特開2015-229008(P2015-229008A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-229008(P2015-229008A)
(43)【公開日】2015年12月21日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20151124BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 304D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】70
(21)【出願番号】特願2014-116757(P2014-116757)
(22)【出願日】2014年6月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100116757
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 英雄
(74)【代理人】
【識別番号】100123216
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 祐一
(74)【代理人】
【識別番号】100163212
【弁理士】
【氏名又は名称】溝渕 良一
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100156535
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 多恵子
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】今井 雅基
(72)【発明者】
【氏名】樫本 美宏
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC25
2C088EB58
2C088EB78
2C333AA06
2C333AA11
2C333GA01
(57)【要約】
【課題】表示の不具合により遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる遊技機を提供すること。
【解決手段】演出物450と、演出物450の前方に設けられ、電力が印加されることによって演出物450を視認可能な第1状態と該第1状態よりも視認困難な第2状態とに変化可能な視認状態変更手段5cと、視認状態変更手段5cの前方に設けられ、遊技に関する表示が可能であるとともに、後方の領域を視認可能な透過性を有する表示手段5aと、を備え、視認状態変更手段5cは、前後方向において表示手段5aと重なる重複部を有し、視認状態変更手段5cと表示手段5aとの間であって重複部の外周部に、前後方向に厚みを有するスペーサ部材511を設けた。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
演出物と、
前記演出物の前方に設けられ、電力が印加されることによって前記演出物を視認可能な第1状態と該第1状態よりも視認困難な第2状態とに変化可能な視認状態変更手段と、
前記視認状態変更手段の前方に設けられ、遊技に関する表示が可能であるとともに、後方の領域を視認可能な透過性を有する表示手段と、
を備え、
前記視認状態変更手段は、前後方向において前記表示手段と重なる重複部を有し、
前記視認状態変更手段と前記表示手段との間であって前記重複部の外周部に、前後方向に厚みを有するスペーサ部材を設けた
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記表示手段の表示に用いられる光を発光可能な表示用発光手段と、
前記演出物を視認可能とするための光を発光可能な演出物用発光手段と、
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機としては、電気信号を印加することで後方の領域を視認可能な状態と視認不能な状態とに切り替え可能な液晶シャッタと、遊技に関する表示が可能である液晶表示パネルとを、演出用部材の前方に備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−7288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、表示手段が特許文献1のように液晶表示パネルで構成される場合には、液晶表示パネル(表示手段)にて遊技に関する表示を行うために液晶表示パネルに電圧が印加されると、液晶表示パネルの表面に生じる静電気等によって液晶シャッタ(視認状態変更手段)が液晶表示パネルに密着する場合がある。このように液晶シャッタが液晶表示パネルに密着すると、液晶表示パネルの屈折率が変化することにより液晶表示パネルにおける表示に不具合が生じ、遊技者に対して違和感を与えてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、表示の不具合により遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
演出物(例えば、後役物450)と、
前記演出物の前方に設けられ、電力が印加されることによって前記演出物を視認可能な第1状態(例えば、拡散状態)と該第1状態よりも視認困難な第2状態(例えば、非拡散状態)とに変化可能な視認状態変更手段(例えば、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5d)と、
前記視認状態変更手段の前方に設けられ、遊技に関する表示が可能であるとともに、後方の領域を視認可能な透過性を有する表示手段(例えば、液晶パネル5a)と、
を備え、
前記視認状態変更手段は、前後方向において前記表示手段と重なる重複部(例えば、図16(B)に示す液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとの間)を有し、
前記視認状態変更手段と前記表示手段との間であって前記重複部の外周部に、前後方向に厚みを有するスペーサ部材(例えば、図15に示すように、前透過液晶フィルム5cの右端縁部と左端縁部とに沿ってパチンコ遊技機1の上下方向に向けて配置された一対の短片部511a,511aと、前透過液晶フィルム5cの上端縁部と下端縁部とに沿ってパチンコ遊技機1の左右幅方向に向けて配置された一対の長片部511b,511b)を設けた
ことを特徴としている。
この特徴によれば、スペーサ部材により表示手段と視認状態変更手段との間に間隙が形成されるため、これら表示手段と視認状態変更手段とが密着することによる表示の不具合を防ぐことができるので、これら表示の不具合により遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。
【0007】
本発明の請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記表示手段の表示に用いられる光を発光可能な表示用発光手段(例えば、バックライト5bにおける表示用LED506a及び導光板507)と、
前記演出物を視認可能とするための光を発光可能な演出物用発光手段(例えば、バックライト5bにおける投光用LED506b)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示手段の表示と演出物を視認可能とすることを個別に行うことができるので、表示手段と演出物における演出効果を向上させ、遊技機の興趣を向上させることができる。
【0008】
本発明の手段1の遊技機は、請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
前記スペーサ部材は、前記重複部を包囲する枠状体(例えば、短片部511a,511aと長片部511b,511bにより枠状に構成されている前密着防止枠511)である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、スペーサ部材が複数に分かれている場合に比較して、その配置作業を容易化することができるとともに、その配置精度も向上できる。
【0009】
本発明の手段2の遊技機は、請求項1、請求項2、手段1のいずれかに記載の遊技機であって、
前記視認状態変更手段の後方に設けられ、前記表示手段の表示に用いられる光を発光可能な表示用発光手段(例えば、図16に示すように、前透過液晶フィルム5cの後方に設けられた導光板507、表示用LED506a及び投光用LED506bにて構成されるバックライト5b)を備え、
前記表示用発光手段は、発光体と該発光体から発光された光を前記表示手段に面状に供給するための導光板(例えば、導光板507)とを含み、
前記視認状態変更手段は、前後方向において前記導光板と重なる第2重複部(例えば、変形例3として図30(A)に示すように、前透過液晶フィルム5cと導光板507との間)を有し、
前記視認状態変更手段と前記導光板との間であって前記第2重複部の外周部に、前後方向に厚みを有する第2スペーサ部材(例えば、変形例3に示すように、枠状に形成された後密着防止枠510)を設けた
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2スペーサ部材により導光板と視認状態変更手段との間に間隙が形成されるため、これら導光板と視認状態変更手段とが密着することによる表示の不具合を防ぐことができるので、これら表示の不具合により遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。
【0010】
本発明の手段3の遊技機は、請求項1、請求項2、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記視認状態変更手段は、第1視認状態変更手段(例えば、前透過液晶フィルム5c)と第2視認状態変更手段(例えば、後透過液晶フィルム5d)と、を含み、
前記第1視認状態変更手段に電力を印加するための端子(例えば、端子515,515)と、前記第2視認状態変更手段に電力を印加するための端子(例えば、端子516,516)とが、少なくとも一部が重ならないように設けられている(例えば、図17に示すように、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とが正面視で距離2R1を隔てて配置され、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とが正面視で距離2R2を隔てて配置されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1視認状態変更手段に電力を印加するための第1視認状態変更手段の端子と、第2視認状態変更手段に電力を印加するための第2視認状態変更手段の端子とが全て重なることにより、遊技機の組み立ての作業性が低下してしまうことを防ぐことができる。
【0011】
本発明の手段4の遊技機は、請求項1、請求項2、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記表示手段の表示に用いられる光を発光可能な表示用発光手段(例えば、表示用LED506a)と、
前記演出物を視認可能とするための光を発光可能な演出物用発光手段(例えば、投光用LED506b)と、
前記表示用発光手段と前記演出物用発光手段とが同時に発光することがないように設けられた発光手段用回路(例えば、図18(A)に示すLED発光制御回路EC)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示用発光手段と演出物用発光手段とが同時に発光することがないので、発光による発熱をいずれか一方からの発熱に制限することができ、遊技機における発熱量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
図2】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
図3】(A),(B)は、演出制御コマンドを例示する図である。
図4】各乱数を示す説明図である。
図5】変動パターンを例示する図である。
図6】表示結果判定テーブルを示す説明図である。
図7】(A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。
図8】遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。
図9】遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
図10】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
図11】演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
図12】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
図13】演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。
図14】演出制御パターンの構成例等を示す図である。
図15】演出表示装置の構成を示す分解斜視図である。
図16】(A)は演出ユニットが遊技盤の背面に組付けられた状態を示す縦断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。
図17】(A)は前透過液晶フィルムを示す正面図であり、(B)は後透過液晶フィルムを示す正面図であり、(C)は前透過液晶フィルムに設けられた端子と後透過液晶フィルムに設けられた端子の位置関係を示す正面図である。
図18】(A)はLED発光制御回路ECを示す概略図であり、(B)は表示用LED信号と表示用LED駆動信号の関係を示す図であり、(C)は投光用LED信号と投光用LED駆動信号の関係を示す図であり、(D)は表示用LED信号及び投光用LED信号と表示用LED駆動信号及び投光用LED駆動信号の関係を示す図である。
図19】(A)はLED基板及び電力供給基板を示す平面図であり、(B)は(A)におけるA−A断面図である。
図20】(A)は前役物の昇降動作、(B)は左右スライド動作の態様を示す図である。
図21】(A)は前役物が退避位置にあるとき、(B)は演出位置にあるときにおける前役物との位置関係を示す図である。
図22】演出表示装置の表示態様例を示す説明図であり、(A)は状態A、(B)は状態B、(C)は状態Cを示す。
図23】演出表示装置の表示態様例を示す説明図であり、(A)は状態D、(B)は状態A〜状態Dにおける演出表示装置の表示態様例を示す説明図である。
図24】スーパーリーチ演出の一例を示す説明図である。
図25】スーパーリーチ演出の一例を示す説明図である。
図26】スーパーリーチ演出の一例を示す説明図である。
図27】スーパーリーチ演出の一例を示す説明図である。
図28】(A)は変形例1における前透過液晶フィルムを示す正面図であり、(B)は変形例1における後透過液晶フィルムを示す正面図であり、(C)は変形例1における前透過液晶フィルムに設けられた端子と後透過液晶フィルムに設けられた端子の位置関係を示す正面図である。
図29】(A)は変形例2における前透過液晶フィルムを示す正面図であり、(B)は変形例2における後透過液晶フィルムを示す正面図であり、(C)は変形例2における前透過液晶フィルムに設けられた端子と後透過液晶フィルムに設けられた端子の位置関係を示す正面図である。
図30】変形例3における演出ユニットの要部拡大縦断面図である。
図31】変形例3における後密着防止板の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例】
【0014】
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
【0015】
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0016】
遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)等が植設される盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取り付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成される。盤面板の板厚は約1cm程度であり、全体が無色透明に形成されている。尚、本実施例では、遊技盤2は透光性部材にて構成されているが、ベニヤ板等の非透光性部材にて構成されていてもよい。
【0017】
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側下部位置)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
【0018】
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
【0019】
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
【0020】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、図24に示すように、遊技に関する画像(例えば、後述する演出図柄や演出用のキャラクタや背景等の画像)を表示可能であるとともに、その後方の領域を前方から視認可能な透過性を有する液晶パネル5aと、該液晶パネル5aの後方位置に設けられ、面発光により液晶パネル5aの背面全域に亘って表示用の光を供給可能なバックライト5bと、液晶パネル5aの後方位置で、かつ、バックライト5bの前方位置に設けられ、後方の領域が視認可能となる第1状態と後方の領域が視認不可能または視認困難となる第2状態とに切替可能な前透過液晶フィルム5cと、バックライト5bの後方位置で、かつ、後述する後役物450の前方位置に設けられ、後方の領域が視認可能となる第1状態と後方の領域が視認不可能または視認困難となる第2状態とに切替可能な後透過液晶フィルム5dと、を有する液晶表示モジュールにて形成されており、該液晶表示モジュールの液晶パネル5aにより表示領域が形成されている。尚、液晶パネル5aは、外光、フロントライト、バックライト5b等の光源により発せられた光を部分的に遮ったり透過させたりすることによって表示を行う所謂透過型液晶パネルである。
【0021】
このように、本実施例では液晶表示モジュールを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出表示装置5は、演出図柄等を所定の解像度で表示可能であるとともに、その後方の領域を前方から視認可能な透過性を有するものであれば、液晶以外の画像表示形態の表示装置、例えば、有機或いは無機のエレクトロルミネッセンス(EL)パネル等の表示装置により構成されてもよい。
【0022】
また、本実施例では、図16図20及び図21に示すように、液晶パネル5aの前方位置に前役物400が設けられているとともに、後透過液晶フィルム5dの後方位置に、後役物450が設けられており、これら前役物400と後役物450とにより、後述する特別演出が実行可能とされている。また、これら演出表示装置5、前役物400、後役物450は、後述する筐体301に配設され演出ユニット300として一体化された状態で遊技盤2の背面に組付けられている。尚、演出ユニット300の詳細に関しては後述することとする。
【0023】
演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
【0024】
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
【0025】
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
【0026】
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
【0027】
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
【0028】
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、保留記憶表示エリア5D,5Uが設定されている。保留記憶表示エリア5D,5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
【0029】
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
【0030】
尚、以下の説明において、保留記憶表示エリア5D,5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、保留記憶表示エリア5D,5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
【0031】
保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
【0032】
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上方位置に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
【0033】
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
【0034】
また、演出表示装置5の表示領域の右上方部には、演出図柄を小さく表示する小図柄の表示エリアが設けられている(図25参照)。この小図柄の表示エリアには、例えば、変動表示中に各種の予告演出が実行されるときに、演出図柄を表示しないようにして演出図柄表示エリア5L,5C,5Rを使用しないようにする替りに、小図柄が表示される。この小図柄が表示されることで、演出表示装置5の表示領域の中央部にて、様々な演出画像が表示されても、遊技者が演出図柄の内容を認識できるようになっている。
【0035】
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
【0036】
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
【0037】
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
【0038】
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0039】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
【0040】
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
【0041】
第2保留表示器25Bの上方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
【0042】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
【0043】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0044】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
【0045】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
【0046】
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
【0047】
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
【0048】
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
【0049】
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
【0050】
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
【0051】
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
【0052】
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
【0053】
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
【0054】
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。尚、小当り図柄を停止表示する場合には、例えば、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とすれば良い。尚、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
【0055】
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
【0056】
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
【0057】
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
【0058】
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
【0059】
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
【0060】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とするが、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
【0061】
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
【0062】
尚、小当り図柄(例えば「2」の数字)を停止表示する場合にあっては、これら小当り図柄が確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。具体的に小当り遊技状態では、例えば、上記した、実質的には出玉(賞球)が得られない短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作を実行すれば良い。
【0063】
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
【0064】
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
【0065】
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。本実施例では、リーチ演出の一例であるスーパーリーチ演出において、前役物400と後役物450とを用いた後述する特別演出を実行可能とされている。
【0066】
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
【0067】
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
【0068】
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
【0069】
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
【0070】
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
【0071】
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれていてもよい。先読み予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、特図ゲームが1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
【0072】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
【0073】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
【0074】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
【0075】
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
【0076】
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
【0077】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
【0078】
特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
【0079】
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
【0080】
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
【0081】
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
【0082】
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
【0083】
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
【0084】
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すれば良い。
【0085】
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
【0086】
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
【0087】
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
【0088】
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0089】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
【0090】
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
【0091】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
【0092】
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
【0093】
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト玉スイッチ24からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト玉スイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
【0094】
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
【0095】
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0096】
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0097】
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0098】
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8CX0H(Xは1〜3の任意の値)は、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX1H(Xは1〜3の任意の値)は、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX2H(Xは1〜3の任意の値)は、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8CX3H(Xは1〜3の任意の値)は、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。尚、小当りを発生させる場合には、小当りに対応する変動表示結果指定コマンド(例えば、コマンド8CX4H(Xは1〜3の任意の値))を設定して、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知すれば良い。
【0099】
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
【0100】
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
【0101】
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
【0102】
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
【0103】
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
【0104】
コマンドC1XXHは、保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
【0105】
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
【0106】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。
【0107】
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
【0108】
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
【0109】
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
【0110】
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
【0111】
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
【0112】
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
【0113】
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
【0114】
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
【0115】
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
【0116】
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
【0117】
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
【0118】
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
【0119】
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、小当りを発生させる場合において、小当りの当選確率を第1特図と第2特図とで異なるようにする場合には、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
【0120】
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
【0121】
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
【0122】
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
【0123】
図7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
【0124】
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
【0125】
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
【0126】
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
【0127】
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
【0128】
図7に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
【0129】
尚、図7に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
【0130】
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
【0131】
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
【0132】
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
【0133】
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
【0134】
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
【0135】
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御が実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
【0136】
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
【0137】
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
【0138】
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
【0139】
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
【0140】
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0141】
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
【0142】
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
【0143】
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
【0144】
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0145】
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0146】
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
【0147】
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
【0148】
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0149】
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
【0150】
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0151】
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
【0152】
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
【0153】
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
【0154】
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
【0155】
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
【0156】
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
【0157】
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
【0158】
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
【0159】
図14(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、前透過液晶フィルム制御データ、後透過液晶フィルム制御データ、前役物制御データ、後役物制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。尚、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
【0160】
表示制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における各演出図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L,8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9といった発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。前透過液晶フィルム制御データ及び後透過液晶フィルム制御データには、例えば前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dの透過状態と拡散状態との切替動作態様等を示すデータが含まれている。すなわち、前透過液晶フィルム制御データ及び後透過液晶フィルム制御データは、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dの状態を指定するデータである。前役物制御データには、例えば前役物400に搭載された前役物LED404a,404bの点灯動作態様や前役物昇降モータ411a,411bや前役物スライドモータ406a,406bの動作態様等を示すデータが含まれている。すなわち、前役物制御データは、前役物400の動作態様等を指定するデータである。後役物制御データには、例えば後役物450に搭載された後役物LED451の点灯動作態様等を示すデータが含まれている。すなわち、後役物制御データは、後役物450の点灯態様等を指定するデータである。尚、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
【0161】
図14(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L,8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、前透過液晶フィルム制御データ及び後透過液晶フィルム制御データにより指定される態様で前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dを透過状態と拡散状態とに切替る制御を行うとともに、前役物制御データにより指定される態様で前役物LED404a,404bの点灯や前役物昇降モータ411a,411bや前役物スライドモータ406a,406bを駆動させる制御を行い、後役物制御データにより指定される態様で後役物LED451の点灯制御を行う。尚、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
【0162】
図14(B)に示す演出動作は、演出図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、演出図柄の変動表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、演出図柄の変動表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
【0163】
演出制御用CPU120は、例えば演出図柄の変動表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(演出表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等の発光体、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5d、前役物400の前役物LED404a,404b、前役物昇降モータ411a,411b、前役物スライドモータ406a,406b、後役物450の後役物LED451など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、前透過液晶フィルム制御データ#1〜前透過液晶フィルム制御データ#n、後透過液晶フィルム制御データ#1〜後透過液晶フィルム制御データ#n、前役物制御データ#1〜前役物制御データ#n、後透過制御データ#1〜後役物制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
【0164】
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から演出表示装置5や音声制御基板13、演出ユニット300などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた演出表示装置5では、例えば指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
【0165】
また、各種演出制御パターンテーブルには、大当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。
【0166】
なお、図柄変動制御パターン、各種予告の予告演出制御パターン、各種演出制御パターン等、各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
【0167】
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU120における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
【0168】
演出制御用CPU120は、これら演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、プロセスタイマ値がプロセスタイマ設定値のいずれかと合致したときには、そのプロセスタイマ設定値と対応付けられた演出制御実行データに含まれる表示制御実行データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置5の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御実行データにより指定される態様で各スピーカ8L,8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御実行データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行う。また、前透過液晶フィルム制御データ及び後透過液晶フィルム制御データにより指定される態様で前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dを透過状態と拡散状態とに切替る制御を行う。尚、プロセスタイマ設定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
【0169】
また、予告演出制御パターンには、各種の予告演出を実施する際に、各予告演出が開始されてから予告演出が終了するまでの期間における、演出表示動作やプッシュボタンやスティックコントローラの有効・無効の制御動作や入力される音声や動作の処理内容等の演出動作の制御内容を示すデータ(予告演出制御パターン)が格納されている。予告演出制御パターンには、図柄変動制御パターンと同じく、予告プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、前透過液晶フィルム制御データ及び後透過液晶フィルム制御データ、前役物制御データ、後役物制御データといった演出動作を制御するための複数の制御データ(演出プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
【0170】
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
【0171】
演出制御フラグ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
【0172】
演出制御タイマ設定部には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
【0173】
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
【0174】
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
【0175】
本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、保留記憶表示エリア5D,5Uにて保留記憶表示を行うための始動入賞バッファが設定されている。始動入賞バッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられており、各格納領域に、始動入賞の有無を示すデータ(具体的には始動入賞無しを示す「0」と、始動入賞有りを示す「1」)とが記憶されている。尚、これら始動入賞バッファのデータは、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドの受信や、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの受信に応じて、後述する演出制御プロセス処理内の保留表示更新処理(S800−、図12参照)にて更新されるとともに、更新後の始動入賞バッファのデータに基づいて保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留記憶表示が更新される。
【0176】
具体的には、第1始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第1特図の変動が開始されたことに基づいて第1変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Dにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。同様に、第2始動入賞口への始動入賞があったことに基づいて第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示に、丸型の白色表示が新たに追加される一方、新たに第2特図の変動が開始されたことに基づいて第2変動開始コマンドを受信したときには、保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示のうち、最上位(最も先に始動入賞した保留記憶)の丸型の白色表示が消去されて、その他の丸型の白色表示が、所定方向(例えば、左方向)にシフト(移動)するように、保留表示を更新する。
【0177】
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
【0178】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図9のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
【0179】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
【0180】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
【0181】
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0182】
図10は、特別図柄プロセス処理として、図9に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(S101)。該始動入賞処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
【0183】
S101の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
【0184】
S110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
【0185】
S111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
【0186】
S110の特別図柄通常処理やS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
【0187】
S112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
【0188】
S113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
【0189】
S114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
【0190】
S115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
【0191】
S116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
【0192】
S117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
【0193】
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
【0194】
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
【0195】
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図11は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S71)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S72)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S73)、以下の処理を実行する。
【0196】
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S74)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
【0197】
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S75)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
【0198】
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S76)。その後、S72に移行する。
【0199】
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
【0200】
図12は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S75)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5D,5Uにおける保留記憶表示を更新する保留表示更新処理を実行する(S800−)。その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
【0201】
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
【0202】
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
【0203】
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
【0204】
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
【0205】
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
【0206】
大当り遊技中処理(S805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S806)に対応した値に更新する。
【0207】
大当り終了演出処理(S806):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
【0208】
図13は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理では、演出制御用CPU120は、先ず、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S701,S702,S703)。
【0209】
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か判定する(S724)。プロセスタイマがタイムアウトしている場合は、プロセスデータの切り替えを行う(S725)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S726)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ等にもとづいて演出表示装置5での表示やスピーカ8L,8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9からの発光等の制御を実行する(S727)。
【0210】
また、S724においてプロセスタイマがタイムアウトしていない場合及びS727の実行後は、変動制御タイマがタイムアウトしているか否かを判定する(S728)。変動制御タイマがタイムアウトしている場合には、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S729)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S730)。
【0211】
また、S728において変動制御タイマがタイムアウトしていない場合、及びS730の処理の実行後は、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か判定する(S731)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新し(S733)、演出図柄変動中処理を終了する。
【0212】
変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S732)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新し(S733)、演出図柄変動中処理を終了する。尚、S732において確定コマンド受信フラグがセットされていない場合は、S733を経由せずに演出図柄変動中処理を終了する。
【0213】
次に、図15図23に基づいて、演出ユニット300の詳細について説明する。図15は、演出表示装置の構成を示す分解斜視図である。図16は、(A)は演出ユニットが遊技盤の背面に組付けられた状態を示す縦断面図、(B)は(A)の要部拡大図である。図17は、(A)は前透過液晶フィルムを示す正面図であり、(B)は後透過液晶フィルムを示す正面図であり、(C)は前透過液晶フィルムに設けられた端子と後透過液晶フィルムに設けられた端子の位置関係を示す正面図である。前透過液晶フィルムと後透過液晶フィルムとにおける端子の位置を示す正面図である。図18は、(A)はLED発光制御回路ECを示す概略図であり、(B)は表示用LED信号と表示用LED駆動信号の関係を示す図であり、(C)は投光用LED信号と投光用LED駆動信号の関係を示す図であり、(D)は表示用LED信号及び投光用LED信号と表示用LED駆動信号及び投光用LED駆動信号の関係を示す図である。図19は、(A)は表示用LED及び投光用LEDが配置されているLED基板を示す平面図であり、(B)は(A)におけるA−A断面図である。図20は、(A)は前役物の昇降動作、(B)は左右スライド動作の態様を示す図である。図21は、(A)は前役物が退避位置にあるとき、(B)は演出位置にあるときにおける前役物との位置関係を示す図である。図22は、演出表示装置の表示態様例を示す説明図であり、(A)は状態A、(B)は状態B、(C)は状態Cを示す。図23は、演出表示装置の表示態様例を示す説明図であり、(A)は状態Aを示し、(B)は状態A〜Dにおける液晶パネル、前透過液晶フィルム、後透過液晶フィルム、後役物LED、後役物バックライト用LED、表示用LED、投光用LEDの態様を示す図である。尚、以下においては、パチンコ遊技機1の前面を正面から見たときの上下左右方向を基準として説明する。
【0214】
図15及び図16に示すように、演出表示装置5は、液晶パネル5aと、前密着防止枠511と、前透過液晶フィルム5cと、バックライト5bと、後透過液晶フィルム5dと、保護板512とがトップシャーシ501、フレーム枠502、バックライト枠503a〜503dとにより一体的に組み付けられることによりユニット化されてなる。
【0215】
具体的には、液晶パネル5aの背面側には、合成樹脂材により横長四角枠状に形成された断面視略T字形をなすフレーム枠502により、液晶パネル5aの背面に対し所定の隙間L1を隔てて、前方側から前密着防止枠511、前透過液晶フィルム5cが組み付けられている。前密着防止枠511は、前透過液晶フィルム5cの右端縁部と左端縁部とに沿ってパチンコ遊技機1の上下方向に向けて配置された一対の短片部511a,511aと、前透過液晶フィルム5cの上端縁部と下端縁部とに沿ってパチンコ遊技機1の左右幅方向に向けて配置された一対の長片部511b,511bとにより枠状に構成されており、所定の前後幅寸法(板厚(例えば、1mm))を有している。また、本実施例の前密着防止枠511は、アルミニウムやステレンス等の金属材により構成されている。また、フレーム枠502の外周には、液晶パネル5aの表示画面を前方に臨ませるための開口を有する横長四角枠状に形成されたトップシャーシ501が取り付けられている。
【0216】
尚、前密着防止枠511は、粘着テープや接着剤等によりフレーム枠502や前透過液晶フィルム5cに対して接着されていても良い。前密着防止枠511をフレーム枠502や前透過液晶フィルム5cに対して接着させない場合は、後述(図31参照)するように、フレーム枠と前密着防止枠511との間や前透過液晶フィルム5cと前密着防止枠511との間に密着防止剤を塗布することにより前密着防止枠511とフレーム枠502や前透過液晶フィルム5cが密着しないようにしても良い。
【0217】
つまり、本実施例では、前密着防止枠511は、演出ユニット300においてパチンコ遊技機1の前後方向に開口するように配置される。このため、スペーサ部材としてアクリルやポリカーボネート等の光を透過可能な透光性を有する透明な合成樹脂材の板体を用いる場合とは異なり、本実施例では、後述する表示用LED506aや投光用LED506b、後役物LED451、後役物バックライト310等から発せられる光が前密着防止枠511の前後方向を向く開口を通過するため、これら投光用LED506b、後役物LED451、後役物バックライト310等から発せられる光が前密着防止枠511によって減衰したり屈折したりすることがない。
【0218】
更に、スペーサ部材として上述のように透光性を有する透明な合成樹脂材の板体を用いる場合は、前透過液晶フィルム5cに発生する静電気により該板体と前透過液晶フィルム5cとが密着し、該板体と前透過液晶フィルム5cとの間に気泡が生じる虞がある。このため、板体と前透過液晶フィルム5cの密着を防止するためには、板体と前透過液晶フィルム5cとの間に密着防止剤により密着防止層を形成する必要がある(図31参照)。一方で、本実施例のようにスペーサ部材を金属材により構成する場合は、スペーサ部材(前密着防止枠511)と前透過液晶フィルム5cとの間に密着防止層を形成する必要が無いため、スペーサ部材として透光性を有する透明な合成樹脂材の板体を用いる場合よりも低コスト且つ演出ユニット300への取り付け作業を容易に行うことが可能となっている。
【0219】
また、前密着防止枠511が金属材により構成されていることで、前密着防止枠511によって前透過液晶フィルム5cにて発生する静電気を除去することが可能となっている。このため、前透過液晶フィルム5cにおいて静電気による誤動作が発生することを防ぐことができるようになっている。
【0220】
前透過液晶フィルム5cの背面側には、バックライト枠503a〜503dにより前透過液晶フィルム5cの背面に対し所定の隙間L2を隔てて導光板507が組み付けられている。バックライト枠503a〜503dは、それぞれ導光板507の上辺、左側辺、下辺、右側辺をそれぞれ覆うように取り付けられ、内部には、複数の表示用LED506aが搭載されたLED基板505a〜505dと、電力供給基板505e(バックライト枠503aのみ)が配設されており、フレーム枠502に一体に取り付けられている。
【0221】
バックライト枠503a〜503dは、ヒートシンク504a〜504dと、LED基板505a〜505dと、基板カバー513a〜513dと、後枠509a〜509dと、から構成されている。ここで、バックライト枠503a〜503dの構成を、バックライト枠503aを例に説明する。尚、バックライト枠503b〜503dの構成はヒートシンク504aに後述する電力供給基板505e(図19参照)が配置されている以外はバックライト枠503aと同一構成であるので説明を省略する。
【0222】
ヒートシンク504aは、アルミ材により形成された板体であり、演出表示装置5の外方(バックライト枠503aにおける上方)を向く複数条の突条が形成されている。このヒートシンク504aにおける演出表示装置5の内面(バックライト枠503aにおける下方側の面)には、LED基板505a及び電力供給基板505e(図19参照)が配置されている。
【0223】
具体的には、図19(A)及び図19(B)に示すように、LED基板505aは、平面視で左右幅方向に長寸となるように長方形状に形成された板体であり、前部には、左右幅方向に沿って複数の表示用LED506aが配置されている。また、LED基板505aの後部には、後方に向けて開口する切欠部506cが形成されており、該切欠部506cを除くLED基板505aの後部には、左右幅方向に沿って複数の投光用LED506bが配置されている。尚、電力供給基板505eには、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに設けられた後述する端子515,515及び端子516,516が接続されており、これら端子515,515及び端子516,516を介して電力供給基板505eから前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに対して電圧を印加することが可能となっている。
【0224】
このため、表示用LED506a及び投光用LED506bの発光によりLED基板505aにおいて生じる熱と、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに電圧を印加することにより電力供給基板505eにおいて生じる熱は、ヒートシンク504aに伝導するようになっている。尚、ヒートシンク504aに伝導した熱は、ヒートシンク504aに形成された突条から放熱されるようになっている。つまり、ヒートシンク504aは、LED基板505a及び電力供給基板505eに対する共有の放熱部として機能する。
【0225】
更に、LED基板505a及び電力供給基板505eよりも演出表示装置5の内方(バックライト枠503aにおける下方側)には、基板カバー513aが配置されており、該基板カバー513aによってLED基板505aに搭載されている複数の表示用LED506a及び投光用LED506bが被覆されている。
【0226】
基板カバー513aの前端部は断面視で略下向きコ字状に形成されており、導光板507の上辺は、該基板カバー513aの下向きコ字状に形成された前端部内に配置されている。尚、基板カバー513aには、各表示用LED506a及び投光用LED506bに対応する貫通孔が形成されており、各表示用LED506aからの光が導光板507の周端面507aに照射されるようになっているとともに、各投光用LED506bからの光が後役物450に投光されるようになっている。これら表示用LED506a、投光用LED506bと導光板507とによりバックライト5bが構成される。
【0227】
また、ヒートシンク504a、LED基板505a及び電力供給基板505e、基板カバー513aの背面側には、断面視略L字形状に形成された後枠509aが配置されている。
【0228】
尚、本実施例におけるLED基板505aには、図18(A)に示すように、複数の電子素子により表示用LED506a及び投光用LED506bの発光(点灯)を制御するためのLED発光制御回路ECが構成されている。図18(B)に示すように、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から表示用LED506aを発光させるための表示用LED信号として、基準電圧(例えば0V)よりも低い電圧(例えば、−5V、図18(B)における「L」の表示用LED信号)の信号を受信することで、表示用LED駆動信号として基準電圧(例えば0V)よりも高い電圧(例えば、+5V、図18(B)における「H」の表示用LED駆動信号)の信号を出力する。表示用LED506aは、LED発光制御回路ECによって表示用LED駆動信号が基準電圧よりも高い電圧(例えば、+5V)の信号が出力されることで発光(点灯)するように制御される。
【0229】
また、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から表示用LED506aを発光させるための表示用LED信号として、基準電圧(例えば0V)よりも高い電圧(例えば、+5V、図18(B)における「H」の表示用LED信号)の信号を受信することで、表示用LED駆動信号として基準電圧(例えば0V)よりも低い電圧(例えば、−5V、図18(B)における「L」の表示用LED駆動信号)の信号を出力する。表示用LED506aは、LED発光制御回路ECによって表示用LED駆動信号が基準電圧よりも低い電圧(例えば、−5V)の信号が出力されることで発光(点灯)しないように制御される。
【0230】
一方、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から投光用LED506bを発光させるための投光用LED信号として、基準電圧(例えば0V)よりも低い電圧(例えば、−5V、図18(C)における「L」の投光用LED信号)の信号を受信することで、投光用LED駆動信号として基準電圧(例えば0V)よりも低い電圧(例えば、−5V、図18(C)における「L」の投光用LED駆動信号)の信号を出力する。投光用LED506bは、LED発光制御回路ECによって投光用LED駆動信号が基準電圧よりも低い電圧(例えば、−5V)の信号が出力されることで発光(点灯)しないように制御される。
【0231】
また、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から投光用LED506bを発光させるための投光用LED信号として、基準電圧(例えば0V)よりも高い電圧(例えば、+5V、図18(C)における「H」の投光用LED信号)の信号を受信することで、投光用LED駆動信号として基準電圧(例えば0V)よりも高い電圧(例えば、+5V、図18(C)における「H」の投光用LED駆動信号)の信号を出力する。投光用LED506bは、LED発光制御回路ECによって投光用LED駆動信号が基準電圧よりも高い電圧(例えば、+5V)の信号が出力されることで発光(点灯)するように制御される。
【0232】
尚、本実施例において、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から受信した表示用LED信号によっては、演出制御基板12から受信した投光用LED信号が基準電圧よりも高い電圧である場合であっても投光用LED駆動信号として基準電圧よりも低い電圧の信号を出力し、投光用LED506bを発光(点灯)しないように制御される場合がある。
【0233】
具体的には、図18(D)に示すように、LED発光制御回路ECは、演出制御基板12から表示用LED信号として基準電圧よりも低い電圧の信号と投光用LED信号として基準電圧よりも低い電圧の信号の両方を受信した場合、表示用LED駆動信号として図18(B)に示すように基準電圧よりも高い電圧の信号を出力する一方で、投光用LED駆動信号として、図18(C)に示すように本来であれば基準電圧よりも高い電圧の信号を出力するところを、基準電圧よりも低い電圧の信号を出力する。すなわち、本実施例においては、同一基板上に配置されている表示用LED506aと投光用LED506bとが同時に発光(点灯)することにより過度に発熱しないよう、LED発光制御回路ECによって表示用LED506aと投光用LED506bとの発光(点灯)が制御されている。
【0234】
このため、本実施例のパチンコ遊技機1においては、表示用LED506aと投光用LED506bとが同時点灯することにより消費電力が増大してしまうことが防止されている。
【0235】
図16(B)に示すように、導光板507は、所定の前後幅寸法(板厚(例えば、5mm))を有するアクリルやポリカーボネートなど、光を透過可能な透光性を有する透明な合成樹脂板により正面視で横長の長方形状に形成されている。尚、導光板507は、透光性を有していれば必ずしも透明でなくても良く、例えば、着色されていても良いし、半透明とされていても良い。
【0236】
尚、導光板507の背面には、表示用LED506aから照射され、周端面507aから入射され導光板507内部にて誘導された入射光を反射して前面から出射させるための反射部508が、導光板507の背面ほぼ全域にわたり形成されている。反射部508は、導光板507内を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されているが、導光板507を前方から視認したときにこれら反射部508が視認されにくいように形成されていることが好ましい。具体的には、レーザー加工、スタンパー、インジェクションにより導光板507の背面に凹凸部をつける成型方式にて構成されているが、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成しても良い。
【0237】
尚、本実施例では、導光板507の背面における反射部508を光の進行方向の断面視が略三角波形状の凹凸部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら反射部508の断面形状を略半円形状等、光を前面に向けて反射可能な反射面を構成するものであれば種々に変形可能である。また、反射部は導光板507の背面に設けられるものだけでなく、レーザー加工等により導光板507の内部に設けられるものであってもよい。
【0238】
液晶パネル5aは、横長長方形状をなすパネル状に形成され、そのパネル面にマトリクス状に配置された複数の画素を有し、バックライト5bからの光を各画素で透過率を制御して透過させることで前面の表示画面に映像を表示する。また、表示用LED506a、投光用LED506b及び導光板507からなる面発光可能なバックライト5bにより、液晶パネル5aの背面全域に亘って表示用の光が略均一に供給されることで、表示画面に表示される画像が液晶パネル5aの前方から視認可能となる。
【0239】
導光板507の背面側には、後枠509a〜509dにより導光板507の背面に対し所定の隙間L3を隔てて後透過液晶フィルム5d及び保護板512が組み付けられている。尚、保護板512は、所定の前後幅寸法(板厚(例えば、1mm))を有するアクリルやポリカーボネートなど、光を透過可能な透光性を有する透明な合成樹脂板により正面視で横長の長方形状に形成されており、後透過液晶フィルム5dの後方に配置されている。このため、保護板512は、後透過液晶フィルム5dが後役物450と密着することを防止している。
【0240】
尚、本実施例では、液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとの間に前密着防止枠511を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過液晶フィルム5dと導光板507との間や、後透過液晶フィルム5dと保護板512との間にも前密着防止枠511と同一構成の密着防止枠を設けるようにしても良い。尚、前密着防止枠511と同一構成の密着防止枠は、後透過液晶フィルム5dと導光板507との間と、後透過液晶フィルム5dと保護板512との間との両方に設けるようにしてもよく、いずれか一方のみに設けるようにしても良い。
【0241】
尚、本実施例では、隙間L1,L2はほぼ同じ幅寸法とされ、隙間L1,L2よりも隙間L3の方が長寸とされているが、これら隙間L1,L2,L3の幅寸法の関係は種々に変更可能である。
【0242】
前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dは、特に詳細な図示はしないが、例えば、ネマティック液晶の小滴(カプセルと呼びます)が分散した透明なポリマー・フィルムを2枚の透明導電膜付きポリエステル・フィルムに挟んでなり、電圧が印加されていない状態では、棒状の分子として表される液晶はカプセルの内壁に沿って並ぶことで、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dに入射した光は、ポリマーと液晶の屈折率の違いおよび液晶の複屈折性によってカプセルの表面や内部で屈折し、その結果、光は直進できず散乱し、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dは不透明に見える(拡散状態)。また、電圧が印加されると、液晶分子が電圧を印加した方向と平行に並ぼうとし、電極に対して垂直に配列することで、屈折率がポリマーのそれと一致する液晶であれば、カプセルの界面がないのに等しい状態となり、その結果、光は散乱せず直進し、前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dは透明に見えることになる(非拡散状態)。
【0243】
また、図15及び図17(A)に示すように、前透過液晶フィルム5cの上端部には、前透過液晶フィルム5cに電圧を印加するための2本の端子515,515が設けられている。これら端子515,515のうち、一方の端子515は、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから左方向に距離R1を隔てて設けられており、他方の端子515は、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから左方向に距離R1よりも長寸な距離R2を隔てて設けられている。
【0244】
一方、図15及び図17(B)に示すように、後透過液晶フィルム5dは、前透過液晶フィルム5cを同一構成のフィルムであるとともに、前透過液晶フィルム5cとは中心軸Cを中心に表裏逆に配置されている。このため、後透過液晶フィルム5dの上端部には、後透過液晶フィルム5dに電圧を印加するための2本の端子516,516が設けられており、一方の端子516は、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから右方向に距離R1を隔てて設けられており、他方の端子516は、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから右方向に距離R1よりも長寸な距離R2を隔てて設けられている。
【0245】
つまり、本実施例においては、図17(C)に示すように、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で距離2R1(R1×2)を隔てて配置されることとなり、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で距離2R2(R2×2)を隔てて配置されることとなる。本実施例では、これら端子515,515及び端子516,516が重なって配置されてしまうことが防止されているため、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを演出ユニット300に対して組み付ける際に、端子515,515及び端子516,516がこれら前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの組み付けを阻害することがなく、演出ユニット300の組み立てを容易に行うことができる。
【0246】
また、本実施例における前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重なっていない上、一方の端子515,516間は距離2R1(R1×2)隔てて配置されており、他方の端子515,516間は距離2R2(R2×2)隔てて配置されているため、例えば、端子515,515または端子516,516に電圧が印加されることにより、電圧が印加されていない側の端子に誘導起電力が発生することが無いため、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの誤動作を防止することが可能となっている。
【0247】
端子515,515または端子516,516に電圧が印加されているときに、端子515と端子516とが通電してしまうことがないので、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの誤動作を防止することが可能となっている。
【0248】
このように構成された演出表示装置5は、図16に示すように、演出ユニット300に組付けられている。本実施例では、遊技盤2には、演出表示装置5を視認可能とするための表示用開口2aが形成されており、遊技盤2の背面における表示用開口2aに対応する位置に開口が臨むように演出ユニット300が組付けられている。尚、表示用開口2aには、環状に形成されたステージ飾り枠61が前方から嵌合されており、遊技領域を流下する遊技球が表示用開口2a内に進入することが防止されている。
【0249】
演出ユニット300は、演出表示装置5と、該演出表示装置5の前方位置に配設される前役物400と、該演出表示装置5の後方位置に配設される後役物450と、を有し、これら前役物400、演出表示装置5、後役物450は、非透光性を有する合成樹脂材により前面が開口する箱状に形成された筐体301内に収納されることで一体化された状態で、該筐体301が遊技盤2の背面に取り付けられることにより、前役物400及び演出表示装置5が表示用開口2a及び透明な遊技盤2を介して該遊技盤2の前方から視認可能となるように設けられる。特に演出表示装置5は、液晶パネル5aの表示画面が表示用開口2aを介して前面側に臨むように設けられる。
【0250】
図20及び図21に示すように、前役物400は、正面視半円形状をなす箱状の装飾可動部401a,401bと、これら装飾可動部401a,401bを支持する支持部402a,402bと、これら左右の支持部402a,402bが連結され前役物400を昇降させる昇降機構403a,403bと、から主に構成されている。
【0251】
装飾可動部401a,401bは、それぞれ正面視半円形状に形成される透光性を有するレンズ部材にて前面が形成され、それぞれの内部には複数の前役物LED404a,404bが配設された前役物LED基板405a,405bが内蔵されており、前役物LED404a,404bからの光がレンズ部材を透して前方に出射されるようになっている。また、装飾可動部401a,401bは、支持部402a,402bそれぞれに対し左右方向に移動可能に設けられており、支持部402a,402bそれぞれに設けられた前役物スライドモータ406a,406b及び図示しない駆動機構を介して、互いの対向面(内側面)が当接する合体位置(図20(A)参照)と、互いの対向面が離間する非合体位置(図20(B)中実線位置参照)と、の間で左右方向にスライド移動可能に設けられている。
【0252】
支持部402a,402bは、筐体301における演出表示装置5の左右側方位置に設けられた上下方向を向くガイドシャフト407a,407bに一端が上下方向に昇降可能に支持されているとともに、ガイドシャフト407a,407bの外側方に設けられた上部プーリ408a,408bと下部プーリ409a,409bとに架け渡された昇降ベルト410a,410bに一端が取り付けられている。上部プーリ408a,408bは、前役物昇降モータ411a,411bの駆動ギヤ411cに噛合される従動ギヤ412a,412bが一体に設けられている。
【0253】
よって、前役物400は、前役物昇降モータ411a,411bにより上部プーリ408a,408bが回動して昇降ベルト410a,410bが周回することで、演出表示装置5の表示画面上部に位置する退避位置(図20(A)中2点鎖線位置参照)と、演出表示装置5の表示画面の略中央前方に位置し該表示画面に前後に重畳する演出位置(図20(A)中実線位置参照)と、の間で上下方向に移動可能とされている。本実施例では、前役物400は退避位置、装飾可動部401a,401bは合体位置が駆動初期位置とされており、所定の演出の実行に応じて駆動初期位置から演出位置や非合体位置に移動するようになっている。
【0254】
尚、本実施例では、前役物400は、退避位置において装飾可動部401a,401bや支持部402a,402bの一部が演出表示装置5の表示画面に対し前後に重畳するようになっていたが、装飾可動部401a,401bや支持部402a,402b全体が演出表示装置5の表示画面に対し前後に重畳しない位置まで退避するようにしてもよい。また、昇降機構403a,403bは、上記のようにプーリとベルトからなるものだけでなく、複数のギヤ等、他の機構にて構成されていてもよい。
【0255】
図16及び図21に示すように、後役物450は、所定のキャラクタ(後述する味方キャラクタC1、図24(C))を模した人形模型からなり、透光性を有するレンズ部材にて前面が形成され、内部には複数の後役物LED451が配設された後役物LED基板452が内蔵されており、後役物LED451からの光がレンズ部材を透して前方に出射可能になっている。尚、本実施例では、複数の後役物LED451のうち、レンズ部材の前面に装飾されたキャラクタの目などの特定の部位に相当する位置の後役物LED451のみを部分的に点灯させることができる(図25(E)参照)。尚、このような特定の部位の周囲のみ非透光性を有する印刷層等にて構成されていてもよい。また、後役物450は、前面が演出表示装置5の表示画面よりも小さく形成され、演出表示装置5を正面から見たときに後役物450の周囲に背景が形成されるように、つまり、後役物450の周面と筐体301の内壁面との間に隙間が形成されるように配設されている。
【0256】
後役物450は、筐体301の背板前面から前方に突設された支持部材453にて背面から支持されており、演出表示装置5を正面から視認したときに、該演出表示装置5の表示画面の略中央位置に位置するように、後透過液晶フィルム5dの後方位置に、該後透過液晶フィルム5dの背面に対し所定の隙間L4を隔てて配置されている。所定の隙間L4は、例えば、後述するように演出表示装置5にて演出図柄の変動表示等を行っているときに後役物450の影が演出表示装置5に映り込まない程度の隙間(例えば、隙間L1〜3よりも大きい隙間)とすることが好ましい。
【0257】
また、図21(A)に示すように、後役物450は、演出表示装置5を正面から視認したときに、前役物400が退避位置であるときには該前役物400と前後に重畳せず、かつ、前役物400が演出位置であるときには該前役物400と前後に重畳する位置に配置されている。言い換えると、前役物400は、後役物450と前後に重畳しない非重畳位置(退避位置)と、後役物450と前後に重畳する重畳位置(演出位置)と、の間で昇降可能に設けられている。
【0258】
尚、本実施例では、前役物400が退避位置であるときに、前役物400と後役物450とは前後に重畳しないようになっていたが、前役物400の一部が後役物450と前後に重畳するようにしてもよい。また、前役物400が演出位置であるときに、装飾可動部401a,401bのほぼ全域が後役物450と前後に重畳するようになっていたが、装飾可動部401a,401bの一部のみが後役物450と前後に重畳するようにしてもよい。
【0259】
また、後役物450の後方位置には、該後役物450を後方から照射する後役物バックライト310が設けられている。後役物バックライト310は、前面に複数の後役物バックライト用LED311が配設されたバックライト用LED基板313と、該複数の後役物バックライト用LED311を前方から覆うように設けられる透光性を有する半球状のレンズカバー312と、から構成されており、後役物バックライト用LED311からの光がレンズカバー312を透して拡散され、前方に向けて上下左右に放射状に広がるように出射される。
【0260】
後役物バックライト310は、筐体301の背板前面における後役物450の背面略中央位置に対応する部分に取り付けられ、後役物450の背面に対し所定の隙間を隔てて配置されている。よって、後役物バックライト用LED311を点灯したときに、後役物バックライト用LED311からの光が、後役物450の背面だけでなく、後役物450の周面と筐体301の内壁面との間の隙間を介して後役物450の前方に誘導され、後透過液晶フィルム5dの背面に到達する。つまり、遊技者側(液晶パネル5aの前方)から見ると逆光になるため、後透過液晶フィルム5dにおける後役物450の周囲に対応する領域のみ後役物バックライト用LED311からの光により明るくなり、後透過液晶フィルム5dにおける後役物450に対応する領域は暗くなり、影が映り込む。
【0261】
次に、このように構成された演出表示装置5の表示態様例について、図16図22及び図23に基づいて説明する。尚、図22及び図23において、演出ユニット300は概略図としている。
【0262】
図22(A)は、演出表示装置5の液晶パネル5aにて演出図柄の変動表示や各種演出画像表示を行うときの演出ユニット300の状態(状態A)を示している。状態Aにおいて、演出制御用マイクロコンピュータは、バックライト5bにおける表示用LED506aを点灯させて(表示用LED506a;ON)、液晶パネル5aに演出図柄の変動表示の画像を表示させ、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに電圧を印加せず透過する光を拡散する拡散状態(乳白色)とし、後役物LED451、後役物バックライト用LED311及び投光用LED506bを消灯する(後役物LED451;OFF、後役物バックライト用LED311;OFF、投光用LED506b;OFF、図23(B)参照)。
【0263】
具体的には、図16に示すように、バックライト5bを構成する表示用LED506aから導光板507の周端面507aを介して該導光板507内部に入射された光は、内部にて反射部508に反射して前面全域から前方に出射され、拡散状態(乳白色)の前透過液晶フィルム5cを透過し拡散されて液晶パネル5aの背面全域に入射される。このように、表示用LED506aの光が導光板507により面発光されることにより、表示用LED506aの光を液晶パネル5aの背面全域に略均一に供給することができるため、光源からの距離に関わりなく、液晶パネル5aの表示画面全域を略均一に明るくすることができる。
【0264】
また、導光板507内部に入射された光の全てが反射部508にて反射され前方に出射されるわけではなく、その一部の光(例えば、導光板507内部に入射された光の約1〜3割程度の光)は背面側に出射される。背面側に出射された光は、その背面側に配置されている後透過液晶フィルム5dが拡散状態(乳白色)であるときには大半が透過して拡散されて背面から出射されるが、一部の光は反射して再び前方に向けて出射される(図16(B)参照)。よって、表示用LED506aからの光のうち導光板507の背面から漏れた光の一部が反射して前方に戻ってくるため、光の損失が低減して液晶パネル5aの表示画面が暗くなることが防止される。
【0265】
さらに、導光板507の背面側に、拡散状態と非拡散状態とに切替可能な後透過液晶フィルム5dを配設し、導光板507の背面側に出射された光の一部を反射して再び前方に向けて出射できるようにすることで、例えば、凹凸部のピッチを細かくするなどして反射部508における光の反射率を高めることにより、該後透過液晶フィルム5dの透過性、つまり、該後透過液晶フィルム5dの後方領域の視認性(後役物450の視認性)が低下することを防止しつつ、表示用LED506aの光を極力損失させることなく液晶パネル5aに向けて供給することができるため、表示画面を明るくすることができる。
【0266】
また、状態Aにおいて、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを、透過する光を拡散させる拡散状態とすることで、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの全面が濁って乳白色に見えるようになるばかりか、一部の光が反射して前方に戻されることで、筐体301における後透過液晶フィルム5dの後方の空間に光が透過しにくくなって暗くなるため、後透過液晶フィルム5dの後方の領域の視認性が低下する。つまり、これら前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの前方から前透過液晶フィルム5cや後透過液晶フィルム5dの背面側に配設された後役物450を視認することが困難または不可能となるため、液晶パネル5aの表示画面に表示されている画像の後方に後役物450が重なることにより表示画像が見にくくなることが防止される。
【0267】
尚、本実施例では、状態Aにおいて、前透過液晶フィルム5cを拡散状態(乳白色)とするようになっているため、導光板507の前面から出射された光が前透過液晶フィルム5cを透過する際に拡散されるので、導光板507の前面に光拡散フィルム等を貼付しなくて済むが、本発明はこれに限定されるものではなく、状態Aにおいて、前透過液晶フィルム5cを非拡散状態(透明)とするようにしてもよい。
【0268】
図22(B)は、演出表示装置5の液晶パネル5aにて後役物450の表示及び演出図柄としての小図柄の変動表示を行うときの演出ユニット300の状態(状態B)を示している。状態Bにおいて、演出制御用マイクロコンピュータは、バックライト5bにおける表示用LED506aを点灯させて(表示用LED506a;ON)、液晶パネル5aの表示画面の右上部に小図柄の変動表示の画像を表示させるとともに、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする。また、後役物LED451を点灯する(後役物LED451;ON)とともに、後役物バックライト用LED311及び投光用LED506bを消灯する(後役物バックライト用LED311;OFF、投光用LED506b;OFF、図23(B)参照)。
【0269】
この場合、液晶パネル5aにて表示するのは小図柄だけであり、表示画面の右上部以外の領域には画像が表示されないばかりか、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dが非拡散状態、つまり、透明となるため、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dの後方の領域の視認性が高くなる。また、後役物LED451が点灯することで、液晶パネル5aの前方から、該液晶パネル5a、前透過液晶フィルム5c、導光板507、後透過液晶フィルム5dを透して後役物450が見えやすくなる。
【0270】
図22(C)は、演出表示装置5の液晶パネル5aにて後役物450の表示及び演出図柄としての小図柄の変動表示を行うときの演出ユニット300の状態(状態C)を示している。状態Cにおいて、演出制御用マイクロコンピュータは、バックライト5bにおける表示用LED506aを点灯させて(表示用LED506a;ON)、液晶パネル5aの表示画面の右上部に小図柄の変動表示の画像を表示させるとともに、前透過液晶フィルム5cに電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする一方、後透過液晶フィルム5dに電圧を印加せずに拡散状態(乳白色)とする。また、後役物バックライト用LED311を点灯し(後役物バックライト用LED311;ON)、後役物LED451及び投光用LED506bを消灯する(後役物LED451;OFF、投光用LED506b;OFF、図23(B)参照)。
【0271】
この場合、液晶パネル5aにて表示するのは小図柄だけであり、表示画面の右上部以外の領域には画像が表示されないばかりか、前透過液晶フィルム5cが非拡散状態、つまり、透明となるため、前透過液晶フィルム5cが拡散状態の場合よりも後方の領域の視認性は高まるが、後透過液晶フィルム5dが拡散状態となり、後方からの白色光により乳白色となるため、後透過液晶フィルム5dの背面側に配設されている後役物450を前方から見ることが困難または不可能となる。また、後役物LED451が消灯する一方、後役物バックライト用LED311が点灯して後役物450が後方から照らされる。すなわち、後役物450の光源が該後役物450の背面側にあることで、後役物450の影(後役物450の輪郭)が後透過液晶フィルム5dの背面に映り込む。言い換えると、後透過液晶フィルム5dの背面における後役物450に対応する領域の周囲にのみ光が入射し、後役物450に対応する領域には光が入射しないため、後透過液晶フィルム5dの前方から後役物450を見た場合、後透過液晶フィルム5dに後役物450の輪郭(外形)と同じ影(シルエット)が形成されて見える。
【0272】
図23(A)は、演出表示装置5の液晶パネル5aにて後役物450の表示のみを行うときの演出ユニット300の状態(状態D)を示している。状態Dにおいて、演出制御用マイクロコンピュータは、バックライト5bにおける表示用LED506aを消灯させて(表示用LED506a;OFF)、液晶パネル5aを非表示とするとともに、前透過液晶フィルム5cに電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする一方、後透過液晶フィルム5dに電圧を印加して透過する光を拡散しない非拡散状態(透明)とする。また、後役物LED451、後役物バックライト用LED311、表示用LED506aを消灯し、投光用LED506bを点灯する(後役物LED451;OFF、後役物バックライト用LED311;OFF、表示用LED506a;OFF、投光用LED506b;OFF、図23(B)参照)。
【0273】
この場合、液晶パネル5aには少図柄を含む画像が表示されないばかりか、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dが非拡散状態、つまり、透明となるため、後透過液晶フィルム5dの背面側に配設されている後役物450を前方から見ることが可能となる。また、後役物LED451及び後役物バックライト用LED311が消灯する一方、投光用LED506bが点灯して後役物450が前方から照らされる。すなわち、後役物450に対してのみ光が入射し、後役物450の周囲に対しては光が入射しないため、後透過液晶フィルム5dの前方から後役物450を見た場合、演出ユニット300内において後役物450が投光用LED506bからの光により見えやすくなる。特に、図23(A)に示す状態Dは、図22(B)に示す状態Bとは異なり後役物450の周囲に光が入射しないため、後役物450と後役物450の周囲とのコントラストの差により、図22(B)に示す状態Bよりも後役物450を遊技者に対してより強力に印象付けることができるようになっている。
【0274】
また、本実施例では、状態Aにおいては、後役物450の影が映り込むことを防止するために、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5d双方に電圧を印加せず拡散状態とするようにし、状態Cにおいては、後役物450の影の映り込みが見えるように前透過液晶フィルム5cに電圧を印加して非拡散状態(透明)となるようにしていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過液晶フィルム5dのみに電圧を印加して非拡散状態とするようにしてもよいし、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5d双方に電圧を印加して非拡散状態とするようにしてもよい。また、状態Cにおいて、液晶パネル5aには必ずしも画像を表示させなくても良い。
【0275】
尚、ここでは後役物LED451が消灯することにより後役物450のシルエットが形成されやすくなっているが、複数のうち一部(例えば、キャラクタの目など)の後役物LED451のみを点灯させてもよい。また、液晶パネル5aの表示画面の一部に画像を表示するためにバックライト5bにおける表示用LED506aを点灯させているが、表示画面に画像を表示させない場合には、バックライト5bにおける表示用LED506aを消灯するようにしてもよい。尚、この場合、後透過液晶フィルム5dに対し光が入射されにくくなるので、後役物450のシルエットがより鮮明に見えるようになる。
【0276】
次に、図24図27に基づいて、スーパーリーチ演出の一例を説明する。
【0277】
本実施例では、変動パターンとしてスーパーリーチβが選択されたとき、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ演出において、以下に説明する前役物400と後役物450とによる特別演出を実行する。尚、本実施例では、変動パターンとしてスーパーリーチβが選択されたときのみ、上記特別演出を実行するようになっているが、変動パターンとしてスーパーリーチαが選択されたときにも、上記特別演出を実行するようにしても良い。
【0278】
以下、スーパーリーチ演出について説明すると、まず、演出制御用マイクロコンピュータは、演出ユニット300を状態Aとしているため、液晶パネル5aの後方の後役物450は視認することが困難とされている。そして、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動表示を開始した後(図24(A)参照)、演出図柄表示エリア5L,5Rに「7」図柄を停止表示してリーチ状態とすると(図24(B)参照)、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示していた演出図柄を右上方部の小図柄の表示エリアに縮小表示させるとともに、味方キャラクタC1と敵キャラクタC2とを出現させてスーパーリーチ演出を開始する(図24(C)参照)。尚、味方キャラクタC1は、後役物450と同じキャラクタとされており、スーパーリーチ演出においては、味方キャラクタC1と敵キャラクタC2とが対決し、後役物450が出現して味方キャラクタC1が勝てば大当り、後役物450が出現せず対決に負ければハズレとなる。
【0279】
次いで、対決が開始された後(図24(D)参照)、所定期間が経過したとき、前役物400の前役物LED404a,404bを発光するとともに、演出表示装置5の表示画面に後役物450の影を表示させる(図25(E)参照)。つまり、演出制御用マイクロコンピュータは、演出ユニット300を状態Aから状態Cに切替ることで、図25(E’)に示すように、液晶パネル5aの表示画面右上方部にのみ小図柄を縮小表示し、表示画面の右上部以外の領域には画像を表示しないばかりか、前透過液晶フィルム5cを非拡散状態(透明)とする一方、後透過液晶フィルム5dを拡散状態(乳白色)とし、また、後役物LED451の目に対応するLEDのみ点灯して他のLEDを消灯し、後役物バックライト用LED311を点灯して後役物450を後方から照らすることで、後役物450の影(後役物450の輪郭)が後透過液晶フィルム5dの背面に映り込む。
【0280】
このように、後役物450の影(後役物450の輪郭)が後透過液晶フィルム5dの背面に映り込む所定演出を実行することで、後役物450が出現することが示唆されるため、遊技者の期待感を高めることが出来る。また、液晶パネル5aの後方位置にある後透過液晶フィルム5dの背面に後役物450の本当の影を映し出して表示することで、液晶パネル5aに味方キャラクタC1の影の画像を表示する場合に比べ、より後役物450の近くで影を表示することが出来るため、後役物450の存在感を高めることが出来る。
【0281】
状態Cに切替えてから所定時間が経過したら、演出制御用マイクロコンピュータは、演出ユニット300を再び状態Aに切替え、前役物400を退避位置から演出位置まで下降させるとともに(図25(F)参照)、演出表示装置5の表示画面に小図柄及び背景画像を表示する(図25(F’)参照)。
【0282】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータは、状態Aから状態Bに切替え、前役物400の左右の装飾可動部401a,401bを互いに離れたり近づいたりするように左右に往復移動させる、つまり、合体位置と非合体位置との間で往復移動させるとともに(図25(G)参照)、背景画像の左右方向の中央位置を、装飾可動部401a,401bの対向面(内側面)に合わせて左右に移動表示させる(図25(G’)参照)。これにより、装飾可動部401a,401bが背景画像の左右方向の中央部を左右に切り裂いて開くように見せることができるとともに、開かれた部分、つまり、背景画像の非表示領域から液晶パネル5a、前透過液晶フィルム5c、導光板507、後透過液晶フィルム5dを透して後方の後役物450の一部が見えるため、後役物450の出現に対する期待感を高めることが出来る。
【0283】
このように、液晶パネル5aの前後に配設された前役物400及び後役物450双方が同時に、かつ、前後に重畳するように視認可能となる特別演出が実行されることで、前後方向に奥行き感のある演出を提供することができる。また、このとき前役物400は演出位置であり、後役物450の前方位置において該後役物450と前後に重畳する位置にあることで、遊技者からは互いに前後に重なって見えるため、一体感のある演出を実行することができる。
【0284】
そして、当該変動表示の表示結果が大当り表示結果となる場合、演出制御用マイクロコンピュータは、前役物400を演出位置から上昇させて退避位置まで移動させるとともに(図26(H)参照)、背景画像を、左右方向の略中央位置から左右辺部に向けて縮小表示(扉が左右に開くような表示)させる(図26(H’)参照)。これにより、背景画像の非表示領域が漸次大きくなるため、後役物450が漸次出現するように見える。
【0285】
最終的に背景画像がなくなることで、後役物450全体が液晶パネル5a、前透過液晶フィルム5c、導光板507、後透過液晶フィルム5dを透して視認可能となる(図26(I)参照)。そして、液晶パネル5aの右上方部に表示していた小図柄全てを停止表示させ、表示画面における後役物450の下部位置辺りに「大当り!!」の文字を表示するとともに、表示画面における後役物450と前後に重畳する領域の周囲、つまり、画像表示手段である液晶パネル5aにおいて後方演出物である後役物450と前後に重畳して視認されない非重畳領域にエフェクト画像を表示して(図26(I’)参照)、後役物450が出現したことを強調することで、大当りとなった旨を遊技者に報知する。
【0286】
一方、当該変動表示の表示結果がハズレ表示結果となる場合、演出制御用マイクロコンピュータは、図25(G)の後、装飾可動部401a,401bを合体位置まで移動させるとともに(図27(J)参照)、背景画像を、装飾可動部401a,401bの移動に合わせて、左右方向の略中央位置に向けて拡大表示(左右の扉が閉じるような表示)させる(図27(J’)参照)。これにより、背景画像の表示領域が漸次大きくなるため、後役物450が漸次見えなくなっていく。
【0287】
最終的に表示画面が背景画像にて覆われるとともに、前役物400が上昇して退避位置まで移動することで、後役物450が視認不可能または困難となる(図27(K)参照)。そして、液晶パネル5aの右上方部に表示していた小図柄全てを停止表示させ、表示画面に「敗北・・・」の文字を表示して(図27(K’)参照)、後役物450が出現しなかったことを示唆することで、ハズレとなった旨を遊技者に報知する。
【0288】
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、前密着防止枠511により液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとの間に間隙が形成されるため、これら液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとが密着することによる表示の不具合を防ぐことができるので、これら表示の不具合により遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。
【0289】
また、液晶パネル5aの表示と演出物を視認可能とすることを個別に行うことができるので、表示手段と後役物450における演出効果を向上させ、パチンコ遊技機1の興趣を向上させることができる。
【0290】
また、前密着防止枠511が複数に分かれている場合に比較して、その配置作業を容易化することができるとともに、その配置精度も向上できる。
【0291】
また、前透過液晶フィルム5cに電力を印加するための端子515,515と、後透過液晶フィルム5dに電力を印加するための端子516,516とが全て重なることにより、パチンコ遊技機1の組み立ての作業性が低下してしまうことを防ぐことができる。
【0292】
また、表示用LED506aと投光用LED506bとが同時に発光することがないので、発光による発熱をいずれか一方からの発熱に制限することができ、パチンコ遊技機1における発熱量を低減することができる。
【0293】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0294】
例えば、前記実施例では、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cにおける一方の端子515を、上下方向を向く中心軸Cから左方向に距離R1を隔てて設けるとともに、他方の端子515を、上下方向を向く中心軸Cから左方向に距離R1よりも長寸である距離R2を隔てて設け、後透過液晶フィルム5dにおける一方の端子516を、上下方向を向く中心軸Cから右方向に距離R1を隔てて設けるとともに、他方の端子516を、上下方向を向く中心軸Cから右方向に距離R1よりも長寸である距離R2を隔てて設けることで、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを演出ユニット300に対して組み付ける際に端子515,515と端子516,516とが全く重ならない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら端子515,515と端子516,516は、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを演出ユニット300に対して組み付ける際に一部が重なっていても良い。
【0295】
具体的には、変形例1として図28(A)に示すように、前透過液晶フィルム5cの上端部における中心軸C上に一方の端子515を設け(つまり、前記実施例におけるR1=0)、他方の端子515を、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから左方向に距離R2を隔てて設ける。一方、図28(B)に示すように、後透過液晶フィルム5dの上端部における中心軸C上に一方の端子516を設け、他方の端子516を、後透過液晶フィルム5dの上下方向を向く中心軸Cから右方向に距離R2を隔てて設ける。
【0296】
つまり、本変形例1においては、図28(C)に示すように、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で中心軸C上にて前後方向で重なって配置されることとなり、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で距離2R2(R2×2)を隔てて配置されることとなる。
【0297】
また、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cにおける一方の端子515と他方の端子515の双方を、上下方向を向く中心軸Cの左側に中心軸Cからの距離が異なるように設け、後透過液晶フィルム5dにおける一方の端子516と他方の端子516の双方を、上下方向を向く中心軸Cの右側に中心軸Cからの距離が異なるように設けることで、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを演出ユニット300に対して組み付ける際に端子515,515と端子516,516とが全く重ならない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図29に示すように、中心軸Cよりも右側を正(プラス)方向、中心軸Cよりも左側を負(マイナス)方向とし、一方の端子515,516と他方の端子515,516とを、中心軸Cを境に正負が異なる方向に、中心軸Cからの距離が異なるように設けるようにしても良い。
【0298】
具体的には、変形例2として図29(A)に示すように、前透過液晶フィルム5cの上端部において、一方の端子515を、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから正方向である右方向に距離R1を隔てて設けるとともに、他方の端子515を、前透過液晶フィルム5cの上下方向を向く中心軸Cから負方向である左方向に距離R2を隔てて設ける。一方、図29(B)に示すように、後透過液晶フィルム5dの上端部において、一方の端子516を、後透過液晶フィルム5dの上下方向を向く中心軸Cから負方向である左方向に距離R1を隔てて設けるとともに、他方の端子516を、後透過液晶フィルム5dの上下方向を向く中心軸Cから正方向である右方向に距離R2を隔てて設ける。
【0299】
つまり、本変形例2においては、図29(C)に示すように、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で距離2R1(R1×2)を隔てて配置されることとなり、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とは、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、正面視で距離2R2(R2×2)を隔てて配置されることとなる。
【0300】
尚、本変形例2においては、前記実施例と同様に前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dを演出ユニット300に対して組み付ける際に端子515,515と端子516,516とが全く重ならないようにすることができるが、図29(C)に示すように、本変形例2は端子515と端子516とが左右方向に交互に並ぶこととなるため、電力供給基板505eへのこれら端子515,515と端子516,516との接続作業が煩雑となってしまうことが考えられる。つまり、前記実施例は、端子515,515が負方向である左側に集中し、端子516,516が正方向である右側に集中するので、本変形例と比較して、電力供給基板505eへの端子515,515及び端子516,516の接続を容易に行うことができるようになっている。
【0301】
また、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cと液晶パネル5aとの間に前密着防止枠511を設けることで、前透過液晶フィルム5cと液晶パネル5aが密着することを防止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過液晶フィルム5cと導光板507の間にも前透過液晶フィルム5cと導光板507との密着を防止するためのスペーサ部材を設けるようにしても良い。
【0302】
具体的には、変形例3として図30(A)に示すように、前透過液晶フィルム5cの後方に前密着防止枠511と同様にアルミニウムやステンレス等の金属材により枠状に構成された後密着防止枠510を設ける。尚、導光板507は、後密着防止枠510の後端部から隙間L2を隔てて組み付けられれば良い。
【0303】
また、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cと液晶パネル5aとの間に設けるスペーサ部材を、アルミニウムやステンレス等の金属材により枠状に構成された前密着防止部枠511とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明におけるスペーサ部材は、樹脂材等の金属材以外であっても良い。特に、金属材以外のスペーサ部材としては、表示用LED506a及び投光用LED506bの発光によりLED基板505aにおいて生じる熱と、前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5dに電圧を印加することにより電力供給基板505eにおいて生じる熱に対する耐熱性を有する材質にて構成されていることが好ましい。
【0304】
また、本発明におけるスペーサ部材をアクリルやポリカーボネート等の光を透過可能な透光性を有する透明な合成樹脂材により構成する場合は、図30(B)に示すように、変形例2において前透過液晶フィルム5cと導光板507との間に設けるスペーサ部材を、枠体ではなく板体である後密着防止板510’としても良い。
【0305】
尚、このように、前透過液晶フィルム5cと導光板507との間に設けるスペーサ部材を板体である後密着防止板510’とする場合は、図31に示すように、後密着防止板510’自体が前透過液晶フィルム5cや導光板507に密着しないように、後密着防止板510’の前面及び背面に密着防止剤を塗布することで、該密着防止剤によって密着防止層510aが形成されるようにしても良い。
【0306】
これら密着防止層510aを形成する密着防止剤は、例えば、アセトンや次メトキシプロパン等の複数種類の有機溶剤の混合溶剤であり、該密着防止剤には、所定重量分の球形ビーズが混合、分散されている。尚、球形ビーズはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透明な合成樹脂材にて形成された平均粒子半径が30μm程度の球体であり、これら球形ビーズによって後密着防止板510’の前面及び背面に微細な凹凸状が形成される。尚、球形ビーズの粒径は、30μmに限定されず、使用する透過液晶フィルムの厚み等の特性に応じて、適宜に決定すれば良い。
【0307】
このため、後密着防止板510’の前面に形成された密着防止層510a内の球形ビーズが前透過液晶フィルム5cの背面に点接触することにより、後密着防止板510’と前透過液晶フィルム5cとの密着が防止される。同様に、後密着防止板510’の背面に形成された密着防止層510a内の球形ビーズが導光板507の前面に点接触することにより、後密着防止板510’と導光板507との密着が防止される。
【0308】
尚、本変形例では、密着防止層510aを形成する密着防止剤としてアセトンやジメトキシプロパン等の複数種類の有機溶剤の混合溶剤を使用する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、密着防止層510aを形成する密着防止剤としては、変形例とは異なる割合にて複数種類の有機溶剤を混合した混合溶剤を使用してもよい。尚、図31に示すように、変形例では、密着防止層510aは球形ビーズが混合溶剤に溶解した樹脂(球形ビーズの一部が溶け出したもの)によって保持されているように示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら球形ビーズが溶剤によって軟化して、該軟化により球形ビーズが後密着防止板510’の前面及び背面に付着するものであっても良い。
【0309】
本変形例では、後密着防止板510’の前面及び背面に密着防止剤を塗布することにより密着防止層510aが形成されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、密着防止剤を構成する有機溶剤への耐性に問題がないのであれば、前透過液晶フィルム5cの背面に密着防止剤を塗布することにより前透過液晶フィルム5cに密着防止層を形成するようにしても良い。
【0310】
また、上記したように密着防止剤を塗布することにより後密着防止板510’の前面及び背面に微小な凸部を形成することは、これら微小な凸部を有する後密着防止板510’を低コストにて製作できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら微小な凸部を塗布や印刷ではなく、後密着防止板510’の成形時において、金型等を用いて形成するようにしても良い。
【0311】
また、本変形例では、後密着防止板510’の背面に対し所定の隙間L2を隔てて導光板507を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、後密着防止板510’の背面に当接するように導光板507を設けても良い。この場合は、後密着防止板510’の背面に密着防止層510aが形成されているため、後密着防止板510’の背面に当接するように導光板507を設けたとしても、導光板507と後密着防止板510’との密着は防止される。
【0312】
また、前記実施例では、前役物400のみが動作可能に配設され、後役物450は動作不能に固設されていたが、後役物450も動作可能に配設してもよく、このように前役物400及び後役物450双方を互いに連動動作させる演出も特別演出に含まれる。すなわち、特別演出は、前役物400と後役物450とが連動した演出であると遊技者が認識させることができるものであればよく、「連動」として上記のように前役物400及び後役物450双方を動作させるときは、双方を同時に動作させるものであってもよいし、一方を動作させた後に他方を動作させることで遊技者に連動していると認識させることができるものであってもよい。また、前役物400と後役物450とは、同じ動作態様にて動作してもよいし、異なる動作態様にて動作してもよい。さらに、前役物400と後役物450とが合体(当接)して一の役物が構成されるように見せるものでもよい。
【0313】
また、特別演出は、上記のように前役物400及び後役物450のうち少なくとも一方を移動させるものに限定されるものではなく、「連動」として、前役物400及び後役物450双方または少なくとも一方の態様を同時または交互に変化させる(例えば、役物の所定部位を振動、回動、発光させる)演出であってもよい。
【0314】
また、前記実施例では、液晶パネル5aの前方に一の前役物400が配設されていたが、複数の前役物が配設されていてもよい。また、液晶パネル5aの後方に一の後役物450が配設されていたが、複数の後役物が配設されていてもよい。
【0315】
また、前記実施例では、上記特別演出、特別演出用画像の表示、所定演出はスーパーリーチ演出において実行されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような特別演出、特別演出用画像の表示、所定演出は、演出図柄の変動表示中において実行される予告演出、例えば、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割り込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される種々の予告や、大当り遊技中に実行される大当り演出、大当り遊技中または小当り遊技中ではなく、保留記憶が存在せずに特別図柄及び演出図柄の変動が実行されていない非遊技状態に実行されるデモ演出等、種々の演出に適用可能である。
【0316】
また、前記実施例では、後役物450の影(後役物450の輪郭)が後透過液晶フィルム5dの背面に映り込む所定演出は、スーパーリーチ演出において実行されるようになっていたが、例えば、該所定演出を複数変動に亘って実行することで、特別演出が実行される可能性を示唆するようにしてもよい。
【0317】
具体的には、例えば、CPU103は、始動入賞処理(S101)において変動パターン判定テーブルと始動入賞時に抽出した変動パターン判定用の乱数値MR3とを用いて変動カテゴリ(変動パターン)を判定し、該判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するようにするとともに、演出制御用CPU120は、特別演出が実行されるスーパーリーチβに対応した変動カテゴリ(変動パターン)を示す変動カテゴリ指定コマンドを受信したことに基づき、該スーパーリーチβの変動パターンに基づく変動表示を開始するより前に複数の保留記憶があることを条件に、該複数の保留記憶に対応する変動表示に亘って、スーパーリーチβの変動パターンに基づく変動表示結果が「大当り」となる可能性などを示唆する先読み予告を実行可能とする場合において、該複数の保留記憶に対応する変動表示に亘って実行される先読み予告として前記所定演出を実行するようにしてもよい。
【0318】
また、前記実施例では、前役物400が配設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも後役物450が配設されていれば、前役物400は必ずしも配設されていなくてもよい。
【0319】
また、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとが表裏逆に配置されることで、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とがいずれも重なっていない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、端子515,515及び端子516,516のうち、少なくとも1の端子が他の複数の端子と重なっていなければ、他の複数の端子はと重なっていても良い。
【0320】
また、前記実施例では、液晶パネル5aの背面に対し所定の間隔L1を隔てて前密着防止枠511を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネル5aの背面に当接するように前密着防止枠511を設けても良い。
【0321】
また、前記実施例では、導光板507の背面に対し所定の隙間L3を隔てて後透過液晶フィルム5dを設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板507の背面に当接するように後透過液晶フィルム5dを設けても良い。尚、導光板507の背面には、凹凸状に反射部508が形成されているため、導光板507と後透過液晶フィルム5dとは密着することが防止されている。
【0322】
また、前記実施例では、後役物450に後役物LED451を設け、後役物450の後方に後役物バックライト用LED311を設けることで、スーパーリーチ演出において後役物450を、後役物LED451及び表示用LED506aが点灯し、後役物バックライト用LED311及び投光用LED506bが消灯する状態Bと、後役物バックライト用LED311及び表示用LED506aが点灯し、後役物LED451及び投光用LED506bが消灯する状態Cとに切替える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後役物LED451及び後役物バックライト用LED311は設けずとも良い。尚、このように後役物LED451及び後役物バックライト用LED311を設けない場合は、スーパーリーチ演出において、後役物450を状態Aから、投光用LED506bが点灯し、表示用LED506aが消灯する状態Dに切り替えれば良い。
【0323】
また、前記実施例では、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを同一構成の部材とし、後透過液晶フィルム5dを前透過液晶フィルム5cに対して上下方向を向く中心軸C回りに表裏逆に配置することで、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを形状や端子515,515,516,516が設けられている位置が異なる部材とすることで、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、後透過液晶フィルム5dを前透過液晶フィルム5cに対して上下方向を向く中心軸C回りに表裏逆に配置することなく、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならないようにしても良い。
【0324】
また、前記実施例では、後透過液晶フィルム5dを前透過液晶フィルム5cに対して上下方向を向く中心軸C回りに表裏逆に配置することで、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過液晶フィルム5dを前透過液晶フィルム5cに対して中心軸Cとは異なる中心軸、例えば、左右方向を向く中心軸回りに表裏逆に配置することで、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならないようにしても良い。
【0325】
尚、このように後透過液晶フィルム5dを、左右方向を向く中心軸回りに表裏逆に配置する場合は、前透過液晶フィルム5cの上部に配置された端子515,515に対して、端子516,516が後透過液晶フィルム5dの下部に配置されることとなるので、前透過液晶フィルム5cと後透過液晶フィルム5dとを演出ユニット300に組み付ける際に、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならないようにすることができる一方で、バックライト枠503b側に設けられている電力供給基板505eに端子515,515と端子516,516が集中して接続されている前記実施例とは異なり、バックライト枠503b側に設けられている電力供給基板505とは個別に、バックライト枠503d側に端子516,516が接続される電力供給基板を設ける必要がある。
【0326】
また、前記実施例では、後透過液晶フィルム5dを前透過液晶フィルム5cに対して上下方向を向く中心軸C回りに表裏逆に配置することで、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後透過液晶フィルム5dを、前後方向を向く回転軸回りに回動させることで、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516とが重ならないようにしても良い。
【0327】
また、前記実施例では、表示用LED506aと投光用LED506bとをLED基板505aに設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示用LED506aと投光用LED506bとは異なる基板に設けられていても良い。
【0328】
また、前記実施例では、図22及び図23に示すように、実行する演出の演出態様(状態A〜状態D)に応じてバックライト5bにおける表示用LED506a及び投光用LED506bのONとOFFを切替える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、実行する演出の大当り期待度等に応じてこれら表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を段階的に調整するようにしても良い。具体的には、大当り期待度が高い演出を実行する場合は、表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を、演出を実行していない場合や大当り期待度が低い演出を実行する場合よりも高く調整すれば良い。このように、大当り期待度が高い演出を実行する場合のみ表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を高く調整するとともに、演出を実行していない場合や大当り期待度が低い演出を実行する場合には、表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を低く調整することによって、表示用LED506a及び投光用LED506bの過熱を防ぐことができる。
【0329】
尚、表示用LED506a及び投光用LED506bの過熱を防ぐ形態としては、所定時間(例えば、10分)の経過により表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を高輝度と低輝度との間で調整するようにしても良く、所定回数(例えば、10回)の変動表示の実行により表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を高輝度と低輝度との間で調整するようにしても良い。また、表示用LED506a及び投光用LED506bやこれら表示用LED506a及び投光用LED506bの周囲の温度を計測し、該温度が基準温度を超えることにより表示用LED506a及び投光用LED506bの輝度を低く調整するようにしても良い。
【0330】
また、前記変形例3では、前透過液晶フィルム5cと導光板507との間にスペーサ部材として後密着防止板510’を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過液晶フィルム5cと導光板507との間に設けるスペーサ部材としては、例えば、前透過液晶フィルム5cの背面に透明インクにて印刷された印刷隊であっても良い。
【0331】
また、前記実施例では、スペーサ部材として、液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとの間に、一対の短片部511a,511aと一対の長片部511b,511bとにより枠状に構成された前密着防止枠511を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネル5aと前透過液晶フィルム5cとの間に設けられるスペーサ部材は枠状に構成されていなくとも良い。具体的には、スペーサ部材として、前透過液晶フィルム5cの右端縁部と左端縁部とに短片部511a,511aを単体で設けるとともに、前透過液晶フィルム5cの上端縁部と下端縁部とに長片部511b,511bを単体で設けるようにしても良い。尚この場合に前透過液晶フィルム5cの端縁部に設けられる片部511a,511bはいずれか1つのみでもよく、2つまたは3つでも良い。また、前透過液晶フィルム5cの4つの角部のうち少なくとも1の角部に、スペーサ部材として、カギ状に形成されたカギ状体を設けるようにしても良い。更に、スペーサ部材としては、上記し単体の短片部511aと長片部511b及びカギ状体を組合せて設けるようにしても良い。
【0332】
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
【0333】
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
【0334】
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
【0335】
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
【0336】
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
【0337】
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
【0338】
また、前記実施例では、演出物を、所定のキャラクタを模した人形模型である後役物450として例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出物としては、液晶パネル5aと同様に演出図柄やスーパーリーチ演出等の遊技に関する表示が可能な表示装置や、遊技の進行に応じて回動するドラム等の可動体であっても良い。
【0339】
また、前記実施例では、LED発光制御回路ECは、LED発光制御回路ECに入力される表示用LED信号と投光用LED信号に応じて、表示用LED506aと投光用LED506bとが同時に点灯しないように表示用LED駆動信号と投光用LED駆動信号とを出力する、つまり、LED発光制御回路ECを介して表示用LED506aと投光用LED506bとの点灯をハード的に制御する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出制御用CPU120が、表示用LED506aと投光用LED506bとが同時に点灯しないように表示用LED駆動信号と投光用LED駆動信号とを出力する処理を実行する、つまり、演出制御用CPU120が表示用LED506aと投光用LED506bとの点灯をソフト的に制御するようにしても良い。
【0340】
また、前記変形例1では、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516との少なくとも一部が重ならない例として、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とが正面視で中心軸C上にて前後方向で重なり、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とは重ならない形態(一対の端子515,516のみが重なる形態)を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前透過液晶フィルム5cに設けられた端子515,515と後透過液晶フィルム5dに設けられた端子516,516との少なくとも一部が重ならない形態としては、前透過液晶フィルム5cに設けられた一方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた一方の端子516とが重なるとともに、前透過液晶フィルム5cに設けられた他方の端子515と後透過液晶フィルム5dに設けられた他方の端子516とが重なりつつも(二対の端子515,516が重なる形態)、端子515と端子516が上下や左右にずれていることで完全に重なっていないものであっても良い。
【0341】
また、前記実施例では、液晶パネル5aの背面側に、前方側から順に、前透過液晶フィルム5c、バックライト5b(導光板507、表示用LED506a、投光用LED506b)、後透過液晶フィルム5dを配置した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前透過液晶フィルム5c、導光板507、表示用LED506a、投光用LED506b、後透過液晶フィルム5dは、液晶パネル5aの背面側に任意の順番で設けても良い。
【0342】
また、前記実施例では、液晶パネル5aの背面側に、2枚の透過液晶フィルム(前透過液晶フィルム5c及び後透過液晶フィルム5d)、1枚の導光板507を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネル5aの背面側には、3枚以上の透過液晶フィルムや、2枚以上の導光板507を設けるようにしても良い。尚、液晶パネル5aの背面側に2枚以上の導光板507を設ける場合は、導光板507の枚数に応じて表示用LED506aを追加で設けるようにしても良い。
【0343】
また、前記実施例では、液晶パネル5aの背面側に、前透過液晶フィルム5cと導光板507とを離間して配置するとともに、導光板507と後透過液晶フィルム5dとを離間して配置した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶パネル5aの背面側において、前透過液晶フィルム5cと導光板507、導光板507と後透過液晶フィルム5dとの双方が密着して配置されていてもよく、また、前透過液晶フィルム5cと導光板507、導光板507と後透過液晶フィルム5dとのいずれか一方が離間して配置され、他方が密着して配置されていても良い。
【0344】
また、前記実施例では、遊技に関する表示として、液晶パネル5aにおいて演出図柄の変動表示や、スーパーリーチ演出を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技に関する表示としては、保留記憶数、大当り遊技や小当り遊技に制御されたときの右打ち報知表示、大当り遊技中の演出表示やラウンド数、時短状態における残り時短回数、大当り遊技中または小当り遊技中ではなく、保留記憶が存在せずに特別図柄及び演出図柄の変動が実行されていない非遊技状態におけるデモ表示、本パチンコ遊技機1のスペックや打ち方等の遊技を説明する表示等、遊技の進行にもとづいて液晶パネル5aにおいて表示される表示であればどのような表示であっても良い。
【0345】
また、前記実施例では、本発明における表示手段を液晶パネル5aとする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における表示手段は導光板507としても良い。尚、本発明における表示手段を導光板507とする場合は、表示用LED506aや投光用LED506b等から発せられる熱により導光板507と後透過液晶フィルム5dとが密着し、これら導光板507と後透過液晶フィルム5dとの間に気泡が生じることにより遊技者に違和感を与えてしまうことが考えられるため、導光板507と後透過液晶フィルム5dとの間に前密着防止枠511と同一構成の密着防止枠を設けるようにしても良い。
【符号の説明】
【0346】
1 パチンコ遊技機
5a 液晶パネル
5b バックライト
5c 前透過液晶フィルム
5d 後透過液晶フィルム
450 後役物
506a 表示用LED
506b 投光用LED
507 導光板
510 後密着防止枠
511 前密着防止枠511
511a 短片部
511b 長片部
515,516 端子
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