるように構成してもよい。
【0107】
また、上述の実施形態では、アイコンを非反転状態で邪魔にならないように反転状態でのみ表示するように構成したが、反転状態と非反転状態とを識別できれば、アイコンを非反転状態を示す場合にも表示するように構成してもよい。
【0108】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される撮像装置1は、デジタルカメラを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、書画撮影処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0109】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図3の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0110】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0111】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図2のROM12や、
図2の記憶部20に含まれるハードディスク等で構成される。
【0112】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0113】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0114】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
撮像画像の表示方向の変更に係る制御が可能な撮像装置であって、
複数の撮影用途のいずれかの選択に応じて、前記撮像画像の表示方向の変更に係る制御内容を変更する変更手段を備えることを特徴とする撮像装置。
[付記2]
前記変更手段は、撮影用途の選択に応じて、前記撮像画像の表示方向を変化させる変化条件を変更する、
ことを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
[付記3]
前記変更手段が変更可能な変化条件には、ユーザ操作により撮像画像の表示方向を変化させる第1の変化条件と、ユーザ操作では撮像画像の表示方向を変化させない第2の変化条件とを含む、
ことを特徴とする付記2に記載の撮像装置。
[付記4]
前記第2の変化条件は、被写体の方向または撮像装置の方向の自動検出により撮像画像の表示方向を変化させる、
ことを特徴とする付記3に記載の撮像装置。
[付記5]
前記変更手段は、レンズを下方向に向けて撮影を行う特定の撮影用途下において、前記第1の変化条件に変更する、
ことを特徴とする付記4に記載の撮像装置。
[付記6]
前記レンズを下方向に向けて撮影を行う特定の撮影用途は、書画を撮影しながら外部の表示装置に対して撮影中の映像情報を出力する書画カメラの用途である、
ことを特徴とする付記5に記載の撮像装置。
[付記7]
前記変更手段は、特定の撮影用途下において、当該撮像装置に設けられた操作手段への操作、又は被写体の解析結果に応じて前記撮像画像の表示方向を変化させる変化条件に変更する、
ことを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
[付記8]
前記操作手段は、前記特定の撮影用途以外の他の撮影用途下での使用にも割り当てられている操作手段である、
ことを特徴とする付記7に記載の撮像装置。
[付記9]
前記変更手段は、特定の撮影用途下において、前記撮像画像の表示方向を変更して、初期の方向からの表示方向の変更があった場合に、初期方向からの表示方向の変更があった旨の識別表示を行う制御を有効にする、
ことを特徴とする付記1乃至8のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記10]
前記変更手段は、前記特定の撮影用途下において、前記特定の操作により前記撮像画像の表示方向を変更することが可能な旨をガイダンスする制御を行う、
ことを特徴とする付記9に記載の撮像装置。
[付記11]
前記変更手段は、前記特定の撮影用途下において、フォーカス状態を表示するフォーカス枠を非表示にする制御を行う、
ことを特徴とする付記9又は10に記載の撮像装置。
[付記12]
前記変更手段は、前記初期方向からの表示方向の変更があった場合には、タイムスタンプを合成する位置と方向を変更する制御を行う、
ことを特徴とする付記9乃至11のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記13]
前記変更手段により変更された表示方向で前記撮像画像を記録する制御を行う記録制御手段を備える、
ことを特徴とする付記1乃至12のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記14]
前記撮影用途は、予め設定されているモードにより決定され、
前記特定の撮影用途は、書画を撮影するためのモードである、
ことを特徴とする付記1乃至13のいずれか1つに記載の撮像装置。
[付記15]
撮像画像の表示方向の変更に係る制御が可能な撮像装置を制御する表示制御方法であって、
複数の撮影用途のいずれかの選択に応じて、前記撮像画像の表示方向の変更に係る制御内容を変更する変更ステップを含むことを特徴とする表示制御方法。
[付記16]
撮像画像の表示方向の変更に係る制御が可能な撮像装置を制御するコンピュータに、
複数の撮影用途のいずれかの選択に応じて、前記撮像画像の表示方向の変更に係る制御内容を変更する変更機能を実行させることを特徴とするプログラム。